プログラミング知識なしで、アプリやWebサイトの開発ができるようになった今、多くの企業でもノーコード開発ツールを導入しています。
ノーコード開発ツールの中でも「kintone」を導入している企業も多いです。
しかし、「kintoneって聞いたことはあるけど何かはわからない」「kintoneで何ができる?」と疑問に思う方も多いでしょう。
そこで本記事では、ノーコード開発ツールであるkintoneについて解説します。
kintoneでの業務アプリの作成方法やメリット・デメリットを解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
kintoneとは?

kintone(キントーン)は、累計30,000社以上・毎月550社以上が導入するほど、最近では社内の業務効率化ツールの一つとして多くの企業が活用しています。
現代では、多くの企業がITツールを導入しており、Kintoneはその初めの一歩として導入しやすいツールです。
そんなKintoneについて、まずは概要や特徴を解説します。
kintoneの概要
kintoneは、サイボウズが提供するクラウド型のビジネスアプリケーションプラットフォームです。
企業や組織が簡単にカスタマイズ可能なアプリケーションを開発し、業務プロセスを効率化できます。
例えば、顧客案件管理から交通費申請、日報やプロジェクト管理、受発注管理、そして弁当注文アプリまで、あらゆるアプリを簡単に作成できます。ゼロからの開発もできれば、100種類以上あるテンプレートから好きなようにカスタマイズしてのアプリ開発も可能です。
kintoneは、特に中小企業や部門規模の組織に適しており、プログラミングの知識がなくても使いやすいインターフェースでのアプリ開発ができる便利なツールです。
kintoneの特徴
kintoneには、以下の特徴があります。
- カスタマイズ性:ドラッグ&ドロップで簡単にアプリケーションを作成できるため、様々な業務ニーズに合わせて柔軟にカスタマイズ可能。フォームやレポート、ワークフローなどを自由に設計し、自社のビジネスプロセスに合わせたアプリケーションを構築できる。
- 連携性:他のサービスやシステムとの連携が簡単。APIを活用して他のアプリケーションやデータベースとデータを連携できる。また、サイボウズ提供のさまざまなサービスとの連携もスムーズに行える。
- セキュリティ:データのセキュリティに重点を置いており、厳格なセキュリティ対策が施されている。データの暗号化やアクセス権の設定、二要素認証など、安全性を確保するための機能が使える。
- モバイル対応:モバイルデバイスにも対応しており、いつでもどこでも業務ができる。スマートフォンやタブレットからもアプリケーションにアクセスし、データの閲覧や編集が可能。
kintoneはビジネスの効率化や情報共有を促進するための強力なプラットフォームとして、幅広い企業や組織に利用されています。
ノーコード開発とは何か?

ここまで、kintoneについて解説し、概要や特徴が理解できたでしょう。
しかし、kintoneについて理解できても「ノーコード開発」が具体的にどのようなものなのか理解していない方も多いです。
なのでここからは、ノーコード開発とは何なのか、そしてkintoneの位置付けとノーコード開発の関係について解説します。
ノーコード開発の基本概念
ノーコード開発は、プログラミング言語を使用せずにアプリケーションやソフトウェアを開発する手法です。
ノーコード開発ならプログラマーでなくても、ビジネスユーザーや専門家が直感的なインターフェースやビジュアルなツールを使用してアプリケーションを作成できます。
主なノーコードツールには、ドラッグ&ドロップで要素を配置するWebベースのプラットフォームや、自然言語処理や機械学習を活用した自動化ツールがあります。
ノーコード開発のメリットは主に、開発速度の向上、開発コストの削減、エンドユーザーの参加促進、プロトタイピングの容易さです。これらのメリットにより、ビジネスのイノベーションやデジタルトランスフォーメーションが簡単になり、素早く柔軟な対応ができるようになります。
kintoneの位置付けとノーコード開発の関係
kintoneは、ノーコード開発プラットフォームの一つであり、ビジネス向けのデータベースアプリケーションを簡単に作成・カスタマイズできるサービスです。
kintoneは、プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップや設定操作でデータベースやワークフローを作成できるため、ノーコード開発に適しています。
ノーコード開発は、ビジネスユーザーや専門家がプログラミングスキルなしにアプリケーションを構築できる手法を指し、kintoneはその代表的なツールの1つです。
kintoneを使用すると、企業は内部の業務プロセスを効率化し、ビジネスニーズに合ったカスタムアプリケーションを迅速に開発できます。そのため、kintoneはノーコード開発を推進し、ビジネスのデジタル変革を支援するプラットフォームとして位置付けられています。
kintoneの使い方

kintoneについてと、ノーコード開発については理解できたでしょう。
ここからは、実際にkintoneを使い、ノーコードでアプリを作成する手順について解説します。
kintoneをこれから初めて使う方はぜひ参考にしてください。
kintoneへのログイン方法
まずは、kintoneへログインをします。
kintoneの公式Webサイトにアクセスすると、ログイン画面可能です。
- 右上に表示されている「ログイン」を選択
- サイボウズのクラウドサービスにログイン(サブドメイン名がわからない場合は管理者に問い合わせてください)
ログインが完了したら、ホーム画面にアクセスできます。
もしも、まだアカウント自体がない場合は、新規での登録が必要です。
kintoneでのアプリ作成手順
ログイン後、左上の「+新しいアプリ」ボタンをクリックし、アプリ作成画面に移動します。ここで、アプリの基本情報を入力します。アプリ名や説明、アイコンなどを設定し、「次へ」をクリックしましょう。
ここからは実際にアプリの作成に移ります。
- アプリにフォーム設計:フィールド(項目)の追加や編集。
- アプリのビュー設計:レコードの一覧表示や詳細表示などを設定。
- アプリのアクセス権限設定:アプリを利用するユーザーグループやユーザーの権限を設定。
上記の手順でアプリが作成されます。作成されたアプリは、kintoneのホーム画面からアクセス可能です。必要に応じて、作成したアプリのカスタマイズや追加設定を行いましょう。
kintoneでの業務アプリ作成例
kintoneを使用して作成できる業務アプリの例は多岐にわたります。
例えば、以下のような管理アプリの開発が可能です。
- 営業管理アプリ:顧客情報や営業活動の記録を管理し、営業担当者が効果的に顧客とのやり取りの追跡が可能。
- プロジェクト管理アプリ:タスクや進捗状況、担当者の割り当てなどを管理し、プロジェクトの進行状況を可視化。
- 問い合わせ管理アプリ:顧客からの問い合わせを受け付け、担当者が適切に対応できる。
これらのアプリは、業務の効率化や情報の一元管理を実現し、組織全体の生産性向上に貢献します。また、kintoneは柔軟なカスタマイズが可能であり、さまざまな業種や業態に対応したアプリの開発が可能です。
kintoneのメリットとデメリット

Kintoneは、簡単にカスタムアプリケーションを作成できるプラットフォームです。
アプリケーションを開発できるツールはさまざまありますが、Kintoneは累計30,000社以上が導入しているほど、人気度がかなり高いツールであるのがわかります。
人気ということは当然メリットが多いですが、逆にデメリットもあるので注意が必要です。
Kintoneのメリット・デメリットを解説します。
kintoneのメリット
kintoneのメリットは多岐にわたりますが、特に以下のポイントが挙げられます。
- ノーコード・ローコード開発:プログラミング知識がなくても、あるいは少なくても、利用者は簡単にアプリケーションを開発できる。
- 直感的なインターフェイス:ビジネスユーザー向けに設計された直感的なUIがあり、使いやすい。
- クラウド上でのデータ管理:ータをクラウド上で管理するため、場所やデバイスに依存せずにデータにアクセスできる。
- 柔軟なカスタマイズ機能:開発者がアプリを柔軟にカスタマイズでき、さまざまな業務ニーズに対応できる。
- セキュリティ対策:データのセキュリティを重視し、アクセス権の管理やデータの暗号化など、高度なセキュリティ対策が施されている。
- 豊富なAPI:既存システムやサービスとの連携が簡単。
これらのメリットにより、既存のITインフラとの親和性が高まり、業務効率を向上できます。
総じて、kintoneはビジネスプロセスを効率化し、生産性を向上させるための優れたプラットフォームです。
kintoneのデメリット
一方で、kintoneにはノーコード開発ならではのデメリットがあるのも事実です。
- ノーコードでの開発には限界がある:一般的なノーコードプラットフォームと同様に、複雑なアプリケーションや高度な処理を必要とする場合には、カスタム開発が必要になる場合がある。
- 学習コストがかかる:kintoneを効果的に使用するには、プラットフォームの学習が必要。新しいユーザーにとっては学習コストがかかる。
- 費用が高い:他のノーコードプラットフォームと比較して、kintoneは比較的高価。
- カスタマイズの制限がある:kintoneは柔軟なカスタマイズ機能を持っていますが、一部の複雑な要件には対応しきれない。
kintoneは優れたノーコードプラットフォームですが、上記のようなデメリットも考慮する必要があります。
kintoneの業務活用事例

kintoneはさまざまな業務領域で活用されています。
組織内のコミュニケーションツールや営業支援、人事管理などの活用事例があります。
最後にkintoneの業務活用事例について詳しく紹介します。
kintoneの業務アプリ活用事例1: ワークフロー管理
企業内のワークフロー管理は、kintoneの強力な機能を活用して効率化されています。具体的には、以下の事例が挙げられます。
まず、新規プロジェクトの立ち上げプロセスを考えてみましょう。プロジェクトマネージャーがkintone上で新しいプロジェクトの提案を作成し、必要な承認を受けます。その後、プロジェクトが承認されると、自動的に関連するチームやリソースが割り当てられ、タスクが割り振られます。各タスクの進捗状況はリアルタイムで追跡されるので、関係者は適切な通知を受け取りが可能です。
また、休暇申請や経費精算といった日常的な業務プロセスもkintoneが有効的です。従業員は簡単に休暇や経費の申請を行い、上司や経理部門がそれを承認または処理します。申請の状況や履歴は、kintoneのダッシュボードやレポート機能を使用して透明性を持って可視化されます。
このように、kintoneを活用することで、ワークフロー管理プロセスが迅速化され、透明性が向上し、組織全体の生産性が向上するのにつながるでしょう。
kintoneの業務アプリ活用事例2: 売上管理システム
kintoneを使用した売上管理システムは、企業が売上データを迅速かつ効果的に管理し、ビジネスの意思決定を強化するのに役立ちます。以下はその具体例です。
まず、営業部門では、営業担当者が顧客情報や商談情報を入力し、見積もりや注文書などの文書を作成します。これらのデータはkintoneのデータベースに保存され、営業マネージャーや他の関係者が必要に応じてアクセスが可能です。
さらに、売上データはリアルタイムで更新され、kintoneのダッシュボードやレポート機能を使用して可視化されます。これにより、売上のトレンドやパフォーマンスを迅速に把握し、必要な調整や戦略の立案が簡単です。
また、在庫管理システムとの連携も可能です。売上が行われると、在庫が自動的に減少し、必要に応じて補充が行われます。これにより、在庫切れや過剰在庫といった問題を回避し、ビジネスの効率性を高めます。
このように、kintoneを使用した売上管理システムは、売上データの追跡、分析、および活用を容易にし、ビジネスの成長と競争力強化に貢献します。
ノーコード開発のkintoneのまとめ

本記事では、ノーコード開発ツールであるkintoneについて、業務アプリの作成方法やメリット・デメリットを詳しく解説しました。
kintoneは、ノーコード開発ができるビジネスアプリケーションプラットフォームであり、企業や組織が簡単にカスタマイズ可能な業務アプリケーションを構築・運用できるサービスです。Kintoneは、特にベンチャー中小企業にとって作業効率の向上など多くのメリットをもたらします。
Kintoneに関して、疑問点や相談、導入やノーコード開発の相談などあれば実績豊富な株式会社Jiteraに一度ご相談ください。貴社の要件に対する的確なアドバイスが提供されると期待できます。
また、Jiteraでは要件定義を書くだけでAIが生成するツールで、アプリ・システム開発を行っています。制作している途中で要件が変更になっても柔軟に修正しながら開発できるので、アプリ開発・システム開発のご相談があればお気軽に相談ください。

 
   
                         
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