ChatGPTとVSCodeを連携させることで、プログラム実装における品質向上が期待でき、開発効率があがります。
本記事では、ChatGPTとVSCodeを連携させて、効率よくコードを開発する方法を解説します。
本記事を読んで、ChatGPTとVSCodeを連携させてどのように開発に役立てるかの参考にしてください。

PHPを独学で勉強した後にWeb業界に参入。大手企業でプログラマーとして活躍後、自社サービスの立ち上げ、大手検索エンジンサービスの保守運用作業、ソーシャルゲーム開発などに携わりながら、SE・管理職の道を歩んで現在に至る。現在は、管理職に携わる傍ら、これまでの経験を活かした執筆活動を続けている。
ChatGPTとVSCodeを連携させて開発効率をあげよう
ChatGPTは、自然言語技術を基にした対話型AIです。また、VSCodeはMicrosoftが提供する無料で軽量なコードエディタです。
このChatGPTとVSCodeを連携させることで、開発効率を大幅に向上させることができます。
ここでは、それぞれのことをよく知るために、以下の項目に分けて、ChatGPTとVSCodeに関して解説します。
- ChatGPTとは?
- VSCode(Visual Studio Code)とは?
- VSCodeのプラグイン(拡張機能)
まずはそれぞれのことを理解し、2つのツールをどのように活用するかを理解していきましょう。
ChatGPTとは?
ChatGPTは、OpenAIが開発した大規模な言語モデル(LLM)で、自然言語処理技術を基にした対話型AIです。
文章の生成や質問応答・翻訳・要約など、多様なタスクをこなすことが可能です。教育・カスタマーサポート・コードの自動生成・クリエイティブライティングなど、幅広い分野で活用されています。
ChatGPTは大規模なテキストデータを学習しており、ユーザーとの自然な会話を行い、多くの知識を活用してサポートするのが特徴的。また、APIを介して他のシステムにも統合可能で、カスタマイズ性があるのも人気の理由です。
VSCode(Visual Studio Code)とは?
VSCodeは、Microsoftが提供する無料の軽量なコードエディタで、多くのプログラミング言語をサポートしています。
シンプルなインターフェースと強力な機能を持ち、コード補完・デバッグ・統合ターミナル・Gitのバージョン管理など、開発者にとって便利なツールが揃っているのが魅力。また、豊富な拡張機能を利用することで、自分の開発環境を柔軟にカスタマイズできます。
VSCodeはクロスプラットフォーム対応で、Windows・macOS・Linuxの各OSで動作します。
以下の記事では、VSCodeをインストールして利用できる機能などを詳しく解説しています。ぜひご一読ください。
VSCodeのプラグイン(拡張機能)
VSCodeのプラグイン(拡張機能)は、VSCodeの機能を拡張し、カスタマイズするためのツールです。VSCodeのプラグインを利用することで、開発者は自分のニーズに合わせてコードエディタの機能を追加できます。
拡張機能は、エディタに対して以下のような機能が利用可能です。
- 新しいプログラミング言語のサポート
- デバッグ機能
- テーマの変更
- コードフォーマッター
- リンター
- スニペットの自動補完
たとえば、PythonやJavaScript向けの補助ツール・Gitの統合・Docker管理など、開発者にとって便利なツールが豊富に揃っています。VSCodeプラグインを活用すれば、効率的かつ柔軟に開発環境を構築することができるでしょう。
ChatGPTとVSCodeを連携するとできること
ChatGPTは、自然言語技術を基にした対話型AIであり、また、VSCodeは、Microsoftが提供する無料で軽量なコードエディタであることがわかりました。では、この2つのツールを連携すると、どのようなことができるようになるのでしょうか。
ここでは、以下の項目に分けて、ChatGPTとVSCodeを連携してできることを解説します。
- コードの自動生成
- コードの補完
- エラーメッセージの分析
- ドキュメントやコードの翻訳
ChatGPTとVSCodeを連携することで、コードの自動生成やコードの補完など、プログラミングが効率的に行えるようになります。それぞれの項目の内容を理解して、より効率的にプログラミングできるようになりましょう。
コードの自動生成
ChatGPTとVSCodeを連携すると、コードの自動生成が大幅に効率化できます。
開発者がプロンプトを入力するだけで、ChatGPTが適切なコードスニペットを生成したり、関数やアルゴリズムを自動的に作成。また、特定のプログラミング言語に対応したコードを提案したり、既存のコードの補完や修正、リファクタリングも可能です。
ChatGPTとVSCodeを連携してコードを自動生成することで、手作業で書く時間が減り、複雑なロジックの実装に集中できるため、開発のスピードと正確さの向上が期待できるでしょう。
以下の記事では、コードAIに関して詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
コードの補完
コードの補完は、ChatGPTとVSCodeを連携してできる機能の一つです。コードの補完ができると、プログラミングがより高度で効率的になります。
ChatGPTとVSCodeでできるコードの補完は、通常のコード補完機能に加えさまざまな機能を追加可能。開発者の入力内容やコード全体の文脈を理解し、適切な変数名や関数名、アルゴリズムの提案を行います。
さらに、未完成のコードや複雑な処理についても、自動的に適切なコードを補完してくれるため、エラーを減らしつつスムーズなコーディングが可能です。
複雑なAPIやライブラリを使う際にも、正しい使用法や引数の補完を瞬時に行い、開発者が手作業で検索する手間を省けます。
エラーメッセージの分析
ChatGPTとVSCodeを連携させると、エラーメッセージの分析が非常に効率化できます。
通常、エラーメッセージは、初心者や経験豊富な開発者でも原因を特定するのに時間がかかることもあるでしょう。
このようなエラーメッセージに対し、ChatGPTはエラーメッセージをリアルタイムで解析し、原因を説明したり、解決方法を提案することが可能です。たとえば、エラーコードの意味を詳細に解説したり、バグの修正方法や問題箇所を指摘してくれます。
また、ChatGPTは、エラーメッセージに関連するコードの改善や、考えられる他の問題点の提示を行うことも。
エラーメッセージの分析ができれば、デバッグの効率が向上し、開発者は迅速に問題を解決できるようになるでしょう。
ドキュメントやコードの翻訳
ドキュメントやコードの翻訳は、ChatGPTとVSCodeを連携させることで可能になる機能の一つです。たとえば、英語で書かれた技術文書やコメントを日本語に翻訳したり、逆に日本語のドキュメントを英語に翻訳することが可能になります。
また、コード中のコメントやエラーメッセージも自然な形で翻訳してくれるため、多言語環境での開発作業が円滑に進められるでしょう。
さらに、プログラム内の関数や変数名の翻訳もサポートできるため、国際的なチームでの協力作業がよりスムーズになります。
ドキュメントやコードの翻訳を活用することで、異なる言語を使用する開発者同士のコミュニケーション向上が期待できるでしょう。
以下の記事では、AI翻訳・自動翻訳ツールに関して詳しく解説しています。ぜひ、ご一読ください。
ChatGPTとの連携に最適な拡張機能3選
ChatGPTとVSCodeを連携させることで、さまざまな機能が利用できることがわかりました。この連携させることで利用できる機能をさらに詳しく見ていきましょう。
ここでは、以下の項目に分けて、ChatGPTとの連携に最適な拡張機能を3つ、解説します。
- GenieAI
- CodeGPT
- EasyCode
どの拡張機能もプログラミングの効率を向上させる便利な機能ばかりです。それぞれの特徴を理解して、自社で活用できそうな機能を選びましょう。
GenieAI
GenieAIは、ChatGPTとVSCodeをシームレスに連携させるための拡張機能です。
GenieAIを活用すれば、VSCode内で直接ChatGPTの力を借りて、コードの生成や補完・バグ修正・エラーメッセージの解析・ドキュメントの翻訳などが行えます。GenieAIは自然な言語での質問に応じ、リアルタイムで提案を行うため、コーディング作業の効率が大幅な向上が期待できるでしょう。
たとえば、複雑なアルゴリズムを素早く生成したり、コードの最適化提案を受けることができるので、開発時間の短縮が期待できます。
GenieAIは、インテリジェントな補完や高度な解析機能を備えており、初心者から上級者まで幅広く活用できる便利なツールです。
CodeGPT
CodeGPTは、AIを活用したコードの補完や生成、デバッグを効率化します。
開発者はVSCode内で自然言語のプロンプトを入力するだけで、ChatGPTからのリアルタイムでのコード提案や、エラーメッセージの分析、最適化案が利用可能です。たとえば、関数の自動生成や、既存コードのリファクタリングを簡単に行うことができます。
また、複雑なクエリやアルゴリズムに対しても、的確な解決方法を素早く提示してくれるため、手作業での調査時間を大幅に削減できるでしょう。
CodeGPTは、多言語対応やカスタマイズ性も備えており、初心者から経験豊富な開発者まで、幅広く活用できるため、開発効率が大幅に向上します。
EasyCode
EasyCodeは、コーディングをよりスムーズにする拡張機能です。
AIを活用してリアルタイムでコードの提案や自動生成、デバッグ支援を行います。
EasyCodeを使うことで、複雑なロジックの実装や関数の作成が短時間で完了し、開発者は効率的に作業を進められるでしょう。
また、エラーメッセージの分析や修正提案も迅速に行い、手間をかけずにバグを解決できます。さらに、コードの補完や最適化も自動的に行われるため、コーディングのミスを減らし、クリーンなコードを維持することが可能です。
EasyCodeは多くのプログラミング言語に対応しており、特に初心者や中級者にとって有用なツールで、開発プロセスを飛躍的に効率化できます。
ChatGPTとVSCodeの連携方法
次に、ChatGPTとVSCodeの連携方法を見ていきましょう。ここでは、以下の項目に分けてChatGPTとVSCodeの連携方法を解説します。
- OpenAIアカウントを作成する
- APIキーを取得 作成 する
- VSCodeプラグイン(拡張機能)をインストールする
- APIキーを設定する
- VSCode上でプラグインが機能しているか確認する
項目を順番に実行することで、ChatGPTとVSCodeを連携できます。ぜひ、実際に実行して、ChatGPTとVSCodeを連携させてみてください。
OpenAIアカウントを作成する
ChatGPTとVSCodeを連携させるために、まずは、OpenAIアカウントを作成しましょう。
OpenAIの公式ウェブサイトにアクセスし、「サインアップ」ボタンをクリックします。次に、メールアドレスを入力し、パスワードを設定します。または、GoogleアカウントやMicrosoftアカウントを使用して簡単に登録することも可能です。
メールアドレスを使用した場合、登録したメールに確認リンクが送信されるので、そのリンクをクリックしてアカウントを確認しましょう。
以下の記事では、ChatGPTに関して詳しく解説しています。ぜひ、ご覧ください。
APIキーを取得 作成 する
ChatGPTとVSCodeを連携させるためには、OpenAIからAPIキーを取得する必要があります。
まず、OpenAIの公式ウェブサイトにアクセスして、アカウントにログイン。
次に、ダッシュボードに移動し、APIキーの管理セクションを選択し、「API Keys」または「Create API Key」ボタンをクリックして、新しいAPIキーを生成します。この際、キーに名前を付けることができるため、用途を明確にするためにわかりやすい名前を設定するようにしましょう。
生成されたAPIキーは、コピーして安全な場所に保存してください。APIキーは、VSCodeの拡張機能でChatGPTを利用する際に必要となります。
安全性を保つため、他人と共有せず、不要になったキーは削除することが重要です。
VSCodeプラグイン(拡張機能)をインストールする
APIキーを作成したら、VSCodeプラグイン(拡張機能)をインストールしましょう。
VSCodeを開いたら、左側のサイドバーにある拡張機能アイコン(四角形が4つ集まったアイコン)をクリックします。次に、検索バーに「ChatGPT」や「CodeGPT」など、使用したいプラグインの名前を入力。
表示された結果から目的の拡張機能を選択し、「インストール」ボタンをクリックします。インストールが完了すると、プラグインがVSCodeに追加されます。
APIキーを設定する
ChatGPTとVSCodeを連携させるためには、取得したAPIキーをVSCodeのプラグイン設定に入力する必要があります。
まず、VSCodeを起動し、左側のサイドバーから拡張機能アイコンをクリックして、インストールしたChatGPTやCodeGPTなどのプラグインを見つけましょう。その後、プラグインのアイコンをクリックし、設定オプションに移動します
次に、取得したAPIキーを入力フィールドに貼り付け、設定を保存。設定を保存することで、VSCodeはOpenAIのAPIと接続され、ChatGPTの機能を利用可能になります。
VSCode上でプラグインが機能しているか確認する
ChatGPTとVSCodeの連携が成功しているか確認するには、VSCode上でプラグインが正しく機能しているかをテストします。
まず、VSCodeを起動し、左側のサイドバーから拡張機能を選択して、インストールしたChatGPTやCodeGPTのプラグインが有効になっていることを確認しましょう。
次に、新しいファイルを作成し、適当なプログラミング言語を選択します。簡単なコードスニペットや質問を入力して、プラグインの機能を呼び出しましょう。
たとえば、「この関数の説明をして」といったプロンプトを入力して、AIからの応答が得られるか試してみてください。
もし、正しく応答が返ってきた場合、プラグインは正常に機能しています。また、エラーメッセージが表示されたり、応答がない場合は、APIキーや設定を再確認し、必要に応じて修正しましょう。
GenieAIを解説する
ここからは、プログラム実装の際にGenieAIを利用する方法を、以下の手順に分けて解説します。
- テストコードを作成する
- バグを指摘する
- コードのレビューをする
GenieAIは、ChatGPTとVSCodeをシームレスに連携させるための拡張機能です。それぞれの項目を試しながら、GenieAIでのコード品質向上の効果を体験してください。
テストコードを作成する
実装したプログラムをテストするために、まずはテストコードを作成します。
テストコードを作成するには、GenieAIをインストール後、作業するプロジェクトを開きましょう。次に、テストしたい関数やモジュールの周囲にコメントを追加し、「この関数に対するテストコードを生成して」といった具体的なリクエストを入力します。
GenieAIが応答すると、生成されたテストコードが表示されるので、そのコードを必要に応じて修正を加えた後テストフレームワークを使って実行しましょう。
生成されたテストコードが期待通りに機能するかどうかを確認することで、コードの信頼性を向上させることができます。
バグを指摘する
テストコードを利用して動作確認した後は、バグを指摘する機能を利用します。GenieAIを利用すれば、バグの指摘機能を利用することが可能です。
バグの指摘する機能を利用するには、プロジェクト内のコードファイルを開き、バグの可能性がある部分や関数を選択します。
ここで、GenieAIに対して「このコードにバグはあるか?」といった具体的な質問を入力。GenieAIはコードを解析し、潜在的な問題点やエラーメッセージ、非推奨のコードの使用について指摘します。
さらに、指摘されたバグの原因や修正方法も提案されるので、開発者はそのアドバイスに基づいて修正を行いやすくなるでしょう。また、特定の条件下での動作確認を依頼することで、より具体的なフィードバックを得ることができます。
バグの指摘機能を利用すれば、バグの発見と修正が迅速に行え、コードの品質向上に寄与します。
コードのレビューをする
バグの指摘機能でプログラムを修正した後、コードレビューを実施することで、コードの品質向上がさらに期待できます。
コードレビューは、GenieAIで利用できる機能の一つです。
コードレビューするには、レビューしたいコードファイルを選択し、特定の行や関数について「このコードのレビューをして」と入力します。
GenieAIは、コードの構造・可読性・効率性、そしてベストプラクティスに基づいて分析を行い、改善点や推奨事項を提供。これには、冗長なコードの指摘や、より効率的なアルゴリズムへの提案、セキュリティの観点からの注意点などが含まれます。
また、命名規則やコメントの適切さについてもフィードバックが得られるため、コード全体の品質向上が期待できるでしょう。
コードレビューを活用すれば、開発者は自分のコードを他者の視点で客観的に評価し、必要な改善を迅速に行うことができます。
よくあるエラーと対処法(トラブルシューティング)
ここでは、ChatGPTとVSCodeを連携させる際に、よくあるエラーと対応法を以下の項目に分けて紹介します。
- APIキーが反映されない
- 拡張機能が使えない
ChatGPTとVSCodeがうまく連携できない場合は、これらの項目を見て対応してみてください。
APIキーが反映されない
ChatGPTとVSCodeの連携では、APIキーが反映されないことがあります。このエラーが発生する場合、まずはプラグイン単位での設定を確認することが重要です。
VSCodeの左側のサイドバーから拡張機能アイコンをクリックし、インストールしたChatGPTやCodeGPTプラグインを選択します。次に、設定オプションを開き、APIキーの入力欄が正しく設定されているか確認しましょう。
APIキーが空白であったり、誤ったキーを入力している場合、プラグインは正しく機能しません。
正しいAPIキーを入力した後は、設定を保存し、VSCodeを再起動して変更が反映されるか確認します。また、プラグインの更新が必要な場合もあるため、最新バージョンにアップデートしておくことも大切です。
拡張機能が使えない
ChatGPTとVSCodeの連携で拡張機能が使えない場合、まずはプラグインの状態を確認することが重要です。
左側のサイドバーから拡張機能アイコンをクリックし、インストールしたプラグイン一覧を表示します。ここで、ChatGPTや関連プラグインが無効になっていないか確認し、無効の場合は「有効化」ボタンをクリックして有効にしましょう。
さらに、複数の拡張機能が競合(コンフリクト)している可能性もあります。特に、似たような機能を持つプラグインがインストールされている場合は、それらを一時的に無効化して、どのプラグインが問題を引き起こしているかを特定する方法が有効です。
プラグインを一つずつ有効にして動作を確認し、問題が解決するか試してみましょう。
まとめ:ChatGPTとVSCodeを連携させて開発しよう
今回は、ChatGPTとVSCodeを連携させることに関して、以下のことがわかりました。
- ChatGPTとVSCodeを連携させることで、開発効率を大幅に向上させることができる
- コードの自動生成やコード補完がChatGPTとVSCodeを連携することで可能になる
- GenieAIやCodeGPTなどChatGPTとVSCodeを連携させることで利用できる機能がある
- GenieAIの機能を活用すればプログラムの品質向上が期待できる
ChatGPTとVSCodeを連携させることで、プログラム実装における品質向上が期待できます。
ただ、実際にどのように活用すればよいかわからないこともあるでしょう。
ChatGPTとVSCodeの連携に関してわからないことがあれば、AI開発に多くの知見を持つ、株式会社Jiteraへご相談ください。
詳細にヒアリングさせていただき、ChatGPTとVSCodeのより良い活用方法をご提案させていただきます。