2022年11月にリリースされた後、2ヶ月で1億人のユーザーを獲得したと言われているChatGPT。
ChatGPTは大規模言語モデル(LLM)というアルゴリズムを使用してWeb上の情報を集め、ユーザーをサポートする生成AIです。
その便利さから、IT業界ではエンジニアの6割以上がAIを使用してソースコードを記述しているというリサーチ結果もあり、利用者の8割以上が業務の効率化を実感していると言われています。
本記事ではChatGPTでコーディングするメリットや対応可能な言語、コード例についてご紹介します。
下記のような方に特に役に立つかと思いますので、ぜひご一読ください。
- コーディングを効率化したい方
- ChatGPTでのコーディングのメリットや注意点、活用例を知りたい方
現役エンジニアです。プログラミングは基本的にどの言語も好きですが、特にSQLとVBAが好きです。趣味は釣り。
ChatGPTでコーディングするメリットは?

ChatGPTには、下記のようにコーディング支援、さらにはプログラミング学習支援の観点で多くのメリットが存在します。
- コーディングの速度向上
- プログラマーの負担軽減
- 既存コードの解析や最適化を支援
- 非プログラマーのプログラミング支援
- 効率的なプログラミング学習
ここでは、それぞれの詳細について解説します。
単に開発作業を効率化するのみでなく、幅広いメリットがありますのでぜひご一読ください。
コーディングの速度が上がる
ChatGPTでコーディングをすると、自身が書くコードの量が減り、短時間でのプログラム開発が可能になります。
作成されたコードをそのまま使用できることもあり、かなりの時間短縮効果があります。
また、バッチ作成も可能なため要件に沿ってバッチ作成を依頼したり、または自分が頻繁におこなう操作をChatGPTにバッチ化してもらい、1クリックで対応可能にするといった使い方もできます。
コーディング時間を削減し、ChatGPTにはできない提案や要件定義、テスト作業などに時間を割くことで受注率向上や品質向上といったメリットも存在します。
プログラマーの負担が減る
上の記載とも関連しますが、ChatGPTでコーディングをすることで自身が書くコード量が減るため、プログラマーの負担軽減につながります。
納期前やスケジュール遅延が発生しているときはどうしてもプログラマーの負担が高くなり、品質の低下や離職につながるリスクもあります。
プログラマーの負担軽減のためにも、生成AIによる自動コーディングを積極的に活用できると良いですね。
一点、抑えておきたい注意点があります。
作成されたコードの動作確認は必要です。
ChatGPTは学習済の情報をもとに、一般的に問題のなさそうなコードを作成してくれますが、処理内容によってはエラーとなることもありますし。また、環境や要件に適切に対応しているかは自分で動作確認するのが良いでしょう。
多くのプログラミング言語に対応している
ChatGPTは非常に多くのプログラミング言語に対応しています。
PythonやJavaなどのメジャーな言語はもちろん、Webページ制作で使用するHTMLやJava,データベース操作を行うSQLなど対応言語は多岐に渡ります。
さらに、R言語やMATLABといった特定の分野に特化した言語にも対応しており、Web上の上場が少なく検索が難しい場合にとても助かります。
ChatGPTは学習するため、Web上の情報を収集し、今後も新規のプログラミング言語や現在情報量が少ないマイナー言語についても、対応言語を増やしていくでしょう。
コードの最適化
生成AIは新しくコーディングをするだけでなく、既存コードの最適化をすることもできます。
例えば、プロンプトにプログラムコードと「処理時間が長いので最適化してほしい」という指示を書くと改善したコードを出力してくれます。
作成したプログラムの処理時間が長い場合や、プログラム実行中にCPU負荷が高くなる場合、デバッグで根本原因を探るのは時間と労力が掛かるため、嬉しいメリットです。
地道にデバッグを進めるのも良いのですが、最適化のため、ChatGPTで出力されたコードをまず試してみるのもおすすめです。
エラー解析と早期発見
次にご紹介するメリットは、プログラムのエラー分析や原因の早期発見に役立つということです。
あくまで一例ですが、開発作業中に下記のようなエラーに遭遇した場合にChatGPTに原因分析をサポートしてもらうことができます。
- コンパイルが通らない場合
- 実行結果が想定と異なる場合
- SQLでORAエラーが発生する場合
解析の精度を上げるポイントとして、プログラム全体でなくコードを部分的に与えると良いです。
一度にプログラム全体の解析依頼をしても、生成AIが全体を正しく捉えられるとは限りません。
この関数でエラーが起きているはず、といった目星がもしついていれば、該当コードに限って解析を進めたほうが精度は上がるためぜひ試してみてください。
非プログラマーでもコーディングが可能になる
ChatGPTを使用すると、非プログラマーやプログラミング未経験者でもコーディングが可能になるメリットがあります。
プログラマーの負担が高くコーディングを分担したい場合や、プログラマーが不在で開発が止まり他の人に進めてほしい場合など、非プログラマーでもコーディングができると助かる場面はあります。
そんなときは、ChatGPTを使用するのがおすすめです。
注意点として、作成されたコードはすべて正しいとは限りません。
動作確認やテストをおこない、最終的には有識者にコードをレビューしてもらうなど品質維持を心がけると良いですね。
プログラミングの学習に使える
最後にご紹介するメリットは、ChatGPTがプログラミング学習に有効であることです。
プログラミング未経験者が学習を始める場合、何から始めれば良いのか分からなかったり、時間がかかり学習を諦めてしまうこともあるかもしれません。
ChatGPTを使用すると、効率的に学習を進めることができます。
下記はおすすめの学習方法です。
- 分からない用語を解説してもらう
- シンプルな機能のサンプルコードをChatGPTで作成し、コードを読む
- 自分でコーディングをおこなってみて、ChatGPTでエラー分析や最適化をする
ChatGPTはコーディング支援だけでなく、学習支援のメリットもあります。
また、プログラマー経験者が未経験の言語を学習したい場合にも有効です。
プログラミングのスキルアップに非常に有効なため、興味を持った方はぜひ試してみてください。
ChatGPTで対応できるコードは?

ここでは、どのプログラミング言語に対応しているのか、対応する主要言語を一覧表でご紹介します。
各言語の特徴やメリット・デメリット、習得難易度も記載していますので、主要言語がどのような強みをもつのかなど言語の特徴を知りたい方もぜひご確認ください。
なお、ChatGPTは特定の言語に対応しているわけではなく、学習済であればどんな言語でも対応可能です。
本記事に記載のないプログラミング言語もChatGPTはコーディングや回答が可能ですので、他言語も試してみてください。
| 言語 | 利用分野 |
| HTML/CSS | Webページ |
| JavaScript | Webアプリ、Webページ(フロントエンド)、ゲーム開発 |
| PHP | Webアプリ、Webページ(バックエンド)、CMS |
| Python | AI、Webアプリ、データ解析 |
| Ruby | Webアプリ、Webページ(バックエンド) |
| Java | Webアプリ、業務システム、組み込みシステム、ゲーム開発 |
| C言語 | 業務システム、組み込みシステム、OS開発 |
| C++ | 業務システム、組み込みシステム、ゲーム開発 |
| C# | PCアプリ、ゲーム |
| VBA | MS Office |
| Go言語 | Webアプリ、ドローン制御、ロボット制御、IoT |
HTML/CSS
主にWebページ作成で利用される言語です。
特徴として、HTMLはタグ形式でWebページの設計をし、CSSはタグ内でプロパティと値を指定しWebページを装飾する役割をもちます。
HTML/CSSの強みとしては、文法が易しく習得がしやすく、ソースコードエディタとブラウザがあれば開発可能でありプログラミング初心者でも学習しやすい言語です。
ですが、コーディング時に一ヵ所の記載ミスでページ全体に文字化けや不具合を起こすなど影響が大きいことは注意が必要です。
また、この2言語では静的なページに限定されてしまうことがありますが、この点はJavaScriptと組み合わせることで動的なページ生成が可能です。
JavaScript
WebアプリやフロントエンドのWebページ、ゲーム開発で利用されます。
Webページに動的な要素を組み込む言語であり、Webアプリ開発では必須言語であるとも言われています。
JavaScriptを利用するメリットとしては、Webページにボタンを設置したりアニメーションを実行したり、ページを動的または相互作用的にすることができます。
また、文法が易しく学習しやすいことに加え、既に世界的に普及した言語であるためライブラリが豊富にあり非常に使いやすい言語と言えます。
注意点として、処理速度が遅く実装しすぎるとページが重くなることがあります。
また、ブラウザによってパフォーマンスに差が出ることも留意が必要です。
PHP
WebアプリやWebページ(バックエンド)、WordpressといったCMSでも利用される言語です。
JavaScriptと同じくWebページに動的な要素を組み込む言語ですが、PHPはサーバー側で動作するという特徴があります。
PHPはWebページやアプリに動的な要素を組み込むことができ、データベースとの連携がしやすいというメリットがあります。
また、文法が易しく習得がしやすい言語です。
一方でセキュリティの脆弱性が指摘されており、利用用途がWebページとWebアプリに限定されるという点があります。
Python
近年、AI分野で注目度が高まっている言語です。
AIのほか、Webアプリやデータ解析にも利用されています。
コンパイルが不要なインタープリタ言語です。
データ解析が可能であることから科学技術分野でも需要が高まってきています。
構文がシンプルであり習得しやすい特徴があり、また、豊富にライブラリやフレームワークが存在するため活用の幅を広げやすい言語です。
ですが、処理速度が遅めであり、日本語での資料やサポートが見つかりにくく困ることがあるかもしれません。
Ruby
WebアプリやWebページ(バックエンド)で活用される言語です。
オブジェクト指向言語のひとつであり、可読性を重要視した文法が特徴です。
Rubyを利用するメリットとしては、コードが短く読解や改修が容易であることと、日本人が開発した言語であるため日本語のサポートが豊富なことが挙げられます。
また、文法がシンプルであり自由なコーディングが可能です。
ですが、自由なコーディング体系のためエンジニアによって記載の仕方が変わりやすく、処理速度が遅めなことがあります。
また、近年注目されている機械学習分野には不向きとされています。
Java
Webアプリや業務システム、組み込みシステムやゲーム開発でも利用される言語です。
オブジェクト指向言語のひとつであり、JavaプログラムとOSの間に存在するJVMというJava仮想マシン上で動作する特徴があります。
Java言語のメリットは実行速度が速いことと、ライブラリやフレームワークが豊富に存在することがあります。
また、OSの差異の影響を受けずに動作が可能です。
留意しておきたい点としては、メモリ消費が高い傾向があります。
また、オブジェクト指向言語を理解する必要があり、習得難易度は高いと言われています。
C言語
主に業務システム、組み込みシステム、OS開発で利用される言語です。
プログラム実行前にコンパイルが必要なコンパイラ言語のひとつで、C++やC#などC言語から派生した言語も複数存在します。
C言語のメリットは、ハードウェアのリソースに対し高速処理が可能なことがあります。
また、OSに依存しないため他OSへのシステム移植が容易であり、C++など派生言語との互換性がある点も強みと言えるでしょう。
ですが習得難易度については、ポインタなど固有の概念があり、ハードウェアの知識も必要となることから難易度は高めです。
C++
業務システムや組み込みシステム、ゲーム開発で利用される言語です。
特徴としては、C言語にオブジェクト指向が組み込まれた派生言語ですが、C言語よりも短い記載でコーディングが可能なことがあります。
幅広いシステムや分野で使用されており人気が高い言語です。
メリットとしては処理速度が速いことと、C言語と互換性があり移行が容易なことがあります。
また、派生元のC言語や、同じオブジェクト指向言語であるJavaの知識があれば習得が容易です。
一方で、文法が複雑であり、C言語やJavaの基礎知識がない場合は習得難易度は高めとなります。
C#
主にPCアプリやゲーム分野で利用されている言語です。
C++やJavaをベースに開発された言語であり、オブジェクト指向言語のひとつです。
C言語やC++と互換性はありません。
幅広いシステムや分野で使用されており人気が高い言語です。
メリットとして、実行速度が速いことと、プログラミング初心者でも環境構築が容易なことがあります。
ライブラリが豊富にある点もエンジニアには助かります。
留意点として、Windows以外のOSでの開発には不向きなことと、コーディングルールが厳密なことがあります。
また、近年注目されている機械学習分野には不向きとされています。
VBA
Microsoft Officeで利用される言語です。
MicrosoftがOfficeの拡張機能として提供する言語であり、ExcelやWord、PowerpointなどのOffice製品で作業の自動化を目的に使用されます。
VBAの強みとしては、Office製品があればすぐに開発に着手でき環境構築が不要なことがあります。
文法が分かりやすく、プログラミング初心者も習得がしやすい言語です。
マクロの録画機能にて手で行った作業をVBAコードに書き起こしてくれる機能もプログラミング未経験者・初心者には助かります。
弱みとしては、大規模なデータ処理には不向きなことと、Office製品以外との連携が不可な点が挙げられます。
Go言語
Webアプリ、ドローン制御やロボット制御やIoTでも利用される言語です。
2009年にGoogleが開発した言語であり、プログラム実行前にコンパイルが必要なコンパイラ言語のひとつです。
2020年にエンジニアが学びたい言語ランキングで一位を取得するなど、注目が集まっている言語です。
Go言語の強みとして、高速処理が可能な点があります。
コード体系はシンプルで可読性が高く、初心者も学習が容易です。
コードの書き方が厳密に決まっており、エンジニアによる差異が発生しにくいというメリットもあります。
一方でデメリットとして、例外処理や三項演算子がないなど、他言語とは差異が多く戸惑うエンジニアもいるかもしれません。
また、新しい言語でありエンジニアや資料は少なめです。
Chatgpt でコーディングするコツは?

ChatGPTは対話型のため、プロンプトで情報提供や細かい条件指定をしながらコーディングをします。
ここでは、ChatGPTでプログラム開発をする際のプロンプトの作り方や、他にもコード生成時のコツについて解説します。
また、プロンプトエンジニアリングという効率的に生成AIを使用する概念についても解説します。
効率的に生成AIを使用するコツと例を記載していますので、ぜひご一読ください。
明確かつ具体的に入力
ChatGPTでコーディングをする際、プロンプトは明確かつ具体的に記載しましょう。
理由は、ChatGPTは学習した情報の中から確率論的に回答を作成しているためです。
確率の要素が混じるため、常に自分のほしいコードを正確に出力してくれるとは限りません。
例えば、下記は3の倍数で特定の文字列を返すコーディングのプロンプト例です。
ループの条件や条件に合致した場合、しない場合の出力を具体的に与えています。
「1から100までループを回し3の倍数で「3の倍数です」の文字列を返し3以外の場合は何も返さないJavaのコードを作って」
正確な出力となる確率を上げるため、ChatGPTでコーディングをする際は曖昧な表現は避け、できるだけ具体的に記載しましょう。
指示文は端的に
コーディングの指示文はできるだけ端的に記載するとメリットがあります。
理由は2点あります。
- 文字数や情報量が多いとChatGPTが意図しないコーディングをする可能性が高くなるため
- 処理時間を短くするため
1点目について、ChatGPTは有用なAIですが意図しない回答を出すこともあります。
指示文が長くなるほどミスリードの可能性が上がり、結果的に使えないコードが作成される可能性が高くなります。
2点目の処理時間について、指示文を端的に書くとChatGPTが指示文を読み込み、理解し、考える時間が少なくなり、短い時間でコーディングが可能になります。
正確な出力と素早いレスポンスのためにも、指示文はできるだけ端的に書くと良いですね。
質問に関する情報を明示
次にご紹介するコツは、指示文や質問の関連情報を書くことです。
ChatGPTは学習するため、質問の背景や目的といった関連情報を記載すると、関連情報を考慮して回答をしてくれます。
関連情報とは、例えば下記のような情報があります。
- 前提
- 背景
- 目的
- 質問内容
- 条件
ここで注意点として、冗長にならないように気をつけてください。
ポイントは要点を端的に記載することです。
文章で記載すると指示文が冗長になることもあるため、箇条書きで要点や関連情報を記載するのもおすすめです。
箇条書きで記載したり、対話をして順に情報を渡したり色々な方法があるため、色々な指示文や質問の仕方を試し、自分にあったプロンプトの書き方を見つけてみてください。
機能やタスクごとの短いプロンプトに分けて段階的に質問
ChatGPTは対話型のため、段階的に質問や指示をすることができます。
一度に全体像を求める質問をすると、普遍的であったり抽象的な回答が返ってくる傾向がありますが、段階的に質問をすると精度の高い回答を得られることが多いです。
例えば、プログラムの最適化を指示する場合は下記のような質問方法があります。
- プログラムの仕様や前提といった関連情報を記載
- コードの書き方やサーバー負荷など、最適化が必要な背景を記載
- 機能やタスクを一つずつ分析依頼
段階的に質問をするとAIも学習していき、精度の高い回答につながります。
質問や指示を出す際は、ぜひ段階的な質問を試してみてください。
ChatGPTが得意なプログラミング言語を使用
ChatGPTは様々な言語に対応していますが、得意とするプログラミング言語があります。
代表的な得意言語は下記の通りです。
- Python
- Java
- Javascript
- C++
- Ruby
これらの言語が得意言語となった要因は複数あり、Web上で情報が多くAIが学習しやすいこと、過去に専門的な質問がされ専門知識が蓄積されていることなどが考えられます。
ChatGPTでコーディングをする際、これらの得意言語で開発をすると精度が高いアウトプットを得られることが多いです。
もしマイナー言語で開発をしたい場合、まずChatGPTの得意言語で開発する指示文を書き、ロジックをマイナー言語に流用するのも一つの手です。
生成AIでのコーディングで納得する結果を得られなかった場合、ぜひ試してみてください。
プロンプトエンジニアリングを学ぶ
プロンプトエンジニアリングという用語をご存じでしょうか。
簡単に言うと生成AIから最適な回答を得るためのスキルで、生成AIの躍進とともに重要視されています。
生成AIから最適な回答を得るには、プロンプトに必要情報を端的に記載することが重要です。
具体的には、下記の情報をプロンプトに含めると良いと言われています。
- 指示:生成AIが実行するタスク
- 背景:指示がどういった背景に基づいたものか、どういった目的をもつかの背景
- 入力:生成AIに回答してほしい質問
- 出力形式:どういった形式でアウトプットをしてほしいか
プロンプトエンジニアリングはまだ新しい分野ですが、重要性が高まっていることから最近は参考文献も多く出ています。
興味がある方は学習を始めてみてください。
参考:プロンプトエンジニアリング | 野村総合研究所(NRI)
ChatGPTコーディングの活用例

生成AIはどのようにコーディングに活用できるのか、プロンプト例を含めた具体例についてご紹介します。
プログラミング未経験者にとっては、プログラム作成やエラー解決は時間も労力もかかるものです。
困った際はぜひChatGPTを活用し、効率的にコーディングを進めましょう。
ChatGPTを使用したコーディングについてはこちらの記事もどうぞ
ユーティリティやアルゴリズムをコーディング
他システムと依存しないシンプルなユーティリティやアルゴリズムであれば、ChatGPTにコーディングを任せることができます。
文字列を分割する、四則演算をするなどシンプルなアルゴリズムであれば高い精度で問題ないコードを作成してくれます。
例えば、小数点を受け取り、四捨五入をして整数を返すJavaのコーディングを依頼しました。
<プロンプト>
Javaで小数点の引数を受け取り、小数点1位で四捨五入して整数を返す関数をコーディングして
<出力>

問題なく四捨五入をするコードが作成されました。
試しに対話を続けてみましたが、小数値の渡し方などの指示に問題なく答え、シンプルなコーディングであれば精度が高いことが分かります。
プログラムが何をしているか説明してほしい
初心者にとっては、プログラム言語が何をしているか理解をするのは一苦労です。
ChatGPTにプログラムの処理内容を解説してもらうことができます。
以下、プロンプトと出力例です。
<プロンプト>
pythonのプログラムは何をしているか教えて
———
import datetime
d = datetime.datetime.today()
print(d)
<出力>

問題なく、プログラムの概要とステップバイステップで処理内容を解説してくれました。
この機能は初心者だけでなく、経験のない言語を扱うことになったプログラマー経験者にも有用です。
新しいプログラミング言語にチャレンジする際に有用なので、ぜひ活用してみてください。
コード変換をしてもらうケース
ChatGPTは既存のプラグラムコードを他言語に書き換えることができます。
下記のような場合に有効です。
- システムマイグレーションでコードをリライトする必要があるとき
- コーディング時に参考になるプログラムを見つけたが、他言語で使用できないとき
例として、C言語をJavaScriptに書き換えを指示してみました。
<プロンプト>
C言語のプログラムをJavaScriptに書き換えて
void main(){
printf(“HelloWorld.¥n”);
}
<出力>

ブラウザ上での動作と前提を置き、書き換えをおこなってくれました。
言語ごとに文法や構文は異なるので、言語の構文を調べながらリライトをするよりも、時間の短縮になるかと思います。
エラーを教えて欲しい時
プログラミング初心者、また、場合によっては経験者にとってもエラーの解析は苦労します。
エラー時にはメッセージやコードが出るので、どのようなエラーかChaGPTに解説してもらうことができます。
下記はJavaプログラムでコンパイルエラーになった際の例です。
<プロンプト>
Javaプログラムをコンパイルすると「シンボルを見つけられません」とエラーが出た。どんなエラーか
<出力>

考えられる原因が列挙されました。
コードがシンプルな場合は解析を任せたり、複雑なプログラムでも段階的に解析を指示するなどして、エラー分析の役に立ちます。
ChatGPTを利用してコーディングをより効率化を目指すには?

生成AIを利用し、効率的にコーディングをするためのポイントについて解説します。
ChatGPTは質問をすると回答を返しますが、指示の出し方と自分のプログラミングスキルにより効率的にコーディングを進めることができます。
具体的にどうすれば良いのかを解説しますので、効率的な活用のためにぜひご一読ください。
ChatGPTが生成したコードの信頼性を自分で判断
ChatGPTは指示に従いコードを作成してくれますが、コードが問題ないかの判断は必須です。
生成AIは指示に従い一般的なコードを返しますが、案件によってプログラムの要件や前提が異なるためです。
手戻りを防ぐためにも、作成されたコードが問題なく動作するか、要件を満たしているかは必ず自分で判断するようにしてください。
ChatGPTに、より具体的な指示を出す
より正確なコードを作成するためには、指示をより具体的に出すことが重要です。
例えばコーディングを依頼する場合、インプット、アウトプット、処理内容を端的かつ具体的に記載しましょう。
また、「できるだけ多く」「端的に」といった曖昧な表現はプロンプトに含めないことも重要です。
「XX文字以内」とできるだけ数字で表したり、「それ」など指示語を避けるように意識できると良いですね。
ChatGPTの回答を理解する
繰り返しになりますが、作成されたコードや回答が正しいかは、最終的には自分で判断する必要があります。
そのために重要なのが、ChatGPTの回答を理解して自分の知識として吸収することです。
自分の知識とすることで、今後の動作確認や信頼性チェックが効率的になり、自分自身でのコーディングやその他のIT業務にも役にたちます。
ChatGPTの回答をもとに、自分自身のプログラミングスキルを高めていけると良いですね。
Chatgptでコーディングに役立つプラグイン

有料版のChatGPT4ではプラグインを使用し、より効率的にコーディングをすることができます。
ここでは、プログラミング初心者や経験者にもおすすめのプラグインを5つご紹介します。
プログラム開発や学習に役立つものばかりのため、IT関係の方はぜひご一読ください。
ChatWithGit(チャットウィズギット)

ChatWithGitはサンプルコードの検索と解析に有効なプラグインです。
ソースコード管理サービス「GitHub」のリポジトリでからコードを検索し、チャット形式でコードの分析をサポートしてもらうことができます。
下記のような使い方が可能です。※事前にChatGPTとChatWithGitの接続が必要です
- GitHubからソースコードを検索
- 各コードについて、どのような処理をしているか解説を指示
AskYourCode

AskYourCodeはサンプルコードの検索や分析・要約でコーディングを支援します。
GitHubのリポジトリやアーカイブファイルをプロジェクトとして読み込み、プロジェクト内で欲しいコードを検索や対話形式でのコード解説が可能になります。
コードやデータをプロジェクトとして扱うため管理が容易だという利点があります。
Zapier(ザピア)

ZapierはGmailやSlackなど他アプリケーションと連携し、ChatGPTと連携して定常作業を自動化するプラグインです。
ChatGPTと他アプリケーションと接続し、例えば下記のようなことが実現できます。
- ChatBotの作成:顧客から問い合わせがあるとChatGPTが応答する
- 問い合わせ内容の要約:問い合わせ内容を要約して保存し、入力工数を削減する
Code Runner(コードランナー)

Code Runnerはオンラインでコードをコンパイル・実行できるプラグインです。
約70のプログラミング言語に対応しており、オンラインで手軽にプログラムの実行やデバッグが可能になります。
さらに、コードの保存やダウンロードといった管理機能もついておりプログラミング初心者にも経験者にも有用なプラグインです。
CoderPad(コーダーパッド)

CoderPadはChatGPTでコードを実行可能にするプラグインです。
環境構築の手間を省略できることから、プログラミング初心者の勉強やデバッグに有用であり、ChatGPTと連携しプログラマーのコーディングテストでも活用されています。
プログラミング初心者の方へは、ChatGPTを活用し言語の質問をしながら、CoderPadを利用し実際にコーディングし実行してみると効率的に学習できるかと思います。
AIも駆使してシステム開発を行う日本企業、Jitera社とは

本記事では生成AIであるChatGPTの概要や使い方について説明しました。
次は、AIを駆使し高品質なプログラム開発を実現している日本企業、Jitera社についてご紹介します。
Jitera社で行う開発の魅力
Jitera社では生成AIによる自動開発ツールを使用し、高品質なシステム開発を実現しています。
使用するAIは、要件定義を入力すると自動でコードを生成するというものであり、実験では全体の開発の半分以上の自動化に成功しています。
これにより、エンジニアは複雑なコーディングや要件定義などコア業務に集中でき、品質の高いシステム開発が可能になっています。
フルスクラッチ開発よりも何倍も速いソフトウェア開発
AIによるコーディング自動化は、品質だけでなくスピーディーな開発も実現しています。
ゼロベースから全てを開発するフルスクラッチ開発よりもエンジニアの開発量はかなり少なくなるため、顧客へのスピーディーな納品、さらにはコスト削減を可能にしています。
高い技術力とアジャイル開発による高品質な開発
Jitera社には、国内および海外から高い技術力をもったエンジニアが集っています。
開発方式はアジャイル型を取り入れており、優先度の高いタスクから小単位で開発をおこないます。
そのため、顧客の重要な要件を取りこぼさず、もし優先度など変更が発生しても柔軟に対応し高品質な開発を実現しています。
緻密なコミュニケーションと提案力による委託しやすさ
Jitera社ではドキュメンテーションを重要ししており、ドキュメントやデザインデータを見ながらチーム内で緻密のコミュニケーションをとり、開発を進めます。
また、顧客とのコミュニケーションも重要視しています。
対話し要件をヒアリングしながら、顧客にとって最適なシステム開発を提案します。
ChatGPT でコーディングのまとめ

本記事ではChatGPTを使用したコーディングについてご紹介し、役に立つプラグインやChatGPT活用例について記載しました。
本記事の内容をまとめます。
- ChatGPTでコーディングをすると、コーディング速度の向上や負担軽減などのメリットがある
- 多くの言語に対応しており、プログラミング学習にも有効
- メジャー言語やマイナー言語にも対応
- プロンプトは明確、具体的、簡潔に書き、関連情報も与えると良い
- 関連プラグインを使うと、より効率的なコーディングが可能
ChatGPTは現役プログラマーにもプログラミング初心者にも有益な生成AIです。
無料版もあるので、興味がある方はぜひ試してみてください。
株式会社Jiteraは生成AIを駆使し、高品質なシステム開発をおこなっています。
要件変更にも柔軟に対応する体制を整えており、ユーザーにとって最適なシステムをご提案します。
もしアプリ開発・システム開発をお考えでしたら、お見積りやお問い合わせのご連絡をお待ちしております。

