ChatGPTでプログラミングを生成できるのか?実例やコツを紹介!

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システムエンジニアとして10年程度の経験があります。 バックエンドからフロントエンドまで幅広く対応経験があります。 最近ではAIにも興味を持っています。

ChatGPTは2022年11月に一般公開されて以来、大きな注目を集め続けています。対話システムは以前から存在するものの、ChatGPT がこれほどまで注目を集める理由はどこにあるのでしょうか?

また、日々さまざまな利用シーンが検討されているChatGPTですが、システム開発に携わる方はChatGPTでプログラミングのコード生成ができるのかが気になるところだと思います。

この記事ではChatGPTとはどのようなものか、プログラミングやコード生成、システム開発へはどのように活用できるのか、について解説しています。

注記:本記事は2024年3月時点の情報を元に作成されたものです。

ChatGPTとは?プログラマーが積極的に使う理由

ChatGPTとは?プログラマーが積極的に使う理由

ChatGPTとは、非営利団体であるOpenAIが開発した自然言語処理モデルを使って機械学習させた対話システムです。2022年11月に最新バージョンが一般公開され、従来の対話システムとは異なり非常に高いレベルで自然な対話ができる、と注目を浴びています。

ChatGPTは自然な会話でやり取りをできる上に、コード生成、デバッグ、テストなど幅広い用途に使用できます。
ただし、回答には誤りを含む可能性もあるため、生成されたコードは必ず確認・修正する必要がある、倫理的な問題やセキュリティリスクに注意するといった工夫も必要です。

ChatGPTは、単なるコード生成ツールではなく、プログラミング学習やコードの実装に役立つツールです。エンジニアの創造性を高め、開発プロセスを革新するAIアシスタントともいえるでしょう。

以下では、ChatGPTはエンジニア向けのサポートツールとして使えるという視点で、その特徴を紹介します。
プログラマがChatGPTを積極的に活用しているのはなぜか知りたい人は、ぜひチェックしてみてください。

【参考リンク:ChatGPT公式サイト https://openai.com/blog/chatgpt/】 ChatGPTで生成した文章やコードの著作権 ChatGPTを利用する際には、生成された文章やコードの著作権について理解しておく必要があります。ChatGPTで生成された文章やコードの著作権は、OpenAIの利用規約にて定められています。

【参考リンク:利用規約 https://openai.com/terms/】 利用規約では、ChatGPTで生成した文章やコード(以下、生成物)の著作権は、規約に従った利用の場合には生成者が所有するものとなっています。しかし同時に、ChatGPTの生成物が既存の著作物を侵害する可能性があるため、生成者は生成物が著作権侵害にあたらないという責任を負うことになっています。そのため、ChatGPTを業務に取り入れたり商用利用する際には著作権以外の規約も含めて十分に理解し、利用場面や生成物の用途を検討する必要があります。

プログラミングのサポートに最適

プログラミングの世界において、ChatGPTは強力なサポーターです。

ChatGPTは、Python、Java、C++など主要なプログラミング言語に対応しており、コード生成、デバッグ、テスト、アイデア創出など、開発のあらゆる場面で活躍します。

 

特に初心者にとっては、プログラミングの基礎を学ぶ上で大きな力になります。ChatGPTはあなたの疑問に対して分かりやすい解説を提供し、サンプルコードを作成してくれます。さらに、既存のコードのデバッグや最適化のヒントを与えてくれるでしょう。

また、中級者以上のエンジニアにとっても、ChatGPTを活用して新しい言語やフレームワークの学習を効率化できます。

ChatGPTの登場によってプログラミング学習やシステム開発のハードルがぐっと下がったといえるでしょう。

プログラミング言語の入出力に対応

先ほども紹介したとおり、ChatGPTはさまざまなプログラミング言語の入出力に対応しています。Python、JavaScript、Ruby、Go、Java、C++、C#、Swift、PHPなど、主要なプログラミング言語はもちろん、SQL、Shellスクリプト、Markdownなども扱える点が特徴です。

あなたがコードをリクエストすると、ChatGPTはリクエストに応じた適切なコードを生成してくれます。さらに、生成したコードに関する説明も提供してくれるので、コードの理解が深まります。

また、既存のコードを入力すると、ChatGPTはそのコードの機能や改善点を解説してくれるため、コードの最適化やデバッグにも使える点も覚えておきましょう。

ChatGPTのプログラミング活用例は?

さまざまな回答ができるChatGPTですが、プログラミングはできるのでしょうか?ChatGPTでプログラミングができれば開発支援ツールにもなり得るのではないか、と思われるかもしれません。

結論としては、ChatGPTは、プログラミングの様々な場面で活用できます。コーディングの補助からデバッグ、アルゴリズムの解説まで、幅広い領域をカバーしています。

ここでは、ChatGPTのプログラミング活用例を紹介します。

プログラムコードを出力

例えば、ChatGPTで「もぐらたたきゲームを作って」と入力するとPythonで作る場合のプログラムコードが出力されます。他のプログラミング言語の指定も可能です。

ChatGPTが行うプログラミングとは

「もぐらたたきゲームを作って」と入力した場合の回答の一部 プログラミングのステップと共に、実際のプログラムコードが表示されます。コード画面の右上に「Copy code」という表示があり、コードの流用が想定された画面になっている点もポイントです。

プログラムコードの処理を解説

ChatGPTは、生成したプログラムコードだけでなく、その処理についても解説できます。

例えばChatGPTに「以下のPythonプログラムコードはどのような処理をしていますか?」というプロンプトと共にPythonコードを入力するとプログラムコードの処理を解説してくれます。

エラーの特定やコードの効率化

ChatGPTにプログラムのコードを渡すと、そのコードの問題点を指摘し、修正案を提示してくれます。

ただし、プログラムコードの解析はあくまで文法的なレベルに留まることに注意が必要です。実際の実行環境での挙動を考慮したデバッグは行えません。一方で、効率の改善策については、アルゴリズムの見直しや最適化の提案をしてくれます。

大量のサンプルデータの作成

テストデータの作成においても、ChatGPTは大きな助けとなります。

サンプルデータの生成条件を指定すれば、その条件に沿った大量のデータセットを出力してくれます。テストデータを用意するのが面倒な場合に、この機能は大変役立つでしょう。

アルゴリズムのデータ構成や実装方法を解説

アルゴリズムの理解を深めたい場合、ChatGPTにその解説を求めることも可能です。

特定のアルゴリズムについて、データ構造の選択理由や実装のポイントなどを、わかりやすく説明してくれます。疑問点を示せば、それに対する回答も提示してくれるので、アルゴリズムの学習に最適なツールと言えるでしょう。

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ChatGPTでのプログラミングの注意点

ChatGPTはプログラミングにおいて非常に便利なツールですが、その利用には注意が必要です。ChatGPTが生成するコードや提案には間違いが含まれる可能性があり、AIによる出力を鵜呑みにしてはいけません。

また、ChatGPTはあくまでプログラミングを支援するためのツールに過ぎず、プログラマ自身の能力を完全に置き換えるものではありません。

ここでは、ChatGPTでのプログラミングの注意点を紹介します。

ChatGPTは100%正しいと勘違いしない

ChatGPTで表示されたプログラムコードの品質は担保されません。また、ChatGPTではたとえ内容に誤りがあっても、一見、とても自然な形で正しい情報かのように表示されます。

そのため、ChatGPTでプログラミングする際には、自身にもそのプログラミング言語の知識があり、正確な内容かを判断できる能力が求められます。

ChatGPTは補助的なツールとして活用

ChatGPTでのプログラミングは、プログラミング知識がある人が補助的に使うことをおすすめします。また、比較的単純なマクロの作成には使いやすくておすすめです。

プログラミングの知識がなかったり、一定の品質を確保したコーディングを求める場合には、ノーコードツールや開発支援ツールが適しています。

ChatGPTは、開発者の創造性を高め、開発を加速させるAIパートナーです。しかし、プログラマ自身の力を補完するに過ぎず、プログラマの思考や判断を完全に置き換えるものではないと覚えておきましょう。

ChatGPTをシステム開発に取り入れるコツは?

ChatGPTはプログラミングができますが、著作権やコードの品質を考えるとプログラミングでの活用には注意が必要です。

では、ChatGPTはどのようにシステム開発に役立てられるでしょうか。あくまでも一般的な内容の回答しか得られないChatGPTですが、プログラミングの前後の工程、例えば要件定義やテストなどへの活用が考えられます。

また、プログラミング時でも、ちょっとした問題解決にはおすすめです。ここでは、ChatGPTをシステム開発に取り入れるコツを紹介します。

注記:ChatGPTを業務に取り入れる際には、会社におけるChatGPTの利用規定を定め、従うことを推奨します。

実際に使用する言語を指定する

ChatGPTに対してコーディングのリクエストを出す際は、使用するプログラミング言語を明記することが重要です。

「Pythonでこの機能を実装したいので、プログラムコードを書いてほしい」といったようにプログラミング言語を特定すれば、その言語に合わせたプログラムコードを生成してくれます。プログラミング言語を指定しないと、ChatGPTは最も一般的な言語を選択するため、期待したものと異なるコードが出力される可能性があります。

開発言語は事前に決まっているはずなので、ChatGPTへの指示文にプログラミング言語も含めるようにしましょう。

プロンプトの作成は丁寧に

プロンプトはできるだけ丁寧かつ具体的に記述しましょう。
要件をあいまいに記載すると、ChatGPTが適切なコードを生成できない可能性があります。

例えば「ToDoアプリを作成したい」では指示が曖昧過ぎて要件を満たすコードが生成できません。「ユーザー認証機能と、タスクの作成・編集・削除機能を持つToDoアプリのコードをPythonで書いてほしい」と明確に要求すれば、より適切なコードが得られるでしょう。

問題の解決の場合は問題の内容も提示

既存のコードに問題がある場合は、問題点をできるだけ詳しく説明することが大切です。単に「このプログラムコードのエラーを直してほしい」と言うだけでは、ChatGPTには適切な解決策を提示できません。

例えば「以下のPythonプログラムコードは実行時にIndexErrorが発生します。for文の範囲指定が原因と思われますが、修正案を教えてください。」のように、具体的なエラーメッセージと共に修正案の回答を求めるプロンプトを指示すると良いでしょう。

ChatGPTが理解しやすいプロンプトにする

ChatGPTへの要求は、できるだけ簡潔かつ明確に記述する必要があります。冗長な表現や複雑な文章構造は避け、核心部分を的確に言い表すことが大切です。さらに、質問の意図や目的を事前に整理し、ChatGPTが理解しやすい形で尋ねることをおすすめします。

ChatGPTは、要求が明確であればあるほど、的確な回答が得られる可能性が高まります。ChatGPTが理解しやすいように、平易な言葉やシンプルな構文を用いてプロンプトを作成しましょう。

ChatGPT以外にもプログラミングできるAIツールはある?

AI技術は急速に進化しており、ChatGPT以外にも多様なAIツールが存在します。

ChatGPT以外のプログラミングやコード生成ができるAIツールとしては、Microsoftが開発したMicrosoft  Copilotや、Googleが開発したGeminiといったAIにも注目が集まっています。

【参考リンク:Microsoft  Copilot公式サイト https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot

【参考リンク:Gemini公式サイト https://gemini.google.com/?hl=ja

AIツールの中にはChatGPTとは違うLLMモデルを使っているものもあるので、プロンプトや期待結果によってはChatGPTより精度が高いものが出力されることもあるでしょう。

また、プログラミング以外にも使えるAIとして、MidjourneyやDALL-E、Stable Diffusionのような画像生成AIがあります。これらは、テキスト記述から高品質な画像を生成するAツールです。これらのAIツールは特にアート制作やデザインの分野での活躍が期待され、クリエイティブなプロジェクトやビジュアルコンテンツの生成に新たな可能性をもたらしています。

【参考リンク:Midjourney公式サイト https://www.midjourney.com/

【参考リンク:DALL-E公式サイト https://openai.com/dall-e-3

【参考リンク:Stable Diffusion公式サイト https://ja.stability.ai/stable-diffusion

 

2024年現在、AIの発展は目覚ましく、常に新バージョンが発表されています。ChatGPTは使いやすさや性能、出力される内容の品質で高評価を得ていますが、今後他のAIツールが活躍する可能性もあるでしょう。

ChatGPT3.5とChatGPT4のコード生成能力の差

ChatGPT3.5とChatGPT4の間には、コード生成能力において顕著な差があります。これは、両者が異なるトレーニングデータセット、アルゴリズムの改良、およびモデルの容量に基づいているためです。

GPT-3.5は、自然言語理解とテキスト生成においては一定の成果を示しましたが、特定の複雑なプログラミングタスクや新しい技術的概念の理解には限界がありました。これに対しChatGPT4は、より大きなデータセットでトレーニングされ、プログラミング言語や開発プラクティスに関する最新の知識が含まれています。

ChatGPT4は、コードの正確性、理解の深さ、およびコンテキストの理解において大きな進歩を遂げています。このため、より複雑なプログラミング問題に対する解決策を生成する能力、エラーの診断と修正の提案、さらには特定のプログラミング言語やフレームワークの最適な実践方法に関する知識を持っているともいえるでしょう。

また、ユーザーからのフィードバックや質問に対してより適切に応答できるようになり、より対話的なプログラミングアシスタントとして機能します。

これらの進化により、ChatGPT4は、ソフトウェア開発者、データサイエンティスト、学生、そして趣味でプログラミングを学ぶ人々にとってより価値のあるリソースとなっています。具体的には、コードの例をより正確に生成し、新しい技術や言語に対する指導を提供し、複雑なコードベースの理解を深めるのに役立ちます。

ChatGPT4の進化によって、ソフトウェア開発の生産性はますます高まるといえるでしょう。

ChatGPTが行うプログラミングのまとめ

ChatGPTはプログラミングの効率化に大きく貢献しますが、人工知能には限界があることを認識することが重要です。AIは優れた補助ツールとなりますが、プログラミングの本質的な部分は人間が担う必要があります。論理的思考やクリエイティビティといった人間ならではの能力は、AIにはまだ備わっていません。

そのため、ChatGPTの出力を鵜呑みにすることなく、プログラマ自身の判断力と専門知識を発揮することが不可欠なのです。
ChatGPTのようなAIを上手く活用しつつ、プログラマに求められる力を高めていくことで、より質の高いシステム開発が可能になるでしょう。

今回紹介した内容を参考にChatGPT利用時のリスクを踏まえつつ、業務への導入を検討してみてはいかがでしょうか。
Jiteraは、AI技術を活用したシステム開発やコンサルティングを行っており、ChatGPTを使ったプログラミングにも精通しています。AIプログラミングの可能性について更に知りたい方は、専門企業の株式会社Jiteraにお気軽にご相談ください。

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