Visual Studioとは?できることや無料版との違い、ダウンロード方法まで徹底解説

Visual Studioは、Microsoftが提供する統合開発環境(IDE)で、様々なプログラミング言語の開発をサポートしてくれます。

プログラミングの初心者からプロの開発者まで多くの方に利用されており、アプリケーション開発において必要なツールが豊富に揃っていますので、開発効率を上げることができます。

この記事では、Visual Studioでできること、無料版である「Visual Studio Community」と有料版との違い、そしてダウンロード方法やインストール、また基本的な使い方について詳しく解説します。

これから開発を始める方や、既に利用している方にも役立つ内容となっております。

監修者 元エンジニア takakuni7777

コンピュータの専門学校がプログラミング及び、コンピュータの基礎を学び、その後、日本電気の子会社で働きました。その後、いくつかの開発の仕事を経て,コンピュータの専門学校の講師兼担任を経験し、その後はフリーにてシステムエンジニアやプログラマーの開発の仕事を担当、そのかたわらプログラミングスクールや職業訓練所、企業の新人教育などを担当しました。 25年以上のシステムエンジニア、プログラマーの仕事の経験があります。

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    Visual Studioの概要

    この章においては、Visual Studioという名前の統合開発環境(IDE)についての概要を説明します。

    まず、Microsoftが開発したこのIDEがどのようにして開発者の生産性を高めるのかを紹介します。続いて、Visual Studioの歴史と進化を辿り、その進化の過程でどのように機能が強化されてきたかを見ていきます。

    最後に、Visual Studioの主な用途について解説し、さまざまな開発シーンでどのように活用されているかを明らかにします。

    Microsoftが開発した統合開発環境(IDE)

    Visual StudioはMicrosoftの強力な統合開発環境(IDE)で、WindowsアプリケーションやWeb、モバイルアプリを効率的に開発できます。

    C#、C++、JavaScript、Pythonなど多様なプログラミング言語をサポートし、コード補完やデバッグツール、バージョン管理との統合が可能です。

    また、拡張性に優れ、プラグインや拡張機能で環境をカスタマイズできます。これにより、開発者は最適な環境を構築し、効率的に作業を進められます。

    Visual Studioの歴史と進化

    1997年 2002年 2010年 2015年 2019年 2022年
    最初の公開 C#の導入 共同開発の機能追加AIのコード補完 Visual Studio Code(エディタ機能のみ特化しているもの)が登場 AI支援機能の強化 GitHub統合の深化

    Visual Studioの最初の公開は1997年です。初期はVisual BasicやVisual C++をサポートし、2002年には.NET Frameworkと共にC#を導入しました。これにより、webアプリケーションの開発がより効率よくできるようになりました。

    2010年代には、UI(見た目)の改善やALMツール(チーム開発用のツール)の強化が行われ、チーム向けの共同開発の機能追加やAIによるコード補完が進化しました。

    2015年には軽量でオープンソースのVisual Studio Code(エディタ機能のみ特化しているもの)が登場し、クロスプラットフォーム対応で多くの開発者に支持されています。

    その後も、AI支援機能の強化やGitHub統合の深化などの対応がされています。

    Visual Studioは常に進化し続けて機能を強化しています。現在の最新バージョンは2022となっています。

    Visual Studioの主な用途

    Visual Studioは主に以下の用途で使われます。

    • アプリケーションの開発: Windows、Web、モバイルアプリの開発。
    • デバッグ: コードのエラーを見つけて修正。
    • コード管理: バージョン管理システム(Gitなど)との連携。
    • 拡張機能: プラグインで機能を拡張。
    • コラボレーション: チーム開発のサポート。

    上記の用途によって、プログラム開発において効率と品質の向上をもたらします。

    Visual Studioの主な機能

    Visual Studioは、高度なソフトウェア開発をサポートするための多岐にわたる機能を備えています。

    本章では、この強力なIDEの魅力的な機能について詳しく見ていきます。統合ビルドツール、チームでの開発機能、高度なデバッグツール、Visual Studio Marketplaceによる機能の拡張など、開発者にとって欠かせないツールが揃っており、これらを活用することで開発効率を劇的に向上させることが可能です。

    統合ビルドツール

    Visual Studioの統合ビルドツールは、プロジェクトのビルドプロセスを効率化します。MSBuildを使用して、複雑なプロジェクトでも一貫したビルドが可能です。

    さまざまなプラットフォーム向けにカスタマイズされたビルド構成を簡単に管理でき、エラーや警告も詳細に表示されます。

    さらに、ビルドプロセスは自動化されており、CI/CDパイプラインとも連携しやすく、開発からデプロイまでをスムーズに進行できます。これにより、開発者は高品質なソフトウェアを迅速に提供できます。

    チームでの開発機能

    Visual Studioは、チームでの開発を円滑に進めるための機能を豊富に備えています。GitやAzure DevOpsと統合されており、ソースコードのバージョン管理ブランチ管理がスムーズに行えます。

    さらに、リアルタイムでのコードレビューやフィードバックも可能で、チームメンバー間のコミュニケーションを強化します。

    ライブシェア機能を使えば、同じコードベースでの共同作業がリアルタイムででき、リモート環境でも効果的に協力できます。これにより、チーム全体の生産性とコードの品質が向上します。

    高度なデバッグツールとコード修正

    Visual Studioの高度なデバッグツールは、コードの問題を迅速に特定し修正するための強力な機能を提供します。ブレークポイントの設定やステップ実行を通じて、実行中のコードの動作を詳細に追跡できます。

    変数の値をリアルタイムで監視し、即座に修正することも可能です。また、コード分析ツールe-marker”>は潜在的なバグやパフォーマンスの問題を事前に検出し、改善の提案を行います。さらに、インテリセンス機能により、コード補完やエラーチェックが自動化され、開発効率が大幅に向上します。

    Visual Studio Marketplaceによる機能の拡張

    Visual Studio Marketplaceは、開発環境を柔軟にカスタマイズするための拡張機能を提供しています。豊富なプラグインやツールを簡単に追加でき、開発の効率を向上させます。コードフォーマッタやデバッグツール、テーマ変更など、さまざまなニーズに応える拡張が揃っています。

    これにより、個々の開発スタイルやプロジェクト要件に合わせて環境を最適化でき、作業の生産性を大幅に向上させることが可能です。

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    Visual Studio無料版と有料版の違い

    以下にVisual Studioの無料版(Community)と有料版(ProfessionalおよびEnterprise)の主な違いを比較表で示します。

    機能 Community Professional Enterprise
    価格 無料 有料 有料
    対象ユーザー 個人・小規模チーム・学生 中小企業 大規模企業・エンタープライズ
    基本開発機能
    拡張機能サポート
    コードレビュー ×
    高度なデバッグ ×
    アーキテクチャツール × ×
    テスト管理 × ×
    CI/CD統合 ×
    技術サポート コミュニティサポート 標準サポート 優先サポート

    この表から分かるように、無料版は個人や小規模プロジェクトに十分な機能を提供しますが、有料版は企業向けの高度な機能やサポートを備えています。

    無料版でできること

    Visual Studioの無料版であるCommunityエディションは、個人開発者や小規模チームに最適なツール
    です。Windows、Web、モバイルアプリケーションの開発が可能で、多様なプログラミング言語に対応しています。
    基本的なデバッグやコード補完機能も備えており、効率的な開発をサポートします。また、Gitなどのバージョン管理システムとの統合も可能です。

    さらに、Visual Studio Marketplaceから拡張機能を追加することで、開発環境をカスタマイズできます。教育機関やオープンソースプロジェクトでも利用可能で、幅広いニーズに応えます。

    有料版でできること

    Visual Studioの有料版(ProfessionalおよびEnterprise)は、企業向けに強力な開発機能を提供します。高度なデバッグやテストツールにより、コードの品質を向上させることができます。

    アーキテクチャやコードの分析機能が充実しており、大規模プロジェクトの管理が容易です。CI/CDパイプラインとの統合もスムーズで、開発からデプロイまでを効率的に進められます。

    さらに、優先サポートが受けられ、問題解決が迅速に行えます。チーム開発向けのコードレビュー機能も搭載されており、コラボレーションを強化します。

    Visual Studio導入のメリット

    Visual Studioは、開発者に多くの利点をもたらす統合開発環境です。

    その導入により、柔軟で効率的な開発が可能となり、多様なプロジェクトに対応できます。特に、エラー解決の効率化や高度なデバッグ機能により、開発時間を大幅に短縮します。

    また、豊富なカスタマイズオプションにより、自分に最適な開発環境を構築できます。さらに、クロスプラットフォーム開発のサポートにより、異なる環境でのアプリケーション開発が容易になります。本章では、これらのメリットについて詳しく解説します。

    柔軟な開発を行える

    Visual Studioは、多機能なツールと豊富なサポートにより、柔軟な開発を実現します。さまざまなプログラミング言語に対応しており、プロジェクトに最適な言語を選べます。上記の画面は豊富な環境を選べる一部の例です。

    テンプレートやウィザードを活用して、迅速にプロジェクトを開始でき、開発スタイルに応じたカスタマイズも可能です。さらに、多くの拡張機能が利用可能で、新しい技術やフレームワークを簡単に取り入れられ、変化する要件にも柔軟に対応できます。

    効率的にエラーを解決できる

    Visual Studioは、効率的にエラーを解決するための高度なデバッグ機能を提供します。ブレークポイントやウォッチ機能を使って、コードの実行を細かく追跡し、問題の原因を迅速に特定できます。上記の画面はブレークポイントを設定した例です。コードのどの部分でも任意にブレークポイントを設定することができ、ブレークポイントで実行を一時停止して、F8で1ステップづつの実行ができます。

    IntelliSenseによる入力補完やエラーヒントにより、コードを書く際のミスを未然に防ぐことが可能です。さらに、統合されたテストツールを活用すれば、コードの品質を維持しながら開発が進められます。これにより、エラー修正の時間を短縮し、開発プロセス全体の効率を向上させることができます。

    学習曲線が緩和できる


    VisualStudioドキュメント
    Visual Studioは、学習曲線を緩和するための多くのサポート機能を備えています。直感的なユーザーインターフェースと豊富なドキュメントにより、新しい開発者でも素早く環境に慣れることが可能です。上記の画面はMicrosoftのVisualStudioドキュメントサイトの画面です。

    IntelliSenseによるコード補完やエラーヒントは、初心者が効率的に正確なコードを書く手助けをします。また、テンプレートやウィザードを利用して、簡単にプロジェクトを開始できるため、初学者でもすぐに実践的な開発を行えます。これにより、スムーズにスキルを習得し、実際のプロジェクトに活用できます。

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    【Windows】Visual Stidioのダウンロードとインストール方法

    この章では、実際にVisual Stidioをダウンロードしてインストールするまでの説明を致します。

    MicrosoftのVisualStudioダウンロードページにアクセスする。

    ここでは無料で使えるコミュニティをダウンロードしてみます。無料ダウンロードというボタンをクリックしてください。

    VisualStudioSetupがダウンロードされます。

    私のつかっているWindows11では、自動でダウンロードされますが、環境によってはなにか操作が必要な場合もあります。

    VisualStudioSetup.EXEをダブルクリックして、実行します。

    インストーラーをダウンロードします。


    続行をクリックします。(マウスで押す)

    インストーラーがダウンロードされます。

    インストーラーでインストールする。(使用する環境を選択する)



    ご自分の作りたいアプリに該当する環境を選びます。ここではC++のゲーム開発を選んでみます。※使用するプログラム言語と環境は、インストール後に追加できます。

    上部のタブで「個別のコンポーネント」や「言語パック」を選ぶとインストールするプログラム言語や必要となるフレームワークや環境に必要なミドルウェアなどを自分で選択できます。

    上部の「インストールの場所」を選ぶと、インストールするドライブやフォルダを変更できます。最後に右下のインストールをクリックするとインストールが開始されます。

    インストールが開始されます。

    インストールが完了する。

    OKをクリックすると。

    インストールが完了しました。

    途中でエラーが発生する場合は、Microsoftの公式サイトのドキュメントを参照して、質問と回答を検索してください。

    Microsoftの公式サイト

    Pythonでの開発導入方法

    Pythonの開発環境をインストールします。すでにC++の開発環境をインストールしているので、インストーラーを起動します。

    インストーラーの「変更」をクリックします。

    python開発を選択して右下の「変更」をクリックします。

    Pythonの開発環境がインストールされます。

    Pythonの開発環境がインストールされるので、「起動」をクリックします。

    新しいプロジェクトを作成します。

    Pythonアプリケーションを選択して、「次へ」をクリックします。

    プロジェクト名を入れる。

    今回はpythonproject1というプロジェクト名を入れて、「作成」をクリックします。

    プロジェクトが作成されます。

    コードを入力します。

    コードを入力して、実行して以下のような画面が出たら、Windows用Pythonがインストールされてないので、画面の”Download and Install Python”の文字をクリックして、インストールします。



    インストールされたので「Close」をクリックします。

    実行すると結果が出力されます。

    C言語プロジェクトを作成


    Visual StudioでC言語やC++のプロジェクトを作成する手順を紹介します。まず、Visual Studioを起動し、「新しいプロジェクトの作成」を選択します。

    次に、いくつかの言語をインストールしている場合は、「C++」を選び、コンソールアプリケーションやWindowsアプリケーションなど目的に応じたテンプレートを選択します。

    プロジェクト名と保存場所を指定し、設定を完了すると、開発環境が整います。

    コードエディタでソースコードを書き、ビルドやデバッグを通じてプログラムを実行できます。

    このプロセスにより、C/C++の開発がスムーズに始められます。先程のVisual Studioの使い方と被るところもありますが説明していきます。

    新規プロジェクトの作成

    「新しいプロジェクトの作成」をクリックします。

    今回は、「コンソールアプリ」を選んで次へクリックします。他、自分の作成したいプロジェクトに応じて選択します。

    任意のプロジェクト名を入れます。今回はそのままです。

    C言語コードを記述する


    コードが作成されました。このコードはC++で記述されているので、今回はこれをC言語に書き換えます。

    コードが表示されているウィンドウにマウスでカーソルをもっていけば、コードが記述できます。

    コードを記述する時に、prだけ入力すると補完機能が働いて候補が表示されるので使用するものを選んで入力できます。

    C言語での記述が終わりました。

    プロジェクトをビルドする

    ビルドは上のメニューから「ビルド」を選び「ソリューションをビルドする」を選択します。

    実行すると結果が出力されます。

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    Visual Studioのまとめ

    Visual StudioはMicrosoftの統合開発環境(IDE)で、プログラミング言語のエディタ、実行環境、デバッグツール、テストツールを備えています。

    1997年から進化し、多数の言語に対応し、クロスプラットフォーム開発が可能です。

    テンプレートやフレームワークが豊富で、コード補完機能もあり、開発者の負担を軽減します。GitHubとの連携で履歴管理や共同編集が容易です。AIのCopilotとの連携でノーコード開発も可能です。

    AIというと、Jiteraでは、AIで要件定義から、ユースケース、詳細設計。コード開発(APIやデータベース定義も作成することのできるソフトウェアjitaraを開発しており、このソフトウェアを使って開発の効率が格段に向上する実績をあげています。

    VisualStudio関する質問や、AIでのシステム無開発案件のご相談などがある場合は株式会社Jiteraへお問い合わせください。

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