LLaVA-NEXTを使いこなす!LLaVA-1.5との比較や商用利用について解説!

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LLaVA-Nexrは、最新のマルチモーダルAIモデルです。

マルチモーダルAIとは、異なる種類の情報をまとめて扱うAIのことを指します。

例えば、LLaVAでは画像とテキストを組み合わせた応答などが可能です。

LLaVA-NEXTはLLaVA-1.5の進化版とも言える最新のバージョンのことです。

本記事では、LLaVAの基本から前バージョンとの違い、商用利用のポイントについて詳しく解説します。

監修者 Kyama23_writer

本業でシステムエンジニアをしています。 分かりやすい記事を心がけています。

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    LLaVA-NEXTとは?

    LLaVA-NEXTは日本のショートムービープラットフォームを手掛ける「TikTok」やライフスタイル共有アプリ「Lemon8」などを運営するByteDanceの研究者たちによって作られた、オープンなマルチモーダルAIです。

    マルチモーダルAIは画像やテキスト、音声といった複数のインプットに対応したモデルで複雑な課題に対応することができます。

    LLaVA-NEXTは画像や動画、テキストを扱うことを得意としています。

    さらに、LLaVA-NEXTは大規模データを活用した学習により、従来のモデルよりも精度の高い応答や予測を提供できる点が特徴です。

    これにより、視覚データの内容理解に基づくテキスト生成や、動画の要約、音声指示に基づく画像検索など、多様なアプリケーションへの応用が期待されています。

    また、オープンソースとして提供されているため、開発者が自由にモデルを拡張し、独自の応用領域に適応させることも可能です。

    LLaVA-NEXTとLLaVA-1.5の比較

    最新バージョンであるLLaVA-NEXTは前バージョンのLLaVA-1.5との違いを下表を参考に比較をしてみましょう。

    比較項目 LLaVA-1.5 LLaVA-NEXT
    リリース時期 2023年 2024年
    主な機能 画像とテキストの相互理解 画像、テキスト、動画の高度な統合
    画像解析の精度 基本的な画像解析 高精度な画像解析
    動画対応 対応なし 対応
    テキスト生成能力 シンプルなテキスト生成 高度な文脈理解による詳細な生成
    商用利用 一部制限あり 制限なし
    マルチモーダル対応 画像とテキストの混合 画像、動画、テキストの多様データの混合推論が可能

    LLaVA-NEXTの特徴

    システムリプレイスとは

    LLaVA-NEXTは、最新のマルチモーダルAIモデルとして、複数のメディア形式を処理し、より精度の高い応答を実現しています。

    その最大の特徴は、複数画像や動画の取り扱いに対応している点や、高解像度・低解像度の画像でも最適化が可能であること、さらにマルチモーダルデータを統合的に解析できるアルゴリズムにあります。

    それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

    複数画像や動画を扱うことができる

    LLaVA-NEXTは、複数の画像や動画を同時に処理し、それらの相関関係を解析しながら推論を行うことができます。

    これにより、単一画像に限定されない複雑な状況や時間的な変化を考慮した応答が可能となります。

    強力なアルゴリズムによって様々な解像度に対応している

    LLaVA-NEXTは、強力なアルゴリズムにより、画像の解像度に依存せず最適化された解析を行うことができます。

    高解像度の詳細な画像や、低解像度のぼやけた画像でも、適切に情報を抽出し、ユーザーに対して正確なフィードバックを行います。

    これにより、さまざまな用途やデバイスで効果的に利用可能です。

    マルチモーダルデータを混合した推論ができる

    LLaVA-NEXTのもう一つの大きな特徴は、異なる種類のデータ、例えば画像、テキスト、動画を統合して推論できる点です。

    これにより、各データが持つ個別の特徴を組み合わせ、より精度の高い答えを提供することが可能となります。

    視覚情報と言語情報が相互補完的に使われるため、複雑な質問やタスクにも対応できるのです。

    【Google Colab】LLaVA-NEXTの導入方法

    LeonardoAI

    ここでは、LLaVA-NEXTをGoogle Colabで実行するための手順を解説します。

    Colabは、手軽にGPU環境を利用できるため、LLaVA-NEXTの実行にも最適です。

    こちらの見出しで詳しく見ていきましょう。

    Google Colabにアクセスし、Pythonノートブックを作成

    先ずは、Google Colabにアクセスします。

    次に、「ファイル」から「ドライブの新しいノートブック」を開きます。

    任意のファイル名を入力します。

    例では、「LLaVA-NEXT Setup」としています。

    必要なライブラリのインストール

    次に、LLaVA-NEXTの実行に必要なライブラリをインストールします。

    以下のコマンドをセルに入力して実行します。

    !pip install torch transformers datasets huggingface_hub

    これにより、Hugging FaceやPyTorchなどの必要なライブラリがインストールされます。

    【Hugging Face】モデルをダウンロード

    Hugging Face HubからLLaVA-NEXTのモデルを取得します。

    まず、Hugging Faceにサインインし、アクセストークンを取得します。

    その後、以下のコードを実行して、モデルをダウンロードします。

    from huggingface_hub import notebook_login
    notebook_login()

    トークンを入力後、次のコードでモデルをダウンロードします。

    from transformers import AutoModelForCausalLM, AutoTokenizer
    model_name = “huggingface/llava-next”
    model = AutoModelForCausalLM.from_pretrained(model_name)
    tokenizer = AutoTokenizer.from_pretrained(model_name)

    【Github】モデルをダウンロード

    Hugging Face以外にGithubからもモデルをダウンロードしたい場合は、Githubのリポジトリから直接コードを取得します。

    GitHubのLLaVA-NEXT公式リポジトリページにアクセスし、リポジトリのURLをコピーします。

    Colabで以下のコマンドを実行します。

    !git clone https://github.com/llava/llava-next.git

    LLaVA-NEXTの使い方

    ここではLLaVA-NEXTの使い方として以下の通り紹介をします。

    • 入力データを指定する
    • プロンプトを指定する
    • スクリプトを実行し、データを解析する

    入力データを指定する

    LLaVA-NEXTでは、解析や生成の対象となるデータセットを指定することができます。

    対応しているデータ形式はテキストデータや画像データはもちろんのこと、音声データや動画データなどのマルチモーダルなデータの解析が可能です。

    プロンプトを指定する

    LLaVA-NEXTは、プロンプトベースで動作するため、ユーザーが解析内容に適したプロンプトを入力することが重要です。

    例えば、画像データを解析する場合、「画像に写っている物体を識別して」というプロンプトを使用することで、モデルが画像内のオブジェクトを識別・分類します。

    また、専門的な用途に合わせたカスタマイズも可能です。

    医療分野では「CTスキャンの結果を詳細に解釈して」や、eコマース分野では「商品レビューの感情分析を行って」など、各種の分析タスクに応じたプロンプトを指定します。

    スクリプトを実行し、データを解析する

    プロンプトが設定された後は、スクリプトを実行し、データを解析します。

    LLaVA-NEXTは高度な並列処理機能を備えており、複雑なデータ解析を短時間で実行することができます。

    さらに、GPUアクセラレーションによる高速処理もサポートしており、特に大規模データセットにおける解析や生成タスクでその性能が発揮されます。

    LLaVA-NEXTの活用例

    LLaVA-NEXTは多様な分野での応用が期待されており、特にeコマースやマーケティング、メディア解析で効果的に活用されています。

    次の活用例について見ていきましょう。

    • eコマースでの商品説明を自動生成
    • マーケティング画像の解析
    • フェイク動画の判定や信憑性の分析

    eコマースでの商品説明を自動生成

    LLaVA-NEXTは、商品画像や商品に関するテキストデータをもとに、自動で高品質な商品説明を生成することが可能です。

    例えば、衣料品や家電製品の写真を解析し、そのデザインや特徴、使い方を簡潔かつ魅力的にまとめた説明文を作成することができます。

    コンテンツ作成の手間を大幅に削減することができます。

    また、生成される説明文はSEOに配慮した内容も含めることができるため、検索エンジンでの露出向上にも期待できるのです。

    マーケティング画像の解析

    マーケティングの分野では、LLaVA-NEXTは広告画像やソーシャルメディアで使用されるビジュアルの効果を解析し、データに基づいて広告の最適化を行います。

    例えば、広告に使用される色彩、配置、テキストのバランスなどを分析し、どの要素が消費者の関心を引きやすいかを評価します。

    さらに、消費者の反応を予測するアルゴリズムを用いることで、より効果的な広告戦略を提案することができます。

    フェイク動画の判定や信憑性の分析

    LLaVA-NEXTは、フェイクニュースやディープフェイク動画を検出するための強力なツールとしても活用されています。

    動画内の視覚的要素(画像の不自然さ、顔の表情など)や言語的要素(音声の不一致、台詞の信憑性など)を組み合わせて解析し、その動画が改ざんされたものかどうかを評価します。

    特に、ニュースメディアやソーシャルプラットフォームでは、信頼性の低い情報が急速に拡散するリスクがあるため、LLaVA-NEXTのようなツールはフェイクニュース対策として非常に有効です。

    LLaVA-NEXTのメリット

    LLaVA-NEXTのメリットとして次の3点について解説をします。

    • トレーニングコストが少ない
    • 誰でも無料で使えるオープンソースなLLMモデル
    • 商用利用が可能

    トレーニングコストが少ない

    LLaVA-NEXTは、効率的なトレーニングプロセスを採用しており、従来のモデルに比べてトレーニングコストを大幅に削減できます。

    具体的には、データセットの前処理や最適化手法が工夫されており、少ない計算リソースで高品質なモデルを構築できるようになっています。

    また、部分的なファインチューニングや転移学習にも対応しており、特定タスクに合わせて短時間でカスタマイズが可能です。

    これにより、中小企業やスタートアップでも手軽にAIモデルの開発や導入することを可能にしています。

    誰でも無料で使えるオープンソースなLLMモデル

    LLaVA-NEXTは、オープンソースで提供されているため、誰でも無料で利用できることが大きなメリットです。

    研究者、開発者、学生、企業など、AI技術を活用したいあらゆる人々がアクセス可能であり、技術の進化に貢献しています。

    さらに、オープンソースであることで、コミュニティによる改善や追加機能の開発が進み、LLaVA-NEXT自体が常に進化しています。

    商用利用が可能

    LLaVA-NEXTは商用利用にも対応しており、ライセンス上の制約が少ないため、企業が自身のビジネスプロセスに導入しやすいモデルです。

    企業は商品レコメンデーションやコンテンツ生成、マーケティングデータの分析など、幅広い分野でこのモデルを活用することができます。

    特に、無料で利用できるため、AI導入のコストを抑えつつ、先進的なAI技術を取り入れることが可能です。

    これにより、AI技術を導入するハードルが下がり、スタートアップから大企業まで広く利用されています。

    LLaVA-NEXTのデメリット

    ITソリューションの具体例

    LLaVA-NEXTのデメリットとして次の3点について解説をします。

    • 日本語での使用には限界がある
    • リアルタイム処理に向いていない
    • 精度を求める場合はハイスペックなGPUが必要

    日本語での使用には限界がある

    LLaVA-NEXTは、主に英語圏向けに最適化されているため、日本語など他の言語での処理能力には限界があります。

    特に、日本語の文法的な複雑さや表現の多様性に対応するためには、追加のトレーニングやチューニングが必要になる場合があります。

    正確な日本語テキスト生成や画像キャプションの生成において、文法的な誤りや不自然な表現が生じることがあるため、日本語を主に使用する環境では注意が必要です。

    リアルタイム処理に向いていない

    LLaVA-NEXTは、大規模なバッチデータ処理には優れている一方で、リアルタイムのデータ処理にはあまり適していません。

    例えば、動画のライブストリーミング解析やリアルタイムのチャットボット応答など、低遅延が求められるタスクでは性能が劣ることがあります。

    大規模データセットのバッチ解析には強力な性能を発揮しますが、リアルタイムでの応答や継続的なデータフローには限界があります。

    そのため、即時性が求められるユースケースでは他のモデルとの組み合わせが必要になる場合があります。

    精度を求める場合はハイスペックなGPUが必要

    LLaVA-NEXTで高精度な解析を行うためには、ハイスペックなGPUや大規模なクラウドリソースが必要となる場合があります。

    特に、精密な画像解析や大規模なデータセットに基づくトレーニングを行う際は、計算コストが増大し、一般的なPC環境では処理が困難なことがあります。

    こうした高いリソース要件が、個人や小規模な企業にとっては導入の障壁となることが考えられます。

    また、運用コストも高くなるため、継続的な運用にはリソース管理が重要です。

    LLaVA-NEXTのまとめ

    ダッシュボードを開発するデメリット

    LLaVA-NEXTは、ByteDanceの研究者たちによって開発された最新のマルチモーダルAIモデルであり、画像、動画、テキストといった複数のメディア形式を統合的に処理できる点が大きな特徴です。

    前バージョンのLLaVA-1.5に比べ、動画対応や高精度な画像解析能力を備え、商用利用も制限なく可能となっているため、ビジネスシーンでの幅広い活用が期待されています。

    日本語処理における限界があること、リアルタイム処理に向いていないなどの課題はあります。

    しかし、トレーニングコストが抑えられること、オープンソースで誰でも無料で利用できることなどのメリットから、中小企業やスタートアップでも手軽にAI技術を導入できるようになってきています。

    LLaVA-NEXTは、AIの進化を牽引するオープンプラットフォームとして、今後も多くの場面でその活用が広がっていくでしょう。

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