ノーコードツールを使った開発が注目を集める中、多くの企業が導入を検討しています。
特に、システム開発の知識が限られている中小企業やベンチャー企業にとって、ノーコードツールは大きな助けとなるでしょう。
しかし、数多くのツールが市場に出回っているため、どれを選べばよいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ノーコード開発の基本から初心者でも簡単に使えるノーコード開発ツールや選ぶポイント、開発の事例などを解説していきます。
社内にリソースや体制がない場合でも、ノーコードツールを活用すれば、低コストで効率的にアプリ開発を実現できます。
開発コストの削減と業務効率化を同時に実現する、最適なノーコードツールをこの記事で見つけていきましょう。
現役のシステムエンジニアとして10年程度のキャリアがあります。 Webシステム開発を中心に、バックエンドからフロントエンドまで幅広く対応してきました。 最近はAIやノーコードツールも触っています。
ノーコードを導入する4つのメリット

IT人材不足の解消や短期間での業務開発が可能であることをお伝えしましたが、ノーコードツールを利用することで得られるメリットとしては以下のようなものがあります。
- 誰でも簡単に使える
- 開発期間とコストを削減</li
- アイデアの迅速なテストと改善
- 柔軟性と拡張性
それぞれのメリットについて詳しく紹介します。
誰でも簡単に使える
ノーコードツールでは開発の際にプログラミングスキルを必要としません。基本的にはツールのガイドやヒントに従い、プログラミングすることなく簡単な操作で完結します。
業務アプリなどを作成する際に必要な情報(業務に必要なツールのパーツやアプリアイコンなど)を画面上でチェックをつけたり、入力制限事項やツール名などを入力するといったものであるため、開発はもちろん利用する側にもわかりやすい作りになります。
開発ツールの操作方法などがわかりやすく、変更や修正したい部分が出てきたときに人材が限られることがなくなるため、迅速に対応することができるようになります。
開発期間とコストを削減
ノーコードツールにはテンプレートも豊富にあり、ニーズに合ったテンプレートを利用することである程度想像通りのシステムを簡単に作ることができます。
最初から完璧な状態とはいきませんが、テンプレートにパーツを組み合わせることで柔軟に対応することが可能です。
このことから開発期間としては早いと数時間、おおむね3ヶ月から6ヶ月となります。
従来では、開発にかかる期間が6ヶ月から1年といわれていることを踏まえると、50%もの短縮になりスピードが求められる現代において強力なメリットであることがわかります。
また、開発費用にはさまざまな要因がありますが、開発期間が短くなるということはそれだけ費用も下がる傾向にあります。
理由としては以下のような要因が含まれています。
- テンプレートなどの利用により、開発側とクライアント側で認識齟齬を減らし手戻りを防げる
- 準備されたパーツを利用するためバグが少なく修正がしやすい
- ノーコードなのでエンジニアを集める時間とコストが削減できる
これらのことからノーコードツールを利用することで、ノーコードを使わずにシステム開発を行うよりも、断然効率的に開発することができることがわかります。
アイデアの迅速なテストと改善
ノーコードツールを使用すると簡単にカスタマイズができるため、迅速な市場投入およびテストの自動化や改善施策の実行、ビジネスの変化に対する柔軟な対応が可能となります。
例えば、顧客管理システムを構築すると、顧客の問い合わせやサポートリクエストの受付、顧客からのフィードバックの収集などのさまざまなタスクやワークフローなどの自動化が可能です。
ほかにも、リアルタイムで顧客データを収集し分析することができるため、顧客行動のトレンドやパターンを把握してマーケティング戦略や営業戦略の改善に役立つ洞察が得られるでしょう。
このようにさまざまなアイデアを素早く形にして市場に投入することで、改善する部分などが見えてくるため企業や組織の競争力の向上につながります。
柔軟性と拡張性
ノーコードツールは、業務改善においてタスク管理ツールの構築に非常に役立ちます。
以下は、そのおもな役割です。
- カスタマイズ可能なタスクリスト
- リマインダーや通知の設定
- タスクの割り当てと進捗の追跡
- 優先順位付けとカテゴリ分類
- 共有と協力
- 柔軟性と拡張性
ノーコードを使用してタスク管理ツールを構築すると、カスタマイズ可能なタスクリストの作成が可能です。
タスクリストを作成できれば、チームメンバーは自分のタスクを簡単に追跡し、優先順位付けができます。
また、ノーコードツールを使用することで、タスクの期限や重要なイベントに関するリマインダーや通知を設定することが可能です。リマインダーや通知を設定することで、タスクの締め切りを見逃すことなく、作業を効率的に管理できるでしょう。タスク管理ツールを構築できれば、タスクを特定のチームメンバーに割り当てることができます。さらに、タスクの進行状況をリアルタイムで追跡し、チーム全体の作業効率を向上させることも可能です。
ノーコードツールを使用して構築されたタスクツールでは、タスクを優先順位付けをしたり、カテゴリに分類したりすることができます。
ノーコード開発ツール選びのポイント

近年、注目を集めているノーコード開発ツール。プログラミング知識がなくても開発が可能になるため、多くの企業が導入を検討しています。
しかし、いざツールを選ぼうとすると、種類が多くてどれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
ここからは、自社に合ったノーコード開発ツールを選ぶためのポイントを4つご紹介します。
1. 日本語対応やサポート
日本語に対応しているかどうかは、開発効率を大きく左右します。ツールによっては日本語の資料やサポートが充実していないものもあり、導入後の運用が困難になる可能性もあります。
日本語対応のツールであれば、マニュアルやチュートリアルを参考にしながら、スムーズに開発を進めることができます。また、開発中に分からないことがあれば、日本語で迅速かつ丁寧なサポートを受けられるので安心です。
特に、ITリテラシーが低いメンバーが多い場合は、日本語でのサポートが充実しているツールを選ぶことが重要です。
日本語による電話・メール・チャットサポートやFAQやチュートリアルなどの日本語資料などのサポート体制があれば、開発中のトラブルも迅速に解決できます。
2. 自社スタッフのスキルや技術
ツールによって操作方法や機能は異なります。開発メンバーのスキルや技術レベルに合ったツールを選ぶことが重要です。
また、スキルや技術レベルとして、初心者の方はドラッグ&ドロップ操作で簡単にアプリ開発ができるツールがおすすめです。
中級者や上級者の方は、テンプレートやサンプルコードを活用してアプリ開発ができるツールや高度な機能やカスタマイズ性が高いツールがおすすめです。
3. 目的に合うか
開発したいアプリの種類や機能によって、必要なツールは異なります。
例えば、シンプルな社内業務アプリや顧客管理アプリであれば、比較的機能がシンプルなツールで十分です。
一方、複雑な機能やデザインが求められるアプリの場合は、データベース連携やプッシュ通知、ユーザー認証や決済機能などの高度な機能が搭載されているツールが必要です。
まずは、開発したいアプリの要件を明確にし、それに合致する機能を備えたツールを選びましょう。
4. ランニングコスト
ノーコード開発ツールは、月額課金制や年額課金制など、さまざまな料金体系があります。
無料プランを提供しているツールもありますが、機能が制限されていたり、広告が表示されたりする場合があります。
使用するユーザー数や機能数、データ量などによって、ランニングコストは大きく異なります。自社の予算や利用頻度を考慮し、最適な料金体系のツールを選ぶことが重要です。
また、多くのノーコード開発ツールは、無料トライアル期間を設けています。実際にツールを使ってみることで、使い勝手や機能を確認することができます。
複数のツールを比較検討し、自社に合った最適なツールを選びましょう。
- タスク・プロジェクト管理におすすめなノーコードツール4選
- 【データ入力・集計】業務効率化におすすめなノーコードツール
- 【ワークフロー】業務効率化におすすめなノーコードツール
- 【アプリ開発】業務効率化におすすめなノーコードツール
タスク・プロジェクト管理におすすめなノーコードツール4選

ここではタスク管理やプロジェクト管理におすすめなツールを4つ紹介していきます。
それぞれのツールの特徴野外用を紹介していきますので、ツール選択の参考にしてください。
- kintone
- Backlog
- Trello
- Asana
kintone

kintone(キントーン)はサイボウズ株式会社が提供している、日本製のクラウドサービス型のノーコードツールです。
業務用アプリを開発することに特化しているため、申し込みを行えば素早く業務改善アプリの作成ができます。
外部サービスとの連携もできるため、kintoneだけでは足りない部分は外部サービスと連携することで充実させることができるでしょう。
30日間の無料体験つきの大規模向けスタンダードコース、ワイドコースと中小規模向けのライトコースがあります。
| プラン | 価格 |
| ライトコース | 月額780円/1ユーザー |
| スタンダートコース | 月額1,500円/1ユーザー |
| ワイドコース | 月額3,000円/1ユーザー |
ライトコースでは外部連携やプラグインの利用といった拡張機能がないため、開発するシステムの要件に合わせて選択すると良いでしょう。
backlog

backlog(バックログ)は株式会社ヌーラボにより提供されているプロジェクト管理ノーコードツールです。
プロジェクトのタスクを可視化し、チームのコミュニケーション促進に特化しているため、タスク漏れやスケジュールの遅延対策が可能です。
backlogは、シンプルな操作性と親しみやすい見た目で、開発者だけでなく、デザイナー、マーケターなど、チームで働くすべてのひとが使えるのが特徴です。
料金体系には大規模向けのプレミアムプラン、中小規模向けのスタンダード、個人や小規模向けのスタータープランがあり、どのプランでも30日間の無料期間があり、正式登録する際にプランの変更が可能です。
| プラン | 価格 |
| スターターコース | 月額2,970円/30人まで |
| スタンダートコース | 月額17,600円/無制限 |
| プレミアムコース | 月額29,700月/無制限 |
| プラチナコース | 月額82,500月/無制限 |
また、スペース課金制でありスタンダード以上であればユーザー数が無制限になるため、気軽に利用者数の変更を行うことができます。
業務において添付する資料やデータの多さ、利用するスペース数などからどのプランを利用するか決めると良いでしょう。
Trello

Torello(トレロ)はATLASSIAN(アトラシアン)により提供されているクラウド型のノーコードツールです。
カードを並べてタスクを管理するかんばん方式で、タスクを視覚的にわかりやすく管理でき抜け漏れを防ぎます。
シンプルで非常に使いやすく、タスクをスライドして移動させたり管理することができるため、ノーコードツールやタスク管理ツールを初めて使う場合におすすめです。
料金体系には大規模向けのエンタープライズ、プレミアムがあり、中小規模向けにスタンダード、フリープランがあります。
| プラン | 価格 |
| フリー | 無料 |
| スタンダート | 月額5ドル/1ユーザー |
| プレミアム | 月額10ドル/1ユーザー |
| エンタープライズ | 月額17.5ドル/1ユーザー |
1つのワークスペースに対して1ユーザーのライセンスとなっているため、1人のユーザーが2つのワークスペースを利用するには2ライセンスが必要になります。
そのため、ワークスペースを一本化し有償プランを利用することでコスト削減することが可能です。
プレミアムプランには14日間の無料お試し期間があるため、気軽に利用を開始することが可能です。
Asana

Asanaは同名の企業が提供するワークマネジメントプラットフォームのノーコードツールです。
GoogleやMeta社なども活用しているツールであり、プロジェクトのステータスについて『順調』『リスクあり』『用対応』『保留』『完了』の5つがあり、最初にプロジェクト事に優先順位をつけることで作業効率の改善と抜け漏れや遅延を防ぎます。
また、リアルタイムでステータスが更新されるため、チーム内の進捗や負担を把握しやすくなりチームだけでなく組織や企業全体でスムーズにタスク管理ができるようになります。
かんばんボードやガントチャート、メッセージ機能などがあるため上手に活用しましょう。
料金体系には大規模向けのエンタープライズ、エンタープライズ+、中規模向けのアドバンス、スターター、少規模向けのパーソナルがあります。
| プラン | 価格 |
| パーソナル | 無料 |
| スターター | 月額1,200円/1ユーザー |
| アドバンス | 月額2,700円/1ユーザー |
エンタープライズ以外のプランには30日間の無料お試し期間があるため、気軽に利用を開始することができます。
大規模でセキュリティ面も配慮が必要な場合は、エンタープライズプランを選ぶと高度なセキュリティの設定が可能です。
【データ入力・集計】業務効率化におすすめなノーコードツール

次に、人手で管理すると煩雑になりがちなデータ入力や集計におすすめなツールを紹介します。
- CELF
- Airtable
- Notion
CELF

CELF(セルフ)は、SCSK株式会社が提供する日本製のクラウド型サービスノーコードツールです。
Excelライクなシステム開発に特化したアプリであり、Excel同じ見た目や操作のRPA機能を含む業務アプリを簡単に作成することができます。
Excelはパソコンを使う上でよく利用されるツールのため、新しいシステムであっても操作方法などを覚え直す必要がほとんどありません。
また、利用しているExcelからCELFにアップロードし読み取ることで、簡単な設定を行うだけで業務アプリが完成するため開発コストがほとんどかかりません。
予算実績管理や見積・案件管理、マスター管理など現場に密着した業務で高い効果を発揮します。
料金体系としては30日間の無料トライアル、クラウド版、オンプレミス版があります。
| プラン | 価格 |
| 無料トライアル | 30日間無料/5名まで |
| クラウド版 | 月額1,500円/1ユーザー(※最低利用ユーザ数10ユーザ以上) |
| オンプレミス版 | 年額13,800円/1ユーザー(※最低利用ユーザ数50ユーザ以上) |
クラウドとオンプレミスどちらで利用するかについては、利用環境や状況に合わせて選択すると良いでしょう。
また、プランにオプションとして無償オプションと有償オプションが存在するため、拡張性が高く柔軟に対応していくことができるでしょう。
Airtable

Airtable(エアテーブル)は、データベース管理に適したクラウド型ノーコードツールです。
クラウド型のため社外からでも操作でき、ITスキルのない人も業務効率化に役立てられます。
Airtableは、ブラウザからスプレッドシート感覚でデータベースを作成でき、ドラッグアンドドロップやボタンのクリックでデータベースを操作することが可能です。
テンプレートを活用することで、スケジュール表や顧客情報管理票を作成することもできます。
操作性についても、ExcelやGoogleスプレッドシートと似た操作感を備えているため、表計算ツールを使っている人であれば誰でも直感的に操作することができます。
Airtableは、他のクラウドサービスとの連携が可能なため、外部機能との連携で膨大なデータの管理もでき、業務システムなどの開発に利用されることもあります。
料金体系としては大規模向けのエンタープライズスケール、ビジネスプラン、中規模向けのチーム、小規模向けのフリープランがあります。
| プラン | 価格 |
| 無料 | 30日間無料/5名まで |
| チーム | 月額20ドル/1ユーザー |
| ビジネス | 月額45ドル/1ユーザー |
無料のフリープランでは、拡張性がなく必要最低限の機能に限られてくるため、フリープランの導入も良いですが規模に見合ったプランを採用するのが良いでしょう。
Notion

Notion(ノーション)はNotion Labs Incにより提供されている、クロスプラットフォームに対応したフリーミアムウェブアプリ型ノーコードツールです。
ノート作成、タスク管理、プロジェクト管理、データベース作成、ドキュメント共有など、さまざまな作業を1つのプラットフォームで実行できます。
そのため、複数のアプリやツールを使う必要がなく、業務が効率的に行えます。
また、タグの設定や文字の色、チェックリストの作成など様々なショートカットキーを使うことができ作業効率よく開発が行えます。
フリーミアムであるため、同時編集やGitやSlackといった外部との連携など基本的な機能であれば無料で利用することが可能です。
料金体系としては大規模向けのエンタープライズ、中規模向けのビジネス、小規模向けのプラス、基本利用で無料のフリーの4プランがあります。
| プラン | 価格 |
| フリー | 無料 |
| プラス | 月額8ドル/1ユーザー |
| ビジネス | 月額15ドル/1ユーザー |
有償オプションとしてNotion AIも利用することができ、AIを導入することで開発の効率化や新たなアイデアの創出も可能になります。
【ワークフロー】業務効率化におすすめなノーコードツール

ここでは、ワークフローに関連する、業務効率におすすめなノーコードツールや業務アプリを紹介します。
ワークフローを見直し業務効率改善したい人におすすめのツールです。
- SmartDB
- Zoho Creator
- Flowable
SmartDB

SmartDB(スマートDB)は、株式会社ドリーム・アーツにより提供されている日本製のクラウド型ノーコードサービスです。
業務のデジタル化に加えセキュリティの高さから、大手銀行などの大企業や大学名代規模な組織で利用されています。
SmartDBでは、IT部門でしか業務をデジタル化できなかった企業でも、Webブラウザ上でフォームに入力部品を配置すると、対応するデータベースが自動的に生成されるため、ノーコード・ローコードで簡単に業務アプリケーションの作成が可能です。
オプションをつけることで外部のクラウドサービスとの連携が可能なため拡張性が高いといえます。
料金体系については1,000人以上の企業や団体での利用を想定しているため、カスタマイズが可能なものとなっています。
料金プランは公開されていないため直接問い合わせてご確認ください。
Zoho Creator

Zoho Creator(ゾーホー・クリエイター)はZoho Corporationが提供する、クラウド型ノーコードツールです。
Zoho Creatorはフォーマットを利用することで、UIの自由さは少ないですが簡単にアプリケーションを作成することが可能です。
プロセスやワークフローの自動化、データ収集やレポートのデータ解析のほかに外部連携機能もあるため拡張性が高いことも特徴の1つです。
料金体系としては大規模向けのフレックス、エンタープライズ、中小規模向けのプロフェッショナルとスタンダード、15日間無料トライアルの5つのプランがあります。
| プラン | 価格 |
| スタンダード | 月額960円/1ユーザー |
| プロフェッショナル | 月額2,400円/1ユーザー |
| エンタープライズ | 月額3,000円/1ユーザー |
とくにデータ分析などはエンタープライズプランを利用することで実行できますが、その他については大きく機能が制限されることがないため、まずは分析などの機能が必要かを考えて導入を検討すると良いでしょう。
Flowable

Flowable (フロアブル)はアプリケーションの構築とデプロイを高速化する、ワークフローエンジン型のノーコードツールです。
Java言語ベースのオープンソースエンジンに基づいて構築されており、開発者やシステム管理者、ビジネスユーザー向けのワークフローおよびビジネスプロセス管理(BPM)プラットフォームを提供しています。
Flowableは主にワークフローの設計から実行管理、監視を簡素化するために用いられることが多いです。
日本語に対応していないですが、操作自体はマウスでドラッグ&ドロップで行いその他必要な設定をするため慣れてしまえばそれほど難しくはないでしょう。
Flowableの特徴として条件分岐管理を行うことで、想定外のことが起きたときの対応など複雑な処理の自動化を可能にしています。
本来プログラミングであれば複雑な条件分岐は設計や管理が難しいものですが、Flowableはノーコードツールであるため簡単な操作で条件分岐を設定することができるのです。
このことから、ニーズに合った自動処理システムのカスタマイズ性が高いといえます。
料金体系としては、無料のフリー、オンプレミス版を利用する際にシルバー、ゴールド、プラチナの3つのプランを選択することができます。
| プラン | 価格 |
| フリー | 無料 |
| シルバー、ゴールド、プラチナ | 月額99ドル/1ユーザー |
この3つのプランはサポート体制の充実性が変わってくるため、オンプレミス版の利用を考えていて不安要素が大きい場合は、24時間365日サポートが受けられ比較的応答時間が短いゴールドプランを選ぶと良いでしょう。
フリーでは最低限の機能の利用になるため、サポートについてはコミュニティベースとなっています。
Flowable公式サイト
【アプリ開発】業務効率化におすすめなノーコードツール

最後に開発に関する業務効率化におすすめなノーコードツールや業務アプリを紹介します。
アプリ開発をノーコードにより業務効率化することに特化したツールになるため、選択する際の参考にしてください。
- AppSheet
- Glide
- Bubble
AppSheet

AppSheet はGoogle Cloud のサービスの1つとして提供されている、ノーコードでアプリを開発できるプラットフォームです。
デバイス上でデータ獲得ができ、GPSの位置情報・図形の描画・バーコードスキャン・写真・文字認識など、多くの価値あるデータを扱うことが可能です。
多くのデータをノーコードで取り扱ってプロセスを効率化することで、従業員の時間を節約やデータの品質を改善することができます。
AppSheet は、無料プランでもアプリの開発が可能で、開発したアプリを外部に公開しない場合にはすべての機能を無料で利用できます。
月に最大10人までは開発したアプリの共有が可能なため、小規模で社内利用するという場合には無料プランでも十分でしょう。
料金体系としては大規模向けのエンタープライズ+、エンタープライズ、中小規模向けのコア、スターターの4つのプランがあります。
| プラン | 価格 |
| スターター | 月額5ドル/1ユーザー |
| コア | 月額10ドル/1ユーザー |
| エンタープライズ | 月額20ドル/1ユーザー |
基本的な利用に加え、作成したアプリケーションを公開したりセキュリティ対策を行ったりする場合には、コアプランがおすすめです。
エンタープライズ版もそれぞれ柔軟に料金やオプションの設定が可能になっているため、組織や企業がどのようなニーズを持っているかはっきりさせた上でプランを選ぶと良いでしょう。
Glide

Glide(グライド)はExcelやスプレッドシートから簡単にアプリを制作できるフリーミアムなノーコードツールです。
Glideは、Excelやスプレッドシートからアプリを作れ、無料プランで3つまではアプリ公開ができることもあり、その利用しやすさから50万を超えるユーザーが存在します。
日本語には対応していませんが、テンプレートが豊富でデータを自動で同期することができ、プランによってはコードを入力してカスタマイズも可能です。
基本的には用意されたもので作成するため、非常にシンプルな機能のツール開発に適しています。
料金体系としては無料のフリー、大規模向けのメーカー、中規模向けのエンタープライズ、ビジネス、小規模向けのチームの5つのプランがあります。
| プラン | 価格 |
| フリー | 無料/10ユーザーまで |
| マーケター | 月額49ドル/個人ユーザ数は無制限 |
| チーム | 月額99ドル/20ユーザーまで |
| ビジネス | 月額249ドル/40ユーザーまで |
| エンタープライズ | 月額499ドル/※ユーザ数は要問合せ |
フリープランでは作れるアプリケーションが1つなど機能が限られてしまいますが、チームプランからはアプリ制作数の上限がなく、APIやAIの利用も可能であるため、操作感などをフリープランで試してみてから導入するのが良いでしょう。
Glide公式サイト
Bubble

Bubble(バブル)は、汎用性が高くWebアプリケーション開発に特化したノーコードツールです。
ブラウザ上で開発からリリースまでを完結させることができ、データベースやサーバーの環境構築を必要としないため素早い導入ができます。
ローコードツールとして利用可能であり、多少学習コストはかかりますがHTML/CSS,JavaScriptを利用し、ソースコードを1から記述していくよりも素早くデザインやシステム、データベース構造などをカスタマイズすることができます。
このことから、他のノーコードツールよりも学習コストがかかる分カスタマイズ性が高く、複雑なアプリケーションの作成が可能となっています。
利用ユーザー数は300万人を超え、世界的に最も人気のあるノーコード開発ツールの1つであるため、さまざまなコミュニティや豊富なプラグインが存在します。
ツール自体は日本語には対応していませんが、日本語の学習用動画などが出始めているため、学習ハードル自体は低いといえます。
料金体系としては無料でテスト開発までを行うことができるフリー、大規模向けのエンタープライズ、チーム、中小規模向けのグロウス、スターターの5つのプランがあります。
| プラン | 価格 |
| フリー | 無料 |
| スターター | 月額29ドル |
| グロウス | 月額119ドル |
| チーム | 月額349ドル |
| エンタープライズ | ※要問合せ |
先述したとおり他のノーコードツールと比べると学習コストがかかり、フリープランではテストまでしか行えないため、フリープランで使い方やアプリケーション開発方法を学んでから有償プランを検討すると良いでしょう。
無料版と有料版のノーコードツールの違い

ノーコードツールには、無料版と有料版が提供されていることが多く、それぞれに特徴や制約があります。
無料版は基本的な機能を試すことができる一方、有料版は高度な機能やサポートが追加されることが一般的です。
ここでは、無料版と有料版の違いを比較表を用いて分かりやすく解説します。
| 特徴・機能 | 無料版 | 有料版 |
| 価格 | 無料 | |
| 基本機能 | 基本機能のみ | |
| ユーザ数 | 制限あり(1〜5人程度) | 制限なし、または大幅に拡大 |
| データストレージ | 制限あり(数GB程度) | 大容量(数十GB〜無制限) |
| サポート | コミュニティサポートのみ | メールやチャットサポートあり |
| カスタマイズ機能 | 限定的 | 高度なカスタマイズが可能 |
| API連携 | 制限付きまたはなし | フル機能のAPI利用可能 |
無料版は、ノーコードツールを初めて使う方や、小規模なプロジェクトを試したい方に最適です。
一方、有料版は、大規模なプロジェクトや高度なカスタマイズ、企業向けの機能が必要な場合に適しています。
ニーズに合わせて、最適なプランを選択しましょう。
まとめ

ノーコードツールは、プログラミングの知識がなくてもアプリやシステム開発ができるため、多くの企業や個人にとって非常に有用なツールです。
特に、リソースが限られている中小企業やベンチャー企業にとって、迅速かつ効率的にシステム開発を進めるための強力な手段となります
ノーコードツールは、機能や特徴、料金体系などがそれぞれ異なるため、開発したいアプリの種類や目的に合ったツールを選ぶことが重要です。
無料プランやトライアル版を活用して、実際に使い比べてみることをおすすめします。
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