Adobe Fireflyは、Adobe社が提供する革新的なAI画像生成ソフトウェアです。このソフトウェアは、デザインワークを簡単にし、美しく洗練された画像を短時間で作成するため、デザイナーを中心に多くの業界で活用されています。
この記事では、Adobe Fireflyの概要や使い方、活用シーン、料金形態、活用するメリットなどについて紹介します。
Adobe Fireflyを活用して、デザインワークを効率化したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立
2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当
2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発
2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出
Adobe Fireflyとは?
Adobe Fireflyは、AI技術を活用して画像を生成することが可能なソフトウェアです。デザイナーだけでなく、イラストレーターや映像制作に関わる多くの業界で注目を集めています。ここでは、Adobe Fireflyの基本機能紹介と、無料版・有料版の違いを紹介します。
Adobe Fireflyの基本機能
Adobe Fireflyは、デザインに特化した、AI画像生成ソフトです。このソフトは、画像編集や映像制作などのソフトを多数影響している、Adobe社によって作られました。
2023年3月20一日にベータ版が公開され、後の9月13日に正式版が公開されました。
現在は正式版で、デザインワークにおいて、非常に便利な機能を提供しています。Adobe fireflyは、以下のようなツールで組み合わせることが可能です。
- Photoshop
- Illustrator
- Adobe express
Photoshopなら、生成塗りつぶしと生成拡張の機能が活用可能。Illustratorなら、テキストからベクターデータを作成できます。
また、Adobe Expressでは、生成塗りつぶしと、テキストからのテンプレート制作が可能です。
Adobe Fireflyの無料版と有料版の違い
Adobe Fireflyは無料版と有料版(プレミアムプラン)を含む4つのプランを提供しています。
無料版では基本的な機能を利用することができますが、毎月25個までのクレジットしか生成できません。クレジットを超えると、生成ができなくなるので注意しましょう。
また、Fireflyによって生成された画像に透かしが入ってしまうという特徴もあります。
一方、有料版ではこれらの制限がなく、全ての機能をフルに利用することが可能です。ただし、有料版でも毎月100までのクレジットしか対応していないので注意しましょう。有料版の場合は、クレジットがなくなったとしても、生成速度が落ちた状態で利用可能です。
詳しくは、以下の表を参考にしてください。
Firefly無料プラン | Fireflyプレミアムプラン | 単体プラン | Creative Cloudコンプリートプラン | |
アプリ | Firefly | Firefly | 対象アプリのいずれかひとつ※ | 20以上のデスクトップアプリとモバイルアプリで利用可能※ |
生成クレジット | 毎月25 | 毎月100 | 毎月最大500 | 毎月1,000 |
月間利用上限に達した場合 | 引き続きFireflyでアセットを作成するには、クレジットがリセットされるまで待つか、有料プランに加入してください。 | クレジットがリセットされるまで、1日あたり2回まで生成を実行できます。クレジット制限の適用は2024年1月17日に開始されます。 | クレジットがリセットされるまでは、生成速度が遅くなります。 | クレジットがリセットされるまでは、生成速度が遅くなります。 |
Adobe Fonts、チュートリアル、Adobe Stockの無料素材 | ○ | ○ | ○ |
※対象アプリはこちらです。
Adobe Fireflyの使い方
ここでは、Adobe Fireflyの使い方について、以下の内容を紹介します。
- インストール方法
- アカウントの作成手順
- 基本操作
- 機能の活用方法
Adobe Fireflyのインストール方法とアカウント作成手順
Adobe Fireflyのインストール方法を紹介します。
まず、Adobeの公式ウェブサイトからサービスページにアクセスします。右上に表示されている「ログイン」から、ログインページに移動しましょう。
既にアカウントを保有している方は、そちらからログインします。Adobeアカウントを持っていない場合は「アカウントを作成」をクリックし、メールアドレスなどを使ってアカウント作成しましょう。
Adobe Fireflyの基本操作と機能の活用方法
ログインもしくはアカウントを作成後、Adobe Fireflyのページに行き、そこから任意の機能を使用しましょう。
今回は「テキストから画像生成」の機能を使って、画像を生成してみます。たとえば、プロンプトで「ファンタジーに出てきそうなドラゴン」と入力すると、以下のような画像が出来上がりました。
ちなみに、画面右側に表示されている「横縦比」「コンテンツタイプ」「スタイル」など、ここから求めている画像のクオリティを調整することができます。
Adobe Fireflyの料金体系と商用利用
Adobe Fireflyは、多くの機能を提供しており、ニーズに合わせて選択できるようになっています。ここでは、Adobe Fireflyの無料・有料プランの内容や、商用利用を開始する際の手続きと条件について紹介します。
Adobe Fireflyの無料プランの内容と制限
無料プランでは、月25クレジットまで活用できます。以下のような機能を活用すると、1クレジット消費します。
- 生成塗りつぶし
- 生成拡張
- テキストから画像作成
- 生成再配色
- テキスト効果
クレジットを超えた場合、無料プランでは、生成ができなくなるので注意しましょう。
Adobe Fireflyの有料プランの価格設定と機能
一方、有料プランでは、上記のような制限がなく、機能を活用できます。ただし、プランによっても料金と使用できるクレジット数は異なるので、以下の表を参考にしてください。
プラン | クレジット数 |
単体プラン(Illustrator、InDesign、Photoshop、Premiere Pro、After Effects、Audition、Animate、Adobe Dreamweaver)の場合) | 500 |
単体プラン(InCopy、Substance 3D Collection、Acrobat Proの場合) | 25 |
Adobe Stock | 500 |
Adobe Express Premium | 250 |
Adobe Firefly Premium | 100 |
コンプリートプラン | 1,000 |
商用利用を開始する際の手続きと条件
2023年9月13日から、「テキストから画像生成」「テキスト効果」のAdobe Firefly機能を商用利用できるようになりました。
参照:Adobe ExpressでAdobe Fireflyの生成AI機能が商用利用可能に
ただし、Adobe Fireflyで提供されているその他の機能については言及されていないため、商用利用できません。注意しましょう。
AI導入に関することはJiteraにご相談ください!
Adobe Fireflyの応用例と活用シーン
Adobe Fireflyはその多機能性から、ロゴ作成からイラスト制作まで幅広い応用例があります。ここでは、Adobe Fireflyの活用事例についてみていきましょう。
Adobe Fireflyを使ったロゴ作成の手順と事例紹介
Adobe Fireflyを使用したロゴ作成の方法は、次の通りです。まずは、Adobe Fireflyのページから「テキスト効果」をクリックします。
次に、遷移したページからテキストとプロンプトを入力しましょう。今回は「Jitera」でロゴを作成してみましょう。また、プロンプトは「近未来的なデザインに仕上げてください。」です。すると、以下のようなロゴができます。
少し印象が違う場合は「サンプルプロンプト」から求めているデザインに近いものを選択しましょう。ちなみに、フォントスタイルも変えることができます。
イラスト制作におけるAdobe Fireflyの活用
Adobe Fireflyはイラスト制作にも優れたツールです。詳細なベクターグラフィックスの作成機能を活用することで、細部までこだわったイラストを作成することができます。
「テキストから画像生成」の機能を活用してイラストを制作しましょう。今回は少し無理矢理ですが「ソフトウェア開発の次の時代を創る株式会社jiteraのイメージイラスト」というプロンプトを投げてみます。
少しイメージとは離れているものが出来上がりましたが、ここから少しずつ調整することで、求めているデザインに近づけられます。
Adobe Fireflyと他のAdobe製品との連携
Adobe Fireflyは他のAdobe製品との連携が可能で、これによって、幅広い用途で活用できます。ここでは、連携方法や、ワークフローの変化についてみていきます。
Adobe FireflyとPhotoshopの連携方法とメリット
Adobe FireflyとPhotoshopを連携させると、デザインの可能性が広がります。
具体的には、Photoshopで作成したビジュアル素材をFireflyに取り込み、編集や調整を加えることが可能です。
具体的な事例としては、Photoshopで作成した背景画像に対して、Adobe Fireflyの「生成塗りつぶし」機能を用いて独自のテクスチャやパターンを追加するといった活用方法があります。これにより、1つ1つ手作業でデザインするよりも効率的に、しかもオリジナル性の高いビジュアルを作成することができます。
また、Adobe Fireflyの「テキストから画像生成」機能を利用して、Photoshopで作成したポスターやフライヤーに独自のイラストを追加することも可能です。
以下の記事では、Adobe Fireflyの製品版を活用した事例が紹介されています。サイクリングしている画像の一部を元に、写真を拡大したり、画面から不要な物体を削除したりする機能が紹介されていますので、機能を確かめたい方は、ぜひ参考にしてください。
参照:Photoshopの正式版Fireflyを使ってみてビックリ! 今後にも超絶大期待ッ!!!
Adobe Fireflyを活用したデザインワークフローの最適化
Adobe Fireflyを活用することで、デザインワークフローは大きく変化します。元々は手作業で行っていた多くのタスクが自動化され、時間と労力を大幅に節約することが可能になります。たとえば、画像生成やテクスチャの追加などの作業は、Adobe FireflyのAI機能により短時間で行うことができます。
また、Adobe Fireflyは他のAdobe製品と連携が可能であり、たとえばPhotoshopで作成した素材をFireflyに取り込んで編集することが可能です。これにより、より複雑なデザインや高度なエフェクトの追加も短時間で行うことができます。
デザインワークに多くのコストをかけていて、できる限り削減したいと考えている企業は、適材適所に活用することで、コストを削減できます。
ただし、ここぞという資料やメインビジュアルにおいてはAIでは足りないケースがあるので、状況に応じて活用することがおすすめです。
Adobe Fireflyのまとめ
この記事では、Adobe Fireflyの特徴や使い方、料金体系、活用シーンなどを詳しく解説してきました。
AI画像生成ソフトウェアとしての優れた機能性を持つAdobe Fireflyは、デザインワークを効率化し、クリエイティブな制作をサポートしてくれることでしょう。
しかし、機能を最大限に活用するためには、ツールについてしっかりと理解する必要があります。
Adobe Fireflyについてさらに詳しく知りたい、使い方についての不明点がある、具体的な活用方法を相談したいなどの質問やご相談がございましたら、ぜひ株式会社Jiteraまでお問い合わせください。私たちは要望をしっかりとお聞きし、最適なソリューションを提供いたします。