スマホアプリ開発の基本と応用について、詳しく解説します。
スマホアプリ開発プロジェクトの成功とは何か、開発者が取るべき選択肢と戦略を、ソフトウェア開発の初心者にもわかりやすく説明します。
高校からHTML/CSS/COBOL/C++/Rubyに触れ、システム管理やCMSなど幅広く網羅。建築士から転身し、Webメディアの制作を主軸とした会社を設立。ITパスポート所有。趣味は建築物巡り。
スマホアプリ開発は初心者でもできる?
スマホアプリ開発は初心者でも挑戦できます。
最近では、プログラミングの知識がなくても使えるノーコードツールや、初心者向けの学習プログラムが充実しているため、個人でのアプリ開発がしやすくなっています。
初めての方でも簡単なアプリから始めることで、開発の流れを学びながらスキルを磨いていくことが可能です。
確かに、アプリ開発には最初は少々難しさを感じるかもしれませんが、基本的なツールの使い方や簡単なプログラミングを学ぶだけで、シンプルなアプリは作れるようになります。また、オンライン教材や動画講座を活用すれば、独学でも十分学べます。
モバイルアプリについて、以下の記事で解説しています。ぜひこちらもご覧ください。
スマホアプリの開発に必要なもの
スマホアプリの開発には、いくつか必要なものがあります。
ここでは、開発にあたって必要なものをご紹介します。
開発環境
アプリ開発には、開発環境を整えることが大切です。
スマホ自体でもアプリ開発は可能で、iOSでは「Pythonista」などを使えばPythonで簡単なプログラムを動かせます。
Androidでは「AIDE」などのアプリを使い、JavaやAndroidアプリの開発ができます。
外出先や学習目的で手軽にコーディングやテストを行うのに便利です。
ただし、本格的なアプリ開発や大規模なプロジェクトでは、PCを使う開発環境が一般的です。
iOS向けには「Xcode」、Android向けには「Android Studio」が主流で、これらのツールは高機能で安定しています。
用途に合わせて環境を選びましょう。
プログラミング言語の知識
スマホアプリ開発には、プラットフォームに応じた言語とツールが必要です。
ここでは、iOS、Android、クロスプラットフォーム開発に適した言語やツールなどをご紹介します。
ios
iOSアプリを開発するなら、「Swift」が初心者に最もおすすめの言語です。
SwiftはAppleが開発したプログラミング言語で、シンプルな文法と分かりやすい構造が特徴です。
エラーを防ぐ仕組みも備わっており、初心者でもコードのミスを減らしやすい設計になっています。
もう一つの選択肢である「Objective-C」は歴史が長く、現在でも使われていますが、難易度が高いため、これから学ぶ方にはSwiftを選ぶ方が良いでしょう。
iOSアプリ開発には「Xcode」がおすすめです。
操作が簡単で、初心者でも画面デザインやアプリの動作を視覚的に確認しながら学ぶことができます。
まずはSwiftで簡単なアプリを作りながら、開発の流れをつかんでいきましょう。
android
Androidアプリを開発する場合、「Kotlin」が初心者におすすめです。
Kotlinは簡潔で読みやすいコードが書けるため、プログラミングに慣れていない人でも学びやすい言語です。
さらに、Googleが公式に推奨しているため、学んでおくと今後も役立つでしょう。
もう一つの選択肢として「Java」もあります。
歴史が長く、Androidアプリ開発の基本的な言語として多くのリソースが揃っていますが、コードがやや冗長になるため、初心者にはKotlinの方がおすすめです。
Android開発では、「Android Studio」という公式の開発環境を使用します。
Android Studioにはエラーを分かりやすく指摘する機能があるため、初心者でも安心してコードを書けます。
まずはKotlinを使って簡単なアプリから挑戦してみるのが良いでしょう。
クロスプラットフォームフレームワーク
iOSとAndroid両方のアプリを効率よく作るなら、クロスプラットフォームフレームワークがおすすめです。
初心者には「Flutter」が特に適しています。
FlutterはGoogleが提供するフレームワークで、「Dart」という比較的新しい言語を使います。
Dartはシンプルな文法で学びやすく、公式のチュートリアルも充実しているため初心者でも始めやすいです。
開発ツール
アプリ開発では、開発ツールを選ぶことは非常に重要です。
ご紹介したように、iOSアプリでは「Xcode」、Androidアプリでは「Android Studio」が主流の選択肢です。
これらはそれぞれのプラットフォーム専用に設計されており、初心者でも分かりやすく使えるように工夫されています。
クロスプラットフォーム開発では、「Flutter」用の「Visual Studio Code」や、React Nativeと相性の良い「Expo」などが使われます。
Visual Studio Codeは軽量で拡張機能が豊富なので、初心者からプロまで幅広い層に支持されています。
デザインツール
アプリの見た目や使いやすさを作り上げるには、デザインツールが欠かせません。
人気のツールとしては「Figma」や「Adobe XD」があります。
これらは画面デザインを作成しながら、チームでリアルタイムに共有・編集できるのが特徴です。
また、「Sketch」はMac専用ですが、シンプルで初心者にも扱いやすいツールとして広く利用されています。
さらに、デザインをコードに変換する機能を持つツールもあり、開発工程の効率化に役立ちます。
アプリの第一印象を左右するデザインはとても重要です。
ユーザーが使いやすいと感じるデザインを目指して、ツールを上手に活用しましょう。
個人/企業でスマホアプリ開発をする場合の費用予算

個人で開発する場合と、企業で開発する場合とで、費用予算は大きく変わりますが、内容や仕様によって異なります。
まずはシミュレーションサイトでおおよその費用を知るのも一つの手です。
ここでは、個人と企業の費用予算についてご紹介します。
個人の場合
個人でスマホアプリを開発する場合の費用は、どのような内容でどのような機能を持つか、ログインのやり方などさまざまな要素で簡単に変動してしまうため、おおよその予算というものが出せないというのが現実です。
しかし、企業のように人件費などを考慮しないのであれば、個人で開発した方が安くリリースできるメリットがあります。
ある程度の内容や機能が決まっている場合は、シミュレーションサイトで見積もりをしてみてください。
企業の場合
企業で開発する場合も、規模や仕様の影響を大きく受けるとされています。
基本的には、人件費とその他の費用が大きく関わります。
また、アプリの種類やエンジニアのスキル、開発手法(例:スクラッチ開発やクラウドベース開発)によっても費用は変動します。
SEのスキル別のおおよその月額単価は以下のとおりです。
これによって全体の費用は変動します。
| SE | 月額単価 |
| 初級SE | 60~100万円 |
| 中級SE | 80~120万円 |
| 上級SE | 120~160万円 |
参照元:アプリ開発に必要な費用とは?維持費やコストを削減する方法を紹介
【準備編】スマホアプリ開発の始め方
スマホアプリを開発するには、まずは準備が大切です。
これからどんなアプリを作るのか、その目的や対象ユーザーを考えながら、必要な環境を整えていきましょう。
また、開発の進め方や選ぶべき技術、使うツールについても検討することが重要です。
ここでは、アプリ開発の準備についてご紹介します。
1. 開発環境の準備
アプリ開発を始めるには、まずは開発環境を整えることが大切です。
開発環境とは、アプリを作るために必要なソフトウェアやツールを指します。
例えば、プログラミングを行うための「統合開発環境(IDE)」や、アプリを試験的に動かすエミュレーターなどです。
iOSアプリの場合は「Xcode」、Androidアプリの場合は「Android Studio」を使うのが一般的です。
また、どちらにも対応したクロスプラットフォーム開発ツールとして「Flutter」や「React Native」も選択肢になります。
2. アプリの種類を決める
次に、どんな種類のアプリを作るのかを決めます。
アプリには、大きく分けて「ネイティブアプリ」「ウェブアプリ」「ハイブリッドアプリ」の3種類があります。それぞれ特徴が異なるので、目的や予算に合わせて選ぶことが大切です。
| アプリの種類 | ネイティブアプリ | ウェブアプリ | ハイブリッドアプリ |
| 説明 | ダウンロードし、スマホにインストールするアプリ | スマホのウェブブラウザ上で動作するアプリ | スマホOSの機能であるWebView上で動作するアプリ |
| 開発 | SwiftやKotlin、Javaなどのプログラミング言語 | HTML5 | HTML5 |
| メリット | 起動・動作が速い カメラ・マイクなどのスマホハードウェアを利用可能 |
インストール不要で利用可能 開発コストを削減可能 |
iOS/Andriod両対応が比較的簡単 |
| デメリット | iOS/Androidそれぞれに対応させるため、コストがかかる | 動作が遅い スマホのハードウェアの機能の利用が不可 |
ネイティブアプリより動作が遅い |
| 用途 | 地図アプリ、ゲームアプリ、カメラアプリなど一般的なアプリ全般 | レシピサイト、ポータルサイト、ECアプリなど | ネイティブアプリにウェブの仕組みを組み込みやすくする |
3. プラットフォームの選定
アプリを作る際は、対象となるプラットフォームを選ぶ必要があります。
スマホアプリでは主にiOSとAndroidの2つがあり、それぞれ利用者層や特徴が異なります。
iOSはApple製品(iPhoneやiPad)で動作し、収益化しやすい傾向があります。
一方、Androidはさまざまなメーカーの端末に対応しており、世界的な利用者数が多いのが特徴です。
どちらか一方だけに対応するか、両方に対応するかは、ターゲットユーザーや予算によって変わります。
最初に一つに絞って開発し、その後もう一方に展開する方法もあります。
スマホプラットフォームとしてiOS vs Androidのどちらを選ぶか、または両方に対応するかは、様々な要素によって判断し決められます。
iOSやAndroidの概要は以下のとおりです。
| 市場シェア(日本) | 市場シェア(世界) | 開発コスト | 保守性や互換性の維持 | |
| iOS | 67% | 27% | iOS>Android | iOS<Android |
| Android | 33% | 72% |
4. 開発方法の選択
アプリの開発方法には「スクラッチ開発」「ノーコード開発」「ローコード開発」などがあります。それぞれ特徴が異なるため、開発するアプリの目的やリソースに応じて選びましょう。
スクラッチ開発は、ゼロからコードを書いてアプリを作る方法です。
自由度が高く、独自の機能を持つアプリを作れますが、その分費用や時間がかかります。
一方で、ノーコードやローコード開発は、専門的なプログラミング知識がなくてもアプリを作れるのがメリットです。
簡単な機能のアプリであればコストを抑えて短期間で開発できます。
5. 企画・要件定義をする
アプリを作る上で、企画と要件定義は欠かせない工程です。
ここでは、アプリの目的やターゲットユーザー、必要な機能を具体的に整理します。
例えば、「若い世代向けに日記アプリを作りたい」という企画であれば、流行を取り入れたデザインや、シンプルな機能が求められるでしょう。
こうした要件を明確にすることで、開発中の混乱や方向性のズレを防ぎます。
要件定義では、実際にどの機能をどの程度実装するかを細かく決めていきます。
この段階をしっかり行うことで、開発全体のスムーズな進行と高い品質を実現できます。
【実践編】スマホアプリ開発の流れ

スマホアプリを開発するためには、各工程を順を追って進めていくことが大切です。
ここからは、実際の開発の流れをステップごとに解説していきます。
1. アプリのデザインを決める
まず、アプリのデザインを決める段階では、ユーザーがどのようにアプリを使うかを想像しながら、見た目や操作感を考えます。
デザインは、ユーザーにとっての「使いやすさ」に直結する大事なポイントです。
ユーザーが迷わず操作できるデザインや、心地よい色使い、視認性の高いフォントなどを意識しましょう。
デザインツールを使って画面のレイアウトを作成し、全体のイメージを固めていきます。
ここでしっかりとしたデザインを作ることで、アプリの魅力がぐんとアップします。
2. 基本設計をする
基本設計では、アプリがどのように動くかを大まかに決めていきます。
この段階で、アプリの主な機能や、ユーザーがアプリを使う際の基本的な流れを整理します。
例えば、ログイン画面からスタートし、メイン画面に移動して特定の機能を使用する、といった利用フローを考えます。
また、データの保存場所や、サーバーとアプリ間のやり取り方法もここで検討しましょう。
基本設計をしっかり行うことで、開発がスムーズに進み、後からの修正も減らせます。
基本設計については以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもご覧ください。
3. 詳細設計をする
基本設計で決めた方針に基づき、今度はアプリの細かな動きを決める詳細設計に進みます。
ここでは、具体的な画面ごとの機能や操作の仕組みを、できる限り細かく定義していきます。
ボタンを押したときの動作、入力されたデータの処理方法、エラーが発生した際の対応など、ユーザーの動きに合わせて設計しましょう。
この詳細設計がきちんとできていると、開発の段階での手戻りが少なくなり、トラブルを未然に防ぐことができます。
詳細設計については以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもご覧ください。
4. テストを行う
アプリが完成したら、実際に動かしてみて問題がないか確認するテストを行います。
このテストは、アプリの品質を保証するための重要な工程です。
一般的には、機能が正しく動作しているかを確認する「機能テスト」や、ユーザーが使いやすいかどうかを検証する「ユーザビリティテスト」などを実施します。
また、アプリが想定外の動きをしないか、エラーが出ないかといった点も念入りにチェックしましょう。
テストで不具合が見つかった場合は、修正を行い、再度確認することが重要です。
5. 審査を受けてリリースをする
テストをクリアしたアプリは、リリース前に各プラットフォームの審査を受けます。
iOSであればAppleのApp Store、AndroidであればGoogle Playの審査を通過する必要があります。
この審査では、アプリがルールに違反していないか、安全性が保たれているかがチェックされます。
審査に通過したら、いよいよアプリをリリースできます。
リリース後もユーザーからのフィードバックを元に、改善やアップデートを続けることが重要です。
アプリの品質を保ち、長く愛用されるアプリに育てていきましょう。
スマホアプリ開発はノーコードでもできる?
スマホアプリ開発はノーコードツールを使えば、プログラミングの知識がなくても可能です。
ノーコードツールは、ドラッグ&ドロップで画面をデザインし、機能を設定できるため、初心者でも簡単に操作できます。
PM(プロジェクトマネージャー)やデザイナーがいなくても、一人でアプリを作ることができる点も魅力です。
例えば、業務効率化やイベント用のシンプルなアプリであれば、ノーコードツールだけで完成させることが可能です。
テンプレートが用意されているツールも多く、必要な部分をカスタマイズするだけでアプリがある程度の形になります。
ノーコード開発については以下の記事で解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
また、Jiteraを活用すれば、簡単に開発することができます。
スマホアプリ開発に使えるツール5選
| ツール | 特徴 | 無料トライアル | 料金 |
| JITERA | ・AIが要件定義をサポート ・AIがシステム設計 ・AIがソースコードやテストケースを出力 |
要問い合わせ | 要問い合わせ |
| Firebase | ・ラグを出さずに同期が可能 ・サーバーの開発が不要 |
従量課金制 | ◯ |
| Monaca(モナカ) | ・クラウド上で作成できる ・100%ネイティブアプリ |
・Proプラン:2,000円/月 ・Businessプラン:5,000円/月 ・Enterpriseプラン:10,000円/月 |
◯(14日間) |
| Claris FileMaker | ・プログラミングの知識は不要 ・日本語入力だけでアプリ開発が可能 |
・Cloud Essentials:¥2,365/月 ・Cloud Standard:¥4,840/月 |
◯(45日間) |
| Platio | ・オフラインでも利用可能 ・入力補助機能付き |
20,000円/月 | 要問い合わせ |
| Android Studio | ・Googleが推奨している ・簡単にアプリを構築できる |
無料 | 無料 |
| Xcode | ・Apple唯一の公式アプリ ・リアルタイムでテストができる |
無料 | 無料 |
JITERA
Jiteraは、AIを活用することで、エラーケースや不足するロジックを補完しながら要件定義を進められるツールです。
さらに、データベースやAPI、画面項目、ビジネスロジックなどのシステム設計もAIがサポートします。
また、複数のプログラミング言語に対応し、ベンダーロックインがなく、GitHubとの連携が可能なソースコードやテストケースの出力も可能です。
加えて、JITERAの開発プラットフォームの導入支援やR&Dだけでなく、高速開発チームによるシステムやアプリ開発支援サービスも提供しています。
Firebase

Firebaseは、Googleが提供するモバイルアプリ開発プラットフォームで、特にリアルタイムデータベースや認証機能、アナリティクス、クラウドメッセージングなどのバックエンドサービスを提供しています。
Firebaseを使うことで開発者はサーバーサイドのコーディングを大幅に減らすことができ、より詳細なユーザーインターフェース構築に集中することが可能です。
例えば、Firebaseのリアルタイムデータベースはアプリ内でのデータの即時更新をユーザー間で同期させることができるので、チャットアプリやインタラクティブなゲーム開発に最適です。
また、クラッシュリポーティングやユーザー行動分析を通じてアプリの改善点を容易に特定できるため、製品の質を徐々に高めることができます。
Monaca(モナカ)

Monacaは、HTML5, CSS, JavaScriptを使用してモバイルアプリを開発するためのクロスプラットフォーム対応の開発環境です。
クラウド上での開発が可能であり、PCのスペックに依存せずにどこからでも開発作業を行える点が大きな特徴です。
さらに、Apache Cordovaのプラグインを利用することで、ネイティブ機能へのアクセスも容易になります。
Monacaはビジュアルデザインツールも充実しており、非開発者でも直感的に画面設計を行うことができます。
また、リアルタイムプレビュー機能によって開発中のアプリを即座にテストできるため、開発サイクルを効率化できます。
Claris FileMaker

Claris FileMakerは、データベース駆動型のカスタムアプリを開発するためのツールであり、特にビジネスアプリケーションに適しています。
ドラッグアンドドロップのインターフェースを使用して、コーディングスキルがないユーザーでも複雑なデータベースを容易に管理し、アプリケーションを構築できます。
内部データの管理、作業プロセスの自動化、レポート生成など、ビジネスニーズに応じた多様なカスタマイズが可能です。
また、iOS専用のアプリも生成でき、モバイルデバイスでの効率的なデータアクセスを提供しています。
Platio

Platioは、ユーザーフレンドリーなインターフェースを備えた新しいノーコードアプリ開発ツールです。
このツールは、データベース、API、および自動化ロジックを組み合わせることで、複雑な業務アプリケーションを迅速に構築することを可能にしてくれます。
ユーザーはビジュアルデータモデルエディタを通じてデータ構造を設計し、プロセスフローや業務ルールを定義できます。
Platioの強みはその拡張性にあり、開発者は必要に応じてカスタムコードを追加することでアプリケーションをさらに拡張することができます。
Android Studio

Android Studioは、Googleが提供する公式のAndroidアプリ開発環境であり、JavaとKotlinの両方でアプリを開発することができます。
このIDEは、コードエディタ、デバッガ、プロファイラのほか、強力なレイアウトエディタを備えており、直感的なドラッグアンドドロップでインターフェースを設計できます。
また、エミュレータを通じて様々なデバイスとOSバージョンでのテストが可能で、APIとの統合、パフォーマンスの最適化、バグの追跡が効率的に行えるよう設計されています。
Android Studioは、初心者からプロフェッショナルまで幅広い開発者に適したツールです。
Xcode

Xcodeは、Appleによって提供されている、macOS、iOS、watchOS、およびtvOS向けアプリケーションを開発するための統合開発環境(IDE)です。
このツールは、SwiftおよびObjective-Cなどの言語での開発をサポートしており、MacとiOSデバイス用のソフトウェア開発が一手に可能です。
主な特徴には、コードエディタ、コンパイラ、デバッガのほか、インターフェースビルダーがあり、このビルダーを使用することで、グラフィカルな方法でユーザーインターフェースを設計できます。
Xcodeは特にそのシミュレーターが高く評価されています。
このシミュレーターは、多様なAppleデバイス上でのアプリケーションの動作をエミュレートすることができ、開発中のアプリをさまざまなデバイスやOSバージョンでテストすることが可能です。
スマホアプリ開発を成功させるコツ

品質保証はソフトウェアの命です。
企画立案・要件定義などの前工程がしっかりしていないと、全体的な品質の低下を招きます。
スマホアプリでは、ソフトウェアの信頼性・品質の一要素として、UI/UXデザインの善し悪しが絡んできます。スマホはユーザーが長時間操作するため、優れたUI/UXを追求し、満足度を上げる必要があります。
「品質はプロセスで作り込む」という言葉がありますが、品質保証の最後の砦としてのテストフェーズの重要性は欠かせません。ソフトウェア開発は「人」が行うものですから、品質の面でも「人材」が優れている開発会社を選ぶ必要があります。
企画と要件定義はしっかり行う
スマホアプリ開発の成功には、最初の企画立案が重要です。
プロジェクトの目的やターゲットユーザーを明確にすることで、開発のブレや混乱を防ぎ、アプリの品質を左右します。
プログラマーもこの段階を軽視せずに、しっかりと取り組みましょう。
次に要件定義が進みます。
ここでアプリの機能や性能の要件を具体化し、開発チーム全体で共有することで、ミスやバグの発生を防ぎます。要件定義は品質保証の基盤ともいえる重要な工程です。
要件定義については以下の記事で解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
デザイン設計はユーザを意識する
スマホアプリでは、UI/UXデザインを追求することも大切です。
スマホアプリは、個々のユーザーが長時間操作するものであるため、わかりやすく統一された操作性のUI、使っていて楽しいユーザー体験を提供するUXの比重が高くなります。AppleのiPhoneが良い例です。
このあたりは、インフラ系のソフトウェアとは性格を異にする部分でもあります。
優れたプログラマー/システムエンジニアが必ずしも優れたデザイナーではないため、UI/UXに知見のあるデザイナーを起用して任せる、という施策も当然あり得ます。
あるいは、プログラマー/システムエンジニアがデザインについて学んでいく必要性も高くなります。
信頼性は高くともUI/UXが劣悪なスマホアプリなどは考えられないほど、UI/UXのデザインの重要性は高くなっています。
UXデザインについては以下の記事で解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
品質基準を決めてテストする
開発フェーズを経て、プロジェクトは品質保証最後の砦、テストフェーズへと進んで行きます。
テストは大別して4つに分類できます。
- ソフトウェアの最小単位ごとに行う単体テスト(ユニットテスト)
- 複数のモジュールを組み合わせて、機能を満足するかどうかをチェックする結合テスト
- システムが機能や性能を満たしているかどうかを検証するシステムテスト
- ソフトウェアの発注側が、ユーザーの使用環境を想定して、要件を満足しているかどうかを判断する受入テスト
ソフトウェアのテストフェーズで必要なのがテストケースです。
テストするパラメータの条件やテストの手順、テストの期待する結果などを記したドキュメントがその実体です。
「すべての状態をテストするテストケースを作る」というのは、現実的ではありませんから、「このテストケースでどの程度の状態を網羅できているか」を判断することが大切になってきます。
レビューを運用に活かす
スマホアプリをリリース後、ユーザーから使用感などのレビューが寄せられます。
ただし、ユーザーにはサイレント・マジョリティーも多く、使い勝手に不満はあるけれども、不満を表明しない、ということはおおいにあり得ます。
開発側としては、能動的にユーザーレビューを収集する仕組みを作る必要があります。
レビューに寄せられた結果を分析することにより、スマホアプリの機能的な改善点や、再現性のないバグの存在が判明します。
それらをアプリ開発側にフィードバックすることにより、次回のアップデートの方針が定まります。
スマホアプリの場合、多くは一回作っておしまい、ではなく、絶え間ないアップデートを繰り返し、機能追加やバグフィックスを行う必要があります(後からのアップデートが比較的やりやすいという事情もあります)。
アップデートを行わないと、ユーザーのニーズを満たせなくなり、結果として競合アプリよりクオリティが低くなり、価値の低いアプリとなってしまいます。
どのくらいの頻度でアップデートを行うのか、費用との兼ね合いになりますが、方針を定める必要があります。
外注も考慮する
ソフトウェア開発では外注も選択肢の一つです。
外側からはなかなかわかりづらいですが、組織の専門性の高さ、人材が持つ技術力の高さ、対外的なコミュニケーション能力の高さなどを開発会社選定の条件としましょう。
人員の多さや、見た目の単価の安さだけを判断基準にしてパートナーを選ぶべきではありません。
おおよそは、その会社の出している結果・実績によって判断がつきます。
ソフトウェア開発の業界にいれば、あの会社は良い、あの会社は良くないといった風評は、自然と耳に入ってきます。
良い会社と良いパートナーシップを結ぶことによって、プロジェクトを成功させることができます。
まとめ:スマホアプリ開発に挑戦してみましょう

この記事では、スマホアプリ開発の全体像、市場シェア・プラットフォームの選定・アプリの種類などをご紹介しました。
スマホアプリ開発を成功に導くのは「人」と「技術」、つまり「良い人」「良い技術」を持つ「良い開発会社」を選ぶことが重要です。
スマホアプリ開発をご検討の際には、高い技術力と豊富な経験を有する株式会社Jiteraへのお問い合わせをぜひ考慮ください。
Jitera社では、開発自動化プラットフォームを構築して、お客様のアプリ開発を支援しています。














