AR(拡張現実)とは?種類別の使い方やアプリの開発方法、ソフトまでわかりやすく解説

今回の記事ではAR(拡張現実)アプリの開発方法、最新のツール、技術の種類、実装の手順を詳しく解説します。

AR(拡張現実)アプリケーションの開発に初めて挑戦する方を対象に、AR(拡張現実)アプリ作成の基礎から実際の開発作業の流れまでを丁寧に解説します。

Nao Yanagisawa
監修者 Jitera代表取締役 柳澤 直

2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立

2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当

2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発

2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出

アバター画像
執筆者 hiro1120_writer

食品商社営業からシステムエンジニアへと転職後、バックエンドエンジニア(Java, PHP)として尽力。開発リーダーを含む上流工程〜下流工程に携わる。IT関連記事から芸能・法律など幅広ジャンルにて執筆。

\エキスパートが回答!/
この記事に関する質問はこちら
記事に関するご質問以外にも、システム開発の依頼やAIの導入相談なども受け付けております。

    会社名必須
    必須
    必須
    Eメール必須
    電話番号必須
    ご依頼内容必須

    AR(拡張現実)とは?アプリを開発する前に知りたい基本知識

    AR(拡張現実)とは、現実世界の映像にCGや文字などのデジタル情報を重ね合わせて表示する技術です。スマートフォンのカメラを通して見た現実世界に、バーチャルなオブジェクトが重なっているように見えるのがAR(拡張現実)アプリの特徴です。

    1990年代から研究が進み、2020年代に入ってからスマートフォンの普及に伴って大衆化しました。位置情報や加速度センサーなどの技術が発達したことで、誰でも手軽にAR(拡張現実)を楽しめるようになりました。

    近年ではAR(拡張現実)グラスの登場により、スマートフォンを通さずにAR(拡張現実)コンテンツを直接視界に表示できるようになりました。AR(拡張現実)技術はエンターテインメントだけでなく、ナビゲーション、学習、ビジネスなど幅広い分野での応用が期待されています。

    AR(拡張現実)技術の基本要素

    AR技術の基本要素

    AR(拡張現実)アプリを構成する主な要素技術は、以下の4つです。

    1. カメラ
    2. センサー
    3. ディスプレイ
    4. トラッキング技術

    カメラで現実世界の映像を取得し、GPSや加速度センサーなどのセンサーでデバイスの位置や角度を特定します。その情報をもとにして、CGなどのデジタルコンテンツを現実世界と整合させてディスプレイにレンダリングします。

    トラッキング技術によって、AR(拡張現実)コンテンツと現実世界との間で正確な位置合わせの調節が行われます。これらの要素技術が連携することで、AR(拡張現実)アプリの中心要素である「実世界との整合性」が実現されています。

    個々の技術力が向上することで、AR(拡張現実)体験はさらに高度化していくでしょう。

    AR(拡張現実)の種類

    AR(拡張現実)は、現実の環境にデジタル情報を重ね合わせて表示する技術です。

    AR(拡張現実)には主に三つのタイプがあり、一つ目はマーカーベースのAR(拡張現実)で、特定のマーカー(QRコードなど)をカメラが認識し、それに基づいて情報を表示します。

    二つ目はマーカーレスのAR(拡張現実)で、GPSやジャイロスコープなどを利用して位置情報や方向を検出し、デジタル情報を現実世界に統合します。

    最後に、位置ベースのAR(拡張現実)は、ユーザーの位置情報を活用して、その場所に関連した情報を提供してくれます。

    各タイプは異なるアプリケーションに適しており、開発前に目的に最適なタイプを選定することが重要です。

    AR(拡張現実)の使い方

    AR(拡張現実)は、現実の世界にデジタルの要素を重ねることでユーザーの体験を豊かにしてくれます。

    この技術は教育、ゲーム、ナビゲーション、マーケティングなど、多岐にわたる分野で活用されており、AR(拡張現実)には主にマーカーベース、マーカーレス、位置情報ベースの三つのタイプがあり、それぞれの使用法によってユーザーに提供される情報や体験の質が異なります。

    マーカーベースAR

    マーカーベースのARは、事前に設定されたマーカー(例えばQRコードや特定の画像など)をカメラが認識することで動作します。

    このタイプのAR(拡張現実)は製品のパッケージや広告によく使用され、マーカーをスキャンすることで製品に関する追加情報やインタラクティブなメディアが表示されます。

    例えば、博物館では展示物の前にマーカーを設置して、訪問者がそのマーカーをスマートフォンでスキャンすると、関連する歴史的背景や解説動画が表示される仕組みです。

    この方法は、ユーザーに即座に情報を提供する効果的な手段となっています。

    マーカーレスAR

    マーカーレスARは、マーカーや外部トリガーを必要とせず、デバイスのカメラ、加速度計、ジャイロスコープなどのセンサーを利用して環境を認識し、その情報に基づいてAR(拡張現実)コンテンツを表示します。

    この技術は、特にインテリアデザインや家具の配置シミュレーションアプリにおいて有用で、ユーザーが実際の部屋に仮想の家具を配置してみることができます。

    また、教育分野でも活用され、生徒が教室内で科学的な実験を仮想的に体験することが可能です。

    マーカーレスARは設定が簡単であり、よりダイナミックで自然なユーザー体験を提供してくれます。

    位置情報ベースAR

    位置情報ベースのARは、デバイスのGPSを利用してユーザーの現在位置に基づいて情報を提供します。

    この技術は主にナビゲーションや観光ガイドアプリに使用され、ユーザーが特定の場所を訪れるとその場所に関連する歴史や詳細な情報がAR(拡張現実)を通じて表示されます。例えば、観光者が歴史的建造物の近くに来るとその建物の歴史や重要な出来事についての情報がスマートフォン上で視覚的に豊かな形で表示されます。

    位置情報ベースのAR(拡張現実)は、特定の地理的コンテキストに富んだ情報をユーザーに提供することで、より関連性の高い体験を可能にしてくれます。

    最新ARでビジネスを進化させませんか?困りごとはJiteraにご相談ください。
    Jiteraが無料で技術相談に乗ります!
    お気軽にご相談ください!

      会社名
      メールアドレス
      ご相談内容

      AR(拡張現実)アプリの開発手順

      AR(拡張現実)アプリを作るには、しっかりとしたプロセスに沿って進めることが大切です。アイデア段階からリリースまで、以下のステップを踏むことをおすすめします。

      AR(拡張現実)アプリ開発ではまず、実現したいことを明確にしましょう。エンターテイメント目的か、業務支援機能か、それとも新たな体験を提供する目的で作るのかを考えます。

      次に競合調査と機能設計を行い、開発ロードマップを作成します。その上で、以下の記事で解説した手順に沿ってアプリ開発を進めましょう。段階を踏むことで、より完成度の高いAR(拡張現実)アプリを開発できるはずです。

      市場調査

      まずはターゲットユーザーと競合アプリを調べましょう。需要があるジャンルか、新規性があるアイデアかを検討します。使い勝手も競合と比較してみましょう。ターゲットユーザーの年齢層、性別、地域などの属性を考えて、そのニーズに合ったAR(拡張現実)アプリとは何かを検討します。競合の機能との差別化も重要です。

      アンケート分析

      アンケート調査やSNS分析を行うことで、開発の方向性を定められると思います。また競合分析によって自社アプリの強みも明確になります。市場データを収集し、開発戦略を練ることは非常に大切です。

      レビューや口コミのチェック

      AppStoreやGoogle Playでの類似アプリのレビューや口コミなどもチェックしましょう。ユーザーが求めている機能や改善点が分かると思います。さらにマーケティングの観点から競合分析することで、製品戦略を明確化できます。市場調査はアイデア段階から継続的に行い、開発方針を定めるのがコツです。

      市場調査では、単に競合だけでなく代替製品も分析することをおすすめします。AR(拡張現実)アプリの機能をどのような既存サービスが代替しているということについても、洞察のヒントになります。

      ツール選択

      次にAR(拡張現実)アプリ制作に適したツールを選びます。OSや対応デバイスを考慮し、ARKitやARCore等を使い分けましょう。

      AR(拡張現実)アプリの対応OSと必要な機能を確認し、実装しやすさとパフォーマンスを比較検討してツールを選択することが大切です。

      例えばARKitならiOSデバイスに特化できますし、Vuforiaなら拡張トラッキングが得意です。さらに特定のツールを使ってかかる開発コストも比較することが大切です。プロトタイプ段階では簡易的なツールを使い、本格的な開発段階での切り替えも検討しましょう。

      開発者のスキルと経験も重要な選定要素

      さらには、開発者のスキルと経験も重要な選定要素です。プログラミングが得意な人はVuforiaが向いていますが、デザイナー型ならSpark ARのほうが扱いやすいと思います。

      それぞれのスキルに合ったツールを選択することがAR(拡張現実)を開発する上で重要です。そのツールのコミュニティの充実度や開発事例の多さも参考になるかと思います。最終的に開発効率とコストを総合的に判断して、最適なAR(拡張現実)ツールを選ぶことが大切です。

      デザイン策定

      デザイン策定のタイミングで、ウィザードツールでアプリのUIとUXをプロトタイプし、操作感やデザインを検討します。イメージを具体化することが重要です。一気にデザインを決めてしまうと、あとで改善が必要になったときが大変なので、まずは小さく、プロトタイプを作ってから検討することが大切です。

      例えばAR(拡張現実)アプリのUIデザインでは、リアルと仮想空間の調和がポイントになります。UIパーツは最小限にし、現実世界と自然にマッチするインターフェースを目指していきましょう。メニューやアイコンの演出にAR(拡張現実)技術を活用するのもいいと思います。

      デザインフレームワークなども参考に、AR(拡張現実)アプリのイメージを具体化していくことはとても重要です。

      関連記事
      UX(ユーザーエクスペリエンスデザイン)デザインとは?UIとの違いや例、良いユーザー体験のアイデアまで紹介
      UX(ユーザーエクスペリエンスデザイン)デザインとは?UIとの違いや例、良いユーザー体験のアイデアまで紹介

      実装とテスト

      実際に開発環境でアプリを作成します。動作テストとバグ修正を繰り返し、完成させましょう。

      AR(拡張現実)開発では、微調整することが何度もあります。しかしながら、そういった機能ごとの単体テストだけではなく、アプリ全体のテストも欠かせません。画面遷移、処理速度、エラー発生時の動作などもしっかりと確認しましょう。AR(拡張現実)コンテンツの表示位置と作動の正確性もテストする必要があります。

      コーディングに入る前に、機能の優先順位づけと開発スケジュールを立てることをおすすめします。AR(拡張現実)開発の中心となるコア機能から実装し、テストを繰り返して安定させていくことが大切です。

      理想は、開発者だけでなく外部のユーザーにもベータ版を体験してもらいフィードバックを得ることです。テスト結果を踏まえて修正と改善を重ねることで、品質の高いAR(拡張現実)アプリを完成させることができます。

      公開

      AR(拡張現実)開発が完了したら、ついに公開する時です。アプリストアへ公開していきましょう。プロモーションも忘れずに同時に行い、ユーザー獲得を目指していきましょう。

      アプリ公開時のストア最適化は欠かせません。キーワード選定、説明文の作成、画像や動画の用意を行いましょう。それだけではなく、カテゴリや対象年齢設定も重要です。リリース後はユーザーレビューを意識して、必要な対応を行います。

      プロモーション

      SNSやWeb媒体でのPR、アフィリエイト広告、インフルエンサーマーケティングなどを活用したプロモーションを継続的に実施することはユーザーを獲得する上でとても大切です。ユーザー数とエンゲージメントを分析しながら、課金導入や継続的アップデートなども同時に検討していきます。大切なのは、リリース後もアプリの改善と磨き上げを怠らないことです。健全な成長サイクルを回すためにも、プロモーションと分析を続ける必要があります。

      フィードバックとバージョンアップ

      ユーザーからのフィードバックを参考に、UIの改善や機能追加を行いましょう。

      アプリ公開後は、ユーザーからのレビューや問い合わせに真摯に耳を傾けることが大切です。星の数だけでなく、レビューの内容を熟読し改善点を洗い出しましょう。操作性や表示の問題点があれば、優先的に改修に取り組むことが大切です。新機能がほしいといった要望もある程度は取り入れることをおすすめします。

      またアプリのバージョンアップのタイミングも重要です。ユーザーのフィードバックを反映させた改善アップデートや、新機能追加によるアップデートを計画的に実施しましょう。大型アップデート時には再プロモーションをかけることで、AR(拡張現実)を使わなくなって放置してしまっているユーザーの再活性化も図れます。

      そして、アンケート調査も併用することで改善策を見出しやすくなります。ユーザーとの対話を大切にし、フィードバックをアップデートに反映させることが重要です。こまめなブラッシュアップで、満足度が高まり継続利用してもらえるでしょう。

      AR(拡張現実)アプリ開発に使われるフレームワーク・ライブラリ

      AR(拡張現実)開発のためのプログラミング言語としては、UnityやUnreal Engineといったゲームエンジンを使う方法が一般的です。基本的にはObjective-CやSwift、Java、C#といった言語を使用します。

      VuforiaやARCore、ARKitも有用なフレームワークです。開発経験に合わせて活用していくと良いでしょう。AR(拡張現実)アプリ開発におけるプログラミング能力は不可欠なので、言語学習も欠かせません。コーディング経験のある開発者なら活用しやすいでしょう。

      Unity

      C#を使用し、多様なプラットフォームに対応可能なのでAR(拡張現実)アプリ開発に適しています。3Dグラフィックスや物理演算も得意です。

      Unity

      Xcode

      XcodeはAppleの公式統合開発環境(IDE)で、AppleのARKitフレームワークと組み合わせて使用されることが多いです。

      ARKitは顔追跡、平面検出、オブジェクトの配置といった機能を提供し、これを利用することでリアルタイムでのインタラクションが可能な高度なARアプリケーションを開発できます。

      Xcode

      関連記事
      Apple社提供のアプリ開発ツール「Xcode」とは?基本機能や特徴、作れるものなどを初心者向けに紹介
      Apple社提供のアプリ開発ツール「Xcode」とは?基本機能や特徴、作れるものなどを初心者向けに紹介

      Android Studio

      Android StudioはGoogleが提供する公式IDEで、Androidデバイス向けのAR(拡張現実)アプリ開発に使用されます。

      GoogleのARCoreフレームワークと連携して、ユーザーの環境に仮想オブジェクトを統合するアプリケーションを開発することができます。

      ARCoreはユーザーのスマートフォンのカメラとセンサーを利用して環境の理解とオブジェクトの正確な配置を可能にし、現実世界とのシームレスなインタラクションが実現可能です。

      Android Studio

      関連記事
      Androidアプリ開発の方法は?言語や手順など初心者にもわかりやすく紹介!
      Androidアプリ開発の方法は?言語や手順など初心者にもわかりやすく紹介!

      Unreal Engine

      C++を使い高度なグラフィックスが実現することが可能です。Vuforiaは画像認識に長け、AR(拡張現実)コンテンツの表示位置を精度高く検出します。

      ARCoreとARKitはそれぞれAndroidとiOSデバイスのカメラ入力を使ったAR(拡張現実)機能を提供します。開発経験や対象プラットフォームに応じて、言語とフレームワークを適材適所に使っていくのが重要です。

      Unreal Engine

      Vuforia

      Vuforiaは、マーカーベースおよびマーカーレスのAR(拡張現実)体験を簡単に作成できる一般的なAR(拡張現実)開発プラットフォームです。

      画像認識、3Dオブジェクト認識、環境認識など、多岐にわたる機能を提供しており、これによりリアルなインタラクティブ体験が可能となります。

      Vuforia

      AR.js

      AR.jsは、ウェブベースのAR(拡張現実)アプリケーション開発に特化したライブラリです。

      このライブラリは、ウェブブラウザを通じてAR体験を提供することができ、特別なアプリをダウンロードする必要がありません。

      AR.jsはマーカーベースのAR(拡張現実)を主にサポートしており、簡単にセットアップできるため素早いプロトタイピングに適しています。

      AR.js

      A-Frame

      A-Frameはウェブ開発者がHTMLと同様のシンタックスを使用してVR(仮想現実)およびAR(拡張現実)体験を作成できるウェブフレームワークです。

      このフレームワークは、Three.jsをベースにしており、コードの記述が容易でウェブ上でリッチな体験を実現してくれます。

      A-Frame

      Three.js

      Three.jsはJavaScriptライブラリで、ウェブブラウザ上で3Dグラフィックスを描画するために設計されています。

      AR(拡張現実)開発では、このライブラリを利用して3Dオブジェクトを現実の世界に統合することができます。

      Three.jsはその柔軟性とパワフルな3D機能により、デベロッパーに広く支持されています。

      Three.js

      AR(拡張現実)アプリの開発に使われるソフトウェア

      AR(拡張現実)アプリを作成するには、専用のソフトウェアや開発キットを使うのが一般的です。開発環境に合わせて、ARKit、ARCore、Spark AR、Vuforiaなどの中から選ぶことになります。それぞれに長所短所があるので、アプリの目的に応じて使い分けましょう。以下に詳しく解説していきます。

      ARKit6

      Appleが提供するiOS向けのAR(拡張現実)開発キットです。iPhoneやiPadのカメラを使ってAR(拡張現実)コンテンツを表示できます。FaceARやポケモンGOなどの人気アプリがARKitを活用しています。Object Captureで実物体の3Dスキャンも可能です。iOSアプリならARKitが簡単に使えるのでおすすめです。

      ARKitでは、インサイトトラッキングにより環境マッピングも可能です。平面検出で水平な面を認識しAR(拡張現実)オブジェクトを配置できます。また、人の顔やペットの姿などをトラッキングすることもできます。

      ARKitを使えば、仮想環境での家具の配置やキャラクターなどのAR(拡張現実)体験が手軽に実装できるでしょう。iOSアプリ開発において、AR(拡張現実)機能を付け加えるならARKitが最適と言えると思います。

      ARKit6公式サイトはこちら

      ARCore

      Screenshot

      GoogleのAndroid向けAR(拡張現実)開発キットです。ARCore対応AndroidスマホでAR(拡張現実)アプリが作れます。平面検出、光学マーカー、姿勢推定などの機能があるので、AndroidならARCoreが標準的な選択肢といえます。多くのAndroidデバイスをサポートしているメリットもあります。

      ARCoreには環境理解機能があり、周囲の環境をスキャンしてトラッキング精度が向上します。また複数のAR(拡張現実)デバイス間でAR(拡張現実)コンテンツを共有できるクラウドアンカーにも対応しています。AndroidスマホアプリのAR機能実装に最適で、Google Play StoreでのAR(拡張現実)コア対応フィルターも人気です。

      AndroidのAR(拡張現実)アプリ作成を考えているなら、ARCoreを活用するのがおすすめです。ARCoreはデバイスの性能を最大限に引き出す最適化が施されているので、安定したAR(拡張現実)体験が得られます。

      ARCore公式サイトはこちら

      Spark AR Studio

      Facebookが提供するAR(拡張現実)制作ツールです。インスタグラムやフェイスブック向けのAR(拡張現実)エフェクト、フィルター、マスクを作成できます。Webベースのインターフェースで、コーディング不要で簡単に作れるのが特徴です。SNS向けコンテンツならSpark AR Studioが便利です。

      Spark AR Studioには、顔トラッキング、環境トラッキング、オブジェクトトラッキングなどの機能が備わっています。ですからテキスト、2D画像、3Dモデルなどを重ね合わせるエフェクトが手軽に作れます。

      SNSで人気のAR(拡張現実)フィルターやマスクを開発したいなら、Spark AR Studioが向いています。インスタグラムで話題のAR(拡張現実)効果を作ることも可能です。

      Spark AR Studioの大きなメリットは、プログラミング不要でインターフェース操作だけでAR(拡張現実)エフェクトが作成できる点です。デザイナーでも使いやすく、SNSでのバイラルな広がりを狙ったAR(拡張現実)コンテンツ制作に最適といえます。

      Spark AR Studio公式サイトはこちら

      Vuforia

      VuforiaはAR(拡張現実)開発プラットフォームとして有名です。画像認識技術が優れているのが強みで、AR(拡張現実)マーカーを活用したアプリを作りやすいです。Unityとの連携も良く、マルチプラットフォーム対応できます。複雑なAR(拡張現実)アプリを開発するならVuforiaがオススメです。

      Vuforiaの画像トラッキング機能は高精度で、AR(拡張現実)マーカーを使ったゲームやナビゲーションアプリなどを実現できます。3Dオブジェクトとのインタラクションも豊富です。地形マッピングによる拡張トラッキングも可能です。

      Unityエディタ上でVuforia機能を使えるので、アプリ開発がしやすくなっています。高度なAR(拡張現実)アプリ制作を検討している場合、Vuforiaは強力な選択肢となりえます。

      Vuforia公式サイトはこちら

      AR(拡張現実)アプリを作るときのポイントは?

      AR(拡張現実)アプリを開発する際には、UXの改善、パフォーマンスの最適化、セキュリティ対策など、いくつかのポイントを押さえる必要があります。

      AR(拡張現実)アプリの開発では単にAR(拡張現実)機能を実装するだけでなく、ユーザーにとって使いやすく実用的なアプリに仕上げることが重要です。操作性、処理速度、セキュリティといった基本要件をクリアする一方、独自の魅力あるAR(拡張現実)体験を提供するUIや機能の検討も欠かせません。

      開発方針や目的に応じて、改善すべきポイントを特定し、ユーザー満足度の高いAR(拡張現実)アプリ作成を目指していきましょう。それぞれの内容を順を追って解説していきます。

      ユーザーエクスペリエンスの最適化

      AR(拡張現実)アプリの操作感には「感覚」が大切です。コンテンツを見つけやすく、直感的なUIを目指しましょう。また操作ガイドを表示することも。ユーザーエクスペリエンスを最適化する上で効果的な対策です。

      AR(拡張現実)アプリのUX設計では、実際の操作感覚を意識することが大切で、UI部品は最小限にしインタラクションは単純で直感的なものにすると良いと思います。AR(拡張現実)コンテンツの配置場所は見つけやすい場所に設置し、発見しやすくする工夫も必要です。

      操作説明はアプリ起動時だけでなく、コンテンツに近づいたタイミングでのガイド表示なども効果的だと思います。ユーザーが心地よく使うことができることを意識して設計することを心がけていきましょう。

      またチュートリアル機能やヘルプメニューなどを用意することで、アプリの利用しやすさが向上できます。UX検証にはユーザーテストを活用し、操作性の改善点を特定することも大切です。直感的でシンプルな操作性を追求することが、AR(拡張現実)アプリでのUX向上を導く要因となるのではないかと思います。

      UI/UXの改善は開発後も継続的に行う必要があります。アプリをリリースした後のユーザーからのフィードバックを参考にして、操作性をさらに最適化していきましょう。ユーザー体験を第一に考えたUX設計が、AR(拡張現実)アプリの長期的な成功の鍵となります。

      パフォーマンスの最適化

      AR(拡張現実)アプリはリソースを多く消費します。その対策としては、3Dモデルのポリゴン数を減らしたり画質を調整することです。これによって、動作が軽快になり、ユーザーにもストレスなく使ってもらうことができると同時に、パフォーマンスも最適化されます。

      AR(拡張現実)アプリのパフォーマンスを向上させるには、使用する3Dモデルの資源量を抑えることが有効です。複雑な3Dモデルはポリゴン数を減らすなどの最適化が必要です。

      遠くのオブジェクトは画質を落として表示する「レベルオブディテール」の手法なども積極的に活用することが大切です。AR(拡張現実)処理専用のシェーダーを使って画質と処理負荷のバランスを取ることも大切です。

      UnityやUnreal Engineなどのゲームエンジンには、パフォーマンス向上のための様々な機能が用意されています。プロファイリングツールを利用して、アプリのボトルネックとなる要因を見つけ出し、改善していきましょう。パフォーマンスの最適化によって、AR(拡張現実)アプリの快適な動作を実現できます。

      またターゲットデバイスの性能に応じた最適化も重要です。なぜなら低スペックな機種で過度なグラフィック処理をすると、画面がカクカクして重くなってしまうからです。ですから、デバイスに応じた最適化を意識していくことも重要です。

      セキュリティとプライバシーの考慮点

      AR(拡張現実)アプリも一般的なアプリと同様に、セキュリティ対策が必要です。またカメラ機能を使用する場合はプライバシーにも配慮が求められます。

      AR(拡張現実)アプリのセキュリティ面では、通信の暗号化や認証が特に重要です。AR(拡張現実)クラウドプラットフォームとデータの送受信はhttpsの暗号通信を利用し、MITM攻撃を防ぐ必要があります。

      アプリ内で扱うユーザーデータの保護も欠かせません。アクセス権限の設定とデータの最小化を心がけ、アプリの脆弱性検査とファイアウォール、ウイルス対策に対しても徹底的に対策していきましょう。

      ※MITM攻撃とは・・・MITM(Man In The Middle)攻撃とは、通信のやり取りを第三者が傍受し内容を改ざんする攻撃手法です。例えば公開WiFiを使った場合、通信を介入することが可能です。https通信では通信内容は暗号化されるため、MITM攻撃は防ぐことができます。

      ですから、AR(拡張現実)アプリの通信ではhttpsを利用することで、データの盗聴や改ざんから保護できます。セキュリティ対策として、SSL証明書を取得する等してhttps通信を活用することが重要です。

      またAR(拡張現実)アプリはとにかくカメラ機能を使用することが多く、プライバシーの配慮が求められます。取得した画像データの取り扱い方針を明確化し、ユーザーに開示することが信頼性を確保する上でも重要です。

      データ利用目的を限定し、取得同意を取るなどプライバシー保護に努め、センシティブな個人情報はできる限り収集しないことも大切です。AR(拡張現実)アプリ専用のセキュリティとプライバシー保護のガイドラインを参照し、適切な措置を講じることが重要です。

      最新のAR技術トレンドと将来性

      従来のAR(拡張現実)は特定のマーカーを認識する必要がありましたが、マーカーレスAR(拡張現実)ではそれが不要になりました。地理空間AR(拡張現実)はGPSを活用して現実世界と連動したコンテンツを提供します。

      そして複数ユーザーが同時にAR(拡張現実)空間を共有できるマルチユーザーAR(拡張現実)も注目されており、AR(拡張現実)技術はますます進化していくと期待されています。

      高度な認識技術

      マーカーレスAR(拡張現実)の例として、AppleのARKitやGoogleのARCoreがあり、スマホのカメラを通して現実世界にCGを重ね合わせられます。地理空間AR(拡張現実)の代表例はポケモンGOで、現実の場所と連動したゲーム体験が可能です。

      現代のAR技術のトレンド

      マルチユーザーAR(拡張現実)はまだ限定的ですが、リモートワークなどのコミュニケーションに活用され始めています。AR(拡張現実)クラウドも登場し、より高度なAR(拡張現実)体験が実現されるでしょう。

      さらにAR(拡張現実)ウェアラブルも登場しつつあり、AR(拡張現実)体験の無限の可能性が広がっているのが現状です。AR(拡張現実)はもはやSF的な技術ではなく、当たり前のインフラとなりつつあるでしょう。

      クラウドAR

      クラウドARは、拡張現実の計算とデータストレージをクラウドに委ねる技術で、デバイスの処理能力に依存することなく、より複雑でリッチなAR体験を提供できます。

      クラウドARの利用によって大量のデータをリアルタイムで処理し、複数ユーザー間での共有体験が可能になります。

      さらに、AIとの組み合わせにより環境認識や物体認識が向上し、より自然で直感的なAR体験が実現します。

      5G/6G通信

      5G通信技術の展開はAR体験を大きく進化させる要素です。

      5Gは高速かつ低遅延の通信が可能で、これにより複雑なARコンテンツをスムーズにストリーミングし、リアルタイムでの体験が実現します。

      今後、6Gが登場することでさらに通信速度が向上し、より高度なARアプリケーションが可能になると考えられます。

      関連記事
      次世代通信規格「6G」とは?5Gとは何が違うのか、いつ実現するのかなど通信技術の進化を徹底解説
      次世代通信規格「6G」とは?5Gとは何が違うのか、いつ実現するのかなど通信技術の進化を徹底解説

      MR(複合現実)との融合

      MR(Mixed Reality: 複合現実)は、実際の世界と仮想の世界が融合した環境を提供してくれ、MR技術はAR技術と共に進化し、より没入型の体験を実現します。

      MRはARよりもさらに深く現実世界とデジタルコンテンツを統合し、物理的なオブジェクトとデジタルオブジェクトの相互作用を可能にします。

      この技術の進化により、教育、製造業、医療など多くの分野でのトレーニングや作業効率の向上が期待されています。

      ARグラスの普及

      ARグラスは、ユーザーが自然に周囲の環境を見ながら情報を受け取れるウェアラブルデバイスです。

      最近の技術進化により、ARグラスはより軽量で長時間の使用に適したデザインが増えており、日常生活での使用が現実的になり、ナビゲーション支援、リアルタイム翻訳、即座の情報アクセスなど、日常的なタスクを助けるツールとしての可能性が拡がっています。

       

      AR(拡張現実)アプリ開発に興味がある方は、株式会社Jiteraにお問い合わせください。AR(拡張現実)領域の専門家が、提案から開発、運用までをサポートします。最先端のAR(拡張現実)を活用したビジネス展開を一緒に考えていきましょう。Jitera

      株式会社Jiteraは、最先端のAR(拡張現実)技術を駆使し、高品質なカスタムARアプリケーションを迅速に開発するソフトウェア会社です。お客様のビジネスニーズやユーザー体験に合わせた最適なARソリューションをご提案いたします。

      JiteraのARアプリ開発サービスの特長

      • AR領域における豊富な開発実績と専門的な知見の活用
      • ARKit、ARCore、Vuforia等の最新フレームワークに精通
      • 没入感の高いUI/UXデザインと、パフォーマンス最適化技術
      • セキュリティとプライバシー保護に万全を期した開発体制

      Jiteraでは、マーカーレスARや地理空間AR、マルチユーザーARなど、様々なタイプのARアプリケーション開発に対応可能です。ARクラウドやAIとの連携も視野に入れ、お客様のビジネスに真に役立つ先進的なARソリューションを構築いたします。
      また、5G/6G時代を見据えたARアプリの設計・開発や、MR(複合現実)技術との融合など、AR領域の最新トレンドにも積極的に取り組んでいます。お客様のビジネス革新に貢献する、未来志向のARアプリ開発パートナーとして、プロジェクト推進をお手伝いいたします。
      最先端のAR(拡張現実)を活用したビジネス展開を一緒に考えていきましょう。
      今すぐJiteraに無料相談する

       

      まとめ:AR(拡張現実)アプリでビジネス革新

      本記事では、AR(拡張現実)アプリ開発の基礎から実践的なノウハウまでを解説しました。AR技術の理解から、設計、開発、リリース後の運用に至るまでの流れを段階的に追って解説しました。

      AR(拡張現実)アプリを手がけるには、まず技術の動向をしっかりと把握し、自社の目的に適した開発手法をしっかりと決めていくことが必要です。開発段階では、操作性、パフォーマンス、セキュリティといった要素にも注力し、ユーザー視点での品質向上を心がけてください。リリース後も継続的な改善を重ねることで、AR(拡張現実)アプリの価値を最大化できるはずです。

      AR(拡張現実)アプリ開発に興味がある方は、株式会社Jiteraにお問い合わせください。AR(拡張現実)領域の専門家が、提案から開発、運用までをサポートします。最先端のAR(拡張現実)を活用したビジネス展開を一緒に考えていきましょう。

      コスト削減も課題解決も同時に実現

      「JITERA」で迅速
      ソフトウェア開発

      開発を相談する
      おすすめの記事

      その他のカテゴリー

      email-img
      メルマガ登録
      JITERA社内で話題になった生成AIトレンドをいち早くお届けします。
      Thank you!

      Jiteraのメールマガジン登録が完了しました。