コロナ禍をきっかけにリモートワークが普及し、アフターコロナの現在も引き続き在宅勤務やWeb会議を取り入れている企業も多いのではないでしょうか。
本記事ではWeb会議に有効なアプリ「Webex Meetings」のメリットや使用方法、無料版と有料版の違いについて解説します。
Webexは海外の方との会議や大人数の会議にも対応した便利なアプリです。
Web会議はもちろん、セミナーやイベントを開催する機会がある方に特に役に立つかと思いますので、ぜひご一読ください。

現役エンジニアです。プログラミングは基本的にどの言語も好きですが、特にSQLとVBAが好きです。趣味は釣り。
Webex Meetingsとは?
Webex MeetingsとはアメリカのCiscoが展開するWeb会議サービスです。
セキュリティレベルが高いことで知られており、日本を含め世界的に企業や政府機関でも使用されています。
ここではまず、Webexとはどんなツールであるか、また、基本的な機能とメリットについてご紹介します。
Webex Meetingsの基本
Webexの基本的な機能についてご説明します。
インストールが完了していれば、PCやスマホ、タブレットなど各種媒体から会議に参加することができます。
Web会議アプリは他にもありますが、Webexは強固な暗号化がされセキュリティレベルが高いことで知られており、大企業や自治体においても、会議やウェビナーで使用されています。
機能について簡単にご説明します。
無料版と有料版がありますが、無料版でも下記のような機能が搭載されています。
- 会議資料の共有
- 会議の録音
- リアルタイムでの文字起こし
- バーチャル背景と背景ぼかし
- ホワイトボード機能を使用しての説明
- アバター設定
- 参加者のグループ分け機能
他のWeb会議アプリでは無料版でグループ分け機能があることは珍しく、その他Web会議に必要な基本的な機能が揃っていることが分かります。
Webex Meetingsのメリット
他のWeb会議アプリと比較すると、Webexには下記3つの目立った特徴があります。
- セキュリティレベルの高さ
- 大人数に対応可能
- ノイズ抑制の品質の高さ
それぞれ詳細についてご説明します。
まず、セキュリティレベルの高さはWebexの最大の特徴です。
音声、チャット、資料など会議内の情報はすべてエンドツーエンドで暗号化されます。
エンドツーエンド暗号化とは情報が暗号化されてから送信され、受信者側で復号される暗号化方式であり、信頼性が高いことで知られています。
さらに、万が一情報が流出した際はどの会議参加者の、どの端末から流出したかをトレースする機能もあります。
こういったセキュリティレベルの高さは、世界でWebexが広く使用される理由となっています。
次に、大人数に対応可能というメリットがあります。
無料版でも100人まで参加可能であり、有料プランでは1000人まで対応しており大規模なセミナーにもおすすめです。
また、Webexはノイズ抑制機能の品質が高いという特徴もあります。
Web会議はノイズに悩まされることもありますが、ノイズ除去機能をオンにすると声以外の音をシャットアウトしてくれます。
Webex Meetingsのダウンロードとインストール
Webex Meetingsの特徴やメリットについてはお分かりいただけたいでしょうか。
次はWebexを実際に使用してみるためのダウンロードとインストール方法について解説します。
PCをご使用の方もスマートフォンで利用予定の方も、難しい作業はなくすぐに終わるため、興味がある方はぜひ無料版のインストールを試してみてください。
Webex Meetingsのダウンロード方法
PCの場合、スマートフォンの場合それぞれでダウンロード方法についてご説明します。
<PCで使用される方>
ダウンロードURLへ行きダウンロードボタンをクリックするのみでダウンロードが可能です。
32bit用と64bit用があるため、お使いのPCに合わせて選択ください。
<スマートフォンで使用される方>
iPhoneの方はApp Store,Androidの方はGoogle Playで「Webex」と検索し、インストールボタンをクリックします。
ダウンロード後のインストール手順
ダウンロードが完了したら、インストールへ進みます。
スマートフォンの場合は特にインストール作業は不要なので、PCの方のみ下記手順をおこなってください。
- ダウンロードしたWebexインストーラーパッケージをダブルクリック
- 自動インストールが開始される
- 使用許諾契約が表示されるので、「承認」をクリック
Webex Meetingsへのログインとサインイン
次は、アカウント作成やログイン手順についてご説明します。
難しい手順はなく、初期設定も少ないためすぐに終わるかと思います。
ステップバイステップで手順を記載しているので、ぜひ読みながら実施してみてください。
アカウント作成とログイン方法
インストールが完了したら、アカウントを作成しログインしてみましょう。
- Webexを起動
- 「新規アカウント作成」をクリック
- メールアドレスを入力し、サインアップを選択
- 入力したメールアドレスにコードが届いているので、コードを確認しwebexに入力
- パスワードを作成(8文字以上で、大文字・小文字・記号・数字を含める必要があります)
- Webexで表示される名前を入力
以上でアカウント作成作業は完了し、ログインが可能です。
次回以降はメールアドレスとパスワードを入力すればログインが可能です。
サインイン後の初期設定
次は初回ログイン後の初期設定についてご説明します。
いずれも必須ではないので、必要なものを選んで実施してください。
- プロフィール写真のアップロード
- カレンダー連携
- タイムゾーン設定
- カバー画像の設定
- PC起動時に自動でWebexを起動するか等の一般設定
また、会議の際に慌てることがないようにこのタイミングでカメラやマイクのテストをできると良いですね。
「設定」から音声やビデオのテストができるため、時間があるときにおこなってみてください。
Webex Meetingsへの参加方法
次は会議へ参加する方法についてご紹介します。
会議を主催する場合、主催者から招待されて参加される場合ついてご説明します。
また、会議へ参加する際のオプション設定についてもご説明します。
アクシデント防止にも繋がるため、ぜひ参加前にご確認ください。
会議への参加方法
招待された場合と、主催する場合それぞれの参加方法についてご紹介します。
会議へ招待されている場合
招待メールが届いていると思いますので、メールボックスを確認します。
メールに「ミーティングへ参加する」ボタンがついているので、クリックをすれば会議に参加が可能です。
または、Microsoft outlookとWebexが連携されていればoutlookの予定に会議が入っており、会議の予定をダブルクリックしてもミーティングへ参加ボタンが表示されます。
コードを共有されている場合
会議には一意のコードが割り振られます。
会議の主催者からコードを共有してもらい、Webexで「ミーティングに参加」をクリックしてコードを入力すると、会議に参加が可能となります。
会議を主催する場合
下記の手順で会議の開催が可能です。
- Webexへログインし、Meetingsのタブから「ミーティングを開始」を選択
- マイクやカメラの設定をし、「ミーティングを開始」ボタンをクリック
- 会議リンクを参加者へ共有
- 参加者が会議に入った場合、通知が届くので参加を許可
会議への参加時のオプション設定
会議へ参加ボタンをクリックすると、実際に参加する前に一度マイクやカメラの確認画面が表示されます。
マイクやカメラは正しいものが選択されているか、この段階で確認してから会議へ参加するようにしましょう。
また、ミュート設定やカメラのオン/オフも本確認画面で設定できます。
カメラをオフとするつもりがオンになっていた、ということもありますのでしっかり確認してから会議に参加してくださいね。
Webex Meetingsの基本的な機能
Webexの基本的な機能と使い方をご紹介します。
どの機能も実際の会議やセミナーで使うことが多く、知っていると助かる機能が多いです。
時間があるときにテスト会議を開いて、各種機能を試してみてください。
画面共有の方法と設定
会議中に画面を共有するには、まずWebexのウインドウの下部の「共有」ボタンをクリックします。
主催者の場合は共有ボタンは常に表示されていますが、そうでない場合は主催者にプレゼンター権限をもらうと共有ボタンが表示されます。
画面すべてを共有する場合は「画面」を選択し、特定のアプリのみを共有する場合は対象のアプリを選択して「共有」を選択すれば共有が開始されます。
メール受信やPCの更新の通知など、不要な情報が会議に紛れるのを防ぐため、基本的には特定のアプリの共有をおすすめします。
ビデオのオン/オフと音声のミュート
ビデオとミュート設定は会議参加時の確認画面で設定でき、会議中も自由に変更ができます。
切り替えについて、会議ウインドウで表示されているボタンを使用します。
- マイク:「ミュート」表示でミュートなし、「ミュート解除」表示でミュートあり
- ビデオ:「ビデオの停止」表示でビデオオン、「ビデオを開始」でオフ
ミュート設定とビデオのオン/オフはどちらもクリックで簡単に切り替えることができます。
チャット機能の活用方法
会議中、参加者へチャットをすることができます。
ウインドウの右下にある吹き出しのマークをクリックをするとチャットパネルの表示/非表示を切り替えられます。
チャットパネルを表示状態にし、メッセージを入力しEnterキーを押せば送信は完了です。
絵文字をつけたり、@をつけてメンションをすることも可能なのでお試しください。
なお、Webexアプリを起動しミーティングから「Meeting recap」を選択すると会議後にチャットメッセージを確認することができます。
バーチャル背景の追加と背景ぼかしの設定
外出先や自宅から会議に参加する場合、背景が写ると困ることもあると思います。
そんな際は、バーチャル背景や背景ぼかしを設定してみてください。
事前準備は必要なく、会議参加時のプレビュー画面と会議中はいつでも変更が可能です。
下記の通り、すぐに設定できるのでお試しください。
- ビデオオン/オフのボタン横の「ビデオオプション」をクリック
- 「ぼかし」または設定したいバーチャル背景を選択
会議の録画と録音方法
自分が主催者の場合に限りますが、Webexでは会議の録画・録音が可能です。
打ち合わせに参加できない他の人に視聴してほしい場合や、議事録作成や会議内容を今後も視聴したい場合など様々な場面で役に立ちます。
手順を下記に記載します。特に事前準備は必要ありません。
- 会議ウインドウの下部の「◎録画」ボタンをクリック
- 赤色の「◎録画」ボタンをクリック
- 録画データの保存場所と保存ファイル名を指定し、「保存」をクリック
- 録画・録音が開始
- 停止したい場合は、
- 会議ウインドウの下部の「◎録画」ボタンをクリックし「停止」を選択
- 指定したパスに「.mp4」形式でデータが作成
名前の変更とプロフィールの設定
参加者が多い会議では誰が発言したのか分かりにくいことも多いですが、分かりやすくするためにも画像と名前は変更しておくことをおすすめします。
下記に変更手順を記載します。
- Webexへログイン
- 画面左上部の自分のアイコンをクリック(デフォルトではイニシャルが表示)
- 「プロファイルを編集」を選択
- 「写真をアップロード」から、自分のプロフィール画像をアップロード
- 表示名欄で、会議中に表示される名前を更新
複数企業が参加する打ち合わせでは、表示名に社名も含めると便利なのでお試しください。
Webex Meetingsの高度な機能
Webexの基本機能について解説してきました。
次は、知っておきたい便利な機能についてご紹介します。
セキュリティレベルが高いWebexならではの機能もあるので、ぜひご一読ください。
スケジュールされた会議の作成と設定
今後、開催が決まっている打ち合わせは事前に会議設定をしておくと便利です。
下記に会議のスケジュール方法を記載します。
- Webexにサインインし、「ミーティングをスケジュール」をクリック
- タイトル、日時、参加者などを設定
- 「高度な設定」から必要に応じて会議パスワードを変更
- 「スケジュール」をクリック
毎週や毎月など定期的に開催される会議は、日時欄の下にある「繰り返し」にチェックを入れてサイクルを指定することで、定期的な会議設定が可能です。
とても便利な機能なので、ぜひ活用してください。
会議の管理と参加者の招待
他のカレンダーアプリと接続することで、会議など各種予定を一元管理することができます。
Webexにサインインすると、「カレンダーを接続」というボタンがあります。
クリックするとMicrosoftやGoogle calendarなど、連携可能なカレンダーアプリがあるので任意のアプリを選択します。
認証作業が完了後、カレンダーアプリが同期され、予定を一元管理することができます。
また、会議に招待したり連絡を取ることが多いユーザーはチームを作っておくと便利です。
Webexにサインインし、Teamsからチーム名称と参加者を設定し作成が可能です。
セキュリティ機能の活用
Webexの最大の強みであるセキュリティ機能の活用方法をご紹介します。
下記の方法で、会議で交わされるすべての情報をエンドツーエンド暗号化で守ることができます。
- 会議のスケジュール時に「高度な設定」をクリック
- ミーティングタイプに「Webex Meetings Pro 3 Free-End to End Encryption_VOIPonly」を選択
この暗号化により、会議内のコンテンツはすべて送信時に暗号化され受信者のもとで復号され、情報漏洩や情報改ざんといったリスクを防止できます。
セキュリティリスクが多い昨今、ぜひ使用しておきたい機能ですね。
Webex Meetingsの無料版と有料版の比較
無料版でも豊富な機能をもつWebexですが、有料版ではさらにアップグレードした機能を使用することができます。
ここでは、無料版での制限事項と、有料版の費用、機能について表形式で説明します。
無料版の機能と制限
無料版でも画面共有やホワイトボードは制限なく使用できますが、会議時間、人数、録画の保存については制限があります。
- 時間:最長40分
- 人数:最大100人
- 録画の保存:ローカルに保存可能
最大のネックが会議時間が40分までということです。
社内のちょっとした打ち合わせでは問題はないのですが、会議やウェビナーでは一時間を要することが多いため、40分では足りないことも多いと思います。
会議やウェビナー目的でWebexを導入する際は、当初から有料版を契約するのが良いでしょう。
また、無料版では録画データをローカルにしか保存できないという制限もあります。
対して有料版ではクラウド上に保存可能なため、容量の心配がなく、また他ユーザーがデータにアクセスしやすいというメリットがあります。
有料版の追加機能とプランの選択肢
次は有料版で使用可能な機能をご紹介します。
有料プランでは会議時間や最大人数が拡張され、保存可能な録画データの容量も増加しています。
プラン | Free | Starter | Business | Enterprise |
費用 | 0円/月 | 1700円/月 | 2700円/月 | 要問合せ |
最長会議時間 | 40分 | 24時間 | 24時間 | 24時間 |
最大人数 | 100人 | 150人 | 200人 | 1000人 |
チャット | ○ | ○ | ○ | ○ |
ホワイトボード | ○ | ○ | ○ | ○ |
録画 | ローカル保存 | 5GBのクラウド保存 | 10GBのクラウド保存 | 無制限のクラウド保存 |
開催者 | 1名 | 共同主催者権限 | 共同主催者権限 | 共同主催者権限 |
また、Webex Enterpriseプランではセキュリティがより強固だという特徴もあります。
予定する打ち合わせの規模や使い方を検討し、自社にあったプラン選定の参考にしてください。
webexのまとめ
本記事ではWebexの機能や使い方、プランについてご説明しました。
下記に内容をまとめます。
- WebexはWeb会議サービスであり、PCやスマートフォンからリモートで会議が可能
- セキュリティレベルが高く、大人数に対応
- カレンダーアプリと接続し予定の一元管理が可能
- 無料版では画面共有、ホワイトボード機能、チャット、録画のローカル保存が可能
- 有料版では会議時間、人数が拡張される
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