DALL・E2はテキストから瞬時に画像を生成する革新的なAI技術で、プロンプトを入力するだけで誰でも瞬時に高性能な画像を生成することができます。
この記事では、DALL・E2の基本概念から具体的な使用方法、料金体系、商用利用に至るまでを一貫して解説していきます。
OpenAIによって開発されたこのツールがどのようにしてクリエイティブな作業をサポートし、ビジネスや日常生活にどれほど革新をもたらすかを実際の活用事例と共にご紹介していきますのでぜひ参考にしてみてください。

食品商社営業からシステムエンジニアへと転職後、バックエンドエンジニア(Java, PHP)として尽力。開発リーダーを含む上流工程〜下流工程に携わる。IT関連記事から芸能・法律など幅広ジャンルにて執筆。
DALL・E2とは
DALL·E 2(ダリ ツー)は、テキストに基づいてリアルな画像を生成する能力を持つAIモデルです。
この技術はOpenAIによって開発され、前モデルであるDALL·Eの機能をさらに拡張した進化版となっており、ユーザーが入力したテキストの指示に従って具体的なビジュアル画像を作成することが可能です。
DALL・E2の基本概念と技術的背景
DALL・E2は、AIの研究開発を行うOpenAIによって開発された最先端の画像生成AIで、このシステムは単純なテキストディスクリプションから詳細な画像を生成する能力を持っています。
DALL・E2の核となる技術は、大量の画像とテキストデータを組み合わせて学習することにより、指定されたテキストに基づいて視覚的表現を作り出す深層学習モデルです。
このモデルは、特定の指示に応じて一貫性のあるイメージを生成するために複数のアルゴリズムが組み合わさって機能しています。
例えば、「雪の降る山頂に建つ小屋」のような指示に対して、リアルで芸術的な画像を生成することができます。
この技術は、クリエイティブな産業や広告、教育など多岐にわたる分野での応用が期待されており、特にカスタムメイドのビジュアルコンテンツを必要とするシナリオにおいて有用といえます。
OpenAIとは?DALL・E2開発の背後にある組織
OpenAIは、人工知能の安全な開発と普及を目的とした研究組織であり、DALL・E2をはじめとする数多くの革新的なAIプロジェクトを手がけています。
この組織は、AIが人類にとってプラスの影響をもたらすことを保証するため、倫理的な観点から技術の開発を進めています。
OpenAIのミッションは、全人類が等しくAIの恩恵を享受できるようにすることであり、その技術を開発する過程で透明性を持って行動することに重きを置いています。
DALL・E2プロジェクトもその一環として、クリエイティブなポテンシャルを拡張しながらその使用が社会にとって有益であることを目指しています。
また、OpenAIは他にも自然言語処理モデルであるGPTシリーズなどの多くの先進的なAIモデルを世に送り出しており、これらの技術が新しい産業の創出や既存のビジネスモデルの変革に貢献しています。
DALL・E2の使い方:初心者でも簡単に画像生成
DALL・E2の基本的な使用方法
DALL・E2は、テキストから画像を生成するAIツールで、初心者でも簡単に利用できます。
使用開始にはまずOpenAIの公式サイトからアクセスし、アカウントを作成する必要があります。
ログイン後、画像を生成したいテキストを入力欄に記入して「Generate」ボタンを押すだけで、AIがテキストに基づいて画像を生成できます。
例えば、「夕暮れのパリのカフェ」というテキストを入力すると、その情景を描写した画像が生成されます。このプロセスは数秒から数分で完了し、一度に複数のバリエーションが提供されるため、ユーザーは自分の好みに最も合ったものを選択できます。
また、DALL・E2は細部の指示も受け付けるため、「赤い屋根の家がある春の田園風景」といった具体的な指示にも応じることが可能です。
利用シナリオとしては、デジタルアートの創作、マーケティング資料の作成、ソーシャルメディア投稿用のビジュアルの生成などが考えられ、これにより専門的な画像編集スキルがないユーザーでもプロフェッショナルなレベルの画像を簡単に作成することが可能です。
高度な機能と使い方
DALL・E2は、基本的な画像生成機能のほかにもより高度な機能を多数提供しており、これにはInpaintingやOutpaintingなどがあり、既存の画像を編集するための高度な技術があります。
Inpainting機能を使えば、画像の特定の部分を消去して新たに内容を生成することができ、風景画の中の建物を別の建物に置き換えたり、画像中の人物の服装を変更することが可能です。
これにより、元の画像に新しい要素を追加したり元の構成を保ちつつ内容を更新することができます。
Outpaintingは、画像の外側を拡張して新しい部分を生成する機能です。
限られたフレームを超えてシーンを広げることができ、例えばポートレートの背景に庭園や都市のスカイラインを追加することが可能になります。
DALL・E2の料金:無料版と有料版の違い
プラン | 価格 | クレジット | 1クレジットあたりの画像数 | 有効期限 |
---|---|---|---|---|
無料 | $0 (無料) | 月に15クレジット | 4枚 | 1ヶ月 |
従量制(ペイアズユーゴー) | $15 (1,150円) | 115クレジットごとの購入 | 4枚 | 1年 |
DALL・E2は、OpenAIによって開発されたAI画像生成ツールであり、テキスト入力に基づいてリアルな画像を生成することができます。
このツールの料金体系は、無料版と有料版の2つのオプションがあり、それぞれに異なる機能と利用制限が設けられています。
ここでは、無料版の範囲と制限、および有料版の料金プランについて詳しく解説していきます。
無料で使える範囲と制限
DALL・E2の無料版は、特定のクレジットを使って画像を生成することができますがいくつかの制限があります。
無料アカウントで利用できるクレジットは毎月15回分与えられ、これを使い切るとその月は画像生成を続けることができなくなります。また、無料クレジットは翌月には繰り越せませんので、使い残しが出た場合は失われます。
無料版では基本的な「Text to Image」機能のみ利用可能で、より高度な「Inpainting」や「Outpainting」、「Style Transfer」などの機能は制限されています。これは、ユーザーが基本的な画像生成を体験し、DALL・E2の機能を理解するための入門版として位置づけられています。
例えば、無料クレジットを使用して「静かな湖の夕暮れ」というプロンプトで風景画を生成した場合、基本的な画像が出力されますが、より詳細な修正や追加的なアートワークは生成できない可能性があります。
有料版の料金プラン
DALL・E2の有料版は、より多くの機能を提供しています。
有料プランではクレジットを購入することによって、ユーザーは月額クレジットの制限なく必要に応じて画像を生成できます。料金は15ドルで115クレジットを提供し、これを使用してさまざまな高度な機能にアクセスできます。
有料版ではユーザーは「Inpainting」や「Outpainting」を利用でき、例えば、既存の画像に新しい要素を追加したり、削除したりすることが可能なため、クリエイティブなプロジェクトや商業用途での使用が広がります。
また、有料クレジットは1年間有効で、未使用分は次年度に繰り越すことができるので、大規模なプロジェクトや頻繁な使用が必要なユーザーにとってはコストパフォーマンスが高い選択肢となっています。
例として、広告キャンペーン用に特定のテーマで複数の画像バリエーションを生成する場合は、有料クレジットを使用して異なるスタイルや設定で多様な画像を効率的に生成することができます。
ビジネスでのDALL・E2活用事例
DALL・E2は、広告・マーケティングやコンテンツ制作といった分野でビジネスの可能性を広げるためのツールとして活躍しています。
ここでは具体的な事例を挙げて、その利用方法と効果について解説していきます。
広告・マーケティング分野での利用
DALL・E2は、特に広告やマーケティング分野でその能力を発揮しています。
一例として、あるファッションブランドが新しいコレクションのプロモーションのためにDALL・E2を利用しており、具体的なテキスト指示を用いて、そのシーズンのトレンドに合わせた衣装を着たモデルの画像を生成しています。
これにより、実際にモデルやフォトグラファーを雇うコストを削減しつつ、多様な広告ビジュアルを迅速に制作することができました。
また、DALL・E2を使用して特定の文化的背景や地域特有の情景を反映させた広告イメージを作成し、ターゲット市場に特化したマーケティング戦略を展開する企業も増えています。
例えば、アジア市場向けに特別設計された広告で、地元のランドマークや文化的要素を取り入れた画像を生成し、地域住民の共感を呼び起こしやすくしています。
コンテンツ制作での応用
ブログやSNSなどのデジタルコンテンツ制作においても、DALL・E2は大きな役割を果たしています。
ブログ記事やSNSの投稿で視覚的な魅力を加えるために記事のテーマに即した画像を生成し使用することができ、例えば料理ブログで特定の食材を使った料理のイメージを生成し、読者の興味を引くビジュアルを提供することが可能となっています。
SNSでは、特に視覚内容が重要視されるため、DALL・E2はユーザーの関心を引きつけるためのツールとして非常に有効といえます。
インフルエンサーがテーマに沿った美しい風景画を毎日の投稿に使用し、フォロワーのエンゲージメントとリーチを飛躍的に増加させている例もあるほどです。
DALL・E2を商用利用する際の注意点
DALL・E2を商用利用する際には著作権や肖像権、その他の法令遵守に注意が必要で、特に注意すべきポイントについて以下で説明していきます。
著作権や肖像権の尊重
DALL・E2を使用して画像を生成する際、特定の有名人やキャラクター、ロゴなどの知的財産を模倣することは法的な問題を引き起こす可能性があります。
例えば、有名人の顔や特許を受けているデザインを元に画像を生成して商用目的で利用することは、著作権や肖像権を侵害する行為にあたります。
そのため、生成する画像の内容には著作権や関連する権利がクリアであることを確認する必要があります。
DALL・E2のクレジット表記の扱い
DALL・E2で生成された画像には通常、生成元としてOpenAIのクレジットが表示されます。
商用利用の際には、このクレジットを不適切に削除または変更することなく適切に表示することが求められます。
画像の信用を誤解させるような使用や、自身のオリジナル作品としての提示は避けるべきです。
画像サイズの制限
DALL・E2で生成される画像のサイズは1024px×1024pxに固定されているため、特定のサイズや解像度が必要な商用プロジェクトには制限があることを理解し、用途に合わせて適切な画像サイズの選定が必要です。
大きなバナー用途など、高解像度が求められる場面ではDALL・E2生成画像の使用が適切でない場合があるかもしれません。
法令遵守
DALL・E2を使用する際は、データ保護法やプライバシーに関する規制など適用される法律を遵守することが重要です。
AI技術を用いたコンテンツ生成にはデータの収集や処理に関する法的要件が伴うことが多いため、事前に関連法規を確認して適切な手続きを踏む必要があります。
まとめ:DALL・E2でクリエイティブをビジネスに活かしましょう
「DALL・E2(ダリツー)」はテキストからリアルな画像を生成するAIモデルで、OpenAIによって開発されたDALL・Eの改良版です。
このツールは、広告・マーケティングやSNSコンテンツ作成に利用されており、効率化と創造性の向上をもたらします。
また、使い方はシンプルで、テキストを入力するだけで高品質な画像を生成できます。
しかしAIによって生成された画像の全てが商用利用できるかというとそうでもなく、画像の種類によってはグレーゾーンに当たる場合もあるかもしれないため、商用利用する場合は特に著作権に当たらないかなどの確認が必要となります。
今回のテーマである画像生成AIをはじめ、AIを活用したシステム開発はJitera社の最も得意とする領域です。
ご相談や案件のご依頼がある方は、Jitera社へ一度ご相談してみてはいかがでしょうか。