JavaScriptは、Webページに動的な機能を追加するためのプログラミング言語です。
この記事では、JavaScriptの初心者向けの本や講座を紹介しています。
ほかにも、HTMLやCSSの違いも解説しています。
この記事を読んで、JavaScriptを自社でどのように活用するかの参考にしてください。
PHPを独学で勉強した後にWeb業界に参入。大手企業でプログラマーとして活躍後、自社サービスの立ち上げ、大手検索エンジンサービスの保守運用作業、ソーシャルゲーム開発などに携わりながら、SE・管理職の道を歩んで現在に至る。現在は、管理職に携わる傍ら、これまでの経験を活かした執筆活動を続けている。
JavaScriptの入門書籍

JavaScriptは、Webページに動的な機能を追加するためのプログラミング言語です。HTMLとCSSがWebページの構造とスタイルを定義するのに対して、JavaScriptは、ユーザーとの対話や動的なコンテンツの操作を可能にします。
JavaScriptを学ぶために書籍を活用するのは有効な方法ですが、どのような書籍を選ぶとよいのでしょうか。ここでは、おすすめなJavaScriptの入門書籍を3冊、紹介します。
- 「JavaScript完全入門」 – 初心者向けの基礎から学べる解説書
- 「JavaScriptプログラミング入門」 – 実践的な学習を重視した教材
- オンラインサイト「MDN Web Docs」 – JavaScriptのリファレンスやチュートリアルが豊富
それぞれの書籍の特徴を理解しながら、自社で利用できる書籍を検討する際の参考にしてください。
「JavaScript完全入門」 – 初心者向けの基礎から学べる解説書

出典:Amazon
「JavaScript[完全]入門」は、柳井政和が著したプログラミング初心者向けの解説書です。JavaScriptの基礎から実用的な知識まで網羅されており、現場で役立つスキルを身につけられるとされています。
予習・実践・復習の3つのステップでJavaScriptの基礎を学ぶことができます。全ページフルカラーでイラストや図が豊富に掲載されているため、スムーズに読み進めることができるでしょう。
JavaScriptのコードは複雑ですが、実際の操作画面や解説内容の図解を載せている本なら、初心者でもコードの構造を理解しやすく効率的に学習できます。
「JavaScriptプログラミング入門」 – 実践的な学習を重視した教材

出典:Amazon
「JavaScriptプログラミング入門」は、プログラミングの基本からアニメーションやイベント操作まで、JavaScriptの全体像を網羅している書籍です。
サンプルコードが豊富に掲載されており、また、自然や生き物の仕組みをテーマにしたプログラミング入門書となっています。
オブジェクト指向構文やコーディング規約など、現場で避けられない知識もしっかりと解説されています。
さらに、変数や条件分岐といった、プログラムにおける基本要素もしっかりと説明されているため、この書籍1冊でJavaScriptのことを十分に学べるでしょう。
オンラインサイト「MDN Web Docs」 – JavaScriptのリファレンスやチュートリアルが豊富

MDN Web Docs は、Mozilla が運営するWeb標準や Mozilla プロジェクトを開発するための公式Webサイトです。Webプラットフォーム技術のオープンソースかつ共同プロジェクトとなっています。
初期段階の開発者や学生向けに、豊富な学習リソースを提供しています。
MDN Web Docs には、Web開発者ガイド・チュートリアル・プロジェクトなどがあります。
Web開発者ガイドでは、Webに関する技術を実際に使いながら、やりたいことを実現するために役立つノウハウを学べるコンテンツが提供されています。
チュートリアルでは、Webサイト構築にあたって必要な知識を段階的に学びながら学習を進めることができます。
JavaScriptのオンライン講座

JavaScriptを学ぶための書籍には、さまざまなものがあることがわかりました。次は、JavaScriptを学ぶための、オンライン講座をみていきましょう。
以下は、JavaScript初心者におすすめな、オンライン講座です。
- Udemyの「完全JavaScript講座」 – 実践的な演習を通じて学ぶ
- Codecademyの「JavaScriptコース」 – インタラクティブな学習環境での習得
- YouTubeチャンネル「Programming with Mosh」 – 初心者向けのJavaScript講座を無料提供
それぞれ特徴的な講座ばかりであるため、その特徴を理解して、自社にあった講座選ぶとよいでしょう。
Udemyの「完全JavaScript講座」 – 実践的な演習を通じて学ぶ

出典:Udemy
UdemyのJavaScriptの講座は、初心者向けの講座が豊富に用意されています。
基礎から学習してコーディングを練習するコースや、JavaScriptを応用してゲームを作るコースなど、目的にあわせたコースが用意されています。VSCodeの効率化やNode.js、npmの使い方などの、JavaScriptに関連した事項も学ぶことができるコースもあり、便利です。
ほかにも、バニラJavaScript(ES6)を扱ったわかりやすさ重視の講座もあります。さらに、JavaScriptの動作原理や、ES6+の最新のJavaScriptの記法について学ぶ口座もあります。
このように、JavaScriptをどのレベルまで学びたいかを自由に選べることが、UdemyのJavaScript講座の特徴です。
Codecademyの「JavaScriptコース」 – インタラクティブな学習環境での習得

出典:Codecademy
Codecademyでは、JavaScriptの初心者だけでなく、各職種を目指す人が学べるコースとチュートリアルを提供しています。
フロントエンジニア・バックエンドエンジニアだけでなく、フルスタックエンジニアがJavaScriptを学べるコースもあるため、便利です。
ほかにも、JavaScriptを使用してバックエンドアプリを作成したり、Reactを使用してフロントエンドアプリを作成したりなど、アプリを作成する実践的な講座もあります。
自身がJavaScriptをどのような形で活用していきたいかによって、受講する講座を選ぶとよいでしょう。
YouTubeチャンネル「Programming with Mosh」 – 初心者向けのJavaScript講座を無料提供

出典:YouTube
YouTubeチャンネル「Programming with Mosh」は、ソフトウェアエンジニアのMosh氏が運営するチャンネルです。
Mosh氏は20年以上の経験を持ち、実践的なコーディングチュートリアルを提供しています。
チャンネルでは、初心者向けの講義や、プログラミング初心者が抱える疑問に答える再生リストなどが公開されています。
JavaScriptとHTML/CSSの違い

ここまで、JavaScriptは、さまざまな書籍や講座などで初心者でも十分に学べる言語であることがわかりました。
次に、JavaScriptとHTML/CSSの違いをみていきましょう。ここでは、以下の項目に分けて、JavaScriptとHTML/CSSの違いを解説します。
- JavaScriptの役割とHTML/CSSとの関係
- JavaScriptの動的な操作とHTML/CSSの静的な表現の違い
- JavaScriptがブラウザ上で実行される仕組みとHTML/CSSの役割
JavaScriptとHTML/CSSの違いを理解して、JavaScriptの特徴をより深く理解していきましょう。
JavaScriptの役割とHTML/CSSとの関係
JavaScriptおよびHTML/CSSは、Web開発において密接に関連していますが、それぞれ異なる役割を果たしています。
以下はその役割をまとめた一覧になります。
| JavaScript | HTML | CSS |
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JavaScriptは、HTMLとCSSとを食い合わせて使用することが一般的です。
HTMLはページの構造を提供し、CSSはページのスタイルを制御して、JavaScriptはページの動的な振る舞いを表現します。
これらの技術を組み合わせることで、Webページはより豊かでインタラクティブなものになります。
JavaScriptの動的な操作とHTML/CSSの静的な表現の違い
JavaScriptの動的な操作と、HTML/CSSの静的な表現の違いを以下の表にまとめました。
| JavaScript | HTML/CSS | |
| 動的な動作と静的な表現 | Webページの動的な操作が可能で、これは、ユーザーのアクションに応じて要素を追加・削除・変更することを意味する。 | ページの静的な表現を提供する。 HTML[はページの構造を定義し、CSSは見た目やスタイルを定義しているが、どちらもページが静的であるという点で共通なものである |
| ユーザーとの対話 | ユーザーとの対話に応じてページの状態を変更する。 たとえば、ボタンのクリックやフォーム送信などのイベントに応答して、新しいコンテンツを表示したり、ページの一部を更新したりする。 |
ユーザーとの対話による変更はできない。 |
| データの取得と処理 | Ajaxを使用してサーバーからデータを非同期的に取得し、ページに反映することができる。 また、クライアント側でデータを処理し、表示を変更することも可能。 |
ページ内でデータの取得や処理を行うことはできない。 |
| アニメーションや効果 | ページ上でアニメーションやビジュアル効果を実装することが可能。 要素の移動やフェードイン/フェードアウトなどの効果を追加できる。 |
一部のアニメーションや効果を実装できるが、より高度な動きやインタラクティブな効果はJavaScriptが必要。 |
このように、JavaScriptはページの動的な振る舞いを制御し、ユーザーとの対話やデータの処理を担当します。一方、HTMLとCSSは、ページの静的な構造とスタイルを定義します。
JavaScriptがブラウザ上で実行される仕組みとHTML/CSSの役割
JavaScriptがブラウザ上で実行される仕組みの流れは、おもに以下のとおりです。
- ブラウザがJavaScriptのコードを見つけるとそれを実行する
- JavaScriptはイベントハンドラを設定しDOMにアクセスして操作する
ブラウザは、JavaScriptを解釈して実行するエンジンを持っています。主要なブラウザのエンジンは、Google ChromeではV8エンジン、Mozilla FirefoxではSpiderMonkeyエンジン、Microsoft EdgeはChakraエンジンです。
ブラウザは、HTML文書の解析中にJavaScriptのコードを見つけると、そのコードを実行します。HTMLを上から下に解析して、JavaScriptのコードを見つけると、即座に実行を開始します。
JavaScriptは、ページのイベントに応答するためのイベントハンドラを設定し、また、ページ内の要素(DOM)にアクセスして操作する仕組みです。
HTMLはページの構造を提供し、CSSはページに見た目を装飾する役割を担っています。JavaScriptは、ページの動的な機能を追加して、ユーザーとの対話やデータ操作が可能です。
これらの技術は相互に補完しあって、豊かでインタラクティブなWebページを作成するために使用されます。
JavaScriptに関しては、以下の記事でも詳しく解説しているため、参考にしてください。
JavaScript学習のポイント

ここまで、JavaScriptとHTML/CSSの違いをみてきました。JavaScriptは動的な要素の役割を担い、HTML/CSSは静的な部分の役割を担っており、これらがあわさってWebページが生成されます。
次に、JavaScriptを学習する際のポイントをみていきましょう。
以下は、JavaScriptを学習する際のおもなポイントです。
- JavaScriptの基礎の理解と実践的な演習
- プロジェクトベースの学習アプローチの活用
- コミュニティやフォーラムでの質問とフィードバックの活用
それぞれの項目をみて、効率よくJavaScriptを学習していきましょう。
JavaScriptの基礎の理解と実践的な演習
JavaScriptを学習する際は、基礎を理解することがポイントです。以下は、基礎となる、おもなポイントです。
- 基本概念の理解
- DOMの理解
- Ajaxと非同期処理
- ES6以降の新機能の習得
- フレームワークやライブラリの学習
基本概念の理解をするために、データ型・変数・演算子・関数・制御構造などの基本的な概念を理解しましょう。ほかにも、JavaScriptの動作原理やイベント駆動の考え方を理解する必要があります。
DOMを通じてHTML文書の要素にアクセスして、操作する方法を学習しましょう。DOMイベントの外見と、イベントハンドラを使用してユーザーのアクションに応答する方法を学ぶ必要があります。
Ajaxと非同期処理では、サーバーからデータを非同期的に取得し、ページを更新する方法を学びましょう。
XML+HttpRequestやFetch APIを使用して、Ajaxリクエストを送信する方法を学習する必要があります。
ES6以降の新機能の習得として、アロー関数・クラス・モジュール・プロミスなど、の新機能の学習を進めるのがポイントです。これらの機能を使用することで、より効率的で読みやすいコードを書くことができるでしょう。
ReactやVue.jsなどのJavaScriptフレームワークやライブラリを学習し、モダンなWebアプリケーションの開発方法を習得するのも重要です。
このような学習を進めた上で、以下のような実践的な演習を行うとよいでしょう。
- ToDoリストの作成
- 簡単なゲームの開発
- Ajaxを使用したデータの取得と表示
- ブログやポートフォリオの作成
- フレームワークやライブラリのチュートリアル
これらの演習を通じて、JavaScriptの基礎的な理解を深め、実践的なスキルを磨くことができます。
プロジェクトベースの学習アプローチの活用
JavaScriptの学習において、プロジェクトベースの学習アプローチは、非常に効果的です。実際のプロジェクトを通じて、JavaScriptを学べば、実践的なスキルを身につけられるでしょう。
以下は、そのおもなポイントです。
- プロジェクトの選定
- ステップバイステップの進行
- 自己学習の推進
- 実践的なスキルの習得
まずは、実践に適切なレベルのプロジェクトを選びましょう。初心者の場合は、簡単なプロジェクトから始めていけば、スキルが向上するにつれてより複雑なプロジェクトに取り組めるでしょう。
プロジェクトは、興味を持って取り組めるものを選ぶことが重要です。Webサイト・アプリケーション・ゲームなど、自分が興味を持って取り組める分野を選びます。
プロジェクトを小さなタスクに分割し、ステップバイステップで進行します。各タスクは、JavaScriptの特定の概念やテクニックを学ぶ機会となるでしょう。
タスクごとに目標を設定し、達成したら次のタスクに進むという方法で、大きなプロジェクトでも取り組みやすくなります。
プロジェクトベースの学習では、自己学習が重要なポイントです。プロジェクトを進行する過程で発生した問題や課題に対処しながら、自分自身で解決策を見つけられるようになるとよいでしょう。
ほかにも、実践的なスキルの習得にも効果的です。理論だけでなく、実際のプロジェクトを通じて、問題解決能力やコーディングスキルを向上させることができます。
プロジェクトを完成させられれば、自信をつけることができ、ポートフォリオや履歴書にプロジェクトを追加することで、将来の雇用機会にも役立ちます。
コミュニティやフォーラムでの質問とフィードバックの活用
コミュニティやフォーラムでの質問とフィードバックの活用は、JavaScriptの学習において重要なポイントです。以下は、そのおもなポイントになります。
- 質問の積極的な投稿
- 敬意と礼儀正しい態度
- ほかの質問や回答の閲覧
- 多様な視点の活用
- フィードバックの受け入れ
学習中やプロジェクト作成中に疑問や困難にぶつかったら、積極的にコミュニティやフォーラムに質問を投稿しましょう。ほかのメンバーからのフィードバックや助言を受けることで、問題の解決や理解が促進されます。
質問を投稿する際は、敬意を持って礼儀正しい態度で投稿することが重要です。ほかにも、質問をする前に、可能な限り自分で問題を解決しようとする努力も必要となります。
コミュニティやフォーラムには、ほかのメンバーが投稿した質問や回答が数多くあるでしょう。これらを活用して、ほかの人が直面した問題や解決策を学ぶことができます。
ほかのメンバーの質問あ勝ち王に対してもフィードバックを行い、共同で学習を進めるとよいでしょう。
コミュニティやフォーラムには、さまざまなバックグランドや経験を持つメンバーが参加しています。このため、さまざまな視点やアプローチを得られるでしょう。
自分のコードやプロジェクトに関するフィードバックを受け入れる姿勢を持つことが重要です。ほかのメンバーからの建設的なフィードバックは、成長と向上の機会となるでしょう。
フィードバックを受け取ったら、感謝の意を示し、そのフィードバックを活かして自分のスキルやプロジェクトを改善していくのがおすすめです。
JavaScriptのまとめ

今回は、JavaScriptに関して、以下のことがわかりました。
- JavaScriptを学ぶための初心者向けの書籍がある
- 初心者向けのオンライン講座でJavaScriptを学ぶのもよい
- JavaScriptは動的な部分をHTML/CSSは静的な部分を担ってWebサイトは構築されている
- 基礎の理解と実践的な演習がJavaScript学習のポイント
JavaScriptはWebページに動的な機能を追加するためのプログラミング言語です。
学習が容易とされている言語で、初心者向けの書籍も多く出版されています。
書籍だけでなく、初心者向けのオンライン講座もあるため、これからJavaScriptを学ぶ人は参考にするとよいでしょう。
Webサイトは、動的な部分を担うJavaScriptと静的な部分を担うHTML/CSSで構成されています。
JavaScriptを学習する際は、基礎の理解と実践的な演習がポイントとなるでしょう。
JavaScriptの学習は容易といわれていますが、どのように学習していけばよいかわからないこともあるでしょう。学習するのに不安なことや不明な点があれば、知見を多く持つ株式会社Jiteraへご相談ください。
自社にてJavaScriptをどのように活用したいかをヒアリングさせていただき、適切なアドバイスをご提案させていただきます。

