近年、急速に進化を遂げているAI技術の中でも、特に注目を集めているのが画像生成AIです。
そんな中、Googleが提供する最新の画像生成AIツール「image FX」が注目を集めています。
image FXはImagen3モデルを搭載しており、簡単なテキスト入力から高品質な画像を生成できる機能や、既存の画像を編集する機能が特徴です。
この記事では、image FXの特徴や使い方、music FXやtext FXといった関連機能、そして商用利用に関する注意点までを詳しく解説します。
2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立
2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当
2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発
2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出
Image FXとは?
Image FXは、Googleが開発したImagen3モデルを利用した画像生成AIツールです。2024年9月現在、Googleアカウントがあれば誰でも無料で利用できます。
Image FXの最大の強みは、その高度なプロンプト理解力にあります。
自然言語での複雑な指示や抽象的な概念も正確に把握し、忠実に表現する能力を持っています。これにより、ユーザーは思い描いた通りの画像を簡単に生成できます。
生成される画像のクオリティも極めて高く、人物の顔や肌の質感、髪の毛の細部まで精密に表現されます。その精度は実写と見分けがつかないほどで、写真のような高精度な画像が生成できると話題になっています。
また、Image FXは生成された画像の一部を選択して変更したり、全体のスタイルを調整したりする編集機能もあります。
これにより、ユーザーは生成後も細かな調整を行うことができ、より理想に近い画像を作り出すことが可能です。
Image FXの特徴
Image FXは、Googleが提供する最新の画像生成AIツールとして注目を集めています。
高度な機能と使いやすさを兼ね備え、クリエイターからビジネスユーザーまで幅広い層に支持されています。
ImageFXの主な特徴は以下のとおりです。
- 画像生成と編集機能
- 高度なAIプロンプトに対応
- テキストレンダリングが可能
- 無料で使用できる
以下ではそれぞれについて説明します。
画像生成と編集機能
Image FXは、テキストプロンプトから新しい画像を生成するだけでなく、既存の画像を編集する機能も備えています。
例えば、以下のように画像の特定の部分だけを再生成できます。
このようにユーザーは直感的なインターフェースを通じて、画像の一部を変更したり、スタイルを調整したりすることができる点が大きな特徴です。
高度なAIプロンプトに対応
Image FXの大きな特徴は、高度なプロンプト理解力です。
長文や複雑な指示、抽象的な概念を含むプロンプトでも、AIがその意図を正確に把握し、それに基づいた画像を生成できます。
例えば以下のようなプロンプトを実行してみました。
このように、ユーザーは専門的な知識がなくても、思い通りの画像を簡単に生成できるようになりました。
テキストレンダリングが可能
Imagen3はテキストレンダリング機能も備えており、画像内に正確なテキストを挿入可能です。
テキストレンダリングの例は以下のとおりです。
以下では「happy birthday」というメッセージが入ったバースデーケーキの画像を生成してと指示しています。
指示通りのテキストが入った画像が生成されていることが分かります。
これにより、看板や吹き出しなどのテキスト要素を含む画像も容易に作成可能です。
ただし、2024年9月時点では、日本語の挿入はうまくいかないことが多い点にも注意しましょう。
無料で使用できる
2024年9月現在、Image FXは無料で利用可能です。
Googleアカウントを持っていれば、誰でも簡単にアクセスして無料で画像を生成できます。
この点は、多くのユーザーにとって大きな魅力となっています。
Image FXの使い方
Image FXは、直感的なインターフェースで簡単に使用できます。
ここでは、具体的な使い方を画像を使って解説していきます。
画像の生成手順
まずは基本となる画像の生成手順を紹介します。
全体の流れは以下のとおりです。
- Image FXのウェブサイトにアクセスして、Googleアカウントでログインする
- 画面左側のプロンプト入力欄に生成したい画像の説明を入力し、「作成」ボタンをクリックする
- 生成された画像を確認する
以下ではそれぞれの手順を画像付きで解説します。
まずは、Image FXのウェブサイトにアクセスして、Googleアカウントでログインします。
ログインすると以下のような画像作成のための画面が表示されます。
次に、画面左側のプロンプト入力欄に生成したい画像の説明を入力し、「作成」ボタンをクリックします
画像の生成には10秒程度かかります。
生成された画像は画面右側に表示されます。
一度に4枚の画像が生成されるのでイメージに近いものを選んでダウンロードもしくは編集しましょう。
編集のやり方についてはこのあと紹介します。
プロンプト入力のコツ
Image FXで思い通りの画像を生成するには、プロンプトの入力が重要です。
より具体的で詳細な指示を出すことで、よりあなたのイメージにあった画像を生成できます。
ImageFXにおけるプロンプトのコツは以下のとおりです。
- 具体的な詳細を盛り込む:「細かい毛穴」「詳細な髪の質感」など、細かいディテールを指定することで、よりリアルな画像が生成されます。
- 「expressive chip(表現力チップ)」を活用する:プロンプト入力欄の一部の単語は背景がハイライトされており、クリックすると候補が表示されます。これにより、画風や素材などを簡単に変更できます。
- 英語でプロンプトを入力する:日本語でも入力可能ですが、英語の方が高品質な結果が得られる傾向があります
出力画像のカスタマイズ
Image FXでは、生成された画像をさらにカスタマイズできます。作成した画像を編集する場合は、「編集モード」を使用しましょう。
画像編集の流れは以下のとおりです。
- 編集したい画像にマウスカーソルを当てて「画像を編集」をクリックする
- 変更したい範囲をブラシで塗りつぶす
- 変更内容を記述して「編集内容を生成」をクリックする
- 編集された画像を確認する
以下ではそれぞれについて解説します。
まずは、編集したい画像にマウスカーソルを当てて「画像を編集」をクリックします。
変更したい範囲をブラシで塗りつぶします。
変更内容を記述して「編集内容を生成」をクリックします。
編集後の画像が生成されます。
このようにして画像の一部を変更することで、よりイメージに近い画像に仕上げていきましょう。
Image FXの応用:music FX
Googleの「AI Test Kitchen」ではImageFXの他に音楽が生成できるmusix FXも無料で利用できます。
ここではmusix FXについて紹介します。
musix FXとは?
music FXは、Googleが開発した音楽生成AIツールで、ユーザーがテキストプロンプトを入力するだけでオリジナルの音楽を簡単に生成できます。
また、作成した音楽に対して楽器や曲の雰囲気を指定してカスタマイズする機能もあります。
このように、音楽理論や楽器の知識がなくてもイメージどおりの音楽が作成できる点が大きな特徴です。
music FXの使い方
musicFXは、直感的な操作で簡単に使用できます。
musicFXの使い方としては主に以下の2つがあります。
- テキストからの音楽生成
- DJモードによるカスタマイズ
以下ではそれぞれについて紹介します。
テキストからの音楽生成
ユーザーは希望する音楽スタイルや感情、使用したい楽器などをテキストプロンプトとして入力します。
MusicFXはそのプロンプトに基づいてオリジナルの音楽トラックを生成します。
曲の長さは30秒、50秒、70秒から選べます。画面右下の「設定」画面で変更できます。
このようにテキストで音楽のイメージや楽器を指定するだけで簡単に音楽が生成できます。
DJモードによるカスタマイズ
画面右上の「DJモード」を有効にすると、より細かい設定が可能になります。
DJモードではさまざまな楽器や音楽モードを自由に組み合わせることができます。
デフォルトではいくつかのプロンプトが指定されていますが、自分で追加することも可能です。
最大10個のプロンプトを追加でき、それぞれの要素の大きさをスライダーで調整可能です。
スライダーを調整するたびにリアルタイムに音楽が生成されるため、ライブ感覚で音楽を作り上げられる点が特徴です。
Image FXの応用:text FX
Googleの「AI Test Kitchen」ではImage FXやmusix FXの他に、テキスト生成を行うtext FXも利用できます。
ここではtext FXについて紹介します。
text FXとは?
text FXは、Googleが開発したテキスト生成AIツールです。
ユーザーが入力したキーワードやフレーズをもとに、クリエイティブでユニークなテキストを生成できます。
単なる文章生成ではなく、言葉の置き換えや比喩表現の提案など、表現力豊かなテキスト作成ができるところが大きな特徴です。
TextFXは10種類のモードを提供しており、それぞれ異なる方法でテキストを変換します。
例えば、指定した単語の文字を使ってフレーズを生成する「Acronym」や、指定した単語に似た発音のフレーズを作成する「Explode」、指定したシーンをよりクリエイティブな表現に変える「Unexpect」などがあります。
TextFXで想像力を広げることで、マーケティング資料やブログ記事、ソーシャルメディア投稿などのコンテンツ作成に役立ちます。
text FXの使い方
ここではtextFXの使い方を紹介します。
今回は、指定した単語の文字を使ってフレーズを作成する「Acronym」を使ってみました。
ちなみに、英語と日本語の両方を試してみましたが、日本語ではエラーになることが多いです。
利用するときは英単語や英語のフレーズを指定するのがおすすめです。
TextFXには以下のように10種類のモードが用意されています。
今回は「R.A.P.」を選択します。
「単語を入力」という欄に単語を入力して「実行」ボタンをクリックします。
指定した単語を使ったフレーズが生成されました。
英語だと分かりづらいので日本語に翻訳してみます。
少し違和感がある表現もありますが、「雨」という単語に関する文章を作りたいときのアイデア出しとして使える機能です。
このように、text FXを活用することで、クリエイターやマーケターは自身の表現力を大幅に向上できます。
ただし、生成されたテキストをそのまま使用するのではなく、自身のアイデアや意図を反映させながら、より魅力的な文章を作り上げることが重要です。
text FXで生成した表現を参考に、自分なりに工夫して文章を作成すると覚えておきましょう。
Image FXの商用利用に関する注意点
Image FXは無料で利用できる便利なツールですが、商用利用する際には、いくつかの注意点があります。
ここではImage FXを商用利用するときの注意点を紹介します。
ライセンスの確認方法
2024年9月現在、Image FXの商用利用に関する明確なライセンス条項は、具体的に公開されていません。
今後はGoogleの利用規約に掲載される可能性もあるため、定期的にチェックしておくのがおすすめです。
商用利用時の制限事項
Image FXで生成したコンテンツを、商品パッケージ、広告素材、ウェブサイトなどに利用する場合は、Googleのガイドラインに従う必要があります。
また、生成されたコンテンツをそのまま販売したり、再配布したりすることは制限されている可能性があります。
不安な場合は商用利用は避けたほうが無難だと覚えておきましょう。
なお、商用利用する際にも以下の点に注意が必要です。
- 生成された画像を人間が作成したものと偽装しない
- AIで生成したものと明記する
- 違法または有害なコンテンツの作成に使用しない
あとからトラブルにならないよう注意事項はしっかりと確認しておきましょう。
まとめ:Image FXの活用でビジネスを加速
Image FXは、Googleが提供する革新的な画像生成AIツールです。
無料で利用できる上に、高度なプロンプト理解力とリアルな画像生成能力を兼ね備えており、画像生成AIの可能性を大きく広げるツールと期待されています。
Image FXは、マーケティング、製品デザイン、コンテンツ制作など、様々な分野での活用が期待されます。ただし、商用利用に際しては明確な規定がなく、ライセンスや制限事項に十分注意を払う必要がある点は覚えておきましょう。
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今回紹介した内容を参考にImage FXなどのAIを活用してビジネスの成長に繋げてみてはいかがでしょうか。