あなたのWebサイトは、ユーザーの目にどのように映っているか正確に把握できていますか?
「ページのどの部分が注目を集めているか?」
「改善の余地はどこにあるか?」
ということを知りたいときは、ヒートマップツールを導入するのがおすすめです。
ヒートマップツールを使えば、訪問者の行動分析ができるようになり、ユーザーの心を深く理解できます。
本記事では、ヒートマップの概要や計測できる情報、選定ポイントなどを詳しく解説していきます。おすすめツールや導入事例も紹介するので、Webサイトの運営に関わっている人はぜひ参考にしてみてください。
ヒートマップの活用方法とメリットを理解して、Webサイトの成果を最大化する一歩を踏み出しましょう。
現役のシステムエンジニアとして10年程度のキャリアがあります。 Webシステム開発を中心に、バックエンドからフロントエンドまで幅広く対応してきました。 最近はAIやノーコードツールも触っています。
ヒートマップとは?

ヒートマップとは、ユーザーがページのどこを閲覧し、どこに興味を持っているのかを可視化するツールのことです。サーモグラフィのように、ユーザーによく読まれていたりクリックされたりする部分を「赤→オレンジ→黄色→青」のグラデーションで表示します。
具体的には、ユーザーの行動が多い部分は暖色系の色で、行動が少ない部分は寒色系の色で表示され、色の濃淡によって行動の密度を表します。
ヒートマップを活用することで、Webサイトの改善ポイントを明確化し、ユーザーエクスペリエンスの向上、コンバージョン率の向上などに繋がります。ヒートマップは、限られたリソースの中で効率的にWebサイトを改善したい場合に有効なツールだと覚えておきましょう。
ヒートマップでわかること

ヒートマップでは、Webページ上のユーザー行動に関する情報を提供します。ヒートマップで分かることは以下のとおりです。
| 情報 | 内容 |
| ページのスクロール範囲 | ユーザーがページのどの部分までスクロールして見ているか把握できる。ユーザーの興味ある範囲を確認できる |
| ページの閲覧時間 | ページ内の特定のエリアがどれだけの時間見られているかを確認できる。ユーザーが特に関心を持っている部分を特定することが可能 |
| ページ内でクリックされた部分 | ユーザーがページ内のどのリンクやボタンなどをクリックしているかを把握できる。意図している部分がしっかりとクリックされているかチェック可能 |
| ページ離脱時の閲覧箇所 | ユーザーがページを離脱する際にどの部分を最後に見ていたか判断できる。主に青色で表示されて、ページのどの部分がユーザーの関心を失わせているかを分析できる |
| ページ内のユーザーのマウスの動き | ユーザーのマウスがページ上でどのように動いているかをトラッキングできる。ユーザーがどのような情報を求めているか、どのエリアに焦点を当てているかをより詳細に分析できる |
ヒートマップツールを利用すると、このような読者の行動パターンが分かり、どの段階で読者が離脱しているかを具体的に確認可能です。以下ではヒートマップで分かることを具体的に解説していきます。
ユーザーが何に注目しているか
ヒートマップは、ユーザーがWebサイトのどの部分に注目しているかを視覚的に示してくれます。色の濃淡によって、ユーザーの視線の動きや滞在時間を把握することができ、特に注目度の高いエリアは赤やオレンジなどの暖色で表示されます。
この情報から、ユーザーが最も興味を持っているコンテンツや、逆に注目されていないコンテンツを特定できます。
ユーザーのクリック行動パターンはどうか
ヒートマップは、ユーザーのクリック行動を分析するのにも役立ちます。クリックされた箇所はヒートマップ上で明確に表示されるため、どのボタンやリンクが頻繁にクリックされているのか、逆にクリックされていないのかを容易に把握できます。
このデータは、ユーザーがWebサイト上でどのように行動し、目的を達成しようとしているのかを理解する上で非常に重要です。
スクロールされるコンテンツ配置になっているか
ユーザーがWebページをスクロールした深さもヒートマップで可視化できます。これにより、ユーザーがどのコンテンツまで到達しているのか、重要な情報がスクロールされずに埋もれてしまっていないかを確認することができます。
導線が効果的か
ユーザーがWebサイト上で目的のページに到達するまでの経路を導線と呼びます。
ヒートマップは、この導線の効果を分析する上でも有効です。ユーザーが迷わず目的のページに辿り着けているか、離脱しやすいポイントはないかなどを特定することで、より効果的な導線を設計し、コンバージョン率の向上につなげることができます。
デザインに問題はないか
ヒートマップは、Webサイトのデザイン上の問題点を発見するのにも役立ちます。
ヒートマップを活用することで、ユーザービリティの観点からデザインを改善し、より使いやすいWebサイト作りに貢献できます。
【無料】おすすめのヒートマップツール3選

ここでは無料で使えるおすすめのヒートマップツールを紹介します。
今回紹介するツールの比較表は以下のとおりです。
| 項目 | User Heat | Microsoft Clarity | Page Analytics |
| 料金 | 無料(30万PV/月まで) 有料プランあり |
無料 | 無料 |
| 主要機能 | ヒートマップ解析、クリック追跡 | ヒートマップ解析、セッションレコーディング | クリック率確認、リアルタイムヒートマップ |
| データ保持期間 | 不明(要確認) | 最大90日間 | 不明(GA連動) |
| 設置可能なページ数 | 無制限 | 最大100ページ | 不明(GA連動) |
| 対応サイト規模 | 小~大規模 | 小~中規模 | 小規模 |
以下ではそれぞれのツールについて紹介します。
User Heat(ユーザーヒート)

User Heatは、株式会社ユーザーローカルによって提供される無料のヒートマップツールです。このツールは特に、無料プランの充実度が高いことで知られています。
フリープランでは、月間30万PVまでのWebサイト解析が可能で、設置可能なページ数にも制限がありません。
無料プランは小規模サイトにとって十分な機能を提供しますが、より大規模なサイトや詳細な解析が必要な場合には有料プランが用意されています。有料プランでは、解析範囲やその他の機能が拡張され、より包括的なWebサイト分析が可能です。有料プランの詳細については、公式サイトでの問い合わせが推奨されます。
User Heatは、ユーザーの行動を詳細に追跡し、Webサイトの改善に必要な洞察を提供します。小規模サイトから大規模サイトまで、あらゆるニーズに応える柔軟なプラン設定が特徴です。
Microsoft Clarity(マイクロソフトクラリティ)

Microsoft Clarityは、Microsoft社が2018年に提供を開始した無料のヒートマップツールです。このツールの最大の魅力は、有料プランがない、言い換えると完全無料で利用できる点にあります。
無料ながら、ヒートマップ解析やセッションレコーディング再生といった多機能な解析機能が搭載されています。そのため、有料ツールと変わらない分析が可能です。
また、Google Analyticsと連携可能で、両方のツールを併用することで、より詳細なデータ分析が実現します。ただし、データの保持期間は90日間で表示できるデータは最大100ページまでのため、月次でデータを保存するようにしましょう。
Page Analytics(ページアナリティクス)

Page Analyticsは、Googleが提供する簡易的なアクセス解析ツールです。ただし、GA4には対応していないため使えなくなっていることが多い点に注意しましょう。
Google Chromeの拡張機能として無料で利用でき、Webサイト上でのクリック率を確認できます。
アクセス解析だけでなく、ヒートマップ機能も一部あります。Webサイト上のユーザーのクリック行動をリアルタイムで確認できる機能です。Page Analyticsの利用にはGoogleアナリティクスのアカウントが必要ですが、アカウントを持っていれば簡単に使い始められます。
このツールは特に、手軽にユーザー行動の概要を把握したいと考えるWebサイト運営者に最適です。
【有料】おすすめのヒートマップツール3選

無料のヒートマップツールは基本的な分析には役立ちますが、より高度な機能や詳細な分析が必要な場合、その限界を感じる場合があります。
そのようなときに、有料のヒートマップツールがそのニーズを満たすことが可能です。ここでは、有料おすすめヒートマップツールを3つ紹介します。
今回紹介するツールの比較表は以下のとおりです。
| 項目 | SiTest | Ptengine | ミエルカヒートマップ |
| 料金 | 要見積もり | Growth:月額4,980円 | ミニマム:月額9,800円 ビジネス:月額19,800円 |
| 無料プラン | あり(3,000PVまで) | あり(3,000PVまで) | あり(3,000PVまで) |
| 主要機能 | ヒートマップ解析、ABテスト、AIレポート | ヒートマップ、リアルタイム分析、A/Bテスト | 熟読エリア、終了エリア、クリック位置の可視化 |
| 特徴 | コンバージョン率向上に特化、70万サイトで導入実績あり | 直感的な操作性、ノーコードで利用可能、184カ国で利用 | サポート機能付き、改善提案を受けられる |
それぞれについて紹介します。
SiTest(サイテスト)

SiTestは、株式会社グラッドキューブが提供するヒートマップツールです。このツールは、Webサイトのコンバージョン率向上に特化しており、ヒートマップ機能に加えてABテストも実施できます。
また、AIを活用したレポーティング機能も搭載しており、分析結果を自動で導き出せるため、Webサイトのユーザー行動を深く理解し、効果的な改善策を立案することが可能です。
このような多機能面が評価されて、2015年にリリースされて以来、約70万サイトで導入されました。提供プランは下記の3つです。
| プラン名 | 価格 |
| フリー | 無料 ※ドメイン1つ、PV数が3,000まで |
| エンタープライズ | 都度見積もり ※ドメイン2つ、PV数が30,000までは無料トライアル |
| UI/UXコンサルティング | 都度見積もり ※コンサル付きのサービス |
各プランで機能制限は基本的にありません。ドメイン数やPV数、コンサルの有無に応じてプランが用意されています。
フリープランは永久無料で使えて、エンタープライズプランも無料トライアルを提供しています。
まずは無料で使ってみるのもおすすめです。
Ptengine(ピーティーエンジン)

Ptengineは、株式会社Ptmindが提供するヒートマップツールです。直感的な操作性を重視し、ITリテラシーが高くないユーザーでも容易に利用できるツールです。
また、Ptengineはノーコードで利用できるため、技術的な知識がなくても簡単に導入できます。
世界184カ国で20万以上のユーザーに利用されており、その実績は国際的にも認められていると言えるでしょう。
Ptengineは多様な機能をタグ1つの設置で利用できるため、手軽にWebサイトを分析できます。また、リアルタイムのチャットサポートが搭載されており、ユーザーは利用中に発生した疑問や問題について、迅速に相談できます。チャット機能のため、すぐに回答されるため、ストレスがありません。
提供されるプランは以下の通りです。
| プラン名 | 価格(税抜) |
| Free:〜3,000PV | 無料 |
| Growth:3,000〜500,000PV | 4,980円 ※14日間無料 |
| Premium:500,000PV〜 | 別途見積もり |
無料プランもありますが、Growthだと月4,980円(税抜)とリーズナブルです。14日間のお試し期間も付いているため、気軽に使えます。
ミエルカヒートマップ

ミエルカヒートマップは、株式会社Faber Company(ファベルカンパニー)が提供するヒートマップツールです。
Webサイト上での熟読エリアや終了エリア、クリック位置などを可視化し、サイトのユーザビリティ向上に役立てることができます。無料プランであっても、ヒートマップの主な機能を利用可能です。ただし、1ページ分、月間3,000PVまでの制限はあります。
また、ツールの利用に加えてサポート機能を付帯したプランも用意されています。このプランでは、2ヶ月に1回、ヒートマップの結果を基にした改善提案を受けることが可能です。プロから質の高いアドバイスを受けられるため、効果的な改善を期待できます。
ミエルカヒートマップのプラン一覧は以下のとおりです。
| プラン名 | 価格(税抜) |
| 無料:〜3,000PV | 無料 |
| ミニマム:3,000〜10,000PV | 9,800円/月 |
| ビジネス:~100,000PV | 19,800円/月 |
さらに、コンサルティングサービスも提供されており、Webサイト全体のマーケティング分析やディレクション業務など、より包括的なサポートを受けられます。
Webサイト全体のサポートを受けたいという人におすすめのツールです。
ヒートマップのメリット

ヒートマップの最大のメリットは、主観的な推測ではなく、実際のユーザー行動に基づいたデータから意思決定ができる点にあります。
この客観的なデータを活用すると、Webサイトの信憑性のある改善点を見つけ出すことが可能です。また、ユーザーの行動を詳細に分析できるため、効果的な改善策を立てられます。
ヒートマップのメリットは以下のとおりです。
- 見える化しやすい
- ユーザーの行動を定量化できる
- 問題点がすぐにわかる
- コスト効率がよい
- 継続的にモニタリングできる
それぞれについて詳しくみて行きましょう。
見える化しやすい
ヒートマップの最大のメリットは、複雑なユーザー行動を視覚的に分かりやすく表示できる点にあります。数値データだけでは把握しにくいユーザーの傾向や行動パターンも、色や濃淡を用いることで直感的に理解できます。
これにより、Webサイトにおける課題や改善点を発見しやすくなります。
ユーザーの行動を定量化できる
ヒートマップは、ユーザーの行動を定量的に分析するのに役立ちます。
これらの定量データをもとに、具体的な改善策を検討できる点がメリットです。
問題点がすぐにわかる
ヒートマップを使用することで、ウェブサイトの問題点を迅速に特定できます。
コスト効率がよい
ヒートマップは、比較的低コストで導入できる分析ツールです。無料プランを提供しているツールもあるため、予算を抑えながらユーザー行動分析を行うことが可能です。
費用対効果の高い施策として、Webサイト改善に大きく貢献できる点もメリットといえるでしょう。
継続的にモニタリングできる
ヒートマップは、継続的なモニタリングが可能です。定期的にデータを収集し、ユーザーの行動を追跡することで、ウェブサイトの改善点を継続的に見つけ出すことができます。
これにより、Webサイトの変更による効果を測定したり、ユーザー行動の変化をいち早く察知したりすることが可能になります。長期的な視点でWebサイトを改善していく上で、非常に有効なツールと言えるでしょう。
ヒートマップの設定・解析方法

ここでは、ヒートマップの基本的な設定方法と解析方法について説明します。ヒートマップの作り方・使い方や見方をチェックしていきましょう。
設定方法
ヒートマップツールの設定は以下のステップで行います。
- ヒートマップツールに申し込み
- トラッキングコード取得
- 対象ページに設置
- アクセスデータの蓄積
ヒートマップツールの設定方法は特に難しくありません。ツールを申し込みし、トラッキングコードを取得して、計測したページに貼るだけです。
- トラッキングコードとはユーザーコードを計測するためのタグ
詳しい設定方法や使い方は、各ツールの説明書やサポートドキュメントに記載されています。
アクセス数が少ないサイトの場合、無料のツールでも十分な場合が多いですが、より詳細な分析が必要な場合は、有料プランを検討すると良いでしょう。コード設定が終了し、アクセスがされてデータが蓄積されると、ユーザー行動を見られるようになります。
解析方法
ヒートマップの解析はWebページにおける、ユーザー行動の理解と改善点の発見に重要な役割を果たします。ヒートマップによって、色の濃淡や数値データを通じて、どの部分がクリックされたり、より多くの注目を集めているか判断可能です。
ヒートマップの見方は以下のとおりです。
- 赤やオレンジ:読者から注目や関心を持たれている場所
- 青や緑:読者からの注目や関心が薄い場所
一例として、ヒートマップで商品説明が青や緑色で表示されている場合、ユーザーにあまり関心を持たれていないことを意味します。その理由としては、説明文が魅力的でない、ユーザーが容易に見つけられない場所にある、といったことが考えられます。
当然ながら、この状況では商品の売り上げは伸びません。改善策として、説明文の文言を見直したり、より目立つ場所に移動させたりしましょう。
また、申し込みボタンのような重要な要素がクリックまたはタップされているかどうかも、重要な分析ポイントです。もし申し込みボタンが十分にクリックされていない場合、ユーザーに十分に認識されていない場合があります。このような場合、ボタンの色を変更するなどの改善策が有効です。
ヒートマップツールを選ぶ際の3つのポイント

ヒートマップツールを選ぶ際は、以下の点を押さえましょう。
- 予算に見合ったツールを選択する
- 使いやすいツールを選択する
- 問い合わせ時に対応を確認する
詳細は下記の通りです。
予算に見合ったツールを選択する
ヒートマップツールを選ぶ際は、予算を考慮することが重要です。無料から有料のツールまで、さまざまなプランがあります。
価格は、Webサイトのアクセス数や計測したいページ数、提供される機能によってバラバラです。高機能なツールを選ぶほど、費用も高くなる傾向があります。
多くのツールは月額制で提供され、数千円から10万円を超えるサービスも存在します。フリープランが用意されていれば、無料からスタートするのがおすすめです。その後、Webサイトの成長や分析の必要性に応じて、有料プランへの切り替えを検討すると良いでしょう。
使いやすいツールを選択する
ヒートマップツールを選ぶ際には、使いやすさも重要です。国内外には多くのツールが存在し、中には使いにくいものもあります。必要なデータをすぐに確認でき、直感的でシンプルな操作ができるサービスの方が望ましいです。
なぜなら、現場の担当者が迅速かつ効果的にツールを使いこなせなければ、そのツールの有効性は低下するからです。
使いやすいツールであれば、導入の際に担当者を教育するための時間も多く必要としません。そのため、ツール選定の際には、無料プランやトライアル期間を活用して、複数のツールを実際に試用しましょう。その中で利用しやすいツールを選べば、失敗することはありません。
問い合わせ時に対応を確認する
ヒートマップツールを選ぶ際には、サポートの質も重要なポイントです。
ツールの使用中に、問い合わせの必要性が生じることは少なくありません。そのようなときに、良質なサポートを受けられないと業務効率化や問題解決が難しくなります。
ツールのサポート体制を評価する際には、以下の点をチェックするのがおすすめです。
- 返信の速さ
- 対応の質
- 問い合わせ手段の多さ
気になるヒートマップツールがある場合は、まず問い合わせすることをおすすめします。その際のサポート対応を確認すると、その運営会社のサポートの質を見極めることが可能です。迅速かつ丁寧な対応が得られれば、そのツールは信頼できると判断して良いでしょう。
一方で、問い合わせに対する対応が遅い、または的外れな回答が来る場合は注意が必要です。そのような対応が申し込み後も続くと予想されるため、別のツールを検討する方が賢明かもしれません。
また、既存ユーザーの口コミやレビューも参考になります。GoogleやX(旧Twitter)でユーザーの口コミを確認すると、ツールのサポート体制の実態をより深く理解できるようになります。
ヒートマップの活用事例

ヒートマップの導入により、多くの企業がWebサイトの最適化に成功しています。ここでは、ヒートマップの活用事例として以下を紹介します。
- ECサイトの最適化
- ランディングページの改善
- ニュースサイトのコンテンツ配置
- アプリのUI/UX改善
- ナビゲーションとフォームの最適化
それでは一つずつ見ていきましょう。
ECサイトの最適化
ECサイトでは、ヒートマップを活用することでユーザーの購買行動を分析し、サイトの最適化に役立ちます。
ランディングページの改善
ランディングページでは、ユーザーがどの情報に注目しているか、どのCTA(Call To Action)ボタンが効果的かをヒートマップで分析することで、コンバージョン率の向上に繋げることができます。
ヒートマップでユーザーの視線の動きを分析することで、ファーストビューの改善やCTAボタンの配置最適化などが可能になります。
ニュースサイトのコンテンツ配置
ニュースサイトでは、ユーザーがどの記事に興味を持っているか、どのくらいの時間記事を読んでいるかをヒートマップで分析することで、コンテンツ配置の最適化や、よりユーザーエンゲージメントの高いコンテンツ制作に活かせられます。
アプリのUI/UX改善
アプリ開発においても、ヒートマップはUI/UXの改善に役立ちます。
ユーザーがどのボタンをよくタップしているか、どの画面で迷っているかなどを分析することで、より直感的で使いやすいアプリを開発できます。
ナビゲーションとフォームの最適化
Webサイトやアプリのナビゲーションやフォームにおいても、ヒートマップは効果を発揮します。
ユーザーが迷わず目的のページにたどり着けるか、フォームの入力にストレスを感じていないかなどを分析することで、離脱率の減少やコンバージョン率の向上に繋がります。
ヒートマップを参考に、複雑なナビゲーションメニューを簡素化したり、フォームの入力項目を最適化することで、ユーザーエクスペリエンスの向上につながるでしょう。
ヒートマップ導入の際の注意点5選

ヒートマップツールはユーザー行動を可視化できますが、複数ページにまたがる動線は確認できないといったデメリットもあります。
このため、ヒートマップは意味ないという声があるのも事実です。ここではヒートマップ導入時の注意点として以下の点を解説します。
- ユーザーの意図が把握できない
- データが誤解釈される場合もある
- 技術的な制限がある
- 限定的な行動しか得られない
- GA4からは提供されていない
ヒートマップはWebサイト改善に役立つ強力なツールですが、万能ではありません。ヒートマップツールのデメリットや注意点も導入前にしっかり理解しておきましょう。
ユーザーの意図が把握できない
ヒートマップは、ユーザーの行動を可視化することはできますが、その行動の背後にある意図までは把握できません。
データが誤解釈される場合もある
ヒートマップのデータは、解釈の仕方によっては誤った結論を導き出してしまう可能性があります。
技術的な制限がある
ヒートマップツールには、技術的な制限があります。
導入前に、使用するツールが自社のウェブサイトに適しているかを確認することが重要です。
限定的な行動しか得られない
ヒートマップは、特定のページやセッション内でのユーザー行動を可視化するのに適していますが、サイト全体の傾向を把握するのは難しいです。
ページをまたぐユーザーの行動や、長期的なトレンドを分析するには、Google Analyticsなどの他のツールと併用する必要があります。
GA4からは提供されていない
Google Analytics 4 (GA4)では、ヒートマップ機能が提供されていません。そのため、GA4を使用している場合は、別途ヒートマップツールを導入する必要があります。
これにより、追加のコストや設定が必要になることがありますが、ヒートマップの視覚的なデータが得られるメリットを考慮すると、導入を検討する価値はあるといえるでしょう。
まとめ:ヒートマップはWebサイト運用に必須のツール

ヒートマップは、Webサイト運用において欠かせないツールです。
ヒートマップを利用することで、どのページやセクションが最も注目を集めているか、ユーザーがどのエリアで離脱しているかを具体的に確認可能です。Webサイトの改善に役立てるために、ぜひヒートマップツールの導入を検討してみてください。
株式会社Jiteraでは、AIを活用したシステムやアプリ開発を得意としています。他社よりも3倍のスピードで対応可能です。システムやアプリの開発案件があれば、お気軽にお問い合わせください。無料相談・無料見積もりに対応しています。
