スマホアプリを開発する方法!開発の流れや必要なもの、自作ツールまで紹介

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システム開発経験(Java, PHPによる開発及びリーダー経験あり)

本稿では、スマホアプリ開発の基本と応用について、詳しく解説します。

スマホアプリ開発プロジェクトの成功とは何か、開発者が取るべき選択肢と戦略を、ソフトウェア開発の初心者にもわかりやすく説明します。

スマホアプリ開発の基礎!種類と特徴

スマホのオペレーティングシステムには、AppleのiOSとGoogleのAndroidがあるのはご承知かと思います。

また、アプリの種類にも「ネイティブアプリ」と「ウェブアプリ」があります。

  • ネイティブアプリ:App StoreやGoogle Playからダウンロードして、スマホに直接インストールして使うアプリ
  • ウェブアプリ:スマホのウェブブラウザ上で動作するものであり、ウェブの技術であるHTML5で記述されている

スマホアプリ開発では、アプリの性質によって「ネイティブアプリ」「ウェブアプリ」のどちらを採用するかを決めます。アプリの性質と種類の選択については、後ほど詳しく述べます。

プラットフォームの選定:iOS vs Android

スマホプラットフォームとしてiOS vs Androidのどちらを選ぶか、または両方に対応するかは、様々な要素によって判断し決められます。

市場シェア(日本) 市場シェア(世界) 開発コスト 保守性や互換性の維持
iOS 67% 27% iOS>Android iOS<Android
Android 33% 72%

市場シェア

日本ではiOS=67[%]/Android=33[%]、世界全体ではiOS=27[%]/Android=72[%]と逆転現象が起きています。

iOS/Androidを使うユーザー層

iOSを使う人は若者が多く、逆にシニア層はAndroidを使う人が多いです。

開発コスト

iOSは他のApple製品であるMacやApple Watchとの連携に優れています。Androidはローエンドからハイエンドまで、ハードウェアの選択肢が広く、折りたたみスマホなど多様性に長所があります。

開発コストはiOSのほうがAndroidより若干高くなりますが、保守性や互換性の維持など、Androidのほうがコスト面で考慮することが増えます。当然、iOS/Android両対応となると、開発コストも増えます。

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アプリの種類:ネイティブアプリ、ハイブリッドアプリ、ウェブアプリ

アプリの種類には「ネイティブアプリ」と「ウェブアプリ」があると前述しましたが、実際にはその中間的な存在である「ハイブリッドアプリ」もあります。

三者の特徴を下表にまとめます。

アプリの種類 ネイティブアプリ ウェブアプリ ハイブリッドアプリ
説明 ダウンロードし、スマホにインストールするアプリ スマホのウェブブラウザ上で動作するアプリ スマホOSの機能であるWebView上で動作するアプリ
開発 SwiftやKotlin、Javaなどのプログラミング言語 HTML5 HTML5
メリット 起動・動作が速い
カメラ・マイクなどのスマホハードウェアを利用可能
インストール不要で利用可能
開発コストを削減可能
iOS/Andriod両対応が比較的簡単
デメリット iOS/Androidそれぞれに対応させるため、コストがかかる 動作が遅い
スマホのハードウェアの機能の利用が不可
ネイティブアプリより動作が遅い
用途 地図アプリ、ゲームアプリ、カメラアプリなど一般的なアプリ全般 レシピサイト、ポータルサイト、ECアプリなど ネイティブアプリにウェブの仕組みを組み込みやすくする
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プロジェクトの規模と目的

ソフトウェア開発の規模の大小は、その組織の規模の大小や、取りうる開発環境によって変わってきます。

プロジェクト規模は、スマホアプリがターゲットとしているビジネスの目的によっても変わってきます。

単一機能のツールのようなアプリは、個人や少数メンバーの組織で開発することが可能です。

一方、機能を満載した複雑なアプリ、ゲームアプリなどは数十人単位の人員投入が必要です。

開発手法

開発手法は、スマホアプリに限りませんが、「アジャイル開発」と「ウォーターフォール型開発」に大別されます。

スマホアプリの開発と相性が良いのは、細かくリリースを繰り返すアジャイル開発です。

しかし、大規模なアプリ開発では、しっかり仕様を固めることができる旧来のウォーターフォール型開発も向いています。

開発環境

スマホ自体でアプリを開発することも可能ですが、限定的で、例えばPythonistaはiOS上でPythonを使ったプログラミングを可能にするアプリです。

AndroidではAIDEなどのアプリがJavaやAndroidアプリの開発をサポートしており、これらのツールはモバイルデバイス上で直接コーディング、テスト、そして実行が可能であり、外出先やPCが手元にない状況でも開発を進めることができるため、特に学習用途や簡易的なプロトタイピングに適しています。

ただし、複雑なアプリケーションの開発や大規模なプロジェクト管理には物理的な制約からPCを使用した環境が適していると言えます。

スマホアプリ開発の流れ

成功へのステップ:アプリ開発の要件定義からリリースまで

本章では、スマホアプリ開発の各工程について、改めて要点をまとめて整理していきます。

  • 要件定義
  • 基本設計
  • 詳細設計
  • 開発
  • テスト
  • リリース

各工程について解説します。

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1.要件定義

上流工程である要件定義は、プロジェクトの目的、方向性、機能、性能、制約条件を明確にして、正確にドキュメント化し、プロジェクトを成功へ導くことを目的としています。

要件定義は、システムエンジニアだけが知っていればよい、というものではなく、顧客からテスターまで含めたステークホルダー全員が内容を共有し、目的と最終成果物をひとつにするものです。

要件定義を正しく行うことによって、次工程の基本設計・詳細設計がスムーズに進むようにしなければなりません。

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2.基本設計

基本設計は、前工程の要件定義で明確になったプロジェクトの目的などを、どのように実現してゆくのか、決めてゆく工程です。

システムの構造・データモデルを決定し、モジュールのインターフェースを設計します。

ソフトウェアの基礎構造を作る工程ですから、本工程の善し悪しがプロジェクトの品質を左右し、プロジェクト完遂にかかるコストを決定します。

詳細設計以降の工程を行うのに必須のフェーズであるため、細心の注意を払って設計を行う必要があります。

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3.詳細設計

詳細設計は、基本設計で決めた内容を、具体的にどのように実現するのかを詳しくブレークダウンし、プログラム単位での設計に落とし込む工程です。

詳細設計では、プログラム内部のロジックや仕組みを、適宜図示を交えながらドキュメント化していきます。

アウトプットとして詳細設計書が作られて、次工程の開発フェーズでの指針となります。

詳細設計を綿密に行うことで、開発フェーズにおいて質の高いコードを書くことができるようになります。

4.開発

開発フェーズでは、詳細設計されたプログラムを、実際にプログラムコードを書いて実装していきます。

開発はチームで行うものなので、プログラマー各自が組織で決められたコーディングルールを遵守し、独りよがりでない、コードを書くことが求められます。

また、一人でコーディングしていると見落としがちなミスや欠陥を洗い出すために、他者によるコードレビューを適宜行い、コードの属人性を排除して品質を向上させます。

開発フェーズでは、個人のプログラミングの力量の差によって生産性が大きく変わってきます。

スケジュールの遅れが致命的なものにならないように、定期的な進捗管理を行う必要があります。

5.テスト

実装されたコードが要件定義通りに作られているかどうか、バグが無いかどうかを確認するのがテストフェーズです。

単体テスト(ユニットテスト)/結合テスト/システムテスト/受入テスト、と扱うモジュールの規模に合わせて様々なテストを行います。

テスト内容はテストケースとして手順化し、テストの網羅性を確認しながら徹底的な検証を行います。

繰り返しになりますが、テストがソフトウェア開発の品質を担保する最後の砦となります。

手を抜かずにやり切る必要があります。

6.リリース

テストフェーズで正常性が確認できたプロダクトを、エンドユーザーに提供し実際に使ってもらうのがリリースフェーズです。

ユーザーへの利便性を考慮したリリースノートを作成し、実際にアプリを使ってもらうためにアプリを適切な位置に配置(デプロイメント)する計画を立案します。

スマホアプリは初回のリリースでサイクルが終了するわけではなく、ユーザーの反応を収集しフィードバックすることによってアップデートとバグフィックスを繰り返していきます。

そうすることによってアプリの完成度を上げていき、ユーザー満足度を向上させます。

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スマホアプリをプログラミングで開発する方法

スマホアプリの開発は複雑でありながらも、高度にカスタマイズしたアプリケーションを生み出すことが可能です。

ここでは、スマホアプリをプログラミングで開発するために必要な要素、使用されるプログラミング言語、そのメリット、そして課題点について具体的に説明していきます。

必要なもの

スマホアプリを開発するには、いくつかの基本的なツールとリソースが必要となり、まずは適切な開発環境を設定する必要があります。

iOSアプリはAppleのXcodeを使用して開発され、Macコンピュータが必要です。

Androidアプリの場合はAndroid Studioという統合開発環境(IDE)を使用し、Windows、Mac、またはLinuxマシンで開発が可能です。

さらに、各プラットフォーム向けの開発者アカウントを取得し、アプリをデバイスにインストールしてテストしたり、アプリストアに公開するための手続きを行うことも必要です。

加えて、実機デバイスやエミュレーター、バージョン管理システム(Gitなど)、データベース管理システムなど、開発に必要なツールにもアクセスできる必要があります。

代表的なプログラミング言語

iOSアプリ開発には主にSwiftが使用されています。

SwiftはAppleによって開発されているため安全性と速度に焦点を置いて設計されています。

Objective-CもiOSの開発で広く使用されていましたが、現在はSwiftに置き換わりつつあります。

Androidアプリ開発ではJavaが長らく標準的な言語でしたが、最近ではKotlinが推奨されており、より簡潔で読みやすいコードを書くことができると評価されています。

これらの言語はそれぞれのOSに最適化されており、効率的なアプリ開発をサポートしています。

メリット

スマホアプリをプログラミングで開発する最大のメリットは、アプリの柔軟性とカスタマイズ性です。

プログラミングを通じて、開発者はユーザーのニーズに合わせて独自の機能や設計をアプリに組み込むことができます。

また、直接コードを書くことで、パフォーマンスの最適化やセキュリティの強化が可能になり、全体的なユーザー利便性を向上させることができます。

課題点

一方で、スマホアプリのプログラミングにはいくつかの課題も存在します。

プラットフォームごとに異なる開発環境や言語を学ぶ必要があり、特に初学者にとっては開発自体が挑戦的な難易度となってしまうでしょう。

また、異なるデバイスやOSバージョン間での互換性の問題を解決することも、継続的なサポートとアップデートを必要とします。加えて、セキュリティの脅威に対応し、ユーザーデータを保護するための厳格な対策を講じることも求められます。

スマホアプリをノーコード・ローコードツールで開発する方法

ノーコード・ローコード開発プラットフォームは、プログラミングの知識がほとんどまたは全くない人々でもアプリケーションを簡単に作成できるように設計されています。

そのため、非技術者も迅速にアイデアを形にして日常業務を自動化するアプリを開発できます。

ここでは、ノーコード・ローコードツールを使用してスマホアプリを開発する際の基本的な要件、代表的なツール、そのメリットと課題点について詳しく掘り下げていきます。

必要なもの

ノーコード・ローコード開発を始めるには、開発したいアプリの種類や機能、目的に合ったプラットフォームを選択する必要があります。

また、インターネット接続が必須であり、多くのプラットフォームはクラウドベースで動作するため安定したインターネット環境が求められます。

さらに、デザインやプロセスの流れを視覚的に構築できるよう、ユーザーインターフェースが直感的であることも重要です。

代表的なノーコード・ローコードツール

ノーコード・ローコード市場には多数のツールがありますが、代表的なものにはAdalo、Bubble、AppGyver、Zoho Creatorがあります。

Adaloはドラッグアンドドロップ式のインターフェースとなっており、デザインの自由度が高いアプリを作成できます。

Bubbleも同様に強力な視覚的エディタを持ち、複雑なデータ操作やインテグレーションが可能です。

AppGyverはプロフェッショナルグレードのアプリ開発をターゲットにしており、高度な機能をサポートしています。

Zoho Creatorはビジネスアプリケーションの開発に特化しており、豊富なプリビルトコンポーネントと強力なデータ管理機能を提供しています。

メリット

ノーコード・ローコードツールの最大のメリットは、開発速度とコストの削減です。

コーディングを必要としないため、学習曲線が大幅に低減され、非技術者でも短期間でアプリを市場に投入することが可能です。

また、これらのツールは多くの場合レスポンシブデザインが組み込まれており、異なるデバイスや画面サイズに自動的に適応します。

さらに、プラットフォームによっては、データベース管理、API統合、自動アップデートなど、高度な機能が提供されることもあります。

課題点

これらのツールには課題もあります。カスタマイズの自由度が制限される場合が多く、独自の特定の機能を実装することが困難なことがあります。

また、ビジネスが成長するにつれて、ノーコード・ローコードアプリのスケーラビリティやパフォーマンスが問題となることもあります。

セキュリティ面でもプラットフォームに依存する部分が大きいため、自由度が低下する可能性があります。

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スマホアプリ開発に使えるツール5選

スマホアプリ開発のツールは、コーディングの効率化、デザインの改善、バックエンド管理、そしてテストとデプロイメントを容易にするためのものです。

ここで紹介する5つのツールはそれぞれ異なる特徴と強みを持っており、開発者が目的に応じて選択できるようになっています。

各ツールの詳細な使用法と特性について解説していきます。

Firebase

FirebaseはGoogleが提供するモバイルアプリ開発プラットフォームで、特にリアルタイムデータベースや認証機能、アナリティクス、クラウドメッセージングなどのバックエンドサービスを提供しています。

Firebaseを使うことで開発者はサーバーサイドのコーディングを大幅に減らすことができ、より詳細なユーザーインターフェース構築に集中することが可能です。

例えば、Firebaseのリアルタイムデータベースはアプリ内でのデータの即時更新をユーザー間で同期させることができるので、チャットアプリやインタラクティブなゲーム開発に最適です。

また、クラッシュリポーティングやユーザー行動分析を通じてアプリの改善点を容易に特定できるため、製品の質を徐々に高めることができます。

Firebase

Monaca(モナカ)

Monacaは、HTML5, CSS, JavaScriptを使用してモバイルアプリを開発するためのクロスプラットフォーム対応の開発環境です。

クラウド上での開発が可能であり、PCのスペックに依存せずにどこからでも開発作業を行える点が大きな特徴です。

さらに、Apache Cordovaのプラグインを利用することで、ネイティブ機能へのアクセスも容易になります。

Monacaはビジュアルデザインツールも充実しており、非開発者でも直感的に画面設計を行うことができます。

また、リアルタイムプレビュー機能によって開発中のアプリを即座にテストできるため、開発サイクルを効率化できます。

Monaca

Claris FileMaker

Claris FileMakerはデータベース駆動型のカスタムアプリを開発するためのツールであり、特にビジネスアプリケーションに適しています。

ドラッグアンドドロップのインターフェースを使用して、コーディングスキルがないユーザーでも複雑なデータベースを容易に管理し、アプリケーションを構築できます。

FileMakerは、内部データの管理、作業プロセスの自動化、レポート生成など、ビジネスニーズに応じた多様なカスタマイズが可能です。

また、iOS専用のアプリも生成でき、モバイルデバイスでの効率的なデータアクセスを提供しています。

Claris FileMaker

Platio

Platioは、ユーザーフレンドリーなインターフェースを備えた新しいノーコードアプリ開発ツールです。

このツールは、データベース、API、および自動化ロジックを組み合わせることで、複雑な業務アプリケーションを迅速に構築することを可能にしてくれます。

ユーザーはビジュアルデータモデルエディタを通じてデータ構造を設計し、プロセスフローや業務ルールを定義できます。

Platioの強みはその拡張性にあり、開発者は必要に応じてカスタムコードを追加することでアプリケーションをさらに拡張することができます。

Platio

Android Studio

Android Studioは、Googleが提供する公式のAndroidアプリ開発環境であり、JavaとKotlinの両方でアプリを開発することができます。

このIDEは、コードエディタ、デバッガ、プロファイラのほか、強力なレイアウトエディタを備えており、直感的なドラッグアンドドロップでインターフェースを設計できます。

また、エミュレータを通じて様々なデバイスとOSバージョンでのテストが可能で、APIとの統合、パフォーマンスの最適化、バグの追跡が効率的に行えるよう設計されています。

Android Studioは、初心者からプロフェッショナルまで幅広い開発者に適したツールです。

Android Studio

Xcode

XcodeはAppleによって提供されている、macOS、iOS、watchOS、およびtvOS向けアプリケーションを開発するための統合開発環境(IDE)です。

このツールは、SwiftおよびObjective-Cなどの言語での開発をサポートしており、MacとiOSデバイス用のソフトウェア開発が一手に可能です。

Xcodeの主な特徴には、コードエディタ、コンパイラ、デバッガのほか、インターフェースビルダーがあり、このビルダーを使用することで、グラフィカルな方法でユーザーインターフェースを設計できます。

Xcodeは特にそのシミュレーターが高く評価されています。このシミュレーターは、多様なAppleデバイス上でのアプリケーションの動作をエミュレートすることができ、開発中のアプリを様々なデバイスやOSバージョンでテストすることが可能です。

Xcode

スマホアプリ開発の品質を担保するためのポイント

言うまでもなく、品質保証はソフトウェアの命です。品質保証の肝は、前工程に重点を置くことです。企画立案・要件定義などの前工程がしっかりしていないと、全体的な品質の低下を招きます。

スマホアプリでは、ソフトウェアの信頼性・品質の一要素として、UI/UXデザインの善し悪しが絡んできます。スマホはユーザーが長時間操作するため、優れたUI/UXを追求し、満足度を上げる必要があります。

「品質はプロセスで作り込む」という言葉がありますが、品質保証の最後の砦としてのテストフェーズの重要性は欠かせません。ソフトウェア開発は「人」が行うものですから、品質の面でも「人材」が優れている開発会社を選ぶ必要があります。

企画立案の重要性

そもそも何のためにスマホアプリを開発するのか、最初の取っ掛かりである企画立案フェーズがしっかりしていないと、プロジェクトがあやふやなものになってしまいます。

プロジェクトの目的と目標を定めて、どの層のユーザーをターゲットにするのかを明確に定義する必要があります。

これは、アプリの性格付けを行う重要な工程となります。
企画立案がしっかりしていると、後の開発フェーズでも混乱や後戻りが発生しなくなり、ひいてはスマホアプリの品質全体を決定づけることになります。
プログラマーの性として「とにかく早くコーディングに取りかかりたい」という欲求に駆られることが多いですが、この最初の企画立案工程をおろそかにはできません。

コーダー/プログラマーには関係ない話、ということにはなりません。

要件定義の重要性

次の工程は要件定義です。企画立案段階ではぼんやりしているソフトウェアの全体像ですが、要件定義の段階を経て、詳細を明確にしていきます。

製品の機能を分析して、製品に求められる要件を明らかにしていき、それを実現するための性能が確保できるかどうかを検討していきます。

しっかりした要件定義ができると、開発メンバー内での目標共有が確実になり、ブレが発生しなくなります。

アプリ開発のミスやバグ、といった欠点は、往々にしてメンバー間のコミュニケーションギャップが遠因となります。共通的な認識の基盤である要件定義がきちんと整っていれば、そのようなミスを減らすことができます。

厳格な要件定義を成功させることは、品質保証の要となります。

UI/UXデザインの重要性

スマホアプリでは、UI/UXデザインを追求することも大切です。

スマホアプリは、個々のユーザーが長時間操作するものであるため、わかりやすく統一された操作性のUI、使っていて楽しいユーザー体験を提供するUXの比重が高くなります。AppleのiPhoneが良い例です。

このあたりは、インフラ系のソフトウェアとは性格を異にする部分でもあります。

優れたプログラマー/システムエンジニアが必ずしも優れたデザイナーではないため、UI/UXに知見のあるデザイナーを起用して任せる、という施策も当然あり得ます。

あるいは、プログラマー/システムエンジニアがデザインについて学んでいく必要性も高くなります。

信頼性は高くともUI/UXが劣悪なスマホアプリなどは考えられないほど、UI/UXのデザインの重要性は高くなっています。

テストフェーズと品質保証

開発フェーズを経て、プロジェクトは品質保証最後の砦、テストフェーズへと進んで行きます。

テストは大別して4つに分類できます。

  • ソフトウェアの最小単位ごとに行う単体テスト(ユニットテスト)
  • 複数のモジュールを組み合わせて、機能を満足するかどうかをチェックする結合テスト
  • システムが機能や性能を満たしているかどうかを検証するシステムテスト
  • ソフトウェアの発注側が、ユーザーの使用環境を想定して、要件を満足しているかどうかを判断する受入テスト

ソフトウェアのテストフェーズで必要なのがテストケースです。

テストするパラメータの条件やテストの手順、テストの期待する結果などを記したドキュメントがその実体です。

「すべての状態をテストするテストケースを作る」というのは、現実的ではありませんから、「このテストケースでどの程度の状態を網羅できているか」を判断することが大切になってきます。

レビューとフィードバックの活用

スマホアプリをリリース後、ユーザーから使用感などのレビューが寄せられます。

ただし、ユーザーにはサイレント・マジョリティーも多く、使い勝手に不満はあるけれども、不満を表明しない、ということはおおいにあり得ます。

開発側としては、能動的にユーザーレビューを収集する仕組みを作る必要があります。

レビューに寄せられた結果を分析することにより、スマホアプリの機能的な改善点や、再現性のないバグの存在が判明します。

それらをアプリ開発側にフィードバックすることにより、次回のアップデートの方針が定まります。

スマホアプリの場合、多くは一回作っておしまい、ではなく、絶え間ないアップデートを繰り返し、機能追加やバグフィックスを行う必要があります(後からのアップデートが比較的やりやすいという事情もあります)。

アップデートを行わないと、ユーザーのニーズを満たせなくなり、結果として競合アプリよりクオリティが低くなり、価値の低いアプリとなってしまいます。

どのくらいの頻度でアップデートを行うのか、費用との兼ね合いになりますが、方針を定める必要があります。

開発会社選びの重要性

ソフトウェア開発は人間の知的生産ですから、どのような人間のいる開発会社を選ぶかが、プロジェクト成功の鍵となります。

外側からはなかなかわかりづらいですが、組織の専門性の高さ、人材が持つ技術力の高さ、対外的なコミュニケーション能力の高さなどを開発会社選定の条件としましょう。

人員の多さや、見た目の単価の安さだけを判断基準にしてパートナーを選ぶべきではありません。

おおよそは、その会社の出している結果・実績によって判断がつきます。

ソフトウェア開発の業界にいれば、あの会社は良い、あの会社は良くないといった風評は、自然と耳に入ってきます。

良い会社と良いパートナーシップを結ぶことによって、プロジェクトを成功させることができます。

まとめ:スマホアプリ開発は投資する価値のあるスキル

本稿では、スマホアプリ開発の全体像、市場シェア・プラットフォームの選定・アプリの種類などを概観しました。

市場を分析することにより、ターゲットとなるユーザーを絞る必要性を記しました。

また、要件定義からリリースまでの各工程において考慮すべき点、特に費用の削減と品質の担保の仕方を中心に論じました。

品質保証の面では上流工程に重きを置くこと、各プロセスをきちんと踏む重要性を述べました。

スマホアプリ開発では、ややもすると後回しにされがちな品質保証は、実際には他社との差別化のために第一に優先すべき事項となります。

結局、スマホアプリ開発を成功に導くのは「」と「技術」、つまり「良い人」「良い技術」を持つ「良い開発会社」を選ぶことに尽きます。

スマホアプリ開発をご検討の際には、高い技術力と豊富な経験を有するJitera社へのお問い合わせをぜひ考慮ください。

Jitera社では、開発自動化プラットフォームを構築して、お客様のアプリ開発を支援しています。

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