エンジニアがキャリアアップするために積むべき経験と取得するべき資格とは?

「未経験でエンジニアになりたいけど、将来キャリアアップできるか不安」

「エンジニアとして、キャリアアップを見据えた転職活動をしたいけど、どんな経験をアピールすればいいか分からない」

といった悩みを抱えている方に役立つ情報を記載したので、是非最後まで読んでみて下さい!

目次
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監修者 デル│IT転職

X(旧Twitter)にて、「デル│IT転職」のアカウントでIT転職に役立つ情報を発信。 投稿内容は、キャリア、資格取得、英語学習など。 Noteでは、未経験でエンジニア転職を実現するための学習コンテンツ 『ITインフラの基礎完全攻略ガイド』を発信

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    そもそもエンジニアのキャリアとは?

    エンジニアのキャリアは、その専門性と多様性によって形作られます。近年、テクノロジーが急速に進化し続けるため、エンジニアは単に技術を学ぶだけでなく、自分が学んだ技術がどのようにビジネスや社会に役立つかまで考える必要があります。

    技術力の向上はもちろん、コミュニケーション能力や問題解決能力、リーダーシップといった非技術的なスキルも求められます。エンジニアは単独で仕事するわけではありません。チームメンバーや顧客と信頼を築き、プロジェクトを成功に導くためには、技術力以外の対人能力も不可欠です。

    この記事では、エンジニアとしてキャリアアップするためには、技術力はもちろん、具体的にどんな経験を積むべきなのかについて解説します。

    タイプ別エンジニアのキャリアアップ例

    まずは、エンジニアとしてのキャリアパスをざっくりと説明します。

    エンジニアとしてのキャリアアップの道は、大きく分けて「スペシャリスト」と「ジェネラリスト」の2種類あります。

    スペシャリストのキャリアアップ例

    スペシャリストは、特定の技術や分野に焦点を当て、その領域での深い知識と専門性を持つエンジニアです。

    例えば、AI(人工知能)、機械学習、セキュリティ、データベース管理など、特定の技術に特化した知識を深めます。この道を選ぶエンジニアは、通常、研究や開発に従事し、技術的な課題を解決するエキスパートとしての役割を担います。

    スペシャリストは、技術アーキテクト、テクニカルリード、シニアエンジニアといった役職を目指し、企業内外でその技術分野の権威として認知されることがキャリアアップのゴールとなります。

    スペシャリストとしてキャリアアップするためには、自分の専門分野を見つけ、常に最新情報をキャッチアップし、誰よりも自分の専門分野に詳しくなる必要があります。継続的な自己研鑽が最も求められるキャリアパスです。

    ジェネラリストのキャリアアップ例

    ジェネラリストは、幅広い技術知識を持ち、プロジェクト全体を管理する能力に優れたエンジニアです。

    彼らは、特定の技術に特化するのではなく、複数の技術領域を横断的に理解し、プロジェクト全体の戦略を立てる能力を持ちます。プロジェクトマネージャープロダクトマネージャーとしてのキャリアを歩み、ビジネス側と技術側の橋渡し役を担うことが多いです。

    最終的には、CTO(最高技術責任者)CIO(最高情報責任者)として企業の技術戦略を指揮する立場を目指すこともあります。

    ジェネラリストとしてキャリアアップするためには、広く薄く技術知識をキャッチアップするだけでなく、チームメンバーや顧客からの信頼を掴み続ける人間力も求められます。

    例えば、チームメンバーの強み・弱みを把握して、適切にタスクを振り分けたり、顧客の課題を予想し、顧客の期待値を上回る提案をしたりと、プロジェクトの運営能力・案件獲得能力まで求められます。

    一般的に日本のIT企業では、ジェネラリストの方が給与水準が高い傾向にありますが、多くのスキルが必要なため、幅広い経験が求められます。

    エンジニアとしてキャリアアップするために必要な心構え

    エンジニアとしてキャリアアップするために、必要な心構えについても解説します。

    次に記載する心構えがあるかどうかで、エンジニアとしてキャリアアップするために必要な経験を継続して積んでいけるかどうかが決まります。

    積極的な学習と自己研鑽

    IT業界は常に新しい技術が誕生します。

    エンジニアとしてキャリアアップするために、顧客よりも最新動向を素早く・より深くキャッチアップする必要があります。そのため、積極的な学習と自己研鑽は不可能です。

    書籍、オンラインコース、業界のカンファレンスに参加することで、最新情報にアクセスし続けましょう。

    ネットワーキングの強化

    エンジニアとしてキャリアアップするためには、コミュニケーションスキルは不可欠です。

    そのためには、エンジニア同士の交流は積極的に深めていきましょう。ネットワーキングイベントやミートアップに参加し、技術的な議論を行い、情報交換を積極的に行いましょう。

    実践的な経験を積む

    理論だけでなく、実際のプロジェクトで経験を積むことが重要です。

    資格取得だけで満足せず、実際にサーバーやネットワークを構築してみて、手を動かして学んでみましょう。そうすることで、より体系的に理解でき、現場でのタスクもスムーズに行えます。

    また、自ら勉強会を企画し、自分が学んだ知識を周囲に教えることで、より技術の理解が深まるだけでなく、チームメンバーとの信頼関係も強化されます。知識のインプットだけでなく、アウトプットまで行いましょう!

    フィードバックを求める

    技術を学ぶ際に、同僚や上司からフィードバックしてもらうことで、客観的に自分の改善点が明確になります。

    フィードバックしてもらうときに重要な姿勢は、“素直に指摘してもらったことを受け入れて、改善すること”です。

    素直さがないと人は成長しませんし、反発してしまうと同僚や上司からのフィードバックは今後得られなくなります。そのため、素直に聞く姿勢は必ず忘れないようにしてください!

    エンジニアのキャリアアップに必要な9つの経験

    1. マネジメント経験
    2. 人材育成経験
    3. 幅広いIT領域の知識の習得経験
    4. 案件獲得に貢献した経験
    5. 顧客やチームを巻き込んで成果を出した経験
    6. 採用活動に貢献した経験
    7. 自分が学んだことを勉強会などを通して周囲に発言した経験
    8. 積極的に資格取得し、自己研鑽した経験
    9. 新しい技術をキャッチアップした経験

    エンジニアがキャリアアップを実現するために、具体的にどのような経験を積むべきかについて詳しく見ていきます。

    ① マネジメント経験

    マネジメント経験があるかどうかで転職活動の評価が大きく変わることがあります。

    プロジェクトのチームリーダーの経験の有無は、転職の合否に影響を与えるだけでなく、オファーされた際の役職にも大きな影響を及ぼします。

    さらに、単にチームリーダーを経験しただけでなく、「どの規模のチームをどれくらいの期間、どのようなマネジメント手法で管理したか」といった具体的な内容が問われることもあります。

    チームの規模が大きいほど、組織の構造が複雑であるほど、またマネジメント手法に工夫が凝らされているほど、そのマネジメント経験は高く評価されます。

    ② 人材育成経験

    人材育成は、エンジニアがキャリアアップを目指す際に重要な要素です。

    新人エンジニアの育成を通じて、教育者としてのスキルを高めることができます。技術的な指導だけでなく、メンタリングやコーチングのスキルも求められます。

    新人を育成する過程で、「新人が相談しやすくなるような関係性作り」、「新人のモチベーションをアップさせる接し方」などを学べると、将来的にチームリーダーになった際、メンバーをより上手くマネジメントできるようになります。

    ③ 幅広いIT領域の知識の習得経験

    現代のIT業界では、アプリケーション開発とインフラ管理の両方に精通することが求められます。

    アプリとインフラの統合的な知識を持つエンジニアは、システム全体の効率化や最適化を図ることができます。このようなスキルセットは、特にDevOpsの概念が浸透している現代において、高く評価されます。

    アプリケーションエンジニアがインフラの知識を持つことで、システムの設計から運用までを包括的に管理する能力が養われます。

    また、インフラエンジニアがアプリケーションの知識を持つことで、アプリケーションのパフォーマンスを最適化するためのインフラ設計が可能になります。これにより、システム全体の品質向上に寄与できます。

    ④ 案件獲得に貢献した経験

    エンジニアとして、プロジェクトで成果を出すだけでなく、案件獲得にも貢献した経験があると、転職での評価は格段に上がります。

    案件を獲得する際には、顧客のニーズを正確に理解し、顧客の期待値を超えるような提案力が求められます。

    また、案件獲得に向けたコストの見積もり、リスクの整理、スケジュール作成のスキルは、ITコンサル・セールスへの転職も視野に入れられます。

    さらに、フリーランスやスタートアップでエンジニアとして働く場合は、自力で案件を開拓する必要がある為、こういったスキルは必ず求められます。

    案件獲得に貢献するような経験は、エンジニアとしてのキャリアアップだけでなく、他の職種へのキャリアチェンジも視野に入れられるため、是非経験してみて下さい!

    ⑤ 顧客やチームを巻き込んで成果を出した経験

    エンジニアとしてキャリアアップを目指すなら、スペシャリストでもジェネラリストでも、チームで活動できるかは必ず評価される項目です。

    顧客やチームの潜在的な課題を見つけ、改善策を考え、社内外で調整・提案し、実行まで推進できた経験がある方は、転職市場でも高く評価されます。

    求められたことだけでなく、前のめりに課題を見つけて、課題解消のために自発的に動けるエピソードとして転職の面接で威力を発揮するので、こういった経験がある方は是非面接で話してみて下さい。

    ⑥ 採用活動に貢献した経験

    こちらも評価の高い経験です。そもそも組織運営に最も必要な要素として、「営業活動による資金確保」と「採用活動による人材確保」ですから、採用活動で人材確保の経験がある方は評価されやすいです。

    ジェネラリストとしてキャリアアップしたい方であれば、組織が成長するための採用基準を知ることで、チームを上手くマネジメントするためにはどんなメンバーが必要なのか分かるようになります。

    また、スペシャリストとしてキャリアアップしたい方も、組織がどんな人材にどのぐらいの年収を提示するかを理解できるため、今後どんな技術が市場で評価されるようになるのかも理解できるようになります。

    会社によっては、昇進の有無を決める際に採用活動に協力したかどうかも見ている会社もあるそうです。

    若手社会人の方はいきなり面接官になるのは厳しいかもしれないですが、OB訪問や会社説明会、リファラル等、ご自身ができる範囲で採用活動に協力してみるといいと思います!

    ⑦ 自分が学んだことを 勉強会などを通して周囲に発信した経験

    自発的に自ら学んだことを整理して、勉強会を開いて社内の人材の質を上げようとした経験は高く評価されます。

    • 勉強会を開くコツとしては、より多くの人の参加してもらうために、難易度が高いトピックはあまり扱わない(基本情報技術者ぐらいの内容にしておく)
    • 勉強会の取り組みを社外イベント等で発表する
    • 勉強会の資料は社内の人間が誰でも見れる状態にして、少しでも自分の名前を売る

    といったように、少しでも社内での影響力を持たせるように工夫した方が良いです。
    その方が、「○○人に勉強会を実施し、~の成果がありました!」といったように成果を定量的に説明しやすくなります。

    ⑧ 積極的に資格取得し、自己研鑽した経験

    「資格はあまり転職活動に関係ない!」といった意見もありますが、自己研鑽しようとした姿勢が評価に繋がらないことはまずないです。

    資格取得は、エンジニアとしての専門性を証明する有効な手段です。

    特に、業界で認知度の高い資格を持つことは、キャリアアップの際に大きなアドバンテージとなります。自己研鑽を続けることで、最新の技術動向を把握し、自身の市場価値を高めることができます。

    ⑨ 新しい技術をキャッチアップした経験

    繰り返しになりますが、IT業界は日々新しい技術が誕生するため、積極的にキャッチアップする姿勢が求められます。顧客も新しい技術に興味を示す場合も多いため、顧客以上に最新動向を追い、深い理解が求められます。

    具体的なアクションとしては、オンラインコースやセミナーの受講、技術書の購読、GitHubなどのオープンソースプロジェクトへの参加などが挙げられます。

    実際のプロジェクトにおいて、新技術を取り入れることで、実践的な知識を身につけることが可能です。

    目的別:エンジニアとしてキャリアアップするために取得したい資格一覧!

    エンジニアとしての専門性を高めるためには、目的に応じた資格取得が有効です。以下に、目的別に取得が推奨される資格を挙げます。

    IT全般

    – ITパスポート

    – 基本情報技術者試験

    – 応用情報技術者試験

    プロジェクト管理

    – PMP(Project Management Professional)

    -プロジェクトマネージャ試験

    セキュリティ

    – CISSP(Certified Information Systems Security Professional)

    -情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)

    – CompTIA Security+

    クラウド技術

    – AWS認定ソリューションアーキテクト

    – Microsoft Azure認定

    – Google Cloud Professional Cloud Architect

    データサイエンス

    – データサイエンティスト検定

    – 統計検定

    – データベーススペシャリスト

    – G検定・E検定

    ネットワーク

    – Cisco Certified Network Associate (CCNA)

    – CompTIA Network+

    – ネットワークスペシャリスト

    エンジニアがキャリアアップ転職の面接で気をつけるポイント

    ここまでエンジニアとしてキャリアアップするために必要な姿勢、経験、資格などを紹介しましたが、実際に転職活動で面接を受けるときのポイントもいくつかご紹介します。

    ①仕事を依頼する時

    面接の最初の自己紹介では、1分程度でこれまでの経歴を説明し、なぜ面接に来たのか、面接を通して何を伝えたいのかを冒頭で簡単に説明しておきましょう。

    面接の目的が明確になっていないと、伝えたいことがブレてしまうので、面接前に自分の伝えたい強みや転職後に貢献できることを整理しておきましょう。

    ②技術的なスキルだけでなくソフトスキルも強調する

    技術力のアピールも大事ですが、リーダーシップ、問題解決能力、コミュニケーション能力などのソフトスキルもアピールポイントとして重要です。

    面接では、これらのスキルがどのようにプロジェクト成功に寄与したかを具体的に説明しましょう。

    ③最新の技術トレンドに精通していることを示す

    最新の技術や業界トレンドに関する知識を持ち、それを実際のプロジェクトでどのように活用してきたかを説明することが求められます。

    自身が最新技術に対応できることを示すことで、採用担当者に好印象を与えることができます。

    ④転職後に自分がどんな貢献ができるのかを示す

    企業側は、採用コスト・入社後の教育コストなど多額のコストを投資して、人材を確保しようとしています。そのため、採用担当者は、志願者が投資したコストを回収できるだけのポテンシャルを秘めているかチェックしようとします。

    ですから、面接前に志望企業に入社後、自分がどれだけ貢献できることがあるのかをできるだけ整理しておいてください!(最低でも5個は整理しておくことをおススメします)

    ⑤逆質問を用意する

    面接における逆質問は、自分の志望度の高さをアピールする絶好のチャンスです。

    逆質問では、調べれば分かるレベルの質問をするのではなく、「入社後に自分が活躍するためにどんな活動をすればよいか?」、「どんな人が活躍していて、評価されているのか?」など前向きな質問を考えるようにしてください!

    逆質問の精度が高ければ高いほど自分の志望度の高さが採用担当者に伝わります。

    まとめ:エンジニアがキャリアアップするためには

    エンジニアとしてキャリアアップするためには、自分がどんなキャリアパスを描きたいのかを考え、その上でどんなスキル・経験を得るべきなのかを理解する必要があります。

    IT業界に限らず、キャリアで悩む方の多くは、「自分の理想のキャリア像」、「理想を実現するために必要なもの」を理解していない場合がほとんどです。

    この記事を読んで頂いた方は、少しでもご自身のキャリアの悩みを解消し、理想のキャリアパスに近づけることを願っています。

    例:開発手順、ツール、プロンプト

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