Shikaki(シカキ・詞書き・詩書き) の特徴や機能、料金をご紹介

歌詞を作ることは、音楽制作において重要な工程の一つです。
しかし、上手く歌詞を紡いでいくことは簡単なことのようで、意外と頭を悩ませます。
どこかで見たようなフレーズばかりが目立ってしまい、時間が溶けていくことも…。

そこで紹介したいのが、AI技術を活用した作詞ツール「Shikaki」

Shikakiは、あらかじめ設定した条件に基づいて自動で歌詞を生成するツールです。
指定した音数に合わせて適切な歌詞を用意することができるので、メロディとの親和性が高いです。
言葉を選ぶ手間から解放されるため、他の工程により多くの時間をかけることができます。

こちらの記事では、Shikakiの機能や特徴、サービスプラン、使い方について詳しくご紹介していきます。

個人的な創作活動を始められる方や、作曲は得意だけど作詞は苦手といった方にオススメのツールです。

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監修者 猫暮 てねこ

システムエンジニア(SE)、プログラマー、ウェブサイト作成業務、ネットワークエンジニアなどを経験。 現在、フリーマルチライターとして活動中。最近はAI活用方面に没頭中。

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    Shikakiとは?

    Shikakiは、AI技術を活用した作詞支援ツールです。

    歌詞の雰囲気やジャンルを指定しての自動作曲が可能です。
    簡単なフレーズのアイデアから一曲通しでの歌詞作成まで行えます。

    音楽制作の分野はもちろん、ゲームやアプリ用楽曲のネタだしであったり、音数に制限のあるテキストの出力といった使い方もできます。

    ライセンス等による利用料金も絡まないオープンな生成AIツールです。

    自動生成された歌詞の著作権はユーザーに帰属するため、商用利用も問題ありません。
    クレジットへの記載に関しても任意とのことですが、可能な限り載せることを推奨しています。

    Shikakiの特徴

    非常にシンプルなUIが特徴で直感的に操作が可能です。

    後述するアプリ「Shikaki plus」を除けばすべてブラウザ上で完結するため、パソコンやスマートフォンといった端末も選びませんし、難しい設定も必要なく気軽に利用できます。

    専門的なカスタマイズ性はありませんが、サンプリング技術を活用したAIにより、表現の幅広さやランダム性も高いため、オリジナリティのあるアイデアが提供されます。

    おおまかに下記のような特徴があげられます。

    • セクションごとに音数を指定して歌詞を生成
    • ピンポイントで行ごとの歌詞を再生成
    • 生成画面から直接歌詞の修正が可能

    例えばメロディの音数(仮に15文字)がすでに決まっていて後は歌詞をつける、といったシーンではその強みをいかんなく発揮できるでしょう。

    「メロディラインを作るのは得意だけど、そこにのせる作詞が苦手…」といったユーザーにとって、特にありがたい機能性となっています。

    セクションごとに音数を指定して歌詞を生成

    サビ、Aメロ、Bメロ、Cメロ、Dメロの区切りごとに指定でき、その音数に合わせた自然な歌詞を生成します。
    楽曲の拍数や構造に沿った歌詞作りが可能です。

    ある程度、前後の文脈をサンプリングしながら歌詞を提示していくので、唐突なフレーズの登場であったり矛盾した表現が起きにくくなります。

    拗音(ちゃ、しゅ、しょ、など)も一音として出力するため、偏りが少ない点も優秀です。

    ピンポイントで行ごとの歌詞を再生成

    想定と違ったフレーズだけを指定して再生成し、イメージ通りのフレーズに徐々に近づけることができます。
    ワンクリック・ワンタップでの各フレーズを修正できるため、アイデア出しの手間が省けます。

    同じようなフレーズが頻出してしまう場合は、事前のプロンプト(AIに優先して出力させるテキストイメージ)を調整することでよりピンポイントな表現を提案してもらえる可能性が増します。

    試行回数を増やせるだけでも、十分強力な機能といえるでしょう。

    生成画面から直接歌詞の修正

    生成された歌詞はその画面内で編集が可能です。
    AIの提案やアイデアに対して、ユーザーの手直しを繰り返していく使い方が理想的でしょう。

    自動作成の際、連続的な文脈のつながりは理解できますが、1番や2番のように離れたフレーズ同士に関連性を持たせることを苦手としています
    そのつど微調整を施していくことで、よりクオリティの高い自然な歌詞に仕上げられます。
    頭から終わりまで一貫した文脈性を保持することは難しいため、あくまで支援ツールとしての使い方がベターでしょう。

    しかし、さらに手直しの時間を省けるアプリケーション版「Shikaki Plus」も存在します。

    Shikaki Plusの特徴

    より高度な機能を備えたアプリケーション版「Shikaki Plus」

    こちらはオープンAIを利用しGPT3.5と連携することで、さらに文脈の自然さは幅広いフレーズの提案が可能となっているプランです。
    料金体系はオープンAIに基づいた従量課金制です。フレーズを出力した分だけ課金されるシステムとなっているので、Shikaki plusのアプリケーション自体に料金はかかりません。

    すでにオープンAIを導入されている方であれば、気軽に始められるので試してみるのもよいでしょう。

    OpenAI の GPT-3.5 を活用

    言語モデルのGPT-3.5にアクセスしてフレーズ生成を行います。これにより、文脈を捉えた自然な歌詞生成が可能になっており、言語表現の質が向上しています。

    ただしchatGPTは音数の概念について理解が難しく、より多くの提案ができる代わりに1~2文字程度の字余り、字足らずが発生するケースがあります。

    一音に2文字以上の表現を詰め込んだりと、ユーザー側での調整も必要でしょう。

    プロンプトによるテーマの指定

    「夏の恋」「青春」「希望」などのキーワードを具体的に指定できます。指定したテーマに沿った内容の歌詞が、自動で生成されるようになります。

    通常のブラウザー版と比べてさらに細かく厳密なプロンプト設定が可能となっています。

    登場人物、風景、シチュエーション、曲のジャンルといった情報を入力し、アルゴリズムのパターンから最も一致率の高い歌詞を出力される可能性があがります。

    1行ずつ順番に歌詞を生成

    生成は1行ずつ行われるので、行を追加するたびに前の文脈を加味した自然な流れの歌詞ができあがります。

    こちらもブラウザー版と同じく行単位での確認・編集が可能です。

    Shikaki plusの利用料金

    Shikaki plusはトークン数に応じて料金が加算されます。

    トークンとは、文字や単語を認識するための最小単位で、日本語の場合は大体3文字で1トークンとなります。

    オープンAIの従量課金に従えば、300文字程度の歌詞を生成したとしても微細な料金(約0.2円ほど)で収まります。

    利用AI GPT-3.5-ターボ
    入力(プロンプト) $1.50/100万トークン
    出力(歌詞生成) $2.00 /100万トークン。
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    Shikakiの使い方

    公式のリファレンスから参考も可能ですが、本記事では順を追って実際に歌詞を生成してみましょう。

    まずは公式サイトにアクセスして、中央の「歌詞を作る」から開始しましょう。

    Shikakiのブラウザー版であれば、ユーザー登録やパスワード設定などはありませんので、そのままサービスを開始できます。

    設定:キーワード

    作りたい曲のイメージやテーマに従って「恋愛,青春,夏休み」といった入力プロンプトを設定します。
    プロンプトにまつわるフレーズや言葉が優先的に選ばれて、曲のイメージにしたがった文脈が生成されます。

    複数キーワードの組み合わせも可能ですし、作成中いつでもオプションからプロンプトの変更が可能です。

    複数指定する場合はキーワード間を「,」(カンマ)で区切る必要があります。

    設定:恋愛ソング

    Shikakiブラウザー版では、プロンプト入力の他、恋愛ソングかそうでないかを設定可能です。

    設定した場合は出会いや別れを意識したキーワードが頻出します。さらにプロンプトを組み合わせることで具体的なテーマを学習させることができ、よりイメージに忠実な歌詞が生成されます。

    「出逢いの曲、熱烈な愛、文学的な恋」、などの文脈指定も可能ですので、いろいろ試してみましょう。

    設定:視点

    歌詞の視点を「男性視点、女性視点、その他視点なし」の三つから選択できます。視点によって歌詞の印象が大きく変わるため、自身の創作したいフレーズに合わせて選びます。

    一人称や三人称に合わせた文脈を生成するため、とある男女ペア両方の視点から描く歌詞づくり、なんて方法にも使えます。
    1番と2番でオプションを変えるといった工夫を加えると、よりオリジナリティのあふれる歌詞が生成できるでしょう。

    設定:英語フレーズ

    歌詞に英語フレーズを入れるかどうかを設定できます。洋楽調の歌詞を作りたい場合は英語フレーズを含めると良いでしょう。
    ただし、英語の音数の概念がAIには難解なため、現状だと破綻してしまうケースが多いです。

    こちらに設定に関してはオフにしておくほうがよいと感じました。
    オフにした場合でも、音数が極端に多い(1フレーズ50文字以上など)と稀に生成されてしまうケースがあるので注意しましょう。

    どうしても英語フレーズを使いたい場合は、細かく音数を分けていくか後述するツール「KEYWORDS TO LYRICS」を利用するのが望ましいでしょう。

    作詞:単語の探索アルゴリズムの変更

    実際の作詞の際、サンプリングアルゴリズムで単語を選んで歌詞を生成するかを切り替えられます。
    同じフレーズが頻出してしまったり、どうしても平坦な歌詞が続いてしまうといった状況を解決するオプションです。
    上手に使い分けてバリエーションを増やしていきましょう。

    マイルド

    自然な言葉の流れを意識したスタイルの歌詞になります。

    プロンプトやテーマに従ってもっとも適したキーワードを選びます。
    デフォルトはマイルド設定になっており、前後の文脈やテンプレート、プロンプトに従った出力が期待できます。
    その分処理は重めになっています。

    ハード

    事前に設定した条件よりもランダム性を重視します

    テーマへの忠実度がさがる代わりに奇抜なフレーズや、印象的なフレーズが登場しやすくなる特徴があります。
    ただし、文脈がまばらな歌詞が出力されて意味が通らなくなる可能性があるため「ピンポイントで別のアイデアが欲しい」といった箇所に採用してみるのがよいでしょう。

    実際に生成した歌詞

    これらの設定をもとに著者が自動生成した歌詞を表示してみます。

    入力プロンプトは「卒業,出逢い,運命,未来」
    恋愛ソング、英語歌詞OFF、マイルドで作成しています。

    どうでしょうか?意外と自然な仕上がりになってはいますね。

    作成した歌詞はテキスト形式での出力も可能です。
    そのまま音声読み上げソフト(ボーカロイドやVOICEVOXなど)に再生してもらうのも面白い試みでしょう。

    Shikaki以外の作成支援ツール


    Shikaki以外にも、歌詞作成を支援する様々なツールが存在しています。

    • KEYWORDS TO LYRICS
    • ふじとリリック
    • J-POPジェネレーター

    これらは、Shikakiとは異なる機能を備えていますが、従来のプログラミングやアルゴリズムで生成されたツールです。
    組み合わせて利用することで、さらに幅広い表現が可能になります。
    例えば、まずShikakiで歌詞の雛形を作り、その上でKEYWORDS TO LYRICSから洋楽調の表現を取り入れる、といった使い方が考えられます。
    作詞シーンに応じて、最適なツールを選んでいくことがよいでしょう。

    KEYWORDS TO LYRICS

    KEYWORDS TO LYRICSは入力したキーワードに基づき、関連する歌詞を自動生成するサイトです。

    洋楽・英語での作詞作曲において独自の着眼点を得るのに役立ちます。
    もともと英語専用のツールのため、日本語での生成には不安が残ります
    出力はテキストベースの雛形なので、音数や細かい修正はすべて手動の作業になります。

    日本語ベースの曲にピンポイントで英語の歌詞を含めたい場合などは、選択肢として候補にあがるでしょう。

    ふじとリリック

    ふじとリリックは文章自動生成ツールです。

    AIではなくアルゴリズムによる生成のため、表現には制限があります。
    使い方は『Shikaki』と似ていて1行ずつで新規作成、追加作成していきます。
    追加作成の場合は、直前と似たような形式の文を作るため、組み合わせて使うのもよいでしょう。

    J-POPジェネレータ

    J-POPジェネレータは2010年に作られた昔ながらの歌詞自動作成サイトです。

    ブラウザページ自体を更新することで歌詞が切り替わる仕組みになっています。
    そのため表示速度は最も早いですが、新しく生成されているわけではありませんのでご注意を。

    実用性があるかはどうかは難しいところですが、サイト作者様の残されたメッセージがなんともいえない哀愁を漂わせていて、一見の価値ありです!

    Shikakiまとめ

    Shikakiの使い方や特徴についてここまで紹介してきました。

    歌詞の自動作成サイトや文化はかつてから存在していましたが、生成AIが登場したことによってその表現の幅はグッと広がりました。
    アイデアやアルゴリズムを一人の人間が考えるのには限界がありますが、AIの力を借りることで何倍ものパフォーマンスを発揮できるでしょう。

    ただ、作詞作曲といった創作活動においては、ユーザー自身のアイデンティティやオリジナリティも欠かせません。
    生成AIだけでなく人の手による試行錯誤をプラスすることで、より自然で人に伝わる歌詞を創作することが可能となるでしょう。

    もちろん、歌詞制作の効率化が図れるだけでなく、こういったアイデアを代替させることで有力なソリューションツールとしても活用できます。
    これらの可能性を最大限に活かし、創作活動の幅を広げてみてはいかがでしょうか。

    当社Jiteraでは、要件定義を書くだけでAIが生成するツールにて、アプリ・システム開発を積極的に行っています。
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