Anthropic社の会話型生成AI「Claude AI」とは?最新バージョンの特徴や使い方まで解説

みなさんはClaude(クロード)と呼ばれる生成AIをご存知でしょうか?

近年のDX化が叫ばれるなかで、生成AIに関する技術と需要はかなり変化しています。

数年前にはChatGPTが話題となり、実際に利用されている方も多いのではないでしょうか。

ChatGPTだけでなく生成AIにも多くの種類があります。その中で、ChatGPT超えといわれているのがClaudeです。

今回は、そのClaudeの使い方や特徴・機能についてご紹介していきます。

Claude AIは無料で利用でき、APIの提供やSlackにも対応しているため、社内の導入が簡単でおすすめです。ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。

監修者 光貴

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    Claude AIとは?基本と歴史

    Claude AIとは?基本と歴史

    Claude AIは2021年に設立されたアメリカのAnthropic(アンスロピック)社が2023年3月に開発した生成AIです。

    ChatGPTと同じチャット型の生成AIであり、チャット形式で質問を投げかけると適切な回答を返してくれます。最近、日本語にも対応したことで、日本でも利用される機会が増えてきています。

    驚くべきことにAnthropic社は設立からたった2年で、アメリカにおける生成AIトップレベルに入ると言われています。

    事実、2023年にはアメリカ政府高官と会談した4つの企業(Google、OpenAIなど)の1つとなっています。

    また、2024年3月にはClaude 3が発表され、ChatGPT-4を上回る性能とまで言われています。

    Claude AIの概念と開発の背景

    Claude AIは日々の増加する膨大なデータや、欲しい情報にすばやくアクセスする必要性を求めて開発されました。

    また、ClaudeはChatGPTと同様に、違法や非倫理的な行動を教唆せず、差別的な表現を避ける機能がありますが、それに加えて「Constitutional AI(憲法AI)」と呼ばれる独自技術を採用しています。

    憲法AIは、制定された約10の原則を元にAIの振る舞いを人間が意図するものに近づけるよう開発された技術です。

    また、Anthropic社はAIの安全性と信頼性を重視して研究および開発を行っており、以下の4つのポイントについて明記しています。

    安全性

    エンタープライズグレードのセキュリティとデータ処理

    AWSやGCPを通じてアクセスすることが可能

    信頼性(誠実さ)

    脱獄(外部から不正に管理者権限でアプリを動作させること)や悪用に対する耐性が10倍向上

    有料の商用サービスに対する著作権も保護および保証

    信頼性(機能、性能)

    処理能力が最大20万トークン(約500ページの書籍分に相当)

    有能性

    非常に長い文章でも処理が可能

    Claude AIの進化とバージョンアップ

    2024年4月現在、Claude3が最新バージョンとなっています。Claudeのバージョンと進化についてご紹介していきます。

    Claude(Claude、Claude Instant)

    2023年3月14日に公開。

    高性能モデル「Claude」と軽量かつ安価でより高速な「Claude Instance」の2つをリリースしました。

    コンテキストウィンドウは9000トークンですが、約2ヶ月後の2023年5月11日には10000トークンに拡張されています。

    この10000トークンのテキストを人間が読もうとすると、インプットのみで約5時間かかりますが、Claudeでは1分でアウトプットまで可能です。

    Claude2

    2023年7月11日に公開。

    Claude 2 はパフォーマンスが向上し、応答が長くなり、API および新しい公開ベータ Web サイトclaude.ai経由でアクセスできます。

    また、会話がしやすく自分の考え方を明確に説明し、有害な出力を生成する可能性が低く記憶力が長い特徴があります。

    Claude2は司法試験の多肢選択セクションで76.5% のスコアを獲得し、Claude 1.3 の 73.0% から増加しました。

    大学院に志願する大学生と比較すると、クロード 2 は GRE の読み書き試験で上位10%の成績を収めました。

    また、2023年11月21日にはClaude2.1が公開され、コンテキストウィンドウが20000トークンに拡張され、従来のモデルと比較しより企業向けの進化をとげています

    Claude3

    2024年3月4日に公開(Claude3 Sonnet、Claude3 Opus)。

    2024年3月14日に公開(Claude3 Haiku)。

    Claude AIの特徴と機能

    ここまでClaudeの歴史と開発の背景をご紹介してきました。

    ですが、実際には「結局はChatGPTと同じようなもの?」といった疑問を抱く人も沢山いると思います。

    現在の業務に生成AIを導入して業務の効率化をしていきたいけど、「ChatGPTとClaude AIのどっちか適しているか分からない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

    ここからはClaudeの主な特徴と機能を、ビジネスと開発の観点からどう活用できるかをご紹介していきます。

    革新的な会話型AIの特徴

    Claudeの特徴的なところは、無料で利用できることと「より人間らしい会話が可能」な点です。

    生成AIを利用したことがある人は感じたことがあると思いますが、現在の技術では応答が機械的な印象をうけることが多いと思います。

    しかし、Claudeでは「熱心でフレンドリーな同僚」と位置付けられており、より人間的な会話をすることが可能です。

    また、データベースの情報が新しいのも特徴です。例えば、ChatGPT3.5では2021年ごろまでの情報から回答を行っています。しかし、Claudeでは2023年ごろまでの情報から回答をすることができます。

    これがClaudeのリリースが2023年であり、最近開発された影響もあります。

    情報が古いままでは、現在では間違った回答をされることもあるかもしれません。そういった意味でも、Claudeは信頼性が高いといえるでしょう。

    ユーザーインターフェースと機能

    ここからはClaudeのユーザインターフェースと機能に焦点をあててご紹介していきます。

    利用方法

    現在、ClaudeはWebから利用が可能となっています。アプリはないため、スマホまたはPCのWebブラウザより利用してください。

    マルチモーダル対応

    Claudeは文章での質問だけでなく、画像、PDF、Word、表データなどの分析を行うことも可能です。

    つまり、この「表から〇〇の分析して」「このWordの文章を300文字で要約して」といった指示をすることができます。

    ただし、ユーザーへの回答はテキスト形式となっているため、画像生成などをおこなうことは不可となっています。

    また、以下の画像で分かるようにシンプルな操作性であり、直感的なUIとなっています。

    画像の分析機能

    Claudeの新機能として画像の分析機能が挙げられます。例えば、以下の機能が紹介されています。

    • 料理の写真からレシピを生成する
    • 画像からテキストを抽出する
    • 商品などの写真から商品の説明文を生成する

    Claude AIの実践的な使い方

     

    ここまで、Claudeの特徴・機能についてご紹介してきました。

    Claudeは信頼性・安全性が高く、ビジネスにおいても利用するリスクが低いAIであると認識いただけたのではないでしょうか。

    では、ここからはClaudeの実践的な使い方をビジネスと開発(API)の目線からご紹介していきます。

    ビジネスにおける活用事例

    ビジネスにおける活用事例としては以下が挙げられます。ここに出ているのはほんの一例で、Claudeにはさまざまな利用シーン、活用事例があります。

    顧客の対応

    顧客からの質問に対する初期回答

    チャットボットとしての利用

    文章作成・分析

    報告書、発表資料における文章サポート

    長文の要約および分析

    マーケティング支援

    SNS記事の作成

    ブログ投稿内容の作成

    SNS向けコンテンツ作成

    開発・技術支援

    プログラムミング開発におけるサポート

    アイデア出しの活用

    調査・研究

    市場調査および業界の動向の分析

    論文や専門的な資料の分析および要約

    開発者としての活用法

    Anthropic社はClaudeに関する数多くのプロンプトライブラリ公開していますが、開発者としてのより具体的な活用には以下が挙げられます。

    インデックスサポート

    コードの説明やドキュメント作成をサポート

    コードレビューやデバッグのサポート

    新しい技術の学習をサポート

    アイデア創造

    新しいアプリケーションやソフトウェアの構想をサポート

    要件定義や機能設計におけるブレインストーミング

    API開発

    自然言語処理APIの構築と微調整をサポート

    他のAIサービスとの連携を支援

    データ解析

    大量のデータのパターン分析と暫定化をサポート

    機械学習モデルの構築や改善に役立つインサイトを提供

    技術文書作成

    APIドキュメント、チュートリアル、解説記事の執筆をサポート

    マークダウン記述などで技術文書作成を支援

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    日本語対応と国際展開

    現在、Claudeは英語での会話に最適化されており、日本語で会話することは可能ですが最適化には至っていないようです。しかし、利用した感想では問題なく会話が可能であり、こちらの意図を汲み取って回答していました。

    また、主要言語(英語、中国語、スペイン語とう)から対応をすすめている可能性があるようです。

    以上を踏まえて、日本市場への対応状況と世界市場でのClaude AIについてご説明していきます。

    日本市場への対応状況

    日本でのClaude2の公開がされたのは2023年10月になります。日本語を含む数10カ国の言語に対応しました。

    また、SlackやZoomとの連携もされており日本企業にとっても利用しやすい環境が整ってきています。

    世界市場でのClaude AI

    Claudeは文章生成に特化しており、画像や音楽の生成は不可となっています。それでも、文章生成やコーディングのレベルの高さにおいては他の生成AIにリードしているのではないでしょうか。

    今後は、ClaudeのAPIを利用した開発がもっと増え、さらに世界各国に利用されていくのではないでしょうか。

    まとめ:Claude AIの今後の可能性

    Claudeは2023年に登場した生成AIで、ChatGPTを以上の性能が期待されています

    また、人間らしい会話が可能で、最新の情報に基づいて回答ができるポイントが特徴です。

    画像解析やコード生成等の機能があり、ビジネスでの文書作成アイデア支援、技術文書作成支援、創作などに活用できます。

    日本語にも対応しており、基本は無料で利用することができます。

    ここまで、Claudeの性能の高さについてご紹介してきましたが、自分たちのビジネスにどう活かせばいいか分からないというかたは株式会社Jitera にご連絡ください。あなたの会社に状況にあった方法をご提案させていただきます。

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