画像を高解像度化できるNero AIをご存じでしょうか。Nero AIは画像データの加工・復元・解析等に強みを持っています。
この記事ではNero AIの概要やメリット、使い方、ビジネスへの応用方法などを紹介します。

現役のシステムエンジニアとして10年程度のキャリアがあります。 Webシステム開発を中心に、バックエンドからフロントエンドまで幅広く対応してきました。 最近はAIやノーコードツールも触っています。
Nero AIとは?

Nero AIとは、高度なAI技術を活用して、画像を高解像度にしたり、顔写真にアニメーションを追加したりできるサービスです。
ドイツのソフトウェアメーカーであるNero Softwareが提供しており、個人の趣味からビジネス用途まで幅広く活用されています
Nero AIを使うと、初心者からプロまで、誰でも簡単に高品質な画像編集や画像から簡単なアニメーションが作れます。
ジャギ画像を高解像度化するためのAI搭載のアップスケーリング機能は、画像高解像度化サイトの中でも特に注目されています。
「ジャギる」とは、画像を拡大した際に、輪郭がギザギザになってしまう現象ですが、Nero AIは、この問題を解消し、鮮明で滑らかな画像を実現します。
Nero AIとは、AIを活用した次世代の画像編集ツールとして注目が集まっています。
Nero AIとは何か、機能や概要を紹介。

Nero AIでは、以下の機能が提供されています。
- 画像アップスケーラー
- 写真の復元
- 写真に色をつける
- イメージデノイザー
- イメージコンプレッサー
- アバタージェネレーター
- 背景リムーバー
- 顔のアニメーション
- フォトタガー
以下ではそれぞれの機能について紹介します。
画像アップスケーラー

不鮮明な画像を高解像度の画像に変換できる機能です。
画像サイズを大きくする時や印刷時に画像の粗さが気になることを「ジャギる」と呼ぶことがあります。
Nero AIの高解像度化機能を使うと、大きく引き伸ばしても鮮明な画像に変換してくれます。
サイト上で簡単に行えるのでまずは利用してみましょう。
写真の復元

思い出の写真が色褪せてしまったり、傷がついたりしている場合にはこの機能が活用できます。
Nero AIは、画像の欠損部分を補完し、元の状態に近づけることができます。
大切な思い出の写真をよみがえらせたい時に役立ちます。
写真に色をつける

白黒写真や彩度の低い画像に色をつけることができます。
AIが画像内のオブジェクトや背景に適切な色を自動的に追加してくれる機能で、モノクロ写真に新たな命を吹き込み、鮮やかな色彩の世界を再現します。
思い出の写真を復元する際にも活用できるでしょう。
イメージデノイザー

画像データのノイズや粒子を取り除き、鮮明な画像に変換できます。
暗い場所で撮影した写真や、高感度設定で撮影した写真など、ノイズが目立つ画像を補正するのに効果的です。
ノイズ除去の強さを調整することで、ディテールを保持しつつノイズを効果的に除去できます。
イメージコンプレッサー

画像のファイルサイズを圧縮する機能です。
Webサイトへの掲載や、メールへの添付など、ファイルサイズを小さくしたい場合に便利です。
画質を維持しながら圧縮率を調整できます。
アバタージェネレーター

ユーザーの顔写真からアバターを生成する機能です。
スタジオに行かなくても実際の写真をもとに、アバターの作成が可能です。
Nero AIで個性的なアバターを作成して、ソーシャルメディアやゲームで活用してみるのもよいでしょう。
背景リムーバー

1クリックで画像の背景を削除できます。
高度なAI技術により、複雑な形状のオブジェクトでも正確に背景を削除できます。
商品写真やプロファイル画像作成時に便利で、被写体だけを際立たせることができます。
顔のアニメーション

静止画データから、まるでLIVE画像のようにアニメーションを作成できます。
人物の写真やイラストにも利用でき、表情や口の動きなどを細かく調整可能です。
写真やイラストに表情豊かな動きを加えて、ユニークなコンテンツを制作してみましょう。
フォトタガー

画像を解析し、画像内に写っているものや人にタグをつけて管理できます。
キーワードや日付などで写真を検索できるため。大量の画像を効率的に管理したいときにおすすめです。
Nero AIを利用するメリット

Nero AIでは、画像編集や解析に役立つ多くの機能が提供されています。
ここではNero AIのメリットとして以下の点を紹介します。
- 初心者でも簡単に使える
- 制作期間の短縮
- 高品質な作品を作れる
- 様々な用途や目的に対応
それでは1つずつ見て行きましょう。
初心者でも簡単に使える
Nero AIはWeb上でサインインさえしてしまえば誰でも簡単に利用を開始できます。
実際に試したところ、会員登録から利用開始までの所要時間は1分ほどでした。
例えば画像アップスケーラーでは、編集したい画像をアップロードして1クリックで高解像度の画像に変換が可能です。
制作期間の短縮
手作業で画像編集を行っている方は、Illustratorや Photoshopを利用している方も多いでしょう。
これまでの作業の全てをNero AIに任せることはまだ難しいですが、1クリックでベースの画像の高解像度化やノイズ除去作業、傷の修復が可能となるため、制作時間を大幅に短縮できます。
高品質な作品を作れる
Nero AIでは画像編集が可能なだけではなく、ベースとなる画像の粗さを高解像度化し、ノイズの除去も自動的に行えます。
画像を引き伸ばして利用する場合も圧縮する場合も自動的に品質を保ってくれるため、高品質な作品を担保できます。
様々な用途や目的に対応
既に紹介したとおり、Nero AIには多くの機能が提供されています。
画像高解像度化機能から、自動解析によるタグ付け機能、また遊び心のあるアニメーション機能まで充実しています。
個人で趣味の範囲で画像編集をしていた方にとっては、プロフェッショナルなクオリティの画像を簡単に作れます。ビジネスとして多くの画像を扱う方にとっては、品質向上と制作期間短縮が期待できるでしょう。
Nero AIを活用した画像編集の基本

ここからは、Nero AIの具体的な使い方を見てみましょう。
Nero AIには様々な機能がありますが、ここでは主要機能である画像アップスケーラーについて紹介します。
Nero AIを活用した画像編集の流れは以下のとおりです。
- Nero AIにサインイン
- 必要なメニューを選ぶ
- 画像をアップロードする
- 処理を完了する
以下ではそれぞれについて説明します。
1. Nero AIにサインイン

まずはNero AIにサインインします。
Nero AIのサイトにアクセスして画面右上からサインインしましょう。
2. 必要なメニューを選ぶ

サインインが出来たら、メニューの「AI Tools」から「Image Upscaler」を選択します。
なお、容量の大きい画像データで画像アップスケーラーの機能を利用する際は、スマホではなくPCを利用するのがおすすめです。
3. 画像をアップロードする

「画像アップスケーラー」の画面に遷移した後、「画像をアップロード」ボタンをクリックするか、枠内に編集したい画像をドラッグ&ドロップします。
4. 処理を完了する

あとは処理の完了を待つだけで高解像度化された画像データが出来上がります。
ちなみに、小さいサイズの画像だと処理前後の差がわかりにくい場合があります。大きいサイズの画像か、もしくは拡大して比較すると高解像度になっていることがわかりやすいです。
その他の機能を利用する場合も、「Online AI」のメニューから各機能にアクセスできます。Image Upscalerと同じく元画像データをアップロードするだけで、それぞれの機能を利用できます。
Nero AIのビジネスへの応用例

Nero AIは、その多機能性から、様々なビジネスシーンで活用できます。
ここでは、具体的なビジネスへの応用例を紹介します。
マーケティングとブランディング
Nero AIは、マーケティングやブランディングに活用できます。
Nero AIを使用することで、高品質な画像や動画を制作し、ブランドイメージの向上、顧客エンゲージメントの向上に繋げることができます。
例えば、広告キャンペーンやプロモーション素材で使用する画像を高解像度化することで、視覚的に訴求力のあるコンテンツを提供できます。
eコマース
eコマースでは、商品写真の質が売上に直接影響します。
Nero AIを使用することで、低解像度の画像を鮮明にし、商品の魅力を最大限に引き出すことが可能です。これにより、顧客の購買意欲を高め、コンバージョン率の向上に繋がります。
昨今はSNSにおけるマーケティングが特に重要視されているため、写真のクオリティによる印象も大切になっています。写真をメインにした発信にもNero AIの機能の活用が役に立つ場面が増えるでしょう。
製品デザインと開発
Nero AIは、製品デザインの過程にも活用できます。
例えば、製品のプロトタイプ画像を作成したり、デザインの修正をシミュレーションしたりすることで、開発プロセスを効率化できます。
また、製品のイメージ画像を高品質に作成することで、プレゼンテーションやマーケティング資料にも活用できます。
イベント企画
イベントの告知ポスターやバナー、ウェブサイト、SNS投稿など、イベントに関連する様々なビジュアルコンテンツをNero AIで作成できます。
これまではプロカメラマンに依頼して本格的に写真撮影をする必要があったものも、スマホで撮影した写真をプロフェッショナルな仕上がりに加工できるため、スタジオを借りたり、カメラマンに頼んだりといった工程を経ずにコストの削減が可能です。
Nero AIを活用すると高品質の画像を簡単に作れるため、これまで以上に商材やパンフレットの写真が魅力的になります。
Nero AIの料金プラン

| 費用 | 特典 | |
| 無料会員 | 無料 | 会員登録で10クレジット | 
| 個人(月間) | $9.95/月 約1,500円 | 200クレジット/月 未使用のクレジットのロールオーバー | 
| 個人(年間) | $89.95/年 約14,000円 | 3,000クレジット/年 未使用のクレジットのロールオーバー | 
| 法人 | $399.95/年 約60,000円 | 20,000クレジット/年 未使用のクレジットのロールオーバー | 
Nero AIは無料でも活用できます。
無料で利用する場合、画像アップスケーラーであれば5回ほど利用できます。さらに会員登録するだけで、無料で利用できるNeroクレジットを10クレジット受け取ることができます。
さらに多くの機能を利用したい場合や、複数の画像処理を行う場合は、個人利用でおよそ月1,500円だと200クレジット、年間14,000円で3,000クレジット分の利用が可能です。有料版の場合、クレジットの他に、優先処理の待遇や、VIPサポートを受けることができます。
法人契約の場合は、およそ年間60,000円で20,000クレジットの利用が可能です。多くの画像を処理するビジネスでは、法人契約の方がコストメリットがあるでしょう。
Nero AIを使用する時の注意点

Nero AIを活用する際には、いくつかの注意点を理解しておくことが重要です。
Nero AIを活用する際の注意点は以下のとおりです。
- 著作権や商用利用に気を付ける
- コストが予算を超えないようにする
- 技術的な制限があることを理解する
以下ではそれぞれについて説明します。
著作権や商用利用に気を付ける
Nero AIを商用利用する際は、著作権に関するルールを遵守する必要があります。使用する素材のライセンスを確認し、必要に応じて権利者への許諾を得ましょう。
他人の著作物を無断で使用したり、模倣したコンテンツを公開・販売することは、著作権侵害となる可能性があります。
生成された画像やコンテンツが既存の作品と類似している場合、著作権者から損害賠償請求や差止請求を受けるリスクがあるため、注意が必要です
コストが予算を超えないようにする
Nero AIは無料版と有料版があり、ビジネスで多くの画像処理を行う場合は、有料プランの利用が必要になることがあります。
利用状況に応じて適切なプランを選択し、コストが予算を超えないように注意しましょう。
無料版でどこまでできるのか、有料版にアップグレードするメリットは何かを理解した上で、最適なプランを選びましょう。
技術的な制限があることを理解する
Nero AIはAI技術を活用したツールですが、すべての画像や動画を完璧に処理できるわけではありません。
例えば、ジャギ画像の高解像度化においても、元の画像の状態によっては、期待通りの結果が得られない場合があります。また、処理速度やファイルサイズなど、技術的な制限があることも理解しておきましょう。
公式ドキュメントやFAQなどを確認し、Nero AIの機能や制限事項を理解した上で使用することで、より効果的に活用できます。
まとめ:Nero AIを活用して高品質な制作をしましょう

Nero AIは個人利用でも、ビジネス利用でも、画像を簡単に加工したい方にはおすすめのWebサービスです。
私も会員登録して利用してみましたが、使い方がわかりやすく、画像をアップロードして1クリックで高解像度に変換できます。また、静止画をアニメーションにもできるため、少しの遊び心を加えたい時にも良いでしょう。
Nero AIをビジネスに利用する場合、これまで撮影や画像編集にかかっていた多くの時間と手間と費用の削減が期待できます。まずは商品画像やプロフィール画像を高解像度にするところから始めてみてはいかがでしょうか。
株式会社Jiteraでは、生成AIに関する開発や相談を承っています。
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