AIを活用する上でビッグデータはとても重要な存在です。
AIにビッグデータを渡せば、さまざまな回答を導き出します。
得られた回答は多くの課題を解決し、ビジネスの可能性を広げてくれるでしょう。
ただし、分析基盤の構築や人材確保、セキュリティの問題など多くの課題が存在します。
本記事ではビッグデータとAIの関係性・違いや活用するメリット、注意点まで詳しく紹介します。
▼プロフィール IT業界歴20年超の技術者。 ITシステムのアプリケーション~ミドルウェア~インフラストラクチャの各レイヤ・プリセールスから導入までの開発工程をPM・PL・SE・PGとして経験。 ▼役職 エンジニア ▼得意な分野・言語 ・プロジェクトマネジメント ・品質保証 ・C ・Python ▼主な実績 ・住宅メーカー向けシステム開発 ・官公庁向け新技術研究システム構築 ・携帯向けWEBサイト構築 ・ECシステムおよびCRMシステム構築 ・車載ソフトウェア開発 ・PMO ・品質保証プロセス構築
ビッグデータとAIとは

ビッグデータはAIの解析を通して大きな価値を生み出します。
また、AIを上手く活用するためにビッグデータの存在は欠かせません。
お互いに強化し合う関係性であると言えます。
ただし、実際に活用する段階ではシステム構築やセキュリティ対策など多くの課題があるため、概念を正しく理解することが大事です。
以下ではビッグデータとAIの意味や関係性・違いについて詳しく紹介します。
ビッグデータとは?
ビッグデータとは、従来のデータベース管理ツールでは収集、処理、管理が困難なほど巨大で複雑な大量のデータ群のことを指します。
ビッグデータには5つのVという特徴があります。
Volume(データ量が大きい)、Variety(多様なデータ種類)、Velocity(高速データ転送)、Value(価値あるデータ)、Veracity(データの正確性)です。
従来よりもデータ量が膨大になり、テキストだけでなく画像や動画などの大容量ファイルが含まれ、リアルタイムなデータ転送のためのネットワーク帯域の確保が必要です。
単に大量のデータを扱うだけでなく、分析を通じて付加価値を生み出すことが重要視されています。データの品質や正確性を確保することも重要な課題です。このようにビッグデータでは、従来の発想を越えたデータ処理が求められます。
AIとは?
AIとは「Artificial Intelligence」の略称で「人工知能」と訳されます。
人間の知覚・知性を技術的に再現できるのが特徴です。
たとえば、AIに情報を与えると人間のように学習させることができます。
ただし、AIは発展途上の技術であり、未だに人間の能力を完全に再現できるAIは実現していません。
現在のAIはあくまでも特定の領域に特化して限定的に能力を発揮できます。
近年はAIの技術が進展したことで、実用レベルの技術になりました。
特定の領域については人間を凌駕する能力を持っています。
今後はさらに発展していき、さまざまな分野での活躍が期待されている技術です。
ビッグデータとAIの違いと関係性

ビッグデータとAIの概要を確認したので、ビッグデータとAIの違いをまとめてみましょう。
| ビッグデータ | AI | |
| 概念 | 大量のデータ | 人間の思考プロセスと同じような形で動作するプログラム |
| 特徴 | 5V ・Volume(量) ・Variety(多様性) ・Velocity(処理速度) ・Value(価値) ・Veracity(正確さ) |
・人間の知覚・知性を技術的に再現できる ・ビッグデータから学習する ・学習してパターン・ルールを発見する ・発見済のパターン・ルールに新たなデータを当てはめて、新たなデータに関する識別・予測をする |
ビッグデータとAIの関係性は5つに整理できます。
- お互いを強化し合い、価値を引き出す相互関係にある
- ビッグデータはAIが思考する材料を提供する
- ビッグデータはAIが行う分析・解釈・学習・発見の元になる
- AIはビッグデータを分析・解釈・学習する
- AIはビッグデータからパターン/ルールを発見する
ビッグデータとAIは、自身の役割を果たすためにお互いが必須の存在です。
ビッグデータをAIで解析するメリット

AIによるビッグデータの解析は、多くのメリットがあります。
人の手で行っていた作業はすべてAIに任せられるため、業務の短縮化に繋がります。
また、ビジネスの現状分析や顧客ニーズの予測にも役立てられるでしょう。
さらに、データにもとづいた意思決定を実現できます。
どんなメリットがあるのか、詳しくみていきます。
データ分析で業務効率化や生産性の向上を測れる
従来のデータ分析は人がツールを用いて行い、得られた結果から必要な情報を洗い出すという流れでした。
データを処理して、抽出するには多くの工程が発生します。
特に扱うデータ量が多いケースや複雑なケースでは、多くのリソースを費やさなければいけませんでした。
AIを利用すると、扱う情報が膨大でもスムーズに分析作業をさせられます。
AIであればデータの処理から抽出まで効率的に進めてくれるため、要求されるリソースの大幅な削減が可能です。
必要な工程が減り、業務時間の短縮を実現できます。
さらに、客観的な分析により精度の高い回答を得ることで、生産性が高まるでしょう。
現状分析と顧客ニーズの予測ができる
自社の抱える大規模な顧客データをAIに分析させることができます。
分析結果からは顧客ニーズの予測ができるでしょう。
複数の店舗を展開している場合は、店舗ごとの売れ筋がわかります。
どのような価格帯やジャンルの商品が売れているのかわかれば、特に大きな顧客ニーズがわかるでしょう。
実店舗でなくても、Web上からデータを集めることもできます。
たとえば、ECサイト上での会員の行動データや購入履歴などをAIで分析すれば、ユーザーが求めているものを予測できるでしょう。
データにもとづく意思決定を実現できる
データから得られた回答から客観的な根拠にもとづいた意思決定ができます。
AIを利用すれば、膨大なデータの分析を素早く行うことが可能です。
分析結果はビジネスの現状をよく踏まえたものであり、顧客の将来のニーズを把握するのにも役立ちます。
データ分析にもとづいた意思決定は、勘に頼らず根拠があるため、精度が高いです。
AIであれば、データから傾向やパターンを確かな精度で把握できます。
客観的な情報から得られる証拠やパターンにもとづくことで、感情や偏見を交えない客観的な判断が可能です。
たとえば、金融機関は過去データからリスク評価を行っています。
クレジットカードやローンの審査、融資の審査などにかかるコストの削減に成功した事例は多いです。
ビッグデータとAIの活用事例

ビッグデータとAIはヒトを真似して成長してきました。
ヒトの助けになるように、ヒトがビッグデータとAIを進化させてきたからです。
今も1次産業から3次産業まで、幅広い業種でビッグデータとAIの実現可能性を検証し、実用化を進めています。
この章ではビッグデータとAI活用事例11を紹介します。
ビッグデータとAIの今までを知るための参考にしてみてください。
- 医療現場での診断支援
- 投資市場での株価予測
- 金融機関における不正検知
- 製造業における予知保全
- 小売業における需要予測
- マーケティングにおける顧客分析
- 農業における収穫量予測
- 交通機関における運行管理
- エネルギー分野における省エネ
- セキュリティ対策における脅威検知
- 研究開発における新素材・新薬開発
医療現場での診断支援
医療現場では医師の診断を支援する役割をAIが担っています。
医師の診断支援にAIを活用すると、医師の診断精度を高められる可能性があるからです。
医師の弱みは診断精度や専門知識のばらつきです。
AIには、疲れを感じない・ビッグデータとAIの改善で継続的な性能向上が見込める強みがあります。
医師はビッグデータ・AIの支援により、診断精度向上や専門知識の底上げ・補填が期待できます。
診断支援AIの一例が、内視鏡による大腸ポリープ画像をAIで解析し、ポリープが腫瘍かどうかをパーセンテージで表わす画像診断支援AIです。
画像診断支援AIは医師の片腕を担い、診断精度の向上・不足している専門知識の補填に貢献します。
参照:急拡大する「画像診断支援AI」の業界地図、大腸や肺を対象とした実用化が先行:日経XTECH
投資市場での株価予測
投資家は投資判断を補助する株価予測をAIに依頼できます。
投資家は未来の予測に感情が混ざり予測精度がブレる弱みを持ちます。
AIは感情がないので、ビッグデータと組み合わせた、投資家への冷静な情報提供が可能です。
投資家はAIのサポートを受けて、投資判断精度向上が期待できます。
株価予測AIの一例が、AIを活用した日経平均株価予測です。
投資家は日経平均株価予測を得るために、AIに2つのリクエストをします。
1つ目は特定年度の楽観シナリオ・悲観シナリオの作成依頼です。
2つ目は楽観・悲観2つのシナリオに基づいて日経平均株価予測を依頼し、予測株価を受け取ります。
投資判断精度向上に役立つのが株価予測AIです。
参照:日経平均予測AIの衝撃~AIを活用して2024年6月、9月、12月末の株価を予測してみた~:第一生命経済研究所
金融機関における不正検知
金融機関では不正検知を支援する役割をAIが担っています。
金融犯罪を防ぐ従来型の取り組みには負担がかかるからです。
AIには人の負荷を肩代わりする力があります。
金融機関がAIの支援を受けて期待できるのが人手の有効活用です。
AIに不正口座への不正送金検知・不正口座からの不正出金検知を一部肩代わりさせて、人にしか出来ない判断に時間を使えます。
不正検知AIの一例が、株式会社ラックのAI不正取引検知サービス:AIゼロクラウドです。
金融機関からAIに連携されるビッグデータに基づき、推定した不正取引リスク判定結果を人に渡します。
金融犯罪防止の取り組み支援に貢献するのが不正検知AIです。
参照:不正口座を検知する新AIエンジンを開発、安心・安全な金融サービス環境の実現へまた一歩:LAC WATCH
製造業における予知保全
製造業では故障対応コストを抑制する役割をAIが担っています。
製造業が行っている予知保全にAIを活用すると、人より高い精度で保全業務を行える可能性があるからです。
AIはリアルタイムでビッグデータ化した、設備の状態・過去のセンターデータ・過去の故障結果をベースに学習します。
AIはいつでも、熟練工以上の精度で、設備故障の前触れを知覚できて、故障を予知します。
予知保全AIの一例が、株式会社みつわポンプ製作所が販売しているポンプの予知保全AIです。
売り切り型のポンプならではの、売った後に顧客との接点を持てない弱みを、ビジネスチャンスに転換するチャレンジをしています。
予知保全で予知したポンプ故障から故障予防策を考え、顧客への提案につなげています。
ビジネスチャンスの創出に役立つのが予知保全AIです。
参照:AI導入ガイドブック 製造業へのAI予知保全の導入:経済産業省
小売業における需要予測
小売業では商品ごとの需要を予測する役割をAIが担っています。
需要予測にAIを活用すると、利益が拡大する可能性があるからです。
ビッグデータ・AIに、来店客数と商品ごとの需要を予測するのに必要なデジタルデータを入れると、需要予測が得られます。
需要予測AIの一例が、ドラッグストアキリン堂の商品需要予測AIです。
天候・曜日・店舗の立地から該当日の来店客数を予測し、需要は来店客数と過去の販売実績から予測します。
需要予測では品切れ商品数の減少・過剰発注分の廃棄ロスの減少効果が得られました。
売上機会の拡大、無駄な発注の削減に貢献するのが商品需要予測AIです。
参照:事例にみる小売業のAIによる需要予測の現在点:旭リサーチセンター
マーケティングにおける顧客分析
顧客の成約率を高めるアプローチを学習する役割をAIが担っています。
アプローチ学習にAIを活用すると、顧客の成約率を高めるために、顧客のビッグデータから成約に効くアプローチを模索して、パターン・ルールを見つけます。
Netflixでは顧客の成約率を向上させるために、サイトで顧客にレコメンドする作品のサムネイルをAIでカスタマイズ表示しています。
会員の属性・会員の視聴履歴に応じて、表示するサムネイルの俳優を変えると、全ての会員に効果的なサムネイルを表示するよりもコンテンツの視聴率が高まります。
顧客の成約率向上に役立つのがマーケティング支援AIです。
参照:Netflixの屋台骨 「AIレコメンド」技術最前線:日本経済新聞
農業における収穫量予測
農業では作物の営業活動を支援する役割をAIが担っています。
作物の新規販売先との間で約束する収量を満たせるかどうかを、事前に見込んでおく必要があるからです。
AIはビッグデータから予測した収穫量を下方修正して、販売先に納品可能な収量を遵守できるように運用しています。
収穫量予測AIの一例が、ある農業生産組合のトマト生産者の収穫量予測AIです。
当初、環境データと過去収穫量から予測するAIを作りましたが、生産者による予測収穫量の方が精度が良かったため、AIを見直しました。
生産者の予測収穫量を環境データで評価し、予測収穫量を必要に応じて下方修正するAIを構築し正確性を高めています。
農業の営業活動支援に貢献するのが収穫量予測AIです。
参照:AIによる収量予測:みどりクラウド 農水産ソリューション
交通機関における運行管理
AIによるバスの運行は顧客の効率的な移動の実現を支援しています。
顧客の期待値である、呼んだら時間がかからずに来る・効率よく目的地に移動できるバスをAIがビッグデータを活用して実現できるからです。
AI運行バスの一例が、1970年頃に開発されたニュータウンである河内長野市の南花台地域で2019年12月から走らせているAI運行バスです。
従来の運行バスの課題である、バス停でしか乗り降りできない・乗降できる時間が決まっている、をAI運行バスが解消しています。
好きなところから乗り降りできるメリットに加え、複数の予約に対応する効率的なルートをAIが選ぶので、運行会社がなくても地域住民が運営できます。
高齢化社会の移動課題解消に役立つのがAI運行バスです。
エネルギー分野における省エネ
エアコンのAI運転が心地よい室内空間作りを支援します。
従来の屋内外の温度・湿度を考慮した自動運転に加えて、床温度・壁温度・運転履歴をビッグデータにし、AIが自動運転を行うからです。
AIエアコン運転の一例が、DAIKINのAI快適自動運転です。
AIはセンサーで床・壁の温度を検知・推測し、エアコンが記憶している過去の運転内容を参考にして自動運転をします。
従来の自動運転は屋内外の温度・湿度を考慮しますが、床・壁の暑さや寒さ・人の好みは取り入れません。
AI快適自動運転は、一年中、肌寒さや暑さから人やペットを守る快適な運転を、ビッグデータとAIで実現します。
快適な温度・湿度をコントロールするのに役立つのがAIを搭載したエアコンです。
セキュリティ対策における脅威検知
AIが未知の脅威に対するセキュリティ対策を支援します。
AIがビッグデータを活用し、未知の脅威を検知するからです。
従来のパターンマッチング型のアンチウイルスソフトウェアは、既知の脅威は検知できますが未知の脅威は検知できません。
脅威検知AIの一例が、NECの自己学習型システム異常検知技術(Automated Security Intelligence:ASI)です。
ASIは対象システムのログを集めたビッグデータを参照します。
平常の状態をASIが把握し、今の状態と平常状態を比較して把握した違いを異常と判定します。
ASIは異常を起点にシステムの動作を時系列で追えるので、未知の脅威の原因を効率的に究明できます。
サイバーセキュリティ対策による事業継続に役立つのが脅威検知AIです。
参照:AI(人工知能)を活用した未知のサイバー攻撃対策:NEC
研究開発における新素材・新薬開発
新素材の発見の時短にAIが貢献しています。
「干し草の山から針を探す」ほどの時間を費やしてきた新素材の発見ペースを、AIを使ったマテリアルズ・インフォマティクスが早めるからです。
一例が、Microsoftによる全固体電池向け新素材の発見の時短化です。
新素材の絞り込みを2ステップで構成し、新素材発見にかかる時間を年単位から2週間に短縮しました。
ステップ1はAIが約3200万種の無機材料から、化学構造面で安定した50万種への絞り込みです。
ステップ2は1で絞り込んだ各材料の実用性をAIが評価し、18万種まで絞りました。
新素材発見の時短に貢献するのがAIです。
参照:AIで材料開発を「時短」、週単位の事例も│TECHBLITZが選ぶスタートアップ5選:TECHBLITZ
参照:マテリアルズ・インフォマティクス(MI)とは?研究事例や企業の成功例、開発・導入課題を解説:スキルアップAI Journal
ビッグデータ×AI×ロボットの活用事例と未来予測

AIは進化を続けています。
ヒトの判断や行動の支援に加えて、AI自らがビッグデータと思考モデルに基づき考え・判断して・ロボットを動かす事例も出てきています。
ヒトのサポートをするだけでも十分有用なAIですが、今後はAIが担う範囲が広がり、ヒトがやりたいこと・やるべきことだけをやれる未来が訪れるかもしれません。
この章ではビッグデータ x AI x ロボットの事例4つを簡単に紹介します。
AIの今までとこれからを知るための参考にしてみてください。
- スマートファクトリーを実現している、トヨタ自動車
- 手術支援システムで医療を発展させる、メディカロイド
- 農業を高度化させる、Blue River Technology
- パーソナライズされた教育を実現している、すららネット
スマートファクトリーの実現
トヨタ自動車はAIで検査の一部を自動化しています。
作業者が神経を使う検査工程にビッグデータ x AI x 検査ロボットを使うと、ヒトの負担を減らし、不良を後工程に流さない検査工程作りに貢献するからです。
トヨタ自動車の田原工場では、何百もある検査項目を用いて、不具合を発見する検査工程に要る作業者は1人だけです。
ロボットは10台超のカメラで現物を撮りビッグデータにし、AIは自身に割りあたっている検査項目をこなし、検査結果を記録します。
この工程でのヒトの役割はヒトがやるべき検査のみに絞られます。
今後、自動車工場はAIによる自動化の範囲が拡張し、各工程の効率化が進むことが予想されます。
参照:「レクサス」手がけるトヨタ工場、AI活用のこだわり:ニュースイッチ
手術支援システムで医療発展
メディカロイドはビッグデータ x AI x 手術支援ロボットで手術を効率化します。
ビッグデータ x AI x 手術支援ロボットが、医師のパフォーマンスを底上げするからです。
メディカロイド社が開発する手術支援プラットフォームMINSは、手術支援ロボットhinotoriを軸に効率的な手術を支援します。
手術支援に必要なのがビッグデータです。
MINSはhinotoriがロボット手術中に収集する手術データを、ビッグデータとして蓄積します。
AIはビッグデータから最良の手順を導き出し、術前から術後までの手術運用全体を効率化する提案をします。
医療は将来的にロボットによる手術支援の範囲が広がり、多くの種類の手術が標準治療になることが予想されます。
農業の高度化
ビッグデータ x AI x 農業ロボットは効率的・経済的な除草剤散布を行います。
枯らすべき植物を識別し、必要なところにだけ除草剤を撒けるからです。
Blue River Technology社のSee & Sprayマシンは、植物の画像を得るカメラ・植物を識別するのに使用するビッグデータとAI・除草剤を撒くロボットで構成されています。
枯らしたい雑草だけ画像から識別し、雑草だけに除草剤を噴射します。
マシンはヒトの欠点である、疲れる・疲労により性能が落ちる点をカバーします。
マシンはテストと改善を繰り返し、ヒトが期待する除草剤散布マシンに進化します。
農業はこれからもロボットによる作業の範囲が拡大し、農業の高度化が進んでいくことが予想されます。
参照:雑草にのみ除草剤を噴射し農家のコスト削減に貢献する、Blue River Technology社のSee & Sprayマシンについて解説:Blue River Technology:先端農業マガジン
パーソナライズされた教育
ビッグデータ x AI x 教育ロボットは個人に合わせた教育環境を提供します。
学年にとらわれない個人の理解度に合ったドリルが理解度を向上させるからです。
無学年式教材であるすららのAI搭載型ドリルは、個人の理解度をビッグデータとして蓄積する診断テストとドリル・理解不足を分析するつまずき診断AI・理解不足にあった難易度の問題を出す教育ロボットで構成されています。
すららはつまづきの要因を診断し、簡単すぎず難しすぎない問題を出題します。
ちょうどよい達成感を得て・自信をつけ・理解不足を解消しながら、ステップアップを繰り返して学習を進められます。
教育は今後ロボットによる理解定着サポートが進み、教育格差の改善が進んでいくことが予想されます。
まとめ:ビックデータとAIの可能性は無限

ビッグデータとAIは互いに価値を引き出し合う関係性です。
膨大なデータは人の手で扱うのは困難なため、AIに任せるのが最適です。
一方、AIは多くの学習データが要求されるため、ビッグデータが必要になります。
今後はビッグデータ・AIから得られた結果が多くの場面で役立てられるでしょう。
ビックデータとAIは多くの企業が抱える課題を解決し、ビジネスの可能性を無限に広げます。
ただし、データサイエンティストなどの人材確保や自社内にデータ分析基盤を整えるなど環境構築が重要です。
サイバー攻撃や情報漏えいなどのリスクに備えたセキュリティ対策も重要になるでしょう。
専門家のサポートを受けることでスムーズに環境構築できます。
JiteraはAI・ビッグデータをお客様の要件に合わせて活用するプロフェッショナル集団です。
ビッグデータやAIに関するお困り事があれば、お気軽にJiteraまでお問い合わせください。

