データセンターとは、情報技術(IT)機器やデータを保管・処理・管理するための特別な施設です。
自社サーバーでの運用が不安を感じている人にはおすすめですが、どのようなサービスがあるのでしょうか。
この記事では、データセンターのメリットやデメリット、クラウドとの違いなどをわかりやすく紹介しています。
この記事を読んで、自社でデータセンターを利用するかどうかの参考にしてください。

PHPを独学で勉強した後にWeb業界に参入。大手企業でプログラマーとして活躍後、自社サービスの立ち上げ、大手検索エンジンサービスの保守運用作業、ソーシャルゲーム開発などに携わりながら、SE・管理職の道を歩んで現在に至る。現在は、管理職に携わる傍ら、これまでの経験を活かした執筆活動を続けている。
データセンターとは?
データセンターとは、情報技術(IT)機器やデータを保管・処理・管理するための特別な施設です。
これらシステムは、大規模なサーバ・ネットワーク機器・ストレージシステム・冷却装置などのハードウェアを収容し、それらを適切に管理するためのインフラストラクチャーを提供しています。
ここでは、データーセンターのことをよく知るために、以下の項目を解説します。
- データセンターの種類
- データセンターのサービス
- データセンターとクラウドの違いは提供するもの
それぞれの項目を見ながら、データセンターの基礎を理解していきましょう。
データセンターの種類
データーセンターは情報機器やデータなどを保管・処理・管理するための特別な施設ですが、その種類は、以下のとおりです。
- ハウジング
- ホスティング
ここでは、それぞれの異なる点などを解説します。
ハウジング
データーセンターの種類の1つに、ハウジング(Housing)があります。
ハウジングデータセンターは、顧客が自社のサーバーやネットワーク機器を収容するための、物理的なスペースを提供する施設です。
ハウジングの利用形態は、通常、顧客が自社のサーバーやネットワーク機器をデータセンターの施設に設置し、その施設が提供する基本的なインフラストラクチャーを利用する形になります。
データセンターのハウジングを利用する際は、ラックスペースやケージスペース、ほかにも電力及び冷却インフラストラクチャーなどをレンタルする必要があります。
ハウジングを利用すれば、コストの効率性を上げられたり高度なセキュリティ対策によって信頼性と安全性を得られたりというメリットが得られます。ただし、自社のハードウェアなどがデータセンターの管理下に置かれるため、顧客からの制御が制限される可能性があることに、注意が必要です。
データセンターのハウジングは便利なものですが、このようなメリットやデメリットを考慮して、自社のニーズや要件に基づいて利用する必要があるでしょう。
ホスティング
ホスティングは、データーセンターの種類の1つです。
データセンターが顧客に対して、サーバやネットワーク機器、データの保管・管理、インターネット接続などのインフラストラクチャーを提供するサービス形態です。
ホスティングの利用形態は、顧客がデータセンターの提供するサーバーやインフラストラクチャーを利用して、自社のウェブサイトやアプリケーションをオンラインで公開する方法です。
ホスティングを利用する際は、ウェブサーバー・データストレージ・ドメイン名・データベース・電子メールサービスなど、ハウジングと違ってさまざまなものをレンタルする必要があります。
ホスティングを利用するメリットには、コスト効率・信頼性・セキュリティの向上などがあげられます。一方で、リソースやカスタマイズを制限されたり、ホスティングへの依存などのデメリットもあります。
これらデメリットも考慮した上で、ホスティングサービスを利用するかどうかを、ビジネスのニーズや要件、セキュリティ要件などに合わせて検討する必要があるでしょう。
データセンターのサービス
データセンターからは、多くのサービスを受けることができます。
おもなサービスは、以下のとおりです。
- 提供場所
- 電源の提供
- 信号回線の提供
- セキュリティ対策
- 調管理
- 災害対策
これらサービスを理解して、データセンターを利用するかどうかの参考にしてください。
提供場所
データーセンターのサービスは、通常、専用の施設内で提供されることが多いです。
これらの施設は、高度なインフラストラクチャーやセキュリティ対策が整備されており、顧客のデータやサーバを保護して安定した運用環境を提供しています。
データセンターの提供場所には、都市圏内や地下施設のほかに、郊外地域や国際的な拠点などに設置されることが多いです。特に、大都市や主要都市圏には、多くのデータセンターが立地しており、これらの施設は顧客に近い場所に位置していることが多く、低レイテンシーのネットワーク接続を提供することができます。
データセンターの提供場所は、顧客のニーズや要件、セキュリティの観点から慎重に選択するようにしましょう。
提供場所を適切に選択することは、データセンターのパフォーマンス・可用性・セキュリティに重要な影響を与えるため、重要な要素の1つです。
電源の提供
データセンターのサービスの1つである、電源の提供は、重要な役割を果たしています。
データセンターは、高度な電力インフラストラクチャーを備えており、顧客のサーバーやネットワーク機器に安定した電力を供給します。
電力を供給しているデータセンターは、通常、バックアップ電源を備えており、安定した電力供給が可能です。主要電源が停止した場合でも、UPS(無停電電源)や発電機などのバックアップ電源が自動的に稼働し、サーバーやネットワーク機器に安定した電力を供給します。
データセンターは、電力消費を効率的に管理するための機能を提供しており、電力モニタリングや電力効率の最適化などの効果が期待できます。さらに、大規模な電力容量を持っており、多数のサーバやネットワーク機器が同時に稼働して高い処理能録やスケーラビリティの実現が可能です。
データセンターは、電力の安定性を確保するために、専門的な設備や技術を利用しているため、サーバやネットワーク機器に安定した電力が共有されており信頼性の高い運用が可能となっています。
データーセンターが提供する電力サービスは、顧客のビジネスの要件やセキュリティの観点から非常に重要です。
信号回線の提供
信号回線(ネットワーク接続)は、データセンターのサービスの1つです。
これは、顧客がデータセンターにサーバやネットワーク機器を配置し、インターネットやプライベートネットワークに接続するための重要な要素です。
データセンターは、高速かつ信頼性の高いインターネット接続を提供しており、顧客のサーバやアプリケーションがオンラインで常に利用可能となることを実現しています。ほかにも、複数のインターネットサービスプロバイダー(ISP)との接続を確保し、冗長性を高めていることが一般的です。
データセンターは、顧客がプライベートネットワークや専用回線を使用して、ほかの拠点やクラウドプロバイダーとの間でデータを完全に送受信するための接続の提供が可能です。
信号回線の1つとして、高速イーサネット接続があります。これは、顧客のサーバやストレージデバイスでの高速なデータ転送を実現しており、パフォーマンスの最適化を行っています。
これらの信号回線サービスは、顧客や自社のサーバやアプリケーションをオンラインで安全に適用し、ユーザーや顧客に高品質なサービスを提供する上で不可欠な要素です。
セキュリティ対策
データセンターのサービスの1つに、セキュリティ対策があります。
顧客のデータやサーバの安全を確保するために、データセンターでは多くのセキュリティ対策を実施しています。たとえば、物理的なセキュリティ対策を実施して、顧客のサーバや機器を保護していたり、高度なネットワークセキュリティ対策を実施し顧客のデータを保護したりするなどです。
ほかにも、アクセス制御を行なって、顧客やスタッフのアクセスを厳密に制御します。これは、物理的なアクセス制限や論理的なアクセス制限などが含まれ、そのほかには、アクセスログの監視や追跡も含まれます。
データセンターは、顧客のデータを保護するためにデータ暗号化技術を使用し、データの転送中や保存中に暗号化が適用されることが多いです。さらに、セキュリティポリシーを策定し、それに基づいてセキュリティ対策を実施します。
これらのセキュリティ対策は、データセンターが顧客のデータとシステムを保護して、機密性・可用性・整合性を確保するために重要な役割を果たしています。
調管理
調管理とは、環境の監視と調整んことで、データセンターのサービスの1つです。
データセンターでは、サーバやネットワーク機器、そして設備全体の適切な機能と性能を維持するために、環境条件を管理する必要があります。
たとえば、温度と湿度の管理は、重要な調管理の1つです。データセンターでは、サーバやネットワーク機器の正常な運用に適した温度と湿度を維持するために、冷却装置や加湿装置などの環境制御システムを使用しています。
ほかにも、電力の供給と消費を管理して、適切な電力効率を維持しています。
設備の保守と点検は、調管理の項目の1つです。冷却装置・UPS(無停電電源)・発電機・消費設備などの設備を定期的に点検する、保守作業を実施しています。
データセンターでは、物理セキュリティ対策と環境監視を実施して、設備や機器を保護し、緊急事態や異常なイベントを早期に対応します。このような事態を早期に対応できることで、設備の安全性とセキュリティの確保が可能です。
これらの調管理サービスにより、データセンターは顧客のサーバやネットワーク機器の安全性と信頼性を確保しています。
災害対策
災害対策は、データセンターのサービスの1つです。
データーセンターは、災害が発生した際にも顧客のデータやサーバを安全に保護し、サービスの中断を最小限におさえるために多くの対策を講じています。
たとえば、災害復旧計画(DRP)を策定し、顧客のデータやシステムの復旧を迅速かつ効率的に行なっています。ほかにも、データのバックアップと復元を行うために、定期的なバックアッププロセスを実施して、顧客のデータを安全に保管することも災害対策の1つです。
データセンターは、冗長なシステムやインフラストラクチャーを備えているため、災害時でもサービスの中断を最小限におさえることが可能です。
万が一災害が発生した場合、迅速に対応するためのチームとプロセスを整備しており、災害対応チームは、災害の監視・評価・通知・対応・復旧などのタスクを担当してサービスの継続性を確保しています。
データセンターが提供する災害対策サービスにより、顧客は災害発生時でもデータやシステムを安全に保護し、サービスの中断を最小限におさえることが可能です。
データセンターとクラウドの違いは提供するもの
データセンターと似たようなサービスにクラウドがありますが、これら2つの違いは、どういったものなのでしょうか。
以下は、データセンターとクラウドが提供するおもな要素を、一覧にした表です。
データセンター | クラウド |
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表のように、データセンターはネットワーク接続や電力供給など、物理的なものを提供しています。
一方、クラウドはストレージやデータベースなどの、ソフトウェアに関するものを提供している違いがあります。
データセンターのメリット・デメリットは?
ここまで、データセンターの種類やサービスなどをみてきて、データセンターの基本を理解してきました。
次に、データセンターのメリットデメリットをみていきましょう。
- データセンターのメリット
- データセンターのデメリット
データセンターのメリットばかりでなくデメリットにも目を向けることで、自社で活用できるかどうかの参考にしてください。
データセンターのメリット
データセンターのメリットを以下の2つの観点からみていきます。
- クラウドと比較した時のメリット
- 自社サーバーと比較した時のメリット
ほかサービスなどと比較して、どちらのメリットの方が良いかみていきましょう。
クラウドと比較した時のメリット
データセンターとクラウドを比較した時のメリットは、以下の表のとおりです。
データセンター | クラウド |
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データセンターとクラウドのメリットは、企業のニーズや要件・予算・セキュリティ要件などに応じて異なります。
どちらが最適かを決定する際は、これらの要因を統合的に考慮する必要があるでしょう。
自社サーバーと比較した時のメリット
データセンターと自社サーバーを比較した時のメリットは、以下の表のとおりです。
データセンター | 自社サーバー |
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このようなそれぞれのメリットを比較して、自社でサーバーを構築するかデータセンターを利用するか検討するとよいでしょう。
データセンターのデメリット
データーセンターのデメリットは、おもに以下のとおりです。
- コストがかかる
- 移動時間がかかる
- 100%安全とは言えない
これらデメリットを見た上で、自社でデータセンターを活用するかどうかの参考にしてください。
コストがかかる
データセンターを利用する際のデメリットの1つに、コストがかかることがあげられます。
まずは、設備及びインフラストラクチャーに対して、コストがかかります。データセンターを構築・運用するには、物理的な施設・サーバー・ネットワーク機器・電力及び冷却装置などのインフラストラクチャーの整備が必要です。
ほかにも、人件費・電力料金・冷却コスト・セキュリティ対策の費用などの、運用コストも考慮する必要があるでしょう。データセンター内の機器や設備の保守・メンテナンスには、定期的な点検・修理・交換などのコストがかかります。
これらのコストは、データセンターを運用する際に企業が直面するおもな課題の1つで、コストの管理と最適化が重要なポイントとなるでしょう。
移動時間がかかる
移動時間がかかることは、データセンターのデメリットの1つです。
データセンターは、通常、歳の外部やリモートな場所に配置されていることが多いため、物理的なアクセスに時間がかかることに注意が必要です。特に、トラブルシューティングやメンテナンス作業を行う際には、緊急時であっても移動時間がかかることは避けられません。
移動時間がかかるために、サポートや保守が遅れる可能性があることも、データセンターを採用するかどうか考慮するポイントの1つです。
移動時間がかかることは、業務効率への影響を考慮しなければなりません。従業員の業務効率に影響を与える可能性があるため、定期的なメンテナンスや監視作業のために頻繁にデータセンターへ移動する必要がある場合は、そのための時間や労力を確保しなければならないでしょう。
移動時間がかかるために、災害発生時の迅速な対応が難しくなる可能性がある点にも注意が必要です。
これらのデメリットを考慮すると、データセンターの運用や管理においては、移動時間の最小化や適切な災害対策の実施などが必要となるでしょう。
100%安全とは言えない
データセンターのデメリットの1つに、100%安全とは言えないという点があげられます。
データセンターは物理的にもデジタル的にもセキュリティ対策が施されていますが、それでも完全に無防備ではないというわけではありません。セキュリティ対策が講じられていても、サイバー攻撃や内部者の不正アクセスなど、セキュリティの脅威に対しては常に警戒する必要があります。
ほかにも、物理的なリスクにもさらされている点に注意です。火災・洪水・地震などの災害が発生した場合、データセンター内の機器やデータの損失や損害を被る可能性もあるでしょう。
人為的なミスがあることにも注意が必要で、これには、管理者のミスによるデータの誤削除やシステム設定の誤操作などが挙げられます。
これらのリスクを管理するために、データセンターでは、物理的なセキュリティ対策・サイバーセキュリティ対策・災害復旧計画・バックアップ・復元戦略などが必要となるでしょう。
データセンターの利用がおすすめの人
ここまで、データセンターのメリット・デメリットをみてきました。
サーバーを構築する方法には、データセンターの活用のほかにも、クラウドを利用したり自社サーバーを構築したりする方法があります。
では、どのような人が、データセンターを利用するとよいのでしょうか。
ここでは、データセンターの利用がおすすめな人を以下2つ紹介します。
- 自社サーバーの管理に物理的・金銭的に負担を感じている人
- データセンターを活用しBCP対策がしたい人
自社の状況が同じような状況に当てはまるか、確認してみるとよいでしょう。
自社サーバーの管理に物理的・金銭的に負担を感じている人
データセンターの利用がおすすめな人は、自社サーバーの管理に物理的・金銭的に負担を感じている人です。
自社サーバーの管理には、物理的な設備やインフラストラクチャーの構築・メンテナンス・セキュリティの実装など、多くの費用と手間がかかります。
これらの負担を軽減したい企業や個人にとっては、データセンターの利用は魅力的な選択肢となるでしょう。
データセンターを活用しBCP対策がしたい人
BCP対策は、災害や緊急事態に備えて事業継続性を確保する計画のことで、このBCP対策をしたい人はデータセンターの利用がおすすめです。
データセンターは災害復旧能力が高く、災害発生時でもデータやシステムの復旧が迅速に行えます。
ほかにも、バックアップとレプリケーションが可能なことも、BCP対策を行いたい人に向いている理由の1つです。
データセンターでは、専門的なスタップが24時間365日体制で対応し、緊急時にも迅速な支援を提供しているため、BCP対策が可能です。
このように、データセンターの利用を通じてBCP対策を強化することで、災害や緊急事態に対する事業のリスクを低減し、事業継続性を確保することができるでしょう。
データセンターの選び方
データセンターの利用がおすすめな人は、自社サーバーでの運用に負担を感じている人であることがわかりました。
では、このような人たちは、どのようなポイントでデータセンターを選べばよいのでしょうか。
ここでは、以下の項目に分けて、データセンターの選び方を解説します。
- データセンターの立地
- 事前に見学できるか
- トラブル発生時のバックアップ体制
- 物理的なセキュリティ体制
- ラックやスペースに空きがあるか
- ネットワークの速度や性能
- 料金は予算内か
それぞれの項目を理解して、どのようなデータセンターを選べばよいか学んでいきましょう。
データセンターの立地
データセンターを選ぶ際には、その立地が非常に重要な要素の1つです。
データセンターの立地は、地理的なリスクに対する耐性を考慮する必要があります。ほかにも、データセンターが利用者やスタッフにとって、アクセスしやすい場所にあることが重要です。
データセンターの立地は、通信インフラストラクチャーにも関連しているため、主要なインターネットバックボーンに近い場所にあれば、高速かつ安定したネットワーク接続を確保できるでしょう。
安定した電力供給が可能な場所にあることも、データセンターを選ぶ際の重要なポイントです。さらに犯罪率の低い地域や、物理的なセキュリティ対策が強化されている場所を選ぶべきでしょう。
これらの要素を考慮して、データセンターの立地を選択すれば、データセンターのセキュリティや可用性、アクセス性などを最適化できます。
事前に見学できるか
事前に見学できるかどうかは、データセンターを選ぶ際に重要な要素の1つです。
データセンターの見学を通じて、その施設や設備、セキュリティ対策などを直接確認することが可能です。
データセンターを見学するためには、事前に予約を行う必要があります。ほかにも、見学可能な時間帯や条件を確認するようにしましょう。
データセンターの見学は、通常ガイド付きのツアー形式で行われ、ツアーガイドが施設の概要やセキュリティ対策などを説明し、見学者の質問も答えてもらえます。
データセンターの見学を通じて、施設のセキュリティや運用状況、インフラストラクチャーの品質などを評価することができます。
データセンターを選ぶ際は、見学の予約や条件などを確認し、可能な限り実際に現地を訪れて直接確認することが望ましいでしょう。
トラブル発生時のバックアップ体制
データセンターを選ぶ際は、トラブル発生時のバックアップ体制が非常に重要です。
まずは、データセンターが冗長性を持つかどうか確認するようにしましょう。冗長化されたハードウェアやネットワークインフラ、電源システムが備えられていることで、システムの可用性が高まります。
データセンターが災害復旧計画(DRP)を策定・実施しているかどうかを確認することも重要です。
ほかにも、定型的なバックアップを実施しているデータセンターを選ぶようにしましょう。
24時間365日のサポート体制が整っているかどうかも、重要なポイントです。
これらのポイントを考慮すれば、トラブル発生時に備えた十分なバックアップ耐性を持つデータセンターを選択できるでしょう。
物理的なセキュリティ体制
物理的なセキュリティ体制は、データセンターを選ぶ際の重要なポイントです。
データセンターへのアクセス制御が厳格に行われているかどうかを確認しましょう。ほかにも、セキュリティカメラや監視システムが設置されているかどうかを確認することも重要です。
建物や施設には、物理的なセキュリティ対策が施されていることが重要で、防火壁や防火扉、強化ガラスなどが設置されている場所を選ぶようにしましょう。
また、常時セキュリティスタッフが配置されているかどうかを確認することも重要です。
これらのポイントを考慮することで、物理的なセキュリティ体制が適切に整備された場所を選択することができるでしょう。
ラックやスペースに空きがあるか
データセンターを選ぶ際に、ラックやスペースに空いている場所があることを確認するようにしましょう。
ラックの容量や空き状況は、新しい機器やサーバーを設置する際の重要な要素です。
スペースに空いている場所があることを確認する必要があるでしょう。スペースに余裕を持つことは、将来的な拡張や追加の機器設置に備えるために、重要な要素です。
さらに、利用に関する予約制度や契約条件を持っているかを確認するようにしましょう。
上記のようなポイントを考慮することで、空きがある場所を選択することができます。
ネットワークの速度や性能
ネットワークの速度や性能は、データセンターを選ぶ際に重要な要素の1つです。
データセンターが提供するネットワークの帯域幅がどれくらいかを確認しましょう。ほかにも、データセンターがどのようなネットワークインフラストラクチャーを持っているかを確認することも重要です。
データセンターが冗長性を持っていることも重要な要素の1つです。
データセンターのネットワークが低遅延であるかどうかを確認しましょう。低遅延のネットワークは、リアルタイム性や応答速度の向上に期待できます。
特に、金融取引やオンラインゲームなどの応答性が重要なアプリケーションにおいては、低遅延のネットワークが期待されます。
このようなポイントを考慮して、高速かつ信頼性の高いネットワークを提供するデータセンターをえらることができるでしょう。
料金は予算内か
データセンターを選ぶ際には、料金が予算内であるかどうかも重要な要素です。まずは、データセンターが提供する料金体系を理解しましょう。
さらに、そのデータセンターに追加料金を請求する場合があるかどうかの確認をすることも重要です。
料金を比較する際には、複数のデータセンターを比較して、コスト効率のよい選択をすることが必要となります。ほかにも、特定のサービスやオプションの利用によって追加料金が発生する可能性がある場合も理解しておきましょう。
これらのポイントを考慮して、予算内でありながら必要なサービスや要件を満たすデータセンターを選択することが重要です。
データセンターの料金
ここまで、データセンターを選ぶ際には、さまざまなポイントがあることがわかりました。
では、データセンターの料金には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、以下の項目に分けて、データセンターの料金を解説します。
- 初期料金
- ラック使用料金
- 電力料金
- 回線使用料金
- オプション料金
それぞれの項目をみて、データセンターにはどのような料金があるのかを理解しましょう。
初期料金
データセンターの料金の1つである、初期料金は、サービス内容や提供業者によって異なりますが、0円〜10万円程度である場合が多いです。
初期料金にはセットアップ料金があり、これは、データセンター内での機器のセットアップやインストールに関連する料金のことをさします。
ラックの配置や配線、ネットワークの構成などが含まれる場合があります。
さらに、データセンターと契約を開始する際に支払う料金も、初期料金に含まれる場合が多いです。これは、契約期間や提供されるサービスによって異なるため、注意が必要でしょう。
データセンターの初期料金は、これらの要素によって構成されており、その料金は提供されるサービスや設備のレベル・契約期間・利用料などによって異なります。
このため、事前に慎重な見積もりを行い、必要なサービスを含んだ料金プランを選択することが重要です。
ラック使用料金
データセンターの料金の1つに、ラック使用料金があります。
ラックは、サーバーやネットワーク機器などのIT機器を設置するための枠組みであり、データセンター内での機器の配置や冷却を効率よく行うための重要な要素です。
ラックレンタル料金は、ラック1つあたりのレンタル料金で、通常は月額または年額で設定されています。この料金は、ラックのサイズや仕様、契約期間などに応じて異なることが多いです。
ラックのスペースサイズによっても料金が異なる場合があります。さらに、ラック使用にともなう、冷却装置や電力設備の利用料金が含まれる場合もあるため注意です。
ほかにも、物理的なセキュリティ対策の費用が含まれる場合もあるでしょう。ラック使用料金は、電力容量などにより料金が変わるため、注意が必要です。
電力料金
データセンターの料金に含まれる電力料金は、データセンター内での電力の利用に関連する費用をさします。
初期料金とは別に別料金が設定されている場合もあるため、データセンターを選ぶ際は、電力料金の詳細を理解して、適切なプランを選択することが重要です。
ほかにも、効率化機器の利用料金や、UPS(無停電電源装置)の利用料金などの料金が別途かかることがある場合も考慮に入れる必要があるでしょう。
これらの要素に基づいて、データセンターの料金には電力料金が含まれます。
回線使用料金
回線利用料金は、データセンターの料金に含まれる料金の1つで、ベストエフォート型またはギャランティ型のいずれかの形式で提供されます。
ベストエフォート型の回線利用料金は、最大限の努力を払ってネットワークの帯域幅や品質を提供するものですが、サービス提供者は特定の帯域幅や品質を保証することはないため、注意が必要です。
ギャランティ型の回線利用料金は、特定の帯域幅や品質を保証するもので、サービス提供者は、契約で約束された帯域幅や品質を提供することを保証しています。
このため、ベストエフォート型よりも料金が高価になりますが、ビジネスにとって重要なアプリケーションやサービスの信頼性を確保するために必要なものであるといえるでしょう。
オプション料金
データセンターの料金には、基本料金に加えて、さまざまなオプション料金が含まれる場合があります。
これらのオプション料金は、追加のサービスや機能を利用する際に適用されるものです。たとえば、バックアップ・セキュリティ・監視・管理などのサービスや、リモートハンズサポートなどがあげられます。
これらのオプション料金は、データセンターが提供するサービスや機能をカスタマイズして利用する際に追加されるため、ビジネスのニーズや要件に応じて、必要なオプションを選択することが重要です。
データセンターのまとめ
今回は、データセンターに関することをみてきて、以下のことがわかりました。
- データセンターとはIT機器やデータを保管・処理・管理するための特別な施設
- 高度なインフラストラクチャーやセキュリティ対策が整備されている
- データセンターは専門的な知識や技術を持たなくても利用できる
- 自社サーバーでの運用に不安を感じている人はデータセンターの利用がおすすめ
データセンターは、IT機器やデータを保管・処理・管理するための特別な施設のことをさします。
高度なインフラストラクチャーやセキュリティ対策が整備されているため、安心して利用することができます。
専門的な知識や技術をもたなくても利用できるのは、大きなメリットの1つです。
自社サーバーでの運用に不安を感じている人は、データセンターの利用がおすすめです。しかしながら、実際にどのようなデータセンターを利用すればよいかわからないこともあるでしょう。
このようなときは、データセンターに知見のある、株式会社Jiteraへご相談ください。
自社でどのようなデータセンターを利用したいかをヒアリングさせていただき、適切なデータセンターをご紹介いたします。