Webサイトやアプリケーションのユーザーインターフェイス設計において、アコーディオンメニューは一般的な要素の一つとなっています。アコーディオンメニューは、クリックまたはタッチによって展開・収縮するメニューの形式で、コンテンツを効率的に表示し、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
このタイプのメニューは、限られたスペースの中で多くの情報を整理し、アクセスしやすくするために特に有効です。また、ユーザーが必要な情報に素早くアクセスできるようにするためにも役立ちます。しかし、アコーディオンメニューの設計には、ユーザビリティの観点からいくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。例えば、過度に多くのメニュー項目を持たせるとユーザーが混乱しやすくなるため、情報の整理とバランスが鍵となります。
本記事ではアコーディオンメニューの定義やメリット・デメリット、ポイントなどをわかりやすく解説します。

東京在住、大手IT企業出身、Web業界10年以上のアラサーです。新規事業開発やシステム開発にプロジェクトベースで関与したりこれまでの経験をもとに執筆活動を行っています。
アコーディオンメニューの定義
アコーディオンメニューとは、ウェブサイトやアプリケーションにおいて、リストやナビゲーションメニューの項目を1つのクリックで展開・折りたたむことができるUI(ユーザーインターフェース)要素のことです。
アコーディオンメニューとは
アコーディオンメニューは、複数の項目をコンパクトに表示し、ユーザーが必要な情報に素早くアクセスできるようにするために使用されます。通常、項目はタイトルとコンテンツで構成されており、タイトルをクリックするとコンテンツが表示され、もう一度クリックすると再度折りたたまれます。
動作の仕組み
アコーディオンメニューの動作は、HTML・CSS・JavaScriptの組み合わせによって実現されます。HTMLでタイトルとコンテンツをマークアップし、CSSでスタイリングを行います。そして、JavaScriptによってクリックイベントを処理し、タイトルをクリックした際にコンテンツの表示・非表示を切り替えます。
例えば、jQueryを使用した場合の実装は以下のような形になります。
$(‘.accordion-title’).click(function() {
$(this).toggleClass(‘active’); // タイトルにクラスを追加・削除
$(this).next(‘.accordion-content’).slideToggle(); // コンテンツの表示・非表示を切り替え
});
});
このようにアコーディオンメニューは、ユーザーが情報を効率的に探索できるようにするための便利なUI要素です。
アコーディオンメニューのメリット
アコーディオンメニューは、Web上でよく使用されるナビゲーションメニューの1つです。以下では、アコーディオンメニューのメリットについて解説します。
スペースの効率的な利用
アコーディオンメニューは、コンテンツを折りたたむことができるため、スペースの効率的な利用が可能です。メニュー内の項目をクリックすると、詳細情報が表示されるため、ユーザーは必要な情報に素早くアクセスすることができます。特に、複数の項目を効率的に表示したい場合にはアコーディオンメニューが適しています。
UIデザインの一部としての活用
アコーディオンメニューは、Web上のデザインにおいて重要な役割を果たすことができます。アコーディオンメニューは、見出しとコンテンツを簡潔にまとめることができるため、デザイン上の調和を生み出すことができます。また、アコーディオンメニューは、ウェブサイトの一部としてスタイリングすることができるため、ユーザーに視覚的な効果をもたらすことができます。
ビジュアル要素としての効果
アコーディオンメニューは、ビジュアル的にも効果的なツールとして活用することができます。メニューが折りたたまれている状態では、スペースを節約することができ、メニューをクリックすることによって、コンテンツが展開されるアニメーション効果を持たせることも可能です。これにより、ユーザーに視覚的な刺激を与えることができ、ウェブサイトの魅力を高めることができます。
アコーディオンメニューのデメリット
アコーディオンメニューにはいくつかのデメリットも存在します。
コンテンツの視認性の低下
アコーディオンメニューでは、初期状態では詳細なコンテンツが非表示になっており、ユーザーはそれをクリックすることで表示させる必要があります。そのため、コンテンツが隠れている状態では、ユーザーはその情報を確認することができません。特に重要な情報が非表示になっている場合、ユーザーはそれを見逃してしまう可能性があります。
ユーザビリティへの影響
アコーディオンメニューはユーザビリティに影響を与えることもあります。例えば、クリックすることでコンテンツを開閉する動作は、ユーザーがクリックする必要があるため操作に手間を要します。また、複数のアコーディオンメニューが存在する場合、閉じる必要があるメニューを見落とす可能性もあります。
アコーディオンメニューの活用ポイント
アコーディオンメニューの効果的な活用には、以下のポイントに注意する必要があります。
設置するコンテンツの選別
アコーディオンメニューでは、初期表示時に全てのコンテンツを同時に表示するのではなく、必要な情報のみを表示することが求められます。そのため、コンテンツの選別には慎重さが必要です。ユーザーが最初に表示される情報に関心を持ち、クリックして詳細を見たいと思うであろう情報を選択しましょう。また、情報の重要度や頻度に応じて、表示するコンテンツを適切に設定しましょう。
デザインとの一体感
アコーディオンメニューは、Webサイトやアプリケーションのデザインと一体感を持たせることが重要です。メニューのスタイルや色、アイコンなどが統一されたデザインとなっていることで、ユーザーはメニューの役割や操作方法を直感的に理解することができます。そのためには、メニューのデザインを統一して、視覚的な一致を実現しましょう。
メニューのリンク設計
アコーディオンメニューにおいて、メニューのリンク設計は重要な要素です。メニューに表示される項目の名称やテキストをわかりやすくし、ユーザーがクリックして詳細ページへ移動することができるようにしましょう。また、リンクの配置やスタイルも適切に設定し、ユーザーがリンクとして認識しやすくすることが望まれます。これによって、ユーザーは目的の情報へ素早くアクセスすることができます。
まとめ
アコーディオンメニューは、クリックすると詳細が表示されるナビゲーションメニューの一種です。情報をコンパクトにまとめることができ、見やすさや情報量の制限に役立ちます。ただし、一気に情報を確認できないため、ユーザーが探している情報を見落とす可能性があります。
アコーディオンメニューを活用する際の注意点としては、展開可否の明確な表示やタイトルの分かりやすさが挙げられます。ユーザーがどの項目を開けることができるのか、また開いた状態であることを明示することが重要です。
アコーディオンメニューはWebサイトやアプリのユーザビリティ向上に貢献する優れた要素です。適切に活用することで、情報の整理やスペースの効率的な利用が可能となります。しかし、デメリットも考慮する必要がありますので、設計段階から慎重な検討が必要です。
アコーディオンメニューについての詳しい情報や実装方法は、参考文献や公開されているドキュメントを参照してください。
この記事ではアコーディオンメニューの基礎知識をご紹介しました。アコーディオンメニューについてまずはどのようなものか理解したいと考えている方にとって、参考になりましたら幸いです。
アコーディオンメニュー含めたデザイン実装(UIUX含む)、開発、技術選定など開発課題をお持ちの方はぜひ一度Jiteraまでご相談ください。