クラウドホスティングとは?レンタルサーバーとの違いやおすすめサービスを比較

クラウドホスティングを活用することで、リーズナブルなコストでシステム開発が可能になります。

本記事では、クラウドホスティングの特徴やメリット、代表的なサービスを詳しく解説します。
また従来型のホスティング(レンタルサーバー)やVPSとの違いについても解説していきます。

コストパフォーマンスに優れたクラウドを上手く利用することで、社内リソース不足を補完し、システム開発の効率化にもつながります。

この記事を読んでクラウドホスティングに関する理解を深めましょう。

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監修者 nyann_writer

現役のシステムエンジニアとして10年程度のキャリアがあります。 Webシステム開発を中心に、バックエンドからフロントエンドまで幅広く対応してきました。 最近はAIやノーコードツールも触っています。

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    クラウドホスティングとは

    クラウドホスティングは、インターネットを通じてリモートサーバー上でウェブサイトやアプリケーションをホストするサービスです。

    サーバーを自社で購入・設置する必要がなく、クラウド上のサーバーをレンタルできます。料金プランに応じてCPUやメモリ、ストレージなど必要なスペックを選択可能です。

    メリットには、低い初期コスト従量課金制簡単なリソース拡張があります。これらの特徴により、さまざまなシステムやサービスに活用できます。

    クラウドホスティングには3つのサービスモデルがあります。

    • IaaS:インフラストラクチャーのみ提供
    • PaaS:開発環境を含むプラットフォーム提供
    • SaaS:アプリケーションまで提供

    代表的なサービスには、AWS、Azure、GCP(IaaS)などがあります。

    クラウドホスティングにより、サーバー運用の効率化柔軟なリソース管理BCP対策が可能になります。

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    クラウドとホスティングの違い

    クラウドホスティングと従来のホスティング(レンタルサーバー)には、いくつかの重要な違いがあります。

    以下の表で主な要素を比較してみましょう。

    クラウドホスティング ホスティング(レンタルサーバー)
    概要 複数のサーバーで構成されるネットワーク上に、リソースを分散して提供するサービス 1台のサーバーを区切って複数のユーザーで共有するサービス
    メリット リソースの柔軟な拡張・縮小が可能・サーバー障害のリスク分散・従量課金制 低コストで利用できる・サーバー管理が不要
    デメリット セキュリティリスクの懸念・カスタマイズ性が限定的な場合もある リソースが限られる・他のユーザーの影響を受けやすい
    利用シーン アクセス数が変動しやすいWebサイト・大規模なシステム開発・AIやビッグデータ解析など、高度な処理が必要なサービス 個人ブログ・小規模なECサイト・社内システム

    クラウドホスティングは、ビジネスの成長に合わせて柔軟にリソースを調整できる点が大きな特徴です。

    例えば、顧客情報管理システムをクラウド上に構築することで、最新の顧客情報を社内で共有できるため、顧客対応や顧客満足度の向上に繋がります。

    一方、従来のホスティングは、小規模なサイト運営に適しています。

    例えば、安定したトラフィックの個人ブログや中小企業のコーポレートサイトなどには、コスト面でも管理面でも従来型のホスティングが適しているでしょう。

    クラウドとホスティングには違いがあるため、ビジネスの規模や性質、将来の成長計画などを考慮し、最適な方法を選択することが重要です。

    場合によっては、クラウドと従来型のホスティングを組み合わせた「ハイブリッド」アプローチも効果的な選択肢となる点も覚えておきましょう。

    クラウドホスティングとVPSの違い

    クラウドホスティングとVPS(Virtual Private Server)は、どちらも仮想化技術を利用したホスティングサービスですが、いくつかの重要な違いがあります。

    以下の表で主な特徴を比較してみましょう。

    クラウドホスティング VPS
    概要 複数のサーバーで構成されるクラウド基盤上にリソースを分散して提供するサービス。 1台の物理サーバーを仮想化して複数のユーザーに提供するサービス
    メリット 高い柔軟性とスケーラビリティ・高可用性と冗長性・従量課金制でコスト効率が良い リソースを専有できる・パフォーマンスやセキュリティが高い・自由度が高い
    デメリット セキュリティリスクの懸念・カスタマイズ性が限定的な場合もある・ネットワーク遅延の可能性 スケーラビリティに制限がある・専門知識が必要・リソースに上限がある
    利用シーン アクセス数が変動しやすいWebサイト・大規模なシステム開発・AIやビッグデータ解析など、高度な処理が必要なサービス 中小規模の企業ウェブサイト・セキュリティレベルを高めたい場合・安定したパフォーマンスが必要な場合

    クラウドホスティングは柔軟性と拡張性に優れているため、大規模プロジェクトや変動の激しいビジネスに適しています。

    一方、VPSは安定性とコスト効率が高く、中小規模のプロジェクトや安定したリソース要件を持つサービスに適しています。

    このように、クラウドホスティングとVPSはそれぞれ異なる特徴を持つため、構築するシステムの規模や用途、予算などを考慮して適切なサービスを選択しましょう。

    クラウドホスティングのメリット

    クラウドホスティングは仮想化技術を利用し、複数の仮想サーバーを提供します。

    ここからはクラウドホスティングのメリットについて解説していきます。

    スペックの選択と拡張が自由にできる

    クラウドホスティングは仮想空間を割り当てる方式のため、ニーズに合わせたサーバースペックの選択や拡張が自由に行えるのが最大のメリットです。

    CPU、メモリ、ストレージなどのリソースを細かく設定でき、必要に応じていつでも変更ができます。

    これにより、初期段階では小規模なリソースで始め、ビジネスの成長に応じてリソースを段階的に増やしていくことが可能です。

    自社に合った細かい設定ができる

    クラウドホスティングは詳細な設定が可能であり、ユーザーの特定のニーズに応じたカスタマイズができます。

    ネットワーク構成、セキュリティ設定、アクセス制御など、多岐にわたる設定を行うことができ、複雑な要件にも柔軟に対応できます。

    これにより、高度なセキュリティ対策やパフォーマンス最適化が可能になります。

    大規模で複雑なサービスに強い

    クラウドホスティングは大規模で複雑なサービスに対して非常に強いです。

    大量のデータを扱うアプリケーションや、多くの同時アクセスが発生するウェブサービスなど、従来のホスティングでは対応が難しい状況でも、高いパフォーマンスと可用性を保ちながら運用できます。

    また、複数の地域にわたるデータセンターを利用することで、グローバルなサービス提供も容易に行えます。

    例えば、eコマースサイトや企業の重要なシステムなど、高いスケーラビリティと柔軟性が求められる場合に適しています。

    コストを抑えられる

    クラウドホスティングはハードウェアやサーバーの購入が不要で、初期投資を抑えられるのもメリットです。

    また、使用した分だけ支払う従量課金制を採用しているため、リソースを無駄なく利用でき、需要に応じてリソースを増減できるため、過剰な支出を避けられます。

    運用コストについても、メンテナンスやアップグレードはクラウドプロバイダーが行うため、大幅な削減が可能です。

    クラウドホスティングサービスの選び方

    クラウドコンピューティングの普及により、多種多様なクラウドホスティングサービスが登場しています。国内外の大手クラウドプロバイダーや中小のローカルプレーヤーまで、選択肢は実にさまざまです。

    料金プラン、カスタマイズ機能、サポート体制などの視点から、自社にフィットしたサービスを見極めるためのヒントを紹介します。

    料金が予算内で収まるか

    まずは利用料金から選定していきましょう。想定するアクセス量やリソース使用量に応じて、コストパフォーマンスの高いプランを選ぶことがポイントです。

    例えば、月間100万PVを見込んでいる場合、そのトラフィック量に見合ったプランの中から、CPUやメモリー、ストレージといったスペックが要件を満たすものを選びます。

    ある程度の余裕を持ったスペックの方が望ましいでしょう。想定以上のアクセスがあったときの対応力が高まります。

    多くのクラウドホスティングは、利用料金が1時間単位や1日単位で計算されます。ある月だけ特需がありアクセスが増えたとしても、翌月以降は最小構成に戻すなどしてコスト調整が可能です。

    またデータ転送量に応じた従量課金がベースなので、定額制のレンタルサーバーよりも利用実態に合わせた料金体系を構築できるのが強みです。

    機能や性能がニーズに合っているか

    機能や性能も確認しましょう。クラウド側でカスタマイズ可能な機能が豊富なほど、自社ニーズにマッチしやすくなります

    ハードウェアスペックの変更機能、1時間単位での調整、自動スケーリングなどが重要です。

    監視ツールやログ解析機能は、障害対応やコスト最適化に不可欠です。データベースのクラスタリング構成や仮想ネットワーク設定など、管理機能も考慮しましょう。

    将来の拡張性を見据え、API連携機能のような拡張性の高い機能を持つサービスを検討することをおすすめします。

    サービス提供元がどこか

    クラウドホスティングサービスには、グローバルプレーヤーと国内ローカルプレーヤーがあります。

    グローバルクラウド(AWS、Azure、GCP)は、英語サポートですが、サービスが充実しています。レイテンシも改善され、グローバル展開に適しています。

    国内ローカルクラウド(さくらのクラウド、IIJ GIO、ニフクラ)は、日本語サポートが強みです。国内向けコンテンツでは高速で、個人情報の取り扱いも安心です。

    自社のサービス展開、拠点、利用者の地域性を考慮し、最適なサービスを選びましょう。グローバルとローカルのハイブリッド利用も検討することもおすすめです。

    おすすめのクラウドホスティングサービス8選


    市場で現在おすすめのクラウドホスティングサービスをご紹介します。

    会社名 提供元 主な特徴
    AWS
    米アマゾン。クラウド市場最大手 165以上のサービスが揃う。コンピューティングからアナリティクスまで幅広い
    Microsoft Azure
    米マイクロソフト。AWSに次ぐシェア2位 200以上のサービスが揃う。マイクロソフト製品との親和性が高い
    GCP
    グーグル。世界シェア3位のクラウド企業 AIや機械学習などの最新テクノロジーを活用できる
    さくらのクラウド
    国内シェアNo.1 レンタルサーバー提供のさくらインターネット 低価格ながら信頼性が高い国産IaaS
    IIJ GIO
    国内大手通信事業者。クラウドと通信を一体運営 オンプレミス環境の設計思想をそのまま適用可能
    GMOクラウド
    上場インターネットサービス企業GMOインターネットグループ 自社データセンター運営で安定性が高い
    Linode
    2003年からクラウドサービス提供の老舗企業 幅広いプランがそろい、中小企業向けに最適化
    DigitalOcean
    老舗クラウド企業。グローバルインフラを有する インターフェースがシンプルで扱いやすい

    Amazon Web Services (AWS)

    Amazon Web Services(AWS)は、アマゾンが提供するクラウドコンピューティングサービスです。

    特徴としては、165ものサービスやツールがそろっているため、幅広いニーズに対応できることがあげられます。コンピューティング、ストレージ、データベース、ネットワーキング、アナリティクス、機械学習、IoTなどの分野で多彩な製品群が揃っています。

    メリットとしては、柔軟な課金制度があることです。従量課金制なので利用した分だけの料金で済みます。また、利用量に応じた割引も適用されるので、スケールに合わせたコスト最適化が可能です。

    提供元は米アマゾンで、世界最大級のクラウドインフラを有しています。セキュリティやコンプライアンスも万全で信頼性が高いサービスとされています。

    このようにAWSは機能面、コスト面、信頼性のすべてにおいてメリットが大きく、クラウド初心者から上級者まで幅広いユーザーにおすすめです。

    項目 詳細
    無料版の有無 あり(12ヶ月間の無料利用枠)
    料金プラン 従量課金制、予約インスタンス、スポットインスタンス
    対応環境 Linux, Windows, macOS
    おすすめの業種 スタートアップ、大企業、eコマース、メディア

    公式サイト

    Microsoft Azure

    Microsoft Azureは、マイクロソフトが提供するクラウドサービスです。

    特徴としては、200を超えるサービスが揃っていることがあげられます。コンピューティング、ネットワーク、ストレージ、データベース、アナリティクス、AIなど、幅広い製品が用意されています。マイクロソフト製品との親和性も高いのが強みです。

    Azureのメリットは柔軟な課金制度です。利用した分だけの従量課金なので初期コストを抑えられる上に、スケールに合わせて調整することも可能です。また、信頼性やセキュリティの面でも高評価を得ています。

    提供元は米マイクロソフトで、アマゾンウェブ サービス(AWS)に次ぐ世界シェア2位のクラウド企業です。既存システムの移行先としても人気があります。

    このようにAzureは機能面、コスト面、信頼性でメリットが大きく、中小企業から大企業まで幅広いニーズに対応できるクラウドサービスです。

    項目 詳細
    無料版の有無 あり(12ヶ月間の無料サービス or 30日間で最大 $200クレジット利用可能)
    料金プラン 従量課金制、予約インスタンス
    対応環境 Linux, Windows
    おすすめの業種 エンタープライズ、ハイブリッドクラウド環境、.NET開発

    公式サイト

    Google Cloud Platform (GCP)

    Google Cloud Platform(GCP)は、Googleが提供するクラウドサービスです。

    特徴は、AIや機械学習などの最新テクノロジーを活用できることです。BigQuery、Cloud Machine Learning、Cloud TPUなど、データ解析からAI開発までさまざまなサービスが揃っています。

    メリットは柔軟な料金設定です。利用量に応じた課金なので、コストを最適化できます。信頼性やセキュリティも高く評価されています。

    提供元はGoogleで、世界で3番目のシェアを持つクラウド企業です。機械学習やデータ分析を行う開発者に人気があります。

    このように、GCPは機能面とコスト面で他社と差別化しており、AIやデータ分析を行うビジネスに最適なクラウドサービスです。

    項目 詳細
    無料版の有無 あり(90日間で最大 $300クレジット利用可能)
    料金プラン 従量課金制、予約インスタンス
    対応環境 Linux, Windows
    おすすめの業種 データ分析、機械学習、コンテナ化アプリケーション

    公式サイト

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    さくらインターネット

    さくらインターネットが提供する「さくらのクラウド」は、日本最大級のクラウドサービスです。

    特徴は、低価格で幅広い用途に対応できる点です。サーバーやストレージ、ネットワーク機能が揃っており、用途に合わせたカスタマイズが可能です。東京と石狩の複数拠点で安定稼働しています。

    メリットは、データ転送量に課金がないためコストが予測しやすいことです。拠点の分散により災害時のリスクも低減できます。

    提供元のさくらインターネットは、国内シェアNo.1のレンタルサーバー事業者です。自社データセンターを運営する等、高い技術力と安定性で知られています。

    このように、「さくらのクラウド」は低価格、機能面、安定性で優れた、国産クラウドサービスといえます。中小企業を中心に多くの企業に利用されています

    項目 詳細
    無料版の有無 なし
    料金プラン 従量課金制、長期利用割引
    対応環境 Linux
    おすすめの業種 中小企業、個人開発者、日本国内向けサービス

    公式サイト

    IIJ GIO

    IIJ GIOは、インターネットイニシアティブ(IIJ)が提供するクラウドサービスです。

    特徴は、VMwareベースのプライベートクラウド環境を利用できる点です。オンプレミスの仮想化基盤をそのまま移行できるため、クラウドへの移行コストを抑えられます。運用面でもオンプレミスと同等の柔軟性が確保されています。

    メリットは、IIJグループサービスとの連携により、拡張性やセキュリティ面でのメリットを享受できることです。例えば、アイデンティティ連携、ネットワークサービス利用などが可能です。

    提供元のIIJは、国内大手通信事業者であるとともに、インターネット基盤サービスも多数提供しています。クラウドと通信を一体運用している信頼できる事業者といえます。

    このようにIIJ GIOは、オンプレミスからのスムーズな移行と運用面でのメリットが大きいサービスです。

    項目 詳細
    無料版の有無 なし
    料金プラン 従量課金制、長期利用割引
    対応環境 Linux, Windows
    おすすめの業種 大企業、セキュリティ重視の業界、オンプレミスからの移行

    公式サイト

    GMOクラウド

    GMOクラウドは、GMOインターネットグループが提供するクラウドサービスです。

    特徴は、自社で構築したデータセンターを利用しているため、安定性と信頼性が高いことです。初心者向けから高機能なクラウドまで、幅広いラインナップをそろえています。

    メリットとしては、低価格な点が挙げられます。利用目的や要件に応じて料金プランを選ぶことが可能です。AWSやGoogle Cloudとのマルチクラウド連携にも対応している点も魅力です。

    提供元のGMOインターネットは、上場インターネットサービス企業です。国内シェアNo.1のドメイン登録サービスをはじめ、セキュリティやホスティングなど多岐にわたる事業を展開しています。

    GMOクラウドは、機能面、コスト面ともにメリットが大きく、中小企業を中心に高いシェアを誇る国内クラウドサービスです。

    項目 詳細
    無料版の有無 あり(14日間の無料トライアル)
    料金プラン 従量課金制、定額プラン
    対応環境 Linux, Windows
    おすすめの業種 中小企業、eコマース、ウェブサービス

    公式サイト

    Linode

    Linodeは、アメリカのクラウドプロバイダーです。

    特徴として、幅広いプランがそろっていることが挙げられます。専用CPUや共有CPU、GPUなど目的に合わせて選べます。バックアップ、クラウド ファイアウォール、DDoS保護などの機能も充実しています。

    メリットは低価格であることです。AWSなどの競合他社と比べても大幅なコスト削減が期待できます。

    提供元のLinodeは、2003年から事業を行う老舗企業です。2万拠点以上のグローバルインフラを有し、高速データセンターを65か国以上に展開しています。信頼性が高いサービスを特徴としています。

    このようにLinodeは、機能とコストのバランスが良く、中小企業を中心とした幅広いニーズに対応するクラウドサービスです。

    項目 詳細
    無料版の有無 なし
    料金プラン 従量課金制
    対応環境 Linux
    おすすめの業種 中小企業、スタートアップ

    公式サイト

    DigitalOcean

    DigitalOceanは、アメリカのクラウド企業が提供するクラウドサービスです。

    特徴は、使いやすさです。インターフェースがシンプルで 分かりやすく、初心者でも扱いやすいのが強みです。仮想マシン、Kubernetes、データベースなど主要な機能をそろえています。

    メリットとして、料金の予測しやすさが挙げられます。初期費用がなく、従量課金制ながら利用状況に応じた割引制度などが整い、コストをコントロールしやすい点も魅力的です。

    提供元のDigitalOceanは、ニューヨークに拠点を置く老舗クラウド企業です。60カ国以上にデータセンターを展開し、高速で信頼性の高いサービスを特徴としています。

    このようにDigitalOceanは、機能面とコスト面でバランスが良く、開発者や中小企業向けクラウドとして高い評価を得ています。

    項目 詳細
    無料版の有無 あり(60日間で最大 $200クレジット利用可能)
    料金プラン 従量課金制
    対応環境 Linux
    おすすめの業種 中小企業、開発者、スタートアップ

    公式サイト

    クラウドホスティングの導入事例

    クラウドホスティングは、WebサイトやECサイト、さまざまな業務アプリケーションをホスティングするのに利用できます。ここでは実際の活用事例を紹介します。

    クラウドホスティングの有用性を理解する参考にしてください。

    株式会社TYクリエイション

    株式会社TYクリエイションは、ワインの輸入販売事業を行う企業です。

    クラウドホスティングを導入し、販売・在庫管理システムの「商蔵奉行」のサーバとして利用しています。導入の背景には、従来のパソコン1台での管理からの脱却と、ヒューマンエラーの軽減があります。

    導入後、リアルタイムでの在庫確認が可能になり、複数拠点からのアクセスも実現しました。また、EDI連携のテストが遠隔で行えるなど、クラウド化のメリットを実感しています。

    選定理由としては、運用の安定性と商蔵奉行での稼働実績が挙げられます。今後は、外出先からの在庫確認のためのソフトウェアVPN導入も検討中とのことです。

    この事例は、クラウドホスティングが中小企業の業務効率化と管理精度向上に貢献できることを示しています。

    ベースフード株式会社


    ベースフード株式会社は、完全栄養食を提供するフードテック企業で、AWSを活用してECサイトと分析基盤を構築しました。

    ECサイトでは、Amazon ECSでコンテナを管理し、SQSで非同期処理を実現しました。また、CI/CD環境も整備し、開発効率も向上させています。

    導入効果としては、通常の40倍のスパイクアクセスにも対応可能となり、1年半で注文数が約3.6倍に増加してもスケーラブルに対応できたことが挙げられます。また、分析基盤では需要予測を行い、生産数の適正化や廃棄物削減に貢献しています。

    今後は、IoTやクラウドネイティブ技術を活用し、さらなる事業効率化と高度化を目指していくとのことです。

    株式会社オーバードライブ

    株式会社オーバードライブは、デザイン事業からIT事業へ拡大する中で、ALTUSクラウドサーバー上にPleskを導入しました。

    社内にエンジニアがいなくても、Pleskの直感的なインターフェースにより、簡単にサーバー運用が可能になりました。

    特に「WordPress Toolkit」機能により、WordPressの導入と管理が容易になり、業務効率が向上したとのことです。また、セキュリティ機能「fail2ban」で不正アクセスにも対応できるようになりました。

    また、Pleskの導入により、コマンド操作の不安が解消され、ヒューマンエラーが減少したという効果も報告されています。同社は、エンジニアがいない中小のWeb制作会社やWordPress管理が多い企業にクラウドホスティングを推奨しています。

    クラウドホスティング導入時の注意点

    クラウドホスティングには注意点があります。

    以下で紹介する注意点に気を付けて、クラウドホスティングをより安全かつ効果的に導入しましょう。

    セキュリティ対策をしっかりする

    クラウドホスティングでは、データがオンライン上に存在するため、セキュリティリスクが高まります。

    強固なパスワード設定、多要素認証の導入、定期的なセキュリティアップデート、ファイアウォールの設定などが重要です。また、データの暗号化やアクセス制御も忘れずに行いましょう。

    ランニングコストを把握する

    クラウドサービスは従量制課金が多いため、使用量に応じて費用が変動します。

    予想外の高額請求を避けるために、リソース使用量の監視や課金体系の理解が必要です。

    また、オプションや追加機能で隠れたコストもかかることがあります。長期的な費用対効果も考慮し、適切なプランを選択しましょう。

    ネットワーク環境を考慮する

    クラウドサービスは安定したインターネット接続が前提です。

    安定したネットワーク環境がなければクラウドホスティングが有効に利用できません。自社のネットワーク環境が十分かどうか確認し、必要に応じて回線の増強を検討しましょう

    また、データセンターの位置も考慮し、レイテンシーが問題にならないか確認が必要です。

    サービスレベル保証を確認する

    クラウドプロバイダーが提供するSLA(Service Level Agreement)を確認し、稼働率や障害対応時間などが自社のニーズに合っているか確認しましょう。

    また、障害時の補償内容や、データのバックアップ・リカバリー方法についても事前に把握しておくことが重要です。

    補償内容が十分でないと感じるプロバイダーは選ぶべきではありません。

    まとめ:クラウドホスティングは適切な選択をしましょう

    クラウドホスティングは多くの企業にとって有効なソリューションですが、適切な選択と導入が成功のポイントです。

    セキュリティ、コスト、ネットワーク環境、サービスレベルなど、多角的な視点から自社のニーズに合ったサービスを選択することが重要です。

    また、技術の進歩や事業の成長に合わせて定期的にサービスの見直しを行うことで、クラウドホスティングの利点を最大限に活用できます。

    クラウドホスティングの導入についてさらに詳しく知りたい方は、株式会社Jiteraにお問い合わせください。最適なサービス構築に向けてコンサルティングいたします。

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