仕事や日常生活で、パソコンを使用している方は多いと思います。
パソコンを触っていて、パソコンが少し調子が悪いケースも少なくないです。そういった場合、どこをどうすればよいのかわからない事もあるでしょう、
パソコンは様々な部品の組み合わせで成り立っています。今回はそんな、パソコン部品について徹底解説していきます。
種類の多いパソコン部品について、主なものを一つずつ詳しく説明しますので、是非最後までご覧ください。
某電子専門学校卒業後、サーバー/ネットワーク運用業務を通し、ネットワーク設計/構築事業をメインにインフラ業務全般を担当。その後、某情報セキュリティ会社にて、情報セキュリティ教育事業の教育係も担当。
パソコン部品の役割一覧

ここではパソコン部品のそれぞれの役割について、解説していきます。パソコンはさまざまな部品の集合体のようなもので、どれか一つでも欠けてしまうと、動作しないといっても過言ではありません。
また、パソコン部品は熱が天敵ですので、夏などはあまりパソコンに熱を与えないようにする工夫も必要です。
CPU(中央演算処理装置)
パソコン部品の中でも一番重要なパーツが、CPUと呼ばれるものです。CPUは日本語で訳すと中央演算処理装置と呼ばれます。
何をするものかというと、パソコンにインストールしてあるWindowsやMacOSなどの動作を、人間の頭脳のように処理します。これにより、ユーザーが行いたい操作をCPUが処理し、パソコンを動かしているのです。
このCPUが無いと、パソコンは何もできず、OSが動作しません。
マザーボード(メインボード)
マザーボードは、CPUやグラフィックボード、メモリやハードディスクなどを取り付けることにより、それぞれのパソコン部品と連携させて、パソコンとして動作させる家のようなもののことです。このマザーボードが動作しないと、CPUと同じく何もできません。
マザーボードはBIOSという設定画面で設定を行えます。例えばWindowsOSの初期動作方法であったり、メモリやSSDの動作設定を変更できます。
メモリ(RAM)
メモリは、OSを動作している中で、CPUやグラフィックボードが作業を行う為の作業台のようなものです。
一般的には8GB~32GBの容量で動作する事が多く、メモリの容量大きければ大きい程、PCに多数の処理がかかったとしても、安定して動作できます。このメモリの容量がひっ迫してしまうと、CPUなどの処理に制限がかかり、OSの動作が不安定になります。
ストレージデバイス
ストレージは、CPUなどが処理を行い、処理を行った結果で出力されるファイルを保存する、記憶媒体の事を指します。
以前まではHDDと呼ばれるものが主流でしたが、現在ではSSDと呼ばれる、高速なストレージデバイスの登場により、HDDはあまり使用されなくなりました。ですが、SSDの予備としてHDDを搭載するユーザーも少なくありません。
一般的に映像クリエイターなどはSSDとHDDをセットでパソコン部品として導入する方が多いです。
HDD(ハードディスクドライブ)
HDDとはその名の通り、ハードディスクドライブの略称であり、パソコンの記憶媒体です。HDDは1980年代のパソコンに導入が始まり、その後しばらくHDDは普及していました。
基本的に読み込みが遅く、本体も大きいので扱いづらい点があります。また、熱に弱いので、夏場で故障するケースがありました。
SSD(ソリッドステートドライブ)
SSDは、HDDと同じくパソコンの記憶媒体ですが、本体がとても小さく、熱を出しにくい設計になっている為、とても高速で安定した動作をします。SSDの登場により、HDDを使用するユーザーが激減し、現代ではSSDをストレージデバイスとして使用する事が一般的になりました。
SSDにはM.2SSDと呼ばれるものがあり、SSDとして動作するだけでなく、ヒートシンクを取り付けることにより、熱にとても強くなります。
グラフィックスカード(GPU)
グラフィックスカードは、OSで画面表示させているグラフィックを、高速で効率的に動作させるためのものです。このグラフィックスカードが無いと、ディスプレイに画面を出力する事ができず、CPUやメモリなどが動作していたとしても、画面には何も映像が出てこないので、操作が出来ません。
現代ではRTX4000シリーズが発売されていて、とても高額ですが、映像クリエイターやVtuberなど映像の処理をとても必要とする仕事をしている方は、このシリーズのグラフィックスカードを使用しています。
電源ユニット(電源装置)
パソコン部品で一番大事な部分が、電源ユニットです。電源ユニットはその名の通り、電源をパソコンに供給するものです。この電源ユニットからそれぞれのパソコン部品に電流を流し、その電源が流れたパソコン部品が動作します。
電源ユニットを設置したら終わりではなく、それぞれのパソコン部品にコネクタで接続を行い、電源供給を行うようにしていきます。電源ユニットはSILVERやGOLDなど、様々なグレードがあり、グレードが高い程消費電力も高いですが、故障率が低く、安定して動作します。
ケース(筐体)
パソコン部品は、CPUやグラフィックボード、マザーボードなどがあれば動作しますが、それを収納するケースが必要です。ケースにも様々な特徴があり、効率的にCPUなどを冷却できる設計になっているものや、パソコン部品の取り付けが簡単なものなどがあります。
また、USBポートを拡張できるケースもあるので、自身が構築したいパソコンに沿った設計のケースを選定する必要があるでしょう。
冷却ファン(クーラー)
CPUとGPUは、とても熱を持ちやすい特性があります。
そういった場合に活躍するのが、冷却ファンです。この冷却ファンが無いと、CPUとGPUが熱をもってしまったときに、動作が不安定になったり、パソコンの電源が突然オフになってしまうこともあります。
冷却ファンには空冷と水冷があり、それぞれ特徴があります。空冷はCPUやGPUにファンを取り付け、そのファンが高速に回転することで冷却をします。水冷はCPUやGPUに水冷ユニットを取り付け、その水冷ユニットが動作する事でとても高速に冷却します。
ただし、3年程度で劣化してしまうといったデメリットがあります。冷却ファンについてもっと詳しく知りたい方は、下記記事をご参照ください。
ネットワークカード
パソコンを使ってインターネットをしたい場合は、ネットワークカードが必須です。基本的にマザーボードに最初から付属しているものもありますが、無線などの接続を行いたい場合、無線のネットワークカードを導入する必要があります。
ネットワークカードはPCIスロットに取りつける必要があります。PCIスロットに取り付けたら後ろにアンテナを付ける部分がありますので、そこにアンテナを差し込む事で、無線のネットワークカードとして動作します。
モニター
パソコンを導入して一番最初に用意すべきデバイスの一つが、モニターです。グラフィックボードと似たような話になるのですが、モニターとパソコン内部にあるグラフィックカードが繋がっていないと、そもそも画面がないので、操作が困難です。
パソコンを用意する場合は、モニターもセットで用意しましょう。また、高額なグラフィックカードは高いリフレッシュレートと解像度を選択できますので、対応したモニターを用意すると良いでしょう。
キーボードとマウス
パソコンを導入したとしても、キーボードとマウスが無いとBIOSやOS上で操作ができません。パソコンを用意したらキーボードとマウスも一緒に用意しましょう。
キーボードはOS上で文字入力を行ったり、OSやソフトウェアの操作を行う為のものです。マウスはOS上で、クリックする事で処理を行う事を目的とします。
以前はキーボードとマウスは、有線接続のものが多かったのですが、テクノロジーの発展で無線での接続を可能としているものもあります。また、軽量なものや、持ち運びに適したものもありますので、自身の用途にあったものを用意しましょう。
中古パソコン部品の買い方と販売店

ここまでパソコン部品のそれぞれの役割とその特徴を解説していきました。
ここからは中古でパソコン部品を買う際のコツと、中古のパソコン部品を扱っている販売店について解説していきます。中古でもパソコン部品は積極的に売られていますが、注意点もあります。
中古パーツの選び方と注意点
中古でパソコン部品を選ぶ際は、店舗もしくは通販で、付属の説明をよく読むことです。例えばCPUである場合は、どれくらい使用されているものなのか、どれくらいのグレードのものなのか、付属品は完備しているのかを積極的に見ていきましょう。
中古パーツの中にはジャンク品と呼ばれるものがあり、スロット部分が曲がっているが動作できるもの、などがあります。ですが一般の方がジャンク商品を購入し、パソコンパーツとして動作させることはおすすめしません。動作が確認されていたとしても、そのジャンク品を導入した際に、なにが起きるかわからない懸念点があるからです。
また、中古パーツを選ぶ際は保証期間などがあるものを選定しましょう。
中古パソコン部品を取り扱うおすすめの販売店
以前は中古パソコン部品を選ぶ際は、店舗で実物を見てから選ぶことが多かったですが、現代では通販で、実際の商品を選ぶことができます。また、一つの中古パーツについての説明などもしっかり記載されている販売店が多数あります。
その中から5店舗、おすすめの販売店を紹介します。
eBay

eBayは世界中の店舗から、eBayを通して中古パソコン部品を購入できる、大規模中古市場です。
日本では手に入らないようなものや、日本では高価で買えないものも、eBayでは世界中の店舗から購入できます。1億を超えるバイヤーの中から買いたい商品を見つけることができますので、中古パーツで手に入りづらいものを選定したい場合はおすすめの中古パソコン部品販売店です。
Amazon Renewed

Amazon Renewedは、Amazonが検品、整備したものを、Amazonのサイト上から購入できるオンラインショップです。検品と整備をしているので、中古パーツとしては安心して購入できる点が魅力です。
また、180日間の保証と、365日のサポートもありますので、購入後のアフターサポートも万全と言えるでしょう。中古パーツの購入を視野に入れているが、商品に不安がある場合は、このAmazon Renewedを利用するとよいです。
Newegg Marketplace

Newegg Marketplaceは、eBayと同じく世界中のオンラインショップから中古パソコン部品を購入することができます。また、大規模な店舗から個人商店まで、幅広いショップが存在します。
さらに、Newegg Marketplaceは、独自の店舗審査を行い、厳選されたショップのみが運営を可能としています。もし中古ショップで海外の商品を購入したいと考えている場合は、eBayだけでなくNewegg Marketplaceを利用すると良いでしょう。
Rakuten

Rakutenは、現代では誰でも知っている、楽天がサービスを開始した、総合オンラインショップです。新品はもちろん、中古商品まで幅広く商品を扱っており、店舗数もとても多い事で有名です。
ユーザーからの評価機能により、評判のいい店舗から中古パーツを選ぶ事で、安心して購入ができます。
ポイントアップキャンペーンや、Rakutenスーパーセールなども行っていますので、そのセール時を狙って中古パーツを購入するのも良いでしょう。
ソフマップ中古市場

ソフマップ中古市場は、ソフマップが7,8年ぐらい前からサービスを開始したソフマップのオンライン市場です。店舗と連携して販売しているので、店舗で買えなかった中古パーツを、オンライン上のソフマップの市場から直接購入することもできます。
また、検品済みの商品が大多数ですので、とても安心して中古パーツを購入できます。さらに、ソフマップ独自のグレード表記により、商品ごとの使用感が一目でわかる為、購入する際はとても参考になります。
パソコン部品の買取と勘定科目

ここまでパソコン部品のそれぞれの役割とその特徴から、パソコン部品を中古で買う際のおすすめのサイトを紹介しました。ここでは部品における買取と勘定科目について、詳しく説明していきます。
パソコン部品やパソコン本体は、使わなくなったら売却するのが基本です。ですが、場合によっては売却できないものもあります。その場合の対応方法と、売却できる場合に、買取してもらう際の流れについても解説します。
パソコン部品の買取方法と手続き
パソコン部品の買取方法と手続きについては、下記の通りです。
- パソコン部品が中古ショップ上で買取してもらうリストに入っているか確認します。
- 確認ができたら金額を中古ショップに見積もりしてもらいます。
- 見積もりが完了したら、その金額で良いのか自身で判断します。
- 金額が了解できたら、同意書に署名し、プリントアウトします。
- 段ボール箱を用意し、買取してもらうパソコン部品を梱包し、同意書を同封します。
- 中古ショップが対応している宅急便を手配し、中古ショップへ送ってもらいます。
- 中古ショップに商品が到着し、査定してもらいます。
- 査定が完了し、実際の金額を提示してもらいます。
- 金額に納得できたら、了承の旨を伝え、数日後に中古ショップからお金が支払われます。
パソコン部品の勘定科目
パソコン部品の勘定科目は、使用するパソコンの金額によって変動していきます。
- 10万円未満であれば、消耗品費や事務用品費で処理できます。
- 10万円以上ですと、工具器具備品として処理できます。
この場合、固定資産に計上して、減価償却するのが基本です。
では10万円以上で、20万円以下の場合だとどうなるかというと、一括償却資産として処理でき、一律3年で減価償却できます。
パソコン部品の処分方法

ここまでパソコン部品の役割、おすすめの中古パソコン部品の販売店、パソコン部品の買取について解説してきました。最後にパソコン部品の処分方法について解説します。
パソコン部品が必要無くなったけれども、売ることもできないケースもあるかと思います。そういった場合にどういう対応をするのか、詳しく説明していきます。
中古パソコン部品のリサイクル方法
中古パソコン部品のリサイクル方法は、以前はパソコンパーツを販売している各社が回収していました。ですが、2013の4月に、小型家電リサイクル法が施行されたことにより、各市町村がリサイクルを行う流れになったのです。
全ての対象品目がリサイクルになっている訳ではありませんが、多くの自治体でこのリサイクル法で回収できます。
ではどのように回収するのかというと、各自治体のリストにある業者に手配を行い、リサイクル料と配送料を支払い、処分してもらいます。
パソコン部品の廃棄と捨て方の適切な手順
パソコン部品を廃棄する場合は、捨てたいパーツの大きさによって捨て方が変わってきます。
大きさが30cmに満たない場合は、燃えないゴミとして処理できます。ただし、キチンと梱包して、他人が触ってけがをしないようにしましょう。
30cmを超える場合は、自治体に回収してもらう必要があります。もしくは、自治体によっては小型家電回収BOXというものを設置していますので、捨てたいパーツを危なくないように梱包して廃棄することも可能です。
パソコン部品のリユースと再利用の方法
パソコン部品のリユース及び再利用の方法は、まず、該当する部品を業者が回収します。
回収したものの中にはHDDやSSDもあるので、中のデータを完全に消去します。
- 動作するものに関しては、パソコンの一部分として再利用されます。
- 動作しないものに関しては、鉄やプラスチック素材として再生されます。
再利用されたパーツは、可能な限りの清掃と修理を行い、リユース品として再び販売されます。
パソコン部品のまとめ

パソコン部品のそれぞれの役割、パソコン部品を中古で買う際のオススメの販売店、パソコン部品の買取、パソコン部品の処分方法について、それぞれ詳しく解説していきました。パソコン部品は、とても高額です。それ故中古でパソコン部品を買う方も多いかと思います。
中古ですと格安でパソコン部品を購入できることもありますが、保証が短かったり、短い期間でパソコン部品が壊れてしまうケースもよくあります。そういったケースにならないよう、中古販売店でしっかり確認し、できるだけ保証があるもので、保証期間が長い中古パソコン部品を選定しましょう。
そしてパソコン部品が古くなってきて動作に支障が出てきた場合は、出来るだけ早く新しいパソコン部品と交換するようにしましょう。あまりに古いパソコン部品ですと、買取してくれる業者も少なくなってきてしまいます。
捨てるにしても、大きいものだとお金と手間がかかる事もありますので、基本的に買い取ってもらう事が一番です。
もしパソコン部品について困っているのであれば、株式会社Jiteraに相談するとよいでしょう。こちらのフォームから聞きたい事や悩んでいる事を記入し送信すれば、担当者からアドバイスをもらえます。

