Javascriptを使った開発環境を整備したい方のなかには、どれを選べばよいかや使えるエディターを知りたい方もいるでしょう。Javascriptはさまざまな分野で使えるプログラミング言語ですが、適切な開発環境を選べなければ効率的な開発にはつながりません。
そこでこの記事では、Javascriptのおすすめ開発環境やエディター、選び方を解説します。自社に合った最適な環境で、Javascriptによる開発ができるようになる記事です。ぜひ最後までご覧ください。
2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立
2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当
2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発
2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出
JavaScript開発の基本
JavaScript開発の基本を理解するうえで重要なポイントは以下のとおりです。
- JavaScript開発とは?
- JavaScriptの役割
上記の基本事項を把握しておくと、ビジネスに役立てられるでしょう。
JavaScript開発とは?
JavaScript開発は、ウェブサイトに対話性をもたせたり、動的なコンテンツを作成したりするためのプログラミング言語を使用した開発プロセスです。JavaScriptを使用することで、ユーザーのアクションに応じた動きや、フォームのデータ処理、アニメーションなどを実装できます。
JavaScriptの開発には、基本的な文法やコーディング方法を理解し、HTMLやCSSと組み合わせて使用することが含まれます。JavaScriptは、ウェブ開発において非常に重要な役割を果たしており、多くのウェブサイトやウェブアプリケーションで利用されるプログラミング言語です。
JavaScriptの役割
JavaScriptの具体的な役割は以下のとおりです。
- ウェブサイトに動きを付加する:JavaScriptは、ウェブサイトに動きを付加するために使用されます。例えば、ユーザーがボタンをクリックしたときの動作を制御したり、アニメーションを作成したりできます。
- ブラウザ上での計算機としての役割:JavaScriptは、ブラウザ上での計算機としても機能します。例えば、旅行サイトで何泊、何人で宿泊するかなどの計算が可能です。
- ウェブページとユーザー間のやりとりを円滑にする:JavaScriptは、ユーザー側のブラウザと、ページを提供するサーバー間の通信を円滑にし、動的な機能をウェブページに加えるために利用されます。
- ウェブアプリケーションの開発:JavaScriptは、ウェブアプリケーション(X(旧Twitter)やクックパッド、Gmailなど)の開発にも使用されます。これらのウェブアプリケーションのユーザーインターフェースは、JavaScriptのライブラリやフレームワーク(React、Vue、Angularなど)を用いて作成されます。
これらの役割を果たすために、JavaScriptはHTMLやCSSと組み合わせて使用され、ウェブページの動的な振る舞いを実現します。そのため、ウェブ開発におけるJavaScriptの役割を理解し、実際に利用できるように習熟することが重要です。
JavaScript開発でできること
JavaScriptは主にWeb開発で使われるプログラミング言語です。汎用性の高いプログラミング言語で、様々な用途で使われています。JavaScript開発でできることをいくつかご紹介していきます。
動的なウェブページの作成
JavaScriptを使うと、HTMLやCSSだけでは表せない「動き」のあるサイトを作ることができます。例えば、画面が定期的に変わるスライドショーやボタンにマウスオーバーをすると色が変わるなど、ユーザーの目を引くような動的なサイトが作れます。JavaScriptで動的なサイトを作るだけで、ユーザーの興味を得たり、行動を促すことができたりするので、多くのサイトで使われている人気のある言語です。実際に使われているWebサイトを見てみると、動きがあるだけで興味がそそられるページになっています。(参考:ベイク チーズタルト | BAKE CHEESE TART)
フォームバリデーション
バリデーション(validation)とは、入力された値が既定の条件・書式を満たしているかどうかを確認することを言います。例えば、ログイン画面でユーザ名やパスワードの入力が必要な場合、パスワードに全角で入力すると、既定の書式になっていないためエラーになります。
バリデーションがないと、不適切な文字列も検証されずに使えてしまうため、悪意のある攻撃を受けたり、予期せぬ動作を招いたりします。そのため、危険を回避するために、JavaScriptでフォームバリデーションを実装すること非常に重要です。
アニメーション
アニメーションは、Webサイトの要素になめらかな動きをつけることを指します。フェードインやフェードアウトはよく使われるアニメーションで、じんわり表示される動きやじんわり消えていく動きです。ボタンにマウスオーバーしたときの動きもアニメーションにあたります。アニメーションを加えることで、より動的なウェブページになり、表現力が大幅に広がります。
APIとの通信
JavaScriptはWEB APIを使うことで、0から開発する手間を省き、生産性の高い開発を実現できます。WEB APIとは、サービスもしくはサービスの一部機能を利用するために提供されるインターフェイスを指し、APIで提供されている同じ機能を使用可能です。WEB APIを活用することで開発に工数をかけることなく実装できるため、新規サービスの開発によく使用されています。
シングルページアプリケーション (SPA)
SPA(Single Page Application)とは、「一つのウェブページで完結するアプリケーション」を指します。SPAでは最初にページ全体を読み込んだ後、ユーザーのアクションに応じて必要なデータだけを更新していくため、高速な更新が可能となり、またより高いユーザー体験を実現します。通常コストのかかるSPAですが、React、Angular、Vue.jsなどJavaScriptのフレームワークを利用することで効率的に開発ができます。
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JavaScriptでできないこと一覧
JavaScriptは多機能で柔軟な言語ですが、セキュリティやブラウザの機能制限により実行できないこともあります。
ここでは、JavaScriptではできないことについて詳しく解説していきます。
セキュアなファイル操作
JavaScriptは、ブラウザのセキュリティ制約によりクライアント側でのファイル操作に厳しい制限がある場合があります。
特に、ユーザーのシステムにあるファイルの読み書きやローカルファイルシステムへの直接的なアクセスは、基本的に許可されていません。
これは、悪意のあるスクリプトがユーザーのファイルにアクセスしてデータを盗んだり破壊したりすることを防ぐためです。
例えば、JavaScriptを使用してユーザーのデスクトップ上にあるファイルを読み込んだり、新しいファイルを作成することはできません。
ただし、HTML5のFile APIを使用すると、ユーザーがファイルを明示的に選択した場合(例えば、ファイルアップロードの入力フィールドを通じて)に限り、そのファイルの読み込みやデータの取得は可能となります。
クロスドメインリクエスト
ブラウザのセキュリティポリシーにより、JavaScriptは同一オリジンポリシー(Same-Origin Policy)の制約を受けます。
これは、あるオリジン(ドメイン、プロトコル、ポートが全て同じ)からロードされたスクリプトが、異なるオリジンのリソースにアクセスすることを制限するものです。
このため、JavaScriptを使用して他のドメインのデータに直接アクセスすることは基本的にできません。
例えば、
のページからJavaScriptを使用して
のAPIにリクエストを送ることは、通常許可されていません。
ただし、CORS(Cross-Origin Resource Sharing)というメカニズムを使用することで、サーバー側で適切なヘッダーを設定することにより、クロスドメインリクエストを安全に行うことが可能になります。
ページ遷移の無効化
JavaScriptを使用してウェブページのページ遷移を無効化することは、ユーザー操作性やセキュリティ上の理由から推奨されません。
例えば、
イベントを使用してユーザーがページを離れる際に警告を表示することは可能ですが、これはユーザーが意図的にページを離れようとしている場合にのみ使用すべきといえるでしょう。
JavaScriptを使って強制的にページ遷移を阻止したりユーザーがページを離れることを不可能にするような行為は、ユーザーの操作を不当に制限することになり、ブラウザのセキュリティポリシーに反する可能性があります。
また、このような行為はユーザーに不快感を与えてしまいウェブサイトの信頼性を損なう原因となります。
実際に、「戻る」ボタンを押しても戻れないという状況を考えてみると、その不快感は理解しやすいかと思います。
JavaScriptの開発環境ツール3選
近年システム開発におけるプログラミングにおいて、テキストファイルにプログラムを記載することは殆どありません。
Eclipseなどを使用すれば、コード入力の効率を上げられるコードスニペットや、以前の状態に簡単に戻すことができるバージョン管理なども利用することができ、開発効率を劇的に上げることができるからです。
本章では、JavaScriptの開発ツールを3つ紹介します。それぞれに特徴があるため、自社の現場に適合するかは注意深く見極めなければなりません。
Visual Studio Code
Visual Studio CodeはMicroSoftが提供しているコードエディタになります。2015年にリリースと、2024年現在、発表から10年もたっていない新しいツールですが、プログラミングの現場では早くも人気の開発エディタとなっています。
Visual Studio Codeは無償で利用できるうえに、WindowsやLinuxだけでなくMacOSでも利用できるなど、コストパフォーマンスや汎用性にとても優れています。
また、開発者やプログラマーによるコミュニティも非常に活発であるため、わからないことやトラブルがあった際のサポート体制も充実しています。一部の拡張機能は有料となっていますが、種類の数自体は豊富で有用なものも多いです。
Eclipse IDE
Eclipse IDEは、Javeの開発現場でもよく使用される開発ツールですが、JavaScriptの開発でも使用されています。
コードの編集は勿論、Gitなどとも連携すればバージョン管理も行うことができるので、プログラマーの数が多くなる大規模開発に用いることができます。バグなどが起こったとしても、簡単に以前のバージョンに戻すことができます。
また、デバックも行うことができるので、ある程度テスト業務もこのツールで行うことができます。
勿論、最終的にはデータベースなどにも接続する結合テストを行う必要がありますが、一部の機能のみをテストする単体テストであればかなりの部分をカバーすることができます。
Web Maker
Web MakerはJavaScriptやHTMLなど、フロントサイドのプログラミング言語のコーディングに最適な開発ツールです。最たる特徴の1つとして、コーディングと画面の確認が同時に行えることです。
通常、フロントサイドのソースを修正した場合、1度ブラウザでファイルを開きなおさないと、完成品を確認できません。
しかしWeb Makerではソースを編集する画面の横に完成した時の画面の表示内容を常時表示することができるため、いちいちブラウザを開き直す必要が無くなります。
JavaScriptなどのフロントサイドのプログラミング言語は、コンパイルをせずに完成品を確認できるなど、開発効率が良いのが長所であるため、その長所を最大限活用することができます。
JavaScript開発環境の設定
JavaScriptの開発環境の設定に関する重要なポイントは以下のとおりです。
- JavaScript開発環境の構築方法
- スマホでのJavaScript開発
- JavaScriptの開発に役立つツール
- JavaScript実行環境とテスト環境
上記のポイントを把握しておくと、最適な開発環境を整えられるでしょう。
JavaScript開発環境の構築方法
JavaScriptの開発環境を構築するための手順は以下のとおりです。
- テキストエディタのインストール:JavaScriptのコードを書くためには、テキストエディタが必要です。Visual Studio Code (VSCode)やSublime Textなどが一般的に使用されます。
- Node.jsのインストール:Node.jsはJavaScriptをサーバーサイドで実行するための環境です。公式ウェブサイトからダウンロードして、インストールします
- パッケージマネージャのインストールと初期化:Node.jsをインストールすると、npmというパッケージマネージャも一緒にインストールされます。npmを使って、JavaScriptのライブラリやフレームワークを管理します。新しいプロジェクトを始めるときは、npm initコマンドを使ってプロジェクトを初期化します。
- プロジェクトの作成:プロジェクトのディレクトリを作成し、その中に必要なファイルやディレクトリ構造を設定します。
以上の手順により、基本的なJavaScriptの開発環境を構築できます。これらのツールと設定を適切に使用することで、JavaScriptのコードを効率的に書き、テストし、デバッグすることが可能です。
JavaScriptを使った開発を詳しく知りたい方は「JavaScriptで開発できるアプリは?開発の流れや勉強方法など基礎知識を解説」をご覧ください。
スマホでのJavaScript開発
スマホでJavaScriptを開発する際のポイントとツールは以下のとおりです。
- フレームワークの選択:モバイルアプリの開発では、React NativeやIonicなどのフレームワークを使用することで、iOS/Androidの両方に対応したアプリを効率的に開発できます。これらのフレームワークはJavaScriptを使用してネイティブアプリに近いパフォーマンスと顧客体験を提供します。
- デバッグツールの使用:Chrome DevToolsなどのブラウザ組み込みのデバッグツールを使用すると、モバイル端末により近い環境で開発・デバッグを行えます。これにより、モバイル端末に最適化されたコンテンツの開発が可能になります。
- モバイル向けのコーディング環境:スマートフォンで直接コーディングを行う場合、Ace.jsなどのライブラリを使用してモバイル向けの開発環境を構築できます。また、CodeSandboxなどのオンラインエディタを使用すると、ブラウザ上でJavaScriptの開発環境を手軽に利用可能です。
- デバイスエミュレーション:モバイルデバイスの外観と動作をエミュレートするために、デバイスエミュレーションツールを使用します。これにより、さまざまなデバイスと画面サイズでの動作を確認可能です。
上記のポイントとツールを活用することで、モバイルデバイスでのJavaScript開発を効率的に行えます。
JavaScriptの開発に役立つツール
JavaScript開発に役立つツールと特徴は以下のとおりです。
- Visual Studio Code (VSCode):VSCodeは軽量でありながら、拡張機能の追加により様々な言語やフレームワークに対応し、高度な開発作業をサポートします。デバッグ機能、インテリセンス(コード補完機能)、Git連携などの機能が豊富で、JavaScript開発をスムーズに進められるでしょう。
- Node.js:Node.jsはサーバーサイドのシステムをJavaScriptで開発するためのプラットフォームです。クライアントサイドとサーバーサイドの両方をJavaScriptで開発できます。
- Angular:Googleが開発したオープンソースのJavaScriptフレームワークで、JavaScriptを拡張したTypeScriptでの開発が推奨されています。静的型付け言語であるTypeScriptの採用により、コードの安全性が向上し、エラーの発見やデバッグが容易です。Angularはデータバインディング、依存性注入、コンポーネントベースのアーキテクチャなどの高度な機能を提供し、大規模なアプリケーションの開発に適しています。
- Eclipse:IBMが開発したオープンソースの統合開発環境で、主にJavaを対象としていますが、プラグインによってJavaScriptなどの対象言語を増やせます。プログラムの編集やコンパイル、実行、デバッグ機能があり、バージョン管理システムとの連携など便利な機能も豊富です。
上記のツールを使用することで、JavaScriptの開発プロセスが効率化され、より高品質なコードの作成が可能です。
JavaScript実行環境とテスト環境
JavaScriptの開発環境が整ったら、次に実行する場所とテストをする場所が必要になります。場所は様々で、自分のPC内やサーバー側にあったり、他社サービスのクラウド上に存在したりする場合もあります。「Web Maker」や「Thimble」は、ブラウザから簡単に実行環境を利用できます。また、開発環境で開発したプログラムをテスト環境にリリースして、異常がないかを検証します。テスト環境は、自分のPC内のローカル環境にも構築可能です。できる限り本番環境と同じ環境を構築することで、リリース後の動作不良や機能不全を防げます。
おすすめのJavaScript開発環境と選び方
おすすめなJavaScript開発環境とエディターを、初心者向けと中級者向けにわけてご紹介します。自分に合う開発環境とエディターを使えると、より効率的な開発ができるでしょう。
初心者におすすめの開発環境とエディター
初心者におすすめの開発環境の選び方は以下のとおりです。
- 目的:Web開発やモバイルアプリ開発など、JavaScriptを使用する目的によって適した開発環境は異なります。
- 経験:初心者か経験者かによっても、適した開発環境は異なります。初心者にはシンプルで使いやすい環境がおすすめです。
- 機能:必要な機能(デバッグツール、自動補完、シンタックスハイライトなど)が提供されているかどうかも重要です。
開発環境を選ぶ際には、自分のニーズとスキルレベルに合わせて選ぶことが重要です。また、開発環境を選んだら、そのツールの使い方を学び、実際にコードを書いてみましょう。
Visual Studio Code (VSCode)
Visual Studio Code(VSCode)は、Microsoft社が開発した無償のコードエディタで、2015年にリリースされました。VSCodeは軽量かつ高速で、多くのプログラミング言語に対応しています。また、Gitとの統合やデバッグ機能なども備えています。
VSCodeはWindows、macOS、Linuxなど、様々なプラットフォーム上で利用可能です。インストールは公式サイトからダウンロードしたインストーラを実行することで行います。
VSCodeの特徴的な機能として、シンタックスハイライトや豊富な拡張機能があげられます。これらの拡張機能により、ユーザーはVSCodeを自分の開発環境に合わせてカスタマイズ可能です。
また、VSCodeはデフォルトでは英語表記ですが、拡張機能を利用して日本語化できます。これにより、英語が苦手なユーザーでもVSCodeを利用可能です。
VSCodeはVisual Studioと同じくマイクロソフトが開発した製品ですが、いくつかの違いがあります。VSCodeは軽量でシンプルなエディタであり、無料で利用でき、クロスプラットフォームに対応可能です。一方、Visual Studioは統合開発環境(IDE)であり、エディションによっては有料となり、主にWindows向けに提供されています。
Sublime Text
Sublime Textは、元Googleに所属していたJohn Skinner(ジョン・スキナー)さんが開発し、2007年にリリースされました。VSCode同様に無料で使えるエディターで、OSの制限がないので、Windows、Mac、Linuxのどれでも使用でき、1つのライセンスでどのコンピュータからでも使えるのが特徴です。
また、非常に軽量なソフトウェアで、機能性に優れています。Sublime Textは初期機能が少ないので、必要に応じて拡張機能を追加していくことで、より効率的に利用できます。
Atom
Atomとは、無料で使える高性能なエディタで、2015年に登場しました。Github社がメインで開発したオープンソースエディタなので、誰でも自由に使えます。OS制限がなく、Windows、Mac、Linuxのどれでも使用可能です。
Atomは8000以上の拡張機能があり、自分好みにカスタマイズをして使用可能です。無料で高性能なエディタが使えるのでおすすめです。
JavaScript開発に適したエディターとIDEはほかにもあります。代表例は以下のとおりです。
エディター名 | 長所 | 短所 |
Sublime Text | ・高速で軽量 ・豊富な拡張性 ・洗練されたインターフェース |
・有料ライセンスが必要 ・デフォルト機能の制限 |
Atom | ・無料で利用可能 ・拡張機能が豊富 ・シームレスなバージョン管理が可能 |
・大規模なファイルやプロジェクトにおいて、パフォーマンスが低下することがある ・起動時間の遅さ |
Notepad++ | ・軽量で高速 ・多彩な機能 |
・Windows専用 ・基本的な統合開発環境(IDE)機能の不足 |
Geany | ・リソース消費が少ないため、古いコンピューターでも動作する ・シンプルなインターフェース ・プラグインによる拡張性 |
・外観のカスタマイズの制限 ・高度な統合開発環境(IDE)機能の不足 |
Eclipse | ・豊富な統合開発環境(IDE)機能 ・コミュニティとサポート |
・リソース消費の多さ ・初心者にとって使いにくい |
Sublime Text | ・軽量で高速 ・機能拡張性 ・柔軟なカスタマイズ性 |
・初期機能の少なさ ・ライセンスの必要性 |
上記のエディターやIDEは、それぞれ異なる特性と機能を持っているため、開発者のニーズやプロジェクトの要件により適したものを選択することが重要です。
中級者におすすめの開発環境とエディター
高度なJavaScript開発に適した環境は、以下の特徴があげられます。
- 強力なコード補完とリファクタリング機能:開発者が効率的にコードを書くためには、コード補完とリファクタリング機能が必要です。これらの機能は、開発者がコードを迅速に書き、既存のコードを改善するのに役立ちます。
- デバッグツール:エラーを迅速に特定し、修正するためには、強力なデバッグツールが必要です。
- バージョン管理システムの統合:複数の開発者が同時に作業できるようにするため、バージョン管理システム(例えばGit)との統合が必要です。
- フレームワークのサポート:React、Angular、Vue.jsなどの主要なJavaScriptフレームワークをサポートしていることが重要です。
- テストツール:コードが期待通りに動作することを確認するためには、テストツールが必要です。例えば、E2E(End to End)テストを自動化するためのツール(例:Playwright)を利用できます。
- 静的型付け言語のサポート:TypeScriptのような静的型付け言語をサポートしていることで、コードの安全性が向上し、エラーの発見やデバッグが容易になります。
具体的な開発環境としては、WebStormがこれらの特徴を全て満たしており、高度なJavaScript開発に適しています。また、VSCodeも拡張機能を利用することでこれらの特徴を満たすことが可能です。
WebStorm
WebStormとは、JavaScriptに特化した統合開発環境で、Web開発に使われています。WebStormは有料版のみとなっていますが、コードの編集履歴を保存する機能やコード自動整形・リファクタリング機能を利用できるなど、Web開発をサポートする機能が数多く備わっています。無料版ではできない拡張性の高い機能が備わっているので、Web開発をしている開発者にとっては、値段以上の価値があるでしょう。
Brackets
Bracketsは、Adobeが開発・リリースしたエディタで有料で利用できます。日本語化の作業が不要なので、初心者の方でも使いやすいのが特徴です。また、拡張機能を追加しなくても、初期機能が充実しているので、インストールしてからすぐに使えます。
ほかにも特徴としては、Node.jsを搭載しており、Brackets側のサーバー起動で、現在編集中のファイルをブラウザ上でのチェックできたり、ライブプレビューがクリック一つでできたりとかなり利便性が高いです。
機能性の高さから中級者向けとしていますが、初心者の方でも始めやすいエディタです。
Visual Studio Code (VSCode)
VSCodeは無償で使える開発用エディタとして定番化していますが、拡張機能を利用することで、より高性能なエディタとして利用できます。例えば、Git統合をしてソースコードを細かく管理したり、ブラウザと連携してJavaScriptをデバックしたりと便利な機能が豊富です。初心者からでも使いやすく便利なVSCodeですが、応用的な使い方や拡張機能を使いこなすことで、生産性の高い開発を進められます。
まとめ:JavaScript開発のための環境整備
ここまでJavascript開発に関して基本事項からおすすめのツールやエディター、選び方を解説しました。JavaScript開発環境の整備をすることで、多様な開発領域への対応や開発効率の向上につながります。
JavaScriptでWebサイトを動的にしたり、SPAを取り入れたりすると、より高いユーザー体験ができのもメリットです。また、JavaScriptは世界標準の言語であり、多くのエンジニアがJavaScriptのスキルを持っているため、エンジニアの確保もしやすいです。
JavaScript開発環境を整備する際のポイントは、適切なコードエディタの選択やデバッグツールの活用、テストツールの導入などがあげられます。
適切なJavascript開発環境の整備が難しいと判断した場合は、Jiteraへの依頼がおすすめです。Jiteraは開発プロセスを自動化するプラットフォームを提供しており、フルスクラッチのような柔軟性を保ちながら、大幅な工数削減・自動化を実現しています。コスト削減もできるため、効率的かつ高品質な開発を求める方はぜひお問い合わせください。
最後までご覧いただきありがとうございました。