ファイルメーカーは、プログラミング不要で簡単に独自システムが構築できるソフトウェアです。セキュリティや信頼性も高く、30年以上の実績があります。
本記事では、そのようなファイルメーカの概要やFileMaker Proの基本操作、構築事例について解説します。
ファイルメーカーは時代遅れか?と言われる点についても言及するので、中小・零細企業を経営者や管理職の方は、ぜひご参照ください。
プログラマー兼ネットワークエンジニア。 24歳でエンジニアの世界に飛び込むも、いきなり大手企業機器の検証担当に。 その後も検証をこなしていく中で、自動的にできないものかと試行錯誤しているといつの間にかプログラマーへとステップアップ。 現在はプログラミングの方が好き。
ファイルメーカー(FileMaker)とは?

ファイルメーカーは、データベースソフトウェアの1つです。Excelのようにデータを表形式で管理できるほか、フォームやレポートなどの画面も簡単に作成できるのが特徴です。
具体的には、顧客情報や売上データ、プロジェクトの進捗状況など、ビジネスで扱う様々なデータを1つのファイルの中で管理できます。データ間の関連付けも簡単なので、例えば顧客別の売上推移を把握するなど、データ分析もできます。
以上のように、ファイルメーカーは使いやすいデータベースマネジメントツールであり、中小企業を中心に広く使われています。最近ではスマホとの連携機能など新しい特徴も追加されています。
ファイルメーカーにはPlus、Essential、Standardの3つのプランがあります。価格も手頃なのでコストパフォーマンスが高い特徴があります。
機能面では、データ入力や検索、集計からレポート作成まで、基本的なデータベースの操作はもちろん、バーコードリーダーやカードリーダーなどの周辺機器との連携も可能です。
最近のバージョンでは、スマホ/タブレットとのデータ同期に対応し、外出先からでもリアルタイムにデータ確認・入力ができるようになりました。
UI(ユーザーインターフェース)も直感的でわかりやすく、それほど高度なスキルがなくても扱いやすいのが魅力です。自社のニーズに合わせてカスタマイズしていくこともできます。
ファイルメーカーで何ができるのか?使用事例

ファイルメーカーは、業種・業態を問わず実際に中小企業を中心に様々な場面で活用されています。製造業からサービス業まで多岐にわたるデータ管理ニーズに対応できる汎用性の高さが特徴です。
例えば、開発や提案時にはプロジェクトマネージャーが、営業活動ではセールスが、顧客サポート現場ではCSが、それぞれ別々のデータやプロセスを管理するケースが多いですが、ファイルメーカーを活用することでそうしたデータを1カ所で集約し、社内の情報共有を促進することができます。
具体的には、Customer Data (顧客データ)、Sales Data (営業データ)、Inventory Status (在庫状況)といった、それぞれのデータ項目を統合的に管理可能です。また、Web連携機能を活用すれば、情報をクラウド上でシェアすることもできます。
その代表的な使用例を以下で見ていきましょう。
顧客管理
Web制作会社では、受注管理と顧客データ(住所や連絡先等)を1つのファイルでつなげて運用しています。具体的には、受注データと顧客データを関連付けることで、顧客別の受注状況・売上推移をリアルタイムに把握できるようになりました。
また、商品別にも売上データを紐付けることで、顧客と商品の組み合わせごとの売上分析が可能になります。これにより、商談の場面でその顧客に合った商品を提案しやすくなるなど、営業活動の効率化にもつながりました。
加えて、プロジェクトごとの工数データと進捗状況を管理することで、資源配分の最適化も実現できます。過去の類似プロジェクトのデータを参考に見積もりを作成することも可能です。
このように、顧客管理とその他の業務データを1本化することで、それぞれの情報を関連づけて分析できるため、次のアクション立案をデータに基づいて合理的に行えるようになります。営業はもちろん、管理部門にとっても戦略立案の強力なツールになり得ます。
営業支援
自動車販売会社での事例ですが、営業が外出時にiPadで顧客データや車両在庫データにアクセスできるシステムを構築できます。移動中でも最新データで提案できるようになるなど、営業効率が向上しました。
具体的には、営業担当者が顧客情報や商談履歴をリアルタイムに確認可能。加えて店舗・ショールームの車両在庫もオンラインでチェックできるため、顧客ニーズに応じた車種、オプション、カラー等を即座にカスタマイズした提案を実現しています。
また、提案後に設定変更が入った場合なども、いち早く対応できる体制が整ったことで、商談成立率の向上につながりました。顧客満足度も向上しているとしています。
このように、営業現場に最適化されたシステムを構築することで、効率と成果を両立できる体制を整えられました。これは他部署への展開も視野に入れているとのことです。
プロジェクト管理
建設業のケースですが、現場ごとの工程データと労務データを1本化できます。これにより、個々の案件ごとに工事進捗状況をリアルタイムで把握できるようになり、案件管理の効率化が図れました。
具体的には、プロジェクトごとに区分した上で、設計段階、施工段階、完了検査とフェーズ別に工程を細分化し、それに応じた工数や材料費用を管理しています。これにより、進捗状況がビジュアル化され、手戻りリスクの早期発見や追加工事の円滑な受注管理にも役立てられています。
加えて、ファイルメーカーのデータを基に工事日報や請求書を自動作成することも可能です。営業現場の事務作業負担を大きく軽減できるほか、データ入力ミスによるトラブルリスクも低減できます。
このように、プロジェクトおよび労務管理データを1本化することで、複数の案件を同時並行で推進できる体制を整えられたとしています。
在庫管理
食品製造業の例ですが、原料在庫と製品在庫をリアルタイムに管理するシステムを構築しました。季節変動の激しい原料調達に対し、製品供給計画との整合性を高めることで、売り切れリスクを回避できるようになりました。
具体的には、過去の実績データから原料消費量や製造ロット数を予測しています。これと連動するよう、調達計画を立てることで、安定供給を実現しています。収穫時期に左右されやすい果物などの原料では、事前猶予を持って発注調整を行うなどの改善にもつながりました。
加えて、製品在庫と受注状況を常に確認できる体制を整えたことで、需給バランスの最適化ができるようにもなりました。製造ラインの稼働率向上による、コスト削減といった効果も現れています。
人事管理
人材派遣会社での事例ですが、社員別スキルと顧客ニーズを紐付けた人材マッチングシステムを実現しています。業務経験と能力等をスコアリングすることで、案件への最適人材配置を効率的に行えるようにしました。案件受注率と社員満足度の向上に成功しています。
具体的には、社員一人ひとりのスキルを細分化し、業務への適性を数値化しています。他方で案件情報についても必要なスキルセットをタグ付けすることで、両者のマッチングを自動的に行う仕組みを導入しました。
これにより、案件受注から人材手配までの業務フローの効率化を実現するとともに、社員の専門性とやりがいにも好循環をもたらしているそうです。定着率の向上にもつながる、社内イノベーションの好事例と言えます。
FileMaker Proの使い方と機能

FileMaker Proには、基本的なデータベース機能から高度なカスタマイズまで、実にさまざまな機能が搭載されています。ここでは、まずインストールから基本操作の説明、そして高度な機能と活用法について順を追って見ていきましょう。
FileMaker Proの基本的な使い方
- FileMaker Proを公式サイトからダウンロード
- 起動して空のファイルを開く
- データ項目やレイアウトを作成
データ項目やレイアウトだけではなく、入力形式や表示方法も簡単に設定可能です。
また、データ間の関連付けが簡単なので、例えば顧客データと購入データを紐づけて、誰がいつ何を買ったのかを取得する、といったデータ集計やレポート機能を使った高度な分析もできます。
検索機能も強力で、AND/ORなどの複雑な条件指定も可能です。必要に応じて、新規データの作成や修正、削除ができるので、柔軟にデータメンテナンスが行えます。
FileMaker Proの機能と活用法
FileMaker Proには、データの入力チェックや統計的解析といった、データ管理を高度に支援する機能が数多く搭載されています。例えば、電話番号項目に「数字のみ入力可」といったチェックを設定できます。
また、iOS/Androidアプリと連携することで、外出先からでもリアルタイムにデータ管理が可能です。営業先からの現場報告などに活用できるでしょう。
その他にも、データインポートやエクスポート、メール送信機能を使えば、既存のExcelデータを活用したり、メール配信にも対応できます。
セキュリティ面では、個人情報マスキングや複数のアクセスレベルを設定できるので、社内データを安全に管理できます。
レポート・ラベル・帳票などドキュメント類の出力も簡単にできるほか、Web化することでブラウザからでも情報検索・入力が可能です。オプションでサーバー版を利用すれば、クラウド型の運用も実現できます。
ファイルメーカーの価格

ファイルメーカーには、クラウド版とオンプレミス版があります。
クラウド版(FileMaker Cloud)
| プラン | Essentials | Standard |
| 月額料金(1ユーザ) | 2,365円 | 4,840円 |
| 対象ユーザー数 | 5〜10ユーザー | 5〜99ユーザー |
| 共有App数 | 3 | 125 |
| ストレージ | ユーザーあたり年間2GB | ユーザーあたり年間6GB |
| API使用量 | ユーザーあたり月間2GB | ユーザーあたり月間2GB |
クラウド版は、インターネット環境さえあれば、どこからでもアクセスできます。また、モバイル端末からのアクセスにも対応しているので、場所や時間に縛られずに利用できます。
Essentialsプランは月額2,365円(税込)〜、Standardプランは月額4,840円(税込)〜となっています。
オンプレミス版(FileMaker Server)
| プラン | 内容 |
| 無料利用枠 | ・500フローステップ/月 ・稼働フローの上限なし |
| FileMaker Plus | ・月額6,215円 ・10,000フローステップ/月 ・稼働フローの上限なし |
| Essentials | ・月額12,298円 ・10,000フローステップ/月 ・稼働フロー上限月15まで |
| Standard | ・月額30,921円 ・50,000フローステップ/月 ・稼働フローの上限なし |
オンプレミス版はインターネット環境に接続する必要がなく、社内ネットワークのみで利用できます。機密性の高いデータを扱う場合などに適しています。
幅広いライセンス形態が用意されており、用途や予算に合わせた選択が可能です。機能制限はあるものの、無料のお試し利用も可能です。年間保守料は初期費用の約3割になります。
プランを選ぶ際はトラフィック量やユーザー数に注意が必要です。事前にサービス利用イメージを明確化することをおすすめします。
ファイルメーカーは高すぎる?

ファイルメーカーは、その初期費用と運用コストが低い ため、トータルのコストパフォーマンスが非常に高いと評価されています。
特に、営業ツールとして導入することで、移動労働の生産性や提案品質の向上により早期に投資回収が可能です。大量のデータを高速に処理できるため、データ分析の速度が向上し、戦略立案のスピードが短縮されます。
ファイルメーカーは多岐にわたる業務効率化とデータ分析機能を提供し、コストパフォーマンスが高いとされています。導入に関するROIも1年以内に達成できるケースが多く、ライセンス購入と保守料のみで済むため運用コストも低く抑えられます。
さらに、スマホやタブレットからのデータ管理が可能で、RPAツールやBIツールとの連携により自動化と可視化が実現しています。
セキュリティ面でも国内自治体での運用実績が豊富で高い評価をも得ています。
導入容易性、機能面、運用コストの全ての側面でバランスが取れているため、ファイルメーカーのコストパフォーマンスは非常に優れていると言えるでしょう。
ファイルメーカーが時代遅れと言われる理由

ファイルメーカーは多くの利点を持つ一方で、時代遅れと評価されることがあります。
以下の要素により、ファイルメーカーは時代遅れとして称されています。
- ノーコード開発ツールの登場
- 機能面での制限
- クラウド対応が遅れている
特に技術の進化が速い現代において、ついていけていない背景が強く影響していると言えるでしょう。
ここでは、ファイルメーカーが時代遅れとされる具体的な理由を詳しく紹介していきます。
ノーコード開発ツールの登場
ファイルメーカーが時代遅れと言われる理由の一つとして、ノーコード開発ツールの登場 が挙げられます。
ノーコード開発ツールは、プログラミングの知識がなくてもアプリケーションを簡単に作成できる環境を提供し、ビジネスユーザーや非技術者でも迅速な自動化や業務効率化を実現可能になります。
直感的な操作と豊富なテンプレートにより、ユーザーが自分のニーズに合わせてカスタマイズしやすく、多くの企業が導入を検討 しています。
このため、ファイルメーカーはノーコードツールの簡便さに劣る と評価されています。
ノーコードツールの進化と普及により、ファイルメーカーの利用価値が相対的に低下しています。
機能面での制限
ファイルメーカーの機能面での制限は、柔軟性や拡張性に影響 を与えています。
例えば、複雑なデータベース構造や高度なカスタマイズが必要な場合、ファイルメーカーでは大規模なデータ処理やリアルタイム分析には対応が難しい ことがあります。
また、特定のプラットフォームに依存 しているため、他のシステムやツールとの連携に制約が生じることがあります。
データの移行や統合には時間とコストがかかる ため、迅速な対応が求められるビジネス環境では不利になることがあります。
これらの制限を克服するには、追加のプログラミングやカスタマイズ が必要です。
クラウド対応が遅れている
ファイルメーカーはクラウド対応が遅れている 点で批判されています。
特に、クラウド環境でのデータ同期やリアルタイムの共同作業が重要視される 現代において、この遅れは大きなデメリットです。
他のクラウドネイティブなプラットフォームに比べて機能が限定的 で、パフォーマンスや使いやすさに劣ります。
例えば、大量データのリアルタイム処理やモバイルデバイスからのアクセス、複数拠点でのデータ共有において柔軟性が低いことが問題とされています。
対策として、クラウドネイティブなサービスとの連携や適切なデータ管理戦略を導入することが挙げられます。
ファイルメーカーの将来性と適したユーザー

ファイルメーカーは、クラウド対応の遅れやカスタマイズの制限などの課題があるものの、特定のユーザー層にとって依然として有用なツール です。
特に、以下のようなユーザーがファイルメーカーに適していると言えます。
- 予算が限られている中小企業
- プログラミング知識が少ない非技術者
- 短期間で導入が必要な企業
- シンプルなデータベースが必要な業務
ファイルメーカーは、直感的なインターフェースと豊富なテンプレート により、複雑なプログラミング知識がなくても迅速に導入して効果を得ることができます。
将来的には、クラウド対応の強化や他のツールとの連携機能の拡充 が期待され、セキュリティやデータ管理の改善が進むことで、ファイルメーカーの利用価値がさらに高まると考えられます。
クラウド対応や機能の強化が進むことで、より多くのビジネスニーズに対応できるようになるでしょう。
ファイルメーカーの代わりになるソフトウェア

ファイルメーカーは中小企業を中心に高いシェアを誇るデータベースソフトですが、類似した機能を持つ競合製品も少なからず存在します。
それぞれに特徴が異なるため、自社の業務形態やスキルセットに合ったツールを選択することが重要です。例えばクラウド主体の運用を目指す場合や、API連携機能を重視する場合など、利用シーンによって最適なソフトは異なってきます。
ここでは、ファイルメーカーに代わる主要なデータベースソフトを取り上げ、それぞれの機能と料金プランなどを簡単に整理します。自社に適したツール選定の参考にして下さい。
Airtable

| プラン | Free | Team | Business | Enterprise |
| 概要 | はじめて使う個人や小規模チーム向け | 共同作業するチーム向け | 高度な機能と基本管理機能が必要な場合 | 大規模なアプリ構築と管理機能が必要な場合 |
| 月額料金 | 無料 | 1ヶ月24ドル | 1ヶ月54ドル | 見積もり |
Airtableは、データベースとスプレッドシートの機能を兼ね備えたWebベースのサービスです。Excelの場合は行と列の固定概念があるのに対し、Airtableは柔軟なデータ構造が可能なのが大きな特徴です。
業務アプリのカスタマイズに強く、マーケティング、営業、人事等あらゆるシーンでの活用が期待できます。また、組み込まれた豊富なテンプレートが業務構築のスピード感を高めてくれます。
価格プランは無料プランからです。利用人数や必要機能に応じて、段階的に選択可能です。
携帯電話とも連携が取れるため、外出先からでもデータ参照や入力作業が行えるのが大きなメリットです。営業先からのレポート提出などの業務効率化につながります。
APIとの連携にも対応しているので、既存の業務ツールからデータを移行したり双方向に同期することが可能です。社内外の多様なアプリケーションをつないで統合的なデータ管理を実現できます。
Microsoft Access

| プラン | Business Basic | Business Standard | Business Premium | Apps for business |
| 月額(1ユーザー) | 750円 | 1,560円 | 2,750円 | 1,030円 |
| 含まれるアプリ | Web/モバイルのみ | デスクトップ/Web/モバイル | デスクトップ/Web/モバイル | デスクトップ/Web/モバイル |
| 主な違い | 基本機能のみ | +デスクトップアプリ等 | +高度なセキュリティ等 | Officeアプリのみ |
Microsoft Accessは、Microsoftが提供しているデスクトップ用データベースアプリケーションです。アプリケーション開発に不慣れなユーザーでも、テンプレートやウィザードを使うことで、自社のニーズに合ったデータベースを構築することが可能です。
高度な機能も豊富で、大量データの操作や多角的な分析、業務の自動化など、幅広い利用シーンをカバーしています。ただしMicrosoft 365のライセンスが必要なため、コスト的にはやや高価な部類に入ります。
機能面では、過不足なく揃っている反面、UIや操作性といったユーザビリティ面はファイルメーカーほど直感的とは言えません。ある程度の習熟期間が必要で、UIの改善に改版を重ねている最中です。
システムを自社内で完結させたいというニーズがある場合、テーブル設計やバックエンド機能に長けたIT人材が社内にいれば、Microsoft Accessは魅力的な選択肢になりえます。
Zoho Creator

| プラン | APEX |
| 月額料金 | 6,840円(年払い) |
| 主な内容 | ・500万レコードまでの顧客データ管理 ・メールマーケティング機能など |
Zoho Creatorはローコード開発プラットフォームの1つです。GUIベースの直感的な操作性が魅力で、開発スキルがないユーザーでもオリジナルのWeb/モバイルアプリが構築できます。
550を超えるコネクタが用意されており、CRMやERP、POSシステム等、業務アプリとの連携がしやすいです。またRPAによる業務自動化やダッシュボードでの可視化、AI機能の追加など、利便性や拡張性に富みます。
価格は個人プランが月額1,500円からで、同一アカウントで作成した全アプリにアクセスでき、追加課金は発生しません。
GUIベースのドラッグ&ドロップ操作でアプリ開発が行えるため、複雑なプログラミング不要で構築スピードが速いのが特徴です。データ連携機能も充実していることから、既存システムの刷新や業務効率化に効果を発揮します。
また社内システムの改修といった小規模な案件にも最適です。導入しやすく低コストながら、段階的に機能を追加していけるスケーラビリティがあるのが強みです。
Oracle APEX

Oracle APEXは、Oracleが提供するローコード開発プラットフォームです。業務アプリケーション構築に必要な機能を網羅しており、開発速度や保守性に優れています。
Oracle Databaseとの親和性が高く、データベースを利用した高度なシステム開発が行えます。また運用面でのセキュリティや拡張性も高い。ただしDatabaseライセンスが別途必要な点に注意です。
GUIベースのデザイナー機能が充実しており、プログラミング不要でアプリケーション開発が推進できます。業務形態変化への対応力や拡張性にも優れています。
一方で、Oracle製品に対する知見が必要なため導入コストが高く、比較的大規模なシステム向けといえます。ローコード開発プラットフォームの中でも保守運用性能に定評がある反面、敷居の高さがネックになりえます。
MySQL Workbench

MySQL Workbenchは、データベース設計やSQL開発、サーバー設定やバックアップといった管理機能を備えたMySQL用の統合ビジュアルツールです。
GUIベースの直感的操作性を実現しつつ、高度なデータモデリングやマイグレーション、パフォーマンス最適化といった幅広いデータベース利用シーンをサポートしています。
無償で利用でき、MySQL初心者はもちろん、上級者にとっても効率的なツールとして高い評価を得ています。
操作方法は比較的容易で、業務アプリケーションを利用する上級者向けというよりは、RDBMS自体への理解が十分でない層まで含めた、幅広い MySQL ユーザーにとって有用なツールといえます。
まとめ:ファイルメーカーは現代のビジネスニーズにも十分に対応可能

今回の記事では、ファイルメーカーの概要から具体的な活用事例まで見てきましたが、長年にわたり進化を遂げ今なお多くの中小企業で活用されていることがわかります。
機能面では、データ分析や業務効率化を強力に支援しているほか、IoT連携やAIチャットボット活用といった最新のデジタル技術にも柔軟に対応できる点が大きな魅力です。
使いやすさとカスタマイズ性から、ニーズに合わせた調整がしやすいのも強みで、セキュリティ面での信頼性も高いWater’s社の運営するクラウドサービスとの連携も可能です。
コストパフォーマンスにも定評があることから、システム導入やブラッシュアップを検討する際にはぜひ候補リストに挙げて評価してみてください。
AIに関する質問、AIを使ったシステム開発に関する質問、相談、案件や依頼がある場合、実績豊富な株式会社Jiteraに一度ご相談ください。
貴社の要件に対する的確なアドバイスが提供されると期待できます。
