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UI設計とは?目的や重要なポイント、UX設計との違いなどわかりやすく解説!

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Kota Ishihara

近畿大学理工学部生命科学科卒業。卒業後は、独学でプログラミングスキルを取得し、2022年10月にフリーランスになり現在も日々勉強中。 また視野を広げる為、ヨーロッパや東南アジアなどへ冒険をしながら、さまざまな人と交流を重ねる。 将来の夢は、ヨーロッパへの移住。尊敬する人は岡本太郎。

UI設計の目的や工程、UX設計との違いがイマイチわからない…そんな悩みを持っている方も多いと思います。

この記事を読めば、UI設計の基本的な考え方、工程、ポイントを理解できます。UX設計との違いもクリアになり、これからのUI設計がスムーズに進められるはずです。

UI設計の定義から目的、考え方、流れ、代表的なツールまで具体的に解説します。さらに、UIとUXの違いについても表を使って比較しています。図や表を多用しながら、わかりやすくUI設計の全体像を理解できる内容となっています。

UI設計でお困りの点がありましたら、ぜひ一度この記事を読んでみてください。きっと役立つ情報が得られるはずです。

UI設計の定義と目的

UI設計とは、ウェブサイトやアプリなどのユーザーインターフェースを設計することを指します。ユーザーが直感的に操作できるインターフェースを実現するための設計プロセスです。

UI設計とは何か

UI設計とは「ユーザーインターフェースデザイン」の略称で、ウェブサイトやアプリケーションの画面デザインを作成する工程のことを指します。

具体的には、以下のような画面デザインに関する設計を行います。

  • ボタンやリンクなどの配置・形状・色合い
  • 文字のフォントやサイズ・行間などの設定
  • 写真やイラストなど視覚要素の配置・トリミング
  • ページレイアウト(要素の配置関係やスペース)
  • ナビゲーションの構造と要素配置
  • フォームの構成・項目配置

つまり、ユーザーが画面を見たときに、どういった要素配置でどのような操作感になるかという「見た目」「操作性」に関わる設計をしていきます。

こうした画面デザインの業務を行うことで、インターフェースのユーザビリティ(使いやすさ)を向上させることが、UI設計の主要な目的となります。ボタンの配置や操作手順が直感的に分かりやすいものであればあるほど、ストレスなくサービスを利用できることにつながるでしょう。

UI設計の目的と意義

UI設計の主要な目的は、ユーザーが直感的に操作できるインターフェースを実現することです。

例えば、検索アプリであれば、検索ボックスが画面上部中央に大きく配置され、検索結果がスムーズに表示されることで、使いやすいUIになります。逆に、操作方法が分かりづらかったり必要な機能が見つけられなかったりすると、イライラしてしまいます。

このためUI設計では、よく使う機能の配置や文字・アイコンの見やすさなど、ユーザーがストレスなく作業できることを重視します。特に初めて使う人でも、直感的に使えることが大切なポイントとなります。

こうした直感性と使いやすさを実現できれば、サービスのユーザー体験(UX)が向上します。結果として、ユーザーの獲得や継続利用を高めることができるため、ビジネス的成功にもつながるのです。

このため最近では、UI設計がウェブサービスやアプリを成功させるための重要なプロセスと位置づけられています。ユーザーにとって魅力的なサービスを作り込む上で、UI設計プロセスをしっかり実践することが欠かせない要素となっているのです。

UI設計の考え方

UI設計の考え方

UI設計を行う際には、ユーザー視点やシンプルさ、処理速度など、些細な点にも配慮していく必要があります。その考え方について解説します。

ユーザー中心の視点

UI設計で最も重視するのが、ユーザー視点です。サービス利用者であるユーザーにとって、直感的に操作できてストレスが少ないUI実現することが大切だからです。

例えば、Eコマースサイトであれば、注文ボタンやお気に入り登録ボタンを分かりやすい場所に配置します。検索機能も目立つ場所に置いて、商品を探しやすくします。こうしたユーザー視点でのUIづくりが必要不可欠です。

また、単に「ユーザー」と包括的に捉えるのではなく、サービスのターゲット層を明確化した上でその属性に合わせたUI設計も求められます。

例えば、若者向けSNSサービスであれば、カラフルで派手めのデザインが好まれますが、ビジネスパーソン向けの事務ツールアプリであればシンプルなデザインのほうが親和性が高いでしょう。

このため、まずはターゲットユーザー層の決定し、その利用シーンや操作性へのニーズを考慮していくことがUI設計の基本中の基本となります。

シンプルで分かりやすいこと

UI設計の基本は、シンプルで直感的な操作性を実現することです。

機能が豊富すぎたり、メニューや表示項目が多すぎると情報過多になって、利用者は困惑してしまいます。必要最低限の機能と情報コンテンツに限定することが大切です。

例えば、写真共有アプリであればタイムライン・検索・マイページ・設定といった、主要な4分類にメニューをシンプルに整理します。各ページ内の表示項目も絞り込んで、煩雑さを排除していきます。

こうしたシンプル化が可能なのは、限られた主要機能に強く特化しているからです。検索アプリであれば検索機能、地図アプリであれば地図表示・ルート検索が主要機能になります。これを最大限に使いやすくした上で、そのほかの機能は削ぎ落としていく必要があるのです。

できるだけシンプルな画面設計で、直感的に主要機能が操作できるようにします。これが、ユーザーを惹きつける鍵となるでしょう。余計な機能は、むしろ使い勝手の悪化につながりかねません。

一貫性のあるデザイン体系

UI設計を行う際には、サービス全体としての、一貫性のあるデザイン体系を確立することが大切です。

例えば、色使いのトーンや文字のフォント、アイコンのデザインなどを全画面で統一することで、サービスの一体感を醸成します。また操作手順も画面間で揃えることで、利用者の混乱を抑制できます。

逆に、色設定やレイアウトがバラバラだと利用者は違和感を覚えます。特に、ロゴの配置や主要機能の色がまちまちだと、サービスとしてのまとまりに欠けてしまいます。

そのため、UIデザインの初期段階で、デザインのガイドラインを策定します。基本色やフォント、主要ボタンの見た目などを規定していきます。そして、このガイドラインに全画面が準拠することでビジュアルの一貫性を実現します。

一貫性のあるインターフェースこそが、ユーザーを惹きつける魅力的なサービスUIを生み出すのです。

スピード感のある表示

サービスのレスポンス速度(情報表示までの時間)を向上させることは、ユーザビリティ向上においてとても重要です。

表示に時間がかかると、利用者はイライラとストレスが蓄積してしまいます。反対に、高速に情報が表示されればストレスが緩和されます。なので、可能な限り表示速度を速めるUI設計との実装が必要不可欠なのです。

速度改善を実現するためのポイントは大きく2つあります。

1つはコンテンツデータ自体の軽量化です。画像であれば、データサイズの圧縮や合理的なトリミング、タイムラインの過去分を自動削除するなどの機能を搭載します。

もう1つが、サーバーサイドの技術的な最適化です。CDNを利用したデータ配信の高速化、クラウド上でのサーバー負荷分散、キャッシュ処理の実装等です。

こうしたデータやシステム双方の最適化を行うことで、はじめて快適なレスポンス速度をユーザーに提供可能となるのです。

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UI設計のポイントと原則

UI設計を行うにあたっては、いくつかの重要ポイントや原則に基づいて設計作業を進める必要があります。ここではその考え方について順を追って解説します。

「良いUI」の条件

優れたUIデザインには、いくつかの条件がありますが、核心的なポイントは2つです。

1つは、主要な機能と情報内容が直感的に探せる配置・表示を実現することです。検索ボックスや購入ボタン、ユーザー情報などは特に重要な要素です。

これらが、一目で簡単に見つかる位置に配置されていることが理想です。実際にサービスを利用する人の視点で、必要なものがすぐにわかるという発見のしやすさが、とても重要です。

もう1つのポイントが、操作面でのストレスフリーな実現です。処理スピード感の速さだけでなく、メニューや機能配置の直感性も含まれます。どこをクリックすれば希望の作業ができるかが、迷うことなく分かることなどがあります。

分かりづらい表現がないことも、重要です。こうしたポイントが全部揃うことで、はじめてユーザーが快適に利用できるインターフェースが構築できるのです。

この2大要素を満たしていれば、評価の高い「良いUI」を作ることが可能となるでしょう。

インタラクションデザイン

UI設計で大切なポイントが、操作性を考慮したインタラクションの設計です。

単に、ボタンやリンクを配置するだけでなく、クリックした際の細かい利用者体験まで検討しなければなりません。

例えば、ボタンをクリックした後の画面遷移ですが、待ち時間が長かったり、先のコンテンツがイメージしづらかったりすると、ストレスが蓄積してしまいます。

ほぼ、常に0.3秒以内の反応速度が求められ、遷移先の内容もある程度予測可能なものであることがベストです。

つまり、単なるボタン配置に留まらず、ボタンを押した後の利用者反応まで織り込んだ、丁寧なインタラクション設計がUIには求められているのです。こうした細やかな操作性への配慮が、はじめてストレスフリーで使いやすいUIを実現できるのです。

アクセシビリティへの配慮

誰もがストレスなく利用できることも、UI設計の大切なポイントです。

文字の字体・サイズ、色使いやコントラスト比など、視認性の高い情報配置が必要です。音声読み上げに対応することも、重要です。こうしたUI面でのアクセシビリティ対応が、ユーザビリティ向上につながります。

特に、高齢者や視覚障害者など、操作性に課題を抱える人でも、直感的に利用できるUIを実現する配慮が欠かせません。字体は、通常の2倍程度の文字サイズや色使いにメリハリをつけることで、多様な属性の人がコンテンツを捉えやすくなります。音声読み上げ機能と連動した、擬似的なナレーション配置も有効です。このように、幅広いニーズに対応できる柔軟なUI設計力が求められているといえます。

レスポンシブデザインへの対応

スマートフォンやタブレットといった、多様なデバイスに最適化されたUI設計が欠かせません。

特に、モバイル端末は縦長の表示領域が基本的なので、PCとは全く異なるUI要件が求められます。メニューや機能を下スクロールで探索する形式を採用するなど、操作性と可読性を両立する工夫が必要です。

また最近では、折りたたみ式スマホといった新デバイスも続々と登場しており、様々な画面サイズへの対応力がUI設計には問われています。1つのOSだけに最適化するのでは不十分で、あらゆる環境に柔軟に適合できる汎用性の高いUIが理想的です。

この「レスポンシブデザイン」と呼ばれる考え方こそが、現代のUI設計における基盤として欠かすことができない要素なのです。端末の多様化や、利用環境の変化に対応できる柔軟性を持ったUI設計が求められているのです。

A/Bテストによる改善

UI設計をブラッシュアップしていくうえで、A/Bテストの活用が欠かせません。

これは、現行のUIデザイン(A)と、新たに提案する別デザイン(B)の2パターンを実際にユーザーに提示し、指標データから効果を測定するテストです。

例えば、購入ボタンの色や配置を少し変更したBデザインを、現行版と並行して表示し、実際の購入率などで効果検証を行います。実データベースで、新しいUIがよりユーザーから選ばれていれば採用していくという手法です。

このように、定量データに基づいてUIを柔軟に改善することが、ユーザビリティと事業成果の両立に大切だと考えます。

UI設計の4つの基本原則

UI設計では守るべき基本原則が4つあります。代表的な原則について見ていきましょう。

近接

近接の法則は、関連性の高いUI要素同士を近い位置に配置する手法です。

具体的には、操作上の一連の流れを形成する要素どうしを近づけることが多いです。例えば、Eコマースサイトであれば、商品詳細の説明文と「カートに入れる」ボタンをできる限り近接させます。遠く離れた位置にボタンがあれば、利用者は迷ってしまい操作フローが分断されてしまいます。このように、関連機能は近接配置で一体感を演出することが重要なのです。

逆に検索ボックスとカテゴリメニューのように、関連性の薄い要素同士が混在配置されていると、利用者は混乱してしまいます。情報設計の観点から、関連度の高い要素群ごとにまとめて配置することで、全体のUIがシンプルで分かりやすくなります

整列

整列の法則は、UI上の複数要素を一直線上に揃えることで、視認性や操作性を高める手法です。

具体的には、メニューや機能ボタン、テキスト、画像などを垂直方向あるいは水平方向に等間隔・一列にそろえて配置します。こうすることで、UI全体としてシンメトリーな視覚効果が生まれます。Webメディアなど、断片的な情報量が多い場合、左サイドの線上にテキストを整列させたり、画面中央に配置してポイントを強調したりする使い方ができます。

また、整合性や調和の取れた画面は信頼性も高くなるので、サービスやブランドの印象を高める効果があります。案内表示などで利用者の目線を誘導したい場合にも有効な手法といえます。

コントラスト

コントラストの法則は、UI要素間の視認性や操作性の差異を設計する手法です。

例えば、テキストの色と背景の明度・彩度の差を大きくとることで、文字の読み取りやすさが向上します。これは、情報設計の原則としてとても重要です。

またサイズや色合いの異なる複数のボタンを配置することで、優先順位に応じた操作誘導を行うこともできるでしょう。目立つ・目立たないのコントラストをつけることで、ユーザーは本能的に重要な機能やコンテンツに注意が向くようになります。

このような、心理効果も活用したUI設計が求められています。 共有ボタンをアイキャッチ色で演出する一方、戻るボタンは控えめな色合いにしておくなど、色使いや要素の大きさでコントラストを意識的に使い分けましょう。

反復

反復の法則は、共通のデザイン要素を繰り返し配置することでUIの一体感を演出する手法です。

例えば、サービスの基本色を決め、その色調をアイコン・線・背景などに使いまわすことで、統一感が生まれます。

反復の法則は、単に視覚的なデザイン性だけでなく、認知心理学的な効果が大きいとされています。人間の脳は、「同じ事柄が繰り返される」というパターンを認識することに長けているため、反復される要素を検知することでサービス全体のまとまりを理解しやすくなるのです。

こうした心理学的裏付けも、反復法則の効果を実証しているといえるでしょう。

UI設計の流れ

UI設計の流れ

UI設計を進める具体的なプロセスは以下のような流れです。段階的に作業を進めていきましょう。

伝えたい情報の整理

UI設計を進める前に必要な作業が、伝えたい情報や配置コンテンツの整理です。どのような情報を示したいか、文字・画像・動画などのメディア要素を使い分ける必要があるかを洗い出します。

例えばEコマースサイトであれば、商品写真や説明文、レビュー、価格帯などの表示項目がベースになります。SNSアプリであれば、タイムライン、プロフィール、フォロー/フォロワー関連の情報群がコアコンテンツとなるでしょう。

こうした情報設計をした上で、どのような配置パターンが望ましいかを検討していきます。情報同士の関連性に応じて、優先順位や配置順を定めた設計図を作成するとスムーズに作業できます。このフローがUI設計の出発点になるのです。

こちらの記事では、UI設計が含まれている基本設計についても解説しています。併せてご覧ください。

ユーザー調査と要件定義

UI設計を行う前に大切なステップが、ターゲットユーザーの調査と要件定義です。

まず定量/定性データから、ターゲット層の属性や利用シーンを分析し、人数規模や個別の特徴を明確化します。次に、アンケートやインタビューで、操作性や必要機能面の要望を洗い出していきます。代表的な利用パターンを明示化することで、UI要件が明確にしやすくなります。

こうしたユーザー起点の要件定義をもとに、配置すべき機能や操作手順、表示すべきコンテンツを定めていきます。

例えば、高齢者が多い場合は表示文字の拡大や色違いの工夫が必要でしょう。情報量が多いユーザー向けには、データ密度を高めたUIが適しているでしょう。

このように、ターゲットや状況に応じた要件定義が大切です。

ラフの作成とレイアウト設計

UI設計をする際、まず紙と鉛筆で画面イメージの下書きを作成します。これをラフといいます。

スマートフォンであれば、画面サイズに合わせて台紙に枠を作り、その中に細かい線画で画面設計の下書きをしていきます。PC版ウェブサイトであれば、モニター全体の縦横サイズに合わせて描画していきます。

文字の配置やアイコンレイアウト、メニュー構成など、配置すべきUIパーツのめやすを線画で描いています。これにより、画面のかたちや操作性がどうなるか、事前に検証可能です。

その後、作成したラフをもとに、より詳細なレイアウト設計図を作成します。こちらは、文字サイズや画像サイズ、マージンなども含めた配置図面となります。

UIデザインの作成

レイアウト設計図をもとに、実際にコンピュータ上でUIデザインを作成していきます。

Adobe XDPhotoshopなどのデザインツールを用いて、画面区分ごとに色合いや配置を含めた設計を細部まで作り込んでいきます。文字やアイコン、画像など視覚要素をレイヤーごとに分けて管理しながら、作業を進めるケースが多いでしょう。

スマートフォンレイアウトであれば、画面サイズに合わせたpx単位の設計、ウェブサイトであればレスポンシブ対応のため、PC・タブレット・スマホのそれぞれの画面幅に対するカンプを作成していきます。

こうして、UI見た目を完成させた設計データを、次工程である開発作業者やディレクターに引き渡すというのが、一般的なUIデザイン制作フローです。

ユーザビリティテストとブラッシュアップ

UIデザインが完成したら、実際にユーザーに操作してもらうテストを実施します。これを、ユーザビリティテストといいます。

ターゲット層に合わせて、複数名の被験者に実際のUIを操作してもらい、分かりにくい場所やストレスを感じる点をヒアリングしていきます。同時に、クリック率や操作完了時間などの数値データも計測します。

こうした検証結果をもとに、配置の変更や文言修正、色調の変更などを行うブラッシュアップ作業を重ねていきます。時には、UI構成そのものを見直す必要も出てきます。

この一連の改善サイクルを繰り返すことで、よりユーザーや状況にフィットした最適なUIが完成するのです。実際の使用状況からの検証は欠かせない大切なプロセスといえます。

代表的なUI設計ツール3選

UIデザインをする際に主要なツールが3つあります。各々の特徴を見ていきましょう。

Figma

Figmaは、ウェブブラウザ上で動作するオンラインデザインツールです。

特徴としては、複数人での同時編集が可能な共同作業機能が充実している点です。リアルタイムで作業過程を共有しながら、アイデア出しやブラッシュアップを行えます。

また、プロトタイプやデザインシステムといった機能も豊富で、作業効率と作品クオリティの高次元両立を可能にします。開発者向けのDevモードも用意されていて、デザインと実装の一体化が図れるのも魅力です。

協業デザインプラットフォームとして非常に優れているといえます。

AdobeXD

Adobe XDは、アドビシステムズ社のUI/UX設計専用ツールです。

特徴としては、高度なデザイン機能に加えてプロトタイプの作成や他者との共有・コメント機能が充実している点です。

具体的には、リピートグリッドやアセット管理など、効率的なデザインワークを支援する機能が揃っています。また、スマートフォンでのリアルタイム確認も可能です。共有機能もあり、クライアントとの良好なコミュニケーション実現に役立ちます。

Sketch

Sketchは、macOS向けのデザインツールです。ベクター編集機能が充実しているのが特徴で、画像やアイコン、ダイアグラムなどの作成に優れています。インターフェースも直感的で、初心者でも使いやすいとされています。

また、デザインシステム構築のための機能も揃っており、シンボルやスタイル、コンポーネントの管理、プロトタイピング、テンプレートの利用などが可能です。複数人での共同作業にも対応しているため、チームでのUI/UXデザインプロセスを効率的に進められます。

開発者とのコラボレーション体制も整っており、作成したデザインデータを開発側にスムーズに引き渡せます。

以上から、チームによる製品デザイン業務全般を強力にサポートできるツールだと評価できます。

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UI設計とUX設計の違いについて

UI設計とUX設計の違いについて

UI設計とUX設計はどちらもユーザー体験向上を目的としていますが、異なる部分も多いです。各々の定義と設計アプローチの違いについて見ていきましょう。

比較項目 UI設計 UX設計
定義 画面の見た目や操作性に関するデザイン サービス利用の一連の体験に着目した設計
具体的な設計対象 ボタンやメニューの配置・形状・色使いなどの視覚要素 機能面での使い勝手改善や操作体験の改善
重視ポイント 見た目の洗練度・美しさ 機能利用できるかどうかの操作性
設計プロセスにおける位置づけ UX設計後に機能の視覚設計を担当 初期段階でサービスの機能設計を担当

UI設計とUX設計それぞれの定義

UI(ユーザーインターフェース)設計は、利用者が実際に目にする画面や操作するインターフェースの設計を指します。

具体的には、ボタンや検索バー、メニュー構成などのレイアウト、見た目デザインなどに注力します。要素配置やフォント、色使いといった視覚面のデザインが中心となる設計領域です。

一方UX(ユーザーエクスペリエンス)設計は、UI設計よりも抽象度が高く、ユーザーがサービスを利用する過程すべての体験に着目します。

サービス起動から、目的達成までの一連の流れがストレスなく直感的に完結できるか、という操作性とインタラクションが重視される設計領域です。

2つの設計における重点の違い

UI設計が、形やデザイン面に注力するという点では、具体的には以下のような視覚要素の改善に取り組みます。

  • 配置される要素の形状や角度、影の調整
  • フォントの種類・サイズ・文字間隔などの設定
  • 色調やグラデーションの使い方。コントラスト比の最適化
  • 写真やイラストのトリミング・明るさ調整など

このように、グラフィカルな部分の微調整を繰り返し、視覚的魅力を高めていく作業がUIデザインの主眼となっています。

一方UX設計は、機能面での体験改善に注力します。例えば、以下のような機能利用シーンの改善に取り組んでいきます。

  • 操作手順の分かりやすさ向上
  • 処理速度感の速めるための工夫
  • 使いたい機能の探しやすさ向上
  • エラー時の分かりやすい対応表示

以上のように、機能面でのユーザビリティ改善が中心となります。

設計プロセスにおけるUIとUX

実際のデザインプロセスにおいて、UX設計がまず初期段階で機能面の基本設計を行います

具体的には、サービスで実現したいこと解決したい利用者の課題を洗い出し、必要な機能をリストアップしていきます。この段階では、まだ画面の見た目や操作感などは全く考慮されていません。あくまで、提供する機能のリストと、その利用シーンを想定した利用者体験の整理がメイン作業となります。

その後、決まった機能リストと利用者体験を前提に、UI設計者が実際の画面デザインを形作っていきます。機能を割り当てる画面や操作方法、視覚デザインを確定させていく段階です。

以上のように、工程としてはUXが先行し、その後UIが細部のデザインを定めていくという流れになります。

UI工程まとめ

本記事では、UI設計の基本的な概念から実践的なノウハウまで、初心者の方にも理解しやすいことを目指して解説をしてきました。

具体的には、UI設計の目的・意義の解説からはじまり、デザインを行う際の心構えとしての考え方、守るべき汎用的な設計原則、実践プロセスにおける作業手順や工夫点を順を追って解説しました。

併せて、代表的なデザインツールの紹介や、良く混同されがちなUX設計との違いについても比較表を用いて解説を加えました。UI初学者の方にも理解しやすいことを重視した構成となっています。

ここまでの内容で、ご不明な点やご相談などがありましたら、株式会社Jiteraまでお気軽にご連絡ください。

UI設計や関連領域の開発支援など、お困りごとがございましたら何なりとご相談下さい。皆様のビジネス成長の一助となれる支援をさせていただきます。

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Kota Ishihara

近畿大学理工学部生命科学科卒業。卒業後は、独学でプログラミングスキルを取得し、2022年10月にフリーランスになり現在も日々勉強中。 また視野を広げる為、ヨーロッパや東南アジアなどへ冒険をしながら、さまざまな人と交流を重ねる。 将来の夢は、ヨーロッパへの移住。尊敬する人は岡本太郎。

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