Shopify Plusとは?料金や無料プランとの違い、機能、できることから事例まで解説

Shopify Plusは、Shopifyが提供する高機能なEコマースプラットフォームです。

企業が成長に伴いEコマースでの売上が拡大すれば、従来の汎用ECプラットフォームでは対応が難しくなります。

Shopify PlusはShopifyが提供する、ミドルからハイエンドの企業向けEコマースプラットフォームで、拡張性に優れたカスタマイズ機能や高度な分析機能、高トラフィックにも耐えられるインフラを備えています。

Shopify Plusの料金体系や通常プランとの違い、豊富な機能、実際の導入事例なども紹介しています。企業の成長に合わせてECを強化する上で、ぜひ参考にしてください。

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監修者 toshi_writer

小中規模プロジェクトを中心にSEやコンサルとして活動。クラウド導入やスタートアップ、新規事業開拓の支援も経験しました。

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    Shopify Plusとは?

    Shopify Plusは、ECサイト構築プラットフォームのShopifyが提供している、より大規模な販売を目指す企業向けの上位プランです。

    多数の機能が搭載されており、大量の商品を扱う企業のニーズに応えています。

    主な特徴としては、カスタマイズ性が高く、企業のブランドイメージに合わせてウェブサイトをデザインできます。

    また、高トラフィックにも対応できるしっかりとしたインフラを備えています。さらに、先進的な分析ツールを活用して、販売動向を詳細に分析することができます。

    Shopify Plusは、成長を続けるオンラインビジネスに最適なソリューションを提供し、大手企業にも高い評価を得ています。中小企業だけでなく、世界的な大企業も利用しているプラットフォームです。

    Shopify Plusの特徴と導入メリット

     Shopify Plusとは?

    Shopify Plusなら、月間商品販売数が10万点を超える大規模なECサイトの運営が可能です。大手ECサイトと、同じような規模のサイトを構築することができます。

    決済オプションが30種類以上用意されているので、クレジットカードはもちろん、コンビニ決済やPayPalなど、お客様のニーズに合わせた決済方法を選ぶことができます。

    他にも様々な特徴がありますが、代表的なShopify Plusの特徴を紹介します。

    カスタマイズ性が高い

    Shopify Plusは、高度なカスタマイズ機能を備えています。企業のブランドイメージに合わせて、ウェブサイトのデザインやレイアウトをオリジナルに設計することができます。

    プロのデベロッパーが作成したテーマを活用したり、自社で専門家を雇ってデザインすることも可能です。

    また、APIを介してさまざまな外部アプリケーションと連携できます。決済システムや在庫管理ツール、マーケティングツールなど、幅広い機能を自由に組み合わせて利用できます。

    Shopify Plusはビジネスの成長に合わせて、自社にぴったりの最適なEコマースサイトを構築することを実現できるのです。

    強いセキュリティ対策

    Shopify Plusでは最新のセキュリティ技術を搭載しています。

    お客様の個人情報や取引データを万全に保護することはもちろん、HTTPSプロトコルと強力な暗号化により通信の安全性が確保されています。

    さらに、定期的なセキュリティ監査と不正アクセスの監視体制が整えられているので安心です。

    Shopify Plusは、一般的なウェブサイトに比べてかなり高いレベルのセキュリティ対策がされています。

    表示速度の向上や拡張性の高いインフラ

    Shopify Plusは、世界中に分散したクラウドインフラを利用しています。

    そのため、どの国や地域からアクセスしても、サイトの表示速度が最大で1秒以下と非常に高速です。商品ページの表示速度が速いのでお客様のストレスを軽減でき、離脱率も下げることができます。

    また、急なトラフィック増加にも柔軟に対応できる拡張性の高いインフラを備えています。セールスの時期のような一時的な負荷の高まりにも問題なく耐えられます。

    ビジネスが順調に成長していく過程で必要となる、大きな処理能力やリソースにもしっかりと対応してくれます。

    サポートスタッフが常駐

    24時間365日のサポートスタッフが常駐しており、問題が発生した際には迅速に対応してもらえます。

    専任のアカウントマネージャーも付くので、継続的にサイト運営を支援してくれます。

    【比較】Shopify Plusでできること

     

    Shopify Plusには、大規模なECサイト運営に必要な高度な機能が搭載されています。ここでは通常プランとの違いを中心に、Shopify Plusの主な機能を見ていきましょう。以下、詳しく解説していきます。

    項目 通常プラン Shopify Plus
    月間販売目安 0〜10万点程度 10万点以上〜
    決済オプション 30種類以上 30種類以上
    ページ表示速度 1~2秒 1秒以内
    サポート内容 メール対応 24時間365日+専任スタッフ
    販売チャネル ECサイトのみ ECサイト+実店舗+SNS等
    カスタマイズ 制限あり 高度なカスタマイズ可能
    税務サービス 対応なし Avalara連携
    Shopifyアカデミー なし あり

    販売規模の違い

    Shopify Plusでは、月間10万点以上の商品を販売することが可能です。一方、通常プランの月間販売目安は10万点程度です。

    例えば、服や靴を扱うアパレル系ECサイトの場合、Shopify Plusなら数10万点ほどの商品を扱うことができます。通常プランでは品ぞろえが最大でも10万点程度に限られてしまいますが、Shopify Plusを使えば大手アパレルサイトのような大規模な品揃えを実現できます。

    また食品などを扱うECサイトでも、Shopify Plusなら新鮮で魅力的な商品を大規模に販売することが可能です。通常プランではなかなか難しいことです。

    このようにShopify Plusを利用することで、通常プランでは困難だった大量の商品を扱ったECサイト運営ができるようになります。大手ECサイト並み、あるいはそれ以上の大規模な品揃えを目指す企業にとっては魅力的なプランといえるでしょう。

    決済オプションの違い

    続いて、Shopify Plusでは30種類以上もの決済オプションを利用できます。クレジットカードはもちろん、コンビニ決済、銀行振込、電子マネーなど多岐にわたる決済に対応しています。

    例えばクレジットカードはVISA、MasterCard、JCB、American Expressなど主要なブランドすべてに対応しています。国内外の顧客が利用しやすい環境が整っています。コンビニ決済も、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなど全国主要チェーンすべてに対応しています。24時間いつでも気軽に支払いができるため、顧客にとって大変便利です。

    銀行振込でも、ほとんど全ての国内金融機関に対応しているので、顧客は普段利用している口座から振込むことができます。

    このように、Shopify Plusは柔軟な決済オプションを用意しているので、より多くの顧客にとって支障なく決済できる環境が整っています。決済方法の選択肢が豊富にあることはECサイトにとって大きな強みになります。

    サポート内容の違い

    通常のShopifyプランの場合、1ページの表示に1~2秒程度かかります。しかしShopify Plusを利用すると、ページの表示速度が最大1秒以内にまで短縮できます。

    表示速度が速くなるメリットは大きく、商品の詳細ページや決済ページが高速で表示されるため、お客様はストレスを感じることなく快適に閲覧できます。ページ表示の待ち時間が長いとお客様はいら立ち、場合によっては離脱してしまう可能性もあります。

    またサイトの表示速度が速いほど、検索エンジンのクローラーが頻繁にサイトを巡回してくれるようになります。その結果、サイトのインデックス登録が促進され、検索順位が上昇する効果も期待できます。

    サイトスピードの改善にはCDNキャッシュや動的画像生成、暗号化通信の利用など、様々な最適化がShopify Plusには施されています。サイト運営者はこれらの高度な技術的対策を個別に実施する必要がないため、手軽に高速化を実現できるのが大きなメリットです。

    このようにShopify Plusを使えば、サイト表示の高速化が図れ、ユーザーエクスペリエンス(UX)と検索順位の両方を向上させることができます。

    サポート内容が手厚い

    Shopify Plusでは、24時間365日のサポートを受けることができます。問題が発生した場合はいつでもサポートに連絡ができるので、迅速な対応が望めます。

    専任のアカウントマネージャーが付いているのも大きなメリットです。アカウントマネージャーはShopifyやオンラインマーケティングを熟知した専門家なので、継続的なサポートをしてくれます。例えばセール時のトラフィック対策や、新商品発売時の販売促進計画などを一緒に考えてくれます。

    アカウントマネージャーとは、メールやチャット、電話など複数の連絡方法が用意されているので、自社に合った方法でサポートを受けることができます。

    また、サイト改善のための分析レポートも定期的に提供されます。自社のサイトデータを専門家が分析し、改善点を提案してくれるので、サイトの改良効果を最大化できます。

    このように、Shopify Plusではサイト運営を全面的にバックアップする体制が整っています。大規模なサイトを運営する上で、安心感と効率化をもたらしてくれるのです。

    販売形態の違い

    販売形態の違い

    Shopify Plusを使えば、ECサイトだけでなく実店舗やSNSでの販売も可能です。例えば実店舗のPOSレジと連携したり、インスタグラムのショップ機能と連携したりできます。

    具体的には、実店舗でShopify POSアプリを使えば、レジとオンラインストアの在庫管理を連携できます。オンラインで売れた分もPOS端末に即時反映されるので、店頭での過剰な売り切れを防ぐことができます。

    またインスタグラムに商品を投稿しショップ機能と連動させれば、SNS上から直接購入してもらうことも可能です。投稿もShopifyと連携しているので、管理は一元化されます。

    このように、Shopify Plusはお客様との接点になる実店舗・ECサイト・SNSを全部繋いで、一体的に運用できるのが特徴です。これにより、在庫管理も売上管理も一元的に行えるので、業務の効率化につながります。

    マルチチャネルを展開することで、より多くの販売機会を獲得できるのが大きなメリットです。

    税務サービスの違い

    Shopify Plusでは、Avalaraという税金計算のサービスを利用することができます。Avalaraとは、ECサイトでの商品販売における税金の計算と申告を自動化するサービスを提供しています。

    Avalaraを使うことで、Shopify Plusのストアでは国や州、地域ごとに異なる税率に応じて、購入金額に対する消費税を自動で計算できるようになります。複雑な税法に適応した正しい税額が計算されるため、管理者が税率を個別に設定する手間が省けます。

    また大量の注文データから一括して税額を算出したり、返品による税額の調整も自動処理したりすることが可能です。税務当局との電子申告もスムーズに行えるため、税務業務が効率化されます。

    ECサイトの規模が大きくなると、税金の計算と申告業務は非常に複雑化し、人的ミスも発生しやすくなります。Avalaraを使えば、この業務を自動化することで、コストと労力を大幅に削減できます。

    パートナー企業の違い

    パートナー企業の違い

    Shopify Plusには、公式パートナー企業のネットワークがあり、このパートナーと連携することで自社のニーズに合わせた機能開発をスピーディに行えます。

    例えば、自社だけのオリジナル配送サービスを提供したい場合を考えます。

    Shopify Plusには、配送関連の機能を開発しているパートナー企業がいるので、このパートナー企業に相談することで、自社だけの独自配送機能をShopifyの店舗管理画面に追加することもできます。つまり、自社のアイデアを活かした新しい機能を、パートナー企業と一緒に開発して実現できるのです。

    パートナーのノウハウを活用することで、開発期間も大幅に短縮できるのが強みです。

    また、セール期間中の特別なプロモーションページを作成したい場合などにも、デザインパートナーと相談することで迅速に実現可能です。

    一般的に、ECサイトのカスタマイズには開発コストと時間がかかりますが、Shopify Plusならパートナー企業を活用することで、自社のアイデアをすばやく形にすることができます。

    カスタマイズを行うことで、自社の個性を店舗に反映させることができ、他社との差別化につながります。機能面での競争力の強化にもなるでしょう。

    カスタマイズ機能の違い

    Shopify PlusではLiquidやAPIを自由に使えるので、高度なカスタマイズが可能です。デザインや機能のカスタマイズの範囲が広いことが大きな特徴です。

    例えば、決済画面などの通常のShopifyではカスタマイズが難しいページのデザインを自社のロゴやイメージカラー、フォントなどの企業デザインに合わせた専用のものに変更したい場合、LiquidやJSONを使ってHTML/CSSを直接編集することができます。通常のテンプレートの範囲を超えたトップページを実現できます。

    また、外部システムとのAPI連携もスムーズに行えます。例えば、既存の会員管理システムと連動させることで、会員データをスムーズに活用できるようになります。

    このように、Shopify Plusを利用すれば、デザインや機能の面で高度なカスタマイズを行うことが可能です。自社の想像力と開発力次第で、自由度の高い独自のECサイトを構築できるのです。

    学習プログラムの違い

    Shopify Plusアカデミーは、Shopify Plusユーザー向けにShopifyが提供しているオンライン学習プログラムです。Shopify Plusアカデミーでは、ライブまたは録画のウェビナー形式で、Shopify Plusの専門スタッフがECサイト運営に必要な知識を解説しています。

    販売促進、マーケティング、ストアデザイン、国際展開などのテーマ別コースが用意されており、自社の課題に合わせて学習することができます。例えばブラックフライデー時の販促戦略、顧客体験の最適化、サイトスピードの改善方法など、実践的な内容を学ぶことができます。

    Shopify Plusアカデミーは、登録すれば追加費用なしで受講できるため、Shopify PlusユーザーがECビジネスを成長させる上で有益な学習プラットフォームと言えます。自社の課題に応じてウェビナーを受講することで、Shopify Plusの機能を最大限に活用したECサイト運営が可能になります。

    Shopify Plusがおすすめの業種や業態

    Shopify Plusは、大手のEコマース企業や急成長中の中小企業に最適なプラットフォームです。特に、以下のような業種や業態の会社におすすめです。

    • アパレル
    • コスメ
    • 食品

    それぞれ解説していきます。

    アパレル

    Shopify Plusは、ファッション業界で特に人気があります。

    大量の商品管理が可能で、シームレスな在庫管理と注文処理ができるため、非常に使い勝手が良いです。

    また、デザインのカスタマイズ性が高く、ブランドイメージを忠実に反映できるため、独自のスタイルを強調したいアパレルブランドに向いています。

    さらに、スマートフォンでの閲覧に最適化されており、顧客がどこからでもショッピングを楽しめるのも大きなメリットです。

    定期的な新商品リリースやセールにも対応でき、急なアクセス増加にも耐えることができます。

    コスメ

    コスメ業界でも、Shopify Plusは優れたプラットフォームです。

    美しいビジュアルが求められるコスメ商品の魅力を最大限に引き出すデザインオプションが豊富で、Instagramとの連携などSNSマーケティングにも対応できます。

    顧客ごとにカスタマイズされたレコメンド機能を活用することで、リピート購入を促進しやすいのもメリットです。

    さらに、グローバル展開を視野に入れて、多言語・多通貨に対応ができるのも大きなメリットでしょう。

    食品

    食品業界においても、Shopify Plusの強みは際立っています。

    Shopify Plusは、食品に関する厳しい規制にも柔軟に対応でき、サブスクリプション機能を活用して、定期購入やリピート顧客を簡単に管理することが可能です。

    さらに、顧客データの分析機能を活用することで、消費者の嗜好に合わせたプロモーションを展開でき、売上向上につなげやすいのがメリットです。

    安全な決済システムも整っているので、顧客が購入しやすい環境も提供できます。

    Shopify Plusの費用・料金

    Shopify Plusを利用する場合の費用は、初期費用と月額料金などがあります。ここでは通常プランとPlusの料金プランを比較しながら、内容を見ていきましょう。以下に詳しく解説していきます。

    初期費用

    Shopify通常プラン、Shopify Plus共に初期費用は無料です。Shopifyは代表的なECプラットフォームの中でも、初期費用が無料であるのが大きな特徴です。

    楽天やYahoo!ショッピング、BASEなどの他ECプラットフォームでは、初期費用として10万円程度かかるケースが多いのに対し、Shopifyは初期費用が一切不要です。

    このため、初期投資を抑えたい方にとってShopifyは、コスト面で大きなメリットがあります。システム導入時の資金繰りの負担がほとんどないため、スムーズにECサイトの立ち上げが可能となります。

    低コストかつ機能面でも十分なShopifyを選ぶことで、試行錯誤を重ねながらECビジネスを築き上げる第一歩を踏み出すことができるのです。Shopifyの初期費用が無料であることは他プラットフォームと比較しても大きなメリットです。

    月額費用

    月額費用
    Shopifyベーシック 月額33ドル(2023年11月現在4,900円)
    Shopifyスタンダード 月額92ドル(2023年11月現在14,000円)
    Shopifyプレミアム 月額399ドル(2023年11月現在60,000円)
    Shopify Plus 月額2000ドル(2023年11月現在300,000円)

    Shopifyには、ビジネスの規模や要件に応じて、通常プランとPlusプランの2つのプラングループがあります。

    通常プランには、ベーシック/スタンダード/プレミアムの3つが用意されていて、スタッフアカウント数やレポート機能、取引手数料に違いがあります。通常プランの3プランとも、初期3ヶ月間は大幅割引の月額1ドルで試すことができます。

    一方、Plusプランは大規模ECサイト向けの上位プランで、月額料金は2,000ドルからになります。通常プランの月額399ドル(プレミアム)と比較すると高額ですが、大量取引を効率的に処理できるよう受発注や在庫管理などの自動化機能が充実しています。

    またAR/3Dメディアの活用、多言語化、決済方法のカスタマイズなど、販売促進機能も強化しています。パートナー企業との連携により、機能改善もスピーディーに行えるのが強みです。Plusプランは大規模ECサイト運営において、月額料金の高さに見合うメリットのあるプランといえます。一方、通常プランは低コストでEC参入できることに優位性があります。

    自社の事業段階や要件に応じて、通常プランとPlusプランを使い分けることでShopifyを最大限に活用できます。

    決済手数料

    Shopify Plus プレミアム スタンダード ベーシック
    JCB/VISA/MasterCardクレカ手数料 3.15% 3.25% 3.30% 3.40%
    AMEXなどの海外クレカ手数料 3.75% 3.80% 3.85% 3.90%

    クレジットカード決済の場合、Shopifyペイメントの利用がおすすめです。Shopifyペイメントならカード会社ごとの契約が不要で、国際ブランドをまとめて扱えます。

    Shopify PlusでのShopifyペイメントの手数料率は非公開ですが、通常プランの手数料が目安になります。プレミアムプランの国内クレジットカードが3.25%なので、Plusではそれ以下の3.15%程度と考えられます。またShopifyペイメント以外の外部決済サービスを使う場合、Plusでは1件につき0.15%の追加手数料がかかります。

    送料

    Shopifyでは基本的に、実際の配送料金がそのまま送料として顧客に請求されます。それぞれの宅配業者の運賃料金に応じて送料が決まります。

    例えば、ヤマト運輸の宅急便を利用する場合、商品1個当たりの送料は都市部で500円程度、地方で800円程度になります。ゆうパケットの場合は1個あたり300~400円程度です。

    重量やサイズによって料金は異なり、発送先によっても変わってきます。Shopifyに登録した商品ごとに、重量とサイズから送料を自動計算する設定も可能です。

    また「一定金額以上の購入で送料無料にする」、「会員登録で送料無料特典を付与する」、などの自社オリジナルの送料設定なども運用できます。送料の設定は商材や顧客属性に応じて工夫することが重要です。

    このようにShopifyでは、配送料金は利用する宅配業者の実費が、自動的に送料として顧客に請求されます。つまりShopifyは送料を固定化することなく、運送業者の料金に応じて動的に送料が設定されます。そのため、商品特性や発送方法、顧客サービスなどを考慮して、配送設定と送料ルールを検討する必要があります。

    関税

    Shopifyを利用して海外へ商品を発送する場合、商品の種類や発送先国によって関税が課されます。

    例えば、アパレル製品をEU向けに発送する場合、商品価格の12%が関税として課されます。米国向けにチョコレートを送る時は10%の関税負担が発生します。Shopifyでは、送付先住所から自動的に関税料金を算出し、注文時の合計金額に含めて請求が行われます。

    ただし関税制度は国ごとに異なるため、商品種別や価格設定によっては想定外の関税が発生するケースもあります。実際の発送前にかかる関税を確認するなどの注意が必要です。

    またShopify PlusならではのAvalara連携を利用することで、簡単に関税を算出することも可能です。スムーズな海外発送には関税への対応が欠かせません。

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    Shopify Plusの導入事例

    では、実際にShopify Plusを導入している会社はどのような理由で導入し、販売を促進したのでしょうか。

    ここでは、導入に成功した3つの企業を事例と成功のポイントを紹介します。

    大創産業

    100円ショップとして知られるDAISOもShopify Plusを導入しています。

    ショップをオープンしてから、予想よりもはるかに早くユーザーが増加。急増するユーザーニーズに対応するため、DAISOはBtoCサイト「ネットストア」の売上増加に伴うデータ処理の高速化を図る必要が出てきました。

    そこで、2021年9月にShopify Plusへ移行し、処理スピードが10倍以上向上しました。

    Shopify Plusではチェックアウト画面のカスタマイズ、送料計算の細かな設定、YouTubeショッピング連携、ユーザーセグメント化などが可能であり、DAISOはそれらを上手に活用。

    その結果、BtoCの売上高が約400%増、トラフィックが249%増となり、会員数は150万人超、オーガニック検索流入は72%と、ブランド浸透も進みました。

    カンロ株式会社

    創業110年を超えるカンロ株式会社。カンロは2020年の店舗休業を機に簡易ECサイトを開設、好反響を得て本格化を決意しました。

    デジタル化を進める方針の下、Shopify Plusの拡張性を評価し2021年に「Kanro POCKeT」をオープン。

    LINEアカウント連携やアプリの活用で、在庫通知や店舗データ一元管理、従業員向け販売システムなど様々な機能を実装しました。

    すると、開設2年目でGMVが175%増、リピート率1.3倍に向上。顧客データ収集も可能になり、LINE ID連携者の80%からマーケティング同意を得ることにも成功しました。

    多様な機能を活用し実店舗とのOMOを推進、マーケティング強化とリピーター育成に大きな成果を上げています。

    株式会社グレイ・パーカー・サービス

    人気キャラクター「ちいかわ」のグッズECサイト「ちいかわマーケット」は、アクセス集中によるサイトダウンが頻発する深刻な課題に直面していました。

    そこで、運営元である株式会社グレイ・パーカー・サービスはコマースメディアの提案を受け、2022年4月にShopifyへ移行、8月にShopify Plusへバージョンアップすることにしました。

    Shopify Plusの導入により、リアルタイムで数万アクセスが殺到してもサイトが安定稼働可能になり、SNSでの評価が向上。購入機会損失の払拭で売上増加にも繋がりました。

    豊富な機能を簡単に追加でき、日々のデータ分析も容易になったため、SNSからの流入数やコンバージョン、リピーター客数の増加にも効果が表れているということです。

    まとめ:Shopify Plusで売上アップを目指しましょう

    Shopify Plusは、大規模な販売やたくさんの販売チャネルを使って売りたいECサイトにとって、最適なプラットフォームです。この記事では、Shopify Plusの特徴やメリット、便利な機能、料金の詳細をわかりやすく解説しました。

    Shopify Plusを使うことで、大手ECサイト並みの品揃えを実現したり、サイトの速度を向上させたりできます。24時間のサポートもあるので、困った時にすぐに助けてもらえるのも嬉しいポイントです。

    Shopify Plusの導入を考えている方は、まずはECサイトに詳しい株式会社Jiteraにご相談ください。自社のビジネス内容に応じて、最適なShopify Plusの活用法をアドバイスいたします。

    例:開発手順、ツール、プロンプト

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