Laravel(ララベル)は、オープンソースのウェブアプリケーションフレームワークです。開発作業の効率化し、堅牢なウェブアプリケーションを構築するためのツーツやライブラリを提供します。保守性の向上、大規模なアプリケーションまで対応可能、活発なコミュニティなどが特徴です。迅速なウェブ開発をサポートし、協力な機能を提供しているため、初心者から熟練の開発者まで幅広いユーザーが利用されています。
そこで本記事ではLaravelの基本機能からメリット、導入手順、学習方法、気になる費用まで徹底的に解説していきます。Laravelを使用したシステム開発を検討している場合は、ぜひ参照ください。
![Nao Yanagisawa](https://xs691486.xsrv.jp/wp-content/themes/JITERA/images/director-nao-1.png)
2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立
2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当
2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発
2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出
Laravel(ララベル)とは?
Laravel(ララベル)は、PHPのウェブアプリケーション開発を効率的に行うためのオープンソースのMVCフレームワークです。コードがシンプルで記述量が少なく、生産性の高い開発ができることが大きな特徴です。
そこで活用されるのが、フレームワークです。フレームワークを使うことで、アプリケーションの基本的な骨組みを効率的に構築でき、コードの管理がしやすくなります。Laravelは、PHPのフレームワークの1つです。
フレームワークを使うメリットは、基本的な処理をフレームワークが担ってくれるため、開発者はアプリケーションの本質的な処理に集中できることです。また、フレームワークが提供する共通のコーディング規約に従うことで、コードの可読性も向上します。
LaravelとCakePHPの違い
Laravel(RAP)とCakePHPはどちらもPHPで開発されたオープンソースのウェブアプリケーションフレームワークですが、それぞれ機能性が異なります。
Laravelはシンプルなシンタックスを持つため、開発者は迅速なコーディングが可能です。さらにオブジェクトリレーショナルマッピング(ORM)であるEloquentは、データベース操作をシンプルかつ強力に実行できるため、複雑なクエリもスムーズに作成できます。
CakePHPはCakePHPのBakeはスキャフォールディングツールで、自動生成されたコードベースから迅速なアプリケーションの構築が可能です。
プロジェクトの要件やチームのスキルセットに応じて選択しましょう。
Laravelとフレームワークの違い
次にLaravel(ララベル)と主要なフレームワークにはどのような違いがあるか見ていきます。
LaranerとSymfony:どちらもMVCアーキテクチャを作用しており、強力なコミュニティがあります。Laravelは直感的なシンタックスで初心者にも学習が容易です。それに対しSymfonyは構造化されており、学習曲線が急になっています。
LaravelとCodeIgntier:LaravelはEloquentやBladeなどより多くの組み込み機能を提供します。それに対しCodeIngniterは軽量で、必要な機能は後から追加するアプローチです。
他にもLaravelは他フレームワークと違うメリットは多いため多くの開発者に支持されています。
Laravel(ララベル)の特徴とメリット
Laravel(ララベル)には、開発効率の向上や保守性の高さ、将来性など、さまざまな特徴があります。Laravel(ララベル)の特徴について、以下で詳しく解説していきます。
豊富な機能
Laravelは、MVC(Model-View-Controller)アーキテクチャを採用しています。
ルーティング、ミドルウェア、ビューのテンプレート、セキュリティなどの標準的な機能が統合されているため、追加のプラグインやモジュールを探す手間が省けます。MVCアーキテクチャとは、アプリケーションの役割をModel(データ)、View(画面)、Controller(制御)の3つに分けて記述する仕組みです。
LaravelはこのMVCの考え方を取り入れることで、コードの役割が明確になります。さらに、Eloquent ORM(Object-Relational Mapping)によるデータベース操作の簡略化、強力なキュー管理システム、広範なテスト支援など、高度な機能も備えています。
開発がしやすい
Laravelには必要な機能が揃っており、インストール方法もシンプルです。簡単なコマンドでプロジェクトの骨組みを作成することが可能です。開発フローも規約化されているので、開発者は本質的な実装に集中できるのがメリットです。また、Laravelではよく使われる認証機能やデータ検証などの基本機能がフレームワークとして揃っています。
その部分の実装に手間取ることなく、アプリケーション固有の機能開発に注力できます。さらに、テスト駆動開発にも対応しており、テストコードを書くことでアプリケーションの信頼性が高まります。Laravelには大規模開発向けの機能も備わっているので、将来的に規模が大きくなったとしても対応できます。
将来性がある
Laravelは常にアップデートされており、新しいバージョンも頻繁にリリースされています。開発者のコミュニティも大変活発で、最新のWebアプリケーション開発に必要な機能がタイムリーに実装されていきます。したがって、Laravelで開発したアプリケーションは常に最新の状態を保つことができます。
また、phpのフレームワークの中ではLaravelが圧倒的に人気度首位を独占しているため、今後も将来性があるフレームワークと言えるでしょう。さらに、Vue.jsなどのJavascriptフレームワークとの連携機能が充実しており、フロントエンドの開発生産性も向上しています。今後のウェブアプリケーション開発において、Laraverはますます重要な位置を占めていくと考えられます。
作業効率が高い
Laravelではルーティングの定義方法やコントローラの役割の分担などが規約化されています。標準化された書き方をすることで、生産性を上げる効果があります。また、再利用可能なコードをパッケージとして管理でき、同じ機能を効率的に実装できます。
また、Bladeテンプレートを使うことでコードの共通化できるので、異なる開発者が作った画面でも違和感が少ないのがメリットです。フレームワークが提供する汎用的な機能を使いこなすことで、業務の要件に特化したアプリケーション開発に注力できるため作業効率が上がり、開発期間の短縮が期待できます。
拡張性が高い
Laravelには多くのライブラリやパッケージが用意されているため、必要な機能を組み合わせて導入することができます。アプリケーションの規模が大きくなっても、機能を追加していけるのがメリットです。
学習が容易
Laravelのドキュメントが充実していることもメリットの1つです。開発に必要な知識をサンプルコードとともに学ぶことができるので、Laravel(ララベル)を使い始めるハードルが低いといえます。実際のコード例が豊富に用意されているので、コピー&ペーストをしながら、Laravel(ララベル)の特徴を理解できるのがポイントです。
オンラインにはLaravel(ララベル)初心者向けの無料教材も多数公開されており、動画で基礎的な操作方法を学ぶことも可能です。開発経験の浅い方でもスムーズにLaravel(ララベル)を習得できる環境が整っていると言えます。
セキュリティ対策ができる
Laravelはセキュリティ面でも非常に強力です。XSS(クロスサイトスクリプティング)、SQLインジェクション、CSRF(クロスサイトリクエストフォージェリ)などの一般的なWeb脅威からアプリケーションを保護するための機能が組み込まれています。
さらに認証や認可機能も充実しており、ログインやアクセス制御を簡単に実装できます。ユーザー認証やパスワードリセットなどのセキュリティ関連のプロセスも簡単に実装できるため、安全なアプリケーションの開発が可能となっています。
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Lalavel(ララベル)のデメリット
Laravel(ララベル)には、コードの複雑化による習熟の障壁や実行環境の制限などのデメリットもあります。以下、詳しく解説していきます。
コードの複雑化
Laravelの学習曲線が急であることもデメリットに挙げられます。初めてのフレームワークとしては、学習コストが高く感じられることがあります。
またLaravelの高度な機能を使いこなすには、しっかりとアーキテクチャを理解する必要があります。MVCモデルの考え方に基づいてコードを書く習慣が必要不可欠です。ですから、そこに学習コストが発生するのが難点です。
Laravelにはルーティング・リクエスト・コントローラー・ビューとファイルが分散するため、コードの位置を意識する必要が出てきます。単純なphpコーディングと比べるとファイル管理がややこしくなるでしょう。またLaravelの命名規則やフォルダ構成を理解しないと、他人のコードを読むのが困難になります。
phpが動かない環境がある
Laravelはphpで動作するため、サーバー側の環境が重要です。たとえばNode.jsなどのJavaScript環境ではLaravelを直接実行できません。phpの実行環境を用意する必要があるため、導入の手間が生じます。
またphp7.2以降のバージョンが必要なため、phpの古いバージョンのサーバーではLaravel(ララベル)が利用できません。導入については後ほど解説します。
さらに、本番環境でLaravelを稼働させるには、Linuxサーバーにphpとデータベースをインストールするなど、サーバ構築のスキルが求められます。簡単な静的サイトならこの手間が不要な点も考慮する必要があるでしょう。
Lalavel(ララベル)でできること・使用例
Laravel(ララベル)は大手サービスのバックエンド開発にも採用されおり、メディリンクなどの医療系サービスや、チケット販売サイトのイープラスなどがLaraverを活用したサービスを提供しています。
リアルタイムアプリケーションの構築
リアルタイムアプリケーションを構築するには、クライアント側がリアルタイムに更新を受け取るためのLaravel Echoや、リアル通信を実装するためのPusherが必要です。
2:クライアント側のVue.jsコンポーネントで、Pusherチャンネルを登録
3:サーバー側のアプリケーションが、新しいデータを生成しPusherに送信
4:Pusherは登録されたチャネルにリアルタイムでデータを送信
5:Vue.jsのアプリケーションがデータを受信、表示内容をリアルタイムに更新
このように、LaravelとPusherを連携させることで、チケットの残数データをリアルタイム表示し、予約状況を正確に管理することが可能です。チケットサイトのように短時間に高負荷がかかるリアルタイムサービス構築の基盤を築いています。
APIの作成と利用
RESTful APIは、リソースを表現し、GETやPUなど使用してリソースの操作を行うアーキテクチャスタイルです。Laravelは、PassportやSanctumなどのパッケージを使用してAPI認証を簡単に実装できます。
メリット
・開発効率:Laravel Sanctumを使用することで、標準化された認証プロセスを迅速に導入が可能で、開発効率が向上
・スケーラビリティー:APIは認証ステートレスであり、各リクエストは認証トークンを含むので、サーバー側でセッションを維持する必要が無い
LaraverでのAPI認証は、スケーラビリティー、ユーザーエクスペリエンス、開発の効率化に有効です。
PHPを使用したLaravel(ララベル)の導入手順
Laravel(ララベル)をインストールして、プロジェクトを立ち上げる手順や必要なPHPのインストール、ソフトウェア、拡張モジュール、ツールについて解説します。
PHPのインストール
Laraverを導入するためにはまずPHP8.0以上が必要なので、WidowsとMacOSで解説します。
Windows
1:公式HPのPHPのダウンロードページにアクセスし、PHP8.0のスレッドセーフまたは非スレッドセーフのZIPファイルをダウンロード
2:ダウンロードしたZIPファイルをC:\phpなど適当なフォルダに解凍、システムの詳細設定の環境変数をクリックし、PathにPHPのフォルダパスを追加
3:コマンドプロントを開き、php -vを入力しPHPのバージョン情報の表示を確認
MacOS
MacOSではHomebrewが便利なので、ターミナルウィンドウを開いてコマンドを実行することで行えます。
1:Homebrewを使用し、ターミナルでコマンドbrew install php@8.0を実行
2:インストール後に下記を入力し、PHPのバージョン情報の表示を確認
Composerのインストール
次にComposerのインストール手順について解説します。Composerは、ライブラリやパッケージをシンプルに管理するPHPの依存管理ツールです。
Windows
1:公式HPにアクセスし、【Installation – Windows】よりComposer-Setup.exeをダウンロード
2:インストーラーの指示に従い、PHPの実行ファイルのパスを(例C:\php\php.exe)指定
3:コマンド実行し、インストールを確認
composer -v
MacOS
1:Homwbrewを使用、ターミナルで下記のコマンドを実行
2:コマンド実行し、インストールを確認
Laravelのインストール
それではLaravelのインストールに移ります。PHPとツールは上記手順で既に用意済みですが、以下のデータベースとソフトウェアが必要です。
・ウェブサーバー:Apache、Nginxなど
(ローカル環境では組み込みPHPサーバーでOK)
Composerを使用して新しいLaravelプロジェクトを作成しましょう。
1:ターミナルまたはコマンドプロントで下記のコマンドを実行
※(your_project_name)はプロジェクトの名前に置き換える
2:作成された下記のプロジェクトディレクトリに移動
3:環境設定ファイル【env】の設定、デフォルトでは【.env.example】というファイルが用意されているのでコピーし、【.env】ファイルを作成
4:.envファイルを編集しデータベース接続などの設定を行う、以下は一例
APP_NAME=Laravel
APP_ENV=local
APP_KEY=base64:xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
APP_DEBUG=true
APP_URL=http://localhost
DB_CONNECTION=mysql
DB_HOST=127.0.0.1
DB_PORT=3306
DB_DATABASE=your_database_name
DB_USERNAME=your_username
DB_PASSWORD=your_password
5:.envファイル設定後、アプリケーションキーを作成、セッションやその他の暗号化に下記コマンドを使用
6:組み込み開発用サーバーを下記コマンドで起動
7:ターミナルに表示されるURL(通常はhttp://localhost:8000)にアクセス、初期画面が表示
8:データベースのマイグレーションを実行し、必要なテーブルを作成
以上の手順でLarevelのプロジェクトが作成され、ローカル環境で動作します。
Laravel(ララベル)の学習方法
Laravel(ララベル)を導入したいけど具体的な学習方法が分からない、どこのスクールを選んだらいいか分からないというお悩みはありませんか?そのような悩みを解決するために、Laravel(ララベル)を学ぶためのリソースについて解説します。
プログラミングスクール
プログラミングスクールではLaravelの基礎から実践的な開発手法まで、体系的に学ぶことができます。さらに、オンラオインプラットフォームで学習できることもメリットです。
tech boost
tech boostは実際の開発現場を意識したカリキュラムで、Laravelの導入に悩んでいるプログラミング初心者だけでなく、将来的にフリーランスを目指している方にも向いています。コースは2つあるので、特徴や料金を紹介します。
特徴
・コースは1.ベーシックタイムと2.ディベロップタイムに分かれているので初心者でも基礎から理解できる
・スタンダードコース:ユーザー目線のデザイン、ポートフォリオ、タグ埋め込みなどの機能を学習
・ブーストコース:ワークシートを用いた開発工程の理解、Webアプリケーションの開発から完成までを習得
料金
スタンダードコース:126,500円 / ブーストコース:219,780円
・月額料金:32,780円+メンタリング料金
・メンタリング料金:月4回34760円 / 月6回52140円 / 月8回69520円
嬉しいポイントとして、基本期間6か月なら17,380円相当お得、12か月なら43,450円お得の特典があるので、じっくり学習したい方にもオススメです。
udemy
Udemyはオンライン学習サイトで、UdemyのLaraveを学習できるコースは種類が豊富です。初心者から中級者まで幅広いレベルのエンジニアに対応しており、実践的なプロジェクトを通じてプログラミングスキルを習得できます。
特徴
・他の受講生やインストラクターと、ディスカッションボードを通じて交流できる
・PHP with Laraver for beignners:初心者向けコースで、PHPからLaraverの基礎、MVCアーキテクチャの理解
・最新Laraver11:Laraverの機能を使いこなし、無駄な記述の多いコーディングを省く技術
料金
・PHP with Laraverコース:通常19,000円→期間限定セール中 1500円
豊富なコースの中からお得なセール品を選べるので、初心者でも気軽に始められるでしょう。
ドットインストール
ドツトインストールは短期間で集中して学習できるビデオレツスンを提供しています。ステップバイステップで学べるコース設計なので、段階的に学習しながらLaraverやPHPの基礎から実装まで学習できます。
特徴
・1か月あたり1280円で7214本のレッスン動画を受講できるのでコスパが良い
・動画音声の文字お越しや再生速度の変更で快適に学習できる
・Laraver入門基本機能編:index.blade.phpの実装、PHPの配列リスト作成、フレームワークの基礎
・PHP入門基礎文法編:Laraverを導入するうえで欠かせないPHPの学習、定数や変数をマスター
料金
・契約期間はお好きなタイミングから1か月
ドットインスールは他スクールよりリーズナブルで、無料動画も公開されているのでまずは無料レッスンを受講してみてはいかがでしょうか?
書籍
「phpフレームワーク Laravel入門 」や「Laravel リファレンス[Ver.5.1 LTS 対応] Web職人好みの新世代phpフレームワーク」などの書籍は、概念とコードの解説がバランス良くまとまっているのでおすすめです。
書籍のメリットは、Laravelの構造や考え方を系統的に理解できる点です。
目的の項目を索引で検索できるので、必要な情報を即座に調べられます。例題と解説が丁寧なので、各機能の使い方がイメージしやすいのもgoodポイント。書籍に目を通すことで、知識の繋がりを体系的に押さえることができます。
オンライン記事では断片的な情報になりがちですが、書籍ならLaravelの全体像を頭で整理しながら学習できるメリットがあります。紙媒体の本を使うことで、ゆったりと概念を理解しながらコードの訓練を積むようなこだわりの学習スタイルもおすすめです。
まとめ:Lalavelで高品質なWebアプリケーションを効率的に開発
Laravel(ララベル)は、MVC構造を採用した開発フレームワークで、大規模なウェブアプリケーション開発に適しています。Eloquent ORM、Bladeテンプレートエンジン、豊富なミドルウェアなど豊富な機能が、開発者の生産性を向上させることが最大のメリットです。さらにphpベースでありながら、JavaScriptとの親和性も高く、様々な開発ニーズに対応しています。
プログラミングスクールでは、リーズナブルで初心者向けの内容から、実践的でレベルの高い内容まであたなのレベルに合わせて学習できるのでオススメです。書物でも質の高い内容を学習できるので併せて学習するとよりLaraverの機能を使いこなせるでしょう。
ウェブサービス開発でLaravel(ララベル)を活用したい、開発を検討している場合は、豊富な知識を持つ株式会社Jiteraにご相談ください。熟練のエンジニアチームが要件に合わせた提案をご提供します。