ワークフローシステムとは、これまで紙や判子ベースで行ってきた申請・承認に関わる業務を電子化し、オンライン上で行えるようにするシステムです。
本記事では、業務効率化や内部統制強化に効果的なワークフローシステムについて、企業規模別の選び方とおすすめ製品を詳しく解説します。
20年超のシステム開発経験を活かし、AI・機械学習のエバンジェリストとして活動中。新技術の追求と、日本のAI活用を世界一に導くことに情熱を注ぐ。開発の全工程に精通し、知識と行動力で未来を切り拓く。
ワークフローシステムとは

ワークフローとは、「ある業務における一連のやり取り、手続きの流れ」のことです。
例えば、物品購入のための稟議を提出し、上長の承認後に物品の発注が行われる、といった固定化された業務の一連の流れがワークフローです。
ワークフローをより効率的に行うためのツールとして、業務の一部または全体をシステムによって自動化する「ワークフローシステム」があり、従来の業務フローをより効率的にする機能が多数備わっています。
ワークフローシステムの代表的な機能としては主に以下です。
| 機能 | 概要 |
| フォーム設計 | 申請書のフォーマット(入力項目やレイアウト)を設定する機能 |
| Excelファイルのフォーム変換 | Excelで作成されたフォームをHTMLフォームに変換する機能 |
| テンプレートによる作成 | 各種申請書のテンプレートを使用し、申請フォームを作成する機能 |
| 入力項目の自動チェック | 必須項目に正しい形式で入力できているか確認する機能 |
| 申請書ごとの承認フロー | 申請書ごとに承認ルートを設定する機能 |
| ルートの自動分岐 | 条件によって承認ルートが自動的に分岐する機能 |
| 業務フロー作成 | 業務の順番や分岐ポイントなどのフローを作成する機能 |
| 承認機能 | 申請内容を承認・または差し戻しなどを行う機能 |
| 代理申請・承認 | 他者の代わりに代理人として申請や承認を行う機能 |
| 自動リマインド | 自動でメール・チャットなどで通知する機能 |
| 通知機能 | 承認時の通知や内容不備の際の差し戻し通知などを行う機能 |
| 連携機能 | 外部システムとの連携機能 |
| API連携 | 外部システムから申請や承認ができる機能 |
| 監査ログ | 操作履歴を確認できる機能 |
| 多言語対応 | 各国の言語に対応 |
| 検索 | 申請書の内容や申請者などの情報で検索できる機能 |
| スマホ・タブレット対応 | スマホやタブレットなどから、申請・承認ができる機能 |
これらの機能を用いて、申請から承認までの業務フローを電子化・自動化することで、業務効率化や内部統制の強化など様々なメリットが得られます。
【無料】おすすめワークフローシステム5選の比較ランキング

あまりコストをかけずにワークフローシステムを導入したいという方は、無料で使えるワークフローシステムがおすすめです。
ここからは、無料プランがあるワークフローシステムと各システムの特徴について詳しく紹介していきます。
| 製品名 | 月額価格 | 無料版の有無 | 提供形態 | 提供機能 |
![]() ジョブカンワークフロー |
・有料プラン:月額300円~(1ユーザー) | あり | クラウド | ・直感的なUI設計 ・承認ルートの柔軟な設定 ・スマートフォン対応 ・電子印鑑機能 ・他のジョブカンサービスと連携可能 |
![]() サテライトオフィス・ワークフロー |
・無料(10ユーザーまで) ・有料プラン:月額100円(1ユーザー) |
あり | クラウド | ・申請書類のテンプレート豊富 ・承認状況の可視化 ・帳票出力機能 ・経費精算機能 |
![]() Jugaad-ジュガール |
・初期費用無料 ・有料プラン:月額300円~(1ユーザー) |
あり | クラウド型オンプレミス型 | ・複雑な承認フロー対応 ・デジタル署名対応 ・マルチデバイス対応 ・豊富なAPI連携 |
![]() GRIDY |
無料 | あり | クラウド型オンプレミス型 | ・柔軟なフォーム作成 ・ドラッグ&ドロップによる設定 ・データ分析機能 ・マルチ言語対応 |
![]() SHIRASAGI |
無料 | あり | オンプレミス型 | ・オープンソースCMS機能 ・文書管理機能 ・組織階層に応じた承認機能 ・自治体向け機能充実 |
ジョブカンワークフロー

株式会社DONUTSが提供するワークフローシステムである「ジョブカンワークフロー」はシリーズ累計の導入実績が20万社を超え、2022年のITトレンドランキングでも1位を獲得するなど、ユーザーから高い評価を得ているワークフローシステムです。
有料プランに移行しても初期費用0円で、1ユーザーあたり300円という低価格で利用できるため、より安価で利用したい企業に向いています。
また、メールやチャット、電話でのサポートも完備しているため、導入後の運用フォローも万全な点も魅力の一つです。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| 有料プラン:月額300円~(1ユーザー) | あり | ・直感的なUI設計 ・承認ルートの柔軟な設定 ・スマートフォン対応 ・電子印鑑機能 ・他のジョブカンサービスと連携可能 |
・電話サポート(平日9:00-18:00) ・オンラインマニュアル ・チャットサポート |
・APIによる外部連携 ・カスタマイズ性は中程度 ・定期的な機能アップデート |
サテライトオフィス・ワークフロー

Google WorkspaceやMicrosoft 365などのクラウド上のサービスに追加実装するアドオンサービスを提供している「サテライトオフィス・ワークフロー」は、GoogleサイトやMicrosoft 365のプラットフォーム上でワークフロー機能を利用できます。
クラウドサービスと同じ環境で動作するためスマホやタブレットからも作業が可能であり、いつでもどこでも申請・承認の作業が可能です。
機能制限はありますが、20ユーザーまでは完全無料で利用できるため、一度使ってみてから本格導入を検討する場合におすすめです。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| ・無料(10ユーザーまで) ・有料プラン:月額100円(1ユーザー) |
あり | ・申請書類のテンプレート豊富 ・承認状況の可視化 ・帳票出力機能 ・経費精算機能 |
・メールサポート ・電話サポート(有償) ・導入時の個別コンサルティング |
・システムカスタマイズ可能 ・他社製品との連携可能 ・独自開発にも対応 |
Jugaad-ジュガール

「Jugaad-ジュガール」は初期費用が0円で利用できることから導入コストを抑えたい企業に人気のワークフローシステムの一つです。
申請フォームの作成がドラッグアンドドロップで実装できるため、プログラミングの知識を必要とせず、誰でも簡単に申請フォームを作成できる点が大きな特徴の一つです。
また、LINE WORKSやMicrosoft Teams、Slackといったコミュニケーションツールとの連携が可能で、使い慣れたツールから申請・承認作業が可能になるだけではなく、アプリによる通知で申請・承認の見落としを減らせます。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| ・初期費用無料 ・有料プラン:月額300円~(1ユーザー) |
あり | ・複雑な承認フロー対応 ・デジタル署名対応 ・マルチデバイス対応 ・豊富なAPI連携 |
・24時間365日サポート(オプション) ・導入支援サービス ・運用サポート |
・高度なカスタマイズ可能 ・スクリプトによる拡張 ・豊富な連携オプション |
GRIDY

「GRIDY」はナレッジスイート社が提供するワークフロー機能を搭載しているグループウェアです。
初期費用・月額料金がかからないだけではなく、ユーザー無制限で利用できるため、様々な企業で採用されています。
また、テンプレート作成・申請のワークフロー機能が一通りそろっているだけではなく、グループウェアも利用できるため、情報共有やコミュニケーションの強化にも活用できます。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| 無料 | あり | ・柔軟なフォーム作成 ・ドラッグ&ドロップによる設定 ・データ分析機能 ・マルチ言語対応 |
・平日営業時間内サポート ・導入時トレーニング ・カスタマーサクセス支援 |
・独自開発による機能拡張 ・他システムとの連携 ・BI機能の拡張可能 |
SHIRASAGI

「SHIRASAGI」はワークフローシステムとしての機能だけではなく、CMSやグループウェアとしての機能も提供するオープンソースソフトウェアです。
ワークフロー機能では申請フォームの作成や承認ルートの設定が可能で、スマホ・タブレットからの操作も可能です。
完全無料のシステムですが、全国の市町村や大学でも採用されており、数千人規模の組織に対応できるシステムとして注目されているシステムの一つです。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| 無料 | あり | ・オープンソースCMS機能 ・文書管理機能 ・組織階層に応じた承認機能 ・自治体向け機能充実 |
・コミュニティサポート(無償) ・商用サポート(有償) ・技術パートナーによるサポート |
・ソースコード改変可能 ・モジュール追加可能 ・高度なカスタマイズ性 |
【中小企業向け】おすすめワークフローシステム5選の比較ランキング

中小企業におすすめのワークフローシステムは、数十人単位で運用する場合や、特定の部署で利用するケースに向いています。
ここからは、中小企業で手軽に利用できるおすすめのワークフローシステムを5つ紹介します。
| 製品名 | 参考価格 | 無料版の有無 | 提供形態 | 提供機能と特徴 |
![]() Jitera |
HPを参照 | なし | クラウド | ・ノーコードで業務アプリ開発可能 ・テストの自動化 ・コード生成 ・設計ドキュメントの自動生成 |
![]() X-pointCloud |
・初期費用20万円~ ・月額3万円~(ユーザー数による) |
・無料版なし ・30日体験版あり |
クラウド | ・直感的なUI/UX ・豊富な帳票テンプレート ・マルチデバイス対応 ・複雑な承認ルート設定可能 ・日英2か国語対応 |
![]() Create!Webフロー |
・クラウド型:月額500円(1ユーザー) ・パッケージ型:600,000円~(50ユーザー~) |
・無料版なし ・製品説明会あり |
オンプレミス ※クラウド版あり |
・大規模向け本格機能 ・高度なセキュリティ対応 ・既存システム連携容易 ・カスタマイズ性高 ・電子印鑑対応 |
![]() Findワークフロー |
・月額:1,000円(1ユーザー) ・最小5ユーザーから |
・30日間お試し版あり ・機能限定版あり |
クラウド | ・シンプルな操作性 ・中小企業向け機能 ・スマートフォン対応 ・直感的な申請フォーム作成 ・基本機能充実 |
![]() グルージェントフロー |
・初期費用:30万円~ ・月額:5万円~最低25ユーザ~ ・カスタマイズ費用別途 |
・デモ版あり ・トライアル要相談 |
クラウド ※オンプレミス版あり |
・承認ルート自動振り分け ・柔軟な権限設定 ・部門別カスタマイズ可能 ・多言語対応 ・BI機能搭載 |
Jitera

開発AIエージェント「Jitera」は、システム開発・システム改修を自動化するプラットフォームです。既存のシステムのコードを読み込み、システム構造を分析。高精度な設計書を自動生成し、システム開発・改修を効率化、コスト削減に繋げます。
機能1.コード生成
機能2.設計ドキュメントの自動生成
機能3. テストの自動化
| 料金プラン | HPを参照 |
| サポート体制 | オンラインで可 |
| 無料トライアル | なし |
| 初期費用 | あり(オンボーディング、導入コンサルティング) |
| 会社名 | 株式会社Jitera |
| 住所 | 〒105-0003 東京都港区西新橋1丁目2-9 日比谷セントラルビル 14階 |
X-pointCloud

「X-pointCloud」は、株式会社エイトレッドが提供するワークフローシステムです。
直感的に操作ができるUIが特徴で、現在利用している紙の申請書のイメージをそのままWebフォームとして電子化できるため、システム利用経験が乏しい管理者でも簡単に利用できます。
SlackやMicrosoft Teamsといったチャットアプリをはじめ、グループウェアとも連携が可能で、API連携により外部サービスよりワークフローの操作が行なえるため、場所を選ばずに作業が行えます。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| ・クラウド型:月額500円(1ユーザー) ・パッケージ型:600,000円~(50ユーザー~) |
・無料版なし。 ・30日体験版あり |
・直感的なUI/UX ・豊富な帳票テンプレート ・マルチデバイス対応 ・複雑な承認ルート設定可能 ・日英2か国語対応 |
・メールサポート(24時間受付) ・電話サポート(平日9-17時) ・運用サポートオプション有り |
・モジュール追加で機能拡張可能 ・カスタマイズ開発対応 ・他システム連携実績豊富 |
Create!Webフロー

「Create!Webフロー」はインフォテック株式会社が提供するワークフローシステムです。
他のワークフローシステムと違い、申請書がサムネイルや画像イメージとしてリスト化されるため、目的の申請書を簡単に見つけられます。
また、承認ルートも各担当のアイコンで表示され、承認済みの場合は「済」マークが付き、承認中の場合はアイコンが点滅するなど、申請の進捗状況も直感的に理解できることが特徴です。
既存の申請書をそのまま電子化できるため、現在の運用を変えることなくペーパーレス化が可能になります。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| ・初期費用:50,000円 ・月額費用:30,000円(50ユーザーまで) |
・無料版なし。 ・製品説明会あり |
・大規模向け本格機能 ・高度なセキュリティ対応 ・既存システム連携容易 ・カスタマイズ性高 ・電子印鑑対応 |
・専任SEによるサポート ・24時間365日対応(オプション) ・定期保守点検 ・運用マニュアル提供 |
・完全カスタマイズ可能 ・モジュール追加自由 ・大規模開発にも対応 ・グローバル展開可能 |
Findワークフロー

「Findワークフロー」はメールと同じ感覚で利用できるUIで、申請や承認の状況が分かりやすいワークフローシステムです。
ワークフローの承認ルートが豊富に用意されており、ルートの設定もドラッグアンドドロップで操作可能なため、簡単操作で独自のワークフローを作成可能です。
全文検索機能を搭載しており、申請書名だけではなく、添付されたExcelやWordといったドキュメントの中身まで検索対象にできるため、文書の管理がしやすいメリットがあります。
また、多言語にも対応しているため、グローバル展開している企業でも利用可能です。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| ・月額:1,000円(1ユーザー) ・最小5ユーザーから |
・30日間お試し版あり ・機能限定版あり |
・シンプルな操作性 ・中小企業向け機能 ・スマートフォン対応 ・直感的な申請フォーム作成 ・基本機能充実 |
・メールサポート ・チャットサポート(平日10-17時) ・マニュアル・FAQ充実 |
・標準機能の範囲内 ・簡易的なカスタマイズのみ ・基本機能の追加は定期アップデートで対応 |
グルージェントフロー

サイオステクノロジー株式会社が提供する「グルージェントフロー」は、シンプルな操作性で誰でも簡単に利用できることが特徴のワークフローシステムです。
Google WorkSpaceやMicrosoft 365とのアカウント連携により既存の申請データの活用や共有フォルダへの自動保存などあらゆる業務フローを効率化します。
また、スマホやタブレットから操作できるマルチデバイス対応はもちろん、SlackやChatworkといったツールに通知も可能なため、申請の見落とし・滞留を防げる点も大きなメリットです。
システム導入から運用までの支援や、ユーザーと同じ目線に立って課題解決の提案をしてくれる伴走型のサポートも高い評価を得ています。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| ・初期費用:30万円~ ・月額:5万円~最低25ユーザ~ ・カスタマイズ費用別途 |
・デモ版あり ・トライアル要相談 |
・承認ルート自動振り分け ・柔軟な権限設定 ・部門別カスタマイズ可能 ・多言語対応 ・BI機能搭載 |
・導入支援サービス ・電話・メールサポート(平日9-18時) ・リモートサポート対応 ・定期運用レビュー |
・独自開発による機能追加可能 ・API連携でシステム拡張可能 ・グローバル展開対応 ・スケーラビリティ高 |
【大企業向け】おすすめワークフローシステム5選の比較ランキング

大企業では組織に属する人数が多いため、組織体系が複雑化しやすく組織を縦断したワークフローが構築されることが多いです。
また、人事異動も定期的に行われるため、ワークフローシステムを選定する際は、複雑な申請経路の設定やカスタマイズが柔軟に行えるものを選択すると良いでしょう。
ここでは、大企業におすすめのワークフローシステムを5つご紹介します。
| 製品名 | 参考価格 | 無料版の有無 | 提供形態 | 提供機能 |
![]() 楽々WorkflowII |
・初期費用:50,000円 ・月額費用:10,000円 + 1ユーザー500円 |
・デモ環境提供有り ・トライアル要相談 |
オンプレミス(クラウド版も選択可) | ・直感的なフォーム作成 ・ドラッグ&ドロップで設定 ・モバイル対応 ・リアルタイム進捗管理 ・多彩なテンプレート |
![]() MAJORFLOWZFORM |
・初期費用:50,000円 ・月額費用:30,000円(50ユーザーまで) |
・30日間無料トライアル有り ・デモ環境提供 |
クラウド | ・大規模企業向け本格機能 ・柔軟な申請フォーム作成 ・Excel/PDF出力対応 ・電子印鑑連携 ・Excel/PDF出力対応 ・豊富なAPI提供 |
![]() monday.com |
・月額1,100円~(1ユーザー) ※無料プランあり |
・14日間無料トライアル有り ・個人版無料プラン有り |
クラウド | ・豊富なビジュアル表示 ・プロジェクト管理機能 ・柔軟なワークフロー設定 ・200以上の連携サービス ・多言語対応 |
![]() QuestetraBPMSuite |
月額1,200円~(1ユーザー) | ・クラウド版無料プラン有り ・デモ環境提供 |
クラウドオンプレミス両対応 | ・BPM機能搭載 ・プロセスモデリング ・KPI管理機能 ・AI活用の業務自動化 ・グローバル対応 |
![]() intra-martワークフロー |
要問合せ | ・トライアル要相談 ・デモ環境提供 |
オンプレミスクラウド両対応 | ・企業向け統合プラットフォーム ・高度なセキュリティ ・豊富なテンプレート ・柔軟なルート設定 ・電子決裁対応 |
楽々WorkflowII

「楽々WorkflowⅡ」は、大企業で運用するワークフローを簡単かつスピーディーに実現できるワークフローシステムです。
ワークフローの承認ルートを複雑かつ、多くの部門にまたがるように設定できることや、人事異動による組織改編にも柔軟に対応できるため、大規模なワークフローシステムを構築しながら運用コストを最小限に抑えられます。
また、多言語にも対応しているほか、外部システム連携や多数の帳票作成ツールにも対応しており、グローバル展開している大企業といった規模の大きい組織に向いているシステムです。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| ・初期費用:50,000円 ・月額費用:30,000円(50ユーザーまで) |
・デモ環境提供有り ・トライアル要相談 |
・直感的なフォーム作成 ・ドラッグ&ドロップで設定 ・モバイル対応 ・リアルタイム進捗管理 ・多彩なテンプレート |
・メールサポート ・チャットサポート(平日9-18時) ・オンラインマニュアル ・導入時トレーニング |
・テンプレート追加可能 ・API連携対応 ・機能追加は定期アップデート ・カスタマイズは限定的 |
MAJORFLOWZFORM

「MAJORFLOWZFORM」は、簡単な操作で申請書が作成可能な「FormDesigner」を搭載しており、ブロックやアイテムを配置するだけで簡単に申請フォームが作成できる点が特徴です。
また、結婚や入社など、従業員のイベントに関する簡単な質問に答えるだけで必要な申請書を自動判定してくれるため、申請書を探す手間が省けます。
申請承認機能も豊富で、代理承認や催促、修正依頼といった様々なパターンの処理が可能なワークフローシステムです。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| ・初期費用:50,000円 ・月額費用:10,000円 + 1ユーザー500円 |
・30日間無料トライアル有り ・デモ環境提供 |
・大規模企業向け本格機能 ・柔軟な申請フォーム作成 ・Excel/PDF出力対応 ・電子印鑑連携 ・Excel/PDF出力対応 ・豊富なAPI提供 |
・専任SEによる手厚いサポート ・電話・メール対応(平日9-17時) ・定期メンテナンス ・導入後の運用支援 |
・完全カスタマイズ可能 ・他システム連携容易 ・グローバル展開対応 ・スケールアップ柔軟 |
monday.com

「monday.com」は、マーケティングやIT、タスク管理といった様々な用途でワークフローが利用できるシステムです。
カンバン形式やカレンダー、タイムライン、ガントチャートなどのビューが豊富にあり、自分が使いやすい形でワークフローをカスタマイズできます。
更には200を超える外部システムと連携が可能で、ワークフローシステム上で全ての外部システムとのやりとりを一元化できる点も魅力の一つです。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| ・月額1,100円~(1ユーザー) ※無料プランあり |
・14日間無料トライアル有り ・個人版無料プラン有り |
・豊富なビジュアル表示 ・プロジェクト管理機能 ・柔軟なワークフロー設定 ・200以上の連携サービス ・多言語対応 |
・24/7カスタマーサポート ・メール・チャットサポート ・コミュニティフォーラム ・豊富な教育リソース |
・豊富なアプリ連携 ・API提供 ・プラグイン開発可能 ・定期的な機能追加 |
QuestetraBPMSuite

「QuestetraBPMSuite」は簡単なマウス操作でフロー図を作成することで、業務システムの構築が可能なワークフローシステムです。
各工程にはPDFの自動出力や文字結合など様々な自動処理を組み込めるため、開発における生産性を向上できます。
それぞれの工程でかかった処理時間がワークフロー上で可視化でき、業務改善のポイントが一目でわかることも特徴の一つです。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| 月額1,200円~(1ユーザー) | ・クラウド版無料プラン有り ・デモ環境提供 |
・BPM機能搭載 ・プロセスモデリング ・KPI管理機能 ・AI活用の業務自動化 ・グローバル対応 |
・メールサポート ・電話サポート(平日9-17時) ・トレーニング提供 ・技術支援サービス |
・プロセス改善機能 ・AI機能拡張可能 ・カスタマイズ自由度高 ・グローバル展開容易 |
intra-martワークフロー

NTTデータが提供する「intra-martワークフロー」は、稟議や合議、差し戻しや承認を実施する担当者が頻繁に変わるフローや、人ではなく役職に権限を割り当てるフローといった日本独自の業務フローに対応できるワークフローシステムです。
申請・承認以外にもBPMやAIなどとワークフローを組み合わせることも可能で、直感的な操作であらゆるオフィスワークを電子化できます。
| 参考価格 | 無料版有無 | 機能と特徴 | サポート体制 | 拡張性 |
| 要問合せ | ・トライアル要相談 ・デモ環境提供 |
・企業向け統合プラットフォーム ・高度なセキュリティ ・豊富なテンプレート ・柔軟なルート設定 ・電子決裁対応 |
・専任SEによる対応 ・24時間365日対応(オプション) ・定期保守点検 ・導入後運用支援 |
・完全カスタマイズ可能 ・他システム連携容易 ・モジュール追加自由 ・グローバル展開対応 |
ワークフローシステムの種類と選び方

ワークフローシステムはこれまでの業務フローを効率化し、様々なメリットをもたらしてくれますが、自社に適したシステムを導入しないとかえって逆効果になる場合があります。
市場には多くのワークフローシステムが提供されていますが、どのような種類があるか分からないといった方もいるでしょう。
ここからは、ワークフローシステムの種類と選び方を解説していきます。自社のワークフローに合ったシステムを選定するためにも、ぜひ確認しましょう。
オンプレミス型ワークフローシステム
企業内の専用サーバーにインストールしてシステムを運用する形式です。
セキュリティ対策が万全で、カスタマイズも自由度が高いのが特徴です。初期コストと運用コストが高額になる点が課題です。
大企業や機密情報を多く扱う企業に適しています。
クラウド型ワークフローシステム
サービスプロバイダーからインターネット経由でシステムを利用するクラウド形式のワークフローです。
導入が容易で、低コストなのも魅力です。リソースの増減も柔軟に調整できます。
システムのカスタマイズ性には課題がありますが、そこまでこだわりがないという中小企業や新規事業向けに適しています。
オープンソース型ワークフローシステム
無料のオープンソースソフトウェアを活用するシステムです。ソースコードが公開されているので、カスタマイズ自由度が高いのが特徴です。
一方でセキュリティ対策や運用保守に高い技術力が必要です。ITリソースの豊富な企業や低コストが重視される場合に適しています。
BPMスイートワークフローシステム
ビジネスプロセス管理(BPM)ツールにワークフロー機能が統合された製品です。プロセス自動化やアナリティクス機能が充実しています。
機能は充実しているのですが、その分費用がかさむ傾向にあります。プロセス管理が重要な企業に適しています。
ワークフローシステムのメリット

ワークフローシステムを導入し正しく運用することによって、様々な業務上のメリットを実感できます。
ワークフローシステムを導入することによる主なメリットを紹介します。
フローの進捗状況が可視化できる
生産性の向上だけではなく、業務の透明化や品質の向上にも効果があります。
ワークフローシステムでは業務の進捗状況を一目で確認できるため、申請がどこで止まっているかがすぐに分かるようになります。
例えば、急ぎの申請で承認がすぐにでも欲しいといったケースの場合、進捗状態を確認すれば滞留箇所がすぐに特定できるため、適切な担当者に催促をかけられます。
今までは主に対面で行われていた申請・承認業務には、以下のような課題がありました。
- 申請がどこで止まっているか分からない
- 承認をスキップしたり、事後承認を行ったりするケースもある
ワークフローシステムを導入することにより、申請から承認までのすべての処理を可視化できます。
進捗状況もすべて把握できるため、申請がどこで停滞しているか分かるようになったり、正規の業務フローを踏んでいない申請を防止したりと、業務の透明性を確保することにつながります。
また、ワークフローシステムでは申請書類のフォーマットを作成し、システム上ですべての入力項目をチェックします。
申請上の不備がない状態で処理が進むため、業務全体の品質向上にも効果が期待できます。
申請から承認までスピーディーに処理できる
ワークフローシステムは今までの申請・承認業務の流れをシステムによって電子化することで、これまで費やしてきた工数や時間を大幅に削減できます。
従来の申請・承認業務は、担当者間での対面で行われることが一般的でした。
例えば、備品の購入に関する申請を行う場合の業務フローは以下のようになります。
- 社員が備品に関する申請書を記載する
- 上司に提出し、チェックしてもらう
- 承認後、申請書に押印をもらい、総務部に提出する
- 申請書をもとに総務部が備品を発注する
ワークフローシステムを導入すると、上記すべての業務フローをオンラインで完結できるため、申請書をシステム上で起票するだけで以降の承認処理についての依頼が自動的に処理されます。
これまでの申請業務に費やしてきた工数を削減できるため、より優先度の高い業務に取り組む時間を捻出できるのです。
テレワークに対応できる
ワークフローシステムはテレワークに非常に役立ちます。
ワークフローシステムはクラウド系の製品が多く、パソコンやスマートフォンからいつでも申請・承認作業が可能です。
作業場所を選ばないテレワークにも対応でき、さらには申請上の不備や差し戻しがあった場合もシステム側から通知されるため確認漏れがなくなり、申請から承認までの処理をよりスピーディーにします。
ペーパーレスで場所や時間に縛られない上に、セキュリティ対策もされているので安心。また、申請・承認の過程でコメントやメッセージも付けられるので、テレワークに便利です。
ワークフローシステムの導入事例

ワークフローシステム導入は、企業にとって様々なメリットをもたらします。しかし、実際に導入した企業はどのような成果を得ているのでしょうか。
ここでは、ワークフローシステム導入事例から、具体的な成果と導入のポイント をご紹介します。
テモナ株式会社
テモナ株式会社は、サブスクリプションビジネスを支援するサービスを提供しています。
従来のシステムでは、申請書フォームの変更にプログラミングが必要で時間がかかり、社内制度や規定の変化に対応しづらいという課題がありました。
そこで、誰でも簡単に運用できる点、コストが安価な点、改善スピードの速さとサポートの丁寧さから、ジョブカンを導入しました。
導入後は、シンプルなUIで申請ミスが減り、承認者の確認作業が楽になりました。また、申請情報の集計・分析が可能になり、経理業務の工数が大幅に削減されました。サポート体制も良好で、不明点にも丁寧に対応してくれたそうです。
ジョブカンは機能性、使いやすさ、サポートの面で高い評価を得ており、他社にも強くおすすめされています。
株式会社城南進学研究社

城南進学研究社は、長年利用していたX-pointのサポート終了を控え、クラウド版のX-point Cloudへの移行を決めました。
約1ヶ月半の導入作業でマスタデータや帳票を移行し、システムの完全移行を実現。これにより、サーバのメンテナンス費用がゼロになるようなコスト削減ができました。
また、ユーザーインターフェースが改善され操作性が向上したため、従業員からの問い合わせがほぼなくなりました。
移行前は操作性の変化を懸念していたが、手軽な導入作業でスムーズにクラウド版に完全移行でき、業務の効率化と経費削減の両立を実現することに成功しました。
千代田化工建設株式会社

CHIYODAグループは、プラント・エンジニアリング業を営む企業グループです。
従来の承認プロセスに課題を抱えていましたが、ワークフロー製品の楽々WorkflowIIを全社的に導入することで、発注や検収などの様々な承認フローを効率化することができました。
楽々WorkflowIIの選定理由は、申請画面や承認画面のカスタマイズ性が高く、開発負荷が小さかったことが、ベンダーに頼らず自社のITサービスセンターだけで導入できるからです。
導入後は、申請者が処理状況を確認しやすくなり、受付者や承認者の対応漏れもなくなりました。ユーザーからは画面の分かりやすさやパフォーマンスの良さが評価されているとのことです。
ワークフローシステム導入時の注意点

ワークフローシステムの導入を成功に導くためにいくつかの注意点もあります。
ワークフローシステムは既存の業務フローをより効率的にしてくれる一方で、デメリットがあることも考慮しましょう。
現場が使いこなせない場合がある
ワークフローシステムは、現場が使いこなせない場合が多くあります。
いくら高機能なワークフローシステムを導入しても、操作方法が分かりづらいといった場合だと、導入しても使いこなせず、以前の運用に戻す必要も出てくるかもしれません。
ワークフローを長期的に使うためにも、ワークフローシステムを導入後も現場からの問い合わせや要望に迅速、丁寧に対応することが重要です。
また、システム運用に関するトラブルシューティングや、新機能の追加・変更なども積極的に行う必要があります。
操作が直感的で分かりやすいツールを選ぶことが重要です。
業務フローが変わるとシステムの設定変更が発生する
ワークフローシステムは、申請・承認などの業務プロセスをあらかじめ設定することで自動化・効率化を実現するものです。
そのため、業務フローが変わると、設定内容と実際の業務内容が一致しなくなり、システムが正しく動作しなくなる可能性があります。
担当者の変更だけではなく、申請・承認手順や項目、業務プロセスの変更が必要になる場合もあります。
また、メンテナンス作業中は業務が止まってしまうだけではなく、設定変更を誤ると業務フロー自体が止まってしまうデメリットがあることも理解しましょう。
まとめ:ワークフローシステムは自社に合ったツールを選びましょう

ワークフローシステムは、申請・承認・決裁プロセスを電子化することで、業務効率の向上と透明性の確保を実現します。導入により、承認スピードの向上、作業工数の削減、場所や時間にとらわれない業務処理が可能になります。
また、承認プロセスの可視化や監査証跡の自動記録により、コンプライアンス対応も強化できます。システム選定では、現状の業務フローを把握し、必要な機能や運用コスト、将来の拡張性を考慮することが重要です。
ワークフローシステム導入をご検討の方は、ぜひ株式会社Jiteraにご相談ください。















