AWS マネジメントコンソール(AWS Management Console)は、豊富なAWSの各種機能を一元管理できる機能です。
近年のデジタル化によるDX推進でクラウド化を行い、さまざまなAWS機能を導入した企業は少なくありません。
150以上の豊富なサービスのうちどの機能をどれだけ利用しているのか把握したりサービスリソースの管理・運用したりすることにお悩みの人もいるのではないでしょうか。
本記事では、AWS マネジメントコンソール(AWS Management Console)の使い方や管理方法、便利な機能まで解説していきます。
AWSの導入を検討している人やすでに導入していて管理方法にお悩みの人はぜひ参考にしてみてください。
2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立
2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当
2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発
2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出
アプリ・システム開発は生成AIを活用することで、従来の開発ではあり得なかった、低コスト・高品質開発・スピード開発が同時に実現できます。
▼従来の開発とAIを使った開発の違い
システムソリューションを得意とし、新規事業からDX推進まで幅広いジャンルの開発実績があります。
AWS マネジメントコンソールとは?
AWSマネジメントコンソールとは、AWSで利用しているサービスやリソースを一元管理することができるウェブアプリケーションです。
AWSマネジメントコンソールのホームページ上にAWSに関連するタスク実行に必要な情報にアクセスするためのウィジェットなどを1つの場所にまとめて表示することができます。
表示されるウィジェットは追加、削除、再配置などのカスタマイズが可能で使用しているAWSの業務優先度に合わせて独自のAWSマネジメントコンソールを構築可能です。
AWSまたはIAMアカウント認証情報で安全にログイン可能で、PCだけでなくモバイルアプリにも対応しています。
検索機能や学習機能、無料利用枠のあるサービスなどAWSに関連するあらゆる管理を一元化できるため、AWS活用を考えている人はぜひ活用したいアプリケーションといえるでしょう。
AWS マネジメントコンソールのメリット
こちらでは、そんなAWSマネジメントコンソールが提供するメリットについて解説していきます。
ユーザビリティが高い
AWSマネジメントコンソールは、直感的なインターフェースと統一感のあるメニュー構成とシンプルな作りになっているため、ユーザーは簡単にAWSリソースの検索や設定を行うことが出来ます。
またナビゲーションもシンプルで初心者でも迅速かつ効果的にAWSマネジメントコンソールを活用可能でユーザビリティが高いことが魅力です。
AWSマネジメントコンソールを導入後に誰でも迅速にAWSリソースの管理・運用・構築が進められるため、ユーザビリティの高さはメリットといえるでしょう。
AWS リソースが整理できる
AWSリソースを一元管理できることもメリットの1つです。
AWSリソースはそれぞれ互換性があることや150以上のサービスがリリースされていることから併用するケースが少なくありません。
1つ1つを管理・運用・構築する場合、互換性を持たせたサービスの状況も確認する必要があり、個々に確認すると時間がかかります。
AWSマネジメントコンソールは、利用状況にあるすべてのAWSリソースの状況を管理・把握することが可能です。
AWS利用状況の把握を1つの画面でできるため、管理・運用にかかる手間を省き別の業務工数を割くなど生産性向上が期待できます。
様々なデバイスで使える
AWSマネジメントコンソールは、前述の通りPCだけではなくモバイルにも対応していることがメリットです。
AWSマネジメントコンソールモバイルアプリはAndroid、iOSどちらもリリースされており、外出先からでもAWSリソースの状態を確認することができます。
ブラウザ利用にもサポートされており、3つの最新バージョンのGoogle ChromeやMozilla Firefox、Microsoft Edge、Apple Safari、Microsoft Internet Explorer 11に対応していることがポイント。自分の会社が主に利用しているブラウザに合わせることが可能です。
セキュリティが保護されている
AWSマネジメントコンソールでは、安全なウェブベースアクセスを実現するためのユーザーのログインに関するセキュリティ機能が設定されています。
特にAWSマネジメントコンソールは、自社が使用するAWSリソースの情報が一括で管理・活用できるため、セキュリティ保護には一層注意が必要です。
ログインに関するセキュリティ保護として、AWSまたはIAMのアカウント認証情報を使うことで安全性を確保し、さらに12時間でログインセッションを無効化にしていることが特徴です。
12時間で長いと感じる場合は、別途フェデレーション API (GetFederationToken または AssumeRole) を使用することで組織のルールに基づいた時間制限を設けることができるため、柔軟にセキュリティ保護が行えることがメリットといえるでしょう。
カスタマイズ性が高い
AWSマネジメントコンソールは、カスタマイズ性の高さもメリットの1つです。
設定の構成やコンソールホームのカスタマイズ、お気に入り管理、リソースグループ、タグエディタなどの構成・管理ができます。
自社のビジネスモデルに合わせたカスタマイズや人によって必要なAWSリソースを優先的に表示させるよう設定ができるなどカスタマイズ性が高いことが分かります。
多様な管理機能
AWSマネジメントコンソールでは、各AWSリソースの利用状況のモニタリングやコスト予算作成、請求情報の更新など多様な管理機能が搭載されていることがメリットです。
システム状況のモニタリング機能では、モニタリングデータと運用データを収集してコンソールホーム上に統合されたビューとして表示できます。
そのため、各ユーザーが求める指標をコンソールホームからいつでも確認できることが魅力です。
その他にもユーザーやユーザーのアクセス管理ができる機能が搭載されており、リソース毎にユーザーのアクセス許可を実施できます。
機構改革などでユーザーの入れ替えが発生する場合も迅速に移管対応や修正作業が実施可能です。
AWS マネジメントコンソールの使い方
こちらでは、AWS マネジメントコンソールの基本的な使い方について説明していきます。
ダッシュボードのナビゲーション
AWS マネジメントコンソールは、AWSリソース管理のためにさまざまなサービスコンソールで構成されています。
AWS マネジメントコンソールホームのダッシュボード機能では、AWSの利用状況に関する情報の表示やサービスへのショートカットを提供するウィジェットが含まれています。
ウィジェットは、追加・削除・並び替え・サイズ変更可能で自分の好みに合わせてカスタマイズ可能です。
カスタマイズは、コンソールホームダッシュボード右上または右下にある【ウィジェットの追加】ボタンを選択して、ウィジェットタイトルバー左上のドットマークを選択してドラッグアンドドロップすることで設定できます。
その後の削除や再配置、サイズ変更なども直感的な操作で実装可能です。もし、カスタマイズを初期化したい場合には、ページ右上の【デフォルトレイアウトにリセット】ボタンからデフォルト状態に戻すことができます。
ウィジェットによるショートカット配置は、AWSサービスへのシームレスな移動方法として活用できるため、自社のビジネスモデルに合わせて調整しましょう。
基本的なサービスの利用方法
こちらでは、AWS マネジメントコンソールの基本的なサービスの利用方法として以下の観点で解説していきます。
- アカウント情報へのアクセス
- AWSリージョン切替
アカウント情報へのアクセス
AWS マネジメントコンソールのアカウント情報へのアクセスに関する機能はAWS マネジメントコンソールホーム右上のユーザー名をクリックすることで確認できます。
AWSアカウント情報として、アカウント管理を行う「アカウント」や組織とアカウント情報を紐づける「組織」、AWSアカウントに設けられた最大値などを示す「Service Quotas」、AWS利用による支出の概要表示を行う「Service Quotas」などがこのプロセスで理解可能です。
AWSリージョン切替
ユーザー名の隣にある地域名が入ったプルダウンの選択でAWSのリージョン切替えが行えます。
AWSはAWS IAM や Amazon Route 53 などのグローバルサービスでない限り各リージョンにホストされることが特徴です。
各サービスやインフラストラクチャはリージョンにグループ化されるため、リージョンが違う場合同じコンソールホーム上に表示することができません。
自社プロセスやシステムがメインで利用しているリージョンに設定することで、AWS マネジメントコンソールホーム上でも正しく利用しているシステムの状況確認ができます。
AWS マネジメントコンソールの管理方法
こちらでは、効果的なAWS マネジメントコンソールの管理方法について解説していきます。
ユーザーとアクセス権の管理
AWS マネジメントコンソールでは、AWS Identity and Access Management (IAM)を活用することでAWSすべてのサービスとリソースへのアクセスを安全に管理することができます。
IAMで作成されるIAMユーザーにAWS マネジメントコンソールログインのためのパスワードやIAMポリシーと呼ばれるAWSリソースへのアクセス権限範囲の設定が可能です。
例えば、管理者にはほぼすべてのAWSリソースへの参照・編集・削除などのアクセス権限を付与し、他担当者には参照権限のみを与えるなどユーザー単位、グループ単位でのアクセス権の管理が実装できます。
ユーザーやグループごとに細かく権限設定することが可能なため、ユーザーとアクセス権の管理を迅速なものにできることが魅力といえるでしょう。
セキュリティと監視
AWS マネジメントコンソールでは、セキュリティ対策としてAWS Management Console プライベートアクセスという機能が搭載されています。
こちらはネットワークからAWS マネジメントコンソールへのアクセスを組織内の指定されたアカウントに制限していることが特徴です。
アカウントを制限することでネットワーク内から予期しないAWSアカウントによるログインを防ぐことができます。
また、CloudWatchを使用してリアルタイムでリソースのパフォーマンスやアクティビティを監視し、アラートを設定して異常を検知することが可能です。
AWS Configを利用してリソースの変更履歴をトラッキングし、セキュリティ上の変更点をトラッキングできます。
セキュリティと監視機能を組み合わせることで、AWSマネジメントコンソールを安全かつ効果的に利用し、クラウドインフラストラクチャの信頼性を確保できるでしょう。
AWS マネジメントコンソールの便利な機能
最後にAWS マネジメントコンソール内の便利な機能についていくつか紹介していきます。
コスト管理ツール
AWS マネジメントコンソールホームに「AWS Billing and Cost Management」ウィジェットを追加することで、AWSリソースの使用状況のモニタリングやコストの予算作成、AWSからの請求の支払い、請求情報の更新などコスト管理機能を利用できます。。
例えば、年間のコストから分析を行い、不要なサービスがないかやコストが設定した閾値を超えた場合にアラートが発信されるように設定することも可能です。
またリソースの使用料を分析して、コンスタントに利用されているリソースがある場合は、従量課金制から長期利用前提のSavings Plansに切り替えてコスト削減することもできます。
AWSに関するあらゆるコストを1つの画面で管理・分析できるため、AWS マネジメントコンソールホームを導入予定の管理者の人は、ぜひ導入したい機能といえるでしょう。
サービス統合機能
AWS マネジメントコンソールでは、複数のAWSサービスを効果的に統合する機能も便利な機能の1つです。
例えば、AWS LambdaやAmazon Step Functionsなどのサーバーレスコンピューティングサービスを使用することで、異なるサービス間でデータを連携し、自動化されたワークフロー構築をサポートしてくれます。
AWSの様々なサービスをマネジメントコンソールから一元管理・操作できるため、異なるサービスを組み合わせて柔軟で効率的な業務プロセスを構築できることがメリットといえるでしょう。
まとめ: AWS マネジメントコンソールでビジネスを加速
AWS マネジメントコンソールは、150以上のサービスを提供しているAWSのリソースやユーザー、コストの管理や各サービスへのアクセスをサポートしてくれるサービスです。
AWSの各種サービスは互換性があるため、複数サービスを導入するケースがめずらしくありません。
導入するサービスが増えるとコストや運用状況、運用ユーザーの管理が複雑化するため、AWS導入を検討している人はAWS マネジメントコンソールの導入をすることでより効果的にAWSの運用・管理ができるでしょう。
AWS マネジメントコンソールの導入や運用方法などに不安や不明点がある場合は、jiteraまでお問い合わせください。お問い合わせフォームはこちらです。