Amazon EC2を活用したいけど、今まで使ったことがなく知識もないため、なかなか利用に踏み出せない方もいるでしょう。また、導入に必要な知識や注意点を詳しく知りたい方もいるかと思います。

そこでこの記事では、Amazon EC2に関する基本的な知識やAWSとの違い、導入の注意点などを解説します。Amazon EC2を利用するために必要な基礎知識がわかる記事です。ぜひ最後までご覧ください。

Amazon EC2とは？

Amazon Elastic Compute Cloud（Amazon EC2）は、Amazon Web Services（AWS）が提供する商用ウェブサービスであり、アマゾンが提供する計算資源を使用してアプリケーションを実行するサービスです。EC2は安全でサイズ変更可能なコンピューティング性能をクラウド内で提供し、ほぼすべての種類のアプリケーションを構築および実行できる多くのオプションを提供しています。

Amazon EC2インスタンスは、AWS Management Consoleなどのインターフェースを使用して作成および管理可能です。Amazon EC2は幅広い利点を提供し、さまざまな業界やワークロードで人気があります。

AWSとAmazon EC2の違い

AWSとAmazon EC2の違いは、AWSがアマゾンが提供するクラウドコンピューティングサービス全体を指し、Amazon EC2はその中の1つである点です。AWSは包括的なクラウドプラットフォームであり、その中でAmazon EC2はコンピューティングリソースを提供する重要なサービスとして位置付けられています。

以下でAmazon EC2とAWSの関係性、AWS他サービスとの比較を解説します。

Amazon EC2とAWSの関係性

Amazon EC2はAWSの一部であり、AWS内で仮想サーバーを構築し、管理するためのサービスであり、AWSのクラウドコンピューティングプラットフォームにおいて重要な役割を果たしています。Amazon EC2はAWS内で特定の機能を提供するサービスとして位置づけられており、AWS全体を包括する重要な要素です。

AWS他サービスとの比較

AWSサービスにはEC2以外にも、LambdaやS3があります。以下はそれぞれを比較した一覧表です。

サービス名	概要	特徴
Amazon EC2	AWSクラウド内でスケーラブルなコンピューティングキャパシティを提供し、ユーザーがAmazonの計算リソースを使用してアプリケーションを実行できるサービス	・仮想サーバー（インスタンス）の提供と管理 ・CPU、メモリ、ストレージなどの異なる構成を持つインスタンスタイプの提供 ・オンデマンドのスケーラビリティとワークロード要件に基づく柔軟なインスタンス選択
AWS Lambda	サーバーレスコンピューティングサービスであり、サーバーのプロビジョニングや管理なしにコードを実行できる	・イベントに応じてコードを実行し、サーバー管理が不要 ・トラフィックに応じて自動的にスケーリング ・複数のプログラミング言語をサポートし、他のAWSサービスとシームレスに統合
Amazon S3 (Simple Storage Service)	オブジェクトストレージサービスであり、データのバックアップ、アーカイブ、分析用の拡張可能なストレージを提供する	・安全で耐久性が高く、高度に拡張可能なストレージインフラストラクチャの提供 ・シンプルなWebインターフェースを通じたデータ管理が可能 ・頻繁なアクセス、まれなアクセス、長期アーカイブなどの異なる用途に対応するストレージクラスを提供

各サービスは異なる利用シナリオに対応し、AWSエコシステム内で特定の要件を満たすためのさまざまなオプションを提供しています。

Amazon EC2の主な機能とメリット

Amazon EC2の主な機能とメリットは以下のとおりです。

• コスト削減
• 迅速なサーバ構築
• 高いスケーラビリティ
• 高いセキュリティ
• グローバル展開

上記のメリットを把握していると、Amazon EC2を有効活用できます。

コスト削減

Amazon EC2を利用すると、 適切なEC2購入モデルを選択することで、コストを最適化できます。適切なインスタンスを選択し、料金パフォーマンスを調整することでコストを削減可能です。実際の需要に基づいて使用量を計画することが重要であり、EC2 Auto Scalingなどのツールを活用することでも、コスト削減につながります。

EC2のコストを最大90%削減できるスポットインスタンスやAWS Savings Plansを利用することで大幅なコスト削減が可能です。Amazon EC2を効果的に活用することでコスト削減が実現され、組織がより効率的にクラウドリソースを活用できるでしょう。

迅速なサーバ構築

Amazon EC2を利用すると迅速なサーバ構築が可能な理由は以下のとおりです。

• 多様なオプション：Amazon EC2は事実上すべてのアプリケーションを構築して実行できる多くのオプションを提供しており、これによりEC2を迅速かつ簡単に使用開始できます。
• 適切なインスタンス選択：適切なインスタンスファミリーを決定し、コストパフォーマンスの良いインスタンスを選択することで、コストを削減しつつ迅速なサーバ構築が可能です。
• AWSサポート：AWSはお客様がパフォーマンス最適化やコスト削減、イノベーションの推進をする際のサポートを提供しており、迅速なサーバ構築を支援しています。

これらの要因により、Amazon EC2は柔軟性が高く、適切なインスタンス選択やAWSのサポートを活用することで、迅速かつ効率的なサーバ構築が可能です。

高いスケーラビリティ

Amazon EC2を利用すると高いスケーラビリティを実現できる理由は以下のとおりです。

• 多様なインスタンス：Amazon EC2は750を超えるインスタンスを提供し、最新のプロセッサやストレージなどの多様な選択肢を提供することで、ワークロードに最適なインスタンスを選択できるため、スケーラビリティが高まります。
• EC2 Auto Scaling：EC2 Auto Scalingを活用することで、特定の需要に基づいてコンピューティング能力を自動的にスケーリングアップおよびダウンさせることができ、柔軟なスケーラビリティを実現します。
• AWS Savings Plansとスポットインスタンス：AWS Savings PlansやAmazon EC2スポットインスタンスを活用することで、急増するワークロードに対応し、オンデマンドインスタンス使用時よりも大幅にコストを節約しながら高いスケーラビリティを実現できます。
• 迅速なイノベーション：コストの最適化によって節約した資金を再投資し、ビジネスを迅速に拡大することが可能であり、これにより高いスケーラビリティが実現されます。

これらの要因により、Amazon EC2は多様なインスタンス選択や自動的なスケーリング機能、コスト削減手段の活用によって高いスケーラビリティを実現し、ビジネスニーズに柔軟かつ効果的に対応することが可能です。

高いセキュリティ

Amazon EC2を利用すると高いセキュリティを実現できる理由は以下のとおりです。

• セキュリティ構成と管理：Amazon EC2を利用する場合、顧客はすべてのセキュリティ構成と管理のタスクを自ら実行する必要があります。
• セキュリティサービスの活用：AWSでは、Amazon MacieやAWS Secrets Managerなどのサービスを活用して機密データの検出や保護、キー管理を強化し、セキュリティを向上できます。
• ハードウェアベースのキー管理：AWS CloudHSMなどのサービスを導入することで、キー管理をハードウェアベースで実行し、コンプライアンスを遵守する上で効果的なセキュリティ対策が可能です。

これらの要因により、Amazon EC2を利用する際には顧客自身がセキュリティ構成や管理に責任を持ちつつ、AWSが提供するセキュリティサービスやツールを活用して高いセキュリティレベルを実現できます。

グローバル展開

Amazon EC2を利用すると、AWSアカウントを作成することで世界中のリージョンで提供されるすべてのサービスを開始できます。構築したシステムをテンプレート化し、別リージョンや異なるAWSアカウントで再構築可能です。これらの要素により、Amazon EC2はビジネスの拡大やグローバル展開を支援する強力なツールとなっています。

Amazon EC2におけるインスタンスとは？タイプと特徴

Amazon EC2におけるインスタンスは以下のとおりです。

• 汎用インスタンス
• コンピューティング最適化インスタンス
• メモリ最適化インスタンス
• ストレージ最適化インスタンス
• 高速コンピューティングインスタンス

上記のインスタンスのタイプと特徴を把握することで、Amazon EC2を有効活用できます。

汎用インスタンス

Amazon EC2の汎用インスタンスは、バランスの取れたコンピューティング、メモリ、ネットワークのリソースを提供し、ウェブサーバーやコードリポジトリなど、リソースを同じ割合で使用するアプリケーションに適しています。これらのインスタンスは、Mインスタンスファミリーに属し、多様なワークロードに使用されます。

Mインスタンスは、作成後にインスタンスタイプを変更できるため、初めはMを選択し、後で必要なリソースに合わせて変更可能です。

コンピューティング最適化インスタンス

Amazon EC2のコンピューティング最適化インスタンスは、高いネットワーク帯域幅やパケット処理パフォーマンスを提供するインスタンスです。これらのインスタンスは、データ分析や機械学習などのデータ負荷の高いワークロードや人工知能推論ワークロードに適しています。

例えば、C7gnインスタンスは新しいAWS Nitro Cardを搭載し、GravitonベースのAmazon EC2インスタンスに対して最高水準の性能を提供します。また、C7iインスタンスはバッチ処理、機械学習、ゲーム、動画エンコーディングなどのコンピューティング負荷の高いワークロードに最適です。

メモリ最適化インスタンス

Amazon EC2のメモリ最適化インスタンスは、メモリに特化した高性能なインスタンスです。例えば、R7iインスタンスはx86ベースの第7世代製品で、メモリ最適化を強化した新しいインスタンスです。これらのインスタンスは、データベースや分析、メモリ集中型のアプリケーションなど、メモリを多く必要とするワークロードに適しています。

ストレージ最適化インスタンス

Amazon EC2のストレージ最適化インスタンスは、I4gインスタンスなどの最新のストレージ最適化インスタンスを指します。これらのインスタンスは、前世代のストレージ最適化インスタンスと比較して、最大2倍のリアルタイムのストレージパフォーマンス向上を実現しています。

I4gインスタンスは、データベースや分析などのデータ負荷の高いワークロードに適しており、高いストレージパフォーマンスを提供します。

高速コンピューティングインスタンス

Amazon EC2の高速コンピューティングインスタンスのタイプはさまざまです。例えば、AWS Inferentiaを搭載したInf1インスタンスは、低レイテンシーの推論性能を提供し、機械学習推論に適しています。また、AWS Trainiumを含むインスタンスは、高性能で低レイテンシーの機械学習推論を提供するためのカスタムAI/MLチップであるAWS Inferentiaを使用しています。

Amazon EC2のインスタンスの選び方

Amazon EC2のインスタンスの選び方は以下のポイントがあげられます。

• CPU
• メモリ
• ストレージ
• ネットワーク

上記の選び方を把握していると、最適なものを選びやすいです。

CPU

Amazon EC2のインスタンスをCPUから選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。

• CPUアーキテクチャの選定が重要であり、Intel (x86-64)を選択する
• IntelとAMD間ではインスタンスタイプを変更可能であり、互換性があるが、Intel/AMDとARM間ではインスタンスタイプを変更できない
• ARMを選択する場合は、必要なパッケージがすべて揃っていることを確認する必要がある
• 特定のソフトウェアに対してCPU数でのライセンス課金がある場合、vCPU数を調整することが可能

これらのポイントを考慮して、Amazon EC2のインスタンスを選択する際には、CPUアーキテクチャや必要なリソース量に合わせて適切なインスタンスタイプを選定することが重要です。

メモリ

Amazon EC2のインスタンスをメモリから選ぶ際のポイントは以下のとおりです。

• メモリ最適化インスタンスは、大きなデータセットを処理するワークロードに適しており、高速なパフォーマンスを提供します。
• X1インスタンスは、SAP HANAなどのメモリ内データベースやビッグデータ処理エンジン、HPCアプリケーションに適しています。
• ハイメモリ（u-*）インスタンスでは、3 TiBから24 TiBまでの大容量メモリが利用可能であり、MemcachedやRedisなどのインメモリキャッシュに適しています。

これらのポイントを考慮して、Amazon EC2のインスタンスをメモリから選択する際には、ワークロードの要件や処理するデータセットの大きさに応じて適切なメモリ最適化インスタンスを選定することが重要です。

ストレージ

Amazon EC2のインスタンスをストレージから選ぶ際は、インスタンスタイプによってアタッチされるストレージボリュームのサイズが異なるため、必要なストレージ容量に応じて適切なインスタンスタイプを選択することが重要です。

ローカルストレージ(NVMe SSD)を利用するインスタンスもあり、これらのインスタンスは高速なストレージアクセスが可能であるため、データ処理において重要な役割を果たします。インスタンスの分量指定を使用すると、インスタンス数やコア数、メモリ、ストレージ容量などの要素を組み合わせて表現できるため、必要なストレージ容量に合わせてインスタンスを調整することが可能です。

これらのポイントを考慮して、Amazon EC2のインスタンスをストレージから選択する際には、必要なストレージ容量やデータ処理の要件に応じて適切なインスタンスタイプを選定することが重要です。

ネットワーク

Amazon EC2のインスタンスをネットワークから選ぶ際は、リソースバランスや料金面、特定のソフトウェア要件などを考慮して適切なインスタンスタイプを選定することが重要です。インスタンスタイプによっては、CPU、メモリ、ネットワークのリソースバランスが取れた基本的なタイプもあります。tシリーズ（t2 / t3/ t4）は安価であり、CPUの利用方法に注意が必要です。

インスタンスの CPU オプションでは、インスタンスタイプによって稼働vCPU数を調整することが可能であり、特定のソフトウェアに対してCPU数でのライセンス課金がある場合に利用されます。インスタンスの分量指定を使用すると、インスタンス数やコア数、メモリ、ストレージ容量などの要素を組み合わせて表現できるため、ネットワークリソースに応じてインスタンスを調整することが可能です。

Amazon EC2の無料インスタンスについて

Amazon EC2の無料インスタンスを利用する際は、以下のポイントを把握しておきましょう。

• 無料インスタンスの利点と制限
• 有料インスタンスへの移行

上記のポイントを把握していると、Amazon EC2の無料インスタンスを活用しやすいです。

無料インスタンスの利点と制限

Amazon EC2の利点は、AWS無料利用枠に含まれるEC2インスタンスでは、1か月あたり最大750時間のLinuxおよびWindowsのt2.microインスタンス（t2.microが利用できない場合はt3.micro）が無料で利用可能な点です。EC2インスタンスで使用すると、1か月あたり最大750時間のパブリックIPv4アドレスを無料で使用できます。

無料利用枠内では、EC2マイクロインスタンスのみを使用することで、費用を抑えられます。一方で、無料利用枠には特定のインスタンスサイズに制限があり、対象外のサイズを使用していないか確認が必要です。無料利用枠内では、特定のリージョンでしか利用できないインスタンスサイズもあります。

これらのポイントを考慮して、AWSの無料利用枠を活用する際には、制限や条件を理解し、最適な方法でEC2インスタンスを活用することが重要です。

有料インスタンスへの移行

Amazon EC2の無料インスタンスから有料インスタンスへ移行する方法は以下のとおりです。

1. AWSアカウントを持っていない場合は、まずアカウントを作成する
2. AWSコンソールにログインし、適切なリージョンを選択する
3. EC2のページに移動し、「インスタンスを起動」ボタンをクリックする
4. インスタンスを識別する名前やタグを設定する
5. インスタンスのサイズや設定を選択し、必要な情報を入力する
6. 適切なセキュリティグループを選択して、セキュリティ設定を行う
7. インスタンスにアクセスするためのキーペアを作成し、ダウンロードする
8. 最終的にインスタンスを起動して、有料インスタンスへ移行が完了する

これらの手順に従うことで、Amazon EC2の無料インスタンスから有料インスタンスへ簡単に移行できます。

AWSサブネットとは

AWSのサブネットは、Amazon Virtual Private Cloud（VPC）内のIPアドレス範囲を指します。以下でネットワークのセグメンテーションやEC2との関係性を解説します。AWSサブネットを把握しておくと、EC2をより有効活用できるでしょう。

サブネットとは – ネットワークのセグメンテーション

AWSのサブネットは、ネットワークのセグメンテーションを実現する重要な要素です。セグメンテーションは、大きなネットワークを複数の小さな部分に分割することで、セキュリティや管理を向上させるために行われます。AWSのサブネットはCIDR（Classless Inter-Domain Routing）範囲で定義され、VPC内のIPアドレス範囲を表します。

各サブネットは1つのアベイラビリティーゾーンに完全に含まれており、異なるゾーンにまたがることはできません。このようにして、異なるゾーンでAWSリソースを展開することで、障害からアプリケーションを保護することが可能です。サブネットを使用することで、VPC内のリソースを論理的にグループ化し、それぞれのサブネットに適切なセキュリティポリシーやアクセス制御を適用できます。

これにより、ネットワーク全体のセキュリティを向上させるだけでなく、管理も容易になります.AWSのVPC（Virtual Private Cloud）を使用することで、柔軟性や可用性を高めつつ、セグメンテーションされたネットワーク環境を構築することが可能です。適切なサブネット設計とセキュリティ設定は、AWS環境全体の安全性と効率性を確保する上で重要です.

EC2とサブネットの関係

Amazon EC2とサブネットの関係は、Amazon Virtual Private Cloud（VPC）内で密接に結びついています。サブネットはVPC内のIPアドレス範囲を定義し、各サブネットは1つのアベイラビリティーゾーンに存在します。

EC2インスタンスなどのAWSリソースは、これらのサブネット内で起動されます。サブネットを通じて、VPC内のリソースを論理的にグループ化し、適切なセキュリティポリシーやアクセス制御を適用することが可能です。

AWS VPCを使用することで、VPC内の複数のリソースへの通信を制御し、可用性を確保できます。VPC内に複数のサブネットを作成し、それぞれが異なるアベイラビリティーゾーンに配置されることで、障害からアプリケーションを保護できます。

Amazon EC2導入の注意点

Amazon EC2導入の注意点は以下のとおりです。

• 運用体制を整える
• インスタンスタイプやスペックの選定
• セキュリティグループの設定
• コスト把握

上記の注意点を把握しておくと、よりスムーズにAmazon EC2を利用できます。

運用体制を整える

Amazon EC2導入の際に運用体制を整えるポイントは以下のとおりです。

• 運用方針の策定：運用方針を明確にし、運用手順を定義することが重要です。
• システム運用業務の仕組化：ユーザーからの要求管理や異常通知の管理、問題管理、資産管理などの業務を効率的に行うために仕組みを整える必要があります。
• インフラエンジニアの確保と人事管理：24時間365日のシフトを組む場合は、インフラエンジニアの確保や労働基準法に準拠した人事管理ルールの整備が必要です。
• システム運用改善：システム運用業務の改善を継続的に行い、生産性向上や効率化を図ることが重要です。
• クラウドサービス活用：クラウドサービスやソリューションを活用してシステム運用改善を行い、外部ベンダー会社に相談することも有効です。

これらのポイントを考慮して、Amazon EC2の導入に際して適切な運用体制を整えることが重要です。

インスタンスタイプやスペックの選定

Amazon EC2のインスタンスタイプやスペックの選定には、以下のポイントがあげられます。

• インスタンスタイプの選択：EC2では予め構成されたインスタンスタイプから選択し、CPU、メモリ、ネットワークキャパシティーなどに幅広く対応しています。
• インスタンスサイズと料金の関係：インスタンスサイズが大きくなるにつれてCPUやメモリのサイズが増加し、価格もそれに比例して増加する傾向があります。
• インスタンスファミリーと世代：インスタンスファミリーや世代によって性能やコストパフォーマンスが異なるため、最新世代のインスタンスを利用することが推奨されています。

これらの要素を考慮しながら、基本的には汎用のMシリーズを選択し、その後要件や重視するリソースに合わせてインスタンスタイプを調整する方法が効果的であるとされています。

セキュリティグループの設定

Amazon EC2のセキュリティグループの設定における注意点は以下のとおりです。

• インバウンド通信の制限：セキュリティグループはデフォルトで全ての通信を遮断するため、必要な通信だけを許可するように設定する必要があります。
• アウトバウンド通信の確認：デフォルトのセキュリティグループが適用されるため、アウトバウンド通信も適切に設定されているか確認することが重要です。
• 重複した制限の優先順位：複数の制限が重複する場合、緩い方が優先されるため、設定に注意する必要があります。
• ポートの開放：必要なポートだけを開放し、サーバ管理を行うプロトコルなどは特定のIPアドレスからのアクセスのみを許可することでセキュリティを高められます。

これらの注意点を考慮して、Amazon EC2のセキュリティグループを適切に設定することで、システムのセキュリティを確保できます。

コスト把握

Amazon EC2導入のコスト把握をする際の注意点は以下のとおりです。

• 構成の把握：AWSの料金を見積もる際には、システムの構成を正確に把握することが重要です。
• 情報の把握：ネットワークやサーバー、アプリケーションの構成、運用体制など、全ての情報を把握しておくことがコスト最適化に役立ちます。
• コスト構造の把握：AWS Cost ExplorerやAWS Trusted Advisorを活用して、現在利用中のAWSのコスト構造を把握し、Amazon EC2のコスト最適化を行う方法を理解することが重要です。

これらの注意点を踏まえて、Amazon EC2導入時にはシステム構成やコスト構造を正確に把握し、適切なインスタンスタイプや数、購入オプションを選択することでコスト効率を向上させられます。

まとめ：Amazon EC2で上手に仮想サーバーを活用しましょう

ここまでAmazon EC2について詳しく解説しました。Amazon EC2はオンプレミスのサーバーと同様に利用でき、AWS特有の要件が少なく学習コストを抑えられ、サーバ構築時間の削減や最適な料金体系の選択ができるといったメリットがあります。サーバー構築や運用において多くの利点があるでしょう。

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