AI開発は初心者でもできる?言語や開発環境、ツール、費用まで紹介

AI(人工知能)の開発方法を初心者向けに解説!言語・環境・ツール・費用も紹介!

AI開発は、人間の知能や認知能力を模倣するシステムの構築を行うためのプロセスです。

AI開発にはさまざまな知識や準備が必要で、初めてAI開発を行う人の中には、敷居が高いと思う人もいるのではないでしょうか。

プログラミング言語や開発環境、学習費用など、考えることは多岐にわたります。

この記事では、AI開発の方法や必要な準備など、初心者向けに解説しています。

この記事を読んで、AI開発を始めるかどうかの参考にしてください。

AI開発に必要なマシン性能について、下記記事を参照ください

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監修者 米谷

国立の情報系大学院で情報工学、主にUI/UXを学んだあと、NTT子会社に勤務。 退社後はフリーランスとして、中小規模事業者様のIT化、業務自動化を支援しています。 DX推進の提案やPythonなどを用いた専用RPAツール開発のほか、市営動物園の周年企画などにもITエンジニアとして参画させていただきました。

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    AI(人工知能)開発の基礎知識

    AI(人工知能)開発の基礎知識

    AI(人工知能)開発は、機械学習・ディープラーニング・自然言語処理・コンピュータビジョンなどの技術を活用して、人間の知能や認知能力を模倣するシステムを構築するプロセスです。

    ここでは、AI開発を詳しく知るために、以下の項目に分けてAI開発を解説します。

    • AI(人工知能)とは
    • 機械学習とは
    • ディープラーニングとは
    • 人工ニューラルネットワーク(ANN)

    それぞれの項目を詳細に解説します。

    AI(人工知能)とは

    AIとは、人間の知能や認知能力を模倣するコンピュータシステムやプログラムのことをさします。

    AIは、機械学習・ディープラーニング・自然言語処理・コンピュータビジョンなどの技術を活用して、データを分析およびパターンを認識し問題を解決する能力を持つシステムを構築します。

    AIの目標は、人間の知的能力を模倣することで、推論・学習・問題解決・理解・認識・意思決定などの能力が含まれます。

    AIシステムは、ルールベースのアプローチ・統計学的手法・機械学習アルゴリズム・ニューラルネットワークなど、さまざまな技術を組み合わせることで実現が可能です。

    AIの応用範囲は広く、自動運転車・医療診断・金融取引・顧客サービス・ロボット工学など、さまざまな分野で活用されています。AIが発展していけば、多くのタスクが自動化されて、新しいサービスや製品が生む出される可能性が広がるでしょう。

    機械学習とは

    機械学習は、コンピュータシステムがデータからパターンや規則を発見して、学習する能力を持つ技術のことです。

    つまり、明示的にプログラムされれるのではなく、データから学習して自己改善していくことが特徴です。

    機械学習には、「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」などの手法があります。

    機械学習は、多くの分野で応用されており、事前言語処理・コンピュータビジョン・医療診断・金融取引などの問題に対して効率的なソリューションを提供しています。

    ディープラーニングとは

    ディープラーニングは、機械学習の一分野であり、多層のニューラルネットワークを用いて複雑な問題を解決するための技術のことをさします。

    多数の隠れ層(中間層)をもつ、深層ニューラルネットワークを用い、高度な特徴の抽出やパターンの学習が可能です。

    ディープラーニングは、画像認識・音声認識・自然言語処理など、さまざまな分野で非常に優れた成果を上げています。

    特に、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)やリカレントニューラルネットワーク(RNN)などの特殊なアーキテクチャが、画像や音声、テキストなどのデータに対して効果的に適用されています。

    人工ニューラルネットワーク(ANN)とは

    人工ニューラルネットワークは、生物学的な神経細胞の仕組みに着想を得た、計算機上でのニューラルネットワークの一種です。多くの人口ニューロン(ノード)が相互に接続されたネットワーク構造を持ち、これらのニューロンは入力を受け取り、それに基づいて出力を生成します。

    ANNは、さまざまな問題に適用されており、たとえば、画像認識・音声認識・自然言語処理・予想分析・ゲームプレイなどの領域で利用されています。

    ANNの発展系であるディープラーニングは、多層のニューラルネットワークを使用して、より複雑で高度なタスクを対処することが可能です。

    【初心者向け】AI開発の準備

    【初心者向け】AI開発の準備

    AI開発とは、人間の知能や認知能力を模倣するシステムを構築するプロセスで、さまざまな手法があることがわかりました。

    では、AI開発を行うためには、どのような準備を行うとよいのでしょうか。

    ここでは、AI開発の準備を行うための、以下4つの項目を解説します。

    • プログラミング言語の選択
    • 必要な環境の整備
    • データ分析と前処理の基礎
    • 機械学習アルゴリズムの理解

    各項目の内容を確認して、AI開発の準備を行っていきましょう。

    AI開発用のプログラミング言語の選択

    AI開発を初めて行う場合、プログラミング言語の選択は、重要な項目の一つです。

    初心者が利用するのにおすすめなプログラミング言語には、以下のようなものがあります。

    • Python
    • R
    • Julia

    この中でも、初心者の場合はPythonを選択することが、一般的におすすめです。

    Pythonは学習コストが低く、AI開発に広く使用されているため、豊富なリソースやサポートが利用できます。また、機械学習やディープラーニングのフレームワークがPythonを広くサポートしているため、AIプロジェクトに適しています。

    AI開発入門におすすめのプログラミング言語については、後ほど「初心者でもAI開発ができる言語」にてより詳しく説明します。

    費用に合わせた開発環境の整備

    AI開発を始めるため、適切な性能のPCを手に入れ、適切な開発環境を整備する必要があります。

    AI開発に必要なマシン性能について、下記記事で詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。

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    開発環境を整備するためには、以下のステップで作業を進めるとよいでしょう。

    • Pythonのインストール
    • 開発環境の選択
    • Pythonパッケージの管理
    • データセットの準備
    • 学習資料を参照する

    このような手順で作業を進めれば、AI開発のための基本的な環境を整えられるでしょう。

    初心者の場合、まずは簡単なプロジェクトやチュートリアルから始めて、徐々にスキルを向上させていくのがおすすめです。

    開発する人工知能用のデータ分析と前処理の基礎

    データ分析と前処理は、AI開発を準備するための重要な項目の一つです。

    データ分析と前処理を理解するために、以下の項目に触れておくとよいでしょう。

    • データの理解
    • データの可視化
    • 欠損値の処理
    • カテゴリカル変数のエンコーディング
    • 特徴スケーリング
    • 特徴選択
    • データの分割

    これら項目を理解して実行することで、より良い品質のデータを得られるでしょう。データの品質が高ければ、モデル学習と性能が向上し、より正確な予測が可能となります。

    データ分析と前処理は、AI開発の基本であるため、十分な時間をかけて行うことが重要です。

    入門に見合った基本的な機械学習アルゴリズムの理解

    AI開発の準備をする際、機械学習アルゴリズムを理解することは、重要な項目の一つです。

    機械学習アルゴリズムの基本的な概念といくつかの主要なアルゴリズムは以下のとおりです。

    • 教師あり学習
    • 教師なし学習
    • 強化学習

    これらのアルゴリズムは、機械学習の基本的な枠組みを理解する上で、重要な学習方法です。

    初心者の場合、各アルゴリズムの仕組みや適用方法を理解して、実際の問題にどのアルゴリズムが適しているか考えられるようにしましょう。また、実際のプロジェクトに取り組む際は、実践を通じてアルゴリズムの理解を深めることも大切です。

    初心者でもAI開発ができる言語

    様々な分野での活躍が期待されているAI開発。
    では、AI開発にはどのようなプログラミング言語が利用されているのでしょうか。

    ここでは、AI開発に興味がある初学者向けのAI入門用開発言語について3つ紹介します。

    言語 Python R Julia
    特徴 汎用のプログラミング初心者入門向けの開発言語 統計解析やデータサイエンス向けに長く愛されている開発言語

    数学者や統計学者がシステム開発入門を行う際にも用いられる

    近年注目されているAI開発用の新進気鋭プログラミング言語
    学習難度について 初心者から熟練者まで、経験に合わせた幅広い解説サイトやコミュニティが充実 数学者や統計学者など専門分野における基礎知識が必要 初心者にも扱いやすいスクリプト言語だが、教本の少なさが課題
    AIシーンでの活用性 速度はやや遅いがライブラリが豊富 処理速度が速く、統計解析に強みを持つ 処理速度が速く、よりAI活用に特化
    ライブラリ TensorFlow、PyTorchなど ggplot2、dplyrなど 発展途上
    用途 機械学習、Web開発、データ処理、自然言語処理など 統計解析、データ処理 発展途上

    Python

    AIに関するシステムを開発するならば、一番のおすすめはなんといってもPythonです。

    Pythonはシンプルで読みやすい文法で記述できる言語で、初心者に取っても非常に扱いやすいプログラミング言語です。

    また、困ったときに役立つ様々なHowTo本や解説サイトが充実していることも、初心者にとっては心強いでしょう。

    豊富な計算用ライブラリが培われたPythonは、積極的に機械学習およびAI開発での活用が推進されており、有名なところではTensorFlowPyTorchといった今では定番のAI開発に欠かせないフレームワークが備わっています。

    他にも、例えば「ChatGPT」や「Claude3」といった人気の生成AIシステムを自社の独自社内システムと連携させたいようなニーズでは、LangChainフレームワークが多くの面倒事を半自動で解決してくれます。

    そしてその多くが無料で配布されているため、初期費用の負担も大きく軽減されます。

    総じて、Pythonは初心者向けプログラミング言語でありながら、AI開発のサポートが充実している、初心者に最適なAI開発用言語と言えるでしょう。

    Pythonについてより詳しく知りたい方は、別の記事でより深堀りして解説していますので参考にしてみてください。

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    R

    Rは統計解析データ可視化など、研究分野において広く利用されているプログラミング言語です。

    統計言語を専攻する学者がプログラミングの知識が少なくてもコンピュータを活用できる、研究者にとってまさしく神様のような言語であり、その人気故に「まだ広まっていない最新のデータ計算科学を応用したシステム」はRで実装されることが多いです。

    Rは特にデータサイエンスや統計解析のための豊富なパッケージやライブラリを持っており、それらを活用してAIアプリケーションを開発することができます。

    また、RのコミュニティもPythonと同じく初心者に向けた指南活動が活発で、費用を抑えて多くの学習リソースやサポートが利用できます。

    総じて、統計モデリングやデータ処理の理論をプログラミングに落とし込みたい初心者向けにはPythonより優れた選択肢といえます。

    R言語についてより詳しく知りたい方は、別の記事でより深堀りしていますので参考にしてみてください。

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    Julia

    Juliaは比較的最近開発されたプログラミング言語で、その実力はまだ発展途上です。

    ですが、近年のAI開発の活発化に合わせた様々な機能が備わっており、AI開発やデータ解析などの分野で高い性能を発揮します

    JuliaはPythonよりも高速であり、Rよりも活用範囲が広く、特にデータ解析においてその性能が際立ちます。

    とはいえJuliaはまだあまり一般的ではなく、学習に必要な教本も少ないため、PythonやRに比べると初心者が学ぶには辛いかもしれません。

    しかし、Juliaは多くの機械学習およびAIライブラリをサポートしており、成長性が大いに期待されています。

    今後の発展に注目が集まるAI用言語だと考えてください。

    AI開発における初心者向けの費用目安

    AI開発における費用

    AI開発の初心者向けのツールにはさまざまなものがあり、特徴的なものがあることがわかりました。

    では、AI開発を始めるために、どのような項目で費用がかかるのでしょうか。

    ここでは、AI開発を始めるのに費用がかかる、以下おもな5つの項目を解説します。

    • データ収集および前処理の費用
    • インフラストラクチャおよびクラウドサービスの費用
    • ツールやソフトウェアのライセンス費用
    • 専門家やデータサイエンティストの給与費用
    • モデル評価およびチューニングの費用

    この記事では各費用の詳細について紹介します。

    おすすめのAI開発会社については下記記事にて紹介していますので参照ください。

    データ収集および前処理の費用

    AI開発を行うためには、データ収集および前処理に費用がかかります。これは、プロジェクトの規模や複雑さ、使用する技術やツール、専門知識の有無などによって大きく異なります。

    データ収集および前処理の費用は、これらの要因によって異なりますが、以下のような項目が費用に影響を与えることがあるでしょう。

    • データソースのアクセス費用
    • データクレンジングと前処理の作業費用
    • ツールやソフトウェアのライセンス費用
    • インフラストラクチャーとクラウドサービスの費用
    • 人件費

    これらの費用項目を考慮して、データ収集および前処理にかかる総費用を見積もる必要があります。プロジェクトの要件や目標に応じて、予算を適切に配分して効率的にリソースを活用することが重要です。

    インフラストラクチャおよびクラウドサービスの費用

    AI開発を行うために、インフラストラクチャやクラウドサービスを利用するのに費用がかかります。この費用は、プロジェクトの規模や複雑さ、使用するサービスの種類などによって大きく異なります。

    この費用には、おもに以下のようなものがあります。

    • クラウドプロバイダーの料金
    • インフラストラクチャの管理費用
    • ストレージの費用
    • ネットワークの費用
    • AI/機械学習サービスの費用

    これら費用項目を考慮して、プロジェクトの予算を計画し、リソースを効率的に活用することが重要です。さらに、クラウドプロバイダーやサービスの料金体系を理解し、適切なリソースを選択することも重要となるでしょう。

    ツールやソフトウェアのライセンス費用

    ツールやソフトウェアのライセンス費用は、AI開発における費用のひとつで、使用するツールやソフトウェアの種類や機能、利用規模などによって異なります。

    この費用には、以下のような項目があります。

    • 機械学習フレームワークのライセンス費用
    • データ処理ツールのライセンス費用
    • データベースのライセンス費用
    • 分析ツールやビジュアライゼーションツールのライセンス費用
    • クラウドサービスの利用費用

    これら費用を考慮した上で、オープンソースのツールやクラウドサービスを活用すれば、コスト削減につなげられるでしょう。

    専門家やデータサイエンティストの給与費用

    AI開発には、専門家やデータサイエンティストへの給与も費用として考えなければなりません。この給与は、彼らの経験・専門知識・地域・プロジェクトの規模などによって大きく異なります

    以下は、給与を支払う可能性のある、おもな職種です。

    • データサイエンティスト
    • データエンジニア
    • 機械学習エンジニア
    • プロジェクトマネージャー

    これら職種への給与は、地域や企業の方針、個々のスキルや経験によって異なるため注意が必要です。

    モデル評価およびチューニングの費用

    AI開発では、モデル評価やチューニングに費用がかかります。これは、プロジェクトの規模や複雑さ、利用する技術やツール、ほかにも専門家の経験レベルによって異なります。

    この費用には、以下のような項目が含まれることが多いです。

    • 専門家の労働費用
    • ツールやソフトウェアの利用料金
    • クラウドサービスの利用料金
    • データの処理費用
    • モデルの改善やチューニングのための反復作業

    これらの費用を考慮した上で、プロジェクトの予算計画を行い、必要にリソースを適切に割り当てることが重要です。

    また、効率的な作業プロセスやリソースの最適利用を行えれば、費用を最小限に抑えることができるでしょう。

    初心者入門向けのAI開発の作り方とその手法

    AI開発のプロセスと手法

    AI開発の準備を行うために、さまざまなことが必要であることがわかりました。

    では、準備ができたら、どのようにAI開発を進めるとよいのでしょうか。

    ここでは、AI開発のプロセスと手法を、以下のステップに沿って解説します。

    ※AI開発の費用目安や開発の流れについては、下記の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。

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    • ステップ1:問題定義
    • ステップ2:データ収集
    • ステップ3:データ前処理
    • ステップ4:モデル選択
    • ステップ5:モデル訓練
    • ステップ6:モデル評価
    • ステップ7:モデルチューニング
    • ステップ8:展開と監視

    各ステップの内容を詳細にみていきましょう。

    ステップ1:問題定義

    AI開発を行うためには、まずは問題定義を行います。

    問題定義の段階で考慮すべきポイントは、以下のとおりです。

    • 問題の明確化
    • ビジネス目標の定義
    • ユーザーニーズの理解
    • ドメイン知識の獲得
    • 問題の分解
    • 可能な解決策の検討
    • 要件定義

    問題定義の段階では、ビジネス目標やユーザーのニーズに基づいて、問題を理解することから始めます。問題を理解し、適切なアプローチが検討できれば、問題を明確に定義することができるでしょう。

    問題を明確に定義することで開発プロセス全体が効率的に進むだけでなく、最終的な成果の品質も向上するため、問題定義は重要な要素の一つです。

    ステップ2:データ収集

    問題の定義ができたら、次はデータ収集を行いましょう。良質なデータを収集することは、モデルの性能や予測の正確性に直接影響するため、重要な要素の一つです。

    データ収集を行うために、以下のポイントを考慮するとよいでしょう。

    • 目的の明確化
    • データの種類の定義
    • データソースの特定
    • データの収集方法の決定
    • データの収集と保存
    • データの品質の確保
    • データの利用と更新

    データ収集のプロセスでは、プロジェクトの目的に適したデータを収集して、品質を確保することが重要です。また、データ収集は一度だけでなくプロジェクトの進行に応じて定期的に行う必要があるため、注意しましょう。

    ステップ3:データ前処理

    データ前処理は、AI開発のプロセスにおける、重要な要素の一つです。モデルの性能や予測が向上し、ノイズの除去やデータの整形に役立ちます。

    データ前処理のポイントは、以下のとおりです。

    • 欠損値の処理
    • 外れ値の検出と処理
    • カテゴリカルデータのエンコーディング
    • 特徴スケーリング
    • 特徴選択
    • データの分割

    これらのポイントをおさえてデータ前処理を行えば、よりよい品質のデータを得られるでしょう。ただし、AIモデルの学習と性能に直接影響を与えるため、注意深く行う必要があります。

    ステップ4:モデル選択

    モデル選択は、AI開発のプロセスにおける、重要な項目のひとつです。モデルは、問題の性質やデータの特徴に合わせて選択する必要があります。

    モデルを選択する際は、以下のポイントを考慮するとよいでしょう。

    • 問題の性質
    • データの特徴
    • モデルの複雑さ
    • モデルの適用範囲
    • ドメイン知識
    • モデルの評価

    一般的にモデルを選択する手法には、線形回帰・ロジスティック回帰・決定木・ランダムフォレスト・サポートベクターマシン(SVM)・ニューラルネットワークなどがあります。

    これら手法は、問題に応じてどのモデルに最適化を考慮して選択するとよいでしょう。

    ステップ5:モデル訓練

    AI開発のプロセスにおける、モデルの訓練は、重要な要素のひとつです。モデルの訓練は、適切なデータを使用してモデルのパラメータを調整し、問題を解決するための最適な予測モデルを作成するためのプロセスになります。

    モデルの訓練は、以下のポイントをおさえておくとよいでしょう。

    • データの準備
    • モデルの選択
    • モデルのトレーニング
    • モデルの評価
    • モデルのチューニング
    • モデルの検証

    モデルの訓練は、上記のような一連の項目から構成されます。これらの項目を適切に実行すれば、高性能なAIモデルを構築することができるでしょう。

    ステップ6:モデル評価

    モデル評価は、AI開発のプロセスにおける、重要な項目のひとつです。モデルの評価は、モデルの性能や予測の精度を定量化して、ビジネス目標を達成するための指針を提供します。

    モデルの評価の際に注目すべきポイントは、以下のとおりです。

    • 評価指標の選択
    • テストデータセットの使用
    • 評価の実行
    • 評価結果の解釈
    • モデルの改善
    • モデルの再評価

    モデルの評価は、モデルがビジネス上の目標を達成するための重要な項目で、適切な評価方法を使用して評価する必要があります。適切な評価方法を適用できれば、モデルの性能を適切に評価でき、ビジネス価値を最大化できるでしょう。

    ステップ7:モデルチューニング

    AI開発のプロセスにおける、モデルチューニングは、重要な項目のひとつです。モデルのチューニングは、モデルのハイパーパラメータや特徴量などの設定を調整して、モデルの性能を最適化するものです。

    このためには、以下のポイントをおさえておくとよいでしょう。

    • ハイパーパラメータの調整
    • 特徴量の選択とエンジニアリング
    • データの正規化
    • アンサンブル学習
    • モデルの複雑さの調整
    • クロスバリデーション

    モデルのチューニングは、モデルの性能を最適化するための重要なプロセスです。適切なハイパーパラメータの調整や、特徴量の選択およびアンサンブル学習などの手法の使用などを行えば、モデルの性能を向上できるでしょう。

    ステップ8:展開と監視

    モデルの展開と監視は、AI開発のプロセスにおける、重要な項目のひとつです。これは、モデルが本番環境で実際に使用されて、価格を提供できるようになるためのプロセスです。

    モデルの展開と監視を行うために、以下のポイントをおさえておくとよいでしょう。

    • APIの設計と実装
    • モデルの監視と評価
    • リアルタイムの更新
    • モデルのバージョン管理
    • セキュリティとプライバシーの確保

    モデルの展開と監視は、AIモデルが実際の価値を提供してビジネス上の目標を達成するための重要な項目のひとつです。適切な監視と更新を行って、モデルの性能と信頼性を確保するようにしましょう。

    AI開発に便利な初心者向けツール5選

    AI開発に便利な初心者向けツール5選

    AI開発のプロセスと手法には、重要な項目が数多くあることがわかりました。

    では、AI開発に便利なツールには、どのようなものがあるのでしょうか。

    ここでは、初心者向けのおもなツールを以下5つ、紹介します。

    • TensorFlow
    • Keras
    • Scikit-learn
    • PyTorch
    • Microsoft Azure Machine Learning Studio

    各ツールの詳細を見ながら、特徴を理解していきましょう。

    TensorFlow

    TensorFlow

    出典:https://www.tensorflow.org/?hl=ja

    TensorFlow(テンソルフロー)は、Googleが開発した機械学習のオープンソースライブラリです。ニューラルネットワークによってシミュレーションすることができる計算ライブラリで、基本的な計算処理も行えます。

    TensorFlowは、ディープラーニングを効果的に行えるフレームワークであり、膨大なデータを使って画像認識・音声認識が可能です。このため、画像検索や音声検索、音声の文字起こしなどのさまざまなサービスの開発に活用できます。

    TensorFlowは、データの読み込み・前処理・計算・状態・出力といった処理をテンソルという多次元配列で扱うこと可能です。多次元配列で扱うことで、画像認識・音声認識・自然言語処理など、多岐にわたる機械学習タスクを効率的に実行できるようになります。

    Keras

    Keras

    出典:https://keras.io/

    Keras(ケラス)は、Googleが開発したニューラルネットワークのオープンソースライブラリです。Pythonで書かれており、機械向けではなく人間向けに設計されています

    Kerasは、JAX・TensorFlow・PyTorch上で実行でき、ディープラーニングの容易な実装が可能です。また、高水準なAPIを提供しているため、初心者でも扱いやすいとされています。

    Kerasを活用できれば、数学的理論の部分をゼロから開発しなくても、比較的短いソースコードで実装することが可能です。数学的理論は、ディープラーニングに重要な要素となるため、この点はメリットであるといえるでしょう。

    また、スマートフォン・Web・Java仮想マシンで、製品化することも可能です。

    Kerasのメリットのひとつは、プロトタイプの作成であり、比較的短いコードで目的のネットワークを表現する事ができ、素早い実装が可能となるでしょう。

    Scikit-learn

    Scikit-learn

    出典:https://scikit-learn.org/stable/

    Scikit-learn(サイキット・ラーン)は、Pythonを使って利用することができる、機械学習のためのライブラリです。

    データの前処理や、機械学習のアルゴリズムを使った学習・予測、モデルの評価など、データ分析や機械学習に必要な機能ひとつにまとまった便利なツールです。

    Scikit-learnは、分類・回帰・クラスタリングなどの非常に多くのアルゴリズムを実装しており、機械学習モデルを作成する上で必要不可欠なライブラリといえるでしょう。

    オープンソースで提供されており、個人利用・商用利用を問わず、誰でも無料で使うことができます。また、「トイデータセット」と呼ばれる、サンプルを使うことができるため、すぐに機械学習を始めることができ、便利です。

    PyTorch

    PyTorch

    出典:https://pytorch.org/

    PyTorch(パイトーチ)は、Meta社(元Facebook社)のAI研究グループが開発したオープンソースの機械学習ライブラリです。おもにPythonで機械学習を行う場合に利用され、AI開発・IoT開発・Webサービス・アプリ開発などの分野で活用されています。

    PyTorchは、コンピュータビジョンや自然言語処理で利用されているTorchを元に作られているのが特徴的です。「直感的にコードが書ける」「参照リソースが豊富」などのメリットを持ち、多くの開発者から高い人気を得ています。

    PyTorchは、動的ネットワーク方式を採用しており、Pythonの関数と同じ感覚でニューラルネットワークを構築できるのが特徴のひとつです。ほかにも、非常に柔軟なニューラルネットワークの記述ができるため、さまざまな要望に即した記述が可能となるでしょう。

    PyTorchは、処理の速さ、扱いやすさなどに注目が集まっているツールで、今後の利用拡大が期待されるツールのひとつです。

    Microsoft Azure Machine Learning Studio

    Microsoft Azure Machine Learning Studio

    出典https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/machine-learning

    Microsoft Azure Machine Learning Studio は、Microsoft が提供する機械学習システムを構築するためのサービスです。

    クラウド上で実行されるためサーバー不要で、サンプルデータも用意されているためすぐに使用できます。このため、インフラ環境の運用や機械学習の IT リソース準備などを気にせずに、機械学習モデル構築・運用に集中したい人向けのサービスです。

    データ収集・モデル構築・モデルデプロイまでを一気通貫に行うことが可能で、利用しやすいです。

    専門的かつ高度なデータ分析を実行することもできますが、専門知識を持たなくても、Azureが公開している予測モデルを組み合わせることで高度な予測モデルを開発できます。

    初心者向けAI開発のまとめ

    初心者向けAI開発のまとめ

    近年ChatGPTなどの平易に使える生成AIの登場とともに、AI開発は多様なビジネスユーザーにとって、とても身近な存在になりました。

    AI開発は、これからの社会を支えていく非常に重要な核となる技術です。
    ぜひAI開発自体にもアンテナを広げ、自社のビジネスに活かしていくチャンスを掴みたいところです。

    ですがAI開発を行うためにはそれ相応の知識が求められることも確かです。

    AIの導入プロセスには様々なステップがあり、各ステップをどのように自社のニーズとすり合わせるのかには豊富な経験と準備が欠かせません。

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