ITの普及に伴い、企業のヘルプデスク業務の重要性はますます高まっています。
しかし、社内にヘルプデスクを設置するには、人材の確保や教育、運用にかかるコストや労力が必要となります。
そこで、近年注目されているのが、ヘルプデスクの外注、いわゆる「アウトソーシング」です。
アウトソーシングには、業務効率化やコスト削減などのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
そこで、本記事では、ヘルプデスクを外注するメリット・デメリットや、アウトソーシングの費用相場について解説します。
ヘルプデスクの外注を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立
2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当
2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発
2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出
ヘルプデスクとは?
ヘルプデスクとは、「企業や組織のITシステムや製品に関する問い合わせやトラブルに対応する業務、またはそれを実施する組織や部門」のことです。
ヘルプデスクの主な業務として、「電話やメール、チャットなどでの問い合わせ対応」や「トラブルシューティング」、「操作方法や利用方法の説明」や「マニュアルやFAQの作成・更新」などがあります。
ヘルプデスクは、企業のIT活用を円滑に進めるために重要な役割を担っています。
ヘルプデスク外注のメリット
まずは、ヘルプデスクを外注するメリットについて、4つ紹介していきます。
1. コスト削減とリソース効率化
社内にヘルプデスクを設置するには、人件費や設備費、システム利用料など、さまざまなコストが発生します。
外注することで、これらのコストを抑えることができます。また、ヘルプデスクに必要な人材を社内に確保する必要がなくなるため、人材の採用や育成にかかるコストや労力も削減が可能です。
・具体的なメリット
- 人件費の削減:ヘルプデスクの担当者を社内に雇用する場合、人件費(給与、賞与、社会保険料など)がかかります。外注することで、これらの人件費を削減できます。
- 設備費の削減:ヘルプデスクの業務には、電話やパソコンなどの設備が必要です。外注することで、これらの設備費を削減できます。
- システム利用料の削減:ヘルプデスクの業務に使用するシステムの利用料がかかります。外注することで、これらのシステム利用料を削減できます。
2. トラブルシューティングの迅速化
技術的なトラブルが発生した場合、迅速に対応することが重要です。
社内にヘルプデスクを設置する場合、担当者が不在で対応が遅れるなどの問題が生じる可能性があります。外注することで、24時間365日対応などの体制を整えることができ、トラブル発生時の迅速な対応を実現できます。
・具体的なメリット
- 24時間365日の対応:外部のヘルプデスク会社は、24時間365日対応を行っているケースが多いです。そのため、夜間や休日などでも迅速な対応が可能です。
- 専門的な知識と経験:外部のヘルプデスク会社は、幅広い技術知識と経験を持っています。そのため、自社では対応が難しいトラブルでも、迅速かつ的確な対応が可能です。
3. 専門知識の活用
外部のヘルプデスク会社は、幅広い技術知識と経験を持っています。
自社では難しい課題も、彼らに依頼することで効果的な解決策が得られます。また、最新のIT技術に関する情報もいち早く提供してもらうことができます。
・具体的なメリット
- 高度な技術サポート:外部のヘルプデスク会社は、最新のIT技術に関する知識と経験を持っています。そのため、自社では対応が難しい高度な技術的な問題も、迅速かつ的確に解決することができます。
- システムの改善提案:外部のヘルプデスク会社は、幅広いシステムの運用実績を持っています。そのため、自社のシステムの改善や運用の最適化に関する提案を受けることができます。
4. 柔軟性と拡張性
ヘルプデスク外注は、業務量の増減に柔軟に対応できるため、事業の成長に合わせてサービスを拡張することができます。
例えば、繁忙期には人員を増やして対応し、閑散期には人員を減らすといった対応が可能です。
・具体的なメリット
- 業務量の変化への対応:事業の成長に伴って、ヘルプデスクの業務量が増加する可能性があります。外注することで、業務量の増加に合わせて人員や対応時間を柔軟に調整することができます。
- 新規事業への対応:新規事業を開始する場合、新たにヘルプデスクを設置する必要がある場合があります。外注することで、新規事業の立ち上げに合わせて、迅速にヘルプデスクのサービスを開始することができます。
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ヘルプデスク外注のデメリット
ヘルプデスクを外注するメリットは多くありますが、デメリットも存在します。
ここでは、ヘルプデスクを外注する際に注意すべきデメリットについて、4つ紹介していきます。
1. 依存度の増加
ヘルプデスクの業務は、企業のIT活用を円滑に進めるために重要な役割を担っています。
外部委託することで、ヘルプデスク会社に業務を任せることになるため、自社の依存度が高まる可能性があります。
ヘルプデスク会社に依存しすぎると、以下のデメリットが発生する可能性があります。
- ヘルプデスク会社が倒産した場合、対応が滞る可能性がある
- ヘルプデスク会社が変更になった場合、対応が大きく変わる可能性がある
- ヘルプデスク会社に業務を丸投げしてしまう可能性がある
ヘルプデスクを外注する場合は、自社で対応できる業務と、外部委託する業務を明確に分け、自社で対応できる業務をしっかりと把握しておくことが大切です。
また、ヘルプデスク会社との連携体制を整え、自社で対応する業務についても、ヘルプデスク会社と協力しながら進めていくことが重要です。
2. セキュリティリスク
セキュリティは非常に重要な問題です。外部のヘルプデスクがアクセスすることでセキュリティリスクが増大する可能性があります。
ヘルプデスクの業務では、社内の機密情報や顧客情報にアクセスする場合があります。外部委託する場合は、ヘルプデスク会社が適切なセキュリティ対策を講じているかどうかを確認することが重要です。
具体的には、以下の点を確認しましょう。
- ヘルプデスク会社のセキュリティポリシー
- ヘルプデスク会社のセキュリティインシデント対応体制
- ヘルプデスク会社のセキュリティ資格
また、ヘルプデスク会社と自社でセキュリティに関するルールを定め、相互に確認・監査を行うことで、セキュリティリスクを低減することができます。
3. コミュニケーション課題
外部の委託先とのコミュニケーション課題が発生することがあります。
ヘルプデスクの業務では、電話やメール、チャットなど、さまざまな方法でユーザーとコミュニケーションを取ります。外部委託する場合は、ヘルプデスク会社とのコミュニケーションが円滑に取れるかどうかを確認することが重要です。
具体的には、以下の点を確認しましょう
- ヘルプデスク会社の対応時間
- ヘルプデスク会社の対応言語
- ヘルプデスク会社のコミュニケーションツール
また、ヘルプデスク会社と定期的にコミュニケーションを取り、問題点があれば早急に解決していくことが重要です。
4. カスタマイズの難しさ
一部の企業にとって、独自の要件に合わせたカスタマイズが難しい場合があります。ヘルプデスク外注先の選定において、カスタマイズの可能性を確認しましょう。
ヘルプデスクの業務は、企業によって要件が異なります。外部委託する場合は、ヘルプデスク会社が自社の要件を満たすことができるかどうかを確認することが重要です。
具体的には、以下の点を確認しましょう。
- ヘルプデスク会社の対応範囲
- ヘルプデスク会社の対応時間
- ヘルプデスク会社の対応言語
また、ヘルプデスク会社と契約する前に、実際にデモやトライアルを実施し、自社の要件を満たすことができるかを確認することも重要です。
ヘルプデスクを外注する際には、メリットだけでなく、デメリットについてもしっかりと理解した上で、自社にとって最適な選択肢を検討することが大切です。
ヘルプデスク外注の費用相場
ヘルプデスクを外注する際は、費用も重要な検討ポイントとなります。ここでは、ヘルプデスク外注の費用相場について解説していきます。
1. 価格の要因
ヘルプデスク外注の価格は、以下の要因によって大きく異なります。
- サービス内容:ヘルプデスク外注では、問い合わせ対応、トラブルシューティング、操作方法の説明など、さまざまなサービスを提供しています。サービス内容によって、費用は大きく異なります。
- 規模:企業規模が大きいほど、対応するユーザー数や問い合わせ件数が多くなるため、費用も高くなります。
- 業界:業界によって、求められるヘルプデスクの業務内容やレベルが異なるため、費用も異なります。
- 地域:地域によって、人件費や物価が異なるため、費用も異なります。
2. 平均的な費用範囲
ヘルプデスク外注の平均的な費用範囲は、以下のとおりです。
- 問い合わせ対応のみ:月額 数万円?数十万円
- 問い合わせ対応とトラブルシューティング:月額 数十万円?数百万円
- 問い合わせ対応、トラブルシューティング、操作方法の説明:月額 数十万円?数百万円
3. カスタマイズと追加料金
ヘルプデスク外注では、自社の要件に合わせてカスタマイズや追加のサービスを依頼することも可能です。その場合、追加料金が発生する場合があります。
- 24時間365日の対応
- 多言語対応
- 特定のシステムや製品のサポート
- マニュアルやFAQの作成・更新
4. ヘルプデスク外注の契約形態
ヘルプデスク外注の契約形態には、アウトソーシング、業務委託、請負など、さまざまな種類があります。契約形態によって、費用や契約内容が異なるため、注意が必要です。
- アウトソーシング:ヘルプデスク業務をすべて外部委託する形態です。費用は高くなる傾向がありますが、運用の手間が省けます。
- 業務委託:ヘルプデスク業務の一部を外部委託する形態です。費用はアウトソーシングよりも安くなる傾向がありますが、運用の手間は増える可能性があります。
- 請負:ヘルプデスク業務の成果物を納品する形態です。費用はアウトソーシングや業務委託よりも安くなる傾向がありますが、運用の手間が最も増える可能性があります。
ヘルプデスク外注の費用は、サービス内容、規模、業界、地域、カスタマイズや追加サービスなど、さまざまな要因によって異なります。
自社の要件や予算に合わせて、最適なヘルプデスク外注サービスを選定しましょう。
ヘルプデスクのアウトソーシングおすすめ5選
ヘルプデスクを外注する際には、さまざまな企業から提供されているサービスから、自社に最適なサービスを選ぶ必要があります。
ここでは、おすすめのヘルプデスク外注サービスを提供している企業を5つ紹介していきます。
株式会社 サンクネット
株式会社サンクネットは、業務のアウトソーシングを提供している会社です。バックオフィスや業務ディレクション、コールセンターなど、さまざまなアウトソーシング事業を展開しています。?
ヘルプデスクサービスは、コールセンター運営代行サービスとヘルプデスク構築・運営サービスの2種類があり、どちらも365日24時間対応可能です。
コールセンター運営代行サービスは、夜間・祝日・緊急時にも対応できます。また、ヘルプデスク構築・運営サービスは、ゼロからの構築から業務改善までサポートしています。
項目 | 内容 |
サービスURL | 株式会社 サンクネット |
株式会社アイエスエフネット
株式会社アイエスエフネットは、東京都港区に本社を置く、ITインフラエンジニアの派遣事業、有料職業紹介事業を展開している会社です。
ヘルプデスクサービスは、24時間365日対応の多言語サポートを提供しています。日本語、英語、中国語、韓国語に対応しています。
また、国内の保守拠点から駆付け対応を行うオンサイト保守サービスも提供。これらのサービスは、欧米企業だけでなく、アジア諸国の企業もサポートすることが可能です。
項目 | 内容 |
サービスURL | 株式会社アイエスエフネット |
株式会社Gizmo
株式会社Gizumo(ギズモ)は、ヘルプデスクや社内SE代行のサービスを提供する会社です。
チャットやメール、電話やテレビ会議にてITに関するあらゆる相談が可能です。パソコンの不調やトラブル対応、使い方のサポートから、IT活用のご相談まで全て対応しています。
また、業務改善や効率化など、ITへの投資額の精査についても相談することができます。
項目 | 内容 |
サービスURL | 株式会社Gizmo |
株式会社ウィルオブ・ワーク
株式会社ウィルオブ・ワークは、各業界や業種に特化した人材派遣・紹介やキャリアアップ支援を行う総合人材会社です。
コールセンターの運営や人材採用の領域で蓄積してきたノウハウと先進のテクノロジーを活用し、ワンストップでヘルプデスクサービスを提供しています。
また、業務の自動化を実現するRPAシステム導入支援など、専門の人材を多く在籍しており、高い品質と生産性を実現しています。
項目 | 内容 |
サービスURL | 株式会社ウィルオブ・ワーク |
株式会社ベルシステム24
株式会社ベルシステム24は、クライアント企業のIT機器環境を一括管理し、テクニカルサポートを提供している会社です。
システムトラブルや使用方法などの各種お問い合わせに対応し、アウトソーシングにより属人化を解消し、クライアント企業の業務の適正化を寄与しています。
また、業務アセスメント、ライフサイクルマネジメント、定着化支援サービスを提供しています。
項目 | 内容 |
サービスURL | 株式会社ベルシステム24 |
まとめ
ヘルプデスクを外注することで、コスト削減や業務効率化など、さまざまメリットが期待できます。
しかし、情報漏洩のリスクや対応品質の低下などのデメリットにも注意が必要です。
ヘルプデスク外注サービスを検討する際には、自社の要件に合ったサービスを選ぶことが大切です。
また、複数のサービスを比較検討して、最適なサービスを選ぶようにしましょう。
ヘルプデスクの外注を検討されている方は、株式会社Jiteraにご相談ください。
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ビジネスの成功には、さまざまな要素が関係しますが、ヘルプデスクの外注は、その重要な要素の1つです。
ヘルプデスクを外注サービスを活用して、ビジネスの成功を目指してみませんか。