BPOとは?意味や事業内容、アウトソーシングとの違いなどをわかりやすく解説

日本だけでなく世界規模で見ても、理想的なビジネスの展開方法というものは時代によって変化しています。一昔前までは人材からノウハウ、設備に至るまで全て自社で作成して保持していることが理想的とされていました。

それが今では持たざる経営、つまり自社で抱える人材や設備などは最小限にして、他の物は適宜他社から借りたり、協力したりすることが理想とされています。そのような時代において注目を集めているのが、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)です。

目次
Nao Yanagisawa
監修者 Jitera代表取締役 柳澤 直

2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立

2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当

2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発

2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出

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執筆者

文系大学出身で、25歳の時にIT業界に足を踏み入れました。ヘルプデスクから要件定義まで、下流から上流まで文字通り叩き上げでキャリアを築き上げました。取得した資格もいつの間にかもう2桁に。趣味も資格取得。あと、映画鑑賞と飲み会。

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    BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)とは?

    BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)とはわかりやすく言うと、ビジネスを展開・維持するために必要な業務の一部を、お金と引き換えに外部の業者に代行して貰うことを意味します。

    BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を行うことにより、人件費や設備投資など、ビジネスにおける初期投資や固定費の額を抑えることができますし、ビジネスを始めたばかりで自社にノウハウがまだ蓄積されていない業務でも、ある程度以上の質を担保できるなどのメリットがあります。

    また、繁忙期と閑散期でBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の量を増減させる、というような形で予算を守りながらも現場の人員の負担を軽減することもできます。

    BPOの意味

    BPOとは、前述したようにビジネスに必要な業務の一部を外注することを意味しますが、業務の企画や実行に関しても外部の業者に任せることができます。

    企画の段階では、委託先の企業からの質問への回答などのタスクを行う必要がありますが、任せた業務のほぼ全てを委託先の企業に丸投げすることも可能になります。

    例えばヘルプデスクなどの業務においては、委託先の企業が行う業務の範囲などは委託側の人間から発信していく必要がありますが、それ以外の受け答えのマニュアルの作成や、オペレーターの育成などの業務は全て委託先の企業に任せることができます。

    また、IT業界においてはヘルプデスク業務だけでなく、テスタやプログラミング、要件定義に至るまで、ほぼ全ての業務をBPOで解決している企業も少なくありません。彼らはこのようにすることで、新商品や新サービスの立案や販売、営業戦略に貴重な人員を最大限割くことが可能になるのです。

    BPOの発展

    元々BPOは倉庫や事務仕事など、莫大な初期投資が必要な設備を一定期間レンタルしたり、高いスキルは不要ですが、繁忙期には膨大な仕事量が生じる業務を乗り切るために人員を外部から一時的に派遣してもらうような形が主流でした。

    このような形のBPOは今でも多くの企業や業界で使用されていますが、より踏み込んだ形のBPO事業の市場が現在急成長しています。それは自社の人員のスキルや予算、設備の状況を考慮したうえで、より良いサービスをより安価に提供するために、一部の業務を丸ごと他社に委託するというものです。

    今までは急場をしのぐために使用しているケースの方が圧倒的に多かったのですが、現在ではよりビジネスを成長させるために使用するケースも多くなった、というように、使用目的が今までとは異なってきています。また、中国や東南アジアなどの国の企業に外注することも多くなるなど、委託先の企業を探す範囲も従来に比べるとずっと大きくなっています。

    BPOサービスの種類と特徴

    前述したようにBPOサービスを使用するに当たっては複数の目的があるため、その目的によって具体的な業務内容も異なります。

    この章ではバックオフィス業務・フロントオフィス業務・専門業務の3つの種類に分けて、それぞれの特徴などを解説します。バックオフィスは経理や在庫管理などの業務、フロントオフィス業務は営業や販売などの業務、専門業務はプログラミングなど、専門的な知識を必要とする業務のことを指します。

    バックオフィス業務

    バックオフィス業務は前述したように、経理や在庫管理などの業務を意味します。

    まず経理関連の業務について例にあげると、税務処理を外部の税理士事務所に委託しているという企業は多いです。税務処理は専門性が高いうえに、業務量も多く、ミスが起こると企業の信用に大きな傷をつけることが多いため、既に実績のある企業に外注したいと考える経営者が多いからです。また、税務処理については比較的安価に外注できることも多いため、ビジネスの規模を問わず外注する企業は多いです。

    在庫管理においては、商品や材料の保管場所を提供するだけでなく、原価計算や販売実績から見た製造数のアドバイスまで行うケースも多いです。廃棄する在庫を抑えることで経費を抑え、より安価な値段で良質な商品を提供することができるため、信用出来る業者に在庫管理業務を委託することができれば、ビジネスをより成長させることが可能になります。

    フロントオフィス業務

    フロントオフィス業務は、前述したように営業や販売などの業務を意味します。自社に営業部門を持たない企業は意外に多いです。そのような企業は技術力や発想力に自社のリソースの多くを注いでいますが、外部の環境に触れる機会が乏しいため、顧客のニーズを掴むことを不得手としています。

    そのような場合に営業や販売の業務を外部に委託することで販路を開拓するだけでなく、顧客のニーズを掴んで既存の商品やサービスを改善することも可能になります。

    従って、単純に契約件数を多くとってくるだけでなく、商品の売り込みをした際、どのようなところを魅力に思ったのか、契約が成立しなかった場合はどのような箇所に魅力を感じなかったか、などの部分を売り込み先からヒアリング・分析できるような企業に委託することが重要です。

    現在の営業代行は単純な話術や心身のタフさだけでなく、マーケティングやデータの分析などの能力も必要とされています。

    専門業務

    専門業務は前述したようにプログラミングなど、専門のスキルが必要な業務を指します。特にIT関連の業務はBPOを使用することが多いです。

    プログラミングだけでなく設計や要件定義など上流の工程も外注することも多く、上流の工程は自社のビジネスや事情に精通していなければ業務の遂行が難しくなることから、特定の企業との付き合いが長くなる傾向が強くなることが特徴としてあげられます。

    また、専門業務をBPOをする場合は人材派遣の企業を使用することになり、企業間で人材を紹介しあうことが一般的であるため、様々な企業の人間がチームを組んで業務を行うことが多いです。

    ところで、専門業務は自社のビジネスの核心部分にあたる場合が多いため、専門業務をBPOするということは自社のビジネスの核心部分を外部に委託することになります。従って企業秘密を安易に外部に漏らさないためにも、どのような業務を外注するのか、その範囲を慎重に決定しなければなりません。

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      BPOとアウトソーシングの違い

      BPOとアウトソーシングは意味合いが非常によく似ていますが、厳密に言えばこの2つの意味合いは違います。

      BPOではビジネスの核になるような業務を外部の企業に任せ、長期的かつ継続的にコミュニケーションを取ることを意味します。一方、アウトソーシングの場合は営業事務などビジネスの核となる業務を補助するような、比較的簡単に処理できる、定型化しやすい業務を外部に任せることを言います。

      言うまでもないことですが、どちらに任せた方が良いなどということは無く、自社の状況によってそれぞれを使い分けるような使い方がベストになります。ただ、BPOの方が外部との折衝を担当した経験があったり、専門的な知識を持つような、質の高い人材が仕事をするパターンが多いです。

      BPOとアウトソーシングの違い

      前述したようにBPO事業を行っている企業の場合、外部との交渉や専門性の高いスキルを必要とする業務を任せられる場合が多いため、人材のレベルが高いパターンが多いです。しかし、相応に人件費も高くなります。

      アウトソーシングの場合は定型化をしやすい業務しか任せることができませんが、人件費はそれだけ安くなります。

      他に異なる点として、結果が出るまでの期間があります。

      いくらBPOの場合は人材のレベルが高いと言っても、任せる仕事は定型化がしにくく難易度も高くなるうえに、クライアントの業務を深く理解する必要があるため、結果が出てきて投資を回収できるまでの期間は長くなる傾向があります。

      それに対してアウトソーシングは定型化しやすい業務を任せることが多く、すでにマニュアルなども完成している場合も多いことから俗人化しにくいため、投資を回収できるまでの期間は比較的短くなる傾向が強いです。

      業務の難易度 人件費 結果が出るまでの期間
      BPO
      アウトソーシング

      BPOとアウトソーシングの選択基準

      BPOとアウトソーシングの選択基準には幾つかの観点があります。

      まずあげられることとして、社内の人材の熟練度があります。まだ創立してからそこまで時間が経っていない、若しくは社内の人材の業務への熟練度が低い場合はBPOを選択し、ビジネスの核となる業務を改善する必要があります。

      一方、創業してからある程度の時間が経過して、社内の人材の業務への習熟度が高まった段階であれば、アウトソーシングを使用した方がコストパフォーマンスが良いです。社内の人材の業務への習熟度が高い状況であれば、業務をマニュアル化して俗人性を低くしやすくなります。

      もう1つあげられる点として、任せる業務の内容にもよります。単純な電話の受け答えや定型化しやすい事務作業のようなものであれば、アウトソーシングを使用すべきです。

      一方、システム開発や販路の開拓など、ビジネスの核となる業務や専門性の高い業務を任せるのであれば、BPOを使用した方がより適切です。

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)のメリット

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)を使用すると、幾つかの点でメリットがあります。具体的には業務の効率化・コスト削減・専門性や競争力の強化・リスクの低減、という観点をあげることができます。何れの観点も、社内の人材を自前で全て育て上げるよりも遥かに効率が良いです。

      デメリットについても後述しますが、今から説明するような観点に魅力を強く感じた場合はビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)の使用を検討した方が賢明です。

      業務の効率化

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)のメリットとして、まず業務の効率化をあげることができます。社内で一からノウハウを作成しようとすると、その過程で多くの無駄が生まれてしまい、現場の人間を疲弊させることになります。

      また、ノウハウを一定以上のレベルまで蓄積させるにはある程度の時間が必要になるため、一朝一夕でできるものではありません。

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)を利用すれば、類似した業務の経験が豊富な人材にノウハウの作成や人材教育なども任せることができるため、社内の人材やリソースを他の業務に回すことができます。結果として、社内の業務を効率的に処理することに繋がります。

      コスト削減

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)は前述した通り、アウトソーシングよりも人件費がかかりますが、社内の人材を育てるよりもコストは低くなります。

      社内で人材を育てようと思っても、途中で退職されてしまっては今までの投資や労力が全て無駄になってしまいます。それどころか今まで育てた人材を他社に引き抜かれてしまったり、同じ業界で独立をされた場合には、競合他社という敵に塩を送ったということになります。

      それに比べてビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)であれば人材育成という不確実性の高い部門に投資をする必要がなく、投資の見返りがより確実で、見返りを受けられるまでの期間もより短くなります。

      専門性や競争力の強化

      ビジネスを進化させるためにはビジネスの核となる専門性の高い業務を効率的に行い、市場での競争力を高める必要があります。しかし、専門性の高い業務をこなすために必要なスキルは一朝一夕で身に付くものではありませんし、業務経験も必要不可欠です。

      そのような時、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)を使用することで専門性の高い業務を早い時期から効率良く処理することが可能になりますし、自社の経営に関する事柄についてアドバイスを受けることもできます。

      従って、業務経験やノウハウなどを一過性のものにせず、蓄積して永続的なものにすることも可能になるため、自社の専門性や競争力を高めることができます。

      リスクの低減

      ビジネスの核となる業務には、一定以上のスキルや経験を持った人材に担当してもらうべきです。しかしそのような人材を他社から引き抜くことは難しいですし、社内で育てようと思えば莫大な時間とお金を投資する必要があります。

      時間とお金はビジネスに必要不可欠なので、かなりのリスクを背負うことになります。だからと言って充分な能力を持っていない人材にビジネスの核となるような業務を任せることは言語道断です。

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)ではビジネスの核となる業務を初めから一定以上のスキルや経験を持った人材に担当してもらうことが可能になるため、ビジネスを進める上でのリスクを低減することにもつながります。

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)のデメリットやリスク

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)には前述したように、多くのメリットがあり、上手く使えば自社のビジネスを飛躍的に成長させることができます。

      しかし、良い点ばかりではなくデメリットやリスクもあるため、使いどころを間違えると予算を食いつぶすだけの結果に終わる可能性もあります。デメリットやリスクに上手く対処ができなかった場合は、社内のノウハウ蓄積に失敗したり、セキュリティインシデントを発生させる恐れもあります。

      社内にノウハウが蓄積されない

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)は、自発的に委託先の企業に提案やヒアリングを行ったり、ドキュメントの管理をしっかりと行えばノウハウを蓄積することができます。

      しかし、委託先の企業に業務を丸投げしてしまっている場合は、委託先の企業から貰ったアドバイスや情報が記録されないため、社内にノウハウが一向に蓄積されず、その業務に関しては委託先の企業に頼りきりという状況になっています。これでは自社のビジネスを成長させる事はできません。

      従って、委託先の企業の選定の時点で、定期的に議論の場を設けてアドバイスを貰えるような企業と契約できるようにしなければなりません。後は前述したように、委託先の企業から入手したアドバイスや情報をしっかりと管理し、自社の社員に引き継ぐような環境を整えておく必要があります。また、自社の社員を委託先の企業の業務に参加させることも有効な対策になります。

      情報漏洩などのセキュリティリスク

      前述したように、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)は自社のビジネスの核となるような業務を他社に委託する場合が多いです。特にシステム開発や保守などの業務においては、自社の大切な顧客情報や財務情報の管理も委託先の企業に任せる場合もあります。

      もしも委託先の企業が自社の顧客情報や財務状況の情報を流出させてしまった場合、自社の落ち度が少なかったとしても、顧客からの信用を損なったり、社会的な制裁を受けたりする可能性があります。

      このような事態を防ぐためにも、委託先の企業がセキュリティ関連の研修や対策を充分に行っているかを契約前に確認したり、業務の開始前に秘密保持契約を締結するなどの対策を行う必要があります。

      また、情報漏洩に関する保険を提供している保険会社も最近は幾つかあるため、これらのサービスに加入することで、最悪の事態に遭遇したとしても損害を最小限に抑えることが可能になります。

      委託先の選定や管理が難しい

      自社のビジネスの核となるような業務を他社に委託する場合、実績があって信用のおける企業に委託すべきですが、そのような企業を見つけることは難しいです。

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)という言葉もBPOビジネスという業界も、誕生してからまだ日が浅いため、実績のある企業というものが見つかりにくいです。少子高齢化で生産人口が少なくなっている日本であればなおさらです。

      もしも質の低い企業に業務を委託した場合、前述したようなセキュリティリスクが高まったり、情報やノウハウの蓄積が上手くいかないなどの危険性があります。また、そもそも任せた業務を満足に遂行できないという可能性もあります。

      このような事態を防ぐためにも、委託先の選定や管理は慎重に行う必要があります。企業のサイトを見て情報収集をすることは勿論、経営者の会合などに積極的に参加し、優良企業についての情報を収集することも重要です。

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)パートナーの選び方

      この章では自社の大切な業務を委託するビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)パートナーの選び方について解説します。

      質の低い企業に委託してしまった際のリスクは前述した通り、そもそも任せた業務を満足に遂行できないなどのリスクがありますが、仮に優良な企業を見つけたとしても、予算や立地などの問題から一緒に仕事をすることが難しくなってしまうということもあり得ます。

      従って、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)パートナー選びは慎重に行う必要があります。

      信頼性が高いか

      委託先の企業の信頼性が高くなかった場合、自社の情報を杜撰に扱われたり、業務に真摯に取り組んでもらえない危険性があるため、慎重に判断する必要があります。

      前述したように経営者の会合などに積極的に参加して情報を集め、まずは評判の悪い企業に業務を委託しないようにしなければなりません。また、ネットなども活用して、過去に委託先の企業が重大な不祥事を起こしていないか、もし仮に不祥事を起こしていた場合は、納得できる対処法を取ったか、などを情報を調査する必要があります。

      信頼性の高い委託先を見つけて業務を委託することで、余計な心配や管理などをすることなく、自らの業務に集中することができます。

      実績は豊富か

      ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)の利点として、一定以上の経験やスキルを持った人材に業務を任せ、ノウハウやスキルを吸収することがあげられることは前述した通りです。

      一定以上の経験やスキルがあるかどうかを決める基準として、実績が豊富かどうかがあげられます。従って、もし実績の少ない企業に業務を委託した場合は、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)の利点の1つをわざわざ打ち消しにいっている可能性が高いです。

      一般的な企業であれば、自社のサイトに今まで受託したプロジェクトやクライアントの実績を載せているため、委託先候補の企業のサイトを調査することで実績が豊富か否かを判断できます。

      専門性が高いか

      システム開発などの専門性の高い業務を委託する場合、委託先の企業が抱えている人材のスキルの専門性は、当然高くなければなりません。そうでなければ、どんなに仕事への姿勢が誠実であろうと、成果物の質が低くなってしまい、お金と時間の両方を無駄にしてしまいます。

      委託先の企業が抱えている人材のスキルの専門性が高いか否かについては、実績の章で書いた内容と同じく、委託先の企業のサイトに記載してある実績を見ることで判断ができます。実績としてあげられている事例の難易度が高かったり、規模が大きかったりすれば、専門性が高いと判断することができます。また、SES系の企業であれば、自社の社員が得意としている分野なども書いてあることが多いです。

      予算に合っているか

      規模の大小にかかわらず、ビジネスには予算という問題がいつも付きまといます。これはビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)についても同じで、必ず費用は予算の範囲に収まるようにしなければなりません。

      もし自社のビジネスにそぐわない費用をかけてしまった場合、自社の経営の大きな負担になる可能性があります。従って、どんなに質の高い企業を見つけたとしても、費用が予算の範囲に収まらないのであれば見送るべきです。

      質の高い仕事を行ってくれる企業は相応に費用も高くなる場合が殆どです。経理や財務を担当している社員と綿密に話し合い、どの企業が最もコストパフォーマンスに優れているかを決めていく必要があります。

      地理的な立地や言語に問題はないか

      もし実績が豊富で費用も手ごろな企業が見つかったとしても、場所が遠かったり、お互いの言語が通じなければBPO業務を任せることは難しいです。

      最近はリモートワークが広がっているとはいえ、顧客への訪問や機密情報のアクセスなどについては出社しなければならないことがまだまだ多いです。言語という観点については、お互いの言葉を理解出来なければ意思疎通が難しく、そもそも契約までこぎつけるかも怪しくなります。

      どちらの問題も出張費を別途支払ったり、通訳を雇うなどの対応策はあるものの、費用が更に高くなってしまいます。自社の近場にあって、尚且つ同じ言語を使用している会社に委託する方がずっと安全です。

      大手BPO企業一覧

      この章では大手BPO企業を紹介します。どれも日本を代表するBPO企業です。

      トランスコスモス株式会社

      トランスコスモス株式会社は、コールセンターやデジタルマーケティングなど、様々な業務を展開しており、BPO事業も展開している日本の大手BPO企業です。様々な事業を展開しているため、様々な業界や業務の経験が蓄積されている可能性が高いです。

      参考:トランスコスモス株式会社

      ベルシステム24株式会社

      ベルシステム24株式会社は主に医療系の業務に関連したBPO事業を展開している企業で、スマートフォンアプリも運営しています。ベトナムにも子会社があるため、海外進出をしたい医療系企業にも役に立つ可能性が高いです。

      参考:ベルシステム24株式会社

      株式会社NTTデータ・スマートソーシング

      株式会社NTTデータ・スマートソーシングは、NTT系列のBPO企業です。トランスコスモス株式会社以上に幅広い分野を手掛けており、BPO事業以外にもコールセンターや広告代理店業務、更にはスポーツマネージメントも行っています。NTTの傘下ということもあり、特にIT関連の事業にリソースが割かれています。

      参考:株式会社NTTデータ・スマートソーシング

      株式会社NTTマーケティングアクト

      株式会社NTTマーケティングアクトは株式会社NTTデータ・スマートソーシングと同様にNTT系列のBPO事業ですが、こちらは顧客からの問い合わせに対応する業務である、コンタクトセンターのBPO業務を専門にビジネスを展開しています。

      参考:株式会社NTTマーケティングアクト

      株式会社りらいあコミュニケーションズ

      株式会社りらいあコミュニケーションズは、現在KDDIエボルバと経営統合し、アルティウスリンク株式会社と社名を変えています。NTTマーケティングアクトと同様に顧客からの問い合わせに対応する業務であるコンタクトセンターのBPO業務を行っていますが、それ以外にもエンジニアの派遣なども行っているため、IT関連の事業のサポートにも強みがあります。

      参考:アルティウスリンク株式会社

      株式会社パソナ

      株式会社パソナはDXや情報セキュリティに関するBPO事業を展開しています。今日非常に重要性が高まっている領域に対して豊富なスキルや経験を持っているため、IT技術を使用したビジネスを展開している企業にとってはニーズが高いです。

      参考:株式会社パソナ

      株式会社ネオキャリア

      株式会社ネオキャリアは人事や広報、IT関連のBPO事業を展開している企業です。元々は採用や広告関連のビジネスを展開していることもあるので、人事や広報関連の業務に特に強みがあります。また、外国人の採用に関してもノウハウがあります。

      参考:株式会社ネオキャリア

      中小BPO企業一覧

      日本のBPO企業には、中小であっても優良なBPO企業が沢山あります。以下にその例をいくつか紹介します。

      株式会社ウィズ・プランナーズ

      株式会社ウィズ・プランナーズは、バックオフィスやコネクトセンターなどの事業以外に、BPOコンサルティング事業を展開しています。近年ですとBtoC事業に関するコンサルティングの実績が豊富です。

      参考:株式会社ウィズ・プランナーズ

      株式会社コンフィデンス

      株式会社コンフィデンスは営業関連の業務に特化した中小のBPO企業です。営業関連の業務で言うと、インサイドセールスから新規事業の立ち上げまで幅広く事業を展開しています。

      参考:株式会社コンフィデンス

      株式会社グランサーズ

      株式会社グランサーズは、バックオフィス業務とITを融合したサービスを提供しています。バックオフィスの中でも、経理や財務関係の業務に強みを持っており、IPO業務のコンサルティングや経理の教育に関するノウハウを持っています。

      参考:株式会社グランサーズ

      株式会社キャスター

      株式会社キャスターはリモートでのBPOサービスの提供をメインに行っています。従って、自社の立地に関係なく業務を委託することができます。サービスの内容としては、経理や人事をはじめとしたバックオフィス関連のBPOサービスの提供が主です。

      参考:株式会社キャスター

      株式会社アデコ

      株式会社アデコは、人材派遣やコンサルティングなどのサービスを提供しています。近年ではリスキリング業務の支援なども行っており、人事や教育関連のサービスに秀でているBPO企業です。

      参考:株式会社アデコ

      株式会社富士通エフ・アイ・ビー

      株式会社富士通エフ・アイ・ビーは富士通系列のBPO企業です。大手IT企業でもある富士通の一員らしく、DX関連のBPOサービスを中心に展開しています。

      参考:株式会社富士通エフ・アイ・ビー

      株式会社日本ビジネスシステムズ

      株式会社日本ビジネスシステムズは、自社システムの販売や保守を中心にビジネスを展開している、独立系のSIer企業です。DX関連のBPOサービスを展開しており、リモート会議用のデバイスの販売など、ユニークなサービスも展開しています。

      参考:株式会社日本ビジネスシステムズ

      株式会社日立システムズ

      株式会社日立システムズは日立系列のBPO企業で、主にIT関連のサービスに強みがあります。日立の自社サービスを活用し、クライアントの課題解決を行います。様々な業界での経験があるため、クライアントの幅広い要望に応えられることが強みです。

      参考:株式会社日立システムズ

      BPOを活用してビジネスを強化

      この記事で何度か紹介したように、BPOにはメリットもあればデメリットもあるため、一概に全ての企業に対してBPOを使用した方が良いとは言えません。場合によってはBPOではなくアウトソーシングだけにとどめておいた方が良い状況も多々あります。

      従って、上手くBPOを活用することができれば、自社のビジネスを飛躍的に強化することができます。しかしBPO案件にあたる業務はどのようなものでどこまでの範囲を示すのか、実際に行ったことがある経験がなければ判断が付きにくいです。

      そのような場合は株式会社Jiteraに相談することをお勧めします。株式会社Jiteraはテクノロジーを駆使し、クライアントのビジネス上の課題を解決してに新たな価値を提供することを目的にビジネスを展開しています。テクノロジーの力で販路の拡大や業務効率の改善など、幅広いニーズに応えることができるため、是非一度お問い合わせすることをお勧めします。

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