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ローコードツールの利用を検討している方のなかには、どんなツールがあるか知りたい方や選ぶ際のポイントを知りたい方もいるでしょう。ローコードツールはさまざまなものがあり、特徴や機能が異なるため、どれが最適か把握していないと選ぶことは難しいです。
そこでこの記事では、ローコードに関する基本情報やおすすめのツール、選ぶ際のポイント、注意点を解説します。ローコードツールを導入して有効活用するために必要な知識がわかる記事です。ぜひ最後までご覧ください。
2021年4月よりライター活動を開始。IT関連の記事執筆を多数経験。
ローコードとは？
ローコードとは「Low Code：コードが少ない」を意味する言葉です。ソースコードを最小限に抑えてアプリケーションやシステムを開発する手法で、プラットフォーム側が用意したアプリやシステムの雛形に、必要な機能やプラグインを組み合わせていくだけで開発できます。ローコードの特徴は、開発期間や開発コストの削減、エンジニアのスキルにかかわらず開発が進められることです。
ローコードはDXを加速させる有用な手法として注目されており、多くの企業で導入が進んでいます。ローコードは、コーディングの必要性を最小限に抑えながら、アプリケーション開発を効率化できる開発手法です。
従来の開発との違い
ローコード開発と従来の開発の主な違いは、コーディングの必要性や開発スピード、開発スキル、コストにあります。ローコード開発では、プラットフォームが用意したアプリやシステムの雛形に必要な機能やプラグインを組み合わせるだけで開発できるため、ソースコードを最小限に抑えられます。一方、従来の開発では、ゼロからのコーディングが必要です。
開発スピードでは、コーディングの必要性が低いため、開発期間を大幅に短縮できます。従来の開発は、コーディングに時間がかかるため、開発スピードが遅くなる傾向です。
開発スキルでは、高度なプログラミングスキルがなくても開発が可能です。一方、従来の開発には、専門的なコーディングスキルが必要とされます。
コスト面では、開発期間の短縮やスキルの低いメンバーでも開発できるため、開発コストを大幅に削減できます。従来の開発は、専門家の投入や長期の開発期間から、コストがかかりやすいです。
ローコード開発は、従来の開発手法に比べて、開発スピードの向上、開発コストの削減、開発スキルの低いメンバーでも対応できる点が特徴です。
DXとの関係
DXはデジタルトランスフォーメーションの略で、デジタル技術を活用して生活やビジネスを変革することを意味します。DXの目的は、新たなビジネスや収益につなげ、企業の競争力を高めることです。
ローコード開発は、DXを加速させる有用な手法として注目されており、DX推進のプラットフォームとしての役割を果たせます。ローコード開発は既存システムの刷新や IT人材不足への対応策として有効とされている開発手法です。
ローコード開発ツールの特徴
ローコード開発ツールの主な特徴はドラッグ&ドロップによるビジュアル開発や最小限のコーディングで開発可能、高度な開発スキルが不要といった点があげられます。アプリの構築をGUIで直感的に行えるため、ドラッグ&ドロップコーディングスキルが低くても開発が可能です。
ソースコードを最小限に抑えて開発できるため、開発期間の短縮と開発コストの削減でき、プログラミング知識がなくても、アプリ開発ができるため、IT人材不足の解消にも役立ちます。テンプレートを活用しつつ、コードの記述により複雑な開発も可能です。
ローコード開発ツールは、比較的単純な業務アプリの開発に適しており、開発スピードの向上やコスト削減、IT人材不足への対応などのメリットがあります。
おすすめのローコード開発ツール
おすすめのローコード開発ツールは以下のとおりです。
| ツール名 | 料金 | 特徴 |
| Microsoft PowerApps | 2,998円/月～ | ・ノーコード・ローコードでアプリ開発が可能 ・Webブラウザから利用可能 ・既存のデータやシステムと連携し、業務の自動化やデータ分析が可能 |
| OutSystems | 0円～ | ・モデル駆動型開発 ・稼働中の基盤を触らずにそのままの情報を活かせる ・デプロイ時に影響を与えないかを自動的に検証してくれる |
| Kintone | 0円～ | ・業務に合わせてカスタマイズできる ・アプリ間のデータ連携が可能 ・クラウド型サービスで外出先からアクセス可能 |
| intra-mart | 30万円～ | ・ワークフロー機能を備えており、業務上の申請や承認などを一括管理できる ・アプリケーション開発において、ブラウザ上のユーザインターフェースとWebサーバ上のビジネスロジックを分離して開発できる ・様々な職種の社員がintra-martについて語っており、社員の生の声を確認できる |
| AWS Amplif | 0ドル～ | ・テキストや画像などのコンテンツを保管するファイルストレージ機能 ・JavaScript、iOS、Androidの3つのプラットフォームに対応 ・ユーザー登録、ID/パスワード認証、ソーシャルログイン、多要素認証などの認証機能を提供 |
| Mendix | 0円/月～ | ・ビジネスユーザーと開発者が協力して迅速にアプリケーションを構築できる ・熟練した開発者でなくても利用者の使いやすいアプリケーションを素早く柔軟に開発できる |
| AppSheet | 5ドル/月～ | ・Google Sheetsやデータベースなどのデータソースと連携し、データの作成・読み取り・更新・削除ができる ・データ型に応じた入力規則を定義でき、入力チェックが可能 |
| Lightning Platform | 3,000円/月～ | ・ビジネスアプリケーションを開発できるローコード開発ツールおよび実行基盤 ・Salesforce上で動作するアプリケーションを構築・実行・運用管理できる |
| Canbusf | 1万円/月～ | ・、CRM、勤怠管理、経理など、様々な業務システムを開発可能 ・ユーザー数に関係なく利用できる料金プラン |
| AppSuite | 400円/月～ | ・紙やメール、Excelを使った非効率な業務をアプリ化することで効率化 ・様々な業務をシステム化できるため、業種や職種に合わせたアプリを作成可能 |
| SPIRAL | 初期費用：10万円 5万円/月～ |
・100以上の金融機関で導入実績 ・データベース、Webやメール連携などのコンポーネントやテンプレートが用意されており、必要なものを選択するだけでアプリケーション構築が簡単に行える |
| Wagby | 1,100円/月～ | ・モデルの設計情報からPC、タブレット、スマートフォン対応のWebアプリケーションを自動生成できる ・初心者でも1ヶ月程度で本格的な業務アプリケーションを開発できる容易さと、プロのエンジニアも満足するカスタマイズ性を両立 |
| 楽々Framework3 | 要問合せ | ・T字形ER手法を採用しており、事業の「意味」を正確に記述できる ・大規模なIFやIF-nestedのプログラムをSELECT文数行に改善できるなど、開発効率が大幅に向上する |
| Magic xpa Application Platform | 要問合せ | ・1つの開発環境と開発手法でWeb、モバイル、デスクトップアプリケーションを構築できる ・一般的なプログラミング言語と比べて5～10倍の開発生産性と、仕様変更に強い高い保守性を提供する |
| Forguncy | 要問合せ | ・Excel感覚の画面作成ツール ・外部DBとの連携 ・開発から運用までサポート |
上記のツールを比較することで、自社に最適なローコード開発ツールを選べるでしょう。
Microsoft PowerApps
Microsoft PowerAppsは、ノーコード・ローコードでアプリ開発が可能でMicrosoft 365やAzureなどのMicrosoft製品とも連携できるツールです。既存のデータやシステムと連携し、業務の自動化やデータ分析できます。セキュリティ機能が充実しており、アクセス制御やログ管理など、セキュリティ面での機能が備わっています。
蓄積したデータをExcelやPower BIと連携して分析でき、専門的な開発スキルがなくても、ビジネスユーザーが簡単にアプリを作成・活用できるツールです。
OutSystems
OutSystemsは、システムの設計情報からソースコードなどの実装成果物を自動生成するため、コーディング作業を不要にし、人為ミスを減らせるローコード開発ツールです。稼働中の基盤を触らずにそのままの情報を活かせて、基盤側のバージョン変更や環境変更にも柔軟に対応できます。
開発環境が3つに分かれており、デプロイ時に影響を与えないかを自動的に検証でき、デプロイ実行を自動的に中止することで、稼働中のアプリケーションに影響を与えないようにしています。ガートナーやForresterなどの調査機関から高い評価を得ているツールです。OutSystemsは高速な開発を実現し、既存の基盤への影響を最小限に抑えられるモデル駆動型のローコード開発プラットフォームです。
Kintone
Kintoneは、業務に合わせて必要なアプリを作成できるローコード開発ツールです。アプリ間のデータ連携が可能で、業務効率化に役立ちます。クラウド型サービスで外出先からアクセス可能な点も特徴で、ネットさえつながれば、どこからでもアプリを操作できる点も特徴です。
日本語、英語、中国語などに対応しており、レコードデータやコメントも多言語で入力・表示可能です。不正アクセスや不正ログインを防ぐ対策や製品の脆弱性対策など、ユーザーサポートが充実しています。Kintoneは専門知識がなくても業務アプリを簡単に作成・活用できるクラウドサービスです。
intra-mart
intra-martは、NTTデータが提供するWebアプリケーション開発プラットフォームです。ワークフロー機能を備えており、業務上の申請や承認などを一括管理できます。アプリケーション開発において、ブラウザ上のユーザインターフェースとWebサーバ上のビジネスロジックを分離して開発できるツールで、Webシステム構築の基盤としてintra-martを活用することで、ITコストの削減が可能です。
intra-martは業務アプリケーション開発に適したプラットフォームであり、ワークフロー管理やコスト削減などの特徴を持っています。
AWS Amplif
Amplifyは、ユーザーがアップロードするテキストや画像などのコンテンツを保管するファイルストレージ機能を提供します。データを長期保存でき、ファイルアクセスレベルを柔軟に設定できます。
Amazon Pinpointを使ってイベントの記録やユーザー属性の登録、Amazon Personalizeへのイベントデータの送信などの分析機能を提供し、JavaScript、iOS、Androidの3つのプラットフォームに対応しているツールです。 Amplifyは、ユーザー登録、ID/パスワード認証、ソーシャルログイン、多要素認証などの認証機能を提供します。
Mendix
Mendixは、事業部門とIT部門が一体となって開発を行うことをコンセプトとしており、ビジネスユーザーと開発者が協力して迅速にアプリケーションを構築できるツールです。直感的なモデリングとドラッグアンドドロップのインターフェースを提供し、熟練した開発者でなくても利用者の使いやすいアプリケーションを素早く柔軟に開発できます。
クラウドベースのインフラ環境(Mendix Cloud)と、利用者自身で用意したインフラ環境(Mendix for Private Cloud)の2つのデプロイ先を選択でき、用途に合わせて最適な環境を選択できる点が特徴です。
AppSheet
AppSheetは、Google Sheetsやデータベースなどのデータソースと連携し、データの作成・読み取り・更新・削除ができるツールです。 データ型に応じた入力規則を定義でき、入力チェックも可能です。ボタンクリックで特定の操作を実行したり、複数の操作を一括して実行できます。
ワークフローを設定して作業の自動化、スマートフォンやタブレット、PCなど、様々なデバイスで動作するアプリの作成、ログインアカウントの管理や認証機能など幅広く活用できるツールです。
Lightning Platform
Lightning Platformは、Salesforce上で動作するアプリケーションを構築・実行・運用管理できるツールです。データベースの構築、ワークフローの作成、レポート機能、ダッシュボードの作成などが可能で、ビジネスアプリケーションを開発できるローコード開発ツールおよび実行基盤となります。
PaaSとして提供されており、Sales CloudやService Cloudよりもライセンス費用が安いです。機能が少ないため、インターフェースがすっきりしていて使いやすく、最小限の導入教育で運用可能な点が魅力です。
Canbus.
Canbus.はドラッグ&ドロップでフォームの作成やデータベースの構築が可能です。プログラミングスキルがなくても、簡単に業務システムを構築できるツールです。CRM、勤怠管理、経理など、様々な業務システムを開発できます。Excelの資産を活かしたアプリケーション開発も可能です。
ユーザー数に関係なく利用できる料金プランがあり、社員数の増減に合わせて柔軟に対応できます。チャット機能を備えており、ステークホルダー間の情報共有に活用できます。Canbus.は専門知識がなくても簡単に業務システムが構築でき、様々な業務に活用できるローコードツールです。
AppSuite
AppSuiteは、紙やメール、Excelを使った非効率な業務をアプリ化することで効率化できるツールです。様々な業務をシステム化できるため、業種や職種に合わせたアプリを作成できます。蓄積されたデータを集計・可視化し、情報共有や分析に活用できる点もメリットです。
1から独自のアプリを開発することも可能で、複雑なシステムを低コストで構築でき、グループウェア「desknet’s NEO」の一機能として動作するため、システム設計・運用が容易です。、AppSuiteは特別な知識がなくても、業務の効率化やペーパーレス化、データの見える化などを実現できる、使いやすい業務アプリ作成ツールです。
SPIRAL
SPIRALは、セキュリティが強化されており、100以上の金融機関で導入実績があるツールです。不正アクセス対策やIPアドレス制限、SSLクライアント認証などの対策が施されています。データベース、Webやメール連携などのコンポーネントやテンプレートが用意されており、必要なものを選択するだけでアプリケーション構築が簡単に行えます。
社員情報、勤怠管理、給与明細、Webアンケートなどの情報を一元管理でき、ユーザー専用のサポートデスクが用意されており、即時対応が受けられます。改善・不具合掲示板、24時間365日対応の緊急窓口、オンラインヘルプなども利用可能です。
Wagby
Wagbyは400社を超える組織で採用され、1000を超えるアプリケーションの開発実績があります。モデルの設計情報からPC、タブレット、スマートフォン対応のWebアプリケーションを自動生成が可能です。
Wagbyには「ノーコード版」と「ローコード版」の2つのバージョンがあり、ノーコード版はクラウド＆ビジュアルプログラミング環境で、市民開発者向けです。ローコード版はWagbyが生成するソースコードのカスタマイズが可能で、プログラマー向けです。
Wagbyは初心者でも1ヶ月程度で本格的な業務アプリケーションを開発できる容易さと、プロのエンジニアも満足するカスタマイズ性を両立しています。Wagbyは入力チェック・入力支援、豊富な関数を利用できる計算式、柔軟なカスタマイズなど、業務アプリケーションで必要となる多くの標準的な機能を設定だけで実現するツールです。
楽々Framework3
楽々Framework3は、データモデリングにT字形ER手法を採用しており、事業の「意味」を正確に記述できるツールです。T字形ER手法は、従来のコード正規形に対して「意味論」を拡張したモデルで、モノ(Event/Resource)の関係を4つの文法で記述する手法です。大規模なIFやIF-nestedのプログラムをSELECT文数行に改善できるなど、開発効率が大幅に向上できます。
Excelのような操作性で、アプリケーション開発の知識がなくてもスムーズに仕様を決めて短期間でアプリを作成可能です。複数の業務システムと直接連携できるため、業務データを一元管理できます。
Magic xpa Application Platform
Magic xpa Application Platformは1つの開発環境と開発手法でWeb、モバイル、デスクトップアプリケーションを構築できます。一般的なプログラミング言語と比べて5～10倍の開発生産性と、仕様変更に強い高い保守性を提供している点が特徴です。ビジュアルな開発環境で、データモデルの定義、UI設計、業務ロジックを定義できます。
IBM iシステムとの連携が可能で、DB2データベースへのアクセスやIBM iサーバのコマンド実行可能です。国内800社以上の開発パートナーが構築したシステムが45,000社以上の企業に導入されている実績がある、高生産性と柔軟性に優れたローコード開発ツールです。
Magic xpa Application Platformの公式サイトはこちら
Forguncy
Forguncyは、HTMLやCSSの知識がなくても、Excelのようにセルを操作して画面を作成できます。受注管理システムや会計システムなどの基幹システムとデータを連携させられ、アプリ作成、メール送信、ワークフロー、権限管理など、業務システムに必要な機能を備えたツールです。
Excelの関数や書式設定、Accessのデータ管理機能を活用できます。Forguncyは基幹システムとの連携や業務アプリの開発・運用を、IT部門の支援なしでも業務部門が行えるノーコードのWebアプリ開発プラットフォームです。
ローコード開発ツールを選ぶポイント
ローコード開発ツールを選ぶポイントは以下のとおりです。
- 目的にあったツールか
- 利用中のツールや外部サービスとの連携ができるか
- 便利な機能がついているか
上記のポイントを把握することで、自社に最適なローコード開発ツールを選べます。
目的にあったツールか
ローコード開発ツールを選ぶ際は、開発の目的を明確にすることが重要です。目的が明確でないと課題が解決できない可能性があります。ツールごとに特徴が異なるため、自社の課題を解決できる機能が実装されているかどうかが重要です。
具体的には、マルチデバイス・マルチOSに対応したツールを選ぶ、オンプレミス型、クラウド型、オフライン型のニーズに合わせてツールを選ぶといったことが重要です。アプリケーションを生成できても、利用するデバイスで動作しなければ使われないシステムとなってしまいます。
また、社内の基幹システムとデータ連携が必要な場合はオンプレミスをサポートしているツールを選びましょう。テレワークやハイブリッドワークには、クラウド型のツールが適しています。以上のポイントを踏まえて、自社の目的に合ったローコード開発ツールを選択することが重要です。
利用中のツールや外部サービスとの連携ができるか
ローコード開発ツールを利用中のツールや外部サービスとの連携機能から選ぶ際のポイントは、既存のソフトウェアやツールとのデータ連携が可能かどうかや基幹システムやクラウドサービスなどの外部サービスとの連携がしやすいかどうかが重要です。
これらの連携機能が十分であれば、既存のシステムやデータを活用しながら新しいアプリケーションを開発できるため、開発効率の向上や運用コストの削減につながります。一方で、連携機能が不十分だと、データの二重管理やシステム間の情報共有が難しくなる可能性があります。ローコード開発ツールを選ぶ際は、自社の業務システムや外部サービスとの連携性を十分に確認することが重要です。
便利な機能がついているか
便利な機能が充実しているかどうかからローコード開発ツールを選ぶ際は、既存のシステムやツール、外部サービスとの連携機能が豊富であることやコネクタやAPI連携機能が充実していることなどが重要です。
ツールの機能が充実していれば、既存のシステムやデータを活用しながら新しいアプリケーションを開発できるため、開発効率の向上や運用コストの削減につながります。一方で、機能が不足していると、データの二重管理やシステム間の情報共有が難しくなる可能性があります。ローコード開発ツールを選ぶ際は、自社の業務要件に合った機能が備わっているかどうかを十分に確認しましょう。
ローコード開発を導入する注意点
ローコード開発を導入する際の注意点は以下のとおりです。
- テンプレートを使用すると操作に限りがある
- ローコード開発ツールを使うにはシステム設計の知識が必要
- ブラックボックス化のリスク
上記の注意点を把握していないと、ローコード開発がうまくいかない可能性があります。
テンプレートを使用すると操作に限りがある
ローコード開発では、既存のテンプレートやコンポーネントを組み合わせてアプリケーションを構築するため、プラットフォームが提供する機能に制限があります。つまり、プラットフォームに用意されていない独自の機能を追加したい場合は、手動でのコーディングが必要です。
複雑な要件や動的なアプリケーションの開発には向いていない面があり、プラットフォームの機能に限界があるため、ユーザーの要望を完全に満たすことができない可能性が高いです。ローコード開発は柔軟性や拡張性に一定の制限があり、テンプレートを使用する際は操作に限界があるため、プロジェクトの要件に合わせて、ローコード開発の適用範囲を慎重に検討する必要があります。
ローコード開発ツールを使うにはシステム設計の知識が必要
ローコード開発では、プラットフォームが提供するテンプレートやコンポーネントを組み合わせてアプリケーションを構築するため、システムの全体像を理解し、適切な設計を行う必要があります。具体的にはシステム要件の定義やデータモデルの設計、プロセスフローの設計などの知識を求められるケースが多いです。
設計作業を適切に行わないと、プラットフォームの機能に制限があるため、ユーザーの要望を十分に満たすことができない可能性があります。ローコード開発を成功させるには、開発者だけでなく、システム設計の知識を持つエンジニアの関与が重要です。
ブラックボックス化のリスク
ローコード開発では、プラットフォームが提供するテンプレートやコンポーネントを組み合わせてアプリケーションを構築するため、システムの内部構造が不透明になる可能性があります。具体的には、システムの複雑化や設計書の不足により、システムの内部構造が把握しづらくなる、プラットフォームの機能に依存しすぎるため、カスタマイズや拡張が困難になるといった点がリスクです。
これらの問題により、ローコード開発によって生み出されたシステムがブラックボックス化し、メンテナンスや改修が難しくなる可能性があります。ローコード開発を導入する際は、システムの可視化や設計書の作成、セキュリティ対策などに十分注意を払いましょう。
ローコードツール（ローコード開発ツール）のおすすめまとめ
ここまでローコードツールに関してどんなものかや、おすすめのツール、選ぶポイント、注意点を解説しました。自社に適したローコードツールを選ぶことで業務効率化やサービスの質向上につなげられます。一方でローコードツールには担当者のITスキルが求められる点やブラックボックス化のリスクなどの注意点もあります。
ローコードツールに関して、自社のスキルに不安がある場合は開発や運用の依頼もおすすめです。Jiteraは自社の開発プラットフォームを持ち、コストを抑えつつスピード開発を可能としています。実績も豊富で依頼を安心してできるでしょう。興味のある方はぜひ依頼を検討してみてください。
