昨今多くの企業で浸透してきた「クラウドサービス」。従来の自社システムをクラウドサービスに移管したり、クラウドサービスで新しく自社サービスを展開したいと考える人は少なくないでしょう。
この記事を読めば、クラウドサービスの種類やメリット、選ぶ基準、種類別のおすすめサービスまで解説しているため、自社に合うサービスがどれか判断できるようになります。
特に、IaaSやPaaS、SaaS別のおすすめクラウドサービスも紹介しているため、クラウドサービス選びにお悩みの人はぜひ参考にしてみてください。
クラウドサービスの基本
クラウドサービスについて理解するために、まずはクラウドサービスの基本について理解していきましょう。
クラウドサービスとは?
昨今のデジタル化の影響でクラウドサービスは広く社会に浸透しています。
こちらではクラウドサービスの定義や密接に関連するクラウドコンピューティングの概要について見ていきましょう。
クラウドサービスの定義
クラウドサービスは、アプリケーションやソフトウェア、データベースなどのITリソースをインターネット経由で利用できるサービスの総称です。
クラウドサービスでは、PC端末やWebブラウザなどの最低限必要な環境を整えさえすれば、インターネットを通じてさまざまなサービスが利用できます。
ハードウェアの導入費用や開発工数などを削減できるため、多くの企業で開発に取り入れられていることが特徴です。
クラウドコンピューティングの概要
クラウドコンピューティングとは、ネットワーク経由でコンピューター機能を利用できる仕組みでクラウドサービスの一部です。
これまでソフトウェアやアプリケーション、サーバー、メモリ、OSなどは自分で準備や管理が必要でしたが、クラウドコンピューティングによって、自分で所有や管理せずに機能だけを利用できる形態となっております。
クラウドサービスの種類
クラウドサービスは、提供内容や形態によって主に「IaaS」「PaaS」「SaaS」の3つに分類されています。
こちらでは、クラウドサービスの種類と特徴、それぞれの違いについて見ていきましょう。
種類別のサービスと特徴
こちらでは、クラウドサービスの種類別のサービスと特徴について解説していきます。
- IaaS(Infrastructure as a Service)
IaaSは、インターネット経由で仮想サーバーや共有メモリーなどのハードウェア・インフラ機能を提供するクラウドサービスです。
ハードウェア部分だけの提供となるため、別途ミドルウェアやソフトウェアの準備が必要になります。
- PaaS(Platform as a Service)
PaaSは、インターネット経由でアプリケーションの開発環境などのプラットフォームを提供するクラウドサービスです。
開発環境としてサービスを展開しているため、開発支援機能が充実しており、コストを抑えてスピーディーな開発ができます。
- SaaS(Software as a Service)
SaaSは、インターネット経由で電子メールやグループウェア、顧客管理、財務会計などのアプリケーションやソフトウェア機能の提供を行うクラウドサービスです。
ソフトウェアの機能がインターネット経由でそのまま利用できます。
IaaS、PaaS、SaaSの違い
クラウドサービス種別によって提供されるサービスの範囲が異なります。
IaaSはハードウェアまで、PaaSはハードウェアを含めたOSやミドルウェアまで、SaaSはソフトウェアまですべてのITリソースを提供・管理することが特徴です。
また、サービス提供側が管理する範囲が広ければ広いほど利用者側が管理・運用する範囲は狭くなります。逆に、カスタマイズ性は反比例するため目的に応じて使い分けることが必要です。
クラウドサービスのメリットと選択基準
クラウドサービスの検討を進める際にメリットや選択基準を理解することは、社内で理解を得るうえで重要です。
こちらではクラウドサービスのメリットと選択基準について解説していきます。
クラウドサービスのメリット
クラウドサービスを利用するメリットとしては、主に次の2点があげられます。
- コスト削減とスケーラビリティ
- アクセシビリティと柔軟性
コスト削減とスケーラビリティ
クラウドサービスの利用は、コストを削減し1から開発するシステムよりも高いスケーラビリティが期待できます。
クラウドサービスは、既に開発された機能を提供しており、システムによっては多くの企業が活用しているため機能としての信頼性が高いです。
IaaSやPaaSは、それらを基盤にソフトウェア開発を行うように設計されており、拡張性や自由度が優れています。
またSaaSは、他と比べて機能そのものの拡張性は高くはありませんが、API連携などで一部機能だけを自社システムに連携することも可能なためスケーラビリティに優れているといえるでしょう。
アクセシビリティと柔軟性
クラウドサービスは、インターネットを経由してアクセスするため場所やデバイスに関わらず活用できます。
また既存のクラウドサービスはマニュアルなども完備されているため、利用がしやすく便利です。
また優れたUIのシステムも多く、プログラミング経験の有無に関わらず多くの人が利用できるシステムが多く提供されています。
アクセシビリティに関しても、クラウドサービスであれば実績も多くあるため安心して業務システムに組み込むことができるでしょう。
クラウドサービスの選び方
クラウドサービスを選ぶ際には次の2点に注意して選ぶことが重要です。
- ビジネスニーズとの整合性
- セキュリティと信頼性の評価
ビジネスニーズとの整合性
クラウドサービスを選ぶ際に、検討しているサービスと自社のビジネスニーズとの整合性が取れているのか確認することが重要です。
整合性が取れてないサービスを選ぶとそもそもビジネスニーズを満たせなかったり、ビジネスニーズは満たすけど余計な機能が多くついてきたりする可能性があります。
不必要な機能は、コストの無駄だけでなく、利用ユーザーが本来得られるはずのメリットを妨げてしまうため注意が必要です。
そのため、クラウドサービスを選ぶ際には自社のビジネスニーズとの整合性が取れているのか確認しましょう。
セキュリティと信頼性の評価
クラウドサービスはネットワーク経由でデータのやり取りを行うため、セキュリティと信頼性の確保は特に重要な観点です。
セキュリティが不十分だと最悪の場合、情報流出が発生する可能性があります。
ひとたび情報が流出してしまえば、企業としての信頼は落ちてしまい経営に大きなダメージを受けてしまいます。
セキュリティと信頼性をしっかりと評価することは、クラウドサービスを選ぶうえで抑えるべきチェックポイントといえるでしょう。
おすすめのクラウドサービスを一覧で比較
こちらでは、おすすめのクラウドサービスを種別ごとに紹介していきます。
IaaSおすすめサービス
サービス名 | Amazon EC2(AWS) | Google Cloud Platform | Microsoft Azure |
機能 | ・グローバルインフラストラクチャ
・ファイルストレージ提供 ・拡張ネットワーク |
・ストレージ
・ビッグデータ解析 ・コンピューティング |
・コンピューティングサービス
・ストレージサービス ・ネットワークサービス ・セキュリティサービス |
価格プラン | 従量課金制
6USD~/月 |
従量課金制 | 従量課金制 |
無料トライアル | 〇 | 〇 | 〇 |
IaaSのおすすめサービスを3つに絞って紹介していきます。それぞれの機能や強み、メリット等を詳しく解説していきます。
Amazon EC2(AWS)
画像出典:AWS
Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)は、AWSが提供するサービスの1つで利用者に最適なコンピューティングやメモリ、ストレージ、ネットワークバランスを提供します。
AWSでは、Amazon EC2以外のIaaSだけでなくPaaSやSaaSも多く提供しており、組み合わせることでより効果的に活用することが可能です。
項目 | 内容 |
価格プラン | 従量課金制(オンデマンドインスタンス/リザーブドインスタンス/スポットインスタンス) |
無料トライアル | 無料利用枠あり(12か月間、最大750時間/月で利用可能) |
Amazon EC2の強み
- サーバー構築時間の削減
- 秒単位の従量課金制でコスト最適化
- 状況に応じて柔軟にスペックが変更可能
サーバー構築時間の削減
Amazon EC2は、仮想サーバー構築にかかる時間が短く、数分で構築して作業に入ることができます。
オンプレミス型と違って、サーバーがAWS上に構築されるため、運用時にかかる人的コストの削減にも効果的です。
秒単位の従量課金制でコスト最適化
Amazon EC2では従量課金制を採用しており、機能の利用料を秒単位で換算して課金されます。
繫忙期や閑散期などでも利用量に応じて料金が発生するため、無駄なコストを削減して状況に合わせて最適化してくれることが強みです。
無料利用枠も、1年間月750時間と多いため利用検討もコストを減らして利用できます。
状況に応じて柔軟にスペックが変更可能
Amazon EC2は、利用状況に応じて機能のスペックを柔軟に変更可能なことが強みです。
特にインスタンス機能のバーストパフォーマンスインスタンスを選択することで、一定水準を超える利用でCPUパフォーマンスを向上させることができます。
必要なタイミングでスペックを柔軟に切替できるため、より効率的な運用が可能です。
Google Cloud Platform
Google Cloud Platformは、Googleが提供するクラウドサービスです。
IaaSからPaaS、SaaSの機能が充実しており、IaaSプロダクトを使用することで「Compute Engine」や「Cloud Storage」、「Virtual Private Cloud」などのサービスが利用できます。
項目 | 内容 |
価格プラン | Compute Engine:6.5USD~(vCPU/月)
Cloud Storage:0.0025USD~(GB/月) Virtual Private Cloud:0.05USD(GB) |
無料トライアル | 無料プログラムあり
・90日間300USD分の無料トライアルあり ・一部機能は、月々の使用料上限内での無料利用可能 |
Google Cloud Platformの強み
- インフラ環境の安定性の高さ
- 高いセキュリティ
- 需要に柔軟に答えるスケーラビリティ
インフラ環境の安定性の高さ
Google Cloud Platformは、GooGleが提供するサービスと同じインフラ環境が使用されています。
全世界で利用されている環境のため、安定性が高くまた通信速度の速さが強みです。
高いセキュリティ
Google Cloud Platformでは、高いセキュリティ対策が実施されています。
例えばセキュリティ基準である「Google security whitepaper」の設定や、データを個別に暗号化、複数認証の実施などさまざまです。
世界最大のネットワークを提供しており、実績も多く安心して利用できます。
需要に柔軟に答えるスケーラビリティ
Google Cloud PlatformのIaaSプロダクトでは、リソースの迅速かつ自動的なスケールアップやダウンが可能です。
需要の増減に合わせて瞬時に対応できるため、常に最適なクラウドサービスの運用ができます。
Microsoft Azure
画像出典:Microsoft Azure
Microsoft Azureは、Microsoftが提供するクラウドサービスです。
HyperScaleな仮想マシン基盤として、コンピューティングやデータ保存などさまざまなサービスで利用することができます。
Microsoft Azureでは、IaaSとPaaSのサービスが提供されており、業務の効率化をサポートしてくれる多くのサービスが用意されていることが特徴です。
項目 | 内容 |
価格プラン | 従量課金制
節約プラン(1年/3年):約13~32%の割引き 予約インスタンス(1年/3年):約40~62%の割引き |
無料トライアル | 無料プログラムあり
・人気サービスが12か月間無料 ・55以上のサービスが常に無料 ・1か月間利用可能な220USD分のクレジットが配布 |
Microsoft Azureの強み
- Microsoft社のサービスと連携しやすい
- 高いセキュリティ環境
- 価格プランの選択で最大80%コスト削減可能
Microsoft社のサービスと連携しやすい
Microsoft Azureは、Microsoft社が提供する他サービスとの親和性が高く連携しやすいことが強みです。
特にOfficeやMicrosoft 365は多くの企業が業務プロセスで活用しています。便利な関連サービスと連携しやすいことで導入にかかる作業コストの削減が可能です。
高いセキュリティ環境
Microsoft Azureでは、高いセキュリティを維持するために多くの取組を実施しています。
例えば、世界で約3,500名のセキュリティ専門家が常にMicrosoft Azureのデータセンターやインフラ設備の監視を行っており、またサイバー犯罪対策の拠点を展開して警察機関と連携した対応を実施しています。
そのため、非常に高いレベルでセキュリティを維持していることが強みといえるでしょう。
価格プランの選択で最大80%コスト削減可能
Microsoft Azureでは、節約プランや予約インスタンス、Azure ハイブリッド特典などの割引きプランが充実しています。
組み合わせ次第で最大80%の割引きがされることが強みです。
長期利用が決定している場合や既にオンプレミス環境でライセンス利用をしている場合、割引きプランを選択することでコストを削減できます。
PaaSおすすめサービス
サービス名 | Salesforce Platform | kintone | Oracle Cloud Infrastructure |
機能 | ・Lightning
・統合サービス ・AIサービス ・プロセスの自動化 ・モバイルサービス |
・アプリケーション構築
・データベース ・ビジュアルワークフロー |
・開発者サービス
・統合サービス ・分析とBIツール ・機械学習とAIツール ・Oracle Database |
価格プラン | Platform Starter
3,300円(1ユーザー/月) Platform Plus 12,000円(1ユーザー/月) |
ライトコース
780円(1ユーザー/月) スタンダードコース 1,500円(1ユーザー/月) |
従量課金制 |
無料トライアル | ー(Salesforce Platformで作成されたSaaSではあり) | 〇 | 〇 |
PaaSのおすすめサービスを3つに絞って紹介していきます。それぞれの機能や強み、メリット等を詳しく解説していきます。
Salesforce Platform
画像出典:Salesforce
Salesforce社が提供するクラウド型開発環境であるSalesforce Platformは、AI搭載型のCRM(顧客管理)システムとなっており、業務効率改善をサポートしてくれます。
統合されたメタデータとシームレスに接続ができ、自動化やAIによる分析などでビジネスのあらゆる側面を強化してくれる機能が搭載されていることが特徴です。
項目 | 内容 |
価格プラン | Platform Starter
3,300円(1ユーザー/月) Platform Plus 12,000円(1ユーザー/月) |
無料トライアル | ー |
Salesforce Platformの強み
- ノーコード・ローコードツールでアプリ開発スピードを短縮できる
- フロー機能で業務の自動化ができる
- 高いセキュリティ
ノーコード・ローコードツールでアプリ開発スピードを短縮できる
Salesforce Platformは、ノーコード・ローコードツールが搭載されておりプログラミング経験が少ない人でもクリック操作などの簡単な操作でアプリケーションの開発ができます。
Sandboxと呼ばれる開発環境を活用することで、アプリの構築からテスト、デプロイまでのスピードが大幅に短縮できることが強みです。
フロー機能で業務の自動化ができる
Lightning Flow機能を活用することで業務プロセスの自動化を実現可能です。コードは不要で、基本マウス操作のみの視覚的な構築ができます。
業務の自動化を構築できるため、重きを置きたい業務にさくリソースを増やせることが魅力です。
高いセキュリティ
Salesforce Platformでは、データ保護のためにさまざまなツールを駆使してセキュリティ向上に努めています。
例えば、Salesforce Shieldを活用することでアプリケーションとデータの監視、機密データの暗号化等を実施しています。
それ以外にもセキュリティセンターやプライバシーセンターがデータ保全を行う等セキュリティに対する対策が豊富です。
kintone
画像出典:kintone
kintoneは累計30,000社以上、毎月550社以上が導入するサイボウズのPaaSクラウドサービスです。
データベースやビジュアルワークフローなどの機能を提供して、業務プロセスの効率化に役立てられることが特徴です。
項目 | 内容 |
価格プラン | ライトコース
780円(1ユーザー/月) スタンダードコース 1,500円(1ユーザー/月) ※契約は5ユーザーから |
無料トライアル | 30日間無料お試し可能(全機能) |
kintoneの強み
- 直感的な操作で専門知識がなくても開発できる
- コミュニティが活発で活用できるアイディアが豊富
- 豊富な拡張機能で業務をより効率化可能
直感的な操作で専門知識がなくても開発できる
kintoneは、直感的な操作でアプリケーション開発が可能です。
アイテムをドラッグアンドドロップすることで、簡単に構築できるため、IT専門部署でなくても、簡単に業務アプリの開発ができます。
操作が簡単なためアプリ開発スピードが向上されることが強みです。
コミュニティが活発で活用できるアイディアが豊富
kintoneは、ユーザー数が多く2023年6月時点で30,000社以上が利用しています。
利用者が多いためkintoneのコミュニティが活発なことが強みです。
オンラインコミュニティ「キンコミ」や技術者向けの「cybozu developer network」などで、ユーザーのアイディアが日々更新されており開発の手助けになります。
あらゆる業務に対応できる拡張性
kintoneでは、部署・業種別に100種類以上のサンプルアプリが搭載されており、必要に応じてすぐに利用可能です。
またプラグインや拡張機能が充実しているため、基本機能からの拡張性も高いです。
更にAPI連携で外部サービスをkintoneプラットフォーム上で設定できるため、幅広い業務に対応できることが強みです。
Oracle Cloud Infrastructure
画像出典:Oracle Cloud Infrastructure
Oracle Cloud InfrastructureはOracleが提供するクラウドサービスです。
クラウド上には多くのIaaSやPaaS、SaaSが提供されており、Oracleが提供するクラウドサービスは世界中で利用されています。
データベースシステム領域のリーディングカンパニーであるOracle社のデータベースを柔軟かつ幅広く利用可能です。
項目 | 内容 |
価格プラン | 従量課金制 |
無料トライアル | Oracle Cloud Free Tierを実施
・30日間無料トライアル ・Always Freeクラウド・サービス |
Oracle Cloud Infrastructureの強み
- クラウドへの移行がスムーズに行える
- 自立型サービスでリスクとコストを削減できる
- デフォルトでセキュリティ設定が組み込まれる
クラウドへの移行がスムーズに行える
Oracle Cloud Infrastructureでは、重要なエンタープライズ・アプリケーションの移行が容易にできるよう設計されていることが強みです。
通常、既存システムの移行を行う際には大幅な変更やリソースが求められます。
Oracle Cloud Infrastructureはエンタープライズ・アプリケーションの要件を満たし、かつ最適な環境で動作するように設計されているため強みといえるでしょう。
自立型サービスでリスクとコストを削減できる
Oracle Cloud Infrastructureの自立型サービスでは、パフォーマンスの低下やシステムの脆弱性が発生するリスクを削減するためにさまざまな自動化機能を設計されています。
例えば、ユーザー・アクセスの構成の自動化やサービスの暗号化の自動化などです。
安全かつスピーディーな業務を行うために、さまざまな自動化処理がされていることが強みといえます。
デフォルトでセキュリティ設定が組み込まれる
Oracle Cloud Infrastructureでは、デフォルトでセキュリティ設定が組み込まれており、また追加料金なしでセキュリティサービスも実装されていることが強みです。
通常セキュリティの精度を高める場合、別途料金がかかるサービスが少なくありません。
Oracle Cloud Infrastructureは追加料金なしですべてのセキュリティのベストプラクティスが実装されており、セキュリティへの安心感が高いです。
SaaSおすすめサービス
サービス名 | Chatwork | Zoom | クラウドサイン |
機能 | ・チャット機能
・ビデオ/音声通話 ・タスク管理 ・ファイル管理 |
・ミーティング機能
・通話機能 ・ウェビナー機能 ・録画機能 |
・テンプレート設定
・インポートデータ保管 ・帳票作成 ・検索機能 ・アラート機能 ・承認権限機能 |
価格プラン | フリー:無料
ビジネス:700円(1ユーザー/月) エンタープライズ:1,200円(1ユーザー/月) |
Zoom One
ベーシック:無料 プロ:2,125円(1ユーザー/月) ビジネス:2,999円(1ユーザー/月) ビジネスプラス:3,438円(1ユーザー/月) エンタープライズ:公式サイトで問い合わせ要 |
Free:無料
Light:11,000円(月額) Corporate:30,800円(月額) Business:公式に問い合わせ要 Enterprise:公式に問い合わせ要 |
無料トライアル | 〇 | 〇(Zoom Roomsのみ) | – |
SaaSのおすすめサービスを3つに絞って紹介していきます。それぞれの機能や強み、メリット等を詳しく解説していきます。
Chatwork
画像出典:Chatwork
Chatworkは、クラウドサービスとして提供されるビジネスチャットツールです。
昨今の働き方改革でテレワークが浸透したことで、ビジネスチャットツールの需要が高まり個人から法人まで幅広く利用されています。
通常のトークアプリと異なりタスク管理やアプリ連携ができる等、ビジネスに特化した機能を持つことが特徴です。
項目 | 内容 |
価格プラン | フリー:無料
ビジネス:700円(1ユーザー/月)※年間契約 エンタープライズ:1,200円(1ユーザー/月)※年間契約 |
無料トライアル | ビジネス・エンタープライズを1か月無料でトライアル可能 |
Chatworkの強み
- 迅速なコミュニケーションの実現
- ビジネスに必要な機能がついている
- 実績に基づくセキュリティの高さ
迅速なコミュニケーションの実現
Chatworkでは、文字やデータをチャット形式でやり取りすることが可能です。
また誰がどんな会話をしたのか、その記録を遡ることもできます。過去の決定に関する証跡を元に打ち合わせをするケースも少なくありません。
それらのデータを迅速に振り返ることができることも強みといえるでしょう。
ビジネスに必要な機能が多数搭載
Chatworkには、チャット機能以外にもタスク管理やファイル管理などビジネスに必要な機能が備わっています。
ビジネス以上のプランを選べばさらにWeb会議も実施できるため、テレワークが増えた今の時代に即したサービスといえるでしょう。
特にタスク管理では、業務漏れを防ぐ効果が期待できるため、ビジネスへの活用はおすすめです。
実績に基づくセキュリティの高さ
Chatworkでは、AWSのデータセンターに分散してデータが保存されています。
またチャット内容はSSL/TLSを用いて暗号化がされているため第三者に漏れる可能性は低いです。
そのため、これまで多くの企業が活用してきており、中には大企業や官公庁への導入実績もあります。
実績に基づいた高いセキュリティが強さといえるでしょう。
Zoom
画像出典:Zoom
Zoomは、高品質なビデオ通話やミーティング機能を提供するクラウドサービスです。
セキュリティ対策がされているため、多くの企業がリモートワークやWebミーティングに活用しています。
項目 | 内容 |
価格プラン | Zoom One
ベーシック:無料 プロ:2,125円(1ユーザー/月) ビジネス:2,999円(1ユーザー/月) ビジネスプラス:3,438円(1ユーザー/月) エンタープライズ:公式サイトで問い合わせ要 Zoom Phone 1,080円~2,688円(1ユーザー/月) Zoom Events と Zoom Webinars 12,375円~18,625円(1ライセンス/月) Zoom Rooms 6,600円(1ルーム/月) Zoom Contact Center 9,246円(1ライセンス/月) Zoom Whiteboard 3,133円~8,750円 |
無料トライアル | 30日間無料トライアル(Zoom Roomsのみ) |
Zoomの強み
- 通信が安定している
- 録画機能でミーティング内容の共有可能
- 無料版でも機能が豊富
通信が安定している
Zoomは、50人と大人数で接続しても通信が安定していることが強みです。Zoom独自のデータ圧縮技術によって画質や音質を保った状態での通信を可能にしました。
通信が安定することでストレスなくWebミーティングを実施できます。通信が原因で会議が停滞することも少ないので、Zoomの通信安定性は強みといえるでしょう。
録画機能でミーティング内容の共有可能
Zoomで行ったミーティングは録画機能で録画を行い共有することが可能です。
これまで、会議の際には、証跡として議事録をつける人が多かったですが、ミーティング録画機能のおかげで録画自体が議事録として活用できるようになりました。
議事録作業や証跡の管理がしやすくなったため、録画機能はZoomの強みといえるでしょう。
無料版でも機能が豊富
Zoonは、無料版でも機能が豊富に備わっていることが強みです。
現在では、最大100名まで参加できます。また連続使用時間は40分ですが、再度立ち上げればまた再開できるため無料版でも長時間の打ち合わせは可能です。
その他にも画面共有やホワイトボード、チームチャット機能が備わっているため小規模であれば、無料版でもビジネスに活用できることが強みです。
クラウドサイン
画像出典:クラウドサイン
クラウドサインは、電子署名とワークフロー管理を組み合わせたクラウドサービスです。
電子署名法に準拠したクラウド型電子契約サービスのため、これまで紙で行ってきた契約締結までのプロセスを削減できることが特徴です。
項目 | 内容 |
価格プラン | Free:無料
Light:11,000円(月額) Corporate:30,800円(月額) Business:公式に問い合わせ要 Enterprise:公式に問い合わせ要 |
無料トライアル | – |
クラウドサインの強み
- 迅速な契約締結が可能
- 契約にかかるコストが削減
- セキュリティ機能が充実
迅速な契約締結が可能
クラウドサインを利用することで、これまで契約締結までにかかっていた時間の短縮が可能です。
紙の契約書の場合、これまで契約合意から締結まで製本や押印、郵送などの作業で2日~1週間以上かかっていました。
クラウドサインは、製本や郵送などのプロセスをふまずに締結でき、早ければ数分で完了します。
契約締結までのリードタイムの削減は顧客満足度の向上にも繋がるため、強みといえるでしょう。
契約にかかるコストが削減
クラウドサインで、紙媒体から電子媒体に契約プロセスを移行することで契約書管理にかかっていたコストを削減することが可能です。
紙媒体で契約書を作る場合の用紙代や印紙代、紙の契約書を保管する人件費などのコストが主に削減できます。
契約書だけでなく、業務に関わるさまざまな書類業務に活用できるため、さまざまな面でのコスト削減ができることが強みです。
セキュリティ機能が充実
クラウドサインでは、最新のセキュリティ技術を駆使することでユーザーの契約書の重要なデータを守ってくれます。
ユニークURLを都度発行して悪意ある第三者からの不正アクセスを防止してくれたり、認定タイムスタンプ機能で電子署名の完全性と真正性を確保したりとさまざまです。
その他にも、セキュリティを高めるための機能が多く備わっているため、セキュリティ機能が充実していることは強みといえるでしょう。
まとめ:クラウドサービスの活用と今後の展望
本記事で紹介してきた通り、クラウドサービスは多くの企業で活用されており、ビジネスに大きなインパクトを与えてきました。
既存のビジネスの業務効率向上やコスト削減だけでなく、企業の多種多様なビジネスニーズに応えられるクラウドサービスが多くリリース・活用されているのが現状です。将来的には、もっとビジネスにおけるクラウドサービスの需要が高まっていくことが予測されます。
技術やトレンドは日々進化しており、クラウドテクノロジーも例外ではありません。新しい技術やトレンドを取り入れたクラウドサービスがこれからも開発されていくことでしょう。
これからも増え続けるクラウドサービスの中で自社に合ったサービスが分からない人や知りたい人は、Webシステム開発のプロフェッショナルである株式会社Jiteraに一度相談いただけると、的確なアドバイスが得られるかもしれません。お気軽にお問い合わせください。