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AI開発のプロセスや流れをわかりやすく解説!

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kannba

大学院を修了後、金融系SIerでSEとして従事。現在も外資系ITサービス企業で金融部門のSEとして勤務しています。ITの知見を活かしてWebライターとしても活動中です。

生成AIやChatGPTのような革新的ツールが注目されている昨今、AI(人工知能)を開発するにはどうしたらよいか気になりますか?通常のソフトウェアと開発工程は同じでしょうか?

この記事ではAI開発の基礎知識から費用、開発の流れを掘り下げて解説していきます。

AIの強みを理解し活用できれば、ビジネスで大きなアドバンテージを取れるでしょう。

AI開発とは?

AI開発とは?

AI開発とは、コンピュータープログラムを使用して、人間の知識や認知能力を模倣する技術です。AIには機械学習(マシンラーニング)や深層学習(ディープラーニング)が含まれます。データからパターンを学習して予測や問題解決をし、人間の介入なしに性能を向上させます。

AIとは?

AI(人工知能)とは、コンピュータが人間のように学習・推論・判断・認識などの知的行動を模倣する技術のことを指します。

AIの進歩は、機械学習や深層学習といった技術の発展により加速しています。これらの技術は、大量のデータからパターンを学習し、新たな情報を予測する能力を持っています。

自動運転、医療診断、音声認識など、私たちの生活のあらゆる面でAIが利用されています。AIの可能性は無限大で、これからの社会を大きく変える可能性を秘めています。

AIの種類

 

AIには機械学習(マシンラーニング)と、より複雑な深層学習(ディープラーニング)があります。それぞれ解説していきます。

機械学習(マシンラーニング)

機械学習(マシンラーニング)とは、コンピューターがデータからパターンを学習し、新しい情報に対して予測や判断をするAIの方式です。複雑な条件によりデータから自動的に学習して問題解決や意思決定をし、人間の介入なしに性能を向上させられます。予測分析、自然言語処理、画像認識、音声処理など幅広い分野で応用されています。

深層学習(ディープラーニング)

深層学習(ディープラーニング)とは、ニューラルネットワークと呼ばれる脳のニューロンをモデルにしたアルゴリズムを用いる機械学習の一種です。各データ間のさまざまな関係性から、大量なデータにあるパターンを導き出します。特徴を抽象化して表現できるため、自然言語処理、画像認識、音声処理などで活用されています。

ビッグデータとは

ビッグデータとは、規模が大きく、従来のデータベースシステムでは処理が困難なほどの大量のデータを指します。ビッグデータは通常、ボリューム(大量)、ベロシティ(高速)、バラエティ(多様性)の3つのVを特徴としています。

ビッグデータの分析技術を駆使することで、データから価値を引き出し、意思決定や予測分析に活用することが可能です。ビッグデータの分析技術は、ビジネスインテリジェンス、予測分析、行動分析など、多くの分野で利用されています。

基本的なAI開発のステップ

基本的なAI開発のステップ

AI開発の効率的で基本的なステップを、構想段階から継続的な運用まで6つの段階に分けて順に解説します。

構想・コンセプトフェーズ

AI開発では、はじめに構想とコンセプトを確立させます。市場のニーズや競合他社の動向の調査をし、プロジェクトの目的と目標を明確にして方向性を決定します。そしてAIによって解決したい具体的な問題や改善したいプロセスを特定します。

ここでの目標設定はプロジェクトの成功に不可欠な要素であり、現実的かつ達成可能な目標を設定することが重要です。プロジェクトの範囲、予算、期間の計画もこの時点で行います。どのような情報や技術が必要なのか明らかにし、プロジェクトの実現可能性を初期的に検討します。

具体的なビジネスニーズと技術的な制約を考慮しながら、戦略的な計画を策定することが求められます。

PoC(Proof of Concept)フェーズ

PoC(Proof of Concept)フェーズは、プロジェクトが技術的に実現可能か、市場で有効かを検証する段階です。

小規模な実験やプロトタイプの開発により、アイディアの有効性と技術的な実現可能性を確認します。実際のデータを用いて基本的なAIモデルの機能や性能をテストし、結果はプロジェクトを次のステップへ進めるかの重要な判断材料になります。

大規模な投資前に基本的な機能と性能を確認することでプロジェクトのリスクを低減させ、コスト効率を向上させます。このフェーズで得られた知見によってプロジェクトの方向性を調整し、その後のステップに大きな影響を与えることがあります。

実装フェーズ

実装フェーズでは、PoCで得られた知見をもとにAIシステムを開発します。

データの収集と処理、アルゴリズムの最適化、モデルのチューニング、ユーザーインターフェースの開発など多くのプロセスからなり、AIモデルの精度と効率を向上させます。

各プロセスは相互に関係しあい、継続的なテストとフィードバックによりブラッシュアップしていきます。データの質と量は、AIモデルの性能に直接影響を与えるため、データ管理には特に注意が必要です。

セキュリティとプライバシーはこの段階で重要な考慮事項です。

実装フェーズは技術的な問題を解決するだけでなく、製品が市場に受け入れられるかを見極める重要なステップです。

運用フェーズ

運用フェーズでは、AIシステムが実際のビジネスプロセスに組み込まれ、本格的に利用されます。

システムのパフォーマンスを継続的に監視して期待する問題解決が実現されているか評価し、問題が発生した際には迅速に対処します。定期的にAIモデルを更新や改善をしてシステムの精度と効果を向上させていきます。長期的な安定性と拡張性を保つためのメンテナンス計画を検討し策定します。

運用フェーズは、AIシステムが実際にどのような規模でどのように機能するかを理解し、持続的な価値を提供するために重要です。新しいビジネス要件や市場の変化に応じてシステムを柔軟に調整して継続的な改善をします。

開発の手順を考える時のポイント

開発の手順を考えるときの主なポイントは以下の5点です。

  • ビジネス目標との整合性を確保すること
  • ユーザーのニーズや期待に応えること
  • 技術的な課題やリスクを事前に評価し、対策を講じること
  • チーム間のコミュニケーションを円滑にすること
  • 開発プロセスの進捗や品質を定期的に評価し、改善を図ること

これらのポイントを考慮して開発手順を考え、実行していくことで効率的にAI開発を進めることができます。

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開発を外注する流れ

AI開発を外注する際には、クライアント企業側が明確な目的と期待を持って、開発パートナーと緊密に連携することが求められます。

外注先とのコミュニケーションを通じて、プロジェクトの成功に必要な各ステップを理解し、適切なサポートを提供することが重要です。

構想・コンセプトフェーズ:AI開発の目的を決める

構想・コンセプトフェーズでは、まずクライアント企業側でAI開発の目的を明確にすることが必要です。

外部の開発会社との間でプロジェクトのビジョンや目標を共有し、期待する成果を明確化します。また、開発会社に提供する情報や要件を整理し、スムーズなプロジェクトの進行を促進します。

PoC(Proof of Concept)フェーズ:準備したデータを提供

PoCフェーズでは、準備したデータを外部の開発会社に提供します。データの品質や量、形式などを事前に確認し、開発会社が効果的な機械学習モデルを構築できるように配慮が必要です。

また、開発会社と協力して、PoCの成果を検証し、次の段階への展開を計画します。

運用フェーズ:精度を上げていく

運用フェーズでは、外部の開発会社と連携して、AIモデルの精度を上げていきます。データの追加や修正、モデルのチューニングなどを行いながら、システムの性能向上を図ります。

定期的なレビューやフィードバックを通じて、開発会社とのコミュニケーションを密にし、プロジェクトの成功に向けて協力していきます。

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AI開発の費用

AI開発の費用は、プロジェクトの規模や使用する技術、開発チームの人数、開発期間によって大きく異なります。次にフェーズごとの日本円での大まかな費用目安を示しますが、実際のプロジェクトでは多くの要因により大きく変動する可能性があります。

開発段階 期間 人員数 費用目安
ヒアリング 数日〜数週間 2〜5人 無料〜数十万円
コンサルティング 数週間〜数カ月 3〜7人 数十万円〜数百万円
プロトタイプ作成(PoC) 数カ月 5〜10人 数百万円〜数千万円
AI実装 数カ月〜1年以上 10〜20人以上 数千万円〜数億円以上
再調整・運用 継続的 5〜10人以上 数百万円〜数千万円以上(年間)

ヒアリング

プロジェクトの要件や目的を理解するための初期ミーティングです。一部のコンサルティング会社では無料で行うこともあれば、詳細なビジネスニーズの分析には費用が発生する場合もあります。

コンサルティング

AIプロジェクトに関する具体的な計画や戦略を立てるフェーズです。専門家のアドバイスや市場分析、技術的な実現性の調査などが含まれます。

プロトタイプ作成(PoC)

アイデアの実現可能性をテストするためのプロトタイプを開発します。データ収集、アルゴリズムの開発、初期テストなどが費用に含まれます。

AI実装

実際のAIシステムの開発と統合のフェーズです。プロジェクトの複雑さやスケールにより費用は大きく異なり、特にカスタマイズされた高度なシステムの場合は高額になります。

再調整・運用

AIシステムの最適化、メンテナンス、アップデートをします。運用フェーズの費用は継続的に発生し、システムの規模や複雑さ、必要なメンテナンスの頻度によって変わります。

これらの費用はプロジェクトの要件などにより大きく異なるため、正確な見積もりを得るには、具体的なプロジェクトの詳細をもとに専門のAI開発会社に相談することをお勧めします。

AI開発と通常のソフトウェア開発の違い

AI開発と通常のソフトウェア開発の大きな違いを4つ挙げます。

1つ目は向いている分野です。通常のソフトウェア開発は一般的なアプリケーションに向いていますが、AI開発は予測や自動化に適しており、予測分析、自然言語処理、画像認識、音声処理などに応用されます。

2つ目はプログラムのロジック(アルゴリズム)です。通常のソフトウェア開発では最初にアルゴリズムを定めからプログラミングをしますが、AI開発ではデータからパターンを学習してアルゴリズムが作られます

3つ目は開発プロセスです。通常のソフトウェア開発では設計、コーディング、テスト、リリースが主なプロセスですが、AI開発ではデータの収集とラベリング、モデルの精度向上と評価、再調整が含まれます

4つ目は開発サイクルです。通常のソフトウェアは比較的少ないデータと迅速な開発サイクルで構築できますが、AI開発ではデータを大量に収集し前処理をする必要があります

プロジェクトの目的や技術要件により、AI開発と通常のソフトウェア開発のどちらが適しているか判断する必要があります。

AI開発を成功させるためには?

AI開発を成功させるためのポイントを6つ紹介します。

AIの得意分野をしっかりと理解する

AIの得意分野を理解することは、AIの特性を最大限に活用して課題解決に役立てるために不可欠です。

AIはデータ分析、予測分析、パターン認識、自然言語処理、画像認識、音声処理などに優れており、これらの技術がビジネスプロセスをどのように改善できるかを把握することが重要です。

AIが提供するソリューションがビジネスの特定のニーズにどのように応えられるかを理解することも大切です。

AIがどんな課題を解決するのか明確にする

課題解決には、問題の特定と分析が不可欠です。

AIを活用して解決したい課題が何であるかを正確に把握し、その課題に関連するデータやリソースを収集・整理します。プロジェクトの方向性を明確にし、必要なリソースや技術を適切に配分するために詳細な計画を立てます。

解決すべき具体的な課題を明確にして目標を設定することは、その後のプロジェクトのガイドラインになります。

課題解決に必要なAIの種類を選ぶ

AIの種類を選ぶ際には、データの性質やプロジェクトの目的に合致するかを検討します。

機械学習、深層学習、強化学習など、各種類のAIは異なる特性と強みを持ちます。AIモデルの学習に必要なデータやリソースの入手可能性も考慮に入れましょう。

問題の性質に応じて最適なAI技術を選択することで効率とパフォーマンスが最大化され、目標達成に近づきます

AIを実際に導入する業務をはっきりとさせる

AIをプロジェクトに導入する際には、具体的な業務プロセスやタスクを明確にしましょう。

どの部分にAIを統合し、どのようにデータを収集し、モデルを学習させ、運用するかを計画します。AIを導入することで効率化や品質向上が期待できる業務を特定することが重要です。

明確な業務プロセスの設計がスムーズな導入をサポートします。業務を分析することで、AIを最大限に活用できます。

運用後、調整や更新が容易なアルゴリズムを組む

AIシステムを長期的に運用し改善していくには、調整や更新が容易なアルゴリズムにする必要があります。

AIモデルは新しいデータに基づいて定期的に更新される必要があるため、メンテナンスやアップデートの手間を最小限に抑える設計が求められます。柔軟性と拡張性を考慮してAIアルゴリズムを設計することで、長期的な運用を効率的に行えます。

運用環境でのAIモデルのパフォーマンス監視と調整は、システムの効果的な運用に不可欠です。

何かトラブルが起こった際に解決が容易なシステムにする

AIシステムでは予期せぬトラブルやエラーが発生する可能性があります。問題発生時には迅速に対応し、解決が容易なシステム設計が必要です。

システムの監視機能を強化し、エラー発生時の自動通知や診断機能を組み込むことで、迅速なトラブルシューティングが可能になります。

透明性があり理解しやすいシステムにすることで問題の原因を容易に特定でき、システムのダウンタイムを最小限に抑えられます。

AIを活用して様々なシステム開発を行うJitera

グローバル開発を行う日本企業、Jitera社とは

Jitera社で行う開発の魅力

Jitera社で行う開発の魅力は以下の3点です。

  • フルスクラッチ開発よりも何倍も速いソフトウェア開発
  • 高い技術力とアジャイル開発による高品質な開発
  • 緻密なコミュニケーションと提案力による委託しやすさ

それぞれ紹介します。

フルスクラッチ開発よりも何倍も速いソフトウェア開発

Jitera社では、自社で開発した開発自動化プラットフォーム「JITERA」を活用して開発を行うことで、フルスクラッチ開発よりも何倍も速くソフトウェアを開発できます。

開発期間を短くすることで、ユーザーへ早く価値提供できるだけでなく、工数を削減できるためコスト削減にもつながります。

高い技術力とアジャイル開発による高品質な開発

Jitera社は、採用通過率0.1%程の厳しい審査で、高い技術力を持ったエンジニアを世界各国から集めています。

開発の手法はアジャイル開発を採用しており、日々変化するビジネスの環境に適応するように柔軟に開発を進めることが可能です。

また、開発の一部をJITERAで自動化することで、エンジニアが複雑なロジックや追加機能の開発に注力できる環境を整えています。

緻密なコミュニケーションと提案力による委託しやすさ

アジャイル開発は、しばしばドキュメントの煩雑化が問題となります。

しかし、Jitera社ではドキュメンテーションもしっかりと行い、お客様や開発メンバーと正確に認識合わせをしてから開発に取り組んでいます。

そのため、コミュニケーション不足による齟齬をなくし、安心して開発を任せることができます。

AI開発のまとめ

この記事ではAI開発における基本的な知識や開発に必要な費用や各ステップについて詳細に解説しました。AI開発ではデータの収集から始まり、モデルを開発、評価し、運用していきます。運用している中でモデルをチューニングし、精度を上げることが重要です。

AI開発を進める上で最も重要なのが、AIを使ってどんな課題を解決したいのかを明確にすることです。特に、AI開発を外注する場合、開発会社と密にコミュニケーションをとり、AI開発の目的を共有することが重要です。

AI開発は急速に進化し続けており、その可能性は計り知れません。AIの得意分野を理解して具体的な課題解決に活用することは、今後のビジネスでは欠かせなくなるでしょう。

AI開発に関する質問や相談がある場合は、株式会社Jiteraへお問い合わせください。貴社のご要望に合わせたアドバイスを提供いたします。

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大学院を修了後、金融系SIerでSEとして従事。現在も外資系ITサービス企業で金融部門のSEとして勤務しています。ITの知見を活かしてWebライターとしても活動中です。

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