NGINX(エンジンエックス)について詳しく解説!使用するメリットや導入方法、おすすめのサーバーまで

話題のNGINX(エンジンエックス)は、世界で最も利用されているWebサーバーであり、多くの企業が注目しています。

しかし、まだNGINX(エンジンエックス)の認知度は低く、正体が分かっていない人も多いでしょう。

NGINX(エンジンエックス)を使用するメリットとは一体何なのか、導入方法はどのようなものがあるのか疑問に持つはずです。

そこで本記事ではNGINX(エンジンエックス)のメリットや導入方法、おすすめのサーバーまで徹底解説していきます。

Nao Yanagisawa
監修者 Jitera代表取締役 柳澤 直

2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立

2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当

2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発

2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出

執筆者 Kota Ishihara

近畿大学理工学部生命科学科卒業。卒業後は、独学でプログラミングスキルを取得し、2022年10月にフリーランスになり現在も日々勉強中。 また視野を広げる為、ヨーロッパや東南アジアなどへ冒険をしながら、さまざまな人と交流を重ねる。 将来の夢は、ヨーロッパへの移住。尊敬する人は岡本太郎。

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    システムソリューションを得意とし、新規事業からDX推進まで幅広いジャンルの開発⁨⁩実績があります。
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    nginxって何?

    nginxって何?

    nginxの概要

    nginx(エンジンエックス)は、Webサイトやアプリケーションをインターネットに公開するための高性能なソフトウェアです。サーバー上で動作し、訪問者のリクエストに応じてWebページなどのコンテンツを配信します。処理性能が高く、多くのアクセスにも対応できるのが特徴です。

    nginxは軽量で効率的なため、GoogleやFacebook、GitHubなどの大手Webサービスでも広く採用されています。動的なWebページだけでなく、画像や動画といった静的コンテンツの配信にも最適化されているのが強みです。

    また、nginxにはリバースプロキシやロードバランサーとしての機能もあります。

    例えばWebサーバーを増設した場合に、アクセスを均等に分散させたり、キャッシュサーバーの前段に置いて静的コンテンツの高速配信を実現したりと、柔軟なシステム設計が可能です。サーバー運用の最適化に役立つのが魅力的なポイントです。

    ※リバースプロキシ・・・クライアントからのアクセスを適切なサーバーに振り分ける仕組みです。サーバーの負荷分散やセキュリティ強化等を目的とします。

    ※ロードバランサー・・・複数のサーバーに対してアクセスを分散させることで、サーバーの負荷を分散させる仕組みです。サーバーの過負荷を防ぎ、サービスを安定的に稼働させます。

    nginxの誕生と背景

    nginxは、ロシアのプログラマーによって開発されました。もともとは当時主流だったApacheよりもはるかに高速に動作するWebサーバーを目指して生み出されたのです。Apacheでは、訪問者が増えるとサイトの動作が遅くなる問題が起きていました。

    その主な原因は、Apacheが直列で処理を行う仕組みにあるため、同時接続が増えると処理能力が限界に達してしまうことでした。

    そこで、nginxはApacheのこの問題点を改善するべく開発されました。nginxはイベント駆動型で並列処理に適した構造を採用。

    これにより、同時接続の増加に対してもサイトの高速性を維持できるようになりました。開発者は「高負荷時でもサイトの速度を落とさない」という目的を果たすべく、nginxを世に送り出したのです。

    nginx以外のWebサーバーについて

    nginxが登場する前は、ApacheがWebサーバーの定番でした。しかしながら、現在でも多くのWebサーバーでApacheは利用されています。このほかにも、様々なWebサーバーが存在します。以下、詳しく解説していきます。

    Apache HTTP Server (Apache)

    Apache HTTP Server (Apache)

    Apacheはもともと大学の研究プロジェクトとしてスタートし、オープンソースとして公開されたWebサーバーです。処理性能こそnginxに劣りますが、機能面では豊富で、phpなどの動的コンテンツの処理に強みがあります。大規模サイトでのシェアは低下していますが、中小サイトを中心に根強い人気があります。

    Apacheの大きなメリットはセキュリティ面です。オープンソースで長年運用されている実績があるため、セキュリティ面での信頼性は高いです。様々なモジュールの存在が、機能拡張の自由度も高めています。

    一方で静的コンテンツの配信速度ではnginxに劣るため、大量アクセスを必要とするサイトには向きません。用途に応じて長所を生かすことが大切です。

    また、ApacheはCGIやPerlなどをサポートしているため、今まで利用していたデータや技術などを有効活用しながら移行することが可能であるというメリットがあります。

    Microsoft Internet Information Services (IIS)

    Microsoft Internet Information Services (IIS)

    米Microsoft社のWindows Server向けWebサーバーです。Windowsユーザーを対象としたサイトなら手軽に構築することができ、ASPなどWindows系の動的コンテンツに最適化されています。ただし、他OSでは利用できないのが短所です。

    IISのメリットは、Windowsサーバーとの親和性が高い点です。ActiveDirectoryとの連携によるアクセス制御や、ASP.NETによる動的コンテンツの処理が得意です。管理UIも分かりやすく、Windowsユーザーには扱いやすいサーバーといえます。欠点は他OSに対応していない点ですが、Windows環境なら手軽に利用できます。

     

    ※ASP.NET・・・Microsoft製のサーバーサイドスクリプト環境です。C#などを使用して動的なWebアプリケーションを構築できます。IISとの親和性が高く、Windowsサーバーでの動的コンテンツ作成に適しているのが特徴です。

    ※ActiveDirectory・・・Windowsネットワーク上でユーザーやデバイスを一元管理するディレクトリサービスです。ユーザー認証やアクセス制御を行うことができます。

     

    LiteSpeed Web Server

    LiteSpeed Web Serverは、小規模から中規模のウェブサイト向けに設計された高性能なWebサーバーソフトウェアです。

    LiteSpeed社によって開発されており、オープンソースのWebサーバーであるApacheに代わる選択肢として注目されています。Apacheとの互換性が高く、多くの機能をサポートしているのが特徴です。

    特に静的コンテンツの配信性能が大変高速で、nginxにも匹敵する性能を誇っています。WordPressなどのCMSとの相性も良好であるため、ブログや小規模ECサイト向けにおすすめのWebサーバーといえます。機能面での制限はあるものの、高速なサイト構築を目指す場合には有力な選択肢になります。

    Caddy

    Caddyは、https接続とセキュリティの設定を自動化することに特化したWebサーバーです。

    Go言語で開発されており、設定がシンプルなのが最大の特徴です。証明書の発行と更新が自動で行われるため、https接続の手間がかかりません。アクセス制御やリバースプロキシ機能も簡単に設定できます。

    使い方の習得が容易で、セキュリティ対策に明るくない管理者でも、安全なサイトを構築できるのが魅力です。

    ※リバースプロキシ機能・・・クライアントからのアクセスを適切なサーバーに振り分ける機能です。例えばWebサーバーを複数台運用している場合に、アクセスを分散させたり、アクセス元のIPアドレスに基づき特定のサーバーに振り分けるといった用途に使われます。

    Cherokee

    Cherokeeは、高速かつ軽量なWebサーバーソフトウェアです。

    C言語で開発されており、メモリ使用量が少ないのが特徴です。Apacheよりもはるかに軽快な動作が可能で、小規模なサイト向けに最適化されています。

    使いやすさにも配慮されており、管理画面を用意することでLinux初心者でも簡単に利用できるのが魅力的です。

    Cherokeeのメリットは、同時に処理できる接続数を増やす仕組みを取り入れているため、高速に動作できる点です。同時接続数が増えても動作が安定しており、突発的なアクセス集中にも対応できます。

    設定画面が直感的で分かりやすいので、操作性に優れているのも魅力の1つです。欠点はApacheほどの拡張性がないことですが、性能と操作性を重視するなら有力な選択肢といえます。

    nginx Unit

    Nginx Unitは、nginx製作の元主要開発者が新たに手掛けたウェブサーバーです。従来のnginxよりも設定を抽象化し、JSON形式の設定ファイルで操作できるのが大きな特徴です。phpやPythonなど多様な言語をサポートしており、用途に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。

    開発者視点で設計されており、能力の高い開発者には扱いやすいサーバーといえます。

    nginx Unitのメリットは、設定変更をプログラム化できる点にあります。設定ファイルを自動生成する仕組みを作れば、サーバー設定の自動化が可能になります。開発者の生産性を大きく向上させることができるでしょう。

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      nginxの特徴

      nginxには、高速な処理能力、メモリ使用量の少なさなど、独自の技術的特徴があります。Apacheなど他のWebサーバーと比べると、長所と短所が明確になります。以下、nginxのメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。

      nginxのメリット

      処理能力の高さ

      nginxは並列処理に優れているため、サイトへのアクセスが集中した場合でも高速に処理できます。Apacheよりもサイトの速度を落とさずに済みます。

      例えば特売セール情報を掲載した際にアクセスが急増した場合、Apacheだと並列処理数に限界があるためサイトのレスポンスが遅くなります。一方nginxなら、並列処理数が増えても個々のリクエストを高速に処理できるためサイトの速度の低下を防ぐことができます。

      また、nginxは静的コンテンツの配信を並列化しているため、大量の画像や動画コンテンツがあってもユーザーに速く配信することが可能です。サイトの安定稼働のためにはnginxの処理能力の高さが役立ちます。

      並行処理能力

      nginxは同時に大量のリクエストを処理できます。例えば1万人が同時にアクセスしてもサイトを安定稼働できるため、大規模サイトに向いています。

      nginxが並行処理に優れている理由は、リクエストを待たせることなく同時に処理できる仕組みを採用しているためです。リクエストを即座に並列的に処理できる仕組みになっているため、Apacheのようにリクエストが待ち行列にたまって遅延が発生することがありません。

      また、nginxは軽量なプロセスでリクエストを処理するため、同時接続数が増えても1プロセス当たりのメモリ使用量を抑えることができます。これにより、サーバーのリソースを効率的に活用でき、結果として高い並行処理能力を実現しているのです。

      メモリ消費量の少なさ

      nginxはメモリの消費量が非常に少ないのが大きな特徴です。Apacheなど他のWebサーバーと比べて、nginxを利用することで、サーバーのメモリリソースをより効率的に活用できます。

      これはnginxが軽量なプロセスでリクエストを処理していることや、静的ファイルのキャッシュ機能を持っていることが大きな要因です。キャッシュを活用することで、リクエストのたびにファイルにアクセスする必要がなくなり、メモリの消費が抑えられます。

      また、nginxは起動時に占有するメモリ量も少なく、Apacheの5分の1程度で済みます。サーバーのリソースが限られている場合でも、nginxなら十分な余力を確保できます。

      このようにメモリ効率に優れているため、同じハードウェア上でも、nginxを使うことでより多くのリクエストを処理できるようになり、サイトのパフォーマンスを大きく向上できます。

      設定の柔軟性

      nginxの大きなメリットの1つが、設定の柔軟性の高さです。nginxはモジュール式の設計を採用しているため、設定を自在にカスタマイズすることができます。

      例えばSSL証明書の設定や認証機能の追加、圧縮設定やキャッシュ設定の調整などが、モジュールを組み合わせることで実現できます。

      Apacheではこうした機能拡張にコーディングが必要になる場合がありますが、nginxであれば設定ファイルの編集だけで対応できるのが強みです。

      このように、用途に応じた自由なカスタマイズがnginxの魅力であり、目的に合わせた最適な設定が可能といえます。

      リバースプロキシサーバーとしても優れている

      nginxはリバースプロキシやロードバランサーとしての機能も優れています。リバースプロキシとは、クライアントからのリクエストを適切なサーバーに振り分ける仕組みですが、nginxはこの機能を簡単に設定できます。

      例えばWebサーバーを増設した場合に、nginxをリバースプロキシとして置くことで、アクセスを自動的に分散処理できます。サーバーの負荷分散だけでなく、アクセス元のIPアドレスに基づいてサーバーを振り分けるといった応用的な設定も可能です。

      また、キャッシュサーバーと連携し、静的コンテンツのキャッシュ配信を高速化するといった活用法もあります。リバースプロキシとしての用途は多岐に渡るため、用途に応じた柔軟なシステム設計がnginxなら実現できるのです。

      ※ロードバランサー・・・複数のサーバーに対してアクセスを分散させる仕組みです。例えばWebサーバーを複数台設置した場合に、特定のサーバーにアクセスが集中し過ぎないよう、アクセスを振り分けることで、サーバーの負荷を分散させます。

      nginxのデメリット

      nginx単体で使用するのは難しい

      nginxを単独で利用するのは難しく、配信するコンテンツを生成する仕組みが別途必要です。Apacheのように動的コンテンツをその場で生成できるわけではないため、CGIやFastCGIで動的コンテンツを作成する機能を追加する必要があります。

      例えばWordPressなどのCMSを利用する場合、nginx単独ではページを表示できません。phpで動的にページを生成する仕組みが必要不可欠です。

      nginxは静的コンテンツの配信に長けているため、動的コンテンツ生成を担うサーバーと連携する形が標準的です。

      大量の動的コンテンツの処理が不得意

      nginxは静的コンテンツに長けていますが、掲示板やSNSのような動的なコンテンツの処理速度はApacheほど高くありません。大量の動的コンテンツがある場合は工夫が必要です。

      例えばコメント機能のあるニュースサイトでは、記事ごとに動的にコメントを生成する必要があります。

      nginx単独では処理能力不足になる可能性があるため、CMSやアプリケーションサーバーと連携して動的コンテンツの処理を補完する構成が適しています。

      拡張機能が比較的少ない

      nginxの拡張機能は、Apacheなどに比べると数が比較的少ないです。これはnginxがモジュール式ではなく、コア機能に不可欠な機能のみを搭載する設計になっているためです。Apacheのように多数の拡張モジュールを組み合わせて機能を拡張することがnginxではできません。基本的にはコア機能に依存した運用になります。

      一方で性能面でのメリットもあるため、必要最小限の機能のみを提供するというnginxの設計思想自体には一理あると言えます。高速化を優先したシンプルな設計がnginxの主力であり、柔軟性をある程度犠牲にしていると捉えることもできます。

      用途に応じて機能面の制限も念頭に置いてnginxの利用を検討する必要があります。

      ソースコードが複雑 

      nginxのソースコードは、可読性より処理の最適化を優先した構造になっているため、複雑さが指摘されています。ソースコード自体が短く簡潔ではあるものの、パフォーマンスを最大限に引き出すために採用されている技法が理解しづらさの一因となっています。

       

      例えばメモリの割り当てを最適化するために独自のメモリ制御機能を採用していたり、静的ファイルのキャッシュ処理が特殊だったりします。

       

      処理速度を重視するあまり、ソースコードの分かりやすさが若干犠牲になっているのが現状です。

      このためソースコードをカスタマイズするには、通常のWebサーバーよりも高度な技能が求められます。開発チームによる運用・保守が望ましいです。

      技術情報が少ない

      nginxに関する技術書籍や記事、解説サイトなどの情報量は、他の主要なWebサーバーに比べるとまだ少ない状況です。

      これはnginxがまだ歴史が浅く、有名な大手IT企業がnginxの使い方の情報をまとめていないことが要因の1つです。マニュアルはもちろん用意されていますが、具体的なノウハウに関する情報はWiki等のコミュニティサイトに依存する部分が大きいのが現状です。

      このためnginxを活用したシステム開発を行う際には、nginx開発チームに所属する高度な技術者の力が必要不可欠になる傾向があります。

      今後、ブログやSNSなどを通じた情報共有が活発になれば、nginxの普及が進むことが期待されます。

      nginxとApache、どちらを使うべきか

      Webサイトやサービスによって、nginxとApacheの向き不向きがあります。それぞれの特徴を生かすのがポイントです。

      nginxをおすすめする場合

      高速なサイトを実現したい場合はnginxが向いています。特にアクセスが集中する大規模サイトではnginxの処理性能を活かせます。動画配信サイトなど大容量コンテンツを扱うサービスに効果的です。

      例えば1日のページビューが100万PV規模のニュースサイトでは、nginxの並列処理能力を生かすことでサーバーの過負荷を防ぎつつ、サイトの高速化が図れます。

      コストパフォーマンスに優れたサーバー構成を実現できるでしょう。

      Apacheをおすすめする場合

      WordPressなど動的コンテンツが中心のサイトでは、Apacheの方が適しています。CMSとの相性も良く、phpを始めとしたプログラミング言語に柔軟に対応できるのが強みです。

      例えば日次で更新するコンテンツが多いニュースサイトやブログでは、Apacheを活用することでCMS上で動的にページ生成が行えます。

      プラグイン等による機能拡張の自由度も高く、サイトの発展に合わせた拡張がしやすいでしょう。

      nginxの使用方法を解説

      nginxをサイトで利用するには、ダウンロード、インストール、設定ファイルの編集が必要です。基本的な手順を見ていきましょう。

      nginxのダウンロード

      1. nginxの公式サイト(nginx.org)から最新バージョンをダウンロードします。
        トップページのダウンロードリンクからアクセスできます。メインライン版とステーブル版があり、メインライン版は最新機能が反映されていますが、ステーブル版の方が安定性が高いとされています。
      2. OSごとのパッケージが用意されているので、利用するOSに合わせて選びます。
        ソースコードもダウンロードできますが、パッケージの方が設定は楽です。
        Windowsの場合はWindows用のインストーラーを、Linuxの場合は レポジトリに登録されていることが多いので、パッケージマネージャーからインストールできます。

      nginxのインストール手順

      1. Linuxでnginxをインストールする場合、パッケージマネージャーを使うのが簡単です。

      例えばUbuntuの場合、ターミナルから「sudo apt install nginx」とコマンドを入力するだけでインストールできます。RHEL/CentOSであれば「sudo yum install nginx」となります。Linuxの種類によってコマンドは異なります。

      1. Windowsの場合はダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従ってインストールしていきます。

      インストールフォルダやサービス内容等を設定し、完了後にサービスが開始されます。インストール後は動作確認用にサーバーのIPアドレスにアクセスし、デフォルトのWelcomeページが表示されることを確認します。

      nginxの初期設定方法

      1. インストール後はまず設定ファイルの初期設定を行います。
        設定ファイルはデフォルトで/etc/nginx/nginx.conf」や「/etc/nginx/conf.d/」にあります。
        基本的な設定項目として、サーバー名の設定、ドキュメントルートの指定、ログの出力設定等があります。ドキュメントルートはWebコンテンツを置くディレクトリのパスを指定します。
      2. 次にサイトへのアクセス方法に合わせて、サーバーブロックを設定します。
        IPアドレスベースかドメインベースか等によって設定方法が異なります。その他に、静的ファイルのキャッシュ設定やログのローテーション設定などを追加していきます。
      3. 以上のような基本設定を行った後に、サービスの再起動コマンドで設定を反映させます。

      SSL利用のための設定方法

      1. nginxでhttpsに対応するには、SSL証明書のファイルを準備しサーバーブロック設定に証明書関連のオプションを追加します。
        まず証明書の発行局(お名前ドットコムやムームードメインなど)や自前でSSL証明書を取得し、秘密鍵と証明書のファイルを用意します。証明書はPEM形式が一般的です。
      2. 次に、サーバーブロック設定にssl_certificateとssl_certificate_keyのディレクティブを追加し、証明書と秘密鍵のパスを指定します。
        listenの設定にはhttpsを指定し安全な通信を有効にします。強固な暗号を使うための設定も忘れずに行ってください。

      以上の設定で、httpsに対応した安全なWebサイトを構築できます。実際の設定には更なる細かい設定が必要になります。

      ※listen・・・nginxの設定ファイル内で、通信の設定を行う部分のことを指します。

      複数ドメインの利用方法

      1. nginxで1つのIPアドレスに複数のドメインを設定するには、ドメインごとにサーバーブロックを作成します。例えばexample.comとexample.netの2つのドメインを設定する場合、2つのサーバーブロックを作成します。
      2. server_nameにそれぞれのドメインを指定し、rootディレクトリにドキュメントルートのディレクトリを設定します。複数サイトはポート番号で区別することもできます。listenにポート番号を追加することで実現できます。

      このようにドメイン名とポート番号を組み合わせることで、1つのIPに複数のWebサイトを配信することがnginxでは可能です。

      nginx対応のおすすめレンタルサーバー

      nginxを利用するなら設定が簡単なレンタルサーバーを選ぶと便利です。以下、おすすめのレンタルサーバーを紹介します。

      XServer(エックスサーバー)

      XServerは、高速なサーバー環境と豊富な機能が魅力のnginx対応レンタルサーバーです。

      最新鋭のサーバー機器とKUSANAGI技術の採用により、大量アクセスにも安定した高速度を実現しています。WordPressの簡単インストールや移行、SSL証明書の簡易設定など、サイト構築を強力にバックアップする機能が盛りだくさんです。

      20年以上の運用実績と24時間365日のサポート体制も安心感が高く、nginxを使ったサイト運営に最適な環境が整っています。コストパフォーマンスにも優れているため、nginx利用を検討している方におすすめのレンタルサーバーです。

      シン・レンタルサーバー

      シン・レンタルサーバーは、高速性と低価格を実現したnginx対応のレンタルサーバーです。最新のKUSANAGI技術を採用し、处理速度は国内最速クラスを誇ります。

      エックスサーバーと同等の管理ツールを採用しており、操作性も高く評価されています。WordPressの簡単インストールなど、サイト構築を支援する機能も充実しています。

      コストパフォーマンスが業界No.1なのが最大の魅力で、大量アクセスに対応した高速サイトを低価格で構築できるのが強みです。nginxを活用したサイト運営に最適な環境が揃っているサービスといえます。

      wpX Speed

      wpX Speedは、NVMe接続のSSDを全採用し、読み込み速度を大幅に向上させたnginx対応のWordPress専用レンタルサーバーです。

      WordPressサイトを10倍以上高速化する専用機能を搭載しており、キャッシュ不要でも高速表示を実現しています。オートスケールによる負荷対策、リソース確保による安定稼働も特長です。

      プランもWordPressサイトの規模に合わせて選択可能で、大容量コンテンツでも安定稼働できる高機能プランを用意しています。WordPress運用実績が豊富な信頼感のあるサービスです。

      ConoHa Wing

      ConoHa Wingは、処理速度国内No.1を誇るnginx対応の高速レンタルサーバーです。月額利用料が最大53%OFFの割引プランも魅力的です。

      管理画面がシンプルでWordPressに特化しているのも特徴で、簡単インストールや無料SSLなど、WordPress運用を強力にサポートします。

      コストパフォーマンスと速度を重視するならConoHa Wingがおすすめです。nginxで高速サイトを安価に構築したい場合に最適な環境が揃っています。

      お名前.com レンタルサーバー

      お名前.comレンタルサーバーは、国内シェアNo.1の実績があるnginx対応レンタルサーバーです。プランによってはドメインが実質無料になるお得なセット商品が魅力です。

      管理画面の操作性が高く、WordPressの簡単インストールなど、初心者でも扱いやすいサービスとなっています。24時間365日の安心サポートも充実しており、nginxを使ったサイト構築に最適な環境が整っています。

      低価格かつ信頼できるレンタルサーバーをお求めの方におすすめのサービスといえるでしょう。

      ヘテムル

      ヘテムルは、高速性と安定稼働を実現したnginx対応のレンタルサーバーです。

      オールSSD採用に加え、http/2対応やモジュール版phpの採用により高速化を追及しています。初期費用無料の割安な料金設定も魅力です。さらに、分離型サーバー構成や自動バックアップ、99.99%の稼働率など、信頼性の高さも特長です。WordPress運用に必要な機能も充実しているため、手軽に導入できるサービスといえます。

      nginxを使った高速・安定稼働なサイト構築を目指すなら、コストパフォーマンスに優れたヘテムルがおすすめです。

      スターサーバー

      スターサーバーは、月額138円から利用できるnginx対応の格安レンタルサーバーです。phpの高速化機能により、WordPressの処理速度を最大8倍に引き上げることができます。

      すぐにサーバースペックを拡張できるのも特徴で、サイトの成長に合わせて必要なリソースを確保できます。操作性にも配慮した管理画面、2週間の無料お試しも魅力的です。

      低コストかつ信頼のおける運用実績を持つスターサーバーは、nginxでサイトを構築するのに最適な環境が揃っていると言えるでしょう。

      さくらのレンタルサーバ

      さくらのレンタルサーバーは、データ転送無料などコストパフォーマンスに優れたnginx対応レンタルサーバーです。東京と石狩の複数拠点、直感的な操作性も特長です。

      さくらインターネットの安定稼働実績が支持されており、専用サーバーとの連携による柔軟なシステム設計が可能な点も魅力的です。nginxを使ったサイト構築を検討する際には選択肢の一つとなるサービスです。

      nginxを使用してシステムを開発するには?

      要望を的確に理解してくれるシステム開発会社を探す

      nginxは設定が複雑なため、要件をきちんと理解して実装してくれる開発力が必要です。だからこそ、要望に耳を傾けてくれる開発会社を選ぶことが大切です。

      例えば高速化を最優先と考えている場合、単にアクセス解析結果を見せるだけでなく、目的と現状のギャップを踏まえて解決策を提案してくれることが理想的です。

      自社の課題に真摯に向き合ってくれる開発パートナーを選ぶことで、効果的なシステム開発が実現できると考えます。

      実績の確かなシステム開発会社を探す

      nginxの導入実績が豊富な開発会社を選ぶことで、開発期間の短縮やコスト削減につながります。また類似案件の実績が信頼度を高めます。

      例えば過去に大規模ECサイトのnginx移行を成功させている実績があれば、自社の課題に対する理解が深いと考えられます。

      また、良い開発手法や運用ノウハウを蓄積しているため、手探りで時間をロスするリスクを回避できるのがメリットです。

      的確なシステム開発会社を素早く探してくれる企業に相談する

      自社に適したシステム開発会社を見つけ出すのは簡単ではありません。そこで、顧客ニーズに応じた開発会社を複数紹介してくれる企業に相談するのが効果的です。

      具体的にはコンサルティング会社やSIerなど、システム開発を支援する専門企業が候補として挙げられます。過去の実績から自社にフィットする開発パートナーを見極めてスピーディーに紹介してくれるのがメリットです。

      適任の開発会社を自力で探すよりも手間と時間を大幅に省けるため、事業推進の早期実現につながります。

      紹介先の開発会社を多く持っている企業のサービスを利用する

      システム開発会社を選定する場合、紹介先の選択肢が多いほど理想的なパートナーに出会える可能性が高まります。そのため、手広く開発会社との人脈を持ち、紹介実績のある企業のマッチングサービスを利用すると効率的です。

      また複数の開発会社を比較検討できるので、要件定義と見積もりの当たりを見極める材料にもなります。最適な開発体制を構築するうえで、多くの選択肢があることが望ましいです。

      まとめとアドバイス

      以上、nginxの特徴、設定方法、活用方法について解説してきました。

      要点をまとめると、nginxは高速な処理能力が魅力的なWebサーバーソフトウェアです。並列処理に優れているため、大量アクセスにも対応できます。設定の柔軟性やリバースプロキシとしての機能も高く評価されています。

      一方で、動的コンテンツへの対応には工夫が必要なこともデメリットの1つです。用途に応じ、他のWebサーバーと併用するケースが多いです。

      nginxを使ったシステム開発を検討中の方は、要件に応じたカスタマイズ能力を持つ開発会社を選定することをおすすめします。nginxの導入やシステム開発でお困りの際は、システム開発の専門家である株式会社Jiteraにお問い合わせください。要件の整理から開発会社の紹介まで、充実のサポート体制が整っています。

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