キーロガーは、コンピューターの入力を記憶する、ソフトウェアまたはハードウェアのことです。
キーロガーは、入力を記憶するため便利なものではあるものの、一部では悪用される可能性があるため、危険なものでもあります。
この記事では、キーロガーの対策や検出方法、ほかにも駆除方法などを解説しています。
この記事を読んで、キーロガーがどういうものなのかを知り、適切な対策が取れるようになるための参考としてください。
![Nao Yanagisawa](https://xs691486.xsrv.jp/wp-content/themes/JITERA/images/director-nao-1.png)
2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立
2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当
2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発
2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出
キーロガーの基本知識
キーロガーとは、コンピューターのキーボード入力を記憶する、ソフトウェアまたはハードウェアのことです。キーロガーを使用すれば、ユーザーがタイプした文字や数字、そのほかの情報が記録されます。
ここでは、キーロガーについて深く理解するため、以下の項目に分けて、キーロガーの基本知識を解説します。
- キーロガーとは
- キーロガーの種類
これらの項目を見ながら、キーロガーの基本を理解していきましょう。
キーロガーとは
キーロガーとは、コンピューターのキーボード入力を記録するソフトウェアまたはハードウェアのことで、ユーザーがタイプした文字や数字、そのほかの情報を記録するものです。ただ、キーロガーは合法的な目的で使用される場合がほとんどですが、一部では不正な目的で使用されることもあるため、注意が必要です。
まず、合法的な使用例は以下のとおりです。
- 企業のセキュリティ対策
- 親による監視
企業が社内のセキュリティポリシー遵守を監視するために、キーロガーを使用することがあります。また、子供のコンピューター使用を監視するために、親がキーロガーを使用することも合法的な使用例の1つです。
次に、不正な使用例は、以下のとおりです。
- スパイ活動
- フィッシング攻撃
個人のプライバシーを侵害する目的で、パスワードやクレジットカード情報などの機密情報を盗むために使用されることがあります。また、キーロガーをメールの添付ファイルやダウンロード可能なファイルとして配布し、ユーザーのデバイスに侵入させることがあります。
このように、キーロガーはキーボードの入力を記憶できるため便利な機能ではありますが、一方で、不正な目的で利用されることもあるため、注意が必要です。
キーロガーの種類
キーロガーは、不正な目的で使用されることがわかりました。では、キーロガーにはどのような種類があるのでしょうか。
ここでは、以下の項目に分けて、キーロガーの種類をみていきます。
- ソフトウェア型
- ハードウェア型
キーロガーには、大きく2つの種類があり、それぞれ詳しく解説します。
ソフトウェア型
ソフトウェア型のキーロガーは、コンピュターのOSにインストルーされるプログラムやマルウェアの一形態で、ユーザーのキーボード入力を記録するものです。
以下は、そのおもな種類をまとめたものです。
種類 | 説明 |
カーネル型 | OSのカーネルレベルで動作し、システムコールやAPIを利用してキーストロークを記録します。非常に高い権限で動作するため、検出が困難であり、多くのセキュリティソフトウェアを迂回することができます。 |
APIベース | 特定のAPI関数(例:GetKeystroke())をフックすることでキーストロークをキャプチャします。ユーザーがキーボードから入力すると、この情報がキーロガーによってインターセプトされ、記録されます。 |
フォームグラバー型 | Webブラウザやアプリケーションのフォームに入力されたデータを記録することを目的としています。これはおもに、ログイン情報やクレジットカード情報など、機密性の高い情報をターゲットにします。 |
メモリインジェクション型 | ほかのプログラムのメモリ空間にコードを注入し、そのプログラムを介してキーストロークを記録します。 |
ブラウザ拡張機能型 | 特定の悪意のあるブラウザ拡張機能は、ユーザーのブラウザ活動を監視し、Webサイト上で入力されたすべてのテキストを記録することが可能です。これは通常、フィッシング攻撃や個人情報の盗難に利用されます。 |
ソフトウェア型キーロガーは、その隠蔽性と広範囲なターゲットにより特に危険ですが、適切な予防措置とセキュリティ対策によりリスクを軽減することができます。
ハードウェア型
ハードウェア型キーロガーは、物理的なデバイスとしてコンピュータのキーボードとコンピュータ本体の間、またはキーボード内部に接続されることで、キーストロークを記録します。
このタイプのキーロガーはソフトウェア型と異なり、マルウェアスキャンやアンチウイルスプログラムによって検出されることはありません。
以下は、そのおもな種類をまとめたものです。
種類 | 説明 |
キーボードライン型 | キーボードのケーブルとコンピュータの間に接続される、小さなデバイスタイプのキーロガーです。外見上はUSBまたはPS/2のアダプタのように見えることが多く、キーボードからのデータをキャプチャして内部メモリに保存します。 |
USBキーロガー | キーボードとコンピュータの間のUSBポートに接続されます。外見は通常のUSBドライブに似ており、キーストロークを内蔵メモリに記録します。これらは取り付けが容易であり、容易に移動も可能です。 |
キーボード内部型 | キーボードの内部に組み込まれており、キーボード自体がキーストロークを記録します。検出が非常に困難であり、キーボードを分解しない限り発見することはほとんど不可能です。 |
ワイヤレススニファー型 | ワイヤレスキーボードを使用している場合、ワイヤレス信号をキャプチャすることでキーストロークを盗聴するデバイスがあります。これらは信号を傍受し、解読することで情報を取得します。 |
ハードウェア型キーロガーはその隠蔽性から、特に公共の場や起業環境など、セキュリティが重要視される場合でのリスクが高まるものが多いです。
キーロガーの危険性
ここまで、キーロガーの基本をみてきて、不正に利用される例があることがわかりました。このようなキーロガーには、どのような危険性があるのでしょうか。
ここでは、以下の項目に分けて、キーロガーの危険性を解説します。
- 個人情報の漏洩
- 会社や組織におけるセキュリティ
キーロガーの危険性を理解して、自社での予防や対策の参考にしてください。
個人情報の漏洩
キーロガーの存在がもたらす危険性は非常に高く、特に個人情報の漏洩に関して、多くの問題を引き起こす可能性があります。キーロガーが不正に利用されることで、おもに以下のようなリスクが生じます。
- 個人情報の盗難
- 金融情報の漏洩
- ログイン情報の漏洩
- 機密情報の漏洩
- 法的責任と信頼の喪失
キーロガーによって記録された情報には、氏名・住所・電話番号・電子メールアドレスなどの個人識別情報(PI)が含まれることが多いです。これらの情報が悪意ある第三者の手に渡ることで、個人のプライバシーが侵害されるだけでなく、詐欺やアイデンティティ盗用のリスクが生じるでしょう。
オンラインバンキングやショッピング時に入力されるクレジットカード番号・銀行口座情報・パスワードなどもキーロガーによって記録される可能性があります。この情報が漏洩してしまうと、不正な取引や金銭的損失に繋がってしまうでしょう。
ソーシャルメディア・電子メール・職場のアカウントなど、さまざまなオンラインサービスへのログイン情報が盗まれることで、不正アクセスやアカウントの乗っ取りが発生する可能性があります。アカウント乗っ取られてしまうと、更なる情報漏洩・名誉毀損・そのほかの損害が引き起こされることが考えられるでしょう。
企業でキーロガーが使用される場合、重要な業務情報・機密文書・商談の詳細などが漏洩するリスクがあります。これら情報が競合他社に漏れてしまうと、ビジネスに甚大な損害を与える可能性があるでしょう。
個人または、企業がキーロガーによる情報漏洩の被害者になると、顧客やパートナーの信頼を失うことにつながります。また、情報保護に関する法律違反にもなることもあり、この場合、法的な責任問われる可能性もあるでしょう。
会社や組織におけるセキュリティ
キーロガーは会社や組織のセキュリティにとって大きな脅威をもたらします。キーロガーによる情報漏洩は、組織の機密情報を危険に晒し、ビジネスの継続性や信頼性に深刻な影響を及ぼす可能性があるでしょう。
以下は、キーロガーが会社や組織のセキュリティに与える具体的な危険性です。
- 機密情報の漏洩
- 法的問題及び規制違反
- 信頼性と評判の損失
- サイバーセキュリティーへの追加投資
- 内部関係の悪化
キーロガーを利用すれば、組織の機密情報を盗み出すことが可能です。これには、製品開発に関する情報・財務情報・戦略計画・顧客リスト・取引先情報などがあります。
こうした情報が競合他社や悪意ある第三者の手に渡ると、組織にとって計り知れない損害を引き起こす可能性があるでしょう。
多くの国や地域で、個人情報の保護に関する厳格な規制が設けられています。キーロガーによる情報漏洩が発生すると、これらの法律や規制に違反することになり、罰金や訴訟、さらには事業ライセンスの損失につながることになるでしょう。
情報漏洩は、顧客やビジネスパートナーの信頼を著しく損ないます。特に、顧客データの漏洩が発覚した場合、その企業の評判に対するダメージは回避が困難です。
信頼を損ねることは、顧客の流出・取引のキャンセル・新規ビジネス獲得の困難を招く可能性があります。
情報漏洩が発生した際には、その穴を埋めるために更なるセキュリティ対策やシステムの強化が必要になることがあります。これには大幅な追加投資が必要となり、ほか事業活動への資金の配分を圧迫することになりかねません。
従業員や関係者がキーロガーを意図的に使用した場合、組織内の信頼関係が崩れる可能性があります。信頼関係が崩れてしまうと、働く環境の質が低下し、全体の業績に影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
キーロガー対策の基本
ここまで、キーロガーの危険性をみてきました。キーロガーによって情報漏洩が発生してしまうと、個人情報・機密情報などの漏洩が発生してしまうことがわかりました。
では、このキーロガーの情報漏洩への対策にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、以下の項目に分けて、キーロガー対策の基本を解説します。
- 安全なパスワード管理
- 定期的なセキュリティチェックとソフトウェアの更新
これらの項目をみて、自社でのキーロガー対策の参考にしてください。
安全なパスワード管理
キーロガー対策の基本として、安全なパスワード管理は重要な対策の1つです。
以下は、安全なパスワード管理の基本的な手法です。
- 強力なパスワードの作成
- 一意なパスワードの使用
- パスワードマネージャーの使用
- 二要素認証の有効化
- 定期的なパスワードの変更
- セキュリティ意識の向上
パスワードは、長さが十分で、大文字小文字のアルファベット・数字・記号を含む複雑な文字列であるほど安全です。ほかにも、辞書に載っていない言葉や短縮系、一般的なフレーズを避けるのがポイントとなります。
また、同じパスワードを複数のアカウントを使わないようにしましょう。これは、1つのアカウントが侵害されても、ほかのアカウントが安全となるためです。
パスワードマネージャーを使用して、強力なランダムなパスワードを生成し、管理するのも有効な対策の1つです。パスワードマネージャーを活用すれば、複数アカウント用の異なるパスワードを簡単に管理できるでしょう。
二要素認証を有効にしておけば、ログイン時に追加のセキュリティレベルを適用することができます。二要素認証には、パスワードに加えて・SMSコード・アプリからの認証コード、または生体認証が必要です。
定期的にパスワードを変更して、セキュリティを維持するのは、有効な対策の1つです。特に重要なアカウントでは、3ヶ月から6ヶ月ごとにパスワードを更新することが推奨されます。
定期的なセキュリティチェックとソフトウェアの更新
定期的なセキュリティチェックとソフトウェアの更新は、キーロガー対策の基本的な手法の1つです。
以下は、それぞれのおもなポイントです。
- 定期的なセキュリティチェック
- ソフトウェアの更新
信頼できるアンチウイルス及びアンチマルウェアソフトウェアを使用して、定期的にシステムをスキャンします。定期的なシステムのスキャンは、既知のキーロガーやそのほかのマルウェアを検出でき、削除が可能です。
また、侵入検知システムで、ネットワーク上での不審なトラフィックや活動を監視し、検知するこのは有効な手段の1つです。侵入検知システムを活用すれば、不正なアクセスや侵入を検出でき、適切な対応を取れるでしょう。
さらに、ログの監視と分析を行えば、システムやネットワークのログを定期的に監視し、不審な活動やパターンを検出できます。異常を検知した場合は、それに対する迅速な対応を行うことが可能です。
次に、ソフトウェアの更新でもキーロガー対策が行えます。
定期的にOSのパッチや更新プログラムを適用することで、セキュリティの脆弱性が修正され、システムの安全性の向上が可能です。また、すべてのアプリケーションやソフトウェアを最新バージョンに更新することも、有効な手法の1つです。
特にWebブラウザやオフィススイートなど、頻繁に使用されるソフトウェアは定期的な更新が重要となるでしょう。
ほかにも、サードパーティ性のドライバやプログラムも定期的に更新するのも、有効な手法の1つです。定期的に更新しておけば、不正なアクセスや攻撃からの保護を強化できるでしょう。
キーロガーの検出と駆除
ここまで、キーロガー対策についてみてきました。次に、キーロガーの検出と駆除について詳しくみていきましょう。
ここでは、以下の項目に分けて、キーロガーの検出と駆除を解説します。
- キーロガー検出のためのフリーソフト
- 効果的な駆除方法
また、キーロガーなどのマルウェアへの対策に関して、以下の記事でも詳しく解説しているため、参考にしてください。
キーロガー検出のためのフリーソフト
キーロガー検出のためのフリーソフトを利用する際には、以下のステップに従って効果的に対処することが重要です。
- フリーソフトウェアの選定
- ソフトウェアのインストールと更新
- フルスキャンの実行
- 脅威の検出と駆除
- リアルタイム保護の有効化
まずは、キーロガー検出用のフリーソフトウェアを選びましょう。ソフトウェアを選ぶ際は、信頼性と実績が確認できるものを選択するのが重要です。
選んだソフトウェアを安全な ウェブサイトからダウンロードし、イントールします。インストール後、最新のウイルス定義やソフトウェアやアップデートを行うことで、最新の脅威に対応できるようにしましょう。
初めてソフトウェアを使用する際は、コンピュータの全ファイルとプロセスを対象とした完全スキャンを実施します。フルスキャンを実施することで、システム内のキーロガーやそのほかのマルウェアの検出が可能です。
スキャンが完了したら、検出された脅威に対して推奨されるアクションを行います。多くのセキュリティソフトウェアは、検出した脅威を自動的に隔離または削除するオプションが利用できます。
また、利用しているセキュリティソフトウェアがリアルタイム保護機能を提供している場合は、これを有効にすることで、新たな脅威の侵入をリアルタイムで防ぐことができるでしょう。
効果的な駆除方法
キーロガーの検出と駆除は、十分な注意と正確な手順が必要です。
以下はその手順のおもなポイントです。
- 信頼できるセキュリティソフトウェアを使用する
- フルスキャンを実行する
- 検出されたキーロガーを削除する
- 再起動してシステムの状態を確認する
- 対策の強化
- データのバックアップ
キーロガーを検出し、駆除するために信頼できるセキュリティソフトウェアを使用します。この際、有名なセキュリティ企業が提供する製品を選択し、最新の定義ファイルを使用するのがポイントです。
システム全体を対象としたフルスキャンを実行して、キーロガーやそのほかのマルウェアを検出します。セキュリティソフトウェアがキーロガーを検出した場合、そのソフトウェアが提供する手順に従って、キーロガーを隔離また削除します。
しかしながら、多くの場合、セキュリティソフトウェアが自動的に処理を行いますが、自動で削除できない場合は手動で削除する必要もあるでしょう。
キーロガーを削除した後、システムを再起動して、キーロガーが本当に駆除されたかどうかを確認します。これには、再起動後に、セキュリティスキャンを再度実行するのがよいでしょう。
キーロガーの駆除が完了したら、同様の脅威からの保護を強化するための対策が重要です。たとえば、定期的なセキュリティスキャンやリアルタイム保護機能の有効化や、セキュリティソフトウェアの定期的な更新などです。
キーロガーの影響を受けた可能性がある場合、重要なデータのバックアップを作成します。バックアップを作成すれば、データが損失するリスクを最小限に抑えられるでしょう。
キーロガー対策におすすめのフリーソフト
ここからは、キーロガー対策におすすめなフリーソフトをWindows10とMacに分けて紹介します。
- Windows 10用おすすめソフトウェア
- Mac用おすすめソフトウェア
これらのフリーソフトウェアの特徴をみながら、自社で扱いやすいソフトウェアを見つけてください。
Windows 10用おすすめソフトウェア
ここでは、Window 10にておすすめソフトウェアを3つ、紹介します。
- Norton 360
- Bitdefender
- TotalAV
それぞれのソフトウェアを比較しながら、どのソフトウェアが扱いやすかの参考にしてください。
Norton 360
出典:https://jp.norton.com/products/norton-360-standard
ノートン360は、Windowsなどのマルウェア対策や、PCの最適化、データのオンラインバックアップ、フリーWi-Fi接続時における金融機関レベルの暗号化などを行うセキュリティソフトです。
ノートン360には、単体でも提供されているノートンセキュアVPNが含まれています。
ノートンセキュアVPN(仮想プライベートネットワーク)を経由することで、公共のフリーWi-Fiなどセキュリティ上危険の多い環境でも安心してオンラインに繋ぐことができます。
ノートン360は、Windows 10 S に対応しており、ノートン セキュリティユニバーサル Windows プラットフォームアプリが含まれます。
Bitdefender
Bitdefender(ビットディフェンダー)は、ルーマニアのSOFTWIN社が開発・販売するアンチウイルスソフトウェアです。
コンピューターやデバイスをリアルタイムでスキャンし、ウイルス・トロイの木馬・ワームなどの悪意のあるソフトウェアから保護します。
ファイル、メール、Webなどで検出された脅威を自動的に隔離または削除することができます。
Bitdefenderの盗難対策ツールは優秀で、紛失したデバイスの現在地を正確に特定できます。また、デバイスを遠隔からロックしたりデータを消去したりすることもできます。
Bitdefenderは、Windows・Mac OS・Androidデバイスを安全に保ち、パフォーマンスとバッテリー寿命に妥協しません。
安全なオンライン取引、盗難防止&紛失防止ツールでオンラインの世界を守ります。
TotalAV
TotalAVは、ウイルスやマルウェア・スパイウェア・ランサムウェア・アドウェアなどから保護するウイルス対策ソフトです。
コンピュータのフォルダをスキャンして、迷惑ファイルや不要なデータを削除するディスククリーナーや、リアルタイム保護やウェブサイトブロックなどの機能が特徴的です。
ほかにも、バッテリー寿命やメモリ容量などのデバイスのパフォーマンスを改善する機能やアドセンス広告ブロックやパスワード管理などのセキュリティ機能があるのも魅力の1つでしょう。
Mac用おすすめソフトウェア
次に、Macにおすすめソフトウェアを3つ、紹介します。
- Ghostpress
- KeyScrambler
- Zemana AntiLogger Free
Macを愛用している人は、これらのソフトウェアの特徴をみながら、使いやすいものを選ぶとよいでしょう。
Ghostpress
出典:https://schiffer.tech/ghostpress.html
Ghostpress は、キーロガー対策のソフトウェアです。インストール不要で使用でき、キーロガーに察知されることなく文字入力を行うことができます。
Ghostpress は、悪意のあるソフトウェアがキーボード操作をキャプチャするのを防ぎます。使用方法やセットアップが簡単で、キーストロークがキャプチャされるのを防ぎます。
KeyScrambler
出典:https://www.qfxsoftware.com/
KeyScramblerは、ブラウザー上で入力された文字を暗号化して送信するセキュリティツールです。
パスワードを不正に読み取るプログラムに対抗するために使用されます。
KeyScramblerは、16年間にわたって専門家やブロガー、世界中のユーザーによってテストされ、使用されています。
Zemana AntiLogger Free
出典:https://zemana.com/us/antilogger.html
Zemana AntiLogger は、あらゆる種類のロガーからシステムを保護するソフトウェアです。マルウェアがユーザー名やパスワードを盗むことを防ぎ、リアルタイムで PC を監視します。
Zemana AntiLogger の無料デモ版は、ソフトウェアユーザーであれば誰でもダウンロードできます。ただし、制限が適用される場合があります。
スマホやタブレットでのキーロガー対策
ここまで、おもに PCのおすすめなキーロガー対策ソフトウェアをみてきました。では、スマホやタブレットでは、どのような対策を取ればよいのでしょうか。
ここでは、以下の項目に分けて、スマートフォンやタブレットでのキーロガ対策を解説します。
- iPhoneでの予防策
- Androidでの予防策
これらの項目の内容を理解して、PCだけでなく、スマートフォンやタブレットの対策もしっかりとしていきましょう。
iPhoneでの予防策
iPhoneでのキーロガー対策は、iOSのセキュリティ機能を最大限に活用することが重要です。
以下は、そのおもな方法です。
- iOSの最新バージョンを使用する
- App Storeからのみダウンロードする
- 標準のセキュリティ機能を活用する
- 不審なリンクや添付ファイルを開かない
- 定期的なデバイスの監視
- パブリックWi-Fiの使用を避ける
- リモートワイプ機能を有効にする
Appleは、定期的にiOSのアップデートをリリースし、セキュリティの脆弱性を修正しています。常に最新バージョンにアップデートすることで、最新のセキュリティ機能の利用できます。
App Storeからのみアプリをダウンロードし、インストールすることが重要なポイントです。App Storeのアプリは、Appleによって厳格に審査されており、安全性が確保されているのがその理由です。
iOSには、Touch ID・Face ID・パスコードロック・システム全体の暗号化など、多層のセキュリティ機能が組み込まれています。これらの機能を有効にすれば、デバイスのアクセス制限が可能です。
また、フィッシング詐欺やマルウェアを含む不審なリンクや添付ファイルを開かないようにしましょう。不用意にファイルを開かないようにすれば、キーロガーやその他の悪意あるプログラムからコンピューターを保護できるでしょう。
デバイスの設定やアプリケーションのアクティビティを定期的にチェックし、不審な動作や許可されていないアクセスがないかを確認するのも重要です。
また、パブリックWi-Fiネットワークはセキュリティリスクが高いため、可能な限り使用を避けるのも、対策として有効です。個人のホットスポットやVPNを使用することで、セキュアな接続を確保できます。
iPhoneのリモートワイプ機能を有効にすれば、デバイスが紛失または盗難にあった場合に、リモートでのデータ消去が可能です。
Androidでの予防策
Androidでのキーロガー対策は重要で、以下は、そのおもな保護方法です。
- 信頼できるアプリのみをダウンロード
- アプリの権限を管理する
- セキュリティソフトウェアのインストール
- アップデートの管理
- 不審なリンクや添付ファイルを避ける
- デバイスの暗号化
- ネットワークの安全性を確保する
- Google Play Protectの有効化
Google Playストアからのみアプリをダウンロードし、インストールするのは有効な保護方法です。Google Playストアのアプリは、セキュリティが確保されており、不正なアプリのリスクが低くなります。
アプリのインストール時および実行に要求される権限を慎重に確認し、不必要な権限を持つアプリを避けるようにしましょう。特に、キーボード入力に関する権限を持つアプリには特に注意が必要です。
信頼できるセキュリティアプリをインストールし、定期的にスキャンを実行するのは、有効な保護方法です。セキュリティアプリは不正なアプリやマルウェアを検出し、削除するのに役立ちます。
AndroidデバイスのOSとアプリを常に最新の状態を保つようにしましょう。セキュリティパッチと最新のバージョンは、既知の脆弱性を修正し、セキュリティの向上が期待できます。
不審なリンクやメッセージの添付ファイルは開かないようにしましょう。これは、フィッシング攻撃やマルウェアが、キーロガーをデバイスにインストールする可能性があるためです。
Androidデバイスのデータを暗号化することで、データのセキュリティの向上が期待できます。この設定は、デバイスの設定から暗号化オプションを有効にすることで有効にできます。
パブリックWi-Fiネットワークを使用する場合は、VPNを使用して通信を暗号化し、セキュリティを確保しましょう。
Google Play Protectを有効にすることで、Googleが提供するデバイスセキュリティサービスが利用できます。これは、アプリのスキャン・不正なアプリの検出、および不正なアプリの削除を行います。
USBキーロガーとその対策
ここまで、スマートフォンやタブレットでのキーロガー対策をみてきました。次に、USBキーロガーとその対策方法を見ていきましょう。
ここでは、以下の項目に分けて、USBキーロガーの検出方法やその対策を解説します。
- USBキーロガーの検出方法
- ハードウェアキーロガー対策
USBキーロガーについて深く理解し、その対策もみていきましょう。
USBキーロガーの検出方法
USBキーロガーは、USBポートに挿入される小さなデバイスであり、キーボードとコンピュータ間の通信を監視して入力された情報を記録するものです。
以下は、USBキーロガーを検出するいくつかの方法です。
- デバイスの物理的な検出
- セキュリティソフトウェアの使用
- USBデバイスの監視
- 物理的な検査
USBキーロガーは、USBポートに挿入されているため、物理的にデバイスを見つけることができます。PCのUSBポートや延長ケーブルに異常な装置が接続されている場合、それがUSBキーロガーかもしれません。
一部のセキュリティソフトウェアは、USBキーロガーを検出する機能が搭載されています。これらのソフトウェアを使用すれば、USBポートに接続されたデバイスをスキャンし、不審なデバイスの特定が可能です。
一部のシステム管理ツールやUSB監視ソフトウェアを使用して、USBポートに接続されたデバイスの監視ができます。これらのツールを使用すれば、USBポートへの接続履歴や接続されたデバイスの種類の確認が可能です。
USBロガーは通常、小さなデバイスであるため、見つけることが容易ではありません。このため、PCの周辺を物理的に検査し、不審なデバイスやケーブルが接続されていないかを確認することで、USBロガーを見つけることができるでしょう。
ハードウェアキーロガー対策
ハードウェアキーロガーは、キーボードとコンピュータ間に挿入される物理デバイスであり、キーボードの入力を記録します。
これらのデバイスを検出するためには、おもに以下のような対策が有効です。
- 定期的に物理的な検査を実施する
- セキュリティソフトウェアの使用
- USBデバイスの監視
- BIOS/UEFIのパスワード保護
- 端末の物理的なセキュリティ
- セキュリティ意識の向上
定期的にコンピュータや周辺機器を物理的に検査し、不審なデバイスが接続されていないかを確認します。USBポートやPS/2ポートに接続された不明なデバイスを見つけた場合は、それを取り外し、その動作を調査するのが有効です。
一部のセキュリティソフトウェアは、ハードウェアキーロガーを検出する機能を搭載しています。これらのソフトウェアを使用して、コンピュータのUSBポートやPS/2ポートに接続されたデバイスをスキャンすれば、不審なものの検出が可能です。
USBポートに接続されたデバイスを監視するためのソフトウェアを使用して、不審なUSBデバイスを検出するのは、有効な対策です。これらのソフトウェアは、USBポートのへの接続履歴や接続されたデバイスの種類を確認することができるでしょう。
コンピュータのBIOSまたはUEFI設定で、起動時にパスワードを要求するように設定します。この設定を行えば、不正なデバイスからの起動が防止され、ハードウェアキーロガーの動作の制限が可能です。
コンピュータや周辺機器を物理的に保護するための対策を実施します。たとえば、施錠可能な机やキャビネットにコンピュータを収束し、不正なアクセスを防止する、などです。
ハードウェアキーロガーの存在や検出方法について、従業員やユーザーに教育を行うのも有効な方法です。セキュリティ意識の向上は、ハードウェアキーロガーなどのセキュリティリスクに対する、最初の防衛線となるでしょう。
キーロガーのまとめ
今回は、キーロガーに関して、以下のことがわかりました。
- キーロガーはコンピュータのキーボード入力を記憶する、ソフトウェアまたはハードウェアのこと
- 入力が記録できる便利な機能だが一部では不正な目的で使用されることもある
- 個人情報の漏洩に関して多くの問題を引き起こす可能性がある
- 安全なパスワード管理がキーロガー対策の基本である
- コンピュータのフルスキャンを実行すればキーロガーの検出が可能
キーロガーは、コンピュータのキーボード入力を記憶する、ソフトウェアまたはハードウェアのことです。
入力の記録ができる便利な機能ではあるものの、一部では不正な目的で使用されることがあります。特に、個人情報の漏洩に関しては、多くの問題を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
このようなキーロガーの対策の1つに、安全なパスワード管理があります。また、コンピュータのフルスキャンを実行すれば、キーロガーの検出が可能です。
このように、コンピュータに大きな脅威を与えかねないキーロガーですが、自社でどのように自衛すればよいかわからないこともあるでしょう。
キーロガーに関して、わからないことや不明な点があれば、多くの知見を持つ、株式会社Jiteraへご相談ください。
自社にてキーロガーに関してどのような点に困っているかなどをヒアリングさせていただき、最適なアドバイスをご提案させていただきます。