JavaScriptを使ったアプリ開発は、Webアプリからスマホアプリまで多岐にわたります。しかしどんなアプリを作りたいのか目的が定まっていないと、開発が迷走しがちです。この記事ではJavaScriptで実現できることと、アプリ開発の流れを中心に丁寧に解説します。また目的に応じたフレームワークの選び方や、開発のコツも紹介します。

JavaScript初心者の方でも、この記事を読めば、自分に合ったアプリ開発の方法がイメージできるはずです。Webアプリ、スマホアプリ、それぞれの特徴をわかりやすく説明していきます。開発環境の準備から、設計、コーディング、デバッグ、公開までの一連の流れも解説します。実際の開発現場で役立つノウハウが得られる内容です。JavaScriptの可能性を最大限に引き出す開発テクニックをマスターすれば、自分だけのオリジナルアプリを作れるようになります。

ぜひこの記事を読んで、JavaScriptアプリ開発の第一歩を踏み出してください。

監修者 Jitera代表取締役 柳澤 直

2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立

2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当

2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発

2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出

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執筆者 Kota Ishihara

近畿大学理工学部生命科学科卒業。卒業後は、独学でプログラミングスキルを取得し、2022年10月にフリーランスになり現在も日々勉強中。 また視野を広げる為、ヨーロッパや東南アジアなどへ冒険をしながら、さまざまな人と交流を重ねる。 将来の夢は、ヨーロッパへの移住。尊敬する人は岡本太郎。

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JavaScriptの基本知識を身につけよう

JavaScriptはWebページを動的に操作するためのプログラミング言語です。JavaScriptの基礎知識を押さえることで、実践的なアプリ開発の第一歩が踏み出せます。JavaScriptは1995年にNetscapeによって開発された言語で、当初はWebページに動的な効果を付与するために使われていました。

しかし、Node.jsの登場によりサーバーサイドでも利用できるようになり、用途が大きく広がりました。

JavaScriptの基本を学ぶには、まずはWebブラウザ上での実行方法を理解することが重要です。HTMLのscriptタグ内にJavaScriptを記述し、ブラウザで実行することで結果を確認できます。変数の定義、四則演算、条件分岐、ループ処理など、他のプログラミング言語と同様の基礎的な機能が備わっています。ウェブ開発において不可欠な存在となっているため、JavaScriptエンジニアの必須のスキルといえます。

JavaScriptの習得を通じて、インタラクティブなWebサイトの制作はもちろん、フォーム検証やAjaxによるデータ通信など、高度な開発も可能になります。

JavaScriptの基礎知識

JavaScriptは、HTMLやCSSといったスタティックな記述言語とは異なり、動的な処理を記述できるプログラミング言語です。

DOM（Document Object Model）を操作することで、HTMLとJavaScriptを連携させることができます。

その他にも、タイマー処理やイベント処理、フォームの値検証、Ajaxによるhttps通信など、JavaScriptならではの機能があります。ブラウザ環境をフルに活用した開発が可能です。

ウェブサイトに動的な機能を付加するためには、JavaScriptの学習は必須です。基本文法とDOM操作に習熟することで、いろいろな応用開発ができるようになります。

JavaScriptでできること

JavaScriptでできることは限りなく多様です。フォームの入力チェックやデータの送信、アニメーションの表示など、Webページに関する様々な動的な機能を追加できます。リッチなユーザー体験を実現できるのがJavaScriptの強みです。

データの可視化やゲーム開発など、用途は幅広いです。

その他にも、ファイルのアップロードやダウンロード、音声や動画の操作、GPSやデバイスのセンサー情報の取得など、JavaScriptには多彩な機能があります。

ウェブアプリケーション開発に必須な技術であるJavaScriptの習得は、Webデベロッパーにとって必要不可欠です。

多様な環境で利用できるJavaScript

Webブラウザだけでなく、Node.jsを使えばサーバーサイドでもJavaScriptが利用可能で、スマートフォンアプリの開発にも活用されています。JavaScriptは1つの言語をマルチプラットフォームで活用できるメリットがあります。

JavaScriptは当初、ブラウザ上でのクライアントサイドスクリプトとして利用されてきました。しかし、Node.jsの登場によりサーバーサイドでもJavaScriptを実行できるようになりました。Node.jsにはファイル操作やネットワーク通信のAPIが備わっているため、高負荷なサーバアプリケーションを構築できます。AirbnbやNetflixなどの大手WebサービスもNode.jsを採用しています。

一方スマートフォンアプリの開発でもJavaScriptが使えるので、Webアプリとモバイルアプリのコードを共有しやすくなります。またReact NativeやIonicなどのフレームワークを利用することで、iOS/Androidの両方に対応したアプリを効率的に開発できます。

このように、フロントエンドからバックエンドまでをJavaScriptで完結させることが可能になりました。1言語に集中すればいいので、開発効率が大きく向上するメリットがあります。

JavaScriptは汎用言語としての可能性を広げており、Web系開発のみならず様々な場面で活用できる言語に成長しました。

JavaScriptで作れるアプリの種類と特徴

JavaScriptを使えば、Webブラウザで動作するWebアプリからスマートフォンなどで動作するネイティブアプリ、Webとネイティブの両方の特徴を備えたハイブリッドアプリまで、さまざまな形態のアプリケーションを開発できます。

Webアプリはブラウザで動作するため誰でも利用できる反面、スマートフォンの機能にはアクセスできません。一方ネイティブアプリはスマートフォンの機能をフルに活用できますが、プラットフォームごとの開発が必要です。ハイブリッドアプリはWebとネイティブの両方の特徴を併せ持つことができるため、開発コストと実行性能のバランスが良いケースが多いのが強みです。

このようにJavaScriptは1つの言語で様々なデバイスに対応したアプリを開発できるため、開発の容易さと柔軟性が大きなメリットとなっています。以下、詳しく解説していきます。

Jitera INSIGHTS

2024.06.04

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Webアプリの開発

Webアプリは、ブラウザ上でJavaScriptを使って開発されるアプリケーションです。Webアプリの開発では、HTML、CSS、JavaScriptの3つの技術が使われます。

具体的な開発の流れとしては、まず画面デザインをHTMLとCSSで作成します。次に、JavaScriptを使って画面の動的な処理を実装していきます。

開発効率を上げるために、ReactやVue.jsなどのJavaScriptのフレームワークを利用すると良いでしょう。ReactやVue.jsなどのフレームワークを使うことで、アプリの構造化とコンポーネント化がしやすくなります。最近では、PWA（Progressive Web App）技術も注目されています。これはネイティブアプリに近いUXを提供しつつ、Webアプリのメリットも活かすことができます。

このようにWebアプリはインストール不要で誰でも利用できる一方、UI/UXの改善にも注力が必要です。

ネイティブアプリの開発

ネイティブアプリは、スマートフォンなどの端末で動作するための専用アプリです。JavaScriptを使えば、iOS/Android両方のネイティブアプリを1つのコードベースで開発できます。

代表的なのがReact Nativeです。React NativeではJavaScriptとReactの記法でアプリのUIとロジックを記述することができます。これをネイティブコードにコンパイルして、iOS/Androidのネイティブアプリが生成されます。

React Nativeには様々なUIコンポーネントが用意されているので、ネイティブアプリの開発が高速化できます。ExpoやAppcelerator Titaniumなどのフレームワークも選択肢の1つです。ネイティブアプリの開発にはAndroid StudioやXcodeなどの道具が必要になりますが、JavaScriptとReactの知識があればカバーできます。マルチプラットフォーム対応が容易なのが強みです。

このようにJavaScriptとReact Nativeを使うことで、iOS/Android双方に対応したネイティブアプリ開発を効率的に行うことができます。

ハイブリッドアプリの開発

ハイブリッドアプリは、Webアプリとネイティブアプリの両方の特徴を合わせ持つアプリケーションの開発手法です。Webとネイティブの長所を併せ持つことができます。開発はJavaScriptやHTML、CSSを使って行い、必要に応じてネイティブの機能をJavaScriptで呼び出すことができます。代表的なフレームワークとしてはIonicやPhoneGapなどがあります。

Webアプリ・ハイブリッドアプリ・ネイティブアプリの特徴・違いは以下のようにまとめられます。

このようにネイティブアプリは1つのコードベースで複数プラットフォームに対応できるのが強みです。開発コストと生産性のバランスが取れているのが特徴です。

実用的なアプリ開発例

代表的なアプリの例として、ToDoリストアプリ、天気予報アプリ、チャットアプリなどがあります。

ReactやTypeScriptを使うとコンポーネントベースで構造化しやすくなります。JSX記法によるインターフェイス設計も行いやすくなります。

このようにJavaScriptを使えば、Webアプリに実用性の高い様々な機能を柔軟に実装できます。

JavaScriptアプリ開発に必要なツールとフレームワーク

JavaScriptを使ったWebアプリやスマホアプリの開発には、開発効率を上げるためのツールの選定とアプリ構築を支援するフレームワークの利用が重要です。ここでは、開発環境の構築方法と主要なWebアプリ・スマホアプリ向けフレームワークをわかりやすく解説します。

開発環境の整備

アプリ開発の作業効率を上げるには、コーディングしやすいIDE（統合開発環境）や編集ツールを使うことが不可欠です。Visual Studio CodeやEclipseなどの使いやすいエディタを選び、自動補完やデバッグ機能などを活用しましょう。Gitなどのバージョン管理も導入するとよいでしょう。

IDEの選定のポイントは、自動補完によるコーディング支援、デバッグ機能の充実、拡張機能の豊富さです。複数のIDEを試用して使いやすさを確認し、自分の開発スタイルに合ったものを選ぶことをおすすめします。バージョン管理ツールはソースコードの変更履歴を記録・管理できるため、チーム開発時のコード共有や、不具合発生時の原因特定に有用です。開発効率と品質の向上に役立つツールを活用していきましょう。

Webアプリ向けフレームワーク

Webアプリ作成には、Vue.js、React、Angularなどのフレームワークを使うのが一般的です。Vueは覚えやすく使いやすいフレームワークで、小規模なアプリ向きです。Reactは柔軟性が高く大規模開発に強い特徴があります。

代表的なJavaScriptフレームワークの特徴は以下の通りです。

開発目的やプロジェクト規模に合わせ、自分のスキルにあったフレームワークを選ぶことが重要です。

スマホアプリ向けフレームワーク

スマホアプリのUI構築にはMonacaやIonicといったフレームワークが便利です。コーディングの手間を大幅に省け、アプリの見た目も標準化できます。Cordovaとの連携もスムーズなので、効率的なアプリ開発が可能です。

これらのフレームワークを使えば、ネイティブ開発の知識がなくても見た目や操作感の高いアプリを効率よく構築することができます。アプリの反応速度やパフォーマンスも満足のいくレベルに維持できます。

スマホアプリの開発にはプラットフォームごとの使用技術を理解する必要がありますが、適切なフレームワークを使うことで、その手間を大幅に省くことが可能です。

JavaScriptアプリの開発フロー

JavaScriptを使ったアプリ開発では、設計からコーディング、テスト、公開と、一連の開発プロセスを効率的に進めることが重要です。ここでははじめてのJavaScriptアプリ開発に取り組む方を対象に、開発の流れとコツをわかりやすく解説します。

アプリの設計とコーディング

アプリ開発を始める前に、機能一覧や画面遷移図などの設計書を作成するとよいでしょう。設計書に基づいてReactやVue.jsなどのフレームワークを使ってコーディングを進めましょう。分からないことがあればProgateなどのプログラミング初学者向けサイトを活用しながら学びを深めていきましょう。

コーディングでは定義された仕様に沿って処理を実装しつつ、可読性の高いコードを心がけましょう。コメントを記載し、関数や変数の命名規則を定めることもコーディング時のポイントです。

代表的なJavaScriptとReact＆TypeScriptの違いは以下のようになります。

プロジェクトの規模やチームスキルに合わせて、JavaScriptかReact＆TypeScriptを選択することが大切です。

テストとデバッグ

作成したアプリは頻繁にテストすることが大切です。画面の表示や機能動作を確認し、不具合がないかチェックします。コンソールログやデバッガーを活用して、発生したバグの原因を特定し修正していきましょう。繰り返しテストすることで、安定したアプリを開発することができます。

テストでは正常系だけでなく、異常系のケースも検証することが重要です。想定外の入力値やエラー状況でも正しく処理できるかの確認や、単体テスト・結合テスト・E2Eテストと段階を追ってテストを実施していくことをおすすめします。

デバッグ時にはconsole.log()を活用して処理フローを追跡して、原因を特定しましょう。Chromeデベロッパーツールの「Sources」タブも有効です。頻繁にコミットし、原因箇所を特定しやすい状態を保つことが大切です。テストとデバッグを繰り返すことで、高品質のアプリを完成させることができます。

アプリの公開と運用

テストが完了したら、GitHub Pagesなどを利用してウェブ上にアプリを公開しましょう。公開後はユーザーからのフィードバックを参考に、更新や機能追加をしていきましょう。質問や要望があればGitHubのIssue機能などを活用して対応していきましょう。

GitHub Pagesを使った公開では、masterブランチのドキュメントルートにビルドしたアプリを配置するのが一般的です。URLは {ユーザ名}.github.io/{リポジトリ名} という形式になります。

公開後はGoogle Analyticsなどを使ってアクセスログを分析し、ユーザーの使い方を把握することが重要です。ユーザーからのフィードバックを元に、UIの改善や機能の拡充などもしていきましょう。

アプリの更新はmasterブランチ以外のdevelopブランチやfeatureブランチで開発し、テストをしっかり行った上でmasterにマージするのが基本です。セキュリティなどの更新も確実に実施することが大切です。

JavaScriptアプリ開発の学習リソースと資格

JavaScriptアプリ開発のスキルを磨くには、実践を積むことが不可欠です。オンライン学習や書籍、プログラミングスクールなどを活用し、開発力を高めていきましょう。代表的な資格取得もスキル証明として有効です。ここでは、効果的な学習法とおすすめの資格をご紹介します。

学習方法とリソース

JavaScriptの学習には、UdemyやProgateなどのオンライン学習サイトや書籍、動画コンテンツを活用することをおすすめします。実際の開発に近い形式で学ぶことができるため、理解を深めることができます。開発したアプリをGitHubに公開する等、実績を残していくことも大切です。

またプログラミングスクールに通うのも手です。カリキュラムに沿って演習を進めながら、インストラクターに質問できる点が魅力的です。学習効率を高めるためには、こうした様々な学習リソースを組み合わせて活用していくことをおすすめします。

おすすめの資格

JavaScript開発者向けの資格としては、CIW JavaScriptスペシャリスト、HTML5プロフェッショナル認定試験が人気です。合格することで、一定レベルの開発力を証明できます。就職活動やスキルをアピールする際には有利になります。

CIW JavaScriptスペシャリストは、JavaScriptの基礎から応用まで幅広い知識が問われる資格試験です。動的なWebサイト開発能力が評価されます。

HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5と関連技術のスキルが必要となります。リッチコンテンツ開発の能力を証明できる資格として国内外で認知されています。

これらの資格は実務経験が少ない方でも受験可能で、合格者はJavaScript開発者としての知識と意欲をアピールできます。レベルに合わせた資格取得を目指すことをおすすめします。

JavaScriptでのシステム・アプリ開発でおすすめの会社

JavaScriptを活用したシステムやアプリの開発を検討している企業の方に、実績のある開発会社をご紹介します。それぞれの会社の特徴と実績をわかりやすく解説していますので、参考にしてみてください。

株式会社Jitera

株式会社Jiteraは、Webシステム開発を中心に、JavaScriptを使った開発実績が豊富です。主な特徴は以下の通りです。

• 開発自動化プラットフォームによる高速開発
• 大手企業のWebサービス開発実績多数
• ビジネス視点を踏まえた開発
• アフターフォローにも強み

株式会社Jiteraは、開発自動化プラットフォームを活用することで顧客の要望に迅速に対応し、短期間で高品質なシステム開発を実現できる会社です。プロダクト開発のスピードと効率を飛躍的に向上させ、アジャイル開発を成功に導くことができるのが最大の強みです。

株式会社STUDIO57

株式会社STUDIO57は、最新のJavaScript技術を使った高機能なWebアプリケーション開発が特徴です。主な実績は以下の通りです。

• 広告配信システムの設計/構築
• 大規模データ処理インフラの設計/構築
• Webサイトの設計/構築、リニューアル
• iOS/Androidアプリのバックエンド開発

アジャイル開発手法を取り入れており、変化に対応した開発ができるのが強みです。事業とともに成長するシステムを提供しています。

ゼータ株式会社

ゼータ株式会社は、少数精鋭のチームで高品質なITソリューション開発を提供しています。フロントエンドとバックエンドの技術力が強みで、以下のような実績があります。

• 大手ポータルサイトのフロントエンド開発
• 金融系企業とのシステム開発
• ダイキン様向け在庫管理システムの機能拡張

ゼータ株式会社は、常に最新技術を取り入れ、お客様と共に成長できるソリューションを提供している点が特徴です。お客様目線でのシステム開発ができる会社として注目されています。

 JavaScriptアプリのまとめ

JavaScriptを使ったアプリ開発では、開発環境の構築から設計、コーディング、テストと一連の工程を効率的に進めることが重要です。フレームワークの選定や最新の開発手法を取り入れることで、開発期間を短縮し品質も高められます。

開発スキルの向上には実践経験に加え、オンライン学習や書籍、資格取得などを活用することをおすすめします。JavaScriptを使った開発に関心のある方は、ぜひ有効活用してください。

株式会社Jiteraは、開発自動化プラットフォームを使った高速開発で実績があります。JavaScriptアプリの開発をお考えの際には、ぜひ一度ご相談ください。開発スピードと品質の両立を支援させていただきます。