個人でAI開発!作り方や費用、ツールやプログラミング言語まで初心者向けに解説

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小中規模プロジェクトを中心にSEやコンサルとして活動。プログラミング言語の学習が趣味。

ChatGPTなどのAIを耳にする機会が増えていますが、実はこのAIを個人で開発できるのです。

実際に「スマホアプリをAI開発してみたいけど何から始めれば良いのかわからない」「どれくらいの費用がかかるの?」と言った疑問をお持ちの方も多いでしょう。

そこで本記事では、個人でできるAI開発の費用や環境、ツールやプログラミング言語を簡単に解説します。

本記事を最後まで読めば、AI開発を個人で行う方法が簡単に理解できるので、ぜひ最後までご覧ください。

個人でも開発できるAI(人工知能)の作り方

初心者向けAI開発のプロセス

ここまで、AI開発のツールやプログラミング言語について解説しました。

ここからは、初心者向けのAI開発プロセスを解説するので、これから個人でAI(人工知能)開発を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

初心者向けのAI開発プロセスは、以下の簡単なステップで構成されます。

  1. プロジェクトの計画と設計
  2. データ収集と前処理の方法
  3. モデルの選択と構築
  4. モデルの評価と改善

それぞれのステップを詳しく解説します。

プロジェクトの計画と設計

問題の定義と目標の設定は、AI開発プロセスにおいて初心者でなくても重要な初期段階です。

まず、問題の定義では、解決すべき課題や目標を明確にします。具体的には、何を解決したいのか、何を達成したいのかを明確にします。例えば、顧客のレビューから感情を分類する、画像から物体を検出するなどです。

次に、目標の設定では、問題を解決するための具体的な目標を定めます。予測精度の向上や処理時間の短縮など、数値化可能な目標を設定するのが含まれます。

目標はSMART原則(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)に基づいて設定すると良いでしょう。これにより、プロジェクトの進捗を追跡し、成果を評価するための枠組みが整います。

データ収集と前処理の方法

データ収集と前処理は、AI開発において重要なステップです。データ収集では、問題の定義に基づいて必要なデータを収集します。具体的には、公開データセットの利用やオンラインのデータソースからのスクレイピングなどです。

また、自社のデータベースやセンサーからのデータ収集も必要です。

データの前処理では、収集したデータを分析やモデルの学習に適した形式に整形します。

欠損値の処理、異常値の除去、データの正規化や標準化などです。また、カテゴリカルデータのエンコーディングやテキストデータのトークン化なども行いましょう。

個人向けAI(人工知能)開発の環境構築の手順

個人向け自作AI開発の簡単な環境構築手順は以下の通りです。

1. Pythonのインストール

まずはPythonをインストールします。Pythonは機械学習やディープラーニングの開発に広く使用されています。

2. データサイエンス用のパッケージのインストール

NumPy、Pandas、Matplotlibなどのパッケージをインストールして、データの処理と可視化を行います。

3. 開発環境の準備

Jupyter NotebookやVisual Studio CodeなどのIDEをインストールし、開発を行う環境を整えます。

4. 機械学習フレームワークのインストール

TensorFlowやPyTorchなどの機械学習フレームワークをインストールして、モデルの構築とトレーニングを行います。

5. データセットの取得

開発するモデルに必要なデータセットを取得し、前処理を行います。

6. モデルの開発とトレーニング

選択したフレームワークを使用して、モデルの開発とトレーニングを行います。

7. モデルの評価と改善

トレーニングしたモデルを評価し、必要に応じて改善を行います。

8. デプロイメントの準備

デルをデプロイするための準備を行い、必要に応じてアプリケーションに統合します。

初心者の場合、一般的には上記の流れでAI開発を行います。

モデルの選択と構築

モデルの選択と構築は、AI開発の中核的なステップです。適切なモデルを選択するのは初心者には簡単ではなく知識が必要です。

モデル選択は問題の性質やデータの特徴に合わせて行います。一般的なモデルの選択は以下のポイントに気を付ける必要があります。

  • 問題の種類: 分類、回帰、クラスタリングなどの問題に応じて、適切なモデルを選択。
  • データの特性: データの大きさ、次元、特徴量の種類などによって、適したモデルが異なる。
  • モデルの複雑性: 問題の複雑さに応じて、シンプルなモデルから複雑なモデルまで選択。

一般的なモデルには、線形回帰、決定木、ランダムフォレスト、ニューラルネットワークなどがあります。これらのモデルは、さまざまな種類の問題に対応するために使用されます。

モデルの構築では、選択したモデルを実装し、データに適合させるプロセスです。モデルのパラメータやハイパーパラメータの調整、学習アルゴリズムの選択などが必要です。また、交差検証やグリッドサーチなどの手法を使用して、最適なモデルの構築を行いましょう。

モデルの評価と改善

最後のステップとして、モデルの評価と改善です。

モデルの評価は性能指標を使用して行われます。精度、再現率、適合率などの指標を評価し、モデルの性能を判断しましょう。

改善にはハイパーパラメータの調整、データの拡張、特徴量の選択が必要です。

交差検証やアンサンブル学習などの手法も利用しながらモデルの性能を向上させます。

個人でAI(人工知能)開発する際に必要な環境

個人の初心者でもできるAI開発の環境や作り方を解説します。まずは環境やその作り方を理解してからAI開発に進むことで、そのあとのステップがぐっと簡単になります。

これらの要素を適切に組み合わせることで、個人の自作でも効率的で生産的な作り方を採用でき、比較的簡単にAI開発が可能になります。

プログラミング言語とライブラリ

AI開発に適したプログラミング言語はいくつかあります。

  • Python
  • R言語
  • C++
  • Java
  • JavaScript

この中でも一般的かつ簡単といわれているものはPythonとR言語です。

Pythonはシンプルで読みやすく豊富なライブラリとコミュニティサポートがあります。さまざまなAI開発や自作アプリ紹介サイト、作り方の解説ブログなどで見たことのある人も多いと思います。

特に、機械学習やディープラーニングのライブラリ(NumPy、Pandas、Scikit-learn、TensorFlow、PyTorchなど)が豊富であり、簡潔なコードで複雑なモデルの実装が可能です。

さらに、Pythonは他のプログラミング言語との統合性が高く、データの前処理からモデルの構築、評価、展開までが簡単です。

R言語を使ってAI開発をする人もいます。R言語は統計解析やデータ処理に特化しており、豊富な統計パッケージやデータ可視化ツールが利用できます。

特に、機械学習アルゴリズムの実装やデータマイニングに有効です。また、R言語は統計学やデータサイエンスの分野で幅広く利用されており、その豊富なコミュニティや情報源から支援を受けられます。

しかし、Pythonに比べて一般的な用途には適さない場合もありますので、使用目的や個々の好みに応じて言語を選択するのが重要です。

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開発環境

AI開発には、適切な環境が不可欠です。開発環境にはコーディング、デバッグ、実験、ドキュメント作成などを行うためのツールが必要です。

開発環境の用意は慣れていれば簡単です。一般的にはJupyter NotebookやIDE(Integrated Development Environment)がよく使われています。

データ

AI開発では機械学習フレームワーク(TensorFlow、PyTorchなど)をインストールし、データセットを準備します。

この際、適切なデータセットが必要です。データの収集、前処理、変換、可視化が重要なポイントになってきます。

このデータセットは、作り方次第で精度が変わる重要なステップ。

質の高いデータセットで学習すればするほど、AIシステムは高精度になり、様々なタスクを簡単にこなせるようになります。

もし質の悪いデータセットで学習してしまうと、AIシステムは誤った認識をしてしまい、本来の目的を達成できなくなります。

計算リソース

AI開発において、計算リソースは非常に重要です。計算リソースとは、AIモデルを学習・訓練したり、推論を実行したりするために必要なコンピューティングパワーのことです。

クラウドサービスやGPUを利用することが一般的で、最近ではAIモデルはますます複雑化しているため使用するツールの性能も重視されています。

AI開発においては、計算リソースをいかに効率的に活用するかが重要な課題となっています。

ドキュメンテーションとコミュニティ

開発プロセスを支援するドキュメンテーションや、問題解決のためのオンラインコミュニティは情報を集めるのに貴重なリソースです。

ドキュメンテーションは知識の共有と伝達、開発の効率化、メンテナンスと更新の容易化、再利用性の向上、将来への投資などのメリットを持ち、コミュニティは、情報共有と議論、コラボレーション、問題解決、モチベーションの維持などのメリットを持ちます。

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個人でのAI(人工知能)開発に利用されるツールの種類

個人でAI開発を行うためのツールやプログラミング言語は幅広くあります。「Python」や「R言語」はその中の一つです。

これらのツールやプログラミング言語を使って、個人でAIモデルの開発や実験を行えます。また、オンラインのコースやチュートリアルを利用して学習することも可能です。

ここからは、個人でできるAI開発のツールやプログラミング言語を詳しく紹介します。

AI開発にはさまざまなツールが使用されます。その中には、以下のようなものがあります。

  • ノーコード/ローコードAI開発ツール
  • オープンソースAI開発ツール

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ノーコード/ローコードAI(人工知能)開発ツール

ノーコード/ローコードAI開発ツールは、プログラミングの知識がなくてもAIモデルを構築できるソリューションです。

これらのツールは、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を介してデータの前処理、モデルの選択とトレーニング、評価、展開などのタスクを実行します。例えば、GoogleのAutoML、MicrosoftのAzure Machine Learning、IBM Watson Studio、Salesforce Einsteinなどです。

ノーコード/ローコードツールは、非技術者やエンジニアリングのスキルが不足している場合に特に有用です。また、プロトタイプの迅速な開発やビジネスのニーズに合わせた柔軟なソリューションの構築に役立ちます。

しかし、一般的な機能やカスタマイズ性が制限される場合があるため、特定の用途や複雑な問題に対処する場合には、より複雑なプログラミングが必要になりる場合もあります。

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オープンソースAI(人工知能)開発ツール

オープンソースAI開発ツールは、コミュニティによって開発され、無料で利用できるソフトウェアです。これらのツールは、機械学習やディープラーニングのモデルの構築からデプロイメントまで幅広い機能を提供しています。

代表的なツールには、TensorFlow、PyTorch、Scikit-learn、Keras、Apache MXNetです。これらのツールは、柔軟性が高く、豊富なドキュメントやチュートリアルが利用でき、コミュニティによって積極的にサポートされています。

オープンソースであるため、カスタマイズや拡張が簡単であり、独自のニーズやプロジェクトに合わせて自由に利用可能です。

さらに、最新の研究成果や技術動向に迅速に対応するため、AI開発の最先端技術を利用する上でも非常に有効的です。

【無料・低コスト】個人も使えるAI(人工知能)開発ツール3選

無料または低コストで、簡単に利用できるAI開発ツールには以下の3つがあります。

  • TensorFlow
  • PyTorch
  • Scikit-learn

これらは初心者でも比較的簡単に扱えるものです。それぞれの特徴を解説します。

TensorFlow

TensorFlowは無料で利用できるオープンソースの機械学習フレームワークです。

柔軟性が高く、大規模なデータセットや複雑なモデルにも対応しているので初心者にもおすすめ。Googleが開発し、豊富なドキュメントやコミュニティサポートが利用できます。

また、クラウド上でも利用可能であり、無料のクラウドサービスを活用してAIモデルの開発やトレーニングが可能です。

PyTorch

PyTorchは無料で利用できるオープンソースの機械学習フレームワークで、Facebookが開発しています。

柔軟性と使いやすさが特徴であり、研究者や開発者だけではなく、初心者の個人にも広く支持されています。

豊富なドキュメントやコミュニティがあり、GPUを利用した高速なトレーニングが可能です。

また、無料で利用できるクラウドサービス上でもPyTorchを活用できます

Scikit-learn

Scikit-learnは無料で利用できるPython向けの機械学習ライブラリであり、豊富な機能を提供しています。

シンプルなインターフェースと使いやすさが特徴であり、さまざまな機械学習アルゴリズムを実装するのに有効です。

無料で利用できるクラウド環境でもScikit-learnを使用できます。

AI(人工知能)開発のガイドラインとベストプラクティス

AI開発のガイドラインとベストプラクティスは、透明性、公正性、プライバシー保護、セキュリティなどの原則に基づいて構築されるべきです。

また、データ収集やモデルの訓練段階から、展開と運用段階まで、倫理的な考慮が必要です。

最後に、個人でAI開発をしていく上でのガイドラインの重要性やベストプラクティスを解説します。

個人でのAI(人工知能)開発におけるガイドラインの重要性

個人でのAI開発におけるガイドラインの重要性は多岐にわたります。はじめに、個人が倫理的かつ責任あるAIシステムを開発するための方針を定めます。

潜在的な倫理的問題や法的なリスクを最小限に抑えられます。また、ガイドラインは技術的な課題にも焦点を当て、アルゴリズムの透明性、説明可能性、およびバイアスの検出と修正などの重要な側面の強調も重要です。

また、個人でのAI開発におけるガイドラインは、データの収集と使用に関するポリシーを確立し、プライバシー保護を確保するための手順を示します。

これにより、個人情報の適切な取り扱いが保証され、ユーザーの信頼を維持できます。

個人向けAI(人工知能)開発のためのベストプラクティス

初心者の個人がAI開発するためのベストプラクティスにはいくつかの重要なポイントがあります。

まず第一に、個人のスキルや知識レベルに合った自作プロジェクトを選択するのがポイントです。

自分の能力や興味にマッチしたプロジェクトを選ぶと、開発のモチベーションを高められます。

次に、データの品質と適切な取り扱いに注意を払うのが重要です。データはAIシステムの基盤であり、品質の低いデータや偏ったデータを使用すると、モデルのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

また、個人情報や機密情報を適切に取り扱うためのセキュリティ対策も必要です。

さらに、モデルの訓練や評価においては、適切なテストと検証を行います。過学習やモデルのバイアスなどの問題を特定し、修正するための適切な手順を確立が必要です。

まとめ:個人でのAI(人工知能)開発も可能

本記事では、個人でできるAI開発の費用や自作の開発環境、ツールやプログラミング言語をできるだけ簡単に解説しました。

AI開発は決して簡単ではありませんが、きちんと学習すれば初心者や個人でもAIの自作開発は可能です。

そしてTensorFlowやScikit-learnを使えば無料でもAI開発ができます

AI開発の初心者向けプロセスでは、プロジェクトの計画と設計が重要です。もし、不明点や困ったこと、AI開発や自作開発に関する質問、相談、案件や依頼などあれば実績豊富な株式会社Jiteraに一度ご相談ください。

貴社の要件に対する的確なアドバイスを提供します。

Jiteraでは、要件定義を書くだけでAIが生成するツールで、誰でも簡単にできるアプリ・システム開発を行っています。制作している途中で要件が変更になっても柔軟に修正しながら開発できるので、アプリ開発・システム開発のご相談があればお気軽に相談ください。

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