グローバルIPアドレスとは?確認方法やプライベートIPアドレスとの違いを解説!

パッチ管理を適用する際の注意点
Nao Yanagisawa
監修者 Jitera代表取締役 柳澤 直

2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立

2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当

2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発

2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出

執筆者 ThomasJohnson

「非エンジニアにわかりやすく」がモットーの兼業webライター。本業ではLinuxやGASをメインで使用し、自作の生成AIの開発に取り組む。 主な資格・・・G検定、AWSクラウドプラクティショナー

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    グローバルIPアドレスとは?


    グローバルIPとは、インターネットに接続されている個々のデバイスを識別するために自動で割り当てられる一意の識別子です。

    グローバルとは、ここではインターネット上に接続されていることを指します。IPとは「Internet Protocol(インターネットプロトコル)」の略称で、英単語の解釈によって日本語での表記が変わりますが「インターネット通信の正規ルール」と捉えていただければ大丈夫です。

    今、この記事を見ている方はインターネット経由でアクセスされている方がほとんどだと思いますが、記事を見ている端末にはグローバルIPが割り当てられています。グローバルIPを使うことで全ての端末がどのルーターや回線を使ってインターネットへアクセスしているかを特定しています。

    インターネットにつないだ端末をひとつずつ区別するための仕組みが「グローバルIP」なのです。

    グローバルIPアドレスの確認方法

    グローバルIPを調べる方法は、一般的にはインターネット接続デバイス(スマートフォンやPCなど)のネットワーク設定を確認することで行われます。

    WindowsやMacといったOSを問わず、ウェブ上のIP確認サービスを利用したり、自端末でのUIの操作やコマンドラインを立ち上げて特定のコマンドを入力して確認することができます。

    何かひとつに特化するのではなく、グローバルIPを調べる目的や求められるセキュリティラインなどを考慮して使い分けをするためのヒントも併せて記載しようと思います。

    グローバルIPアドレスを調べる方法

    自分の端末に割り当てられているグローバルIPは、スマホ・PCともに端末上で特定の操作を行うことで確認することができます。

    インターネット上のIPアドレスの確認サービスを活用することで確認できます。

    例えば「WhatIsMyIP」のようなサイトが挙げられます。

    このサイトでは端末に割り振られているIPv4/IPv6に加え、ルーターの位置情報やISPの情報も表示してくれます。

    自端末のUIを使って確認する方法

    OSがWindowsの場合はクリックのみでも自分の端末に割り振られているIPアドレスを確認する事ができます。

    1. スタートメニューから「設定」を開きます。
    2. 「ネットワークとインターネット」を選択します。
    3. 「Ethernet」または「Wi-Fi」のプロパティを表示します。
    4. 「IPv4アドレス」の横に自分のIPアドレスが表示されます。

    この方法はインターネットに繋がっている場合はグローバルIPを、インターネットにつないでいない場合はプライベートIPを表示します。

    コマンドを使用したグローバルIPアドレスの確認

    Windows OSとMacOS、それぞれでPCのIPアドレスを確認する方法を説明します。

    Windows OSでのIPアドレス確認方法

    Windowsキーを押して「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを起動します。

    「ipconfig」と入力してEnterキーを押すと、お使いのパソコンのIPアドレスが表示されます。

    MacOSでのIPアドレス確認方法

    1. ifconfigを使用する方法

    まず、ターミナルを開きます(アプリケーション > ユーティリティ > ターミナルの順で操作します)。

    次のコマンドを入力してEnterキーを押します。

    ” curl ifconfig.me”

    端末のグローバルIPアドレスが表示されます。

    2.digコマンドを使用する方法

    まず、ターミナルを開きます。

    次のコマンドを入力してEnterキーを押します。

    dig +short myip.opendns.com @resolver1.opendns.com

    コードが正しく実行されていれば、グローバルIPアドレスが表示されます。

    お手元で使用しているPCのOSの種類を確認し、OSが一致する方法を試して自分のグローバルIPアドレスを確認してみてください。

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      グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの比較

      IPにはグローバルIPのほかに、プライベートIPという概念があり、それぞれ役割が違います。

      世の中のコンピューターの中にはインターネットにつながっていないものもあり、他のコンピューターと通信する際には端末を特定できるようIPが割り振られている必要があります。

      こういった場合に用いられるのがプライベートIPです。

      また、インターネットを経由したサイバー攻撃からの防御策を講じる際にもプライベートIPとグローバルIPを組み合わせることで対応しています。

      以降の文章で、そんなプライベートIPとはいったい何か?グローバルIPとの違いは何か?などを説明します。

      プライベートIPアドレスとは?

      プライベートIPアドレスとは、家庭や会社などの組織内のネットワーク(プライベートネットワーク)で使用するIPアドレスです。

      組織内で重複しないようにアドレスが割り当てられます。 プライベートネットワーク内のコンピュータには、ネットワーク内部で重複しないプライベートIPアドレスが付与されています。これにより、プライベートネットワーク内で他のコンピュータと通信できます。また、このことで組織内のPCをサーバーとしてふるまわせることも可能になります。

      なぜプライベートIPアドレスが必要なのかという背景には、IPv4の「IPアドレス枯渇問題」があります。IPアドレスはインターネット上で通信するための住所であり、必ずユニークである必要があります。そこで、すべてのコンピュータがインターネットにアクセスできる必要はないという概念のもとに、組織内のコンピュータには一定範囲のIPアドレスをプライベートIPアドレスとして割り当てる仕組みが生まれました。

      世界中で重複しないように割り当てる必要があるグローバルIPアドレスとは違い、プライベートIPアドレスは、組織内(プライベートネットワーク)で重複しなければよいので、現代でも使用されているというわけです。

      グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違い

      プライベートネットワークの外にあるコンピュータと通信するためには、グローバルIPアドレスが必要です。プライベートIPアドレスでは、インターネット上で直接通信できません。

      そのため、プライベートIPが割り当てられた端末からインターネットに接続したい場合、ルータ(ブロードバンドルータ)が、プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換してインターネットに接続します。

      この仕組みをNAT(Network Address Translation)といいます。

      最後に、グローバルIPとプライベートIPの違いをまとめます。

      対象になる端末 インターネット通信
      グローバルIP インターネットに接続されている できる
      プライベートIP 組織内のルーターにつながっている できない

      グローバルIPアドレスの固定と変更

      固定IPアドレスとは?

      固定IPアドレスは、デバイス1つごとにあらかじめ割り当てられている固定の識別子です。

      通常、IPアドレスはその都度空いているIPアドレスをアクセスしてきた端末に自動で割り当てることで定めています。

      これを「動的割り当て」と呼び、[DHCP]と表記されることもあります。

      これにより管理者の負荷を軽減する一方、他のデバイスからアクセスする際や、サービスを受領する際に端末のIPアドレスが変動します。

      しかし、あらかじめ割り当てるIPを端末側で設定しておくことで、常に同じアドレスを使うことができます。

      これは動的割り当てされたIPアドレスとは異なり、通常はISPやネットワーク管理者によって空のあるIPアドレスに手動で割り当てられます。

      グローバルIPアドレスの変更方法とその影響

      ISP(インターネットサービスプロバイダ)を通じて変更することができます。ISPが提供するルーターやモデムを再起動することで、グローバルIPアドレスが変更される場合があります。

      ただし、再起動してもIPアドレスが変わらないこともあります。

      VPN(仮想プライベートネットワーク)を使用することで端末のグローバルIPを変更することもできます。VPNを介してインターネットに接続することで、仮想的に異なるグローバルIPアドレスを利用できます。

      VPNサービスを契約し、グローバルIPアドレスを変更したい端末でVPNに接続することでIPアドレスを変更できます。

      グローバルIPアドレスの変更による影響には、以下の4つが挙げられます

      地域制限の解除:ウェブページや動画コンテンツには、各地域ごとに閲覧可能なコンテンツに制限がかかっていることがあります。グローバルIPアドレスを変更することで、アクセスする端末がある国のからの閲覧が制限されたウェブ上のコンテンツにアクセスできるようになります。

      位置情報の追跡防止:グローバルIPアドレスは端末の位置情報の追跡に利用されています。グローバルIPアドレスを変更することで、利用者の位置情報を保護できます。

      言論の自由度の変更:グローバルIPアドレスを変更することで、インターネット上で自由に情報を発信できるようになります。特定の国でのweb上での監視を回避するためにも有効です。

      セキュリティのリスク:グローバルIPアドレスを変更することで、一時的にインターネット接続が途切れることがあります。                                       また、一部のサービスやアプリケーションがIPアドレスに依存している場合、変更によって影響を受ける可能性があります。

      グローバルIPアドレスの変更はプライバシー保護や地域ごとのインターネット利用の制限の解除に役立ちますが、注意が必要です。

      グローバルIPアドレスのセキュリティと範囲

      グローバルIPアドレスのセキュリティ上の注意事項

      グローバルIPアドレスが割り当てられている端末には、プライベート接続された端末と違い、常に外部から攻撃にあうリスクに晒されています。

      また、適切な対応をしていない場合、攻撃に悪用されるリスクもあります。すなわち、グローバルIPを持つ端末はそうでない端末よりもセキュリティリスクが高くなりがち、という問題を抱えているのです。

      以下に、グローバルIPアドレスのセキュリティで注意すべきポイントを挙げます。

      1. 攻撃手法を知る

      どのような仕組みでグローバルIPを使った攻撃があるかを知ることが必要です。

      2. 脆弱性をなくす
      グローバルIPアドレスを持つ機器は、常に直接ネットワークを経由したサイバー攻撃のリスクに晒されています。ルーターと端末どちらも脆弱性を抱えないようにこまめにアップデートをすることが必要です。

      3. 固定グローバルIPアドレスの活用

      DHCPで割り当てられたIPアドレスを用いてインターネットを利用することも可能ですが、特定の端末以外からのアクセス制限を行いたい場合は固定グローバルIPの活用を検討しましょう。

      グローバルIPアドレスの範囲と割り当て

      IPv4のグローバルIPの範囲は、0.0.0.0~255.255.255.255の範囲から以下のプライベートIPに使われるIPアドレスの範囲を除いたものになります。

      プライベートIPに使用されているIPアドレスの一覧

      クラスA: 10.0.0.0~10.255.255.255

      クラスB: 172.16.0.0~172.31.255.255

      クラスC: 192.168.0.0~192.168.255.255

      自身のコンピュータに設定されているIPアドレスがこれらの範囲外であれば、「グローバルIPアドレス」と言えます。

      グローバルIPでセキュリティを保つ範囲は、そのIPが割り当てられたデバイスやネットワークのセキュリティ設定に依存します。適切なファイアウォールやセキュリティソフトウェアを使用することで、不正なアクセスから保護することができます。また、グローバルIPの割り当て範囲は、インターネットのアドレス管理機関(IANA)によって管理され、ISPによって割り当てられます。

      グローバルIPアドレスの重要性と将来性

      グローバルIPアドレスの役割と今後の展望

      グローバルIPアドレスは、インターネット上で個々のデバイスを一意に識別するためのアドレスです。

      これは、インターネット上で通信を行う際に、送信元や送信先のデバイスを特定するのに使用されます。グローバルIPアドレスの役割は、インターネットの基盤を構築し、世界中のデバイスが相互に通信できるようにすることです。

      IPv4は40億程度のアドレス空間を持っているので、IoTなどの技術が発展している現代のインターネット技術の成長に対応しきれなくなっています。IPv6は340澗(「かん」と読み、10の38乗を表す)もの広大なアドレス空間を提供し、将来のインターネット基盤の拡張が見込めます。

      そのため、今後はIPv6の普及が進み、グローバルIPアドレスの枯渇やネットワークのスケーラビリティの向上が期待されます。今後の展望では、IPv4とIPv6の併用をしている現代からIPv6への移行が重要になります。

      グローバルIPアドレスの管理と最適化の方法

      会社内のグローバルIPの管理と最適化には、既存のネットワークを効率よく可視化して現状を把握し、どのようにIPを取得するかを検討することが必要です。

      既存のネットワークを効率よく可視化するには、市販のIPアドレス管理ツール(IPAMとも呼ばれます)を使用することで、IPアドレスの利用状況やスイッチポートの可視化を実現できます。

      また、ネットワーク接続を最適化し、通信を円滑にしたい場合は以下のことを併せて検討してください。

      ①IPアドレスの設定時にDNSの設定も見直す
      DNS(Domain Name System[ドメイン・ネーム・システム])は、英数字等で表されたURLを関連付けられたIPアドレスへ相互に変換するサービスです。

      DNSも基本的にはIPアドレスと同様に動的に割り当てが行われていますが、手動で任意のDNSサーバーを設定することも可能です。

      ②イーサネットのプロパティ設定の変更
      イーサネットのプロパティ画面で、ネットワーク接続の速度と詳細設定を変更できます。

      通常であれば、自動設定オプションを選択することをお勧めします。これにより、ネットワーク速度は自動的に最適化され、最適なパフォーマンスが実現されます。

      グローバルIPのまとめ

      グローバルIPはインターネットに直接アクセスする端末一台ずつに自動で割り当てられる番号で、2024年3月時点では32桁の数字列と長さの変わる文字列が割り当てられています。

      グローバルIPを適切に管理しないと、端末がインターネット経由でのサイバー攻撃にさらされるリスクがあります。webアプリのサーバーを日々進化するサイバー攻撃の手法に対応するため、プロに相談をしてはどうでしょうか?

      Jiteraでは、webアプリの開発に知見のあるスタッフがセキュリティも含めてセキュアな環境の提案をすることが可能です!

      ぜひ一度ご相談ください!

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