DALL-E3は、AIを駆使してユーザーの入力したテキストから画像を生成する最先端の技術です。
X(旧Twitter)上でも一時は常にトレンド上位にランクインするほど世界的に衝撃を与えており、これをきっかけにあらゆる人が利用し始めた技術となっています。
この記事では、DALL-E3の基本情報から使い方、料金体系、そして商用利用に至るまでを具体的に解説していきます。
また、DALL-E3の開発背景や実際にどのようにしてデザイン作業に活用できるのか、また商用利用する際の注意点や手続きについても詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
DALL・E3とは何か?
DALL-E3は、人工知能(AI)の進化を象徴する技術の一つで、テキストから画像を生成する機能を持っています。
この技術は、ユーザーが入力したテキスト記述に基づいて、それに対応する画像を生成することができます。
例えば「宇宙服を着たアヒルが月面を歩く」というような特定の指示に基づいて、想像力豊かな画像を作り出すことが可能です。
この技術の最大の特徴はその生成する画像の創造性と高い精度にあるため、従来の画像生成技術を大きく超える性能をもっています。
命令を与えるプロンプトの試行錯誤を行えば、自分なりのキャラクターや漫画に適用できるような画像、背景画像など多様な活用が実現できるようになるかも知れません。
DALL・E3の概要と基本情報
DALL-E3は深層学習に基づくモデルを使用しており、大量の画像とテキストデータから学習を行います。
この学習を通じてテキストと画像の関連性を認識してテキスト記述から新たな画像を創出することができるため、この技術は広告、ゲーム開発、アート作品など多岐にわたる分野での応用が期待されています。
例えば、デザイナーがプロジェクトのコンセプトアートを素早く生成するために使用したり、作家が小説のシーンを視覚化するために利用することができます。
また、教育分野では創造力を刺激するツールとして、子供たちが物語を画像化する過程で使用される可能性もあります。
DALL・E3の開発元と背景
DALL-E3の開発は、AI研究の最前線に立つOpenAIによって行われました。
OpenAIはAIの民主化を目指ておりし、人類全体の利益に資するような技術開発を行っている組織です。
DALL-E3の開発にあたっては、AIが持つ創造性の可能性を追求して人間のアートやデザインに新たなインスピレーションを提供することを目的としています。
このプロジェクトはAI技術が単に既存のデータを分析・処理するだけでなく、人間と同様に「創造」することが可能であることを示すものです。
OpenAIのDALL-E3開発によって、これからのデザイン業界のみならずコンテンツを作成する業界の未来の可能性をさらに広げ、さらに専門技術を持たなくても高度な画像を作成できることから、初心者の参入障壁のハードルを大きく下げるきっかけになったといえるでしょう。
DALL・E3の使い方
DALL-E3はテキストを入力することで関連する画像を生成するAI技術で、この技術はクリエイティブな作業、デザイン作業、教育ツールなど、さまざまな分野での応用が可能です。
利用するユーザーは具体的な指示や抽象的な概念をテキストとして入力することで、AIによってそれを視覚化した画像を生成することができます。
DALL・E3の基本的な使い方と操作方法
DALL-E3を使用するには、まずプラットフォームにアクセスしてアカウントを作成します。
基本的には有料のChatGPT上での利用が可能となっており、画面左上に「DALL-E」というポップがあるためそれをクリックすることでプロンプトを入力して利用することができます。
例えば「森の妖精と戯れる猫」や「異世界転生系の勇者パーティ」など、具体的なシナリオやアイデアを入力することができます。
入力後に生成ボタンをクリックすると、DALL-E3は入力されたテキストに基づいて画像を生成し始めますが、処理には数秒から数分かかる場合があり、処理が完了した後にその後生成された画像が表示されます。
生成された画像が自分の想定する画像となるまで試行錯誤を繰り返すことで少しずつ理想の形の画像を生成していきます。
以下は、「森の妖精と戯れる猫」という条件で生成した画像の例です。
さらにプロンプトの条件を詳細に記載してあげると、より鮮明にAIが情景を汲み取って生成してくれるようになります。
例えば先ほどの「森の妖精と戯れる猫」という条件に加えて、「夕陽が沈む湖畔が背景」「ファンタージー調のタッチのイラスト」「猫は2匹」を追加すると以下のような画像が生成されます。
上記画像を見てわかるとおり、かなりユーザーのプロンプトの意味を汲み取って画像を生成してくれます。
一部の場所の色を指定したり、画面サイズや猫の大きさなど他にも個別に指定してあげることで、より理想に近い画像が生成できるようになります。
このように生成された画像はダウンロード可能で、工夫すれば個人プロジェクトやプレゼンテーション資料などにも使用することができます。
DALL・E3を活用したデザインの例
DALL-E3は、グラフィックデザイナーやアーティストにとって強力なツールとなり得ます。
例えばブランドのロゴデザインを考えているデザイナーが、「未来的でエコフレンドリーなカフェのロゴ」というテキストを入力することで、独創的なロゴのアイデアを得ることができます。
以下は、「未来的でエコフレンドリーなカフェのロゴ」という条件で生成した画像です。
このように瞬時にロゴが作成できるため、デザイナーにとっても新たにロゴを作成したいけど何を描けばいいかわからない個人の方にとってもDALL-E3の活用は有効な手段となるでしょう。
また、小説家や物語作家は自分の作品のシーンを視覚化するためにDALL-E3を使用したシーンを画像として生成することができるため、よりその物語の世界への没入感を演出したり、アイディアを広げたりするのに活用できます。
さらに教育分野では、教師が歴史的な出来事や科学的な概念を生徒に説明する際にDALL-E3を使用して関連する画像を生成し、授業の理解を深める視覚的なサポートとして利用することが可能であったり、道徳的な教育の際にも説明に利用するなどが可能です。
DALL・E3の料金
DALL-E3はOpenAIによって開発された最先端の画像生成AIモデルであり、テキストから高度に正確な画像を生成する機能を持っています。
この技術進化によってあらゆる可能性に期待されていますが、料金体系と利用プランも理解しておく必要があります。
ここでは料金体系と利用プランについて解説していきます。
DALL・E3の料金体系と利用プラン
DALL-E 3は独立したサービスがないため料金プランは存在していません。
DALL-E3の利用には、基本的にはBing AIやBing Image Creatorを通じて無料でアクセスすることが可能です。
また、一方でChatGPTを介したDALL-E3の利用は、現在はChatGPT Plusの有料プラン(月額$20)のユーザーに限定されています。
このプランを購入することでChatGPTと連携した高度な画像生成が可能になりますが、今後OpenAIは無料ユーザーにもDALL-E3の機能を開放する可能性があるため、利用を検討しているユーザーは最新の情報を追うようにしておきましょう。
ChatGPTでDALL-3を利用する場合は「有料」、 Bing AIチャット、Bing Image CreatorでDALL-E 3を利用する場合は「無料」となっていますが、AIと会話形式のコミュニケーションを取りながらプロンプトを試行錯誤・改善できるのは、現時点では「ChatGPT×DALL-E 3」の組み合わせのみとなっています。
どの程度DALL-E 3を活用していきたいのかを目的を明確にすることで有料版が良いのか無料版がいいのかが分かれるため、ご自身の目的に合わせてこれらのツールを利用していくようにしましょう。
商用利用における注意点と制限
DALL-E3を商用目的で利用する際には、いくつかの重要な注意点があります。
まず、DALL-E3は暴力的、成人向け、憎悪的なコンテンツの生成を禁止しており、公共の人物の名前を使用したリクエストも拒否します。
これは倫理的な基準を維持しつつ、害のあるバイアスを防ぐための措置です。
そのため商用利用を検討している企業や個人はこれらの制限をしっかりと守り、生成されるコンテンツがOpenAIのガイドラインに沿っていることを確認する必要があります。
また、生成された画像の著作権や利用権に関する規定も理解して、適切な使用を心がけることが求められるでしょう。
DALL・E3の商用利用について
DALL-E3はテキストから画像を生成するAI技術であり、その機能の活用は商業分野でも大きな可能性を秘めています。
活用先には広告、商品デザイン、エンターテインメントなど、さまざまな業界での応用が考えられますが、このような技術の商用利用には特定の条件が伴いますので注意が必要がです。
商用利用開始の手続きと条件
DALL-E3の商用利用を開始する前に、利用者は開発元の提供する利用規約やライセンス契約を注意深く読んで理解しておく必要があるでしょう。
多くの場合は商用利用には別途の申請や承認が必要となり、場合によっては利用料金が発生することもありますが、例えばChatGPTのDALL-E3の機能で生成した画像の使用には申請や承認は必要がありません。
しかし、生成された画像の使用範囲や方法に関しても制限が設けられていることが一般的であるため、たとえ商用利用可能であっても注意する必要はあるでしょう。
利用者は適切な良識のある範囲内で画像を活用し、適用される法律や規制を遵守する責任があるといえます。
商用利用におけるライセンス規定と契約内容
商用利用におけるライセンス規定は、生成されたコンテンツの使用権や販売権に関する重要な情報を含んでいます。
契約内容には、使用可能な画像の種類、使用期間、地域的な制限、再販売の可否などが明記されていることが多いですがChatGPTにおいては生成したユーザー本人に権利が与えられます。
そのため商用利用は基本的には可能となっていますが、あくまでAIで生成した画像が世の中に既出しているコンテンツと類似しないとは限りません。
もし似たような画像が生成されてしまいそのまま確認せずに利用してしまうと、問題になってしまう場合も考えられるため、その使用方法には注意した方が良いといえます。
具体的な活用例としては、DALL-E3を使用して生成された画像を別の第3者が広告キャンペーンに利用する場合、契約内容に基づいて適切なライセンスを取得したり必要な著作権表示を行う必要があるでしょう。
また、商品パッケージングやウェブサイトのデザインにDALL-E3で生成された画像を使用する際も、別の人が利用する場合は同様の手続きが必要になるかも知れません。
DALL-E3のようなAI技術の商用利用は我々に新たな可能性をもたらしてくれますが、その利用には一般的に考えられる範囲での責任と注意が求められます。
DALL-E3のまとめ
DALL-E3はOpenAIによって開発された革新的なAI画像生成ツールで、テキスト入力から精密で創造的な画像を生成する機能を持っています。
この記事では、DALL-E3の基本情報から使い方、料金体系、商用利用の詳細に至るまでを幅広く解説してきました。
無料でアクセス可能なBing AIやBing Image Creatorを通じて、またはChatGPT Plusの有料プランを通じてDALL-E3を利用できるため、誰でもすぐに高度な画像を生成できるようになっています。
商用利用に際しては基本的には生成したユーザー本人に権利が与えられますが、世に出回る画像と類似していないかなど一般的な著作権の考え方をもとに判断していく必要がありそうです。
今回のテーマである生成AIをはじめ、AIを活用したシステム開発はJitera社の最も得意とする領域です。
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