備品の情報を一括管理することで備品を探す手間や把握する手間を省ける備品管理システム。しかし、備品管理システムは複数あり、どのシステムを採用すればいいのか迷ってしまう人は多いと思います。自社に合ったシステムは何か、使いやすいシステムは何かなど、導入まで多くの要素が頭を悩ませるでしょう。
そこで本記事では会社や工場、病院などにおすすめの備品管理システムを18種類の中から紹介していきます。どのシステムが自社に合うか、悩んでいる方は必見です。
備品管理システムとは?主な機能
備品管理システムとは、複雑化する備品情報の管理と、煩雑な諸手続きや情報技術を、管理するソフトウェアシステムを指します。
近年、多様化する備品形態とそれを取り扱う人のグローバル化によって、備品管理が極めて複雑な作業となりました。旧来式の紙と人力で管理を行うには担当者の負担が大きく、多くの入力ミスや人的トラブルの危険がつきまといます。
備品管理には、下記の3点が必要不可欠です。
- 備品台帳の管理
- 在庫と棚卸しの管理
- 貸出しの管理
そこで、バーコードやRFIDタグといった認識タグを用いて、物品の「何が」、「今どこに」、「どのような状態」で置かれているかをデータベースに記録し、情報端末を通してリアルタイムに現状を把握できるよう、備品管理システムが作られました。
備品管理には、台帳・在庫・貸出履歴に関する様々な管理機能が存在します。重要な機能に絞って、備品管理システムが何を行うのかを解説します。
台帳管理
- 登録した物品の検索や備品情報の取得といった、データ照会
- 物品の償却期間や廃棄日時を通知する連絡機能
登録・修正、記入内容チェック、手軽なアクセス、速やかな検索、といった台帳管理に必要な要件をITシステムで管理することでより正確でスムーズな物品管理を実現できます特に「検索」や「自動通知」はITシステムの得意分野であり、人力で行っていた各業務を簡易化し、効率的な業務が行えるようになります。
在庫管理
- 物品の個数や状態などの詳細情報の閲覧
- 在庫数の調整、過不足品の洗い出し、棚卸しの簡易化
- 仕入先別の情報や、その物品の仕入れ期間の参照
- それらの期限や発注先の状況に合わせた連絡及び通知の半自動化
上記の在庫管理をシステムで一元管理することで、在庫の見える化を実現可能です。在庫の過不足の管理をシステムに任せることで、二重発注や不足品の発注忘れなどが防げ、ツールによっては在庫数に合わせて自動発注を行う備品管理システムも存在します。
貸出・返却状況の管理
- 現在の物品所有者の把握
- 貸出・返却状況の参照、過去の貸出・返却履歴の管理
- リース物品の管理と、期限の把握
- 期限が迫っているユーザーへの催促連絡
煩雑になりやすい「現在の管理者・使用者の把握」を見える化してくれる機能です。特に「誰がいつまで借りているか」はミスが起こりやすい管理業務です。セキュリティ事案を引き起こしかねない、物品の紛失や盗難といった問題を、備品管理システムによっていち早く発見し、追跡できるようにします。
点検時期の管理
- 備品のこれまでの経歴
- 点検時期の通知
- 故障した備品の報告手続きとその記録の保存
- リース品の状態管理
備品管理システムには点検のためのスケジュールや期限を管理してくれる機能や、それらを担当者に通知してくれる機能が付属します。古くなった備品や修理が必要かどうかの保守点検は、安全のためにも絶対行わなければならない大事な管理業務です。しかし、備品の数が多すぎて手が回らないケースは多々あります。点検時期の管理をシステムに任せることで、トラブル防止やコスト削減を実現可能です。
廃棄の管理
備品管理システムは、備品の経歴記録や故障報告の管理も担います。点検管理と機能が一部被りますが、より的確な備品の廃棄計画とその期限を把握できます。特に廃棄方法自体にルールが厳格に定められている工場や、一滴単位で消費を管理しなければならない医療現場において、廃棄物の管理は重要な業務です。
システムに物品の経歴や状態を記録し、廃棄スケジュールを登録、担当者の通知の自動化を行えば、リアルタイムに廃棄手順と状況が確認でき、致命的なミスを防げます。
備品管理システム導入のメリット
備品管理が正しく行われている企業は、無駄な出費が削減でき、より効率的な業務が行えます。下記に備品管理システムがもたらすメリットを5つ紹介します。
正確な在庫管理ができる
システムによる物品管理ならば、膨大な在庫情報を人が行うより正確に管理できます。
- 何がどこにいくつあるのか
- 故障している機材とその代替がどこにあるのか
- 修理の目処はいつ立っているのか
- リース期間は?
- 契約更新の状況は?
- 不足分の補充をいつ行う?その発注は過剰在庫にならないか?
在庫の管理作業はその重要性に比べて、あまりにも煩雑です。在庫情報の管理を備品管理システムに任せることで、管理以外の部分に目を向けるリソースが生まれます。頻繁な棚卸しによる再確認の手間も、最小限に抑えられる点も魅力です。
時間の節約ができる
必要な器具一つ探すのに倉庫を歩き回り、必要な資料を探して人をたらい回しにされる手間には、誰もがうんざりしているはずです。備品管理システムの活用で、曖昧だった「すべての備品をどこで保管しているのか、誰がどこで使用しているのか」をリアルタイムで把握できれば、面倒な諸問題はすべて解消します。
備品管理システムであれば、使いたいときに、どの備品がどこにあるか明確に把握可能です。無駄な手間がなくなり円滑に業務を行えます。結果として多くの時間が節約され、業務効率化に繋がります。
コスト削減
備品の正確な管理は、無駄な出費をおさえられます。過剰在庫は発注コストや保管コストを圧迫する主要因です。また、備品の購入は法人税に直結しているため、誤って計上すると税金の申告に間違いが発生します。もしもの場合、延滞税の懸念にも繋がりかねません。
備品を適切に管理することで、誰も使っていない備品や、現場のスタッフが報告せずに廃棄した故障品を素早く発見。無駄な支出や延滞税を抑えられます。物品管理をシステムに任せるだけで、備品の見落としや廃棄の経緯を正確に把握することができます。
データの正確性
物品のコストが多くなればなるほど、登録の手間が増えます。その物品を人力で管理していれば、必ず見落としや入力ミスは避けられません。ですが、備品管理システムはQRコードやICタグにより、半自動で大量の情報を正確に登録可能です。備品の管理をシステムに任せることで、入力ミスが無くなり正確な管理が実現できます。
また、登録から廃棄までの経緯を追えるため、セキュリティの向上にも繋がります。
適切な補充
必要なときに必要な備品が使えないと、業務がそこで止まってしまいます。かといって、必要以上の備品を抱えておくと故障対応や保管コストがトラブルに繋がります。備品管理システムならば、現状の備品状態の把握に加えて、システムによる将来に渡った適切な補充計画を立てることが可能です。
また、備品が足りない場合に自動で担当者にアラートを通知することも可能なため、スケジュール管理の負担も大幅に軽減してくれます。
【RFIDタイプ】おすすめの備品管理システム5選を比較
RFIDはRFタグという特殊なタグを、電波を用いて非接触で読み取れるタグシステムです。QRコードなどの一般的なIDは1つ1つのIDをスキャンする手間がありますが、RFIDは非接触かつ大量の物品のデータをスキャンできます。ダンボールに入った状態や、重なった状態でも読み取れる点が強みです。扱う備品の数が多い場合に適しています。
RFIDはチップによって性能が違います。金属製品に対応しているか、紙書類などタグ同士が重なった場合にも読み取り可能か、などの部分にも注目しましょう。一箇所に固まった大量の備品を素早く管理できるため、棚卸しや管理業務の煩雑さを効率的に行いたい場合におすすめです。
下記にRFIDを活用した備品管理システムの比較表を記載します。どのシステムが最適か、比較しながら検討するとよいでしょう。
システム名 | 料金 | 特徴 | タイプ |
MONISTOR | 要問い合わせ | DVDや磁気テープのような記録媒体の管理を可能 医療関係の備品を細かく扱える 無線LANと通信ケーブルの利用可能 |
インストール型 |
資産・物品管理システム | 要問い合わせ | 備品が積み重なっていても検知可能 テプラとの連携 Excelのインポート、QRタグの発行機能 |
インストール型 |
Assetment Neo | 月額40,000円 ~
280,000円 |
RFID、バーコード両方に対応 150以上の予備項目 従業員の入退社や人事異動の管理機能が付属 |
クラウド型 |
物品管理システム | 要問い合わせ | スマホのカメラで物品情報の読み取り、検品可能 出入り口通過検知 独自追加機能の開発可 |
クラウド型 |
Convi.BASE | 月額5,500円~
100,000円 |
柔軟で拡張性の高いオプション 様々なシステムソフトとの連携機能 専任スタッフによる電話やメールでのサポート |
クラウド型 |
MONISTOR(株式会社東北システムズ・サポート)
ICタグでのRFIDで迅速な登録ができることはもちろん、その場で<バーコードを発行して貼り付けることで即時登録も可能なインストール型の管理システムです。棚卸しデータの登録は無線LANと通信ケーブルの2つから選択可能。
専用オプションとして、DVDや磁気テープのような記録媒体の管理を可能にする「for 記録媒体」、医療関係の備品を細かく扱える「for メディカル」が存在。
手軽な備品登録を得意としています。料金はホームページに記載されておらず、問い合わせページから問い合わせを行い、担当者から見積もりの連絡を待つ形です。
資産・物品管理システム(株式会社吉川システック)
ICと小型アンテナによって、箱に入っていても、備品が積み重なっていても検知してくれるインストール型の物品管理システムです。
また、テプラとの連携や、Excelのインポート、QRタグの発行機能もあります。積み重なった物に対し専用端末を向けるだけで管理が行え、未登録物品があれば端末が振動するなど、大量の物品を少ない人手で管理できます。ホームページに料金が記載されていないため、費用などは実際に問い合わせて確認してください。
Assetment Neo(株式会社アセットメント)
RFID、バーコード両方に対応したクラウド型の管理システムです。基本項目以外に150以上の予備項目をもち、管理物品や業務に合わせた備品管理が行えるため、管理項目がバラバラな物品(例えば什器一般)を一括管理できます。
従業員の入退社や人事異動の管理機能が付属しており、貸出管理機能と連携させることで利用者の適切な管理が可能です。更に手厚いサポート体制を持っており、導入支援サービスが充実しているのも魅力です。
料金は月額40,000円 ~280,000円となっていますが、無制限で機能をフル活用したい場合は個別見積になります。
物品管理システム(株式会社日立システムズエンジニアリングサービス)
手持ちのスマホのカメラで物品情報の読み取り、検品を行えるクラウド型の管理システムです。タグを付属させることで、設置したゲートやRFIDマットによる出入り口通過検知ができるため、工場内や敷地内などからの不正持ち出しや紛失を防止できます。
また、運用方法に合わせた独自追加機能の開発も行っているため、物品管理に特別な機能が必要な業務では心強い味方となってくれます。詳しい料金は問い合わせが必要です。
Convi.BASE(株式会社ネットレックス)
必要な機能をオプション形式で組み合わせられることで、広い業種への導入実績を誇るクラウド型の管理システムです。とにかく柔軟で拡張性の高いオプションをもち、多様な項目変更、APIによる拡張性の高さ、様々なシステムソフトとの連携機能といった、あらゆる業務に対する柔軟さが一番の強みです。
また専任スタッフによる電話やメールでのサポート体制がある他、導入前の無料デモと評価サイトも用意されています。月額料金は5,500円~100,000円です。
【QRコード・バーコードタイプ】おすすめの備品管理システム5選を比較
一般的なQRコードやバーコードを備品に貼り付けて管理する形式です。RFIDと違い、一つ一つスキャンする手間はありますが、普及しているシステムのため導入コストが抑えられます。加えて従業員への取扱説明もあまり苦慮しません。
手軽にコストを抑えて、シンプルに使用できるのがバーコードタイプの強みです。導入形式も、テプラやスマートフォンさえあれば一人で発行できるため、スモールスタートにはもってこいの形式と言えます。
QRコード・バーコードでおすすめのシステムは下記の5つです。
システム名 | 料金 | 特徴 | タイプ |
WelThings | 要問い合わせ | ヤマトB2クラウド・佐川e飛伝IIIに対応した伝票CSV発行機能 過去在庫を参照可能なグラフ機能 在庫切れアラートメール自動通知 |
インストール型 |
Colorkrew Biz | 月額40,000円~
2,200,000円 |
ビジネス支援(社員個々の備品管理状況、座席管理、スケジューラー、個人宛郵便・ロッカー管理、社内決済、等) | クラウド型 |
備品管理クラウド | 月額5,000円~ | スマホアプリで簡単登録 Excelからインポート可能 シンプルUI 導入支援サポート |
クラウド型 |
OPTiM Asset | 月額30,000円~ | OptimalBizとの連携可能 CSVインポート対応 |
クラウド型 |
ファインアセット | プランによる | Excelからインポート可能 テプラ、Brotherラベルプリンタとの連携 |
クラウド型 |
WelThings(ウェルコムデザイン株式会社)
ハンディーターミナルと連携し、任意のバーコード・QR・OCRで物品を登録するインストール型の管理システムです。
また、下記の実業務に即した便利機能も備えています。
- ヤマトB2クラウド・佐川e飛伝IIIに対応した伝票CSV発行機能
- 過去在庫の参照や在庫の推移を追跡可能なグラフ機能
- 在庫切れアラートメール自動通知
公式サイトにて、評価版ソフトウェアの配布を行っているので導入前テストも行なえます。料金に関してはホームページから問い合わせてください。
Colorkrew Biz(株式会社Colorkrew)
社員個々の備品管理状況の他、座席管理、スケジューラー、個人宛郵便・ロッカー管理、社内決済といった、社員ごとの細々とした業務情報を管理できるクラウド型ビジネス支援システムです。QRコードでの備品管理も行えますが、主軸としてはバックオフィスで起こるスキマ業務の効率化を行うための業務全般の支援を行ってくれます。
備品の管理だけでなく、スケジュール調整、会議室の確保、郵便物の管理など、細々とした業務への効率化を行いたい企業へのビジネスコンシェルジュツールです。料金は月額40,000円~2,200,000円となっています。
備品管理クラウド(アストロラボ株式会社)
とにかく導入しやすさとシンプルさを追求したクラウド型物品管理システムです。登録はスマホアプリでカメラを物品のJASコードにかざすのみ。既存の備品データはExcelからインポート可能です。管理画面は余計なオプションを省いたシンプルで使いやすいUIで、徹底的にシンプルかつ扱いやすい管理システムとなっています。導入支援やサポート体制も充実しており、導入負担を減らした管理システムが特徴です。
料金は月額5,000円~となっています。
OPTiM Asset(株式会社オプティム)
モバイルデバイス管理サービスで有名な「Optimal Biz」のノウハウを詰め込んだクラウド型の物品管理システムです。QRコードでの物品登録と、CSVでのインポートに対応しています。
主にOptimalBizとの連携が強みで、使用していない機器の利用者へ通知を送るなど、よりモバイルデバイスを使った業務へのサポートを得意としています。料金は月額30,000円~となっており、物品追加オプションをつけると月額 10,000円追加でかかります。
ファインアセット(中央システム株式会社)
スマホ端末からバーコード・QRコードを読み取って物品管理が行えるクラウド型の管理システム。Excelと同じ感覚で台帳を一覧で管理でき、Excelからのインポートにも対応しています。
テプラやBrotherラベルプリンタとの連携が可能であり、追加機器は不要。マニュアル不要、従業員への教育コスト不要を謳っており、導入前にすべての機能を無料で試験運用が可能です。料金は物品管理プランは月額10,000円~、棚卸専用プランは月額5,000円~となっています。
【業界特化タイプ】おすすめの備品管理システム5選を比較
業界特化タイプは、病院や工場といった特定の場所や状況での利用を想定した管理タイプです。ワンオフ物になることも多く取り扱いも導入も他2タイプに比べるとハードルが高いですが、より多くの情報を備品に付属させることが出来ます。
例えば、工場内の移動経路が重要な場合はビーコン式の管理タイプが活躍しますし、使用期限や消費量が剣客に決められた病院内の管理では、ICタグなどによる厳密な情報管理が必要となります。業務内容に物品管理が深く関わってくる業種の場合、普通の備品管理システムでは機能が足りない場合があります。
この項目では、特定業界に特化した管理システムを5つ紹介します。
システム名 | 料金 | 特徴 | タイプ |
MedicalStream | 要問い合わせ | 病院内の専門システムと連携可能 クラウド型の物流管理も提供 |
インストール型 |
スマートマットクラウド | 要問い合わせ | 重量で在庫管理が可能 在庫、資材のデジタルデータ、グラフデータ化 |
クラウド型 |
Mediboard | 要問い合わせ | 人工知能による分析、サポート 病院内プロセスのデジタル化 |
クラウド型 |
MONISTOR for メディカル | 要問い合わせ | RFID登録機能 ICタグ、バーコードを利用した病院内備品管理 |
インストール型 |
JoyPla® | 要問い合わせ | 各部署から物品請求を自動集計、一括発注が可能 系列病院等を管理できるグループ施設管理機能 |
クラウド型 |
MedicalStream(株式会社サン・システム)
病院向けの物品・物流管理システムにおいて、No.1の実績を誇る管理システム。電子カルテシステム、調剤支援システム、手術支援システムなどの病院特有の専門システムとの連携が可能で、滅菌管理などの病院ならではの管理システム機能もあります。
またインストール型システムの他、クラウド型の物流管理も提供しています。在庫数や購買実績の把握といった業務負担軽減目的にはクラウド型を採用することで、コストを抑えることも出来ます。料金に関しては問い合わせが必要です。
スマートマットクラウド(株式会社スマートショッピング)
重量の計測機能を持ったマットを在庫場に設置することで、重量から在庫数を把握できるクラウド型の物品管理システム。重量での登録によって、副資材や仕掛品、粉体や液体の原材料といった従来ならば対応できないような物品も計測・管理が行える特化システムです。工場、病院どちらにも活用できます。
在庫管理画面が見やすく、あらゆる現場資材のデータ化を行うことによって生産現場のデジタル化を促進させることが可能です。これまでは把握できなかった現場の在庫データを一括で見える化できます。料金を確認するには問い合わせが必要になります。
Mediboard(株式会社サザンウィッシュ)
企業のありとあらゆるデータをデジタル化させ、集めたビッグデータの集積をつかってAI分析を行うことで大規模管理を実現させる人工知能型ビジネス支援ツール。管理システム開発というよりは、大規模情報とAIを活用したコンサルティングシステムに近いサービスとなります。
例えば医療用ではMediboardという専用システムにより、病院内のありとあらゆる情報から運営の手助けとなる分析を提供してくれます。料金についてはホームページに記載がないため、問い合わせが必要です。
MONISTOR for メディカル(株式会社東北システムズ・サポート)
RFIDタイプにて紹介したMONISTORの医療用オプションサービス。MONISTORの手軽なRFID登録機能と、ME機器や院内資産の管理へのサポートを強化した専用システムにより、 病院・福祉施設でのより専門的な物品管理が行なえます。医療福祉で起こる、医療機器やベッドなどの医療用家具の煩雑な棚卸をICタグやバーコードを使用して効率化・簡略化します。
料金確認には問い合わせページから見積もりをお願いする必要があります。
JoyPla®(スパイラル株式会社)
中小規模病院向けのクラウド型物品管理システム。グループ施設管理機能によって、系列・グループの病院や、介護などの関連施設の備品情報を一元管理できる総合共有管理システムが特徴です。福祉医療は関係施設や部署が細分化しやすく、管理で複数の部署をまたぐことがよくあります。
そんな院内の複雑な物流を一元化し、各部署からの物品請求を自動集計することで、インターネット経由で各卸への一括発注が行える点が強みです。料金に関しては問い合わせが必要になります。
【無料で使える】備品管理システム3選
できるだけ費用を抑えたい、そこまで管理する備品の量が多くないが、もう少し効率的に備品を管理したい。そんな人に最適な無料の備品管理システムを紹介します。
ZAICO(株式会社ZAICO)
ZAICOは、さまざまな業種で利用されている在庫管理アプリです。いくつかのプランが用意されており、無料プランの場合200件のデータまで保存とデータの登録、検索ができます。
クラウド会計ソフトである「freee」とシームレスな連携が可能なのも特徴の1つです。経理業務の効率化も図れるため、登録するデータ量が少ない場合に向いています。
SASO(日本標準機構)
SASOは自社サーバーやクラウドサーバー上に在庫管理ソフトを構築できるのが特徴。基本的な機能だけでなく、バーコードを活用した数量・棚番管理ができるラベル印刷機能なども利用できます。
ただし、データベースの構築が必要なため、システムの知識がないと導入に苦戦する可能性が高いです。
ロジクラ(株式会社ロジクラ)
ロジクラは、パソコンだけでなくiPhoneでも利用できる在庫管理システムです。小売やEC事業に向いており、無料で在庫管理の業務効率化が行えます。
また、有料プランに切り替えることもでき、追加で機能が欲しくなったときも安心です。
備品管理システムの選び方
システムを選定する際には、実際の業務に沿う管理方式なのかがとても重要となります。備品管理の現状を棚卸しして、整理してから選定を行うようにしましょう。この項目では、主に管理システムを選ぶ際のチェックポイントを紹介します。
求めている機能があるか
業務内容に必要な機能があるかどうかはまず初めに確認すべきです。
具体的には下記の2つを確認しましょう。
- 備品管理システムの3タイプのどれを選ぶか
- 業種独特の管理項目を管理できるか
備品管理システムを使う上で最初のハードルとなるのが、導入時の製品登録作業です。膨大な物品をいかに簡単に登録でき、今の実業務に沿った形で管理できるのかは、システム選びにおいて最も大事な観点です。
そのためにも、求めている登録方式と管理項目は明確にしておき、合わないシステムは早めに選外とすべきでしょう。その際には、前述した登録方式3タイプのメリット・デメリットもあわせて確認してください。
インストール型とクラウド型
次に確認すべきは管理システムの形態です。備品管理システムにはインストール型とクラウド型の2種類があり、下記の特徴を持ちます。
インストール型
- 社内のPCに入れるため、管理担当者を縛りやすい。
- 買い切り型のため予算が組みやすい。
- ネットワーク不良などの影響を受けない。
クラウド型
- ネットがあればスマホなどの端末で、どこからでもアクセス可能。
- インストールやセットアップの必要がなく、そのまま使える。
- 保守や運用がほぼ自動で行われる。
保守運用の手軽さや、どこでも使えることでの業務効率化が重視されやすいため、どちらかといえばクラウド型が人気です。ですが、インストール型もクラウドにはないメリットが有るため、業務内容によってどちらを選ぶかは考慮すべきです。
スマホでの管理には対応しているか
モバイル端末で利用可能なシステムかどうかも、大事なチェック項目です。特にスマホ対応のシステムであれば、最も使い慣れた端末で管理が行えるので、現場への導入ハードルが低くなります。モバイル端末の使いやすさは状況や場所を選ばずに棚卸し可能かどうかを決める重要な機能です。
在庫管理を支えるいちばん重要なハードウェアといってもよく、「従業員が手軽に使えるのか」は確認しておきましょう。
通知など、便利な機能はあるか
備品管理は、最終的にはヒトとモノを繋がなければ成立しません。そのため備品管理においては、利用期限の再確認や返却願いといったメール通知や連絡が頻発します。これを自動的な通知に置き換えられるのも、備品管理システムの大きなメリットです。
通知機能やユーザー管理、登録の抹消やセキュリティ対策など、システムがどこまで自動管理を行ってくれるのかは事前に確認すべきです。
既存のシステムと連携できるか
すでに社内に導入しているシステムがあるならば、そのシステムと連携できるかを確認しておきましょう。例えば会計システムと連携すれば減価償却期間を備品管理とリンクし、棚卸し作業と経理のやり取りが半自動化出来ます。現場で使っているテプラやハンディターミナルと連携できるならば、既存の物品管理作業にそのまま導入することが可能です。
他にもExcelやCSVデータの入出力が可能かどうかは要確認事項です。外部データへの入出力が可能ならば、既存データの入力手間を大きく省け、導入のハードルを下げることが出来ます。
備品管理システムを運用する上で気をつけておきたいこと
どんなシステムも正しく活用しないと意味がありません。特に運用においてヒューマンエラーはつきものです。人的な運用ミスを防ぐために、管理者が気をつけるべき4つの注意事項を最後にまとめておきます。
担当者を決めること
システムの運用には、統括する管理者が絶対に必要です。明確な管理者を決めておきましょう。
担当が決まらないと、何をどう管理すればいいのか、誰に聞けばいいのかなど、所在が分からず混乱を招きますし、業務も属人化しやすくなってしまいます。
運用保守計画を決めること
システムは放置すると老朽化します。
クラウドならばある程度の保守を外部に任せられますが、インストールタイプの管理システムを導入した場合は保守体制も整えておくべきです。
情報の登録・更新手順を明確に決めておくこと。
せっかく導入したシステムも扱う人間が適当では意味をなしません。登録や更新の際の手順は明確に決めておきましょう。ルールが属人化すれば、システムは意味をなしません。
可能な限りマニュアルを整備し、システムの取扱を一貫するとよいでしょう。
定期的な棚卸しを行うこと
正確な情報登録を維持するために、情報整理は定期的に行いましょう。
一般的な備品管理システムでは、棚卸しを簡単に行うための一覧化システムや分析機能を有しています。
定期的な棚卸しによって、対応の不備やケアレスミスを早期発見することができます。
まとめ:備品管理システムで備品ロスをゼロにしましょう
備品の管理は常に事務の頭痛の種でした。タブレット端末の導入など扱う物品の種類も多様化し、物流の流れも複雑化しています。人間の手で行う紙での備品管理は、いずれ限界を迎える可能性高いです。備品管理システムを活用した情報の管理は、人的ミスの防止や、業務効率化、コストの削減を見込めます。そのため、事務作業に悩む多くの企業の負担を大きく軽減してくれるでしょう。
反面、多様な登録方法と売り文句に彩られた数々の管理システムが登場したことで、「どのシステムがうちの企業にはあっているのか」という選定の問題を引き起こします。コストを重視して手間が増えては意味がありませんが、使わない機能が増えても取り扱いに苦労するだけです。
自社にあった備品管理システムについてお悩みの方は、株式会社Jiteraへご相談ください。株式会社Jiteraでは、各企業ごとに適切な備品管理システムを開発することも可能です。導入からサポートまで、しっかりとお手伝いいたします。