【2024年最新版】クラウド型ERPとは?おすすめ10選を比較!種類やメリットも解説

企業の経営資源を一元管理するためのシステム、ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業経営に欠かせないツールとなっています。しかし、導入と運用には高いコストがかかり、そのハードルの高さから導入に踏み切れず悩んでいる企業も多いことでしょう。

そんな中、クラウド技術の進化により、そのハードルを下げるクラウド型ERPが注目を集めています。この記事では、クラウド型ERPとは何かや、メリット、種類、おすすめのクラウド型ERPを10選ご紹介します。

最後まで読めば、自社がどんなERPを導入すべきかの道筋が少しクリアになるはずです。ぜひ参考にしてみてください。

Nao Yanagisawa
監修者 Jitera代表取締役 柳澤 直

2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立

2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当

2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発

2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出

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執筆者 武宮 太雅

東京都在住のライターです。わかりづらい内容を簡略化し、読みやすい記事を提供できればと思っています。

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    クラウド型ERPとは

    クラウド型ERPとは

    クラウド型ERPとは、企業の経営資源を一元管理するためのシステムの一種です。ここでは、クラウド型ERPの概念や特徴について詳しく解説します。

    クラウドERPの概要

    クラウド型ERPとは、企業の経営資源を一元管理するERP(Enterprise Resource Planning)システムをインターネット上のクラウドサービスとして提供するものです。具体的には、次のような情報を一元管理する機能があります。

    • 財務
    • 営業
    • 人事
    • 製造
    • 物流

    従来のERPは、各企業が自社のサーバーにシステムを導入・運用する形(オンプレミス型)が一般的でしたが、クラウド型ERPは、物理的な場所の制限がなく、インターネット環境さえあればどこからでもアクセス可能な点が特徴です。また、従来のオンプレミス型ERPと比べて、初期投資が少なく、システムの導入・運用が容易であるという特徴もあります。

    クラウドERPの特徴

    クラウドERPの特徴は、初期投資が少なく、システムの導入・運用が容易であることです。オンプレミス型のERPを導入する場合にはハードウェアの導入が必要で、一般的には初期費用だけで200~400万円程度の費用がかかります。

    しかし、クラウドERPであればハードウェア導入に費用がかからないため、コストを大幅に抑えられます。さらに、リアルタイムでの情報共有やデータ分析による意思決定の支援も可能です。

    そのため、リアルタイムの販売データを基にした在庫管理や、データ分析による市場トレンドの予測など、経営方針を決める際にも役立ちます。

    クラウドERPの種類

    続いて、クラウドRRPの種類についてみていきましょう。大きく分けて主に2種類のクラウドERPが存在します。

    • プラットフォームに基づくクラウドERP
    • 機能に基づくクラウドERP

    それぞれ詳しく解説します。

    プラットフォームに基づくクラウドERP

    プラットフォームに基づくクラウドERPは、特定のプラットフォーム上で動作するように設計されています。これらのシステムは、プラットフォームの機能を最大限に活用するために、そのプラットフォームの特性を取り入れています。

    具体的な製品名でいうと、Microsoft Azure上で動作するDynamics AX ERPは、Azureの機能を活用して、大量のデータを高速に処理したり、AI機能を用いた分析を可能にします。

    機能に基づくクラウドERP

    機能に基づくクラウドERPは、特定のビジネス機能を強化することに重点を置いています。これらのシステムは、企業が特定の業務プロセスを効率化し、パフォーマンスを向上させるのに役立ちます。

    えたとば、会計Freeeが提供するクラウドERPは、経理・財務を中心に、請求書の発行や経費の管理、税務申告等を一元化することで、業務を効率化します。特化した機能によって企業のパフォーマンスを向上させることを得意とするのがきのうに基づくクラウドERPです。

    クラウドERPのメリット

    次に、クラウドERPのメリットについてみていきましょう。主なメリットは以下の4つです。

    • 低コスト
    • 拡張性と柔軟性
    • 最新の機能とセキュリティの確保
    • 使いやすさと利便性

    それぞれ詳しく解説します。

    低コスト

    クラウドERPの最大の特長ともいえるのが、初期投資額の低さです。前述したように、従来のERPシステムと比較して、クラウドERPはシステムの導入・運用にかかるコストが抑えられます。

    これは自社のサーバーにシステムを導入・運用する必要がないためです。また、導入後もクラウド上に構築された、わかりやすいUIから利用できるため、システムのアップデートや保守を担当するITスタッフを雇う必要がありません。この点でも人件費を削減できます。

    削減したコストは、自社のビジネスで重要な部分、もしくは成長が見込める必要な投資に回すことができるでしょう。

    拡張性と柔軟性

    クラウドERPは、ビジネスが拡大するにつれて、システムを簡単にスケールアップできます。プラン変更やデータ容量の拡張が行いやすい特徴があるため、ビジネスの成長度に合わせてかけるコストを調整できます。

    オンプレミス型のERPであれば、毎月定額で支払うものが多いですし、拡張性も保ちづらいでしょう。ビジネスの成長と変化にすばやく対応できるのは、クラウドERPならではです。

    最新の機能とセキュリティの確保

    クラウドERPのプロバイダーは、新機能の追加やップデートを定期的に行っており、セキュリティ体制が整った状態のERPを活用できます。

    また、セキュリティ面については、従来のERPではアップデートに巨額のコストを必要としていました。コストをかけられずアップデートを行わなかった結果、セキュリティの脆弱性を突かれる攻撃者に狙われるケースも少なくありませんでした。しかし、クラウドERPなら自動的に最新状態にアップデートされるため、セキュリティホールを突かれる攻撃からも身を守れます。

    使いやすさと利便性

    クラウドERPは、インターネット環境さえあれば場所を問わずにアクセスが可能です。昨今はリモートワークなどの自由な働き方を認める企業が増えてきました。「自社も導入に踏み切りたいけど、いろいろな理由があって難しい」と考えている経営者の方も少なくないでしょう。

    これまではセキュリティ面でリモートに踏み切れなかった企業も、クラウドERPの導入により、一歩前に進めるかもしれません。

    また、BCP対策の観点でもクラウドERPは高い効果を発揮します。日本は地震や津波、火事といった災害が発生しやすい地形の国です。そして、昨今は新型コロナウィルスなど、物理的なウィルスによる攻撃からも身を守る必要が出てきました。そういった事業の継続を脅かす攻撃から身を守れることもクラウドERPの魅力です。

    クラウドERPのおすすめ10選を比較

    ここまで、クラウドERPのメリットを見てきましたが、いかがだったでしょうか?

    ここからは、おすすめのクラウドERPを10選紹介します。

    • ZAC ERP
    • freee
    • SAP Business ByDesign
    • Oracle NetSuite
    • Microsoft Dynamics 365
    • Salesforce
    • Acumatica
    • Workday
    • Epicor ERP
    • Plex Systems

    それぞれのツールについて、特徴や使えるシーン、メリットなどを詳しく見ていきます。また、機能と価格の比較については後ほど「クラウドERPの比較」という項目で見ていきますので、各ツールを比較して検討したい方はそちらをご覧ください。

    ZAC ERP

    ZAC ERPは、様々な業種に特化した形でERPを提供するツールです。具体的には、案件・契約・プロジェクト単位で業務進行する業種が推奨だと公式サイトにも記載があり、以下のような業種におすすめです。

    • システム、IT系
    • 広告、イベント、クリエイティブ系
    • コンサルティング、士業系

    売上予測・損益管理・バックオフィスの業務効率化などの機能があり、プロジェクト管理や会計管理、情報共有に役立つ機能が満載です。業務に特化した細かな機能を求めている企業におすすめのツールです。

    ZAC ERP

    freee

    freeeの統合型ERPは、クラウド会計ソフトに紐づけ、基幹システムとして活用できるクラウドERPです。会計freeeとfreee販売の機能を合わせて利用することで、人、モノ、金の流れをすべて1つのツールで管理できます。

    freeeシステムならではの「一度入力したら自動連携される」機能が魅力です。情報の転記ミスや漏れをなくし、数字チェックにかかる時間を大幅に削減可能です。また、誰もが使いやすいシンプルなUIを提供しており、カスタマイズ不要で簡単に利用できます。

    収支管理機能では、案件ごとの収支をグラフや図形で可視化する機能があるため、数字を目に焼き付けながら収支をイメージする必要はありません。

    freeeの統合型ERP

    SAP Business ByDesign

    SAP Business ByDesignは、財務、販売、製品管理、購買まで幅広い機能を提供しているクラウド型ERPツールです。具体的には、ワンストップで次のような機能を活用することが可能です。

    • 財務
    • 管理会計
    • キャッシュフロー管理
    • マーケティング
    • セールス
    • サービス
    • 給与計算
    • 勤怠管理

    他にも幅広い機能を搭載しているため、製造業、商社、卸業といった業種の基幹システムとして役立ちます。低コストかつ短期間で利用できるため、大企業から中堅企業まで幅広く役立つツールとなっています。

    SAP Business ByDesign

    Oracle NetSuite

    Oracle NetSuiteは、フロントオフィス業務からバックエンドオフィス業務まで、幅広い業務で役立つクラウドERPです。業務プロセスを一元管理でき、データの入力や分析、集計といった作業、共有の手間を省けます。

    また、BIツールが標準で搭載されており、データ管理や分析をすべてOracle NetSuiteで完結させられます。リアルタイムで情報を把握できるので、素早く経営判断を進めることが可能です。

    そして、ハードウェア、ソフトウェアの準備や、保守作業を行ったりする必要がなく、定期的にデータセンターでアップグレードが行われるため、セキュリティリスクも防ぐことができます。

    Oracle NetSuite

    Microsoft Dynamics 365

    Microsoft Dynamics 365は、自由にカスタマイズできることが特徴のERPツールです。以下のようなモジュールが標準搭載されており、必要に応じてコントロール可能です。

    • 販売
    • 購買
    • 在庫
    • 生産
    • 会計

    また、Microsoftが提供しているほかのツールとの連携性の高さも特徴です。たとえば、Excelのデータを吸い取って情報を管理できるため、2重転記の必要がなくなります。リアルタイムでデータを管理し、分析できるツールを探している方にはおすすめです。

    Microsoft Dynamics 365

    Salesforce

    Salesforceは、CRM機能を中心に様々なビジネスプロセスを一元管理できるクラウドERPです。販売管理、顧客対応、マーケティング、ビジネス分析など、さまざまな業務を効率的に進めるための機能が豊富に揃っています。

    最も大きな特徴は、1つのプラットフォームで様々なデータを共有できることです。たとえば、営業部門とマーケティング部門など、異なる部門でのデータ共有も1つのツールで簡単に行えます。

    また、サポートが手厚く専門家による導入指導が受けられることも魅力です。そして、導入後も24時間365日の電話サポートやコミュニティサポートを提供しているので、問題が生じたときにも素早く対応してくれます。

    Salesforce

    Acumatica

    Acumaticaは、中小企業におすすめのクラウドERPです。BIツールを搭載しており、モバイルでのアクセスも可能です。

    最も大きな特徴は、コストが抑えられていて、ニーズに合わせて機能を拡張できることです。ユーザーは、必要な分だけ費用を支払い、企業の成長に合わせてシステムを拡張できるため、必要以上のコストを支払う必要はありません。

    また、様々なツールとAPI連携できることも魅力です。自社の既存システムを変更することなく、業務効率化を図れます。

    Acumatica

    Workday

    Workdayは、人事・経理・財務など、ビジネスの多様な面を一元管理できるクラウド型ERPツールです。ユーザーフレンドリーなUIが特徴で、高度な分析機能やレポート作成機能を備えています。

    全てのデータが1つのシステム上にあることから、ツールを複数移動することなく、直感的にデータを参照できます。また、リアルタイムでデータが更新されていくため、素早い意思決定を行えるでしょう。

    Workday

    Epicor ERP

    Epicor ERPは、製造業特有の業務フローや課題に対応した機能を備えたERPツールです。生産計画、在庫管理、品質管理、顧客関係管理など、製造業に必要な機能が一体化しています。

    Epicor ERPの強みは、柔軟性と拡張性です。企業がいるステージに合わせてスケールアップやカスタマイズが可能です。また、業界特有の要求にも対応できるよう、各分野の専門家が監修しています。

    Epicor ERP

    Plex Systems

    Plex Systemsは、製造業に特化したクラウドERPソリューションを提供しています。製品ライフサイクル全体をカバーする豊富な機能を持つ一方で、直感的なユーザーインターフェースを提供しているため、使いやすさでも高い評価を受けています。

    Plex Systemsの最大の特徴は、全ての情報を一元化し、リアルタイムでのアクセスを可能にすることです。これにより、製造プロセスの各ステージで迅速かつ正確な意思決定を下すことができます。また、強力なデータ分析機能も搭載しており、製造業における効率化や生産性向上に役立ちます。

    Plex Systems

    クラウドERPの比較

    それでは次に、上述したクラウドERP製品を、機能と価格で比較していきます。

    機能比較

    対応している機能の比較は以下の通りです。

    クラウドERP 管理会計 財務会計 資産管理 債権管理 人事管理 販売管理 労務管理 購買管理 在庫管理 BI機能 予実管理 受・発注管理 工数管理 CRM・SFA BI
    ZAC ERP ー(外部サービスとの連携はあり)
    freee
    SAP Business ByDesign
    Oracle NetSuite
    Microsoft Dynamics 365
    Salesforce
    Acumatica
    Workday
    Epicor ERP
    Plex Systems

    ※搭載されていないものや公式サイトにないものは「ー」で表現しています。

    価格比較

    続いて、価格で比較したものを紹介します。

    クラウドERP 初期費用 月額費用
    ZAC ERP 100,000円 要問合せ
    freee 月額39,800円~
    SAP Business ByDesign 要問合せ 月額16,016円~
    Oracle NetSuite 要問合せ 要問合せ
    Microsoft Dynamics 365 0円 月額8,750円~(1ユーザーにつき)
    Salesforce 要問合せ 要問合せ
    Acumatica 要問合せ 要問合せ
    Workday 要問合せ 要問合せ
    Epicor ERP 要問合せ 要問合せ
    Plex Systems 要問合せ 要問合せ

    ※公式サイトに記載のないものは「ー」で表現しています。

    ※正確な価格情報は各社の公式ウェブサイトまたは営業担当者にお問い合わせください。

    クラウドERPのまとめ

    この記事では、クラウド型ERPとは何かや、メリット、種類、おすすめのクラウド型ERPを10選ご紹介しました。

    クラウドERPは、企業の業務効率化に大いに貢献するツールです。様々な業務プロセスを一元管理できる点が魅力で、それぞれのERPツールは独自の特徴と強みを持っています。

    業務に特化したものから機能性に特化したものまで幅広いツールが提供されていますが、価格や機能性は各製品で大きく異なるため、自社のニーズに最も適した製品を選ぶことが重要です。

    今回ご紹介した内容も参考に、クラウドERPの導入を検討してみてください。

    また、クラウドERPの導入に悩んでいる方は、この機会にぜひご相談ください。この記事に関する質問、相談、案件、依頼などなんでも結構です。経験豊富な株式会社Jiteraがあなたのビジネスをしっかりとヒアリングし、アドバイスをさせていただきます。

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