Backlog(バックログ)とは?使い方や価格、チームで使える機能、導入のメリット、注意点を解説

Backlogは、株式会社ヌーラボが提供するチーム向けプロジェクト管理ツールです。

タスク管理、コメント、通知、ガントチャート、バージョン管理など、プロジェクト遂行に必要な機能を網羅し、チームワークを加速させます。

プロジェクトの成功を左右する「タスク管理」と「コミュニケーション」を強力に支援してくれるツールBacklogの使い方や価格、機能、プランから導入の注意点まで解説します。

Nao Yanagisawa
監修者 Jitera代表取締役 柳澤 直

2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立

2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当

2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発

2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出

執筆者 ThomasJohnson

「非エンジニアにわかりやすく」がモットーの兼業webライター。本業ではLinuxやGASをメインで使用し、自作の生成AIの開発に取り組む。 主な資格・・・G検定、AWSクラウドプラクティショナー

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    Backlog(バックログ)とは?

    Backlogとは、営業、デザイナー、システムエンジニアなど異なる部署のメンバーでも使いやすく設計されたプロジェクト管理ツールです。

    直感的な操作で誰でもすぐに使い始められ、タスク管理、コメント、通知、ガントチャート、バージョン管理など、プロジェクトに必要な機能を網羅しています。

    メンバー間の情報共有や議論を促進し、円滑なプロジェクト遂行を支援してくれるので、システム開発やプロジェクト管理にぴったりのツールとして多数の会社で導入されています。後ほど紹介しますが、チーム規模やニーズに合ったプランを選べるのでコストを抑えたい会社にもおすすめ

    プロダクトを購入せず、自作しようとすると時間や労力が余分にかかってしまいます。Backlogを購入することで、管理ツールの作成やメンテナンスの作業負荷軽減が見込め、手厚いサポートを受けられます。

    主な機能と使い方

    この章ではBacklogの主な機能と実業務での使い方について説明します。

    実際のプロジェクトで必要な「スケジュール管理」「タスク管理」といった業務にどうBacklogを使えるかを説明します。

    スケジュール管理

    Backlogでスケジュール管理をする時、「ガントチャート」がよく使われます。

    「ガントチャート」ではプロジェクトの開始時期から終了時期までに何のタスクがあるかが直感的に把握できるので、今日から納期までの残りタスクも直感的に把握できます。

    プロジェクト全体の進捗状況を横軸方向に棒グラフで表示します。タスクのドラッグ&ドロップでスケジュール調整も簡単に行え、タスクの開始日と終了日、担当者などを視覚的に確認できます。依存関係の設定も可能で、タスク間の関係性を明確にすることができるので、チームでのプロジェクト管理に最適です。

    また、ガントチャートに加え、カレンダー表示でスケジュールを確認できます。期間を指定して表示したり、特定のメンバーのスケジュールのみを表示したりすることも可能。予定の追加や編集も簡単に行えます。

    さらに、Googleカレンダーなどの外部カレンダーと連携することで、Backlogと外部カレンダーを一元管理できます。

    タスク管理

    Backlogでタスク管理をする際、「カンバンボード」がよく使われます

    「カンバンボード」とは、プロジェクト内のタスクの進捗具合を一覧で確認・管理できる機能です。プロジェクトはいくつかのタスクから構成されています。その中には、あるタスクが終わらないと次のタスクに移行できない関係になっているケースもあります。

    各タスクが今どれくらい進んでいて、このままのペースで納期に間に合うか、そうでないかをわかりやすく表示したい場合、「カンバンボード」が役に立ちます。

    Backlogは課題のステータスを4つの項目で管理しており、プロジェクトマネジメントを行う人はカンバンボード上で課題とそのステータスを直感的な操作で変更することができます

    プロジェクトメンバー同士のコミュニケーション

    Backlogには多様な絵文字をつける機能が備わっており、これがプロジェクトメンバー同士のコミュニケーションを取りやすくなっています

    プロジェクトの種類によっては、チーム外のメンバーや他社からのメンバーが参加している場合があり、相互理解が浅いこともしばしばです。

    そこで、絵文字を文章に入れることで、感情を表現する手段を増やすことでメンバー間の信頼関係の構築を補助します。

    ファイルやソースコードの共有

    メールではやり取りできない形式のファイルや、ソースコードも更新履歴とともに保管することができます。

    Gmailなどのビジネスメールには添付できるファイルの種類が決められています。また、ファイルの大きさが一定容量を超えると、ファイルが添付できない場合があります。

    Backlogでは、あらゆる形式の100MBまでのファイルを管理することが可能です。また、メールでのやり取りと違い、ファイルの添付忘れミスやファイルを暗号化する手間もなくなります。

    また、ソースコードを複数人で作成する場合、誰が、いつ、どこを更新したかをコメントアウト機能などを活用し、ソースコード内に記録するように各エンジニアに指示している場合があります。

    しかし、仮に誰かがソースコードを更新したことを記録するのを忘れてしまうと、エラーが出た際に修正工数が増えるリスクがあります。

    Backlogでは、アップロードしたソースコードの変更履歴を自動で記録することができます。これで、プロジェクトメンバーのうち、いつ誰がソースコードを変更したかがわかるようになります。

    このように、様々な形式のファイルやソースコードとその更新履歴をプロジェクトメンバー内で簡単に共有することができます。

    導入することでのメリット

    この章では、Backlogを導入することで得られるメリットを多角的・具体的に提示します。

    Backlogが他のプロジェクト管理ツールと比べてどういった点が優れているのかを定性的・定量的に知ることができます。

    コミュニケーションの効率化

    Backlogを用いることで、プロジェクトチーム内での情報の抜け漏れが減り、コミュニケーションが効率よくなります

    プロジェクトメンバー同士がやり取りしている情報は、プロジェクトに参加しているメンバー全員が閲覧可能なため、メールでのやり取りで発生する「情報の伝達漏れに気づかない」トラブルは減ります。

    Backlogを活用することで、プロジェクトに必要な情報を一元管理できます。

    進捗管理の可視化

    Backlogを用いることで、プロジェクトの進捗状況をガントチャートの機能で可視化することが可能です。代表的な可視化方法は以下の通り。

    機能 詳細
    カンバンボード タスクを「未対応」「処理中」「完了」などのステータスごとに列表示し、プロジェクト全体の進捗状況を直感的に把握できます。
    ドラッグ&ドロップでタスクのステータスを変更できるので、進捗状況を更新するのも簡単です。
    視覚的にわかりやすいので、チームメンバー全員がプロジェクトの状況を共有できます。
    ガントチャート プロジェクト全体のスケジュールを横軸に、タスクを縦軸に表示し、時間的な進捗状況を把握できます。
    各タスクの開始日と完了日を設定することで、プロジェクト全体のスケジュールを管理できます。
    ボトルネックや遅延が発生しているタスクを特定しやすくなります。
    バーンダウンチャート プロジェクト全体の残存タスク数をグラフで表示し、時間経過による進捗状況を把握できます。
    目標納期までの進捗状況を可視化し、プロジェクトの遅延リスクを早期に察知できます。
    チームメンバーのモチベーション維持にも役立ちます。
    カスタムフィールド プロジェクトやタスクに独自のフィールドを追加することで、より詳細な進捗状況を管理できます。
    進捗率、担当者、完了予定日などの情報をフィールドとして追加できます。
    複雑なプロジェクトでも、必要な情報を整理して管理できます。
    バージョン管理 ファイルやドキュメントの変更履歴を管理し、過去のバージョンを参照したり復元したりすることができます。
    開発プロジェクトなど、頻繁に資料が更新される場合に役立ちます。
    進捗状況の確認だけでなく、過去の情報へのアクセスも可能になります。

    豊富な可視化機能を活用することで、プロジェクトの進捗状況を効果的に管理することができます。チームのニーズに合った方法を選択し、プロジェクトの成功に繋げてください。

    コストの削減

    利用にかかるコストは、同様のツールと比較して使用ユーザー数が増えれば増えるほど総額が安くなっていきます。

    まず、Backlogは最も安価なプランの場合、30ユーザーまでは月額2,970円です。

    利用ユーザー 価格 他製品
    1ユーザー 2,970円 1,200円
    3ユーザー 2,970円 3,600円
    5ユーザー 2,970円 6,000円

    表から分かる通り、類似のプロジェクト管理ツールはユーザー数によって月額料金が変動します。表からユーザー数が3人を超えると月ごとの支払い総額はBacklogの方が安くなることが確認できます。

    以上のことから、Backlogは利用人数が増えれば増えるほどコストメリットが生まれる料金体系のツールと言えます。

    モバイルアプリへの対応

    Backlogはモバイルアプリとモバイルブラウザへの対応が可能です。スマートフォン向けのアプリケーションがGooglePlay及びアップルストアから購入可能です。

    主な機能
    Backlog 公式モバイルアプリ タスクの閲覧・編集・追加
    コメントの閲覧・投稿
    通知の閲覧
    ファイルの閲覧・アップロード
    ガントチャートの閲覧
    写真の添付
    オフラインでの閲覧 (一部機能のみ)
    モバイルブラウザ タスクの閲覧・編集
    コメントの閲覧・投稿
    通知の閲覧
    ファイルの閲覧

    公式モバイルアプリとモバイルブラウザの両方に対応しており、場所やデバイスを選ばずにプロジェクト管理を行うことができます

    各種プランの比較

    この章ではBacklogを導入するプランについて説明します。

    Backlogには4つのプランがあり、いずれも初期費用・契約開始してから30日間はランニングコストがかかりません。また、少数利用を目的としたフリープランも存在します。

    各プランの費用と機能の一部を抜粋・比較した表は以下のようになります。いずれのプランでも、カンバンボードの利用は可能です。

    スターター スタンダード プレミアム プラチナ
    月額費用 2970円 17600円 29700円 82500円
    ユーザー数 30人 無制限 無制限 無制限
    プロジェクト数 5件 無制限 無制限 無制限
    ストレージ 1GB 30GB 100GB 300GB
    ガントチャート なし あり あり あり
    2段階認証の必須化 なし あり あり あり

    Backlogでは機能やストレージが増えていくに伴い、月額費用が増加する傾向があります。どのプランでも30日間の無料トライアルを提供しているので、自社に合ったプランを試してから契約しましょう。

    スタータープラン

    スタータープランは、ユーザー数や管理できるプロジェクト数が有限であるため、月額料金を抑えることが可能です。しかし、プロジェクト全体の進捗可視化には不向きです。

    具体的には「個人でのタスク管理」「少人数チームでのちょっとしたプロジェクト」「簡単なメモやアイデア共有」などの利用例が考えられます。

    少人数のチームで、シンプルなタスク管理ツールを探している場合は、スタータープランがおすすめです。

    スタンダードプラン

    月額2,970円ですが、スタータープラン機能に加えて豊富な機能を搭載しています。ガントチャートの利用や二段階認証の必須化を「あり」にできます。

    30プロジェクト、100ユーザーまで利用可能なので中規模チーム向けと言えます。

    プロジェクト全体の進捗可視化が可能なので、多くのユーザーやプロジェクトを抱えている場合は、スタンダードプランがおすすめです。

    プレミアムプラン

    月額19,800円ですが、スタンダードプラン機能に加えて高度な機能を搭載しています。

    提供元のヌーラボ社が購入を推薦しているプランになります。導入する際の有力候補になると考えられます。プロジェクト数は無制限、300ユーザーまで利用できるので大規模チーム向けです。

    チームメンバーごとに利用できる機能を細かく設定できたり、組織内の複数チームを効率的に管理できたりするので、より高度な連携やカスタマイズが利用したい会社へおすすめのプランです。

    プラチナプラン

    月額82,500円で、プレミアムプラン機能に加えて更に高度な機能を搭載しています。プレミアムプランだと容量が足りなかった場合の契約になります。

    無制限プロジェクト、無制限ユーザーなので、大企業向けのプランろ言えます。

    社内ネットワーク環境での利用が可能になったり、専用の担当者によるサポートが受けられたりします。

    高度なセキュリティ機能やカスタマイズ性が必要な場合は、プラチナプランがおすすめです。

    導入時の注意点

    Backlogをプロジェクト管理ツールとして使う注意点として、導入~本運用までの計画を立てましょう。使い方をプロジェクトメンバーに教えることと、プロジェクトグループ内で活用されるような仕組みづくりが大切です。

    導入前の準備と計画

    Backlog導入前の準備と計画は非常に重要です。Backlogをプロジェクト管理ツールとして使うために、チームメンバーへの教育・運用開始を含めた導入スケジュールを立てましょう。

    1. 目的と目標の明確化
    2. 対象プロジェクトの選定
    3. チームメンバーへの周知と合意形成
    4. 設定・カスタマイズ

    導入前の準備と計画をしっかりと行うことで、メンバー間の混乱やトラブルを避け、スムーズにBacklogを活用することができます。また、明確な目的と目標に基づいて導入することで、プロジェクト成功率を高めることができるでしょう。

    チームメンバーへのトレーニングとサポート

    Backlogの使用をプロジェクトメンバーに習慣づけてもらうために、メンバー向けの勉強会の実施やルール作りによる促進策の実施を企画・実行しましょう。

    プロジェクトには様々なメンバーが参加しているため、Backlogの利用が初めてとなるメンバーがいる場合もあります。こういったメンバーを対象にヌーラボ社は勉強会を開催してくれます。

    また、Backlogを継続的にしてもらうようにするには、自社に応じた工夫やルール付けが必要です。例えば、以下のような工夫やルールが考えられます。

    • プロジェクトに関する連絡をメールでしないことをプロジェクトのミーティングで明言する
    • プロジェクトメンバー全員への周知が必要な情報をメールでやり取りしてきたプロジェクトメンバーには「Backlogでやり取りをお願いします」と返信する
    • プロジェクトメンバーのうち、年次や役職が高いメンバーが率先して使用する

    未使用のメンバー向けに勉強会をして、Backlogを使う習慣づけをするところまでプロジェクトに組み込みましょう

    データの移行

    プロジェクト管理を効率化する強力なツールですが、既存のプロジェクトやタスクをBacklogに移行することは、多くの場合重要かつ必要不可欠です。

    移行には時間と労力がかかりますが、得られるメリットは非常に大きいものです。

    Backlogは他企業のプロダクトと連携しており、スプレッドシートのアップロードが可能なので、データ移行は他ツールよりは比較的やりやすいと言えるでしょう。

    スプレッドシートを活用し既存の管理ツールの情報を引き継ぎ、プロジェクトやタスクに関する情報を一元管理しましょう。

    セキュリティ対策

    Backlogのセキュリティ対策にはメンバーのアクセス管理と、二段階のログイン認証を設定できる機能があります。

    プロジェクトによっては、得意先と「プロジェクトメンバー以外には情報を共有しない」という契約を結んでいる場合があります。この場合、メールなどで情報をやり取りしていると、プロジェクトに関係ないメンバーや社外宛てに機密情報を送ってしまうリスクがあります。

    Backlogでは、機密情報の漏洩トラブルを起こさないように、ユーザーごとにアクセスできるプロジェクトを割り当てることが可能です。

    また、パスワードが流出してしまい、プロジェクトメンバーになりすまして機密情報を抜き取られるリスクもあります。なりすまし対策として、Backlogでは二段階のログイン認証を設定することで対応します。

    二段階のログイン認証を設定していると、Backlogのパスワードが流出しても、アカウントに紐づいたメールアドレスに届くワンタイムパスワードを受領できないと、ログインできなくなります。

    Backlogはアクセス管理や二段階ログイン認証でセキュリティ対策をしていることがわかります。

    まとめ:Backlogを活用してチーム力を強化させましょう

    組織の枠組みを超えた異なる立場のメンバーでプロジェクトを行う際、Backlogが有効であることはご理解いただけたと思います。

    Backlogでは、タスクやプロジェクトに関する情報を一元管理することができ、チームメンバーが必要な情報にいつでもアクセスすることで情報共有の効率が向上します。

    また、タスクやプロジェクトに関するコメントやメッセージをやり取りすることができます。これにより、チームメンバーはリアルタイムでコミュニケーションを取ることができ、情報共有や意思決定の迅速化につながります。また、ビデオ通話機能やチャット機能なども利用できるので、リモートワークにも適しています。

    Backlogの活用してチーム力を強化させるためにはチームメンバー全員がBacklogの使い方を理解し積極的に活用することが重要です。

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