回帰テスト(リグレッションテスト)はツールが便利!選び方や試験の注意点も解説

ソフトウェア開発において、回帰テスト(リグレッションテスト)は重要な役割を果たします。
今回は、回帰テスト(リグレッションテスト)について

  • 回帰テスト(リグレッションテスト)とは
  • 回帰テストと再帰テストの違い
  • 効果的な回帰テストの実施方法・ポイント
  • 回帰テストの自動化のメリット
  • 回帰テストの自動化とおすすめツール

を解説します。
回帰テストとはどういったテストなのか、再帰テストと何が違うのか、といったテストの説明から、
どのタイミングで実施すれば良いのか、どのような実施をすればよいのか、といったテスト実行時に重要なこと、
テストを自動化するメリットやおすすめのツール、といった自動化に関することまで解説しています。
回帰テストの重要性や実施のポイントについて理解し、テスト自動化を検討していきましょう。

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監修者 nyann_writer

現役のシステムエンジニアとして10年程度のキャリアがあります。 Webシステム開発を中心に、バックエンドからフロントエンドまで幅広く対応してきました。 最近はAIやノーコードツールも触っています。

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    回帰テスト(リグレッションテスト)とは?

    回帰テスト(リグレッションテスト)とは?
    回帰テスト(リグレッションテスト)は、ソフトウェア開発の品質保証プロセスの一環であり、新しい変更や機能追加が既存のシステムに影響を及ぼさないことを確認するテスト手法です。

    つまり、以前に正常に動作していた機能が、新しい変更によって影響を受けないかどうかを確認することが主な目的です。

    このテストは、ソフトウェアの品質を維持し、変更がシステム全体に及ぼす潜在的なリスクを軽減することを目指しています。
    回帰テストでは、変更の影響範囲を特定し、適切なテストケースを選択して実行します。
    その結果、既存の機能が依然として正常に動作し、システム全体の安定性が確保されます。

    回帰テストと再帰テストの違い


    回帰テストと再帰テストはよく混同されます。
    この2つのテストは、ソフトウェア開発において異なるテスト手法となっています。

    回帰テストと再帰テストの違いをまとめると以下のようになります。

    項目 回帰テスト 再帰テスト
    目的 新しい機能や変更の影響を確認し、既存の機能や性能が正常に動作することを検証する 特定の機能やモジュールの動作を詳細に検証し、不具合や問題点を特定する
    実行タイミング 新しい機能や変更を加えた後に行う 特定の機能やモジュールを開発・修正した際に行う
    対象範囲 既存のすべての機能やモジュール 特定の機能やモジュール
    テストケース 既存のテストケースを使用することが多い 新しいテストケースを作成することが多い
    自動化 比較的自動化しやすい 自動化が難しい場合が多い

    ここでは、回帰テストと再帰テストについて、

    • 目的と実行タイミング
    • 対象範囲
    • テストケース
    • 自動化されることが多いか

    の4つについて解説します。

    目的と実行タイミング

    回帰テストの目的は、ソフトウェアに新しい変更が加えられた後に、以前に正常に動作していた機能が影響を受けないかを確認することです。
    つまり、変更が加えられた後に、既存の機能が期待どおりに機能するかを確認します。
    通常、開発サイクルの後半やリリース前に実行されます。

    一方、再帰テストは、特定の機能や動作が期待どおりに機能するかを確認するために繰り返し実行されます。
    通常、開発プロセスの中で頻繁に行われ、テスト駆動開発(TDD)などの手法で活用されます。
    新しい機能の追加や変更に対しても実行されますが、その目的は、特定の機能や動作が常に正常に動作することを保証することです。

    回帰テストは変更の影響をチェックし、再帰テストは特定の機能や動作の品質を確認します。
    そして、回帰テストは変更後に、再帰テストは開発プロセスの中で繰り返し実行されます。
    これらのテスト手法を組み合わせることで、ソフトウェアの品質を継続的に確保できます。

    対象範囲

    対象範囲

    回帰テストは、ソフトウェアに加えられた新しい変更が以前のバージョンに影響を与えないかどうかを確認します。
    つまり、変更が加えられた部分だけでなく、関連する他の部分にも影響が及ばないかをテストします。
    そのため、回帰テストはソフトウェア全体を対象とします。

    一方、再帰テストは、特定の機能や動作が期待通りに機能するかを確認します。
    再帰テストは、通常は変更や追加された機能に焦点を当て、その機能が正しく動作することを確認します。
    そのため、再帰テストの対象範囲は、変更や追加された機能に限定される場合が多いです。

    回帰テストソフトウェア全体の影響を確認し、
    再帰テスト特定の機能や動作の品質を確認します。
    両方のテストを組み合わせて使用することで、ソフトウェアの品質を維持し、変更や追加が正しく機能することを確認できます。

    テストケース

    テストケース

    回帰テストは、ソフトウェアに加えられた変更が以前のバージョンに影響を与えないかを確認するために実行されます。
    そのため、回帰テストでは、変更された部分だけでなく、関連する他の部分にも影響が及ぶ可能性があるため、広範囲なテストケースが必要です。

    一方、再帰テストは、特定の機能や動作が期待通りに機能するかを確認するために実行されます。
    再帰テストでは、変更や追加された機能に焦点を当て、その機能が正しく動作するかどうかを確認するためのテストケースが選択されます。

    回帰テスト変更が及ぼす影響を広く確認するために幅広いテストケースが必要ですが、
    再帰テスト特定の機能や動作を重点的にテストするためのテストケースが選択されます。
    回帰テストと再帰テストで、テストケースの選択と実行方法が異なる点に注意する必要があります。

    自動化されることが多いか

    回帰テストは、変更が加えられた後に以前の機能が正常に動作することを確認するため、継続的なテストが必要です。
    多くの場合、回帰テストは自動化され、変更が加えられたときに自動化スクリプトが実行されます。
    これにより、手動で繰り返しテストする手間を省き、迅速かつ効率的にテストを実行できるのです。
    回帰テストの自動化には、SeleniumやAppiumなどのUIテストツール、JUnitやTestNGなどのユニットテストフレームワーク、JenkinsやTravis CIなどの継続的インテグレーションツールがよく使用されます。

    一方、再帰テストは通常、開発プロセスの中で頻繁に実行されるため、手動で実行されることが多いです。
    再帰テストは、特定の機能や動作が期待通りに機能するかを確認するため、開発者やテスターが手動でテストケースを実行し、結果を確認します。
    ただし、再帰テストにおいても一部の繰り返し可能な作業は自動化されることがありますが、その範囲は回帰テストよりも限定的です。

    回帰テスト変更が加えられた後の全体的なシステムの安定性を確保するために広範囲に自動化されますが、
    再帰テスト特定の機能や動作の品質を確認するために部分的に手動で実行されることが多いです。

    回帰テストに自動化ツールをおすすめする理由

    回帰テストの自動化には多くのメリットがあります。

    • 時間や労力の削減
    • ミスの削減
    • テストの効率化

    について、順に解説します。

    時間や労力の削減ができる

    回帰テストの自動化は時間や労力の削減だけでなく、効率性と品質の向上にもつながります。自動化を導入することで、テストチームの生産性が向上し、開発サイクル全体の効率化が図られます。

    反復テストの自動化

    手動での回帰テストは繰り返し作業が多く、時間と労力がかかりますが、自動化によってこれらの作業を大幅に削減できます。
    自動化スクリプトを定期的に実行すれば、テストケースの反復的な実行が自動化され、手動での作業に比べてはるかに迅速かつ効率的にテストを実行できます。

    大量のデータや複雑なシナリオにも対応

    さらに、自動化されたテストは大量のデータや複雑なシナリオにも対応できます。
    自動化ツールやスクリプトを使用することで、テストケースのカバレッジも広がります。
    これにより、テストの信頼性と効果を向上させられるともいえるでしょう。

    ミスの削減ができる

    自動化された回帰テストはミスの削減に貢献し、開発プロセス全体の品質を向上させます。自動化により、テストの信頼性が高まり、効率的かつ正確なテストが可能になります。

    一貫性を保てる

    手動でのテストでは、人間のエラーが発生しやすく、テストケースの実行や結果の記録において誤りが生じる可能性があります。
    しかし、自動化されたテストはコンピューターによって実行されるため、一貫性が保たれ、人間のミスが排除されます。
    これにより、テストの信頼性が向上し、開発プロセス全体の品質が向上します。

    再利用性が高い

    さらに、自動化されたテストスクリプトは再利用性が高く、修正や拡張が容易です。
    変更が加わった場合、テストスクリプトを簡単に更新して変更を反映できます。
    これにより、手動でのテストケースの再作成や修正にかかる時間と手間を大幅に削減できます。

    テストの効率化ができる

    まず、自動化されたテストスクリプトは人間の手作業よりも迅速かつ一貫性を持ってテストを実行します。
    これにより、テストの実行時間が大幅に短縮され、開発プロセス全体の効率が向上します。
    また、テスト結果の自動収集やレポーティングにより、テスト結果の分析や問題の特定もより迅速に行えるでしょう。

    さらに、自動化されたテストは24時間体制で実行可能です。
    手動でのテストでは、人間の労力や時間の制約がありますが、自動化されたテストはいつでも必要に応じて実行できます。
    このため、夜間や週末などの非稼働時間にもテストを実行し、開発サイクル全体を短縮できます。

    また、自動化されたテストは再利用性が高いため、同じテストケースを繰り返し実行する必要がある場合でも、テストスクリプトを再利用してテストを簡単に実行できます。
    これにより、手動でのテストケースの再作成や重複作業の削減が可能となり、開発チームの生産性が向上します。

    自動化された回帰テストテストの効率化に貢献し、開発プロセス全体を効率的かつ迅速に進められるようになります。
    自動化により、テストの実行時間や手間が大幅に削減され、品質向上にも貢献します。

    回帰テスト自動化ツールの選び方・導入ポイント

    回帰テストは、ソフトウェア開発において、既存の機能や性能が新しい変更によって影響を受けていないことを確認するために実施する重要なテストです。

    しかし、手動で回帰テストをすると、時間や労力も多くかかってしまいます。

    そこで、回帰テスト自動化ツールの導入がおすすめです。ツールを使って自動化することで、時間や労力の削減、ミスの低減、テストの効率化が図れるためです。

    ここでは、回帰テスト自動化ツールを選ぶ際のポイントや導入のポイントについて解説します。

    テスト範囲

    まずは、どの範囲のテストを自動化の対象とするか明確にする必要があります。既存の主要な機能を網羅的にテストする回帰テストでは、可能な限り広範囲にわたって自動化を進めましょう。

    ただし、全てを自動化するのは現実的ではありません。すべてのテストを自動化しようとすると、ツール選定や導入に時間がかかってしまう可能性があります。

    まずは、自動化の優先順位を付け、重要なテストから自動化していくことをおすすめします。

    テスト手法

    テスト手法

    回帰テストの自動化にはさまざまなテスト手法が用いられます。代表的なものに、Seleniumを使ったUI自動テスト、PostmanによるAPI自動テスト、JUnitを使ったユニットテストなどがあります。

    これらの手法のメリット・デメリットを理解し、自社の開発環境や製品特性に合ったテスト手法を選択する必要があります。単一の手法に固執せず、複数の手法を組み合わせるのもよいでしょう。

    スクリプティング言語

    回帰テストの自動化には、Python、Ruby、JavaScript、C#などさまざまなスクリプティング言語が使われています。PythonやJavaScriptなど、広く使用されている言語をサポートしているツールの方が、柔軟性が高く、効率的なテストスクリプトの作成が可能です。

    それぞれの言語には、得意な分野や特徴があります。プロジェクトで使用する技術や開発環境に合わせて、適切な言語を選択しましょう。

    ライセンス

    回帰テスト自動化ツールのライセンスには、オープンソースのものと商用のものがあります。

    オープンソースのツールは無料で使用できますが、サポートや機能が限定されている場合があります。商用ツールは有料ですが、充実したサポートや機能を提供していることが多いです。

    予算や開発規模に合わせて、最適なツールを見極めましょう。

    継続的に使用できるツール選び

    回帰テストの自動化は一過性のものではありません。長期的に維持・管理していく必要があります。

    そのため、継続的な使用に耐えうるツールを選ぶことが重要です。使い勝手の良さ、拡張性、メンテナンス性など、様々な観点から検討し、チームで長く活用できるツールを見つけていきましょう。

    回帰テストの自動化におすすめのツール5選

    回帰テストの自動化は効率的な開発プロセスに不可欠です。

    • Selenium
    • Katalon Studio
    • TestComplete
    • Ranorex
    • UFT

    のツールについて、それぞれ特徴を解説します。

    Selenium

    ツール Selenium
    言語 Java、C#、Python、Ruby など
    テスト手法 Web、モバイル、デスクトップ GUI
    ライセンス オープンソース
    金額 無料

    Seleniumは、Webアプリケーションのテスト自動化に広く利用される代表的なツールで、ウェブブラウザを介したUIテストに適しています。

    Seleniumは、複数のプログラミング言語(Java、Python、JavaScriptなど)で使用でき、主要なブラウザ(Chrome、Firefox、Safariなど)をサポートしています。
    柔軟性に富み、さまざまな環境でのテスト自動化に適しています。

    一方、Seleniumは複雑なセットアップが必要であり、学習曲線も比較的高いです。
    また、自動化されたテストの実行速度が遅い場合があることや、一部のUI要素に対して不安定に動作することがあるという欠点もあります。

    Selenium柔軟性と豊富な機能を備えており、多くの開発者やテスターによって広く利用されています。
    特に、ウェブアプリケーションのUIテストに焦点を当てたい場合には、Seleniumは優れた選択肢となるでしょう。

    Selenium

    Katalon Studio

     

    ツール Katalon Studio
    言語 Java、Groovy
    テスト手法 Web、モバイル、API、デスクトップ GUI
    ライセンス オープンソース & 商用
    金額 無料、年額79〜599ドル

    Katalon Studioは、回帰テスト自動化に特化した総合的なツールで、Web、モバイル、APIなど多岐にわたるアプリケーションテストをサポートします。
    GUIでのテストケース設計が容易であり、これによって非技術者も効果的にテストスクリプトを作成できます。

    強力なレコーディング機能と組み合わせられるスクリプトモードがあり、これにより柔軟性が向上します。
    豊富なプラグインや統合機能も魅力的で、CI/CDツールやJira、Gitなどとのスムーズな連携が可能です。

    一方で、無料版は機能制限や一定の学習コストがあります。
    また、柔軟性においてはオープンソースのツールに劣る場面もあります。

    Katalon Studio使いやすく、多岐にわたるアプリケーションテストを総合的にサポートする強力な自動化ツールとして、中小規模のプロジェクトやテスターに広く受け入れられています。

    Katalon Studio

    TestComplete

    ツール TestComplete
    言語 VBScript、JScript、DelphiScript、C++Script、C#Script
    テスト手法 Web、モバイル、デスクトップ GUI
    ライセンス 商用
    金額 1ライセンス3,199ドル

    TestCompleteは、Web、デスクトップ、モバイルなど、さまざまなプラットフォームのアプリケーションを対象とした回帰テスト自動化ツールです。
    豊富な機能と柔軟性を持ち、幅広いテストケースをカバーします。

    TestCompleteは、直感的なUIを備え、テストスクリプトの作成や管理が容易です。
    また、強力なオブジェクトリポジトリを通じて、アプリケーションのUI要素を簡単に識別し、テストスクリプトに組み込めます。
    さらに、内蔵された画像認識機能を利用することで、GUIの変更に対しても堅牢なテストができます。

    一方で、TestCompleteは他のツールと比較して価格がやや高めであり、学習コストもそれなりにかかる場合があります。
    また、特に初心者にとっては一部の機能の使い方が複雑に感じられることがあります。

    TestComplete幅広いアプリケーションを対象にした強力な自動化ツールであり、特に企業や大規模プロジェクトに適しています。
    しかし、その高機能さには学習コストや価格の面での配慮が必要です。

    TestComplete

    Ranorex

    ツール Ranorex
    言語 C#、VB.NET
    テスト手法 デスクトップ GUI、Web、モバイル
    ライセンス 商用
    金額 エンタープライズ年額15,000ドル

    Ranorexは、幅広いプラットフォーム(Web、デスクトップ、モバイル)に対応した回帰テスト自動化ツールです。
    直感的なGUIを備え、コーディングが不要なため、技術的な知識がない人でも簡単にテストスクリプトを作成できます。

    Ranorexの特徴の1つは、強力なオブジェクト識別機能です。
    これにより、UI要素の変更に強く、スクリプトの安定性が向上します。
    また、統合開発環境(IDE)が含まれており、テストの記録、デバッグ、実行ができます。

    一方で、Ranorexは他のツールと比較して価格がやや高めであり、学習コストも一定程度かかります。
    また、一部の高度な機能を利用するには追加のライセンスが必要となる場合があります。

    Ranorexは使いやすく、幅広いアプリケーションを対象とした信頼性の高い自動化ツールです。
    特に、テクニカルスキルに自信のないユーザーや、UIテストの安定性を求める企業に適していますが、その高機能さには学習コストや価格の面での注意が必要です。

    Ranorex

    UFT

    ツール UFT
    言語 VBScript
    テスト手法 Web、デスクトップ GUI、ERP/CRM、SAP
    ライセンス 商用
    金額 ライセンス5,452ドル、年間メンテナンス2,726ドル

    UFT(Unified Functional Testing)は、市場で利用可能な代表的な回帰テスト自動化ツールの1つです。
    元々はHewlett Packard Enterprise(HPE)によって開発され、後にMicro Focusによって引き継がれました。
    UFTは、Web、モバイル、デスクトップなど、さまざまなプラットフォームでのアプリケーションテストをサポートしています。

    UFTの主な特徴には、強力なレコーディング機能、統合開発環境(IDE)、豊富な統合機能が挙げられます。
    UFTは、VBScriptというスクリプト言語を使用してテストスクリプトを記述し、複雑なテストシナリオを容易に実現できます。
    また、UFTは、ALM(Application Lifecycle Management)やJenkinsなどのCI/CDツールとのシームレスな統合を提供し、テストプロセス全体を効率化します。

    一方で、UFTは他のツールと比較して高価であり、学習コストも高い場合があります。
    また、UFTはWebベースのアプリケーションのサポートにおいては他のツールに劣る面もあります。

    UTFは、大規模なエンタープライズ環境での利用や、既存のHP製品との統合を重視する場合には、優れた選択肢となるでしょう。

    UTF One

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    回帰テストや試験を自動化ツールで行う際の注意点

    回帰テストや回帰試験を自動化ツールで行うことは、時間や労力の削減、ミスの防止など、多くのメリットをもたらします。しかし、一方でいくつかの注意点も存在します。

    ここでは、自動化ツールを活用する際の注意点を詳しく見ていきましょう。

    すべてのテストケースが対象ではない

    回帰テストの自動化では、主要な機能をカバーするテストケースを中心に自動化を進めることが一般的です。しかし、全てのテストケースを網羅するのは現実的ではありません。

    なかには以下のように自動化に適さないテストケースもあります。

    • 複雑なロジックを含むテストケース
    • 手動操作が必要なテストケース
    • データ依存性の高いテストケース

    複雑な条件分岐やループ処理を含むテストケース、ユーザーインターフェースの操作やファイルのアップロードなど、手動操作が必要なテストケース、テストデータに依存するテストケースなどは自動化するのが難しいです。
    このため、これらのテストは自動化せず手動で実行するのが一般的です。

    自動化の対象範囲を見極め、手動テストとのバランスを取ることが重要です。オーバーエンジニアリングにならないよう注意しましょう。

    テストケースの作成と保守にコストがかかる

    自動化を進めるにはテストケースの作成が不可欠ですが、その作成と維持管理にはコストがかかります。

    まずは、必要最小限のテストケースを検討し、徐々に拡張していくようにしましょう。また、テストケースの設計を再利用性の高いものにするなど、効率化にも取り組む必要があります。

    また、ソフトウェアが変更されると、テストケースも更新する必要があります。このメンテナンス作業にも相応の工数がかかるため、計画的な対応が欠かせません。

    誤った結果につながる可能性がある

    自動化ツールは高い精度を持っていますが、100%の正確性を保証するわけではありません。プログラムミスやシステム環境の違いなどにより、誤った結果が出力される可能性があります。

    自動化ツールの出力結果を定期的に検証し、必要に応じてテストケースを修正する必要があります。また、重要な機能に関しては、自動化に加えて手動テストも実施することをおすすめします。

    開発者とテスターのコミュニケーションが重要

    回帰テストの自動化を成功させるには、開発者とテスターの密接なコミュニケーションが不可欠です。

    開発者はテスターと協力して、適切なテストケースの設計や自動化の対象範囲を検討する必要があります。一方でテスターは、開発者の意図を正しく理解し、効果的な自動化を提案していく必要があります。

    お互いの役割を理解し、コラボレーションを深めることで、回帰テストの自動化を円滑に進められます。ツールの導入だけでなく、プロセスの改善にも取り組みましょう。

    まとめ:ツール利用で回帰テストの効率化

    回帰テストはソフトウェア開発において品質を確保する不可欠な手法です。

    変更や新機能の導入後、以前に正常だった部分が影響を受けないか検証します。手動または自動化されたテストケースを使用し、システム全体の安定性を保ちます。

    効果的な回帰テストには適切なテストケースの選定と継続的な自動化が不可欠です。これにより、変更が行われた際に素早く反応し、品質を維持しつつ開発を進めることが可能です。

    開発プロセスにおいて回帰テストを組み込むことで、バグの早期発見や効率的な開発サイクルが実現され、信頼性の高いソフトウェアの提供が可能となります。

    Jiteraでは、アプリケーション開発からテストまでトータルにサポートしています。回帰テストの自動化をはじめ、プロジェクトのさまざまな課題に対して、豊富な経験とノウハウを活かして最適なソリューションを提案します。

    回帰テストを効率化して、信頼性の高いソフトウェア開発を実現したい場合は、ぜひJiteraにご相談ください。

    例:開発手順、ツール、プロンプト

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