データプライバシーとは?法律やデータセキュリティとの違いをわかりやすく解説!

昨今ではインターネットを通して様々なシーンで個人情報を取り扱うようになりました。

個人ユーザーであれば、インターネット通販で名前や住所を入力したり、企業であれば会社の情報を取り扱っています。そんなインターネット上におけるデータプライバシーの保護が、今ではとても重要となっています。

よくテレビやX(旧Twitter)、インターネットニュースサイトで、個人情報保護関連の話題をよくみかけるようになりました。今回はそんな、インターネットにおけるデータプライバシーと呼ばれるものについて、詳しく解説していきます。

Nao Yanagisawa
監修者 Jitera代表取締役 柳澤 直

2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立

2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当

2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発

2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出

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執筆者 エンジニア 石島

某電子専門学校卒業後、サーバー/ネットワーク運用業務を通し、ネットワーク設計/構築事業をメインにインフラ業務全般を担当。その後、某情報セキュリティ会社にて、情報セキュリティ教育事業の教育係も担当。

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    データプライバシーとは

    ここではデータプライバシーの定義やその重要性について解説していきます。データプライバシーは現代のインターネット上での法律に近いものとなります。

    インターネットを利用して通販や営業などを行っている企業は、詳しく知っておく必要があります。なるべく難しいことは書かずに、わかりやすく解説していきます。

    データプライバシーの定義

    データプライバシーの定義は、簡単に紹介しますと、個人情報を利用する際に、どのようにその情報を取り扱うかの考え方となります。個人情報を利用する場合、そのデータの所有者や、データの公開範囲、権利などをどこからどこまで利用するか、の判断基準になります。

    例えばユーザーがインターネットを通して通販を利用する場合、名前や住所や性別、年齢などの情報を入力します。

    しかし、そのデータは誰がどこまで使用していいのか、明確化していないと、プライバシーの侵害に繋がってしまいます。そのような事を防ぐために、データプライバシーと呼ばれるものが必要となったのです。

    これにより、企業側は、ユーザーから得た情報をデータプライバシーの定義によって、安全に取り扱うようにします。この一連の流れで、企業とユーザー間のプライバシーが守られているのです。

    以前のインターネット社会では、データプライバシーというものがまだ普及しておらず、データの取り扱いが安全でないため、情報漏洩がたびたび発生していました。その後、まざまな法律により、個人情報保護の観点からデータプライバシーが定義されたのです。

    データプライバシーの重要性

    データプライバシーは現代のインターネットにおける情報のやり取りにおいて、なくてはならない存在です。データプライバシーが無いと、インターネット通販などにおいてユーザーが入力した個人情報が、個人と企業側において、プライバシーの侵害になるケースが発生します。

    また、取得した個人情報をダークウェブなどに横流しすることで、利益を得ようとする人間の標的になってしまうことも考えられます。このような個人情報の保護の観点から、データプライバシーはとても重要な存在となっています。

    また、ユーザーがインターネットを通して活動を行う場合にも、このデータプライバシーは重要になります。例えばインターネット上で起業をするとなった場合、自身の情報を発信したり、他人の情報を収集して分析をします。

    このような場合、データプライバシーが無いと、起業を考えているユーザーから個人情報の漏洩が発生するリスクが、とても高くなってしまいます。そのようなケースでも、データプライバシーはとても重要であると考えられます。

    データプライバシーの法律と規制

    データプライバシーの定義と重要性について解説していきました。ここからはデータプライバシーの法律と規則について、詳しく解説していきます。

    データプライバシーは、定義だけでなく法律と規制が存在します。以前はデータプライバシーの定義まではあったのですが、法律までは詳しく定義されていませんでした。

    インターネット上のプライバシーにおいて、さまざまな問題が発生したため法律が定義されたようです。とても重要な点となるので、詳しく解説していきます。

    GDPR(一般データ保護規則)

    GDPRとは、General Data Protection Regulationの略称で、EU諸国における個人情報保護の規則となります。GDPRが発足される前も、EUでは個人情報保護を遵守していたのですが、GDPR発足後はさらなる個人情報保護の厳格化となりました。

    GDPRは以下の点で個人情報保護の法律として定めています。

    • 個人データの処理・移転に関する法律
    • 本人が自身の個人データとして所持する権利
    • 個人データの管理者や処理者の義務
    • 監督機関設置の規定
    • 障害発生時の個人データの救済と管理者及び処理者への罰則
    • 個人データの保護と表現の自由

    これらがEU諸国で個人情報の法律として定められています。このGDPRの適用範囲は、個人情報を使用・収集する組織が、EU諸国に拠点を置いていることになります。このGDPRの規則を破ってしまった場合、多額の損害賠償金が発生してしまいます。

    特にGDPRは、規則が厳しい点と、厳罰となった場合のペナルティがとても重いので、EU諸国でも企業として活動を行う場合は慎重に個人情報を取り扱う必要があります。

    CCPA(カリフォルニア消費者プライバシー法)

    CCPAは主にカリフォルニア州における個人情報保護の法律で、California Consumer Privacy Actの略称となっています。アメリカのカルフォルニア州で2020年01月から適用が開始された個人保護法となります。

    カルフォルニア州は、アメリカの中でも経済活動がとても多く、人口もアメリカの中ではトップクラスと言える州の為、ユーザーと企業の間でデータプライバシーが重要となっていました。個人情報や会社情報など、さまざまなデータを取り扱うと思われるハリウッドや、企業の権利で慎重となるべきディズニー等の企業も存在する為、CCPAを導入する事になったのです。

    CCPAの適用対象は、事業者とサービス提供者、第三者となります。そのうちの事業者とサービス提供者のCCPAにおけるデータプライバシーの法律は、GDPRに似ているという特徴があります。

    第三者のデータプライバシーは非営利団体にも適用対象ですので、カリフォルニア州で活動する場合は、個人・企業問わずデータプライバシーの取り扱いには十分慎重になる必要があります。

    個人情報保護法

    個人情報保護法は、日本ではよく知られているデータプライバシーと言えます。インターネットで調べれば、総務省をはじめ、さまざまな政府機関などが個人情報保護法について紹介しています。

    個人情報とは、先ほども紹介しましたが、名前や住所、性別や顔写真など、人物を特定できる情報の事を指しています。企業はこれらの情報を利用し、売り上げに効率性を出しているのです。

    それに伴い、個人の権利などを守るために定められた法律が、個人情報保護法なのです。個人情報を取り扱う際には、以下の4つのルールがあります。

    • 個人情報の取得・利用において、勝手に利用しない。
      個人情報を厳格に保管・管理し、外部に漏らさない。個人情報を他社に渡さない。
      個人情報を開示請求された場合は迅速に対処する。

    これらの基本ルールを遵守しないと、罰則される可能性があります。以下にて上記の対処法を詳しく解説していきます。

     

    • 個人情報を使用する場合には、ホームページなどでどのように利用するか具体的に記載する必要がある。
      個人情報を管理する場合は、パスワードを付与し、他人に解らないようする。
      個人情報を他者に渡す場合は、本人の同意を得る必要がある。
      個人情報を、本人から開示請求が発生した場合は、迅速に対応し、ケースによって指定の対処を行う。

    う。

    これらが個人情報保護法におけるデータプライバシーの特徴とルールです。

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      データプライバシーとデータセキュリティの違い

      ここまでデータプライバシーと法律について紹介していきました。ここからはデータプライバシー、データセキュリティについて解説していきます。

      データセキュリティとデータプライバシーには、それぞれ特徴と違いがあります。またそれぞれ関連性もありますので、比較表をまじえて解説します。

      データプライバシーとは何か

      データプライバシーとは、個人情報を取り扱う際の注意点や、遵守しなければならない点などの概念のようなものです。データプライバシーをもとにした技術は存在しますが、データプライバシーの技術はありません。

      しかし、データプライバシーがないと、インターネットを利用した通販や技術開発において、個人情報の取り扱いが安全でなくなってしまいます。また、それに付随する著作権問題についても、関連性がありますので、データプライバシーはインターネットでユーザーや企業を守る為には、なくてはならない存在なのです。

      さらに、個人情報を利用することで、企業はインターネット通信を利用した技術において、効率性を高めています。この効率性が無いと、インターネットにおける技術の発展は望めません。そのような点においても、データプライバシーによる個人情報保護の観点は、重要であるといっても過言ではないでしょう。

      データセキュリティとは何か

      データプライバシーとデータセキュリティという二つの概念と技術があります。データプライバシーは個人情報の保護における概念ですが、データセキュリティは個人情報保護の概念を利用して開発された技術です。

      データセキュリティによって、昨今のインターネット社会において個人情報は守られています。データセキュリティの技術は、データプライバシーを保護する手順や、情報を監視するもの、企業において個人情報が守られているかの監査、などがあります。

      インターネットにおける技術や、サイバーテロの複雑化により、データプライバシーを守る為に必要なものが変わってきます。それに対応するために存在するのが、データセキュリティという技術です。公的機関が、定期的に企業に訪問して、データプライバシーの概念を遵守しているか、確認するといったこともあります。

      また、インターネット通信を主にしているシステム開発会社は、ネットワーク機器やソフトウェアの監視も行っています。もしインターネット通信においてデータプライバシーの不安がある場合は、システム開発会社に依頼して24時間365日の監視を行ってもらい、データセキュリティを行ってもらうのも手段の一つです。

      データプライバシーとデータセキュリティの関連性

      データプライバシーとデータセキュリティには関連性があります。データプライバシーは概念、データセキュリティは技術と紹介しました。

      実はこの二つを関連させることにより、効率的に個人情報の保護を行えます。データプライバシーによってどのような個人情報を保護するかの定義を行い、その定義にそってデータセキュリティ技術を開発します。

      それにより、概念と技術に則った個人情報保護が可能なのです。また、データプライバシーは個人だけではなく、会社組織、病院、プロバイダなど、様々な機関に対応する必要があります。

      それに伴い、個人情報の保護の仕方が変わってきます。それぞれに対応したデータセキュリティの技術を開発していきます。

      インターネット通信技術や、サイバーテロは複雑化しています。そういった面に対応するために、データプライバシーの概念の更新や、データセキュリティ技術の向上が必要になってきます。

      項目 データプライバシー データセキュリティ
      個人情報を保護する基となるもの 個人情報の概念 個人情報を守るための技術
      個人情報の保護を定めるもの 公的機関 インターネット技術に特化したインフラ企業
      保護する対象 個人情報 個人情報を利用するソフトウェアやネットワークなどのインフラ

      ビッグデータとデータプライバシー

      データプライバシーとデータセキュリティに関して紹介しましたが、最後にビッグデータの特徴とそれに付随するデータプライバシーについて解説します。また、ビッグデータの扱い方についても解説していきます。

      ビッグデータの特徴と課題

      ビッグデータとは、インターネット社会において、インターネット上で利用する様々な情報の事を指します。例えば、電車に乗る際にどこからどこまで行くかのICカードの情報や、飛行機などで移動する際に審査で利用する情報などです。

      これらのビッグデータを活用することで、企業や公的機関の業務を、正確かつ効率的に行うことができます。しかしこのビッグデータが年々増加する事により、データのひっ迫やテクノロジーの向上が必要になってきています。

      逆に言えば、ビッグデータが存在する事でインターネット通信のテクノロジーが向上していくといった事も言えるでしょう。またこのビッグデータを分析する事で、公的機関やインフラ企業は、どのような分野で技術を向上したり、データプライバシーの更新をすればよいかの意思決定を行えます。

      ビッグデータはこのような、IT分野における進歩と、データプライバシーの更新において、それぞれの課題と特徴を見出していると言えます。

      ビッグデータの利活用とデータプライバシーのバランス

      ビジネスにおいて、ビッグデータを利活用する場面が増えてきました。年々スマートフォンとPCの普及により、さまざまなビッグデータが存在しています。またそのビッグデータを利活用することで、ビジネスシーンで企業がさらなる飛躍を遂げています。

      しかし、ビッグデータが増えるのは良いことだけとは言えません。ビッグデータが多種多様に存在することにより、そのデータプライバシーを守る技術も、年々複雑化しています。企業の規模によってはビッグデータの情報に対してデータプライバシーが上手く守られていないといった事案も発生しています。

      このような、ビッグデータとデータプライバシーのバランスを、上手く保つ必要があります。ビッグデータによりビジネスにおいて生産性を上げることもできますが、ユーザー目線によるデータプライバシーを遵守する事も重要です。

      いくらビジネスで成功しても、データプライバシーを守らず個人の情報が漏洩してしまい、社会から信用を失ってしまったら、とてももったいない事と言えます。このような事がないよう、ビッグデータを取り扱う際はデータプライバシーを遵守し、テクノロジーの向上を行っていくようにしましょう。

      ビッグデータのプライバシー保護技術

      ビッグデータにおいて、データプライバシーの遵守はなくてはならないものです。ではそのビッグデータを扱う際、どのようにデータプライバシーを保護すればよいのか、と考えるでしょう。

      そこで登場したのが、暗号化技術です。以前のPCには、データの暗号化という技術が話題になり、あっという間にPCの暗号化技術は広まり、テクノロジーとして向上していきました。ビッグデータのデータプライバシーにも、同じことができます。

      例えばネットワーク技術であれば、VPNという選択肢が存在します。企業の重大な情報は、安全かつ厳重に管理されなければなりません。しかし企業はビジネスにおいて、その情報を持ち出す場面が出てきます。そこでVPNを使用する事で、暗号化されたネットワークを利用し、安全に情報を持ち出すことができます。

      また、個人情報を含めたメールを送信する際は、電子署名を添付したり、暗号化されたメールのプロトコルを利用する事で、何らかの手段で第三者からメールの内容を傍受することを防ぎます。こういった暗号化技術を、データプライバシーにおいて利用することで、個人の情報や企業が持っている情報を守ることができるのです。

      ビッグデータが大きくなるにつれ、暗号化技術が年々向上しています。ビッグデータを扱う場合は、必ずデータプライバシーを遵守し、遵守するために開発されたデータセキュリティ技術を利用しましょう。

      データプライバシーのまとめ

      データプライバシーの定義から、データプライバシーの各国の法律、データセキュリティとの違い、ビッグデータにおけるデータプライバシーについて詳しく解説していきました。

      インターネット社会の規模がどんどん大きくなり、大人から子供まで、インターネットを使って様々なサービスを利用しています。従って利用される情報もさまざまになり、ビッグデータも現代ではとても膨大になっています。

      企業側が個人情報を利用する場合は、データプライバシーを遵守する事と、データセキュリティを利用することが必須となっているのです。また、サイバーテロなども年々増えていますので、そういったネットワーク攻撃に対応する為にも、データセキュリティ技術を積極的に利用するとよいです。

      現代ではVPNやSSL接続によるネットワーク回線の暗号化が存在します。メールを送信する際は電子署名により安全にメール送受信を行えます。これらの技術を利用する事で、データプライバシーを安全に遵守できますので、利用しない手はないと言えます。

      ビッグデータを利用し、ビジネスシーンで個人情報を利用する場合は、安全なネットワークを利用することと、安易に個人情報を他者に伝えないようにしましょう。上記について気を付けるだけでも、ある程度はデータプライバシーを遵守できます。

      もしデータプライバシーについて不明点、疑問点がある場合は、株式会社Jiteraへ相談するとよいです。データプライバシーとデータセキュリティに詳しいエンジニアから、より詳しく相談してもらえます。こちらのフォームから相談したい内容の詳細を記載していただき、送信すれば、安全にお問合せできます。

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